JP2003039612A - 不織布積層体 - Google Patents
不織布積層体Info
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Abstract
吸湿性、バクテリアバリア性、耐久性、耐熱性等に優れ
た不織布積層体を提供する。 【解決手段】 少なくとも1層以上のポリオレフィン繊
維10〜70重量%と吸水性繊維90〜30重量%から
なる吸水性不織布層(A)と有孔又は無孔のポリオレフ
ィンフイルム層(B)とさらに任意にポリオレフィン不
織布層(C)とから形成されてなる不織布積層体であ
り、(A)/(B)、(A)/(B)/(A)、(A)
/(B)/(C)のような構成が好適である。
Description
ィカル用材料として好適な、強度、吸湿性、バクテリア
バリア性、耐熱性等に優れた不織布積層体に関する。
プロピレンを原材料とするスパンボンド不織布/メルト
ブロー不織布/スパンボンド不織布からなる3層構成の
不織布(PP−SMS)、あるいはパルプ、レーヨンと
ポリエステルからなるウォータージェット不織布又は湿
式法不織布などが用いられてきた。前者のPP−SMS
は、引張強度、流体及びバクテリアの浸透性に対する抵
抗、耐熱性及びコストの点において満足すべき特性を示
すが、吸湿性(吸汗性)に乏しく、手術衣として用いる
と着心地が悪いという問題点があった。また後者のウォ
ータージェット不織布又は湿式法不織布は、吸湿性はよ
いが、耐水性、バクテリアバリア性が悪いという欠点を
抱えていた。
は、手術衣のようなメディカル用途に使用しても満足す
べき性能を示す不織布積層体を提供することにある。よ
り具体的には、吸湿性に優れ、かつ強度、バクテリアバ
リア性、耐久性、耐熱性等に優れた不織布積層体及びそ
のメディカル分野への使用を提供することにある。
くとも1層以上のポリオレフィン繊維10〜70重量%
と吸水性繊維90〜30重量%からなる吸水性不織布層
(A)とポリオレフィンフイルム層(B)から形成され
てなる不織布積層体に関する。
からなってもよく、例えば(A),(B)、(A)のよ
うな3層構成のように多層構成にすることもできる。ま
たポリオレフィン不織布層(C)を別に設けることがで
き、この場合(A)、(B)、(C)の順に積層された
構成とするのが好ましい。
パンボンド法あるいはメルトブロー法で形成された不織
布層であることが好ましく、スパンボンド法不織布の場
合はポリプロピレン繊維、、ポリエチレン繊維及びポリ
エチレンとポリプロピレンのバイコンポーネント繊維か
ら選ばれるポリオレフィン繊維の不織布であることが好
ましい
性繊維としてはレーヨン繊維であることが好ましい。レ
ーヨン繊維の一部は、綿などの天然繊維、パルプ、他の
吸水性繊維などで置き換えられていてもよい。また該層
におけるポリオレフィン繊維として、ポリオレフィンカ
ットファイバーが好ましく、ポリプロピレン繊維、ポリ
エチレン繊維及びポリエチレンとポリプロピレンのバイ
コンポーネント繊維から選ばれる繊維がとくに好まし
い。さらに吸水性不織布層は、ウォタージェット法で繊
維が交絡処理されたものであることが好ましい。
ールなどにより熱融着により結合されていることが好ま
しい。
めに、積層体の少なくとも1方の表面あるいは積層体の
少なくとも1層がフッ素樹脂で処理されていることが好
ましい。
して使用され、好ましくは手術衣、手術用シーツなどの
手術用品に使用される。
とも1層以上のポリオレフィン繊維10〜70重量%と
吸水性繊維90〜30重量%からなる吸水性不織布層
(A)とポリオレフィンフイルム層(B)から形成され
てなるものである。以下、各層について説明する。
は、ポリオレフィン繊維を10〜70重量%、好ましく
は20〜60重量%、吸水性繊維を90〜30重量%、
好ましくは80〜40重量%から形成されるものであ
る。ここに吸水性繊維としてはレーヨン、パルプ等を挙
げることができるが、吸水性、加工性の面からとくにレ
ーヨンを使用することが好ましい。この好適態様におい
ては、レーヨン繊維の一部は、綿、麻、羊毛のような天
然繊維、パルプあるいはポリエステル繊維、ポリアミド
繊維のような他の吸水性繊維で置き換えることができ
