JP2007316595A - プラスチック偏光レンズ - Google Patents

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Abstract

【課題】重合性組成物に埋設された偏光フィルム面の反射を低減した、偏光性能が良好なプラスチック偏光レンズを提供する。
【解決手段】プラスチック偏光レンズ1は、チオウレタン系重合性組成物、あるいはチオエポキシ系重合性組成物からなる屈折率が1.60以上の重合性組成物が重合硬化したレンズ基材2に、ヨウ素系偏光フィルムが所定の曲率に曲面加工が施され、外形が円形状に切り抜かれた偏光フィルム基材14Aの両面に、Al23とZrO2とを交互に積層した5層からなる反射防止層14Bが形成された偏光フィルム14が埋設されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、所定の偏光方向の光を遮断するプラスチック偏光レンズに関する。
偏光レンズは、水面等により反射された所定の偏光方向の光を遮断する。こうした偏光レンズは、サングラス、矯正用眼鏡レンズ等の用途に広く採用されている。
従来、偏光レンズとしては、2枚のレンズの間に偏光フィルムを貼り合せることによって挟持して構成されたプラスチック偏光レンズや、偏光フィルムの周囲に原料モノマーを注入してから重合硬化することによって、レンズ内部に偏光フィルムが埋設されたプラスチック偏光レンズが知られている。このうち、近年では、主に耐水性、耐候性等の耐久品質の観点から、レンズ内部に偏光フィルムの埋設されたプラスチック偏光レンズが主流となっている。
このようなプラスチック偏光レンズとして、内部に剛性モールド嵌合用の段部を設けた筒状弾性モールドの段部下部に、転写面を有する第2剛性モールドを嵌めて固定し、段部上部に膜状要素(偏光フィルム)を載置し、その上にリング状スペーサーを載置し、さらにその上に転写面を有する第1剛性モールドを嵌めて固定し、空間部に樹脂モノマーを注入口より注入し、重合硬化させる複合プラスチックの製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、金属化合物およびほう酸が含有されるポリビニルアルコール系樹脂からなる色素系偏光フィルムを、チオウレタン系重合組成物中に埋設または積層した後、該重合性組成物を硬化させてなるプラスチック偏光レンズが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開昭61−213114号公報 特開2005−234153号公報
しかしながら、レンズ内部に偏光フィルムの埋設されたプラスチック偏光レンズは、重合性組成物(前記樹脂モノマーと同じ)を加熱等により重合硬化させる際に、偏光フィルムが重合性組成物の加熱や重合収縮に伴ってゆがみ(歪み)が発生する。なお、ゆがみとは、ゆがんでいる状態を表す。以後の説明において、ゆがみは歪みと表す。
その結果、反射により偏光フィルム面が歪んで見えるという外観上の課題がある。特に、重合性組成物として、重合硬化されたレンズ基材の屈折率が1.60以上の高屈折率のものを用いた場合には、偏光フィルムとの屈折率差が大きいために、偏光フィルム面の反射がより見え易く、偏光フィルム面の歪みがより目立ってしまうという課題がある。また、2枚のレンズの間に偏光フィルムを貼りあわせることによって挟持して構成された偏光レンズにおいても、同様に偏光フィルムとの屈折率差が大きいために、歪みは少ないものの、偏光フィルム面の反射は目立ち易いという課題がある。なお、市場において入手可能な偏光フィルムの屈折率は、1.47から1.50程度の品が一般的である。
図3は、従来のプラスチック偏光レンズの偏光フィルム面における反射の態様の一例を示す撮影画像であり、偏光フィルム面における蛍光灯の反射が波うつ状態が顕著に見られる。なお、図3に示す撮影画像は、屈折率1.47の偏光フィルムが屈折率1.67の重合性組成物に埋設されたプラスチック偏光レンズのレンズ凹面における、暗箱での蛍光灯反射画像である。
そこで本発明は、重合性組成物に埋設または貼り合わされた偏光フィルム面の反射を低減した、外観が良好なプラスチック偏光レンズを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のプラスチック偏光レンズは、互いに対向配置された一対の重合性組成物を重合硬化して成るプラスチック基材と、前記プラスチック基材間に設けられる偏光フィルムとから成るプラスチック偏光レンズであって、前記プラスチック基材は1.60以上の屈折率を有し、前記偏光フィルムは前記プラスチック基材に接する面の内の少なくとも一方の面に、反射防止層を有することを特徴とする。
これによれば、1.60以上の屈折率を有する重合性組成物に埋設または貼り合わされた偏光フィルムが、重合性組成物と接する面の内の少なくとも一方の面に、重合性組成物を重合硬化して成るプラスチック基材(レンズ基材)と偏光フィルム間の反射を低減させる効果を有する反射防止層が形成されていることにより、重合性組成物が高屈折率であって、硬化する際の加熱または重合収縮による影響を受け、偏光フィルムに歪みが発生したとしても、重合性組成物に埋設された偏光フィルム面の反射が低減し、外観が良好なプラスチック偏光レンズが得られる。また、貼り合せ手法のように変更フィルム面が歪んでいない場合でも、偏光フィルム面の反射を低減し、外観が向上したプラスチック偏光レンズが得られる。
また、本発明のプラスチック偏光レンズは、前記反射防止層は、無機系の反射防止層であることが好ましい。
これによれば、偏光フィルムのプラスチック基材と接する面の内の少なくとも一方の面に形成される反射防止層が、無機系の反射防止層であることにより、多層膜化が容易であり、プラスチック基材の屈折率に合わせて、最適な膜構成とすることが可能である。よって、重合性組成物が硬化する際の加熱または重合収縮による影響を受け、偏光フィルムに歪みが発生したとしても、重合性組成物に埋設された偏光フィルム面の反射が低減し、外観が良好なプラスチック偏光レンズが得られる。
また、本発明のプラスチック偏光レンズは、前記反射防止層は、有機系の反射防止層であることが好ましい。さらに、前記有機系の反射防止層は、有機ケイ素化合物および無機酸化物微粒子を含有した組成物により形成される単層膜であることが好ましい。
これによれば、偏光フィルムのプラスチック基材と接する面の内の少なくとも一方の面に形成される反射防止層が、有機系の反射防止層であることにより、真空装置等の大型の設備は不要であり、ディッピング法、スピンナー法等の湿式法を用いて、簡便に被膜層を形成することができる。さらに、有機系の反射防止層は、有機ケイ素化合物および無機酸化物微粒子を含有した組成物により形成されることにより、単層膜にも関わらず、屈折率の調整可能範囲が大きいため、プラスチック基材の屈折率に対応して最適化することができる。よって、重合性組成物が硬化する際の加熱または重合収縮による影響を受け、偏光フィルムに歪みが発生したとしても、重合性組成物に埋設された偏光フィルム面の反射が低減し、外観が良好なプラスチック偏光レンズが得られる。
また、本発明のプラスチック偏光レンズは、前記重合性組成物は、1分子中に少なくとも2つのメルカプト基を含む化合物、および1分子中に少なくとも2つのイソ(チオ)シアネート基を含む化合物を含有するチオウレタン系重合性組成物であることが好ましい。
