JP2007299002A - フォトレジスト組成物及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、写真蝕刻工程に用いられるフォトレジスト用重合体を含むフォトレジスト組成物及びその製造方法に関する。
半導体製造工程が複雑になり、半導体チップの集積度が増加することにより0.25μmのデザインルールに応じる微細パターンの形成が切実に要求されている。このようなパターンの微細化の要求に応じて、従来のg−線(436nm)及びi−線(365nm)よりさらに短波長の深紫外線(deep−UV:248nm)を用いてパターンを形成する必要性が提起された。しかし、深紫外線を用いる場合、従来の光源と同じエネルギードーズを照射すると少数の光子のみが伝えられるので、従来と同じ写真工程の結果を得るためにはさらに大きな露光エネルギーのドーズが要求される。これにより従来と類似したドーズで深紫外線を照射しても向上された感光度により容易に感光しうる化学増幅型フォトレジストという新たな概念の材料が導入された。
一般に、化学増幅型フォトレジストは溶解抑制基として酸触媒により容易に加水分解される基(acid−labile group)が結合された重合体と露光により酸(H+、proton)を発生する物質の光酸発生剤(photosensitive acid generator)で構成される。このような化学増幅型フォトレジストを露光させると、光酸発生剤より酸が生成され、このように生成された酸が触媒作用をして重合体の骨格に結合された溶解抑制基を加水分解させて重合体の極性(例:溶解度)を変化させる。また、酸の拡散により重合体の酸加水分解反応が連鎖的に発生し、高透明度を保ちながらパターンが形成できるようになる。
従って、化学増幅型フォトレジストが露光の前後にどのくらいの溶解度差を有するかを示す指標のコントラストは重合体の骨格に結合された酸により化学反応を起こす基により決定される。
特許文献1には酸により化学反応を起こす基としてt−ブトキシカルボニル(t−butoxycarbonyl:t−BOC)基を使用した重合体を含む化学増幅型フォトレジストが開示されている。
しかし、このような化学増幅型フォトレジストは熱分解温度(thermal decomposition temperature:Td)がガラス遷移温度(glass transition temperature:Tg)より低い。従って、露光前に有機溶剤を揮発させ、フォトレジスト膜質を固くするためにガラス遷移温度以上にベークすれば、フォトレジストが熱分解されてしまう問題点がある。反面、熱分解を防止するためにプリ−ベークを低温で行うと、空気内の汚染物質(airborne comtaminant)が露光されたフォトレジスト膜の表面に吸着されて酸触媒反応を妨害する。従って、T−topプロファイルのような不良プロファイルのパターンが生成される。
米国特許第4,491,628号明細書
本発明が解決しようとする技術的課題はコントラストが大きく、熱的特性に優れた化学増幅型フォトレジスト用重合体を提供するにある。
本発明が解決しようとする他の技術的課題はコントラストが大きくて高解像度のパターンを形成するだけでなく、熱的特性に優れたフォトレジスト組成物を提供するにある。
前記技術的課題を達成するための本発明によるフォトレジスト組成物は、下記化学式2で示される重合体と光酸発生剤とを含むことを特徴とする。
本発明によるフォトレジスト組成物は前記重合体と前記重合体との重量を基準として1〜15重量%の光酸発生剤を含む。さらに望ましくは有機塩基、例えばアミン誘導体をさらに含む。
前記重合体はジアルキルマロニルメチルスチレン、アルコキシスチレンまたはアルコキシスチレン誘導体及びアセトキシスチレンまたはアセトキシスチレン誘導体を重合反応させた後、脱アセチル反応させたり、ジアルキルマロニルメチルスチレン、(メタ)アクリル酸誘導体及びアセトキシスチレンまたはアセトキシスチレン誘導体を重合反応させた後、脱アセチル反応させて製造する。
