JP2007302917A - 金属部材およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】
クロムめっき表面の低摩擦特性、耐摩耗性を維持しながら、防汚性、洗浄性をより向上させた金属部材、特に合成繊維の製造に用いる口金、延伸ローラ、延伸熱板、延伸ピンや糸道規制ガイド等の製糸部材を提供する。
【解決手段】
金属母材1の表面がクロム化合物で電気めっきされており、表面粗さがJIS−B0601:2001規定による算術平均粗さRaで0.3〜5μmである梨地面のクロムめっき層2を有する金属部材であって、該クロムめっき層2の表面をポリシロキサン結合(Si−O−Si)のストレートシリコン樹脂3で皮膜形成する。
【選択図】
図1

Description

本発明は、金属部材およびその製造方法に関し、更に詳しくは金属表面の低摩擦性、耐摩耗性を維持しながら、防汚性、洗浄性をより向上させた金属部材、特に合成繊維を製造する製糸部材に使用するに適した金属部材およびその製造方法に関する。
一般に、合成繊維は合成重合体を口金から紡糸し、次いで延伸することにより製造される。特に、ポリアミド繊維やポリエステル繊維の製造では、溶融状態にした合成重合体を紡糸口金から溶融紡糸した後、冷却固化し、その紡出糸に集束性、制電性、平滑性等を付与するため、油剤を付着し、次いで延伸工程で数倍に延伸して高強度の糸条にする。
延伸工程で与える延伸倍率は、例えば延伸ローラの場合、ローラの回転速度、表面温度、表面滑り性等により決定されるが、その滑り性を安定させるために、延伸ローラの表面にはクロムめっき、または、酸化クロム溶射等による皮膜層が設けられている。
しかし、最近の合成繊維の製造法における高強度や高防糸速度化や大量生産等に伴なって、更に糸条と接する延伸ローラの表面の低摩擦化、耐摩耗性が強く求められている。また、生産効率向上から多糸条化設備が急激に進められ、延伸ローラも長尺ローラが主流になってきている。
一方、延伸工程では、延伸ローラの表面に油剤等の炭化物の汚れが堆積し、経時的に糸条との摩擦抵抗が増加し、毛羽や単糸切れが発生、最悪糸切れにまで至ってしまうため、日常、延伸ローラ表面汚れを一定周期でアルカリ液等で洗浄除去する作業が行われている。
このアルカリ洗浄では、約200〜300℃程度に加熱された延伸ローラが一気に150℃程度まで冷却され、ローラにかなり過酷なストレスが付加されるため、このような過酷な条件下の使用に耐え得る延伸ローラが求められる一方、生産性の効率化という観点から、汚れの付着し難い防汚性、そして洗浄し易い洗浄性に優れた製糸部材が求められている。
これら対策の一つとして、めっき技術としては硬質クロムめっき、クロム−クロム炭化物複合めっき等の皮膜層を設けるようにしたものが、下記の特許文献1に開示され実用化されている。また、更に金属表面の低摩擦化、耐摩耗性を向上させるために、クロムめっき層の微細突起物を大幅に減少させた技術が、下記の特許文献2に開示され実用化されている。
このように、皮膜形成高硬度を維持しつつも、長期間使用に耐えうる耐摩耗性という観点では、かなりの技術向上が図られてきた。しかしながら、前記した防汚性および洗浄性を十分満足するまでに至っていない。
一方、溶射技術では、酸化クロムを溶射したもののも知られている。しかしながら、これら技術もこれを繰返されることによって、溶射皮膜層がローラ母材との界面で、剪断応力により剥離・脱落するという課題があった。
また、延伸ローラの表面を、タングステンカーバイドにコバルトを複合したタングステンカーバイド複合材を用いて、プラズマ溶射皮膜するものが、下記の特許文献3に開示されている。しかしながら、プラズマ皮膜したものはブラスト加工できないため、低摩擦化することができず、且つ汚れ堆積の防止にも十分でないという課題があった。
このほか、金属表面の樹脂コーティング技術として、印刷機用ローラ表面に凹部と凸部の段差が20〜30μmの凹凸を形成させた後、該凹凸の凹部と凸部の段差が5〜15μmとなるよう凹部に樹脂のコーティング層を設け、インク等の汚れを防止する方法が、下記の特許文献4に開示されている。しかし、ここではコーティング樹脂の概念だけが紹介されているに過ぎず、本発明者等が今回発明したシリコン樹脂コーティングの具体的内容は開示されていない。
