JP2007314664A - ポリエステル樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents

ポリエステル樹脂組成物およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】結晶性と難燃性に優れるポリエステル樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂、(B)ポリカーボネート樹脂、(C)ハロゲン系難燃剤、(D)難燃助剤、(E)エステル交換防止剤を配合してなるポリエステル樹脂組成物であって、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂と(B)ポリカーボネート樹脂が0.01〜1μmの構造周期を有する両相連続構造、または分散径が0.01〜1μmの海島構造を形成しているポリエステル樹脂組成物を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、結晶性に優れる難燃性ポリエステル樹脂組成物に関するものである。
ポリブチレンテレフタレート樹脂は機械的性質や耐熱性に優れることから、電気・電子機器部品、自動車部品および機械機構部品などの用途に対して広く展開されている。しかし、ポリブチレンテレフタレート樹脂は結晶特性が良いため、衝撃強度に代表される靭性が不十分であると言った課題を有しており、この課題を解決するためにポリマーアロイの研究が従来から行われている。
その一例として、耐衝撃性に優れ、ポリブチレンテレフタレート樹脂との親和性が良いポリカーボネート樹脂を、ポリブチレンテレフタレート樹脂に配合することによって、その両者の特性を有したポリマーアロイが実用化されている。さらに、近年では、特に電気・電子機器部品に対して、難燃化が強く要望されている。
特許文献1、特許文献2には、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、難燃剤、および難燃助剤を構成成分とした難燃性組成物が開示されている。しかし、これら組成物では、難燃助剤として、エステル交換触媒能を有する三酸化アンチモンを用いているために、ポリブチレンテレフタレート樹脂とポリカーボネート樹脂のエステル交換反応が促進され、ポリブチレンテレフタレート樹脂の結晶性が著しく低下するという課題があった。
また、特許文献3、特許文献4、特許文献5には、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、難燃剤、難燃助剤、およびエステル交換防止剤を構成成分とした難燃性組成物が開示されている。これら組成物には、エステル交換防止剤が添加されているものの、未だ結晶性は不十分であった。
特開昭61−66746号公報 特開平6−100713号公報 特開平5−247240号公報 特開平8−41302号公報 特開2005−112994号公報
本発明は、結晶性に優れる難燃性ポリエステル樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明者等は上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、結晶性と難燃性を両立するためには、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂と(B)ポリカーボネート樹脂のエステル交換反応を制御して、ポリエステル樹脂組成物の構造を精密に制御することが必要であることを見い出し、本発明に到達した。
すなわち本発明は、
(i)(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂、(B)ポリカーボネート樹脂、(C)ハロゲン系難燃剤、(D)難燃助剤、(E)エステル交換防止剤を配合してなるポリエステル樹脂組成物であって、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂と(B)ポリカーボネート樹脂が0.01〜1μmの構造周期を有する両相連続構造、または分散径が0.01〜1μmの海島構造を形成しているポリエステル樹脂組成物、
(ii)示差走査熱量測定において、該ポリエステル樹脂組成物を、一旦融点以上まで昇温して完全に融解させた後、10℃/分の速度で20℃まで降温し、それに続いて10℃/分で昇温した場合に現れる(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂の結晶融解ピークのピークトップ温度が215℃以上225℃以下である(i)記載のポリエステル樹脂組成物、
(iii)(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂と(B)ポリカーボネート樹脂の重量比が20:80〜80:20であり、(A)と(B)の合計100重量部に対して、(C)ハロゲン系難燃剤0.1〜20重量部、(D)難燃助剤0.01〜10重量部、(E)エステル交換防止剤0.001〜5重量部を配合してなる(i)または(ii)記載のポリエステル樹脂組成物、
(iv)(D)難燃助剤0.02〜2重量部配合してなる(iii)記載のポリエステル樹脂組成物。