本発明による重合体の骨格に結合されている−CH(COOR1)2(R1は炭化水素基または炭化水素基の誘導体)は酸により化学反応を起こす基でって、フォトレジスト組成物の溶解を抑制する。−CH(COOR1)2(R1は炭化水素基または炭化水素基の誘導体)は非常に粗大な基であって、露光により光酸発生剤から発生した酸によりマロン酸に加水分解されてフォトレジスト組成物の溶解度を変化させる。従って、露光前後の溶解度差、即ちコントラストが従来のt−BOC基を有するフォトレジスト組成物のコントラストに比べて著しく増加する。
また、熱的に安定した−CH(COOR1)2(R1は炭化水素基または炭化水素基の誘導体)と光酸発生剤とを含む本発明によるフォトレジスト組成物はガラス遷移温度(約130℃)より高い熱分解温度を有する。従って、フォトレジスト膜の露光前にガラス遷移温度より高温でプリベークしてフォトレジスト膜質を硬化しうる。従って、空気内の汚染物質がフォトレジスト膜に吸着され、露光部内の光酸の作用を妨害することを効率よく予防しうる。よって、T−topプロファイルのような不良パターンの形成が防止され、所望のプロファイルの微細パターンを形成しうる。
以下、本発明の化学増幅型フォトレジスト用重合体及びこれを含むフォトレジスト組成物に対する望ましい実施例について説明する。また、フォトレジスト組成物の望ましい製造方法及び本発明のフォトレジスト組成物を使用した望ましい写真蝕刻工程について説明する。しかし、本発明は下記実施例に限定されず多様な形に具現され、ただ本実施例は本発明が完全に開示されるように、当業者に発明の範囲を完全に知らせるために提供されるものである。
化学増幅型フォトレジスト用重合体
本発明による化学増幅型フォトレジスト用重合体は重合体の骨格に酸により化学反応を起こす−CH(COOR1)2(R1は炭化水素基または炭化水素基の誘導体)が結合され、3つ以上の相異なるモノマーが重合された重合体である。この際、−CH(COOR1)2(R1は炭化水素基または炭化水素基の誘導体)はジ−t−ブチルマロン酸エステルまたはジ−テトラヒドロピラニルマロン酸エステルであることが望ましい。
本発明による化学増幅型フォトレジスト用重合体は重合体の骨格に酸により化学反応を起こす−CH(COOR1)2(R1は炭化水素基または炭化水素基の誘導体)が結合され、3つ以上の相異なるモノマーが重合された重合体である。この際、−CH(COOR1)2(R1は炭化水素基または炭化水素基の誘導体)はジ−t−ブチルマロン酸エステルまたはジ−テトラヒドロピラニルマロン酸エステルであることが望ましい。
詳しく説明すれば、本発明の第1による化学増幅型フォトレジスト用重合体は下記化学式1で示され、ジアルキルマロニルメチルスチレン、アルコキシスチレンまたはアルコキシスチレン誘導体及びアセトキシスチレンまたはアセトキシスチレン誘導体をモノマーとして使用して製造された三元共重合体である。
前記式中、R1はt−ブチルまたはテトラヒドロピラニルであり、R4はメチルまたはt−ブチルであり、R2、R3、R5及びR6は各々水素原子またはメチル基であり、l、m及びnは整数であり、l/(l+m+n)は0.01〜0.5であり、m/(l+m+n)は0.01〜0.5であり、l+m/(l+m+n)は0.1〜0.5である。
特に、前記R1及びR4がt−ブチル基であり、R2、R3、R5及びR6は各々水素原子であることが本発明の三元共重合体として望ましい。
本発明の第2による化学増幅型フォトレジスト用重合体は下記化学式2で示され、ジアルキルマロニルメチルスチレン、(メタ)アクリル酸誘導体及びアセトキシスチレンまたはアセトキシスチレン誘導体をモノマーとして使用して構成された三元共重合体である。