これによれば、重合性組成物が、チオウレタン系重合性組成物であることにより、硬化後のレンズ基材の屈折率を1.60〜1.70程度に高屈折率化を図ることが可能である。また、この重合性組成物に埋設または貼り合わされた偏光フィルムが、重合性組成物と接する面の内の少なくとも一方の面に、重合性組成物に対応した反射防止膜が形成されていることにより、偏光フィルム面からの反射を低減することが可能である。このため、偏光フィルムに歪みが発生したとしても目立たせないことが可能である。したがって、偏光フィルム面の反射が低減し、外観が良好な、しかもレンズ厚みが薄く、軽量化が可能なプラスチック偏光レンズが得られる。
また、本発明のプラスチック偏光レンズは、前記重合性組成物が、1分子中に少なくとも2つのチオエポキシ基を含む化合物を含有するチオエポキシ系重合性組成物であることが好ましい。
これによれば、重合性組成物が、チオエポキシ系重合性組成物であることにより、硬化後のレンズ基材の屈折率を1.70〜1.76程度に高屈折率化を図ることが可能である。また、この重合性組成物に埋設または貼り合わされた偏光フィルムが、重合性組成物と接する面の内の少なくとも一方の面に、重合性組成物に対応した反射防止膜が形成されていることにより、偏光フィルム面からの反射を低減することが可能である。このため、偏光フィルムに歪みが発生したとしても目立たせないことが可能である。したがって、偏光フィルム面の反射が低減し、外観が良好な、しかもレンズ厚みがより薄く、より軽量化が可能なプラスチック偏光レンズが得られる。
以下、本発明の実施形態を説明する。
先ず、プラスチック偏光レンズの製造方法を説明する。なお、本発明のプラスチック偏光レンズの製造方法は、公知の偏光フィルムを重合性組成物に埋設する何れの方法であっても適用することができる。本実施形態は、偏光フィルムを1.60以上の屈折率を有する重合性組成物に埋設し、その重合性組成物を硬化させたプラスチック偏光レンズの製造方法の場合を例示する。
図1は、プラスチック偏光レンズを成形するレンズ成形モールドの概略を模式的に示す断面図である。図2は、成形後のプラスチック偏光レンズを模式的に示す断面図である。
図1において、プラスチック偏光レンズを成形するレンズ成形モールド10は、対向配置された一対のレンズ成形型11,12、ガスケット13、偏光フィルム14、押えリング15、クランプ16を備えている。
一対のレンズ成形型11,12は、ガラス製の略円盤状部材である。一方のレンズ成形型11は、レンズ成形型12に対向する内面に凹状面11Aが形成されている。このレンズ成形型11は、レンズ凸面を成形する型である。他方のレンズ成形型12は、レンズ成形型11に対向する内面に凸状面12Aが形成されている。このレンズ成形型12は、レンズ凹面を成形する型である。
ガスケット13は合成ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体等からなり、略円筒状を成している。
略円筒状の一方の開口部には、レンズ成形型11が嵌合するための段部13Aが形成されている。略円筒状の他方の開口部には、レンズ成形型12が嵌合するための段部13Bが形成されている。また、段部13Aと段部13Bの間の側壁内面13Cには、後述する偏光フィルム14の周縁部が載置されるとともに、押えリング15が載置される載置部13Dが形成されている。
段部13Aは、段部13Aに嵌合するレンズ成形型11の凹状面11Aと、載置部13Dに載置される偏光フィルム14とが所定の間隔となる位置に形成されている。段部13Bは、段部13Bに嵌合するレンズ成形型12の凸状面12Aと、段部13Aに嵌合するレンズ成形型11の凹状面11Aとが所定の間隔となる位置に形成されている。
また、ガスケット13の段部13Aと段部13Bの間の側壁部には、重合性組成物を注入するための注入孔(図示せず)が形成されている。
なお、側壁内面13Cは、後に、レンズ成形モールド10に注入される重合性組成物が重合硬化されて成形されるプラスチック偏光レンズのレンズ外形を形成する領域であり、内径が70mm程度である。
偏光フィルム14は、偏光フィルム基材14Aの両面(凸面側および凹面側)に、反射防止層14Bが形成されている。
偏光フィルム基材14Aは、市販のヨウ素系偏光フィルムをプレス成形、真空成形等によって所定の曲率に曲面加工が施され、外形が円形状に切り抜かれたフィルム状の基材である。偏光フィルム基材14Aの厚さは、10μm〜500μm程度が好ましい。厚さが10μm未満の場合には、剛性が弱く、取り扱いが難しくなる。また500μmを超える場合には、曲面加工を施す際に、所定の曲率が得られ難くなる。
偏光フィルム基材14Aに用いるヨウ素系偏光フィルムは、ポリビニルアルコール(PVA)にヨウ素を含浸させものをフィルム状に成形し、一軸方向に延伸した後、その両面にトリアセチルセルロース(TAC)を保護層として積層したフィルム基材である。
なお、ヨウ素の替わりに二色性染料を用いて作製された偏光フィルムを使用することも可能である。また、偏光フィルムの基材として、PVAに替えてポリエチレンテレフタレート(PET)を用いた偏光フィルムを用いることもできる。この場合は、TACでの保護層の積層が不要となる場合が多い。こうした偏光フィルム基材14Aの屈折率は、1.47〜1.50程度が一般的である。
偏光フィルム基材14Aに曲面加工を施す際は、偏光フィルム基材14Aを加熱して加工が行われる。加熱温度は、50℃〜200℃が好ましく、より好ましくは、80℃〜150℃である。
曲面加工される曲率は、レンズ成形型11の凹状面11Aの曲率程度であり、レンズ成形型11の凹状面11Aに略沿う形状に加工される。また、円形状の偏光フィルム基材14Aの外径寸法は、成形されるレンズ外形(70mm程度)よりも大きく、周縁部がガスケット13の載置部13Dに載置可能な値に設定される。
この偏光フィルム基材14Aの両面に反射防止層14Bが形成されている。
偏光フィルム基材14Aに対応する市販の偏光フィルムの中には、反射防止層を付与した状態で入手可能な製品も存在する。しかし、その反射防止層は空気(屈折率:1.00)と偏光フィルムとの間の反射を低減することを目的として設計されている。これに対して、本実施形態の偏光フィルム14は、屈折率が1.60以上のプラスチック基材としてのレンズ基材(重合硬化した重合性組成物)中に埋設された偏光フィルム14の表面における反射を低減することを目的としているため、レンズ基材と偏光フィルム14との間での反射防止層14Bの設計が必要となる。
反射防止層14Bの設計例として、反射防止層A、反射防止層B、反射防止層C、反射防止層Dの4例を、以下に示す。
反射防止層A,B,C,Dは、屈折率が一定の薄膜を、偏光フィムル上に単層または多層に形成される。反射防止層の成膜法は、何れの手法であっても限定されない。例えば、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、化学気相成長(CVD)法等の乾式法、または湿式法等を用いることができる。この内、反射防止層A、反射防止層Bおよび反射防止層Cの成膜には、真空蒸着法を用いることが好ましい。また、反射防止層Dの成膜には、湿式法を用いることが好ましい。
[反射防止層A]
反射防止層Aは、屈折率1.67のレンズ基材(重合硬化された重合性組成物)と屈折率が1.47の偏光フィルムとの間に形成される。反射防止層Aは、屈折率が1.63であるAl23と、屈折率が1.99であるZrO2とを交互に積層した多層膜が形成される。