(v)(C)ハロゲン系難燃剤が臭素化ポリカーボネートである(i)〜(iv)のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物、
(vi)(D)難燃助剤が三酸化アンチモンである(i)〜(v)いずれかに記載のポリエステル樹脂組成物、
(vii)(E)エステル交換防止剤が下記一般式(1)で示される(i)〜(vi)のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物、
O=P(OR)(OH)3−n ・・・(1)
(式中、Rは炭素数1〜30のアルキル基であり、nは1あるいは2である。)
(viii)1.82MPaで測定した荷重たわみ温度が70℃以上110℃以下である(i)〜(vii)いずれか1項に記載のポリエステル樹脂組成物、
(ix)(A)と(B)の合計100重量部に対して、さらに(F)耐衝撃性改良材を30重量部以下配合する(i)〜(viii)いずれかに記載のポリエステル樹脂組成物、
(x)(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂、(D)難燃助剤、(E)エステル交換防止剤を溶融混練して得られる樹脂組成物に、(B)ポリカーボネート樹脂、(C)ハロゲン系難燃剤を添加し溶融混練する(i)〜(viii)いずれかに記載のポリエステル樹脂組成物の製造方法、および
(xi)(i)〜(ix)のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物を成形してなる成形品である。
本発明によれば、結晶性、および難燃性に優れるポリエステル樹脂組成物を提供することができる。
本発明で用いる(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂とは、テレフタル酸あるいはそのエステル形成性誘導体と1,4−ブタンジオールあるいはそのエステル形成性誘導体とを主成分とし重縮合反応によって得られる重合体であって、特性を損なわない範囲において共重合成分を含んでも良い。
これら重合体および共重合体の好ましい例としては、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリブチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリブチレン(テレフタレート/セバケート)、ポリブチレン(テレフタレート/デカンジカルボキシレート)、ポリブチレン(テレフタレート/ナフタレート)ポリ(ブチレン/エチレン)テレフタレート等が挙げられ、単独で用いても2種以上混合して用いても良い。
またこれら重合体および共重合体は、成形性、機械的特性の観点からo−クロロフェノール溶媒を用いて25℃で測定したときの固有粘度が0.36〜1.60、特に0.52〜1.50の範囲にあるものが好適であり、さらには0.60〜1.40の範囲にあるものが最も好ましい。
本発明で用いる(B)ポリカーボネート樹脂とは、ビスフェノールA、つまり2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルアルカンあるいは4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルから選ばれた1種以上を主原料とするものが好ましく挙げられ、なかでもビスフェノールA、つまり2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンを主原料として製造されたものが好ましい。具体的には、上記ビスフェノールAなどをジヒドロキシ成分として用い、エステル交換法あるいはホスゲン法により得られたポリカーボネート樹脂であることが好ましい。さらに、ビスフェノールAの一部、好ましくは10モル%以下を、4,4’−ジヒドロキシジフェニルアルカンあるいは4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルなどで置換したものも好ましく用いられる。
上記ポリカーボネート樹脂は、優れた耐衝撃性と成形性の観点から、好ましい粘度平均分子量(Mv)としては10000〜60000、より好ましくは20000〜50000、さらに好ましくは25000〜40000である。ここで、粘度平均分子量(Mv)は、ポリカーボネート樹脂を塩化メチレンに溶解し、20℃での塩化メチレン溶液の極限粘度〔η〕を測定して、
〔η〕=1.23×10−4 × Mv0.83
より、算出した値である。
本発明では、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂と(B)ポリカーボネート樹脂の合計100重量部に対して、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂が20重量部以上80重量部以下、(B)ポリカーボネート樹脂が20重量部以上80重量部以下であるものが好ましく、(A)成分が30重量部以上、70重量部以下、(B)成分が30重量部以上、70重量部以下であるものがより好ましい。さらには、(A)成分が40重量部以上60重量部以下、(B)成分が40重量部以上60重量部以下であるものが最も好ましい。