前記式中、R1及びR7はt−ブチルまたはテトラヒドロピラニル基であり、R5、R6及びR8は各々水素原子またはメチル基であり、l、m及びnは整数であり、l/(l+m+n)は0.01〜0.5であり、m/(l+m+n)は0.01〜0.5であり、l+m/(l+m+n)は0.1〜0.5である。
この際、R1及びR7はt−ブチル基であり、R5、R6及びR8は各々水素原子であることが本発明の三元共重合体として望ましい。そして、前記化学式1及び/または化学式2の重量平均分子量(Mw)は5,000〜200,000であることが望ましい。
フォトレジスト組成物
本発明によるフォトレジスト組成物は前述した重合体と重合体との重量を基準として1〜15重量%の光酸発生剤で構成される。
本発明によるフォトレジスト組成物は前述した重合体と重合体との重量を基準として1〜15重量%の光酸発生剤で構成される。
光酸発生剤としては高い熱的安定性を有する物質が使われることが望ましい。従って、トリアリールスルホニウム塩、ジアリールヨードニウム塩またはスルホン酸が使用されうる。
望ましくは、本発明によるフォトレジスト組成物は共重合体の重量を基準として0.01〜2.0重量%の有機塩基をさらに含む。有機塩基としてはトリエチルアミン、トリイソブチルアミン、ジエタノールアミンまたはトリエタノールアミンが使われる。有機塩基は露光後、露光部に存在する酸が非露光部へ拡散されてパターンの臨界寸法を減少させる問題点を防止する。
本発明によるフォトレジスト組成物は酸により化学反応を起こす基であって−CH(COOR1)2(R1は炭化水素基または炭化水素基の誘導体)を含む。−CH(COOR1)2(R1は炭化水素基または炭化水素基の誘導体)は露光により光酸発生剤から発生した酸により−CH(COOH)2に加水分解される。従って、露光前後の溶解度差、即ちコントラストが著しく増加する。また、熱的に安定した−CH(COOR1)2(R1は炭化水素基または炭化水素基の誘導体)と光酸発生剤とを含む本発明によるフォトレジスト組成物はガラス遷移温度(約130℃)以上の温度でも熱的安定性を有する。
フォトレジスト用重合体の製造方法
1.化学式1で示される三元共重合体の製造方法
1−1.モノマーの製造:ジアルキルマロニルメチルスチレン(化合物II)の製造
下記反応式1のように有機溶剤、例えば水素化ナトリウムの溶解されたテトラヒドロフラン(THF)溶液にジアルキルマロン酸エステル(I)を溶解させた後、この溶液にクロロメチルスチレンを添加し、置換反応によりジアルキルマロニルメチルスチレン(II)を製造する。
1.化学式1で示される三元共重合体の製造方法
1−1.モノマーの製造:ジアルキルマロニルメチルスチレン(化合物II)の製造
下記反応式1のように有機溶剤、例えば水素化ナトリウムの溶解されたテトラヒドロフラン(THF)溶液にジアルキルマロン酸エステル(I)を溶解させた後、この溶液にクロロメチルスチレンを添加し、置換反応によりジアルキルマロニルメチルスチレン(II)を製造する。
前記式中、R1はt−ブチルまたはテトラヒドロピラニル基である。
1−2.三元共重合体(V)の製造:ジアルキルマロニルメチルスチレン(II)、アルコキシスチレンまたはその誘導体(化合物III)及びアセトキシスチレンまたはその誘導体(化合物IV)モノマーで構成された三元共重合体(V)の製造
前記三元共重合体(V)の製造工程は下記反応式2の通り進行される。
前記三元共重合体(V)の製造工程は下記反応式2の通り進行される。
前記式中、R1はt−ブチルまたはテトラヒドロピラニルであり、R4はメチルまたはt−ブチルであり、R2、R3、R5及びR6は水素原子またはメチル基であり、l、m及びnは整数であり、l/(l+m+n)は0.01〜0.5であり、m/(l+m+n)は0.01〜0.5であり、l+m/(l+m+n)は0.1〜0.5である。
