JP2007307729A - 吸湿性シート - Google Patents

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Abstract

【課題】適度な通気性を有し、細かい粒子状の吸湿剤の粉漏れが無く、表面の印刷性が良好であり、各種の形状に対応可能な吸湿性シートを提供する。
【解決手段】熱可塑性合成繊維層(A)と極細繊維層(B)と前記(A)よりも低融点成分を有する熱可塑性繊維層(C)から構成される3層の積層不織布を上下層の少なくとも片方として、該熱可塑性繊維層(C)を接着面に用い、該接着面上に、粒径が1000μm以下の熱接着樹脂と多孔質吸湿剤を挟みこんで、熱接着で一体化した吸湿性シート。
【選択図】なし

Description

本発明は吸湿性シートに関し、さらに詳しくは、多量の多孔質吸湿剤を挟み込むことで高吸湿性を付与した、粉漏れ性、可撓性、切断性、印刷性に優れた吸湿性シートに関する。
従来、シリカゲル、生石灰、塩化カルシウムあるいはこれらの混合物を主成分とする吸湿性材料(以下、吸湿剤と記す)を調湿、除湿あるいは乾燥剤として用いるため、紙や不織布に穴あきポリエチレンを積層した包装材料や、補強のためにワリフなどの補強材を積層した包装材料の内部に吸湿剤を封入した袋状物(特許文献1、特許文献2)が提案されている。一方、ヒートシール性のある不織布2枚を重ね合わせ、その周辺部および中央部を格子状に接合して乾燥剤を収納したシート状物(特許文献3)が知られている。
近年、調湿、除湿あるいは乾燥剤用途としては、食品関連、住宅関連、医薬品関連、精密機器関連など多くの分野に活用の幅が広がっているが、上述の吸湿性袋状物を、食品、医薬品、精密機器に用いる場合、その用途に適合させるために、多種多様の袋状物が必要となる。また、上述の吸湿性シート状物においては、ある程度の可撓性はあるももの、その形状を自由自在の形に切断、変形して用いることに制限がある。例えば、住宅関連に使用される除湿シートの場合は、除湿シートの厚さが均一でないと、使用個所が制限されるという問題がある。また、吸湿性能の改良のために、細かい粒子状の吸湿剤を使用する場合には、シート状物にすると微細粒子がシートから脱落がしやすいという問題があった。
さらに、シート状物にすることによって、自由自在の形にカットすることが可能となり、例えば二層のシート間に、吸着剤粉末と熱可塑性樹脂粉末の混合物を挟み、圧着一体化したシート状物が知られている(特許文献4)。しかしながら、このシート状物は、不織布単体を包装材料に使用したものであり、そのため、表面平滑性や、目付や厚みの均一性の点で、充分なものとは言えない。
実公昭44−20879号公報 実開昭58−60435号公報 特開2002−355498号公報 特開平5−49850号公報
本発明の課題は、吸湿性シートにおいて、適度な通気性を有し、細かい粒子状の吸湿剤の粉漏れが無く、表面の印刷性が良好であり、各種の形状に対応可能な吸湿性シートを提供することである。
本発明者は、上記の従来技術の問題点に鑑み、吸湿性シートのシート材として、極細繊維層と低融点成分を含む繊維層を有する特定の積層不織布を上下層の少なくとも片方に用い、中間に細かい粒子状の吸湿材と熱接着樹脂を挟みこんで、熱接着で一体化した吸湿性シートが、適度な吸湿スピードを有し、表面が平滑で且つ厚みの均一性と可撓性に優れることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)熱可塑性合成繊維層(A)と極細繊維層(B)と前記(A)よりも低融点成分を有する熱可塑性繊維層(C)から構成される3層の積層不織布を上下層の少なくとも片方として、該熱可塑性繊維層(C)を接着面に用い、該接着面上に、粒径が1000μm以下の、熱接着樹脂と多孔質吸湿剤を挟みこんで、熱接着で一体化したことを特徴とする吸湿性シート。
(2)前記多孔質吸湿材の絶対量が50〜1000g/mであることを特徴とする上記(1)に記載の吸湿性シート。
(3)前記熱接着樹脂と多孔質吸湿剤の混合比が重量比で1/2〜2/1の範囲であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の吸湿性シート。
(4)前記積層不織布の通気性が1〜250cc/cm・secであることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の吸湿性シート。
(5)前記熱接着樹脂がホットメルト剤であり、前記多孔質吸湿剤がシリカゲルであることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の吸湿性シート。