(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂が20重量部以上、あるいは(B)ポリカーボネート樹脂が80重量部以下とすることで、耐薬品性に優れる樹脂組成物とすることができる。また、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂が80重量部以下、あるいはポリカーボネート樹脂が20重量部以上とすることで、耐衝撃性に優れる樹脂組成物を得ることができる。
本発明の(C)成分として用いられるハロゲン系難燃剤としては、ハロゲンを含む、分子量2000〜50000のポリマータイプの難燃剤であり、具体例としては、臭素化ポリカーボネート、臭素化エポキシ、臭素化フェノキシ、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ポリアクリレート、臭素化ポリフェニレンフタルイミド、臭素化ポリスチレンなどの1種以上の有機臭素化ポリマーが例示される。この中で、臭素化ポリカーボネート、臭素化エポキシポリマーが好ましい。これらは、単独で用いても、併用して用いても良い。
難燃剤の量は、(A)と(B)の総量100重量部に対して、0.1〜20重量部が好ましい。0.1重量部以上添加することで、難燃性の効果を十分に発揮することができ、20重量部以下添加することで、ポリエステル樹脂組成物の機械特性を損なうことがないので、好ましい。
また、(D)成分として用いられる難燃助剤としては、(C)ハロゲン系難燃剤と併用することによって、相乗的に難燃性を向上させるために使用されているものであればよく、例えば三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、四酸化アンチモン、十三酸化六アンチモン、結晶性アンチモン酸、アンチモン酸ナトリウム、アンチモン酸リチウム、アンチモン酸バリウム、リン酸アンチモン、硼酸亜鉛、錫酸亜鉛、塩基性モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸カルシウム亜鉛、酸化モリブデン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化鉄、赤リン、膨潤性黒鉛、カーボンブラック等を例示できる。これらのうち三酸化アンチモン、五酸化アンチモンが好ましい。
また、難燃助剤の配合量は、難燃性改良効果、機械的特性の点から、(A)と(B)の総量100重量部に対して、0.01〜10重量部が好ましく、0.02〜2重量部がさらに好ましい。0.01重量部以上添加することで、十分な難燃性が得られ、10重量部以下の添加量とすることで、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂と(B)ポリカーボネート樹脂のエステル交換反応の促進によるポリエステル樹脂組成物の結晶性低下を防ぐことができるので好ましい。
本発明において、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂と(B)ポリカーボネート樹脂を混合する際に(D)難燃助剤である三酸化アンチモンなどを共存させると、三酸化アンチモンがエステル交換触媒として作用するために、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂と(B)ポリカーボネート樹脂のエステル交換反応が促進され、本発明のポリエステル樹脂の結晶性やガラス転移温度が著しく低下する傾向がある。また、通常(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂に含まれるチタン触媒に代表されるエステル交換反応触媒によっても同様の傾向が生じる。従って、本発明では、エステル交換反応を抑制するために、エステル交換触媒を失活させることが必要である。
本発明では、エステル交換反応触媒を失活させる添加剤として、(E)エステル交換防止剤を配合することが必要である。(E)エステル交換防止剤としては、エステル交換反応触媒を失活する化合物であれば特に制限なく用いることができるが、ホスファイト系化合物やホスフェート系化合物が好ましく用いられる。
ホスファイト系化合物の具体例としては、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(2,4,6−トリ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、および(f) テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスファイトなどが挙げられる。
また、ホスフェート系化合物としては、下記一般式(1)
O=P(OR)(OH)3−n ・・・(1)
(式中、Rは炭素数1〜30のアルキル基であり、nは1あるいは2である)で表される化合物が挙げられる。
具体的には、モノ−あるいはジ−メチルアシッドホスフェート、モノ−あるいはジ−エチルアシッドホスフェート、モノ−あるいはジ−ブチルアシッドホスフェート、ジ−2−エチルヘキシルホスフェート、モノ−あるいはジ−ラウリルアシッドホスフェート、モノ−あるいはジ−ステアリルアシッドホスフェート、モノ−あるいはジ−オレイルアシッドホスフェートなどが挙げられる。好ましくは、モノ−あるいはジ−ステアリルアシッドホスフェートである。