即ち、ジアルキルマロニルメチルスチレン(II)、アルコキシスチレンまたはアルコキシスチレン誘導体(化合物III)及びアセトキシスチレンまたはアセトキシスチレン誘導体(IV)を有機溶媒、例えばトルエンに溶解させた後、重合開始剤、例えばアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を添加し重合反応を進行して三元共重合体(V)を製造する。
1−3.三元共重合体(V)の脱アセチル化
下記反応式3のように前記三元共重合体(V)に有機塩基を処理して脱アセチル化させて化学式1で示され、重量平均分子量が5,000〜100,000の三元共重合体(VI)を完成する。塩基としては水酸化アンモニウムまたはヒドラジンを使用する。
下記反応式3のように前記三元共重合体(V)に有機塩基を処理して脱アセチル化させて化学式1で示され、重量平均分子量が5,000〜100,000の三元共重合体(VI)を完成する。塩基としては水酸化アンモニウムまたはヒドラジンを使用する。
2.化学式2で示される三元共重合体の製造方法
2−1.三元共重合体(VIII)の製造:ジアルキルマロニルメチルスチレン(II)、アセトキシスチレンまたはアセトキシスチレン誘導体(IV)及び(メタ)アクリル酸誘導体(化合物VII)モノマーで構成された三元共重合体(VIII)の製造
前記三元共重合体(VIII)の製造工程は下記反応式4のように進行される。
2−1.三元共重合体(VIII)の製造:ジアルキルマロニルメチルスチレン(II)、アセトキシスチレンまたはアセトキシスチレン誘導体(IV)及び(メタ)アクリル酸誘導体(化合物VII)モノマーで構成された三元共重合体(VIII)の製造
前記三元共重合体(VIII)の製造工程は下記反応式4のように進行される。
前記式中、R1及びR7はt−ブチルまたはテトラヒドロピラニル基であり、R5、R6及びR8は水素原子またはメチル基であり、l、m及びnは整数であり、l/(l+m+n)は0.01〜0.5であり、m/(l+m+n)は0.01〜0.5であり、l+m/(l+m+n)は0.1〜0.5である。
即ち、ジアルキルマロニルメチルスチレン(II)、アセトキシスチレンまたはアセトキシスチレン誘導体(IV)及び(メタ)アクリル酸誘導体(VII)を有機溶媒に溶解させた後、重合開始剤を添加し重合反応を進行して三元共重合体(VIII)を製造する。
2−2.三元共重合体(VIII)の脱アセチル化
下記反応式5のように前記三元共重合体(VIII)に塩基を処理して脱アセチル化反応させて化学式2で示され、重量平均分子量が5,000〜200,000の三元共重合体(IX)を完成する。
下記反応式5のように前記三元共重合体(VIII)に塩基を処理して脱アセチル化反応させて化学式2で示され、重量平均分子量が5,000〜200,000の三元共重合体(IX)を完成する。
フォトレジスト組成物の製造方法及びこれを用いた写真蝕刻方法
前述した製造方法により製造された前記化学式1または化学式2で示される三元共重合体と各共重合体との重量を基準として1〜15重量%の光酸発生剤を適切な溶媒に溶解させて化学増幅型フォトレジスト組成物を製造する。光酸発生剤としては熱的に安定したトリアリールスルホニウム塩、ジアリールヨードニウム塩またはスルホニウム塩を使用することが望ましい。
前述した製造方法により製造された前記化学式1または化学式2で示される三元共重合体と各共重合体との重量を基準として1〜15重量%の光酸発生剤を適切な溶媒に溶解させて化学増幅型フォトレジスト組成物を製造する。光酸発生剤としては熱的に安定したトリアリールスルホニウム塩、ジアリールヨードニウム塩またはスルホニウム塩を使用することが望ましい。