下記各特許文献の発明を含めた公知技術においては、金属部材について、低摩擦化、耐摩耗性、防汚性を維持しながら、防汚性および水やアルカリ液等の洗浄性を十分満足できるような結果に至っておらず、更なる技術開発が望まれていた。
特開昭60−2691号公報 特開2005−232669号公報 特開2002−212852号公報 特開平8−132856号公報
本発明は、前記した従来技術の課題を解決し、クロムめっき表面の低摩擦特性、耐摩耗性を維持しながら、防汚性、洗浄性をより向上させた金属部材、特に合成繊維の製造に用いる口金、延伸ローラ、延伸熱板、延伸ピンや糸道規制ガイド等の製糸部材に使用する金属部材、およびその製造方法を提供しようとするものである。
前記課題を解決する本発明の金属部材は、以下(1)の構成を有する。
(1)金属母材表面がクロム化合物で電気めっきされており、表面粗さがJIS−B0601:2001規定による算術平均粗さRaで0.3〜5μmの梨地形状のクロムめっき層を有する金属部材であって、該クロムめっき層の表面がポリシロキサン結合(Si−O−Si)のストレートシリコン樹脂で皮膜形成されていることを特徴とする金属部材。
更に、好ましくは、本発明の金属部材は、前記構成の外に、次の(2)〜(6)の構成を有するようにすることが推奨される。
(2)前記シリコン樹脂層の膜厚が、10〜1500μmであること。
(3)前記クロムめっき層の皮膜硬度が、Hv950〜1300であること。
(4)前記クロム化合物が、炭化クロム合金(Cr23)を1〜8%含有していること。
(5)前記クロムめっき層の膜厚が、10〜200μmであること。
(6)前記金属部材が、合成繊維製造に用いる製糸部材であること。
また、前記課題を解決する本発明の金属部材の製造方法は、次の(7)の構成を有する。
(7)金属母材表面を表面粗さがJIS−B0601:2001規定による算術平均粗さRaで0.3〜5μmにブラスト処理を施し、次にクロム化合物で電気めっき処理を施し、膜厚10〜200μmのクロムめっき層を皮膜形成した後、該クロムめっき層の表面をポリシロキサン結合(Si−O−Si)のストレートシリコン樹脂で皮膜形成することを特徴とする金属部材の製造方法。
また更に、好ましくは、本発明の金属部材の製造方法は、前記構成の外に、次の(8)、(9)の構成を有することが推奨される。
(8)前記シリコン樹脂膜の厚みが、10〜1500μmであること。
(9)前記クロム化合物が、炭化クロム合金(Cr23)を1〜7%含有していること。
本発明は、前記各構成を採用することにより、前記課題を解決することができる金属部材およびその製造方法が得られた。
本発明によれば、クロムめっき層の低摩擦特性、耐摩耗性を維持しながら、防汚性、洗浄性をより向上させた金属部材、特に、合成繊維の製造に用いる紡糸口金、延伸ローラ、延伸熱板、延伸ピンや糸道規制ガイド等の製糸部材に使用するに適した金属部材を提供することができる。
本発明を図面に基づいて詳細に説明する。本発明の金属部材は、図1に示すように、金属母材1の表面がクロム化合物で電気めっきされており、表面粗さがJIS−B0601:2001規定による算術平均粗さRaで0.3〜5μmの梨地形状のクロムめっき層2を有し、且つ該クロムめっき層2の表面がポリシロキサン結合(Si−O−Si)のストレートシリコン樹脂3で皮膜形成されている。
なお、前記金属部材とは、母材である鉄、アルミニウム、チタン等の金属の表面がクロム化合物で電気めっきされたもののすべてをいう。また、金属部材で代表される合成繊維製造に用いる製糸部材とは、合成繊維を製造するための紡糸、延伸ローラ、延伸熱板、延伸ピンや糸道規制ガイド等、溶融ポリマーまたは合成繊維糸と接触走行させながら、紡糸、延伸することを目的とした部材のすべてを含むものである。
以下、本発明の詳細について、金属部材を代表して合成繊維の製造に用いる製糸部材を例に挙げて説明する。本発明の金属部材は、前記のように金属部材のクロムめっきしたクロムめっき層の上にシリコン樹脂皮膜を形成することが必須である。
前記シリコン樹脂としては、特殊なものである必要はなく、市販品で十分である。市販品には、有機系と無機系とがあり、前者の有機系のものは安価で取り扱いが比較的簡単なため、長年に亘って使用されてきている。しかし、有機溶剤を使用するため、有機溶剤がもたらす各種アレルギー等の人体への悪影響や、処理剤を廃棄処分等の公害の面から、近年は後者の無機系のものが市販されるようになった。すなわち、無機系のシリコン樹脂は異臭がほとんどなく、人体に無害であるのが特徴である。