さらには、上記した以外のリン系化合物、例えば、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、クレジルジ−2,6−キシレニルホスフェート、トリス(t−ブチル化フェニル)ホスフェート、トリス(イソプロピル化フェニル)ホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、1,3−フェニレンビス(ジフェニルホスフェート)、1,3−フェニレン ビス(ジキシレニル)ホスフェート、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)、トリス(β−クロロプロピル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、トリス(クロロエチル)ホスフェート、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート、2,2−ビス(クロロメチル)トリメチレンビス(ビス(2−クロロエチル)ホスフェート)、ポリオキシアルキレンビスジクロロアルキルホスフェートなどが挙げられる。これら化合物は単独あるいは2種以上を併用して用いられる。
ホスフェート系化合物は、ホスファイト系化合物よりも、エステル交換反応触媒の失活速度が速いため、より好ましく用いられる。
本発明では、ドリップ抑制剤としてフッ素系樹脂を添加することができる。フッ素系樹脂の具体例としては、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデンおよびポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素置換のポリオレフィンなどであり、表面処理などが施されているフッ素系樹脂も使用できる。その中でも、ポリテトラフルオロエチレンが好ましく用いられる。上記のポリテトラフルオロエチレンは、乳化重合法あるいは懸濁重合法などで製造され、2次粒子径が100〜1500μmの範囲にあるものが好ましい。フッ素系樹脂の配合量は、成形時の流動性、ドリップ防止の点から、(A)と(B)の総量100重量部に対して、0.01〜5重量部が好ましい。
さらに、本発明では、(F)成分として耐衝撃改良材を配合することができる。用いられる耐衝撃性改良材としては、ガラス転移温度が20℃以下、より好ましくは0℃以下、さらに好ましくは−10℃以下である重合体あるいはその共重合体が用いられる。ガラス転移温度は、周波数1Hz、昇温速度2℃/分、引張モードで粘弾性測定を行い、その損失弾性率のピークトップ温度から求めることができる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロプレン、エチレン/プロピレン共重合体、酸変性エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/プロピレン/非共役ジエン共重合体、酸変性エチレン/プロピレン/非共役ジエン共重合体、エチレン/ブテン−1共重合体、酸変性エチレン/ブテン−1共重合体、エチレン/アクリル酸共重合体およびそのアルカリ金属塩(いわゆるアイオノマー)、エチレン/グリシジルアクリレート共重合体、エチレン/アクリル酸アルキルエステル共重合体(たとえば、エチレン/アクリル酸エチル共重合体、エチレン/アクリル酸ブチル共重合体)、ジエンゴム(たとえばポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン)およびジエンとビニル単量体との共重合体(たとえばスチレン/ブタジエンランダム共重合体、スチレン/ブタジエンブロック共重合体、スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体、スチレン/イソプレンランダム共重合体、スチレン/イソプレンブロック共重合体、スチレン/イソプレン/スチレンブロック共重合体)、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン共重合体、メチルメタクリレート/ブタジエン/スチレン共重合体、メチルメタクリレート/アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体、アクリロニトリル/スチレン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体、ポリイソブチレンおよびイソブチレンとブタジエン又はイソプレンとの共重合体、天然ゴム、チオコールゴム、多硫化ゴム、アクリルゴム、ポリウレタンゴム、ポリエーテルゴム、エピクロロヒドリンゴムなどが挙げられる。本発明では、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂および(B)ポリカーボネート樹脂の相構造を精密に制御することが好ましいため、耐衝撃性改良材としては、これらマトリックスとエステル交換反応を引き起こす懸念のあるポリエステルエラストマーやポリアミドエラストマーは含まない。