る。この場合はレーヨン繊維が、不織布層全体の20〜
90重量%、とくに30〜80重量%を占めるような割
合とし、天然繊維及び/又はパルプが不織布層全体の4
0重量%以下、とくに30重量%以下、他の吸水性繊維
が20重量%以下、とくに10重量%以下となるような
割合とするのが好ましい。
の適当な範囲は、不織布の製造方法などによっても異な
るが、レーヨン繊維としては、長さが20〜100m
m、好ましくは50〜70mm程度であり、また繊度は
0.5〜5デニール、とくに1〜2デニールの範囲のも
のが好適である。
ン繊維としては、α−オレフィンの結晶性重合体であっ
て、α−オレフィンの単独重合体あるいは2種以上のα
−オレフィン同士の共重合体からなる繊維を使用するこ
とができる。ポリオレフィンを構成するα−オレフィン
として、具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブテ
ン、1−ヘプテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−
デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサ
デセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、3−メチ
ルー1−ペンテンなどの炭素数2〜20程度のものを挙
げることができる。
圧法ポリエチレン、エチレンと炭素数3以上のα−オレ
フィンの共重合体である直鎖低密度ポリエチレン、中・
高密度ポリエチレンなどのポリエチレン、プロピレン単
独重合体やプロピレンと少割合のその他のα−オレフィ
ンとのランダム共重合体、プロピレンと少割合の他のα
−オレフィンとのブロック共重合体などのポリプロピレ
ン、4−メチル−1−ペンテンの単独重合体や4−メチ
ル−1−ペンテンと他のα−オレフィンの共重合体など
のポリ−4−メチル−1−ペンテンなどを代表例として
挙げることができる。これらは2種以上併用することが
できる。
ピレン繊維、ポリエチレン繊維及びポリエチレンとポリ
プロピレンのバイコンポーネント繊維から選ばれるもの
である。このようなポリオレフィン繊維としてはまた、
ポリオレフィンフイルム層との熱融着性を考慮すると、
吸水性不織布層に隣接するポリオレフィンフイルム層が
ポリプロピレンから形成される場合はポリプロピレン、
とりわけプロピレン・エチレンランダム共重合体が好ま
しく、吸水性不織布層に隣接するポリオレフィンフイル
ム層がポリエチレンで形成される場合はポリエチレン繊
維又はポリエチレンとポリプロピレンのバイコンポーネ
ント繊維であることが好ましい。
レンの場合は、230℃、2160g荷重におけるメル
トフローレートが30〜3000g/10分、とくに4
00〜1500g/10分のものを使用することが好ま
しく、またポリエチレンの場合には、190℃、216
0g荷重におけるメルトフローレートが15〜250g
/10分、とくに20〜200g/10分のものを使用
することが好ましい。
さが1〜100mm、好ましくは10〜70mm程度で
あり、また繊度は0.5〜5デニール、とくに1〜3デ
ニールの範囲のものを使用するのが好ましい。このよう
なポリオレフィン繊維は、上記繊度のモノフィラメント
あるいはマルチフィラメントを所定長さにカットするこ
とによって、簡単に得ることができる。
リオレフィン繊維、任意に天然繊維、パルプ、他の合成
繊維などを混繊し、湿式法により製造することができ
る。湿式法で得られた吸湿性不織布は、ウェブに細孔を
あけ、交絡による強度改善のためにウォータージェット
処理することが好ましい。
れる吸水性不織布上に、細孔を多数有するスクリーンを
通して高圧水を作用させることによって行うことができ
る。細孔の大きさや高圧水の水圧などは、不織布の種
類、その他によって異なるが、例えば4〜40個/cm
程度の細孔を有するスクリーンに10〜300kg/c
m2程度の高圧水を作用させて行うことができる。
ト吸水性不織布としては、用途によって異なるが、目付
が10〜100g/m2、とくに20〜40g/m2が程
度のものを使用することが好ましい。
(B)を構成するポリオレフィンは、α−オレフィンの