有機系としては、シリコン樹脂を有機溶媒に溶解した液状タイプのものや、更にこれらにアルキド樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂などを混合した変性シリコン樹脂がある。一方無機系のものには、末端にアルコキシシル基をもったアクリルシリコン樹脂や、基本骨格がポリシロキサン結合(Si−O−Si)のストレートシリコン樹脂(セラミック)等がある。
本発明者等は、前記目的を達成するために、コーティング樹脂の選択について、鋭意研究を続けてきた結果、前記した無機系シリコン樹脂中のポリシロキサン結合(Si−O−Si)のストレートシリコン樹脂が、金属コーティング材として最もより効果を発揮することを見出した。すなわち、前記ストレートシリコン樹脂(セラミック)は耐熱性に優れており、柔軟性に富み、ひび割れ難い特性を有しており、特に高温条件下で使用される金属部材、例えば製糸部材である口金や延伸ローラ等の金属部材用として特に有効であることが判った。
更に、前記ポリシロキサン結合(Si−O−Si)のストレートシリコン樹脂は、クロムめっき層とシリコン樹脂皮膜との密着性が非常に良好であり、長期に亘って使用が可能である。
前記ポリシロキサン結合(Si−O−Si)のストレートシリコン樹脂を、延伸ローラや、ガイドローラ等に使用した場合、延伸中に析出してきた油剤等の炭化物が付着しにくく(防汚性)、定期的に行われている延伸ローラ等のアルカリ洗浄で、汚れが落ちやすく作業が容易(洗浄性)である。
また、紡糸口金から溶融ポリマーを押し出す時に、口金の周りにポリマーの析出物が付着するため、定期的にシリコン樹脂を塗布して口金洗浄が施されているが、ストレートシリコン樹脂でコーティングされたものはポリマー析出物の付着が少なく、口金修正作業周期が長くなる等、ポリマー等の離型効果も発揮する。
本発明の金属部材のシリコン樹脂膜厚は、10〜1500μmが好ましい。樹脂膜厚が10μm未満であると、樹脂層を平滑にするのが困難であり、シリコン樹脂の防汚性、洗浄性の効果が低下する。樹脂膜厚が1500μmを越えると、梨地特性の低摩擦特性が低下したり、クロムめっき層との剥離、クラックが発生したりする。また、熱を通して使用する熱延伸ローラ等の場合、熱効率が低下する等の問題があり実用的でない。
なお、シリコン樹脂膜厚はクロムめっき層の山と谷部に均一コーティングされることが最も望ましいが、噴霧、または刷毛などで塗布する場合、谷部が厚めにコーティングされても、算術平均粗さRaが0.3〜5μmの範囲であれば、特に問題はない。
次に、無機系のストレートシリコン樹脂を使用する場合の処方について説明する。シリコン樹脂のコーティング方法としては、塗布または噴霧噴き付け等があり、金属部材の形状、大きさ、作業性等に応じて適宜選択されるが、作業性、均一付着などの観点から噴霧噴き付けが好ましい。
シリコン樹脂濃度は、20〜60重量%の範囲で使用するのが好ましい。濃度が20重量%未満であると、クロムめっき表面との密着性が低下する。60重量%を越えると、シリコン樹脂皮膜が不均一になり、剥離の原因となるため好ましくない。
ストレートシリコン樹脂の場合、コーティング後の樹脂乾燥は常温〜150℃の範囲で行うのがよいが、できるだけ低温で長時間かけて乾燥することが望ましい。最も好ましいのは常温下での自然乾燥である。
150℃以上の高温下における強制乾燥は、シリコン樹脂皮膜の柔軟性を損ない、クロムめっき表面との密着性が低下する原因となるため好ましくない。従って、乾燥条件はシリコン樹脂の種類(特性)、濃度、樹脂膜厚、作業性などを考慮した条件を適宜採用することが望ましい。
本発明の金属部材は、前記のように金属部材の母材表面に皮膜形成したクロムめっき層の表面粗さを、JIS−B0601:2001に規定された方法で表示するとき、算術平均粗さRaを0.3〜5μmにすることが必須である。
この算術平均粗さRaが0.3μm未満であると、ほとんど表面凹凸がない平滑状態であるため、延伸部材表面に対する糸条の接触面積が増加し、摩擦抵抗が高くなるため、製糸時に毛羽や糸切れが増大する。また、算術平均粗さRaが5μmを越えると、凹凸の差が大きくなるため、繊維糸条に毛羽や糸切れが発生しやすくなる。従って、前記したように、金属部材の使用目的に応じたクロムめっき表面の粗さになるよう設計することが非常に重要である。