本発明における(F)耐衝撃性改良材の配合量は、(A)と(B)の総量100重量部に対して、30重量部以下が好ましい。30重量部以下とすることで、成形性を損なうことがなく好ましい。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、結晶核剤の添加により、結晶化速度を早くすることができる。
結晶核剤としては、本発明のポリエステル樹脂組成物の結晶化を促進する化合物であれば特に制限なく用いることができ、無機系結晶核剤および有機系結晶核剤のいずれも使用することができる。無機系結晶核剤としては、タルク、マイカ、カオリン、シリカ、酸化マグネシウムなどを挙げることができる。また、有機系結晶核剤としては、有機カルボン酸金属塩、有機スルホン酸金属塩、有機リン酸エステル金属塩、ジベンジリデンソルビトール誘導体、ロジン金属塩などを挙げることができる。これらの中で、タルク、マイカ、カオリンを好ましく使用することができる。
結晶核剤の添加量は、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂と(B)ポリカーボネート樹脂の合計100重量部に対して0.01〜20重量部、好ましくは0.02〜15重量部、さらに好ましくは0.03〜10重量部である。
本発明では、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂と(B)ポリカーボネート樹脂が0.01〜1μmの構造周期を有する両相連続構造、または分散径が0.01〜1μmの海島構造を形成することが必要である。本発明では、(E)エステル交換防止剤の添加により、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂と(B)ポリカーボネート樹脂のエステル交換反応を制御することにより、上記のような構造を形成させることが可能となり、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂の結晶性と(B)ポリカーボネート樹脂の有する耐衝撃性を両立することができる。
かかる両相連続構造、もしくは分散構造が得られていることの確認は、分解能が少なくとも1nm以下の透過型電子顕微鏡で観察し、最終的に30000倍以上に拡大した写真を観察することにより行うことができる。なお、構造周期または分散径を画像解析により算出する場合には、精度向上の点から最終的に1000倍以下に拡大した写真を使用することが好ましい。また、光散乱装置や小角X線散乱装置を用いて行う散乱測定において、散乱極大が現れることにより確認することも可能である。なお、光散乱装置、小角X線散乱装置は最適測定領域が異なるため、構造周期の大きさに応じて適宜選択して用いられる。この散乱測定における散乱極大の存在は、ある周期を持った規則正しい相分離構造が存在することの証明であり、その周期Λm は、両相連続構造の場合構造周期に対応し、分散構造の場合粒子間距離に対応する。またその値は、散乱光の散乱体内での波長λ、散乱極大を与える散乱角θm を用いて次式
Λm =(λ/2)/sin(θm /2)
により計算することができる。
また、本発明では、示差走査熱量測定において、ポリエステル樹脂組成物を、一旦融点以上まで昇温して完全に融解させた後、10℃/分の速度で20℃まで降温し、それに続いて10℃/分で昇温した場合に現れる(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂の結晶融解ピークのピークトップ温度が215℃以上225℃以下であることが好ましい。(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂と(B)ポリカーボネート樹脂の相構造を精密に制御すると、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂の結晶融解ピークのピークトップは上記温度範囲となる。
さらに、本発明では、1/2インチ×1/8インチの試験片を用い、ASTM D648に従って、1.82MPaで測定した荷重たわみ温度が70℃以上110℃以下であることが好ましい。(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂と(B)ポリカーボネート樹脂の相構造を精密に制御すると、荷重たわみ温度は上記温度範囲となる。
本発明のポリエステル樹脂組成物の製造方法としては、原料の(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂、(B)ポリカーボネート樹脂、(C)難燃剤、(D)難燃助剤、(E)エステル交換防止剤を溶融混練する方法が挙げられる。その混練方法には特に制限はなく、例えば単軸あるいは2軸の押出機、バンバリーミキサー、ニーダーおよびミキシングロールなど公知の溶融混練機を用いることができるが、二軸押出機を用いることが好ましい。また、溶融混練時に発生する水分や低分子量の揮発成分を除去する目的で、ベント口を設けることも好んで用いられる。また、(E)耐衝撃性改良剤を添加する場合は(A)〜(D)を溶融混練している任意の時期に添加して混練すれば良い。