(6)前記積層不織布の表面および/又は裏面に印刷されていることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の吸湿性シート。
(7)前記積層不織布の少なくとも片面に有孔フィルムが複合一体化されていることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の吸湿性シート。
本発明の吸湿性シートは、接着面となる不織布層に熱接着性の良好な繊維を用い、更に熱接着性樹脂を挟み込んだことにより、両者の接着効果により、シートの接着性、吸湿剤のシートへの固定が強固となり、吸湿材のシートからの脱落がほとんどなくなる。更に、シート内に極細繊維層を有することにより、小さな粒径の吸湿剤であっても、粉漏れが無くなる。
また、吸湿剤の性能を低下することなく使用用途に応じた適度な吸湿スピードを有し、表面が平滑であり、且つ厚みの均一性、シートとしての一体性、可撓性に優れることから、使用形状に則して、吸湿性シートを自由自在の形にカットすることが可能となり、広範囲の用途への利用が可能となる。
本発明について、以下に具体的に説明する。
本発明の吸湿性シートは、熱可塑性合成繊維層(A)と極細繊維層(B)と前記(A)よりも低融点成分を有する熱可塑性繊維層(C)から構成される3層の積層不織布を上下層の少なくとも片方とし、熱可塑性繊維層(C)を接着面に用い、該接着面上に粒径が1,000μm以下の熱接着樹脂と多孔質吸湿剤を挟みこんで、熱接着で一体化したものである。
本発明の吸湿性シートは、3層の積層不織布を上下層の少なくとも片方として、中間に、多量の粒径の細かい多孔質吸湿剤を挟みこむことができるので、吸湿力に優れた高い吸湿性能を有したものとなる。具体的には、多孔質吸湿剤の絶対量は、乾燥量で50〜1000g/m2、好ましくは80〜700g/m2、より好ましくは100〜350g/m2である。吸湿剤が50g/m2未満では、不織布への固定が強固となるが、吸湿性が少ない。一方、1000g/m2を超えると、吸湿性が多くなり、吸湿持続時間が長くできるが、不織布への固定が弱くなり、吸湿シート端面の吸湿剤が脱落し易くなるなどの問題が生じる。
本発明の第一の特徴は、多孔質吸湿剤のシートへの接着固定を強化するために、熱接着性に優れた繊維層を接着面に用い、更に熱接着樹脂を接着層(中間)にはさみこんだものであり、所謂、繊維と樹脂の両面から接着性を強化した吸湿性シートである点である。
すなわち、3層の積層不織布を上下層の少なくとも片方とし、(C)層を接着面に用いて熱接着樹脂及び多孔質吸湿剤を挟みこんで、熱接着で一体化することで安定した熱シール強度が得られることである。
具体的には、(A)層と(C)層に融点差を設けることにより、シートの中間に熱接着樹脂及び多孔質吸湿剤を挟みこんで、熱接着で一体化する場合、(C)層を接着面とすることで、接着面同志の熱シール加工が、広い温度範囲において可能であり、更に、中間に存在する熱接着樹脂による接着効果も大きく寄与することができると共に(C)層繊維の融点以上の温度での加工が可能となり、(C)層繊維と多孔質吸湿剤を直接接着することができ、結果として、極めて強固で安定した熱シール強度と、吸湿剤のシートへの強固な固定化を達成することことができる。
さらに、接着面に熱接着性に優れた繊維層を用いない場合に比べて熱接着樹脂の使用量の軽減が可能となる。具体的には、熱接着樹脂と多孔質吸湿剤の混合比が重量比で0.5/1〜2/1の混合比での接合が可能となる。熱接着性の繊維層(C)は、吸湿剤の繊維への固定化の点で有効に作用するものであり、熱接着性の樹脂は、シート間の剥離強力の向上に寄与するものといえる。
本発明の第二の特徴は、3層の積層不織布の中間層に極細繊維層を用いることで、細かい熱接着樹脂及び多孔質吸湿剤を挟みこんでも両者の粒子の漏れ、脱落を防ぐことができると共に、繊維間隙の適度なコントロールが可能となり、適度な吸湿スピードが得られることである。
すなわち、本発明に用いるシート材は、熱可塑性合成繊維層(A)と低融点成分を有する熱可塑性繊維層(C)の間に、極細繊維層(B)の極細繊維層とを積層一体化することで、太い繊維からなる繊維間隙に極細繊維層が入り込み、繊維間隙を被覆するように積層されており、その結果、きわめて微小で均一な繊維間隙を有する積層不織布となり、細かい粒子の漏れ、粒子の脱落を防ぐことができる。