以上、説明したように、本発明者等が目的とする低摩擦化、耐摩耗性防汚性を維持しながら、防汚性、洗浄性に優れた金属部材とするには、前記したシリコン樹脂のコーティング処理だけではなく、以下に述べるブラスト処理を併用することで、特に顕著な防汚性を発揮することを見出した。
その理由は、金属部材の表面にブラスト処理によって凹凸形状が形成されたため、接触面積が小さくなり、汚れが付着し難くい状態になっており、更にその上に防汚性を有するシリコン樹脂でコーティングすることで、両者の相乗効果として現れているものと考えられる。
通常、金属や布表面等の防汚性の指標として水との接触角が用いられて、この数値が小さいほど防汚性が良好であるといわれており、本発明の金属部材はこの接触角の測定結果からも証明された。
一般的に、ブラスト処理とは、圧縮した空気(0.2〜0.5MPa)を利用し、ブラスト材料(アルミナグリッド、エメリ(砂)、SUSボール、ガラスビーズ等)を金属母材の表面に吹き付けて(衝突させて)、金属母材表面を粗面化する。前記延伸部材の表面には、無数のランダムな配列からなるダル(山・谷形状)が形成される。
その表面は鋭くエッジ立ったダルであるため、このままの状態でクロムめっき処理を施すと、下地を反映し微細突起数の多いクロムめっき層を皮膜形成してしまう。また、ブラスト材粒子の大きさは厳密には一定ではなく、規定の範囲のある粒子の集合体から構成されている。すなわち、ブラスト処理で得られた表面粗さも一定ではなく、ブラスト材の粒度バラツキが反映される。前記したような問題を回避するため、ブラスト処理した後に、更に金属母材の表面を研磨加工することが重要である。
金属母材の表面に皮膜形成したクロムめっき層の皮膜硬度(常温Hv)が、950〜1300の範囲内にあるものが望ましい。好ましくは、1000〜1300の範囲である。950未満では、例えば、溶融ポリマーに酸化チタン、酸化マグネシウム、カーボンブラック、およびベンガラ等の無機の添加剤を含む繊維糸条を延伸する場合に摩耗が顕著に起きる。すなわち、目的とする耐摩耗性の高い金属部材は得られ難くい。
一般的には、クロムめっき層の皮膜硬度は、炭化クロム合金(Cr23)の生成量によって決定される。
クロムめっき加工処理で、金属部材のクロムめっき層の皮膜硬度を950〜1300の範囲にするには、クロムめっき層の、特に表面もしくは表面に近い部分、または、クロムめっき層全体に炭化クロム合金
(Cr23)の生成量を多くすることが重要である。
一般的なクロムめっきは、大きな内部応力と水素(H)を多量に吸蔵したクロム(Cr)単体が生成するのに対し、クロムめっきは、前記した化合物から成る高純度の炭素(C)を含む高分子化合物等の混合触媒を用いることで、分子間結合度の高い炭化クロム合金を、特にめっき表層部に多く皮膜形成し、また、めっき層内部にまで高濃度生成ができるので、高硬度の硬質クロムめっき層を得ることが可能となる。
次に、炭化クロム合金(Cr23)を含むクロム(Cr)化合物を皮膜形成させるためのクロムめっきの詳細について説明する。
金属製の母材表面を、無水クロム酸液中の電気めっき処理によって、クロムめっき層を皮膜形成する金属部材の製造方法において、該電気めっき処理時に用いる整流器のリップル含有率を5%以下に制御し、且つ電流密度が20〜220A/dmで処理することが重要である。
本発明で用いる電気めっき法でのクロムめっきの皮膜形成方法は、特殊浴(サージェント浴改)を用いることで可能となる。浴成分としては、無水クロム酸と高純度の炭素(C)を含む高分子化合物から成る粉末を混合させ、浴温度60℃前後で処理する。炭化クロム合金(Cr23)を含むクロム(Cr)化合物を皮膜形成させるには、通常クロムめっきの約2〜2.5倍の電流密度(40〜220A/dm)が必要である。
めっき処理で重要なことは、処理する基材の表面積に合わせ最適電流密度の条件を選定し、また、整流器でのリップル発生率を如何に抑えるかである。
一般的に電気めっきは直流で行われる。そのためには、交流から直流に変換する必要があり、その機能を整流器で行う。この整流器は、スイッチングタイプとインバータタイプとに大きく分類され、前者は、半導体によって、交流の電気を交互にスイッチすることによって、陰陽極をそれぞれ拾い出し(ピックアップ)、直流に変換するタイプである。