結晶性重合体であって、α−オレフィンの単独重合体、
あるいは2種以上のα−オレフィン同士の共重合体であ
る。ポリオレフィンを構成するα−オレフィンとして、
具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−
ヘプテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、
1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、
1−オクタデセン、1−エイコセン、3−メチルー1−
ペンテンなどの炭素数2〜20程度のものを挙げること
ができる。
圧法ポリエチレン、エチレンと炭素数3以上のα−オレ
フィンの共重合体である直鎖低密度ポリエチレン、中・
高密度ポリエチレンなどのポリエチレン、プロピレン単
独重合体やプロピレンと少割合のその他のα−オレフィ
ンとのランダム共重合体、プロピレンと少割合の他のα
−オレフィンとのブロック共重合体などのポリプロピレ
ン、4−メチル−1−ペンテンの単独重合体や4−メチ
ル−1−ペンテンと他のα−オレフィンの共重合体など
のポリ−4−メチル−1−ペンテンなどを代表例として
挙げることができる。これらは2種以上併用することが
できる。
層との層間接着性を考慮すると、吸水性不織布層のポリ
オレフィン繊維として、ポリエチレン繊維又はポリエチ
レンとポリプロピレンのバイコンポーネント繊維を使用
する場合には、ポリエチレンフイルムを使用することが
好ましく、また吸水性不織布層のポリオレフィン繊維と
してポリプロピレン繊維を使用する場合には、ポリプロ
ピレンフイルムを使用することが好ましい。
のα−オレフィンの共重合体を使用する場合には、共重
合成分であるα−オレフィンとしては、炭素数が3〜2
0、とくに炭素数が4〜12程度のものを使用するのが
好ましい。このようなα−オレフィンとして具体的に
は、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オ
クテン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチル−1−
ペンテンなどを挙げることができる。共重合体として、
かかるα−オレフィンを1種又は2種以上共重合された
ものを使用することができる。
ム強度、耐熱性、柔軟性等のバランスを考慮すると、密
度が890〜970kg/m3、好ましくは900〜9
65kg/m3程度、一層好ましくは910〜940k
g/m3程度のものを使用するのが望ましく、またフイ
ルム強度、加工性などを考慮すると、190℃、216
0g荷重におけるメルトフローレートが0.1〜100
g/10分、とくに0.5〜50g/10分程度のもの
を使用するのが好ましい。このようなポリエチレンとし
てはまた、いかなる触媒系や製造方法で製造されたもの
であってもよく、例えばラジカル重合触媒、高活性チタ
ン触媒成分と有機アルミニウム化合物とからなるチーグ
ラー型触媒、メタロセン化合物とアルミノオキサンとか
らなるシングルサイト触媒などを重合触媒として製造さ
れるポリエチレンを使用することができる。
使用可能な上記において、プロピレンとα−オレフィン
のランダム共重合体を使用する場合は、α−オレフィン
としては炭素数2〜20程度のもの、例えばエチレン、
1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセ
ン、4−メチル−1−ペンテンなどの1種又は2種以上
を使用することができるが、その内の少なくとも1種は
エチレンであることが好ましい。ランダム共重合体とし
ては、耐熱性、柔軟性等を考慮すると、α−オレフィン
の共重合割合が15重量%以下、とくに0.1〜10重
量%のものを使用するのが好ましい。
度、加工性などを考慮すると、230℃、2160g荷
重におけるメルトフローレートが0.1〜100g/1
0分、とくに0.5〜50g/10分程度のものを使用
するのが好ましい。このようなプロピレン系重合体は、
アイソタクティシティーの高い高結晶性のものであり、
いかなる触媒系や製造方法で製造されたものであっても
よい。例えば電子供与体含有高活性チタン触媒成分、有