反射防止層Aの膜構成は、偏光フィルム基材14Aの表面から順に、設計中心波長λを510nmとしたとき、以下に示す5層で構成される。
第1層:光学膜厚0.25λのAl23膜、第2層:光学膜厚0.55λのZrO2膜、第3層:光学膜厚0.10λのAl23膜、第4層:光学膜厚0.07λのZrO2膜、第5層:光学膜厚0.11λのAl23膜。
なお、各層の物理膜厚は、第1層が76.6nm、第2層が140.6nm、第3層が32.1nm、第4層が17.9nm、第5層が35.2nmである。
[反射防止層B]
反射防止層Bは、屈折率1.67のレンズ基材(重合硬化された重合性組成物)と屈折率が1.47の偏光フィルムとの間に形成される。反射防止層Bは、屈折率が1.63であるAl23と、屈折率が1.99であるZrO2とからなる2層の積層膜が形成される。
反射防止層Bの膜構成は、偏光フィルム基材14Aの表面から順に、設計中心波長λを650nmとしたとき、光学膜厚0.25λのAl23からなる第1層と、光学膜厚0.03λのZrO2からなる第2層とから構成される。なお、物理膜厚は、第1層が100.5nm、第2層が9.9nmである。
[反射防止層C]
反射防止層Cは、屈折率1.74のレンズ基材(重合硬化された重合性組成物)と屈折率が1.47の偏光フィルムとの間に形成される。反射防止層Cは、屈折率が1.63であるAl23と、屈折率が1.99であるZrO2とを交互に積層した多層膜が形成される。
反射防止層Cの膜構成は、偏光フィルム基材14Aの表面から順に、設計中心波長λを510nmとしたとき、以下に示す5層で構成される。
第1層:光学膜厚0.25λのAl23膜、第2層:光学膜厚0.55λのZrO2膜、第3層:光学膜厚0.10λのAl23膜、第4層:光学膜厚0.09λのZrO2膜、第5層:光学膜厚0.11λのAl23膜。
なお、各層の物理膜厚は、第1層が76.6nm、第2層が140.6nm、第3層が31.3nm、第4層が22.4nm、第5層が35.2nmである。
[反射防止層D]
反射防止層Dは、屈折率1.67のレンズ基材(重合硬化された重合性組成物)と、屈折率が1.47の偏光フィルム基材14Aとの間に形成される。反射防止層Dは、有機ケイ素化合物と無機酸化物微粒子を含む屈折率1.57の単層膜が形成される。
反射防止層Dは、偏光フィルム基材14Aの表面に、設計中心波長λを510nmとしたとき、屈折率1.57、光学膜厚0.25λの単層膜を形成したものである。この屈折率1.57の単層膜は、有機ケイ素化合物および無機酸化物微粒子を含む塗膜組成物を,偏光フィルムの表面にコーティングすることにより形成される。
有機ケイ素化合物は、下記の一般式(1)で表される化合物が好ましく使用される。
12 nSiX1 3-n…(1)
一般式(1)において、R1は、重合可能な反応基をもつ有機基である。重合可能な反応基の具体例としては、ビニル基、アリル基、アクリル基、メタクリル基、エポキシ基、メルカプト基、シアノ基、アミノ基等が挙げられる。
2は、炭素数1〜6の炭化水素基である。R2の具体例としては、メチル基、エチル基、ブチル基、ビニル基、フェニル基等が挙げられる。
1は、加水分解可能な官能基(加水分解基)である。加水分解基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、メトキシエトキシ基等のアルコキシ基、クロロ基、ブロモ基等のハロゲン基、アシルオキシ基等が挙げられる。
nは、0または1である。
一般式(1)で表される有機ケイ素化合物の具体例としては、ビニルトリアルコキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリ(β−メトキシ−エトシキ)シラン、アリルトリアルコキシシラン、アクリルオキシプロピルトリアルコキシシラン、メタクリルオキシプロピルトリアルコキシシラン、メタクリルオキシプロピルジアルコキシメチルシラン、γ−グリシドオキシプロピルトリアルコキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−エチルトリアルコキシシラン、メルカプトプロピルトリアルコキシシラン、γ−アミノプロピルトリアルコキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジアルコキシシラン等が挙げられる。
これらの有機ケイ素化合物は、2種以上を混合して用いても良い。また、有機ケイ素化合物は、加水分解を行ってから用いた方がより有効である。
有機ケイ素化合物の塗膜組成物中の配合量は、固形分の10重量%〜70重量%が好ましい。より好ましい配合量は、固形分の20重量%〜60重量%である。配合量が少なすぎると、硬化後の反射防止層Dと偏光フィルム基材14A、または反射防止層Dとレンズ基材との密着性が不十分となり易い。配合量が多すぎると、硬化後の反射防止層Dにクラックが発生し易い。
無機酸化物微粒子としては、複数の無機酸化物からなる複合微粒子が好ましく使用される。複合微粒子の具体例としては、Si,A1,Sn,Sb,Ta,Ce,La,Fe,Zn,W,Zr,In,Ti等の無機酸化物の内の2種以上によって構成される複合微粒子を例示することができる。
また、Si、Sn、Sb、Zr、Tiの内から選ばれる3種以上の無機酸化物から構成される複合微粒子を好適に用いることができる。具体的には、二酸化チタンと、二酸化ジルコニウムと、二酸化ケイ素とからなる3成分複合微粒子、および二酸化チタンと、二酸化ケイ素と、二酸化スズとからなる3成分複合微粒子を挙げることができる。
これらの複合微粒子は、水、アルコール系有機溶媒またはその他の有機溶媒に、コロイド状に分散したゾルとして市販されたものを用いることができる。複合微粒子の平均粒径は、1nm〜100nmの範囲ものが好ましく、より好ましくは5nm〜30nmの範囲である。
さらに、このような複合微粒子の複合の形態は、種々存在する。例えば、高屈折率であるが活性が強く、光を受けて周囲の有機物を劣化させるTiO2、ZrO2等の微粒子を低活性のSiO2で被覆したような形態、および2種以上の金属酸化物が酸化化合物を形成した形態等がある。
高屈折率成分を低活性成分で被覆した形態の複合微粒子は、高屈折率でありながら活性を低くすることが可能である。そのため、このような複合微粒子を配合した塗膜組成物を硬化させて得られた反射防止層Dは、屈折率の調整可能範囲が大きいため、屈折率を最適化し易い。また、偏光フィルム基材14Aおよびレンズ基材に対する密着性や耐候性に優れた反射防止層とすることができる。したがって、TiO2微粒子やSiO2微粒子等を単に混合した混合微粒子とは効果において全く相違する。
無機酸化物微粒子の種類や配合量は、目的とする屈折率や膜特性により決定されるが、その配合量は、塗膜組成物中における固形分の5重量%〜80重量%の範囲であることが好ましい。より好ましくは、10重量%〜50重量%の範囲である。配合量が少なすぎると、硬化後の反射防止層Dの屈折率が低く、最適な屈折率が得られないことが多い。また、配合量が多すぎると、硬化後の反射防止層Dにクラックが生じ易い。
なお、塗膜組成物には、有機ケイ素化合物と無機酸化物微粒子の他に、多官能エポキシ化合物、(メタ)アクリル化合物等の重合性官能基を持つ有機化合物を添加することも可能である。特に、多官能エポキシ化合物の添加は、硬化後の反射防止層Dのクラックの発生を抑制する効果が高い。