このとき、一般的に、前記処理である交流の電気を交互にスイッチすることによってノイズが生じるため、良い波形が得られないことから、一般的には電気めっき法での整流器としてはあまり用いられてない。
後者は、交流の電気をインバータによって交流から直流に変化する。そのことから、ノイズの発生が少ない上、更に周波数を増幅することで、省電力で大きな直流電流を発生することが可能である。従って、電気めっき法の整流器は、インバータタイプを選定することが好ましい。
また、この時に用いられる高純度の炭素(C)を含む高分子化合物とは、デンプン、セルロース、タンパク質、天然ゴム、ポリエチレン、ナイロン、合成ゴム、フェノール樹脂、尿素樹脂から構成される炭素化合物を含む高分子化合物のいずれかであり、これを無水クロム酸(pH2〜4)に混合した液で電気めっき処理すると、炭化クロム合金(Cr23)の生成量が多く、高硬度のクロム(Cr)化合物を皮膜形成させることが可能となる。
前記高硬度のクロム(Cr)化合物である炭化クロム合金(Cr23)の含有量は、1〜8%であることが好ましい。1%を下回ると、クロムめっき層の硬度が低くなり、延伸部材表面の摩耗性が劣る方向にあり、一方、8%を越えると、クロムめっき層の硬度が硬くなり、衝撃などに対して脆くなるので好ましくない。
次に、本発明におけるクロムめっき層の皮膜形成厚みは、10〜200μmが好ましい。更に、好ましくは30〜100μmである。
なお、10μm未満の皮膜厚みのめっき処理は、現時点では膜厚さが均一に制御不可等の問題もあり実用化は難しい。また、打撲等機械的に損傷を受たり、耐摩耗性等の耐久性も不十分なことがある一方、200μmを越える厚みは、既に効果が飽和しており、めっき処理のコストが高くなるため好ましくない。
本発明の金属部材は、金属製の母材表面にクロム(Cr)化合物を電気めっきしたクロムめっき層を皮膜形成している。金属母材の材質は、金属であれば特に限定されないが、好ましくはクロムモリブデン鋼、機械構造用炭素鋼等の鋼材、また水分の多いところに配置される延伸部材には、ステンレススチールが好んで使用される。
次に、本発明金属部材の製造方法を説明するが、金属部材の製造方法はこれに限定されるものではない。
本発明の金属部材は、次の(1)〜(9)の製造工程によって製造することができる。すなわち、(1)研磨工程、(2)金属部材の母材表面清浄工程、(3)アルカリ洗浄工程、(4)ブラスト処理で粗面化する粗さ調整工程、(5)研磨工程、(6)水洗工程、(7)クロムめっき処理工程、(8)シリコン樹脂加工工程、(9)表面洗浄工程を経て、金属部材が完成する。各工程の詳細を以下に記載する。
(1)の研磨工程により、母材の表面に研磨加工(鏡面研磨)を施す。研磨加工に使用する研磨材は、人造ダイヤモンド(工業用ダイヤモンド)、アルミナ、青棒(Cr)、トリポリ等が好ましく、これにより鏡面状態にまで研磨する。ここで鏡面状態とは、算術平均粗さRaで、0.05〜0.2μmにすることである。
前記鏡面研磨の処理は、(4)の第4工程のブラストで粗面化する粗さ調整工程での、基材全面の粗さにムラなく仕上げるためには、先ず、めっきする母材表面を研磨し、均一な粗さ(鏡面)状態にしておくことが重要である。また、製糸部材における延伸部材の真円度を製作公差内にする意味もある。
(2)の金属部材の母材表面清浄工程は、クロムめっき金属部材の母材表面に皮膜形成を形成し易くするためのもので、先ずエタノール、シンナー、トリクロル、エチレン等の有機溶剤洗浄により、金属部材の母材表面を脱脂する。洗浄液としては、安全性や環境面からエタノールが好ましい。
次に、(3)のアルカリ洗浄工程で、更にクロムめっき層と金属部材の母材表面の密着力を向上させるため、アルカリ洗浄(浸せき脱脂)する。金属部材表面の油分をけん化し、乳化させ、膨潤させて取り除くことにより密着力が高まる。
そして、(4)のブラスト処理で粗面化する粗さ調整工程で、ブラスト処理により粗面化する算術平均粗さRaは、0.3〜5μmである。
前記粗面化に使用するブラスト材料としては、アルミナグリッド、エメリ(砂)、SUSボール、ガラスビーズ等が好ましいが、このうちでも特にアルミナグリッド、エメリ(砂)が好ましい。