(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂と(B)ポリカーボネート樹脂のエステル交換反応を効率的に抑制するためには、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂、(D)難燃助剤、(E)エステル交換防止剤を予め溶融混練して得られる組成物を、(B)ポリカーボネート樹脂、(C)ハロゲン系難燃剤と溶融混練する方法が、結晶性に優れるため好ましい。メインフィーダーに(A)、(D)、(E)成分を添加し、サイドフィーダーから(B)、(C)成分を添加する方法も好ましく用いられる。ここで、メインフィーダーから吐出口までの距離をa、サイドフィーダーから吐出口の距離をbとすると、b/a=1/6〜5/6となるようにサイドフィーダーを設置することが好ましい。
本発明のポリエステル樹脂組成物には本発明の効果を損なわない範囲で、他の充填材、他種ポリマーなどを添加することができる。これらは、任意の時期に添加してよい。充填材としては一般に樹脂用フィラーとして用いられる公知のものが用いられ、本発明のポリエステル樹脂組成物の強度、剛性、耐熱性、寸法安定性などを改良できる。例えば、ガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウムウィスカ、酸化亜鉛ウィスカ、硼酸アルミニウムウィスカ、アラミド繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維、石コウ繊維、金属繊維、ワラステナイト、ゼオライト、セリサイト、カオリン、マイカ、タルク、クレー、パイロフィライト、アスベスト、アルミノシリケート、アルミナ、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイト、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、ガラスビーズ、セラミックビーズ、窒化ホウ素、炭化珪素、シリカなどが挙げられる。これらは中空であってもよく、さらにはこれら充填材を2種類以上用いることも可能である。また、これら充填材をイソシアネート系化合物、有機シラン系化合物、有機チタネート系化合物、有機ボラン系化合物、エポキシ化合物などのカップリング剤で処理して使用してもよい。本発明のポリエステル樹脂組成物を効果的に補強するには、前記充填材の中でも、特にガラス繊維、炭素繊維を添加することが好ましい。
さらに、本発明のポリエステル樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で各種添加剤、例えば酸化防止剤や耐熱安定剤(ヒンダードフェノール系、ヒドロキノン系、ホスファイト系およびこれらの置換体、ハロゲン化銅、ヨウ素化合物等)、耐候剤(レゾルシノール系、サリシレート系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ヒンダードアミン系等)、離型剤及び滑剤(脂肪族アルコール、脂肪族アミド、脂肪族ビスアミド、ビス尿素及びポリエチレンワックス等)、顔料(硫化カドミウム、フタロシアニン、カーボンブラック等)、染料(ニグロシン、アニリンブラック等)、可塑剤(p−オキシ安息香酸オクチル、N−ブチルベンゼンスルホンアミド等)、帯電防止剤(アルキルサルフェート型アニオン系帯電防止剤、4級アンモニウム塩型カチオン系帯電防止剤、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレートのような非イオン系帯電防止剤、ベタイン系両性帯電防止剤等)を任意の時点で添加することができる。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、射出成形、押出成形、ブロー成形、真空成形のみならず、溶融紡糸、フィルム成形などの任意の成形方法により、所望の形状に成形でき、特に自動車部品や電機部品などに好適に使用することができる。
自動車部品の例としては、オルタネーターターミナル、オルタネーターコネクター、ICレギュレーター、ライトディヤー用ポテンシオメーターベース、エアーインテークノズルスノーケル、インテークマニホールド、エアフローメーター、エアポンプ、燃料ポンプ、エンジン冷却水ジョイント、サーモスタットハウジング、キャブレターメインボディー、キャブレタースペーサー、エンジンマウント、イグニッションホビン、イグニッションケース、クラッチボビン、センサーハウジング、アイドルスピードコントロールバルブ、バキュームスイッチングバルブ、ECUハウジング、バキュームポンプケース、インヒビタースイッチ、回転センサー、加速度センサー、ディストリビューターキャップ、コイルベース、ABS用アクチュエーターケース、ラジエータタンクのトップ及びボトム、クーリングファン、ファンシュラウド、エンジンカバー、シリンダーヘッドカバー、オイルキャップ、オイルパン、オイルフィルター、フューエルキャップ、フューエルストレーナー、ディストリビューターキャップ、ベーパーキャニスターハウジング、エアクリーナーハウジング、タイミングベルトカバー、ブレーキブ−スター部品、各種ケース