さらに、多孔質吸湿剤の吸湿スピードのコントロールにも極細繊維層を設けることは効果があり、通気性を適度に制御し、バリヤーコントロールすることが可能となり、細かい多孔質吸湿剤の急激な吸湿性能の低下について、制御が可能となり、マイルドで適度な吸湿スピードが得られるという効果を奏する。しかも、積層不織布と有孔フィルムを複合一体化し、通気量を制御することにより、多孔質吸湿剤の吸湿性能を長時間持続させることができるなど、広範囲に吸湿時間をコントロールすることができる。
さらに、多孔質吸湿剤の吸湿性能を長時間持続させる必要がある場合は、積層不織布と有孔フィルムを複合一体化し、通気量を制御することができる。これらにより、本発明の吸湿性シートは、さらに広範囲に吸湿時間のコントロールが可能になる。
本発明の第三の特徴は、吸湿性シートが、均一な目付、厚みを有し、可撓性に優れ、各種用途応じた形状に裁断ができ、表面が平滑で、印刷適正にも優れ、意匠性を向上させる効果も有するものである点である。これらの効果は、本発明シート材の構造的な特徴に由来するものであるといえる。
以下,本発明の吸湿性シートの具体的な態様について説明する。
本発明の積層不織布は、(A)層が高融点の熱可塑性繊維層、(B)層が極細繊維層、(C)層が(A)層繊維の融点より50℃以上低融点の熱可塑性繊維層を積層し、熱圧着で一体化したものであり、S/M/Sの構造を有する積層不織布の一種であるといえる。また、上記の熱圧着で一体化するとは、エンボスロールと平滑ロール間で加熱、圧着して接合することである。
本発明に用いる(A)層の高融点の熱可塑性合成繊維層は、通常、繊維径が10〜30μmの太い繊維から成り、強度、通気性に優れ、磨耗強度が大きいことが好ましい。このような構成繊維としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、共重合ポリエステルなどのポリエステル系繊維、ナイロン6、ナイロン66、共重合ポリアミド繊維などのポリアミド系繊維などの合成繊維があげられる。
本発明に用いる(C)層の熱可塑性合成繊維層は、(A)層の繊維より低融点であり、好ましくは30〜160℃、さらに好ましくは50〜130℃の範囲の低融点の繊維からなり、吸湿性シートの熱接着面を構成する。繊維径は10〜30μmの太い繊維が好ましい。構成繊維としては、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、共重合ポリエチレン、共重合ポリプロピレンなどのオレフイン系繊維、ポリエチレンテレフタレートにフタル酸、イソフタル酸、セバシン酸、アジピン酸、ジエチレングリコール、1,4-ブタンジオールの1種又は2種以上の化合物を共重合した芳香族ポリエステル共重合体、脂肪族ポリエステルなどのポリエステル系繊維、共重合ポリアミド繊維などの合成繊維が用いられる。
具体的には、芯鞘構造、サイドバイサイドなどの低融点成分を有する2成分からなる複合繊維、例えば、芯部が高融点であり、鞘部が低融点である複合繊維が好ましい。例えば、芯部がポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン6、ナイロン66、共重合ポリアミドなどの高融点繊維であり、鞘部が低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、共重合ポリエチレン、共重合ポリプロピレン、共重合ポリエステル(CO―PET)、脂肪族ポリエステルなどの低融点繊維が好ましい。
本発明の(B)層の極細繊維は通常、メルトブロー法による繊維であり、その繊維径は好ましくは7μm以下、より好ましくは1〜5μmであり、繊維間隙、及び最大開口径を小さくし、粉漏れ性を少なくする役目を有する。特に太い繊維により形成される比較的大きな繊維間隙に、(B)層の極細繊維が被覆するように積層されることにより、少ない極細繊維比率で繊維間隙を小さくできる。繊維径が7μmを超えると繊維間隙の被覆効果が低下する。
(B)層の極細繊維の目付けは、好ましくは1g/m2以上、より好ましくは2〜15g/m2、さらに好ましくは3〜10g/m2である。
(B)層の積層不織布に対する含有比率は、5〜20wt%、好ましくは10〜15wt%である。メルトブロー繊維としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系繊維、ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド系繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、共重合ポリエステル、脂肪族ポリエステルなどのポリエステル系繊維、複合繊維などの多成分繊維などの合成繊維が用いられる。