ブラスト処理の方法としては、金属部材を回転台の上で回転させながら加工するのが好ましい。このときブラスト材料を噴射するトーチ(ガン)は、金属部材に直角に配置し、該トーチを金属部材の軸方向に往復運動させながら、金属部材の表面に均一にブラスト材が当たるようにすることが推奨され、その際の吹き付け圧は、0.2〜0.5MPaで行うのが好ましい。
更に、(5)の研磨工程で、前記(4)工程で得られた金属部材表面の鋭くエッジ立ったダルを仕上げるため研磨加工するので、前記(1)の工程で行った研磨工程とは意味が異なる上、研磨材も当然ながら異なったものを用いる。
前記研磨工程によって、異常な突起を下地の段階で修正(ピークカット)することで、飛躍的に微細突起の発生を抑制することができる。好ましい範囲は、ダルの高さの約0.7〜2割を研磨し、更に好ましくは0.9〜1.3割である。前記研磨材は、不織布、麻布、ペーパータオル等の生地の目の細かい、ソフトな素材が好んで用いられる。
次に、(6)の水洗工程で、前記(4)、(5)の工程の際に、金属部材表面に付着したブラストの残留物を、十分に除去する必要がある。この残留物がある状態で、めっき処理を施すと、残留物を包み込んだ状態で皮膜形成されることになり、規定範囲内の粗さ形態に収まらない他、微細な異常突起となるので、残留物を除去するのである。そのため、高圧水で洗浄することが好ましい。高圧水の圧力は、0.5〜1.5MPaで行うと効果的である。その後、常温または加熱エアーで乾燥させると更に好ましい。
そして次に、(7)のクロムめっき処理工程で、炭化クロム合金
(Cr23)を含むクロム(Cr)化合物を電気めっきで皮膜形成させる。特殊浴(サージェント浴改)を用いる。浴成分としては、無水クロム酸と高純度の炭素(C)を含む高分子化合物から成る粉末を混合させ、浴温度60℃前後で処理し、皮膜形成時間はクロムめっき層の厚みを、10〜200μmにするためには、2〜8時間処理することにより皮膜形成される。
炭化クロム合金(Cr23)を含むクロム(Cr)を皮膜形成させるには、通常クロムめっきの約2〜2.5倍の電流密度(40〜220A/dm)が必要である。
次に、本発明の必須要件である(8)のシリコン樹脂加工工程で、シリコン樹脂をクロムめっき表面に噴霧器を使って均一に吹き付けコーティングした後、常温下で24〜300時間かけて自然乾燥させる。コーティング前に予め、めっき表面の油やゴミなどの付着物を高圧水などで洗浄、除去しておくことが重要である。これらの付着物が残存していると、クロムめっき表面とシリコン樹脂の密着性が劣り、実用過程で剥離する原因となる。
シリコン樹脂の濃度は、1〜30重量%の範囲が、シリコン樹脂膜の均一性、膜厚調整などの作業性から好ましい。濃度が1重量%未満であれば、シリコン樹脂液ののりが悪く、無駄なシリコン樹脂膜が流出するなどの問題が生じる。一方、濃度が30重量%を超えると均一なシリコン樹脂膜が形成され難くい。
そして、(9)の表面洗浄工程においては、前記(8)のシリコン樹脂加工工程において、シリコン樹脂膜が形成された後、該シリコン樹脂膜表面をよく湯洗浄し、加熱エアーで乾燥させることが好ましい。また、界面活性剤、水溶性シリコン、フッ素系溶剤などを添加した水切り乾燥剤を用いることが更に好ましい。前記(1)〜(9)の各工程を経ることにより、本発明金属部材が完成する。
本発明において、合成繊維とは、溶融紡糸可能な熱可塑性ポリマーを原料とする繊維であって、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリスルフィド、ポリイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルニトリル等がある。また、前記ポリマーを主成分とする共重合ポリマー、および前記2種以上のポリマーのブレンド、または複合して用いられるポリマー等であってもよい。
次に、合成繊維製造用製糸部材である延伸ローラ母材の表面に、炭化クロム合金(Cr23)を含むクロム(Cr)を電気めっき法で皮膜形成し、規定粗さ、摩擦係数になるように加工した延伸ローラを用いた産業用ナイロン66繊維の製糸方法の一例を説明する。