機アルミニウム化合物及び電子供与体とからなるチーグ
ラー・ナッタ型触媒、電子供与体含有メタロセン化合物
とアルミノオキサンとからなるシングルサイト触媒など
を重合触媒として製造されるポリプロピレンを使用する
ことができる。
ルムであってもよいが、透湿性を重視する場合には多孔
フイルムを使用することが好ましい。多孔ポリオレフィ
ンフィルムは、ポリオレフィンと無機又は有機の充填
剤、必要に応じてその他の添加剤を含む樹脂組成物を溶
融成形してフィルムとし、該フィルムを少なくとも一軸
方向に延伸することにより製造することができる。この
延伸処理によりポリオレフィンと充填剤との界面剥離を
起こさせ、多孔フィルムとすることができる。
しては、例えば硫酸バリウム、炭酸カルシウム、硫酸カ
ルシウム、炭酸バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化
アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化チタ
ン、シリカ、タルク等が挙げられる。また有機充填剤と
しては、木粉、パルプ等のセルロース粉末、シリコー
ン、フェノール樹脂、ポリスチレン等の架橋物粉末等が
挙げられる。これらの中では、硫酸バリウムおよび炭酸
カルシウムが、より好ましい。これらの充填剤は単独で
用いても、2種以上を併用してもよい。
の組成比は、フィルムの透湿性等に影響を及ぼす。充填
剤の割合が少な過ぎると、良好な透湿性を有するフィル
ムが得られず、充填剤の割合が多過ぎると、フィルムの
成形性が悪くなる。一般にはポリオレフィンと充填剤と
の組成比は、ポリオレフィン25〜75重量%、とくに
30〜60重量%に対して、充填剤75〜30重量%、
とくに70〜40重量%とすることが好ましい。また充
填剤の平均粒径は、20μm以下のものが好ましく、さ
らに好ましくは10μm以下のものであり、より好まし
くは0.5〜4μmのものである。
下の方法によって製造することができる。すなわち上記
ポリオレフィンと充填剤とを、ヘンシェルミキサー等を
用いて混合した後、一軸または二軸スクリュー型押出機
を用いて混練してペレット化する。次いで、そのペレッ
トをポリオレフィンの融点以上、好ましくは融点+20
℃以上、分解温度未満の温度において、Tダイ等が装着
された押出成形機、円形ダイが装着されたインフレーシ
ョン成形機等の公知の成形機を用いて溶融、製膜する。
場合によってはペレット化せず直接成形機で製膜するこ
ともできる。製膜されたフィルムは、次いで延伸処理を
行う。延伸処理は、ロール法、テンター法等の公知の方
法により、室温から樹脂の軟化点(JIS K−676
0)までの温度において、少なくとも一軸方向に延伸を
行い、多孔化されたポリオレフィン系フィルムを製造す
る。好ましい延伸倍率は1.1〜5倍である。
た、機械的に穿孔したフイルムを使用することができ
る。例えば溶融フイルムを表面に多数の小孔を設けた真
空ドラムに導き、真空で吸引する一方でフイルムの他方
から熱風を吹付けることによって得られる、多数のリブ
付き孔を有するフイルムを使用することができる。この
ような多孔フイルムは、例えば特公平6−26852号
公報記載の方法によって製造することができる。
10〜200μm、とくに20〜100μm程度のもの
を使用することが好ましい。また上記多孔フイルムにあ
っては、平均孔径が0.01〜50μm、とくに0.1
〜40μm、開孔率が10〜70%、とくに20〜60
%のものを使用することが好ましい。
に係る不織布積層体においては、上記(A)、(B)層
の他に、任意に1層以上のポリオレフィン不織布層
(C)を使用することができる。このようなポリオレフ
ィン不織布としては、乾式法、湿式法、メルトブロー
法、スパンボンド法などの各種方法によって製造される
不織布を使用することができる。これらの中ではメルト
ブロー法及びスパンボンド法によって得られる不織布が
好ましい。
ィン不織布]上記(C)層として好適なメルトブロー法
で形成されるポリオレフィン不織布に用いられる繊維
は、ポリプロピレン、ポリエチレン、これらの混合物な
どの繊維であり、紡糸性、耐熱性の点から、とくにポリ
プロピレンの繊維を使用することが好ましい。