本発明に用いられる熱接着樹脂、及び多孔質吸湿剤は、粒径が1000μm以下であり、好ましくは50〜500μm、より好ましくは75〜200μmである。熱接着樹脂は、ホットメルト剤が好ましく、多孔質吸湿剤は、シルカゲル(A型、B型)、アルミナゲル、シリカアルミナゲル、天然ゼオライト、合成ゼオライトなどの水分を吸着して液体にならない吸湿剤が好ましい。これらの粒状物をシートの中間に挟みこんで、熱接着で一体化して、吸湿性シートを得る。
本発明に用いられるホットメルト剤としては、EVA系、EEA系、LDPE系、ポリエステル系、ナイロン系など、通常、接着芯地の加工に使用される粒状又は粉末状ホットメルト剤が用いられる。このホットメルト剤粉末の粒径は1000μm以下、好ましくは40〜500μmである。また溶融時の粘性を表すMI(メルトインデックス)値は0.1〜30、好ましくは1〜20である。ホットメルト剤の粒径が40μm未満では、ホットメルト剤が空中に舞易くなり、吸湿剤への加工が困難となりやすい。また粒径が、1000μmを超えると、シート状物の2次加工性が低下する傾向がある。
特に、吸湿剤と、ホットメルト樹脂の粒径範囲を同程度に分級することが、粉体の混合性、加熱する貼り合せ加工性、及び吸湿性シート表面の平滑性などに好ましい。すなわち、熱プレス接着時に粉末ホットメルト剤と吸湿剤に均等な圧力がかかり、両者の形状をほとんど変化させることなく、シートと吸湿との接触点のみで吸湿剤粉末をシートに接合することができ、吸湿剤粉末の吸湿性能を低下させることなく、外観上、平滑で柔軟な風合いの吸湿性シートが得られる。またMI値が0.1未満では溶融時の流動性が小さすぎるため、シート間の接着が弱くなる。一方、MI値が30を超えると溶融した粉末ホットメルト剤がシート状物に吸い取られ、外観上シミのような斑を発生したり、吸湿剤表面にまとわりつき、吸湿性能を著しく損なう結果となる。粉末ホットメルト剤の使用量は、吸湿剤量の0.5〜2.0倍、好ましくは0.8〜1.5倍である。粉末ホットメルト剤の使用量が吸湿剤量の0.5倍未満では、シート間の接着が弱くなり、また、2.0倍を超えると、吸湿剤表面を覆いてしまい、吸湿性能を損なう傾向にある。
本発明の吸湿性シートの製造方法を具体的に説明する。
例えば、本発明の積層不織布の(C)層下層不織布上に、予め混合した吸湿剤と接着剤の粒状物を回転ブラシ、振動等を用いた粉体振り落とし機で、粉体重量75〜1500g/mに調節して、塗布してから、他の不織布を重ねて、加熱、加圧して貼り合わせる。加熱する方法としては、金属製、織物製などのベルト状物を用いた加熱機、金属ロール、フエルトドラムなどで、温度100〜230℃に加熱し、圧力1〜50N/cm、時間1〜60秒で接着一体化する。また別の方法として、吸湿剤と粉末ホットメルト剤の混合粉体を、ホモミキサー、回転型混合機など、通常用いられる粉体混合機を用いて混合し、この混合粉体を例えば接着芯地などを製造する際に使用される粉体振落とし装置などを用いて、本発明の積層不織布の(C)層上に均一に散布し、これに他の本発明の積層不織布を、(C)層が接着面となるようにして重ね、続いて熱プレス接着を行い、ホットメルト剤及び(C)層の構成繊維を同時に軟化または融着させて接着し一体化する。
本発明の熱接着による一体化方法としては、熱プレスや平滑ロール間で加熱、圧着して(C)層繊維とホットメルト剤を同時に軟化または融着させて接着させる方法がある。
熱加工温度範囲は、例えば、(C)層繊維に芯部が高融点であり、鞘部が低融点である複合繊維を用いた場合、鞘部の低融点以上で、芯部の高融点マイナス20℃が好ましい。
本発明の吸湿性シートに用いられる積層不織布の目付けは、目的とする強度、通気性から15〜120g/m2、好ましくは、20〜100g/m2である。目付けが15g/m2未満では、強度が低下する。一方、120g/m2越えると、強度が大きくなるが、風合いが低下する。
本発明の吸湿性シートに用いられる積層不織布の通気性は、充填する吸湿剤等の粉漏れを生じない程度に、その効果を十分に発揮するため、1〜250cc/cm2/sec、好ましくは、5〜200cc/cm2/secである。通気性が1cc/cm2/sec未満では、空気の流通が少なくなり、吸湿性能を持続させるには望ましいが、高目付けの不織布となることから風合いが低下する。一方、250cc/cm2/sec超えると空気の流通は十分であるが粉漏れし易くなる。積層不織布の通気性を1〜250cc/cm2/secの範囲とすることで、急激な吸湿性を抑制でき、吸湿速度を適度な速度にコントロールすることが可能となる。
更に、用いる用途によって、吸湿性能を長時間持続させることが必要なときは、3層の積層不織布の(A)層側に有孔フィルムを複合一体化させ、通気性を制御することで可能となる。この場合の通気性としては、例えば、ガーレ透気度が1〜10000秒/100cc、好ましくは、5〜5000cc/100ccである。
このように、本発明の吸湿性シートは、吸湿性シートの目的とする使用分野、必要とされる吸湿性に応じて、適宜、通気性、吸湿速度と持続時間を設定することができる。
上記の場合の有孔フィルムとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどからなる微多孔フィルムやポリエステルフィルム、一軸、二軸延伸ポリプロピレンフィルムなどを穴あけ加工したフィルムなどが挙げられる。積層不織布との複合一体化方法としては、熱ラミネートや押し出しラミネートが挙げられ、好ましくはPET/PEの押出しラミネートである。孔あけ加工したフィルムにおいて、孔径は0.1〜2mmであり、ピッチは1〜10mm間隔が好ましい。
本発明の積層不織布の最大開口径は、50μm以下、好ましくは1〜40μm、より好ましくは3〜30μmである。最大開口径が50μmを超えると、繊維間隙が大きいために粉漏れし易くなり、特に、粒状のものが破壊された場合に粉漏れしやすくなる。
本発明の吸湿性シートは、表面層に用いる積層不織布の目付けが15g/m以上、地合い指数が300以下と、地合いが均一であることからミクロな部分においても目付けの厚薄が無く、目付け斑が少なく、均一な不織布を用いることにより、印刷適正の良好なシートとなる。更に特徴的な点は、例えば、目付けが30g/m以下の積層不織布の印刷は、裏印刷(接着面への印刷)が可能で、裏印刷した積層不織布を使った吸湿性シートは、特に表面の印刷堅牢性に優れた吸湿性シートが得られる。
本発明を実施例に基づいて説明する。
測定方法は以下のとおりである。
(1)目付(g/m2):縦20cm×横25cmの試料を3カ所切り取り、重量を測定し、その平均値を単位当たりの質量に換算して求める。(JIS-L-1906)
(2)平均繊維径(μm):顕微鏡で500倍の拡大写真を取り、10本の平均値で求める。
(3)通気性:JIS-L-1906フラジュール法、ガーレ法に準拠。
(4)地合い指数
フォーメーションテスターFMT−MIII(野村商事株式会社 特許登録
1821351号)を使用し、CD方向に1mあたり4点測定し、地合指数を得
た。この数値が小さい程、地合が均一で斑がない。
(5)剥離性
加工後に剥離するか官能検査によって判定する。
○:手で剥離が困難なレベル
×:手で容易に剥離できるレベル
(6)吸湿量保持率:吸湿性シートの吸湿量(Q1)と吸湿剤の吸湿量(Q0)から算出する。
吸湿量保持率:(Q1)/(Q0) ×100 (%)
(Q1):縦5cm×横2cmの試料を10枚切り取り、秤量びんに入れて、105℃×4時間以上絶乾し、デシケーター内で1時間冷却した後の試料の重量(W1)、恒温恒湿槽(25℃×90%RH)中に24時間入れた後の試料の重量(W2)とから算出し1g当たりに換算した吸湿量(Q1)とする。
(Q1)=((W2)−(W1)) /(W1)
(Q0):吸湿剤5gを秤量びんに入れて、105℃×4時間以上絶乾し、デシケーター内で1時間冷却した後の試料の重量(W3)、恒温恒湿槽(25℃×90%RH)中に24時間入れた後の試料の重量(W4)とから算出し1g当たりに換算した吸湿量(Q0)とする。
(Q0)=((W4)−(W3)) /(W3)
(7)吸湿飽和時間:縦5cm×横2cmの試料を10枚切り取り、秤量びんに入れて、105℃×4時間以上絶乾し、デシケーター内で1時間冷却した後の試料を、恒温恒湿槽(25℃×90%RH)中に入れ吸湿量が飽和に達する時間を測定する。
(実施例1)
積層不織布のC層として、スパンボンド用の2成分紡糸口金を用いて、鞘成分に高密度ポリエチレン(HDPE、融点130℃)、芯成分にポリエチレンテレフタレート(PET、融点263℃)からなる平均繊径16μmの鞘芯型複合繊維ウエブを作成した。
B層は、ポリエチレンテレフタレート(PET、融点263℃)を用い、メルトブロー用噴射口金から、平均繊径2μmの極細繊維ウエブを吐出し、C層上に積層した。
さらに、その上に、A層のポリエチレンテレフタレート(PET、融点263℃)を、スパンボンド用紡糸口金を用いて、平均繊径14μmのPETウエブを捕集ネット上に集積した。