、燃料関係・排気系・吸気系等の各種チューブ、各種タンク、燃料関係・排気系・吸気系等の各種ホース、各種クリップ、排気ガスバルブ等の各種バルブ、各種パイプ、排気ガスセンサー、冷却水センサー、油温センサー、ブレーキパットウェアーセンサー、ブレーキパッド摩耗センサー、スロットルポジションセンサー、クランクシャフトポジションセンサー、エアコン用サーモスタットベース、エアコンパネルスイッチ基板、暖房温風フローコントロールバルブ、ラジエーターモーター用ブラッシュホルダー、ウォーターポンプインペラー、タービンベイン、ワイパーモーター関係部品、ステップモーターローター、ブレーキピストン、ソレノイドボビン、エンジンオイルフィルター、点火装置ケース、トルクコントロールレバー、スタータースイッチ、スターターリレー、安全ベルト部品、ドアロックハウジング、ドアロックプロテクター等のドアロック部品、レジスターブレード、ウオッシャーレバー、ウインドレギュレーターハンドル、ウインドレギュレーターハンドルのノブ、パッシングライトレバー、デュストリビューター、サンバイザーブラケット、各種モーターハウジング、ルーフレール、フェンダー、ガーニッシュ、バンパー、ドアミラーステー、ホーンターミナル、ウィンドウォッシャーノズル、スポイラー、フードルーバー、ホイールカバー、ホイールキャップ、グリルエプロンカバーフレーム、ランプリフレクター、ランプソケット、ランプハウジング、ランプベゼル、ドアハンドル、ワイヤーハーネスコネクター、SMJコネクター、PCBコネクター、ドアグロメットコネクター、ヒューズ用コネクターなどの各種コネクターなどが挙げられる。
また、電気部品の例としては、コネクター、コイル、各種センサー、LEDランプ、ソケット、抵抗器、リレーケース、小型スイッチ、コイルボビン、コンデンサー、バリコンケース、光ピックアップ、発振子、各種端子板、変成器、プラグ、プリント基板、チューナー、スピーカー、マイクロフォン、ヘッドフォン、小型モーター、磁気ヘッドベース、パワーモジュール、半導体、液晶、FDDキャリッジ、FDDシャーシ、モーターブラッシュホルダー、パラボラアンテナ、コンピューター関連部品、発電機、電動機、変圧器、変流器、電圧調整器、整流器、インバーター、継電器、電力用接点、開閉器、遮断機、ナイフスイッチ、他極ロッド、電気部品キャビネット、VTR部品、テレビ部品、アイロン、ヘアードライヤー、炊飯器部品、電子レンジ部品、音響部品、オーディオ・レーザーディスク・コンパクトディスク・DVD等の音声機器部品、照明部品、冷蔵庫部品、エアコン部品、タイプライター部品、ワードプロセッサー部品、オフィスコンピューター関連部品、電話器関連部品、携帯電話関連部品、ファクシミリ関連部品、複写機関連部品、洗浄用治具、モーター部品、ライター、タイプライター関連部品、顕微鏡、双眼鏡、カメラ、時計等の光学機器/精密機械関連部品などが挙げられる。
以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例の記載に限定されるものではない。
[難燃性]
アンダーライターズ・ラボラトリーズのサブジェクト94号の方法に基づき、5本の試験片(厚み1/16インチ)を用いて難燃性試験を行い、難燃性ランクの判定を行った。
[構造周期あるいは分散径]
成形片から一部を切り出し、公知の方法によりポリカーボネート相を染色した後、ウルトラミクロトームを用いて超薄切片を作成して、日立製作所透過型電子顕微鏡H−7100(分解能:0.204nm(格子像)、0.38nm(粒子像)、カメラシステム:ボトム型)により観察し、最終的に650倍に拡大した写真を画像解析し、構造周期を求めた。
[荷重たわみ温度測定]
1/2インチ×1/8インチの試料を用い、安田精機製作所製148HDD ヒートデストーションテスターを使用し、ASTM D648に従って荷重1.82MPaで測定した。
[示差走査熱量測定]
SII製 ロボットDSC RDC220を用い、窒素雰囲気下、試料を約5mg用いて測定した。265℃で2分間保持して、完全に融解させた後、265℃から20℃まで10℃/分の降温し、それに続いて、20℃で2分間保持した後、20℃から265℃まで10℃/分の昇温速度で昇温したときに観測される吸熱ピークの温度を求めた。
参考例1(ポリエーテルエステルの製造)
テレフタル酸48部、1,4−ブタンジオール52部、およびチタン触媒0.1部を混合して、230℃で3時間エステル反応を行い、ビスヒドロキシブチルテレフタレートを得た。ビスヒドロキシブチルテレフタレート25部、数平均分子量6000のポリエチレングリコール75部およびヒンダードフェノール系酸化防止剤0.1部を、ヘリカルリボン攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、窒素置換後240℃で少量の窒素を流しながら加熱攪拌して均質な透明溶液をした後、チタン触媒0.1部を加え、250℃、0.3mmHgの真空下で3時間重縮合反応を行いポリエーテルエステルを得た。
実施例1〜6、8、9、比較例1〜5
表1および2に示す組成になるように、原料を配合し、ドライブレンドした後、シリンダ温度を260℃に設定したPCM30型二軸押出機(池貝鉄鋼)で溶融混練し、ポリエステル樹脂組成物を得た。