また、塗膜組成物には、必要に応じてこれ以外にも、硬化触媒、界面活性剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、分散染料、油溶染料、顔料等を添加し、塗膜組成物の塗布性、および硬化後の反射防止層Dの品質を改良することも可能である。
こうした有機ケイ素化合物と無機酸化物微粒子を含む塗膜組成物を用いて反射防止層Dを形成する場合には、一般的に、ディッピング法、スピンナー法、スプレー法あるいはフロー法等の湿式法を用いて塗布することが多い。湿式法を用いる際は、塗膜組成物をアルコール類、ケトン類、エステル類、芳香族類等の各種溶剤に希釈して用いることが多い。溶剤に希釈された塗膜組成物を、偏光フィルム基材14A上に塗布した後、加熱または紫外線照射等によって、塗膜組成物を硬化させ、反射防止層Dが形成される。
以上に説明した反射防止層A,B,C,Dは、重合硬化される重合性組成物の屈折率に応じて選択し、予め所定の曲率に曲面加工が施され、さらに円形状外形に加工された偏光フィルム14(偏光フィルム基材14A)の両面に形成される。
図1において、押えリング15は、ガスケット13と同様に、合成ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体等からなるリング状部材である。押えリング15は、載置部13Dに載置されて、偏光フィルム14とレンズ凸面を成形するレンズ成形型11との間に介在し、偏光フィルム14の周縁部の移動を規制した状態に支持する機能を有する。
次に、レンズ成形モールド10の組み立て方法について説明する。
レンズ成形モールド10の組み立ては、先ず、曲面加工および外形加工され、重合性組成物の屈折率に応じた反射防止層14Bが形成された偏光フィルム14を、ガスケット13の側壁内面13Cに形成された載置部13Dに載置する。偏光フィルム14は、曲面の凸面側をガスケット13の開口部方向にして、周縁部が載置部13Dに載置される。
そして、載置部13Dに載置された偏光フィルム14の周縁部上に、押えリング15を重ねて載置する。
そして、レンズ成形型11を、凹状面11Aをガスケット13側にして、ガスケット13の段部13Aに嵌合する。これにより、偏光フィルム14および押えリング15が、ガスケット13の開口部方向に支持され、偏光フィルム14とレンズ成形型11の凹状面11Aとが所定の間隔に固定される。所定の間隔は、成形されるレンズ中心(レンズ成形型11中心)において、0.5mm〜1.0mm程度であり、より好ましくは、0.5mm〜0.8mmである。
そして、レンズ成形型12を、凸状面12Aをガスケット13側にして、ガスケット13の段部13Bに嵌合する。これにより、レンズ成形型12の凸状面12Aがレンズ成形型11の凹状面11Aと所定の間隔に保持される。所定の間隔は、成形されるレンズ中心(レンズ成形型11およびレンズ成形型12の成形面中心)において、マイナスレンズの場合は、1.0mm〜2.0mm程度のものが多く、プラスレンズの場合は、2.0mm〜6.0mm程度のものが多い。なお、レンズ成形後に凹面側を所定の曲率やレンズ厚さに切削等が行われるセミフィニッシュレンズ(半完成品レンズ)の場合の所定の間隔は、一般的には5mm〜10mm程度にすることが多い。
そして、レンズ成形型11とレンズ成形型12を、弾性体からなるクランプ16で挟持して固定する。
こうして、一対のレンズ成形型11,12が嵌合されて、レンズ成形型11とレンズ成形型12との間に偏光フィルム14が配設されたレンズ成形モールド10の組み立てが完了する。なお、レンズ成形型11、ガスケット13および偏光フィルム14に囲まれる空間と、レンズ成形型12、ガスケット13および偏光フィルム14に囲まれる空間に、キャビティが形成される。
次に、組み立てられたレンズ成形モールド10は、キャビティ内に、プラスチックレンズの原料である重合性組成物が注入される。重合性組成物の注入は、ガスケット13の段部13Aと段部13Bの間に設けられた注入口から、注入針等を用いて注入される。注入された重合性組成物は、キャビティ内に配設された偏光フィルム14の凸面側および凹面側の双方の空間内に充填される。
重合性組成物は、イソシアネート基またはイソ(チオ)シアネート基を1分子中に2個以上有するポリイソ(チオ)シアネート化合物と、メルカプト基を1分子中に2個以上有するポリチオール化合物とを含有する組成物、あるいはチオエポキシ基を1分子中に2個以上有する化合物を含有する組成物が好適に用いられる。
ポリイソ(チオ)シアネート化合物としては、ポリイソシアネート化合物、ポリイソチオシアネート化合物が挙げられる。
ポリイソシアネート化合物の具体例として、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2−ジメチルペンタンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、ブテンジイソシアネート、1,3−ブタジエン−1,4−ジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビス(イソシアナトエチル)カーボネート等の脂肪族ポリイソシアネート化合物、イソホロンジイソシアネート、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4’−メチレンビス(2−メチルシクロヘキシルイソシアネート)、2,5−ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ−〔2,2,1〕−ヘプタン、4,8−ビス(イソシアナトメチル)トリシクロデカン、4,9−ビス(イソシアナトメチル)トリシクロデカン等の脂環族ポリイソシアネート化合物、1,2−ジイソシアナトベンゼン、1,3−ジイソシアナトベンゼン、1,4−ジイソシアナトベンゼン、2,4−ジイソシアナトトルエン、エチルフェニレンジイソシアネート、イソプロピルフェニレンジイソシアネート、ジメチルフェニレンジイソシアネート、ジエチルフェニレンジイソシアネート、ジイソプロピルフェニレンジイソシアネート、トリメチルベンゼントリイソシアネート、ベンゼントリイソシアネート、ビフェニルジイソシアネート、トルイジンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(フェニルイソシアネート)、4,4’−メチレンビス(2−メチルフェニルイソシアネート)、ビベンジル−4,4’−ジイソシアネート、ビス(イソシアナトフェニル)エチレン等の芳香族ポリイソシアネート化合物等が挙げられる。
また、ポリイソチオシアネート化合物の具体例として、1,2−ジイソチオシアナトエタン、1,6−ジイソチオシアナトヘキサン等の脂肪族ポリイソチオシアネート化合物、シクロヘキサンジイソチオシアネート等の脂環族ポリイソチオシアナート化合物、1,2−ジイソチオシアナトベンゼン、1,3−ジイソチオシアナトベンゼン、1,4−ジイソチオシアナトベンゼン、2,4−ジイソチオシアナトトルエン、2,5−ジイソチオシアナト−m−キシレン、4,4’−ジイソチオシアナトビフェニル、4,4’−メチレンビス(フェニルイソチオシアネート)、4,4’−メチレンビス(2−メチルフェニルイソチオシアネート)、4,4’−メチレンビス(3−メチルフェニルイソチオシアネート)、4,4’−イソプロピリデンビス(フェニルイソチオシアネート)、4,4’−ジイソチオシアナトベンゾフェノン、4,4’−ジイソチオシアナト−3,3’−ジメチルベンゾフェノン、ビス(4−イソチオシアナトフェニル)エーテル等の芳香族ポリイソチオシアネート化合物等が挙げられる。