レンの単独重合体及びプロピレンを主体とするプロピレ
ンと他のα-オレフィンとの共重合体を挙げることがで
きる。プロピレンの共重合体における他のα-オレフィ
ンとしては、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1
−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、4−メチル−
1−ペンテンなどの炭素原子数が2〜20のα−オレフ
ィンを例示することができる。このような他のα−オレ
フィンは、1種単独でまたは2種以上組合わせて共重合
させてもよい。
ンと炭素原子数が2〜4の直鎖状α−オレフィンのラン
ダム共重合体を使用することが好ましく、とりわけ好適
なものはプロピレンとエチレンのランダム共重合体であ
る。
℃、2160g荷重におけるメルトフローレートが30
〜1500g/10分、とくに400〜1500g/1
0分程度のものを使用するのが好ましく、また重量平均
分子量と数平均分子量の比Mw/Mnが2〜6の範囲の
ものを使用することが好ましい。さらに上記好適なプロ
ピレンとエチレンのランダム共重合体においては、エチ
レン含量が0.5〜10モル%、とくに2〜5モル%程
度のものを使用するのが好ましい。このようなポリプロ
ピレンは、既知の立体特異性重合触媒を用いて製造する
ことができる。
使用することができるポリエチレンとして具体的には、
エチレンの単独重合体(製法は低圧法、高圧法のいずれ
であっても良い)及びエチレンと他のα-オレフィンの
共重合体を挙げることができる。該共重合体における他
のα-オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、
1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセ
ン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテ
ン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペン
テン、4−メチル−1−ヘキセンなどの炭素原子数が2
〜20のα−オレフィンを挙げることができる。このよ
うな他のα−オレフィンは、1種単独でまたは2種以上
組合わせて共重合させてもよい。
〜970kg/m3、とくに910〜965kg/m3の
範囲にあることが好ましく、また190℃、2160g
荷重におけるメルトフローレートが10〜400g/1
0分、とくに15〜250g/10分の範囲にあること
が好ましい。さらに重量平均分子量と数平均分子量の比
Mw/Mnが1.5〜4の範囲のものを使用することが
好ましい。
はまた、上記ポリプロピレンとポリエチレンの任意混合
物の繊維を使用することもできる。
ン不織布は、用途によって異なるが目付が2〜20g/
m2、とくに2〜10g/m2が程度のものを使用するこ
とが好ましい。またメルトブロー不織布を形成する繊維
の平均繊維径は、通常1〜30μm程度であり、好まし
くは2〜5μm程度である。
ィン不織布]メルトブロー法で形成されるポリオレフィ
ン不織布と同様に、上述したポリプロピレン、ポリエチ
レン、両者の混合物などをベースとする繊維から形成さ
れるものである。紡糸性や不織布の耐熱性等を勘案する
と、繊維材料として、ポリプロピレン、中でもプロピレ
ンと炭素原子数が2〜4の直鎖状α−オレフィンのラン
ダム共重合体を使用することが好ましく、とりわけ好適
なものはプロピレンとエチレンのランダム共重合体であ
る。
ロピレン、ポリエチレン、両者の混合物などから物性の
異なる2種を選択し、融点の低い方が繊維表面の少なく
とも一部を形成するバイコンポーネント繊維、例えば同
芯または偏芯の芯鞘型バイコンポーネント繊維、サイド
バイサイド型バイコンポーネント繊維等からなるスパン
ボンド不織布であってもよい。
℃、2160g荷重におけるメルトフローレートが10
〜100g/10分、とくに20〜80g/10分程度
のものを使用するのが好ましい。また紡糸性の点から重
量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)が3.