実施例7、比較例6
表1および2に示す組成になるように、ポリブチレンテレフタレート樹脂、難燃助剤、エステル交換防止剤を配合し、ドライブレンドした後、シリンダ温度を250℃に設定したPCM30型二軸押出機(池貝鉄鋼)で溶融混練し、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を得た。得られた組成物を110℃で12時間熱風乾燥した後、前記組成物に、ポリカーボネート樹脂、難燃剤、ドリップ防止剤、核剤を配合してドライブレンドした後、シリンダ温度を260℃に設定した前記と同様の押出機で溶融混練し、ポリエステル樹脂組成物を得た。
なお、原料は以下に示すものを使用した。
PBT:25℃、o−クロロフェノール溶液の固有粘度が1.24のポリブチレンテレフタレート
PC:ポリカーボネート(出光興産(株)製 タフロンA2600)
難燃剤:臭素化ポリカーボネート(帝人化成(株)製 ファイヤガードFG8500)
難燃助剤:三酸化アンチモン(日本精鉱(株)製 PATOX−M)
エステル交換防止剤(1):モノ− or ジ−ステアリルアシッドホスフェート(旭電化工業(株)製アデカスタブAX−71)
エステル交換防止剤(2):1,3−フェニレン ビス(ジキシレニル)ホスフェート(大八化学工業(株)製 PX−200)
核剤:タルク(富士タルク(株)製 LMS300)
ドリップ抑制剤(1):ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)(三井・デュポンフロロケミカル(株)製6−J)
ドリップ抑制剤(2):アクリル変性ポリテトラフルオロエチレン(アクリル変性PTFE)(三菱レイヨン(株) メタブレンA3000)
耐衝撃性改良材:メチルメタクリレート/ブタジエン/スチレン共重合体((株)カネカ製 カネエースM511)
Figure 2007314664
Figure 2007314664
表1と表2の比較から、難燃助剤である三酸化アンチモンの添加量、およびエステル交換防止剤の添加量を最適化して、ポリエステル樹脂組成物の構造を制御することにより、結晶性と難燃性を両立することができる。

Claims (11)

  1. (A)ポリブチレンテレフタレート樹脂、(B)ポリカーボネート樹脂、(C)ハロゲン系難燃剤、(D)難燃助剤、(E)エステル交換防止剤を配合してなるポリエステル樹脂組成物であって、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂と(B)ポリカーボネート樹脂が0.01〜1μmの構造周期を有する両相連続構造、または分散径が0.01〜1μmの海島構造を形成しているポリエステル樹脂組成物。
  2. 示差走査熱量測定において、該ポリエステル樹脂組成物を、一旦融点以上まで昇温して完全に融解させた後、10℃/分の速度で20℃まで降温し、それに続いて10℃/分で昇温した場合に現れる(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂の結晶融解ピークのピークトップ温度が215℃以上225℃以下である請求項1記載のポリエステル樹脂組成物。
  3. (A)ポリブチレンテレフタレート樹脂と(B)ポリカーボネート樹脂の重量比が20:80〜80:20であり、(A)と(B)の合計100重量部に対して、(C)ハロゲン系難燃剤0.1〜20重量部、(D)難燃助剤0.01〜10重量部、(E)エステル交換防止剤0.001〜5重量部を配合してなる請求項1または2記載のポリエステル樹脂組成物。
  4. (D)難燃助剤0.02〜2重量部を配合してなる請求項3記載のポリエステル樹脂組成物。
  5. (C)ハロゲン系難燃剤が臭素化ポリカーボネートである請求項1〜4いずれか1項に記載のポリエステル樹脂組成物。
  6. (D)難燃助剤が三酸化アンチモンである請求項1〜5いずれか1項に記載のポリエステル樹脂組成物。
  7. (E)エステル交換防止剤が下記一般式(1)で示される請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリエステル樹脂組成物。
    O=P(OR)(OH)3−n ・・・(1)
    (式中、Rは炭素数1〜30のアルキル基であり、nは1あるいは2である。)
  8. 1.82MPaで測定した荷重たわみ温度が70℃以上110℃以下である請求項1〜7いずれか1項に記載のポリエステル樹脂組成物。
  9. (A)と(B)の合計100重量部に対して、さらに(F)耐衝撃性改良材を30重量部以下配合する請求項1〜8のいずれか1項に記載のポリエステル樹脂組成物。
  10. (A)ポリブチレンテレフタレート樹脂、(D)難燃助剤、(E)エステル交換防止剤を溶融混練して得られる樹脂組成物に、(B)ポリカーボネート樹脂、(C)ハロゲン系難燃剤を添加し溶融混練する請求項1〜8いずれか1項に記載のポリエステル樹脂組成物の製造方法。
  11. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のポリエステル樹脂組成物を成形してなる成形品。
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