ポリチオール化合物の具体例としては、例えば、メタンジチオール、エタンジチオール、1,1−プロパンジチオール、1,2−プロパンジチオール、1,3−プロパンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、1,2,3−プロパントリチオール、1,1−シクロヘキサンジチオール、1,2−シクロヘキサンジチオール、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジチオール、3,4−ジメトキシブタン−1,2−ジチオール、2−メチルシクロヘキサン−2,3−ジチオール、1,1−ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン、チオリンゴ酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール(2−メルカプトアセテート)、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール(3−メルカプトプロピオネート)、ジエチレングリコールビス(2−メルカプトアセテート)、ジエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、1,2−ジメルカプトプロピルメチルエーテル、2,3−ジメルカプトプロピルメチルエーテル、2,2−ビス(メルカプトメチル)−1,3−プロパンジチオール、ビス(2−メルカプトエチル)エーテル、エチレングリコールビス(2−メルカプトアセテート)、エチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパンビス(2−メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパンビス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、テトラキス(メルカプトメチル)メタン等の脂肪族ポリチオール化合物、1,2−ジメルカプトベンゼン、1,3−ジメルカプトベンゼン、1,4−ジメルカプトベンゼン、1,2−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2−ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,3−ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,2,3−トリメルカプトベンゼン、1,2,4−トリメルカプトベンゼン、1,3,5−トリメルカプトベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2,4−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,2,4−トリス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトエチル)ベンゼン、2,5−トルエンジチオール、3,4−トルエンジチオール、1,3−ジ(p−メトキシフェニル)プロパン−2,2−ジチオール、1,3−ジフェニルプロパン−2,2−ジチオール、フェニルメタン−1,1−ジチオール、2,4−ジ(p−メルカプトフェニル)ペンタン等の芳香族ポリチオール、1,2−ビス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,3−ビス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,2,4−トリス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,2,4−トリス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン等、およびこれらの核アルキル化物等のメルカプト基以外に硫黄原子を含有する芳香族ポリチオール化合物、ビス(メルカプトメチル)スルフィド、ビス(メルカプトエチル)スルフィド、ビス(メルカプトプロピル)スルフィド、ビス(2−メルカプトエチルチオ)メタン、ビス(3−メルカプトプロピルチオ)メタン、1,2−ビス(2−メルカプトエチルチオ)エタン、1,2−ビス(3−メルカプトプロピル)エタン、1,3−ビス(2−メルカプトエチルチオ)プロパン、1,3−ビス(3−メルカプトプロピルチオ)プロパン、1,2,3−トリス(2−メルカプトエチルチオ)プロパン、1,2,3−トリス(3−メルカプトプロピルチオ)プロパン、1,2−ビス[(2−メルカプトエチル)チオ]−3−メルカプトプロパン、4,8−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、4,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、5,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、テトラキス(2−メルカプトエチルチオメチル)メタン、テトラキス(3−メルカプトプロピルチオメチル)メタン、ビス(2,3−ジメルカプトプロピル)スルフィド、ビス(1,3−ジメルカプトプロピル)スルフィド、2,5−ジメルカプト−1,4−ジチアン、2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン、2,5−ジメルカプトメチル−2,5−ジメチル−1,4−ジチアン、ビス(メルカプトエチル)ジスルフィド、ビス(メルカプトプロピル)ジスルフィド等のメルカプト基以外に硫黄原子を含有する脂肪族ポリチオール化合物等が挙げられる。
また、チオエポキシ基を1分子中に2個以上有する化合物は、下記の一般式(2)で表される構造を1分子中に2個以上有する化合物を意味する。
チオエポキシ基を1分子中に2個以上有する化合物の具体例としては、例えば、ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド、ビス(β−エピジチオプロピル)スルフィド、ビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィド、ビス(β−エピジチオプロピル)ジスルフィド、ビス(β−エピチオプロピル)トリスルフィド、ビス(β−エピチオプロピルチオ)メタン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)エタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、ビス(エピチオエチル)スルフィド、ビス(エピチオエチル)ジスルフィド、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−(β−エピチオプロピルチオメチル)プロパン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ブタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ブタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−3−(β−エピチオプロピルチオメチル)ブタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ペンタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチオメチル)ペンタン、1,6−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−5−(β−エピチオプロピルチオメチル)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオ〕エタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−[〔2−(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオエチル〕チオ]エタン、テトラキス(β−エピチオプロピルチオメチル)メタン、1,1,1−トリス(β−エピチオプロピルチオメチル)プロパン等の鎖状脂肪族骨格を有するチオエポキシ化合物、(1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、(1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕プロパン、1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ベンゼン、(1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)ベンゼン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕プロパン等の脂肪族環状骨格を有するチオエポキシ化合物、(1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ベンゼン、(1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)ベンゼン等の芳香族骨格を有するチオエポキシ化合物、等が挙げられる。
これらの重合性組成物には、重合触媒、紫外線吸収剤、酸化防止剤、ブルーイング剤、内部離型剤等の種々の物質を、必要に応じて添加することができる。
そして、キャビティ内に重合性組成物が注入されたレンズ成形モールド10は、重合性組成物の硬化(重合硬化)が行われる。
重合硬化は、レンズ成形モールド10が加熱されて行われる。レンズ成形モールド10を重合炉(加熱炉)内に載置して、例えば、炉内の温度を20℃程度から120℃〜130℃程度まで、20時間程度かけて昇温される。これにより、キャビティ内の重合性組成物が重合硬化される。
そして、重合硬化されたレンズ成形モールド10は、重合炉内から取り出されて、徐冷した後、レンズ成形モールド10が離型される。そして、レンズ成形モールド10が離型されて、図2に示す、偏光フィルム14がプラスチック基材としてのレンズ基材(重合硬化した重合性組成物)2に埋設したプラスチック偏光レンズ1の成形が終了する。成形されたプラスチック偏光レンズ1は、レンズ面が凸面と凹面とからなるメニスカスレンズである。
そして、成形されたプラスチック偏光レンズ1は、110℃〜130℃程度の環境下に2時間程度保持するアニール処理が施される。
成形されたプラスチック偏光レンズ1は、必要に応じてハードコート層等が形成される。ハードコート層の形成に用いられるハードコート剤としては、シリコン系、アクリル系、シラザン系等が挙げられる。コーティング方法としては、特に限定されず、スプレーコート法、ディップコート法、フローコート法、スピンコート法、バーコート法等を用いることができる。
また、ハードコート層を形成する前に、プラスチック偏光レンズ1の表面にプライマー層を介在させてもよい。プライマー層を設けることで、耐衝撃性を向上させることが可能となる。
また、必要に応じて反射防止層を形成してもよい。反射防止層は、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、化学気相成長(CVD)法等の乾式法、あるいは湿式法等を用いて形成することができる。このうち、真空蒸着法が、一般的に多く用いられている。、具体的には、ケイ素、ジルコニウム、チタン、ニオブ等の酸化物を、4層から7層程度の多層膜にして、レンズ基材上またはハードコート層上に形成される。これにより、優れた反射防止効果が得られる。
さらに、必要に応じて、撥水膜の形成、または親水膜の形成を行ってもよい。撥水膜を付与すると、水やけの防止や、汚れの付着防止に高い効果が得られる。また、親水膜を付与すると、メガネとして使用中に曇ることを減らすことが可能となる。
なお、成形されるプラスチック偏光レンズ1がセミフィニッシュレンズ(半完成品レンズ)の場合には、成形後に、プラスチック偏光レンズ1の凹面側を、所定の曲率やレンズ厚さに切削及び/又は研磨するレンズ面加工が行われた後に、ハードコート層の形成、反射防止層の形成等が行われる。
以下、本実施形態に基づく実施例および比較例を説明する。
(実施例1)
[重合性組成物の調合]
ポリイソシアネート化合物としてm−キシレンジイソシアネートを103g、ポリチオール化合物として4,8or4,7or5,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンを100g、内部離型剤としてZelecUN(商品名、Stepan社製)を0.15g、紫外線吸収剤としてSEESORB701(商品名、シプロ化成(株)製)2.4gを混合し、1時間程度攪拌した。この後、重合触媒としてジブチルスズジクロライド0.06gを添加し、撹拌して溶解させた後、5mmHgの真空下で60分脱気を実施し、チオウレタン系プラスチックの重合性組成物を調合した。以後、この調合された重合性組成物を、[重合性組成物PCA]と表す。
(レンズ成形モールドの組み立て)
先ず、偏光フィルム基材14Aとして、市販のヨウ素系偏光フィルム(屈折率1.47)を準備し、プレス加工によって所定の曲率の曲面加工および円形状に切り抜く外形加工を行った。そして、屈折率1.67のレンズ基材(重合硬化した重合性組成物)2に対応した反射防止機能を付与するため、偏光フィルム基材14Aの両面に、前述の[反射防止層A]を、真空蒸着法を用いて形成し、偏光フィルム14を完成した。
そして、成形するプラスチック偏光レンズ1に対応したガスケット13、レンズ成形型11、レンズ成形型12を準備した。
準備したガスケット13の載置部13Dに、凸面側を開口部方向にして[反射防止層A]が形成された偏光フィルム14の周縁部を載置し、さらに偏光フィルム14の周縁部上に、押えリング15を重ねて載置した。
そして、ガスケット13の段部13Aに、凹状面11Aをガスケット13側にしてレンズ成形型11を嵌合した。そして、ガスケット13の段部13Bに、凸状面12Aをガスケット13側にしてレンズ成形型12を嵌合した。
そして、レンズ成形型11とレンズ成形型12を、クランプ16で挟持して固定する。これにより、ガスケット13のレンズ成形型11とレンズ成形型12との間に偏光フィルム14が配設されたレンズ成形モールド10の組み立てが完了した。