5以下、とくに3.0以下のものを使用するのが好まし
い。さらに上記好適なプロピレンとエチレンのランダム
共重合体においては、エチレン含量が0.5〜10モル
%、とくに1〜8モル%程度であって、示差走査熱量計
に基づく融点が125〜150℃程度のものを使用する
のが好ましい。
の繊維径が、風合いの点からは3.5デニール以下、と
くに0.2〜3デニールの範囲でのものが好ましい。ま
た柔軟性の点からは、目付が4〜30g/m2、とくに
5〜20g/m2のものが好ましい。
本発明の目的を損なわない範囲で、酸化防止剤、耐熱安
定剤、帯電防止剤、核剤、顔料、染料などの各種添加剤
や他の重合体などを配合することもできる。
体として好適なものは、吸水性不織布層(A)としてレ
ーヨン繊維を吸水性繊維として用い、ポリオレフィンフ
イルム層(B)としてポリエチレンフイルム又はポリプ
ロピレンフイルム使用する(A)、(B)2層構成のも
のあるいは(A),(B)、(A)3層構成のものであ
る。本発明の積層体の他の好適な例は、さらにポリオレ
フィン不織布層(C)を設け、吸水性不織布層(A)と
してレーヨン繊維を吸水性繊維として用い、ポリオレフ
ィンフイルム層(B)としてポリエチレンフイルム又は
ポリプロピレンフイルム使用し、(A),(B)、
(C)の順に積層させて得られるものである。その用途
によっても異なるが、不織布積層体として、目付量が2
0〜100g/m2、とくに50〜70g/m2となるよ
うに構成するのが好ましい。
びポリオレフィンフイルム、任意にポリオレフィン不織
布不織布を一体化することによって形成される。一体化
する方法にはとくに制限はなく、例えば、熱融着による
方法や接着剤を使用する方法などを採用することができ
る。この際、3層の場合には、3者を同時に一体化して
もよいし、予め2者を一体化した後、他の1層を一体化
させてもよい。
エンボスによる方法や超音波による方法などを挙げるこ
とができる。これらの中では、とくに熱エンボスによる
方法を採用することが最も好ましい。
ポリオレフィンフイルム、場合によりポリオレフィン不
織布を重ね合わせ、融着面積が、各層の接触面積の5〜
35%程度、とくに10〜30%程度となるような条件
で熱エンボスすると、各層間の剥離強度と柔軟性のバラ
ンスに優れた積層体が得られるので好ましい。
法としては、ホットメルト接着剤や溶剤系接着剤などを
使用することができる。ホットメルト接着剤としては、
例えば、酢酸ビニル系、ポリビニルアルコール系等の樹
脂系接着剤、スチレン−ブタジエン系ゴム、スチレン−
イソプレン系ゴム等のゴム系接着剤などを例示すること
ができる。また溶剤系接着剤としては、例えば、スチレ
ン−ブタジエン系ゴム、スチレン−イソプレン系ゴム、
ウレタン系ゴム等のゴム系接着剤、酢酸ビニル、塩化ビ
ニル等の樹脂系の有機溶剤または水性エマルジョン接着
剤などを挙げることができる。
の不織布積層体は、吸湿性、強度、バクテリアバリア
性、耐水性、耐熱性等に優れており、とくにメディカル
用途に好適である。例えば、手術衣、手術ドレープ、シ
ーツ、包帯、拭布、枕カバー、マスク、覆布などに使用
することができる。
も片面、あるいは少なくとも1層あるいは全層がフッ素
樹脂処理されたものを使用すると、血液等の浸透を効果
的に防止できるので、上記手術関連用品にとくに適して
いる。フッ素樹脂処理は、例えば積層体の表面にフッ素
樹脂をグラビアロール等により塗布し、乾燥する方法、
あるいは積層前のメルトブロー法の不織布やスパンボン
ド法不織布を個別に上記同様な方法により処理しておく
方法などによって行うことができる。
明する。尚、実施例及び比較例で使用した不織布の評価
方法は次の通りである。
に準拠して測定した。
取り、該試験片のレーヨン繊維不織布層とポリオレフィ
ンフイルム層間の端部を剥離し、チャックで挟持し、引
張強度試験機を用いて試験片を剥離することにより剥離
強度を測定した。試験は、チャック間距離20mm、引
張速度100mm/分の条件で行い、5個の試験片の測
定値を平均して剥離強度とした。
ドスポンジ形試験機)に準拠して測定し、試験後の試料
の断面を観察して評価した。 ○:層間の剥離なし ×:層間の剥離あり
0℃、相対湿度90%の雰囲気から、透湿面積25cm