硫酸相対粘度3.2〜3.8のナイロン66チップを用いて、エクストルダー型紡糸機で溶融紡糸する。紡糸温度は280〜310℃とし、紡糸パックには15μmの金属不織布フィルターを用いて濾過した後、口金細孔を通して紡糸する。紡出糸条は、口金直下に設置された長さ10〜50cmの加熱筒によって囲まれ、270〜350℃に加熱された高温雰囲気中を通過した後、常温の10〜25℃の冷風によって冷却固化される。
次いで、糸条は平滑剤、静電剤、界面活性剤を主成分とする油剤を付与された後、引き取り金属部材に捲回され、所定の引き取り速度で引き取られる。引き取り速度は300〜3000m/分、通常は500〜2000m/分である。
引き取り糸条は一旦巻き取ることなく、順次高速で回転する複数の対延伸ローラに捲回させ、該対延伸ローラの速度差によって延伸する。通常は2段以上の多段延伸した後、弛緩処理をして巻き取る。延伸はガラス転移温度以上で熱延伸を行い、最終の延伸および熱セット温度は230〜250℃以上の高温で行う。延伸倍率は2〜6倍の範囲で行う。
なお、引き取り後の延伸ローラは、金属製の母材の表面をブラスト処理して梨地形状とし、その表面に炭化クロム合金(Cr23)を含むクロム(Cr)を電気めっきして皮膜形成し、更にその表面にシリコン樹脂をコーティングした延伸ローラを用いた。なお、巻き取り速度は2000〜6000m/分であり、巻き取り張力が50〜250gfの条件下で行った。
実施例1〜4、比較例1〜4
金属部材である延伸部材としてクロムモリブデン鋼から成る母材を使用し、下記の工程により合成繊維製造用製糸部材である延伸ローラを製作するに当たり、成膜組成、成膜方法、ブラスト材、被膜硬度、膜厚さ、被膜強度、平均摩擦係数、表面の算術平均粗さRa、シリコン樹脂コート剤、樹脂膜厚を、それぞれ表1に示す4種類(実施例1〜4)および表2に示す4種類(比較例1〜4)の延伸ローラを製作した。また、前記シリコン樹脂の膜厚さは、樹脂コート剤の濃度または樹脂コーティング回数で調整した。
なお、ここで使用したストレートシリコン樹脂は、株式会社エコ・24社製のECO24スーパーフレックス2Aを使用、またアクリルシリコン樹脂は、藤倉化成株式会社製の「PTC−05」を使用した。乾燥は自然乾燥でいずれも常温下で240時間放置した。(前記「PTC−05」は、主樹脂をなすTg=50℃、アミン量18%のアクリル樹脂と、3−グリシドキシプロピルトリメチキシシラン(GPMS)とテトラエトキシシラン(TES)との割合が1:1の硬化剤とからなる2液性のアクリルシリコン樹脂である(配合割合;主剤:硬化剤=100:20))
Figure 2007302917
Figure 2007302917
実施例1〜4、比較例2〜4においては、延伸ローラに炭化クロム合金(Cr23)を含むクロムめっきを施した後に、ローラ表面にシリコン樹脂コーティング処理を施し製作した。なお、比較例1は実施例1〜4と同じクロム化合物で製膜処理した後に、シリコン樹脂コーティング処理を行わないで製作したものである。
なお、実施例1〜4および比較例1〜4の繊維は次の工程で製造した。
前記1種類の電気めっき技術を用いた直径200mm、長さ320mmのネルソン型延伸ローラをそれぞれ直接溶融紡糸延伸機にセットし、これら直接溶融紡糸延伸機を使用して、酢酸銅を銅として67ppm、沃化カリウム0.1重量%および臭化カリウム0.1重量%を含む硫酸相対粘度3.7のナイロン66ポリマーを溶融紡糸し、冷却した後、油剤を付与し、引き取りローラに捲回して引き取った。前記引取り糸は、連続して順次速度をアップしたネルソン型回転ローラに捲回して延伸した。引き取りローラは無加熱、フィードローラは45℃、1段延伸ローラは150℃、2段延伸ローラは230℃として、延伸倍率5倍で2段熱延伸をした。
熱延伸後の糸条は、120℃に加熱した弛緩ローラとの間で4%の弛緩を与えた後、3600m/分の速度引取りワインダーで巻き取り、1400デシテックス、204フィラメントのマルチフィラメントを製造した。
この時の各延伸部材について、下記に説明する測定方法により、摩擦係数、耐摩耗性、延伸ローラ交換周期、延伸ローラの洗浄周期、洗浄性をそれぞれ測定し、その結果を表1に示した。
その結果、実施例1〜4においては、毛羽の少ない繊維糸条を長期に亘り生産が可能となった。すなわち、いずれもローラ表面の接触角が小さく、ローラ汚れが少なく、ローラ洗浄周期が長くなる等、防汚性に優れた結果であった。また、ローラの洗浄にかかる時間が短くなる等、洗浄性に優れた結果であり、ローラの交換周期も従来と変わらず、ローラの寿命化という観点で満足の行く結果であった。