組み立てられたレンズ成形モールド10は、レンズ成形型11の凹状面11Aと偏光フィルム14との中心部における間隔が、1.0mmである。また、レンズ成形型11の凹状面11Aとレンズ成形型12の凸状面12Aとの中心部における間隔は、2.0mmである。
[プラスチック偏光レンズの作製]
組み立てたレンズ成形モールド10のキャビティ内に、ガスケット13に設けられた注入口から、調合された[重合性組成物PCA]を注入した。そして、[重合性組成物PCA]が注入されたレンズ成形モールド10を、大気重合炉中に載置して、25℃から120℃まで20時間かけて昇温して重合硬化させた。
そして、大気重合炉中から取り出されたレンズ成形モールド10を離型した後、偏光フィルム14がレンズ基材2に埋設したプラスチック偏光レンズ1を、120℃の環境下で2時間かけてアニール処理を施した。
作製されたプラスチック偏光レンズ1の屈折率は1.67であった。
(実施例2)
実施例2は、[反射防止層A]に代えて前述の[反射防止層B]を形成した偏光フィルム14を用いた以外は、実施例1と同様の、重合性組成物の調合、レンズ成形モールドの組み立て、プラスチック偏光レンズの作製を行った。したがって、説明は省略する。
得られたプラスチック偏光レンズ1の屈折率は1.67であった。
(実施例3)
実施例3は、チオエポキシ系プラスチックの重合性組成物を用い、偏光フィルム基材14A上に前述の[反射防止層C]が形成された偏光フィルム14を用いて、プラスチック偏光レンズの作製を行った。
[重合性組成物の調合]
チオエポキシ化合物としてビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを90gと、共重合成分として、4,8or4,7or5,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンを10gと、紫外線吸収剤としてSEESORB701(商品名、シプロ化成工業(株)製)を1.0gと、をそれぞれ混合し、十分に攪拌して完全に溶解させた。さらに、この混合液中に、触媒としてN,N−ジメチルシクロヘキシルアミンを0.03gと、N,N−ジシクロヘキシルアミンを0.08gとを添加し、室温で十分に攪拌して均一液とした。そして、この組成物を5mmHgに減圧して攪拌しながら30分間脱気を行い、チオエポキシ系プラスチックの重合性組成物を調合した。以後、この調合された重合性組成物を、[重合性組成物PCB]と表す。
[レンズ成形モールドの組み立て]
先ず、偏光フィルム基材14Aとして、市販のヨウ素系偏光フィルム(屈折率1.47)を準備し、プレス加工によって所定の曲率の曲面加工および円形状に切り抜く外形加工を行った。そして、屈折率1.74のレンズ基材(重合硬化した重合性組成物)2に対応した反射防止機能を付与するため、偏光フィルム基材14Aの両面に、前述の[反射防止層C]を、真空蒸着法を用いて形成し、偏光フィルム14を完成した。
[プラスチック偏光レンズの作製]
組み立てたレンズ成形モールド10のキャビティ内に、ガスケット13に設けられた注入口から、調合された[重合性組成物PCB]を注入した。そして、[重合性組成物PCB]が注入されたレンズ成形モールド10を、大気重合炉中に載置して、30℃から130℃まで20時間かけて昇温させて重合硬化させた。
そして、レンズ成形モールド10を大気重合炉中から取り出してズ成形モールド10を離型した後、偏光フィルム14がレンズ基材2に埋設したプラスチック偏光レンズ1を、130℃の環境下で2時間かけてアニール処理を施した。
作製されたプラスチック偏光レンズ1の屈折率は1.74であった。
(実施例4)
実施例4は、[反射防止層A]に代えて[反射防止層D]を形成した偏光フィルム14を用いた以外は、実施例1と同様に、重合性組成物の調合、レンズ成型モールドの組み立て、プラスチック偏光レンズの作製を行った。したがって、[反射防止層D]の形成方法についてのみ、以下に説明する。
[塗膜組成物の調整]
プロピレングリコールモノメチルエーテル100g、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン2.8gを混合し十分に攪拌して均一にした。さらに、この混合液中に0.1N塩酸水溶液0.8gを攪拌しながら滴下した。そして、室温で4時間攪拌した後、冷蔵庫に入れて一昼夜熟成させた。そして、その混合液中にメタノール分散の二酸化チタン、二酸化スズ、二酸化ケイ素よりなる複合微粒子ゾル(商品名:オプトレイク1120Z 8RS−25・A17、触媒化成工業(株)製)2.8gを混合して十分に攪拌した。さらに、触媒としてFe(III)アセチルアセトネート0.1gを添加した後に、室温で3時間攪拌した。そして、冷蔵庫で一昼夜熟成させて塗膜組成物を調整した。調整した塗膜組成物を、[塗膜組成物H1]と表す。
[塗膜組成物の塗布と硬化]
実施例1と同様に、偏光フィルム基材14Aとして、市販のヨウ素系偏光フィルム(屈折率1.47)を準備し、プレス加工によって所定の曲率の曲面加工および円形状に切り抜く外形加工を行った。その後、前記[塗膜組成物H1]を、偏光フィルム上にスピンコート法を用いて塗布した。塗布方法は、スピンコータにセットされた偏光フィルム基材14Aの塗布面上に、[塗膜組成物H1]を滴下した後、回転数1800rpmで5秒間回転して振り切りを行った。そして、80℃で150分間熱処理を行い、塗膜を硬化させた。この作業を偏光フィルムの両面に対して行い、偏光フィルムの両面に[反射防止層D]を形成し、偏光フィルム14を完成した。なお、この[反射防止層D]の膜厚は、125〜130nm、屈折率は1.57であった。
完成した偏光フィルム14は、実施例1と同様の手順により、レンズ成型モールドを組み立ておよびプラスチック偏光レンズの作製を行った。得られたプラスチック偏光レンズ1の屈折率は、1.67であった。
(比較例1)
比較例1は、偏光フィルム14として、反射防止層が形成されない市販のヨウ素系偏光フィルム(偏光フィルム基材14A)を用いた以外は、実施例1と同様の手順により、重合性組成物の調合、レンズ成形モールドの組み立ておよびプラスチック偏光レンズの作製を行った。
得られたプラスチック偏光レンズ1の屈折率は1.67であった。
(比較例2)
比較例2は、偏光フィルム14として、屈折率が1.00の反射防止層(空気に対しての反射防止層)が形成された市販のヨウ素系偏光フィルムを用いた以外は、実施例1と同様の手順により、レンズ成形モールドの組み立て、重合性組成物の調合およびプラスチック偏光レンズの作製を行った。
得られたプラスチック偏光レンズ1の屈折率は1.67であった。
以上の実施例1〜4、および比較例1,2にて得られたプラスチック偏光レンズの外観評価を行った。
評価方法は、作製されたそれぞれのプラスチック偏光レンズ1を暗箱に設置して、プラスチック偏光レンズ1の凸面側および凹面側における蛍光灯反射検査を行った。そして、偏光フィルム14面における反射外観を目視により、以下に示す◎、○、△、×の4水準で評価した。
◎:偏光フィルムの反射がほとんど見えない。
○:偏光フィルムの反射がわずかに見えるが、歪みは目立たない。
△:偏光フィルムの反射がやや見え、歪みも若干目立つ。
×:偏光フィルムの反射がはっきり見え、歪みも非常に目立つ。
外観評価結果を表1に示す。