2以上のサンプルを通して30分間で透過する水蒸気の
量を測定し、24時間、サンプル1m2当たりに換算し
て求めた。なお、水蒸気透過側の雰囲気は、吸湿剤で乾
燥状態にした。
2時間後試料を取り出し、濾紙に試料を挟んで表面に付
着した水滴を取り除いた後、試料の重量を測定し、吸水
量を算出した。
ろ過効率に準拠して測定した。
ル、繊維長20mm)80重量部とプロピレン単独重合
体(MFR30g/10分)のカットファイバー(繊度
2デニール、繊維長20mm)20重量部から湿式法で
不織布を作製し、ついでウォータージェット処理して目
付20g/m2の吸水性不織布を得た。
(MFR3g/10分)のフイルム(PPフイルム、厚
さ25μm)を重ね合わせ、エンボスロール(刻印面積
率10%)とフラットロールの間を通すことにより熱エ
ンボス処理し、目付42g/m2の不織布積層体を得
た。この不織布積層体にフッ素樹脂の水エマルジョン液
を含浸させ、ローラーで絞った後エアーオーブンで乾燥
させた。得られたフッ素樹脂処理不織布積層体の評価結
果を表1に示す。
ン繊維70重量部及びプロピレン単独重合体のカットフ
ァイバー30重量部から調製したものを使用した以外
は、実施例1と同様にしてフッ素樹脂処理不織布積層体
を得、その評価を行った。結果を表1に示す。
Pフイルムと、プロピレン単独重合体(MFR30g/
10分)のスパンボンド不織布(繊度1.5デニール、
目付20g/m2)を重ね合わせ、実施例1と同様に熱
エンボス加工して、スパンボンド不織布/PPフイルム
/吸水性不織布からなる構成のフッ素樹脂処理不織布積
層体を得、その評価を行った。結果を表1に示す。
ロピレン単独重合体フイルムを、吸水性不織布/PPフ
イルム/吸水性不織布となるように重ね合わせ、実施例
1と同様に熱エンボス加工して、吸水性不織布/PPフ
イルム/吸水性不織布からなる構成のフッ素樹脂処理不
織布積層体を得、その評価を行った。結果を表1に示
す。
R3g/10分)40重量部と炭酸カルシウム(平均粒
子径1.0μm)60重量部とステアリン酸カルシウム
1.5重量部をヘンシェルミキサーで混合した後、Tダ
イを備えた押出機により250℃で溶融押出してフイル
ムを成形した。得られたフイルムをロール法で3倍に一
軸延伸して厚さ25μmのPP通気性フイルムを得た。
通気性フイルムを使用した以外は、実施例1と同様にし
てPP通気性フイルム/吸水性不織布からなる構成のフ
ッ素樹脂処理不織布積層体を得、その評価を行った。結
果を表1に示す。
ルムの代りに実施例5のPP通気性フイルムを使用した
以外は実施例3と同様にしてスパンボンド不織布/PP
通気性フイルム/吸水性不織布からなる構成のフッ素樹
脂処理不織布積層体を得、その評価を行った。結果を表
1に示す。
ンド不織布原料として、プロピレン単独重合体の代りに
中密度ポリエチレン(密度940kg/m3、MFR3
0g/10分)を、また吸水性不織布におけるカットフ
ァイバーとしてプロピレン単独重合体のものの代りに高
密度ポリエチレン(密度950kg/m3、MFR3g
/10分)のものを、PP通気性フイルムのプロピレン
単独重合体の代りに中密度ポリエチレン(密度940k
g/m3、MFR30g/10分)を用いて製造したP
E通気性フイルムをそれぞれ使用した以外は、実施例3
と同様にしてフッ素樹脂処理不織布積層体を得、その評
価を行った。結果を表1に示す。
ンド不織布原料として、プロピレン単独重合体の代りに
中密度ポリエチレン(密度940kg/m3、MFR3
0g/10分)を、また吸水性不織布におけるカットフ
ァイバーとしてプロピレン単独重合体のものの代りに高
密度ポリエチレン(密度950kg/m3、MFR3g
/10分)のものを、PP通気性フイルムのプロピレン
単独重合体の代りに中密度ポリエチレン(密度940k
g/m3、MFR30g/10分)を用いて製造したP
E通気性フイルムをそれぞれ使用した以外は、実施例4
と同様にしてフッ素樹脂処理不織布積層体を得、その評
価を行った。結果を表1に示す。
リエチレン、レーヨン:レーヨン不織布、SB:スパンボンド
不織布
レン単独重合体のカットファイバーを使用せずレーヨン
繊維のみからから調製したものを使用した以外は、実施
例1と同様にしてフッ素樹脂処理不織布積層体を得、そ