得られた全体として目付20g/mの積層繊維ウエブを圧着面積率が25%エンボスロールで熱圧着し、一体化して積層不織布を得た。得られた3層の積層不織布の通気度は、100cc/cm/sec、地合い指数は、200であった。次に、得られた積層不織布のC層側にグラビア印刷機を用いて全面に活字を印刷した。
次に、粒度75μm〜200μmに分級されたB型シリカゲル粉末および粒度75〜250μmに分級された融点110℃のポリエチレン系ホットメルト剤を重量比で1:1となるように回転型粉体混合機で混合し、シリカゲルとホットメルト剤粉末の混合体を得た。次に、通常、紙や布帛のラミネートに使用される粉体散布装置を具備した熱ロール接合型のラミネート装置を用い、先に作製した3層積層不織布のC層上にシリカゲルとホットメルト剤粉末の合計が500g/mになるよう散布した。更に、同様の3層積層不織布のC層側を粉体面に重ね、170℃に熱せられた熱プレスロールにて接合して吸湿シートを得た。
得られた吸湿シートの特性を表1に示したが、シリカゲルの吸湿量を低下させること無く吸湿性能に優れた、厚みの均一性と可撓性の良い吸湿シートであった。更に、裏印刷でも表面に活字が鮮明に現れると共に表面の印刷堅牢性に優れた本発明の吸湿性シートが得られた。
(実施例2)
積層不織布のC層として、スパンボンド用の2成分紡糸口金を用いて、鞘成分に共重合ポリエステル(CO−PET、融点200℃)、芯成分にポリエチレンテレフタレート(PET、融点263℃)からなる平均繊径16μmの鞘芯型複合繊維ウエブを作成した。
B層は、ポリエチレンテレフタレート(PET、融点263℃)を用い、メルトブロー用噴射口金から、平均繊径2μmの極細繊維ウエブを吐出し、C層上に積層した。
さらに、その上に、A層のポリエチレンテレフタレート(PET、融点263℃)を、スパンボンド用紡糸口金を用いて、平均繊径14μmのPETウエブとして捕集ネット上に集積した。
得られた全体として目付20g/mの積層繊維ウエブを圧着面積率が25%エンボスロールで熱圧着して一体化して3層積層不織布を得た。得られた積層不織布の通気度は、100cc/cm/sec、地合い指数は、200であった。
次に、粒度75μm〜200μmに分級されたB型シリカゲル粉末および粒度75〜200μmに分級された融点83℃であるEVA系ホットメルト剤を重量比で1:0.5となるように回転型粉体混合機で混合し、シリカゲルとホットメルト剤粉末の混合体を得た。次に、通常、紙や布帛のラミネートに使用される粉体散布装置を具備した熱ロール接合型のラミネート装置を用い、先に作製した積層不織布のC層上にシリカゲルとホットメルト剤粉末の合計が400g/mになるよう散布した。更に、同様の積層不織布のC層側を粉体面に重ね、200℃に熱せられた熱プレスロールにて接合を行い吸湿性シートを得た。次に、吸湿性シートの表面にグラビア印刷機を用いて全面に活字を印刷した。得られた吸湿シートの特性を表1に示したが、シリカゲルの吸湿量を低下させること無く、吸湿性能に優れた、鮮明に印刷された、厚みの均一性と可撓性の良い吸湿シートであった。
(実施例3)
積層不織布のC層として、スパンボンド用の2成分紡糸口金を用いて、鞘成分に高密度ポリエチレン(HDPE、融点130℃)、芯成分にポリエチレンテレフタレート(PET、融点263℃)からなる平均繊径16μmの鞘芯型複合繊維ウエブを作成した。
B層としては、ポリエチレンテレフタレート(PET、融点263℃)を用い、メルトブロー用噴射口金から、平均繊径2μmの極細繊維ウエブを吐出し、これをC層上に積層した。
さらに、その上に、A層のポリエチレンテレフタレート(PET、融点263℃)を、スパンボンド用紡糸口金を用いて、平均繊径14μmのPETウエブとして捕集ネット上に集積した。
得られた全体として目付70g/mの3層積層繊維ウエブを圧着面積率が25%エンボスロールで熱圧着して一体化して積層不織布を得た。得られた積層不織布の通気度は、9cc/cm/sec、地合い指数は、91であった。
次に、粒度75μm〜200μmに分級されたB型シリカゲル粉末および粒度75〜200μmに分級された融点83℃であるEVA系ホットメルト剤を重量比で1:1となるように回転型粉体混合機で混合し、シリカゲルとホットメルト剤粉末の混合体を得た。次に、通常、紙や布帛のラミネートに使用される粉体散布装置を具備した熱ロール接合型のラミネート装置を用い、先に作製した積層不織布上にシリカゲルとホットメルト剤粉末の合計が500g/mになるよう散布した。更に、目付け70g/mの同様の積層不織布のC層を粉末面に重ね、190℃に熱せられた熱プレスロールにて接合を行い吸湿シートを得た。次に、吸湿性シートの表面にグラビア印刷機を用いて全面に活字を印刷した。得られた吸湿シートの特性を表1に示すが、シリカゲルの吸湿量を低下させること無く吸湿性能に優れた、厚みの均一性と可撓性の良い吸湿シートであった。