表1に示す結果から、実施例1〜実施例4にて得られたプラスチック偏光レンズ1は、蛍光灯反射検査における凸面側および凹面側ともに、レンズ基材2に埋設された偏光フィルム14面の反射はほとんど見られず、良好な外観が得られた。
これは、レンズ成形モールド10のキャビティ内に注入された重合性組成物が1.60以上の高屈折率であっても、キャビティ内に配設された偏光フィルム14の表面に、重合性組成物の屈折率に対応した反射防止層14Bが形成されていることにより、重合硬化の際に、偏光フィルム14がレンズ成形モールド10の加熱または重合収縮による影響を受けて、歪みが発生したとしても、偏光フィルム14面における反射が低減されたことによって、偏光フィルム14面の反射が見え難くなっていると考えられる。
これに対して、比較例1および比較例2にて得られたプラスチック偏光レンズ1は、凸面側および凹面側ともに、レンズ基材2に埋設された偏光フィルム14面が歪み、反射光が波をうっているような外観が明確に観察される外観不良品であった(図3参照)。
これは、レンズ成形モールド10のキャビティ内に注入された重合性組成物と偏光フィルム基材14Aと、の屈折率差が大きいこと、及び/又は重合性組成物と偏光フィルム基材14Aに形成されている反射防止層14Bが、偏光フィルムと空気の間での反射防止効果を目的とする膜構成になっていることにより、レンズ生地と偏光フィルムの間では反射防止効果が得られずに、重合硬化の際に歪んだ偏光フィルム14の表面からの反射光が、明瞭に見えることに由来する。
以上のように、本実施形態のプラスチック偏光レンズ1は、重合性組成物が1.60以上の高屈折率であっても、重合性組成物に埋設された偏光フィルム14が、重合性組成物と接する両面(凸面および凹面)に、重合性組成物の屈折率に対応した反射防止層14Bが形成されていることにより、重合性組成物が重合硬化する際に、偏光フィルムが歪んだとしても、偏光フィルム14面の反射光を低減させて、歪んだ偏光フィルムの反射を見え難くし、外観の良好なプラスチック偏光レンズ1が得られる。
また、重合性組成物が、チオウレタン系重合性組成物であることにより、重合硬化したレンズ基材2の屈折率が1.60〜1.70程度の高屈折率、あるいは重合性組成物がチオエポキシ系重合性組成物であることにより、レンズ基材2の屈折率が1.70〜1.76程度の高屈折率であっても、レンズ基材2に埋設された偏光フィルム14が、重合性組成物と接する両面に、重合性組成物に対応した各反射防止層14Bが形成されていることで、偏光フィルム14のフィルム面の反射を防止し、かつレンズ厚みが薄く重量の軽いプラスチック偏光レンズ1が得られる。
こうした本実施形態のプラスチック偏光レンズ1は、サングラス、矯正用眼鏡レンズ等に好ましく用いることができる。また、これらの他に、カメラ、望遠鏡等の偏光レンズ、あるいは、各種時計のカバーガラス等に利用することができる。
以上の実施形態において、偏光フィルム14は、偏光フィルム基材14Aの両面に形成された場合で説明したが、偏光フィルム基材14Aの両面の内のどちらか一方の面(片面)に形成されている場合であっても良い。片面のみに形成する場合には、成形されるプラスチック偏光レンズの凹面側(レンズ凹面を成形するレンズ成形型12側)に設けるのが好ましい。これは、歪みの発生があった場合に、偏光フィルムの反射光は、一般に凸面よりも凹面側の方が、画像が拡大されることから歪みが見え易く、凹面側の方が外観上問題となりやすいためである。
また、以上の実施形態において、偏光フィルム14の偏光フィルム基材14A上に形成された反射防止層は、屈折率が一定の薄膜が単層または多層に形成された反射防止層A,B,C,Dの場合で説明したが、屈折率が一定の薄膜ではなく、層内の屈折率を変化させた、いわゆる傾斜膜にしたタイプの反射防止層を用いることも可能である。
傾斜膜の具体例としては、例えば、屈折率1.47の偏光フィルム14と屈折率1.67のレンズ基材2の場合には、偏光フィルム14に接する側の傾斜膜の屈折率を1.47とし、偏光フィルムに接する側から遠ざかるに従って徐々に傾斜膜の屈折率を増加させ、レンズ基材2に接する側の傾斜膜の屈折率を1.67にするタイプの傾斜膜が例示される。
さらに、以上の実施形態において、プラスチック偏光レンズ1は、両面に反射防止層が形成された偏光フィルムを、1.60以上の屈折率を有する重合性組成物に埋設し、その重合性組成物を硬化させた構成の場合で説明したが、反射防止層は偏光フィルム14とレンズ基材2との間に設けられていればよい。そのためには、予め硬化された2枚のレンズ基材2間に、両面に反射防止層が形成された偏光フィルム14を貼りあわせることによって挟持して構成された偏光レンズの場合であっても、同様な効果が得られる。また、偏光フィルム14の両面側に配置される2枚の各レンズ基材2の偏光フィルム14側に反射防止層を付与してから、偏光フィルム基材14Aと貼り合わせて偏光レンズ1を作製することも可能である。
レンズ成形モールドの概略を模式的に示す断面図。 成形後のプラスチック偏光レンズを模式的に示す断面図。 従来のプラスチック偏光レンズの偏光フィルム面における反射の態様の一例を示す撮影画像。
符号の説明
1…プラスチック偏光レンズ、2…プラスチック基材としてのレンズ基材、10…レンズ成形モールド、11,12…レンズ成形型、11A…凹状面、12A…凸状面、13…ガスケット、13A,13B…段部、13C…側壁内面、13D…載置部、14…偏光フィルム、14A…偏光フィルム基材、14B…反射防止層、15…押えリング、16…クランプ。

Claims (6)

  1. 互いに対向配置された一対の重合性組成物を重合硬化して成るプラスチック基材と、前記プラスチック基材間に設けられる偏光フィルムとから成るプラスチック偏光レンズであって、
    前記プラスチック基材は1.60以上の屈折率を有し、
    前記偏光フィルムは、前記プラスチック基材に接する面の内の少なくとも一方の面に反射防止層を有することを特徴とするプラスチック偏光レンズ。
  2. 請求項1に記載のプラスチック偏光レンズにおいて、
    前記反射防止層は、無機系の反射防止層であることを特徴とするプラスチック偏光レンズ。
  3. 請求項1に記載のプラスチック偏光レンズにおいて、
    前記反射防止層は、有機系の反射防止層であることを特徴とするプラスチック偏光レンズ。
  4. 請求項3に記載のプラスチック偏光レンズにおいて、
    前記有機系の反射防止層は、有機ケイ素化合物および無機酸化物微粒子を含有した組成物により形成される単層膜であることを特徴とするプラスチック偏光レンズ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のプラスチック偏光レンズにおいて、
    前記重合性組成物は、1分子中に少なくとも2つのメルカプト基を含む化合物、および1分子中に少なくとも2つのイソ(チオ)シアネート基を含む化合物を含有するチオウレタン系重合性組成物であることを特徴とするプラスチック偏光レンズ。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のプラスチック偏光レンズにおいて、
    前記重合性組成物は、1分子中に少なくとも2つのチオエポキシ基を含む化合物を含有するチオエポキシ系重合性組成物であることを特徴とするプラスチック偏光レンズ。
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