また、三元共重合体の重量を基準として0.01〜2.0重量%の有機塩基をさらに溶解させてフォトレジスト組成物を完成することが望ましい。有機塩基としてはトリエチルアミン、トリイソブチルアミン、ジエタノールアミンまたはトリエタノールアミンを使用することが望ましい。
前述した方法により製造された化学増幅型フォトレジスト組成物は一般の写真蝕刻工程に使用されうる。特に露光源として深紫外線を使用してデザインルールが0.25μm以下の微細パターンを形成するに好適である。
まず、パタニングしようとする対象層の形成されている基板上に前述したフォトレジスト組成物を塗布して所定厚さのフォトレジスト膜を形成する。次いで、フォトレジスト膜に対するプリべーク(Pre−Bake)を実施する。酸により化学反応を起こす−CH(COOR1)2(R1は炭化水素基または炭化水素基の誘導体)の結合された本発明によるフォトレジスト組成物はガラス遷移温度(Tg:約130℃)より熱分解温度(Td:約170℃以上)が高いので、プリべーク段階時高温熱処理が可能である。従って、空気中の汚染物質によるフォトレジスト膜の損傷を効率よく防止しうる。
プリべークの段階後、露光源として深紫外線を使用して所定のパターンが形成されたマスクを使用してフォトレジスト膜を露光させる。露光によりフォトレジスト膜内の光酸発生剤より酸が発生され、このように発生された酸が触媒作用をしてジアルキルマロン酸エステルをマロン酸に加水分解する。従って、露光された部分のフォトレジスト膜の極性と非露光された部分のフォトレジスト膜の極性とに顕著な差が示される。つまり、コントラストが著しく増加する。
露光完了の後、現像前に、短時間にフォトレジスト膜を再熱処理する(露光後処理:Post−Exposure−Thermal treatment)。露光後熱処理は露光部内で酸触媒による加水分解反応をさらに活性化させるために実施することである。つまり、露光部内のジアルキルマロン酸エステルを全てマロン酸に転換させてコントラストを顕著に増加させるために実施することである。
次いで、フォトレジスト膜をポジティブ用途で使用したか、またはネガティブ用途で使用したかに応じて適切な現像液を使用して現像工程を行う。後続の工程は通常の工程を使用してフォトレジストパターンを完成する。
本発明によるフォトレジスト組成物を使用してフォトレジストパターンを形成すると、良好なプロファイルのパターンを高解像度で形成できる。
本発明は下記の実験例に基づきさらに詳しく説明されるが、この実験例に本発明が限定されることではない。
<実験例1:ジ−t−ブチルマロニルメチルスチレン(DBMST)モノマーの製造>
水素化ナトリウム(0.12mol)4.8gをTHF(250mL)に溶解させた。ここにジ−t−ブチルマロン酸エステル(0.11mol) 25gを徐々に滴下した後、約1時間反応させた。その後、クロロメチルスチレン(0.1mol)を0℃で徐々に滴下した後、常温で約12時間反応させた。置換反応の終了後、反応物を過量の水に溶解させた後、塩酸を用いて中華させた後、ジエチルエーテルを用いて抽出した。
水素化ナトリウム(0.12mol)4.8gをTHF(250mL)に溶解させた。ここにジ−t−ブチルマロン酸エステル(0.11mol) 25gを徐々に滴下した後、約1時間反応させた。その後、クロロメチルスチレン(0.1mol)を0℃で徐々に滴下した後、常温で約12時間反応させた。置換反応の終了後、反応物を過量の水に溶解させた後、塩酸を用いて中華させた後、ジエチルエーテルを用いて抽出した。
得られた沈殿物を硫酸マグネシウムを用いて乾燥させた後、カラムクロマトグラフィを用いて反応生成物を分離した(収率65%)。
得られた反応生成物はDBMSTモノマーで核磁気共鳴(以下NMR)及びフーリエ変換−赤外線(FT−IR)分光分析し、その結果は次の通りである。
1H−NMR(CDCl3)(ppm):