(実施例4)
積層不織布のC層として、スパンボンド用の2成分紡糸口金を用いて、鞘成分に高密度ポリエチレン(HDPE、融点130℃)、芯成分にポリエチレンテレフタレート(PET、融点263℃)からなる平均繊径16μmの鞘芯型複合繊維ウエブを作成した。
B層は、ポリエチレンテレフタレート(PET、融点263℃)を用い、メルトブロー用噴射口金から、平均繊径2μmの極細繊維ウエブを吐出し、C層上に積層した。
さらに、その上に、A層のポリエチレンテレフタレート(PET、融点263℃)をスパンボンド用紡糸口金を用いて、平均繊径14μmのPETウエブとして捕集ネット上に集積した。
得られた全体として目付20g/mの積層繊維ウエブを圧着面積率が25%エンボスロールで熱圧着して一体化して3層積層不織布を得た。得られた積層不織布の通気度は、100cc/cm/sec、地合い指数は、200であった。
次に、粒度75μm〜200μmに分級されたB型シリカゲル粉末および粒度75〜200μmに分級された融点83℃であるEVA系ホットメルト剤を重量比で1:1となるように回転型粉体混合機で混合し、シリカゲル、ホットメルト剤粉末の混合体を得た。次に、通常、紙や布帛のラミネートに使用される粉体散布装置を具備した熱ロール接合型のラミネート装置を用い、先に作製した積層不織布上にシリカゲルとホットメルト剤粉末の合計が500g/mになるよう散布した。更に、スパンボンド用紡糸口金を用いて、ポリエチレンテレフタレート(PET、融点263℃)からなる平均繊径14μmのPETウエブを捕集ネット上に集積し、目付70g/mの繊維ウエブとした後、圧着面積率が25%エンボスロールで熱圧着、一体化した不織布(通気度は、61cc/cm/sec、地合い指数は、120)を重ね、190℃に熱せられた熱プレスロールにて接合を行い、本発明の吸湿シートを得た。
得られた吸湿シートの特性を表1に示したが、シリカゲルの吸湿量を低下させること無く、吸湿飽和時間が長く、厚みの均一性と可撓性の良い吸湿シートであった。この吸湿性シート表面にグラビア印刷機を用いて全面に活字印刷したところ、鮮明な印刷ができ、印刷適正は良好であった。
(実施例5)
予め、有孔フィルムとして、表面にグラビア印刷機を用いて全面に活字印刷したポリエステルフィルム(厚さ12μ)にポリエチレン(厚み15μ)を押し出しラミネートした後、孔あけ加工(孔径:0.7mm、縦・横3mmピッチの格子)した物を用い、このフィルムと実施例1の積層不織布のA層側とを熱ラミネートによって複合一体化したシート材を得た。得られたシート材のガーレ通気度は、71秒/100ccであった。
次に、粒度75μm〜200μmに分級されたA型シリカゲル粉末および粒度75〜200μmに分級された融点110℃であるポリエチレン系ホットメルト剤を重量比で1:1となるように回転型粉体混合機で混合し、シリカゲルとホットメルト剤粉末の混合体を得た。次に、通常、紙や布帛のラミネートに使用される粉体散布装置を具備した熱ロール接合型のラミネート装置を用い、先に作製した積層不織布のC層の上にシリカゲルとホットメルト剤粉末の合計が400g/mになるよう散布した。更に、同様の積層不織布のC層側を粉体面に重ね、190℃に熱せられた熱プレスロールにて接合し、吸湿性シートの表裏の両面がフィルムからなる本発明の吸湿シートを得た。
得られた吸湿シートの特性を表2に示すが、シリカゲルの吸湿量を低下させること無く、吸湿性能に優れた、厚みの均一性と可撓性の良い吸湿シートであった。更に、裏印刷でも表面に活字が鮮明に現れると共に表面の印刷堅牢性に優れた吸湿性シートが得られた。
(実施例6)
実施例5において、有孔フィルムを上層不織布の表層のみに用い、下層不織布には用いることなく、上層不織布の片面のみに有孔フィルムを用いた以外は実施例5と同一の条件として、吸湿シートを作成した。下層裏面についても、グラビア印刷機で活字印刷をした。
得られた吸湿性シートの特性を表2に示すが、シリカゲルの吸湿量を低下させることなく、吸湿性能に優れた、厚みの均一性と可撓性の良い吸湿しーとがである。活字の印刷については、裏面印刷においても、活字が鮮明であり、印刷堅牢度に優れた吸湿シートであった。
(比較例1)