一方、比較例1においては、ローラの交換周期は維持されているものの、ローラ汚れが多く、ローラ洗浄周期が短いなど、防汚性が劣る結果であった。
なお、前記表1、表2における摩擦係数、接触角、ローラ洗浄周期、洗浄性、耐摩耗性の測定方法および評価方法は下記の通りである。
<摩擦係数>
ピンオンデイスク摩擦・摩耗試験機を用い、相手材としてWCボールを使用し、荷重30〜200g、摩擦速度30〜80cm/secと変化させて、摩擦距離0から50mまで移動させながら、摩擦係数のチャートを作図し、チャート上から30m走行後の摩擦係数値の安定した中心部を読み取る。
<接触角>
金属表面の防汚性の指標である接触角は、静止法にて測定する。具体的には、25℃の雰囲気中で、実施例と同条件で作成した試験片に、蒸留水を滴下し水滴が静止してから1分以内に測定した。
<ローラ洗浄周期>
ローラ表面の汚れを肉眼で判断し、Aランクに達するまでの経過日数を測定した。
Aランク:ローラ汚れ大(ローラとして使用不可であり洗浄が必要)
Bランク:ローラ汚れ中(大と小の中間)
Cランク:ローラ汚れ小
<洗浄性>
ローラにアルカリ水溶液を噴霧状に吹き付け、ローラ表面の汚れの落ち易さを下記のようにランク分けして評価した。
Aランク:非常に汚れが落ち易い
Bランク:汚れが落ち易い(大と小の中間)
Cランク:汚れが落ち難くい
<耐摩耗性>
ローラの耐摩耗性の指標として、ローラ表面の摩耗状態を光学顕微鏡で拡大観察し、下記基準のAランクに達するまでの経過日数を測定した。
Aランク:摩耗状態が大(ローラとして使用不可)
Bランク:摩耗状態が中(大と小の中間)
Cランク:摩耗状態が小
本発明の金属部材は、クロムめっき表面の低摩擦特性、耐摩耗性を維持しながら、防汚性、洗浄性に優れていることから、特に合成繊維の製造に用いる、紡糸口金、延伸ローラ、延伸熱板、延伸ピンや糸道規制ガイド等の製糸部材として有効活用することができる。
本発明金属部材の断面図である。
符号の説明
1 金属母材
2 クロムめっき層
3 ポリシロキサン結合(Si−O−Si)のストレートシリコン樹脂

Claims (9)

  1. 金属母材表面がクロム化合物で電気めっきされており、表面粗さがJIS−B0601:2001規定による算術平均粗さRaで0.3〜5μmの梨地形状のクロムめっき層を有する金属部材であって、該クロムめっき層の表面がポリシロキサン結合(Si−O−Si)のストレートシリコン樹脂で皮膜形成されていることを特徴とする金属部材。
  2. 前記シリコン樹脂層の膜厚が、10〜1500μmであることを特徴とする請求項1に記載の金属部材。
  3. 前記クロムめっき層の皮膜硬度が、Hv950〜1300であることを特徴とする請求項1または2記載の金属部材。
  4. 前記クロム化合物が、炭化クロム合金(Cr23)を1〜8%含有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の金属部材。
  5. 前記クロムめっき層の膜厚が、10〜200μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の金属部材。
  6. 金属部材が、合成繊維製造に用いる製糸部材であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の金属部材。
  7. 金属母材表面を表面粗さがJIS−B0601:2001規定による算術平均粗さRaで0.3〜5μmにブラスト処理を施し、次にクロム化合物で電気めっき処理を施し、膜厚10〜200μmのクロムめっき層を皮膜形成した後、該クロムめっき層の表面をポリシロキサン結合(Si−O−Si)のストレートシリコン樹脂で皮膜形成することを特徴とする金属部材の製造方法。
  8. 前記シリコン樹脂層の膜厚が、10〜1500μmであることを特徴とする請求項7記載の金属部材の製造方法。
  9. 前記クロム化合物が、炭化クロム合金(Cr23)を含有していることを特徴とする請求項7または8のいずれかに記載の金属部材の製造方法。


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