の評価を行った。結果を表2に示す。
ン繊維95重量部及びプロピレン単独重合体のカットフ
ァイバー5重量部から調製したものを使用した以外は、
実施例1と同様にしてフッ素樹脂処理不織布積層体を
得、その評価を行った。結果を表2に示す。
織布としてレーヨン繊維95重量部及びプロピレン単独
重合体のカットファイバー5重量部から調製したものを
使用した以外は、実施例3と同様にしてフッ素樹脂処理
不織布積層体を得、その評価を行った。結果を表2に示
す。
織布としてレーヨン繊維95重量部及びプロピレン単独
重合体のカットファイバー5重量部から調製したものを
使用した以外は、実施例4と同様にしてフッ素樹脂処理
不織布積層体を得、その評価を行った。結果を表2に示
す。
織布をフッ素樹脂処理したものについてその評価を行っ
た。結果を表2に示す。
価を行った。結果を表2に示す。
ンド不織布をフッ素樹脂処理したものについてその評価
を行った。結果を表2に示す。
性フイルムの評価を行った。結果を表2に示す。
ンド不織布をフッ素樹脂処理したものについてその評価
を行った。結果を表2に示す。
気性フイルムの評価を行った。結果を表2に示す。
Claims (15)
- 【請求項1】 少なくとも1層以上のポリオレフィン繊
維10〜70重量%と吸水性繊維90〜30重量%から
なる吸水性不織布層(A)とポリオレフィンフイルム層
(B)から形成されてなる不織布積層体。 - 【請求項2】 さらにポリオレフィン不織布層(C)が
設けられていることを特徴とする請求項1記載の不織布
積層体。 - 【請求項3】 吸水性不織布層(A)、ポリオレフィン
フイルム層(B)及びポリオレフィン不織布層(C)
が、(A),(B)、(C)の順に積層されてなる請求
項2記載の不織布積層体。 - 【請求項4】 吸水性繊維がレーヨン繊維である請求項
1〜3記載の不織布積層体。 - 【請求項5】 レーヨン繊維の一部が、天然繊維、パル
プまたは他の吸水性繊維で置き換えられていることを特
徴とする請求項4記載の不織布積層体。 - 【請求項6】 吸水性不織布層(A)のポリオレフィン
繊維が、ポリオレフィンカットファイバーである請求項
1〜5記載の不織布積層体。 - 【請求項7】 吸水性不織布層(A)のポリオレフィン
繊維が、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維及びポ
リエチレンとポリプロピレンのバイコンポーネント繊維
から選ばれるものである請求項1〜6記載の不織布積層
体。 - 【請求項8】 吸水性不織布層(A)が、ウォータージ
ェット法で繊維が交絡されていることを特徴とする請求
項1〜7記載の不織布積層体。 - 【請求項9】 ポリオレフィン不織布層(C)が、スパ
ンボンド法あるいはメルトブロー法で形成されたポリオ
レフィン不織布層である請求項2又は3記載の不織布積
層体。 - 【請求項10】 スパンボンド法で形成されたポリオレ
フィン不織布が、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊
維及びポリエチレンとポリプロピレンのバイコンポーネ
ント繊維から選ばれる繊維の不織布である請求項9記載
の不織布積層体。 - 【請求項11】 各層の層間が、熱融着されていること
を特徴とする請求項1〜10記載の不織布積層体。 - 【請求項12】 ポリオレフィンフイルム層(B)が通
気性を有することを特徴とする請求項1〜11記載の不
織布積層体。 - 【請求項13】 積層体の少なくとも一方の表面あるい
は積層体を構成する少なくとも1層がフッ素樹脂で処理
されていることを特徴とする請求項1〜12記載の不織
布積層体。 - 【請求項14】 請求項1〜13記載の不織布積層体か
らなるメディカル材料。 - 【請求項15】 手術用品である請求項14記載のメデ
ィカル材料。
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- 2001-07-27 JP JP2001227687A patent/JP3819744B2/ja not_active Expired - Lifetime
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