スパンボンド用紡糸口金を用いて、ポリエチレンテレフタレート(PET、融点263℃)からなる平均繊径14μmのPETウエブを捕集ネット上に集積し、目付20g/mの繊維ウエブとした後、圧着面積率が25%エンボスロールで熱圧着、一体化して不織布を得た。得られた不織布の通気度は、316cc/cm/sec、地合い指数は、330であった。
次に、粒度45μm〜75μmに分級されたB型シリカゲル粉末および融点83℃である粒度45〜75μmのEVA系ホットメルト剤を重量比で1:1となるように回転型粉体混合機で混合し、シリカゲル、ホットメルト剤粉末の混合体を得た。次に、通常、紙や布帛のラミネートに使用される粉体散布装置を具備した熱ロール接合型のラミネート装置を用い、先に作製した不織布上にシリカゲルとホットメルト剤粉末の合計が500g/mになるよう散布した。更に、同様の積層不織布を粉体面に重ね、170℃に熱せられた熱プレスロールにて接合して吸湿シートを得た。得られた吸湿性シートの特性を表2に示すが、表面部分から上記混合粉末が漏れてしまい、吸湿材が約90%脱落した吸湿シートとなり、吸湿性シートとしての評価ができなかった。
(比較例2)
積層不織布のC層として、スパンボンド用の2成分紡糸口金を用いて、鞘成分に高密度ポリエチレン(HDPE、融点130℃)、芯成分にポリエチレンテレフタレート(PET、融点263℃)からなる平均繊径16μmの鞘芯型複合繊維ウエブを作成した。
B層は、ポリエチレンテレフタレート(PET、融点263℃)を用い、メルトブロー用噴射口金から、平均繊径2μmの極細繊維ウエブを吐出し、C層上に積層した。
さらに、その上に、A層のポリエチレンテレフタレート(PET、融点263℃)をスパンボンド用紡糸口金を用いて、平均繊径14μmのPETウエブを捕集ネット上に集積した。
得られた全体として目付70g/mの積層繊維ウエブを圧着面積率が25%エンボスロールで熱圧着、一体化して積層不織布を得た。得られた積層不織布の通気度は、9cc/cm/sec、地合い指数は、91であった。次に、粒度75μm〜200μmに分級されたB型シリカゲル粉末のみを通常、紙や布帛のラミネートに使用される粉体散布装置を具備した熱ロール接合型のラミネート装置を用い、先に作製した積層不織布のC層上にシリカゲル粉末の合計が200g/mになるよう散布した。更に、同様の積層不織布のC層を粉末面上に重ね、190℃に熱せられた熱プレスロールにて接合して吸湿シートを得ようとしたが積層不織布間の接着が弱く、積層不織布に接しないシリカゲル粉末が脱落して吸湿性シートが得られなかった。
Figure 2007307729
Figure 2007307729
本発明の吸湿性シートは、幅広い範囲で通気性をコントロールすることができることから、主に、食品関連、住宅関連、医薬品関連、精密機器関連と雑貨関連など多くの分野の調湿、除湿あるいは乾燥用のシートとして活用できる。

Claims (7)

  1. 熱可塑性合成繊維層(A)と極細繊維層(B)と前記(A)よりも低融点成分を有する熱可塑性繊維層(C)から構成される3層の積層不織布を上下層の少なくとも片方として、該熱可塑性繊維層(C)を接着面に用い、該接着面上に、粒径が1000μm以下の、熱接着樹脂と多孔質吸湿剤を挟みこんで、熱接着で一体化したことを特徴とする吸湿性シート。
  2. 前記多孔質吸湿材の絶対量が50〜1000g/mであることを特徴とする請求項1に記載の吸湿性シート。
  3. 前記熱接着樹脂と多孔質吸湿剤の混合比が重量比で1/2〜2/1の範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸湿性シート。
  4. 前記積層不織布の通気性が1〜250cc/cm・secであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の吸湿性シート。
  5. 前記熱接着樹脂がホットメルト剤であり、前記多孔質吸湿剤がシリカゲルであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の吸湿性シート。
  6. 前記積層不織布の表面および/又は裏面に印刷されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の吸湿性シート。
  7. 前記積層不織布の少なくとも片面に有孔フィルムが複合一体化されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の吸湿性シート。





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