1.4(s,18H),3.1(d,2H),3.5(t,1H),5.2(dd,1H),5.7(dd,1H),6.6(dd,1H),7.2(m,4H)
FT−IR(NaCl)(cm−1):2978(C−H、t−ブチル),1727(C=O),1369,1140,847。
1.4(s,18H),3.1(d,2H),3.5(t,1H),5.2(dd,1H),5.7(dd,1H),6.6(dd,1H),7.2(m,4H)
FT−IR(NaCl)(cm−1):2978(C−H、t−ブチル),1727(C=O),1369,1140,847。
<実験例2:DBMST、t−ブトキシスチレン(以下、BST)及びアセトキシスチレン(以下AST)モノマーで構成された三元共重合体(DBMST−BST−AST)の製造>
DBMST(9mmol)3gとBST(18mmol)3.2g及びAST(63mmol)10.5gをトルエン(80mL)に溶解させた。ここにAIBN 0.74gを添加し、窒素ガスで約1時間パージした後、70℃の温度で約24時間重合させた。
DBMST(9mmol)3gとBST(18mmol)3.2g及びAST(63mmol)10.5gをトルエン(80mL)に溶解させた。ここにAIBN 0.74gを添加し、窒素ガスで約1時間パージした後、70℃の温度で約24時間重合させた。
重合反応の終了後、反応物を過量のメタノール(約10倍)に沈殿させた後、沈殿物を約50℃に保たれる真空オーブン内で約24時間乾燥させて反応生成物を分離した(収率70%)。
得られた反応生成物はDBMST、BST及びASTモノマーで構成された三元共重合体であって、重量平均分子量は13,125で、多分散度は1.7であった。そして、FT−IR分析結果は次の通りであった。
FT−IR(KBr)(cm−1):
2978(C−H,t−ブチル),1767(C=O,アセチル),1727(C=O,マロニル),1368,1214。
2978(C−H,t−ブチル),1767(C=O,アセチル),1727(C=O,マロニル),1368,1214。
<実験例3:脱アセチル化された三元共重合体(DBMST−BST−ヒドロキシスチレン(以下HST))の製造>
実験例2より製造された三元共重合体(10g)を水酸化アンモニウム(28%溶液、10mL)とメタノール(50mL)との混合溶液に約4時間還流させて脱アセチル化反応を進行した。次いで、反応物を過量の水で徐々に沈殿させた。
実験例2より製造された三元共重合体(10g)を水酸化アンモニウム(28%溶液、10mL)とメタノール(50mL)との混合溶液に約4時間還流させて脱アセチル化反応を進行した。次いで、反応物を過量の水で徐々に沈殿させた。
沈殿物をTHFに再び溶解させた後、過量のn−ヘキサンに再沈殿させた。沈殿物を50℃の真空オーブンで24時間乾燥させて反応生成物を分離した(収率91%)。
得られた反応生成物は重合体内のモノマーの比、即ちDBMST:BST:HSTが10:20:70の三元共重合体であって、重量平均分子量は12,639、多分散度は1.85、紫外線に対する透過率(%/μm)は73%であった。そして、FT−IR分析結果は次の通りである。
FT−IR(KBr)(cm−1):
3440(O−H),2978(C−H,t−ブチル),1728(C=O),1513,1368,1141。
3440(O−H),2978(C−H,t−ブチル),1728(C=O),1513,1368,1141。
他の製造工程条件は全て同一にし、DBMST:BST:HST値を異にして製造した各三元共重合体の重量平均分子量(Mw)、多分散度及び紫外線に対する透過率(%/μm)を測定した。また、光酸発生剤としてトリフェニルスルホニウムトリフレート(以下TPSOTf)を2.0重量%で混合させたフォトレジスト組成物を以って0.30μmの線幅を有するパターンを形成するに必要な最適露光エネルギー(mJ/cm2)も測定した。測定結果を下記表1に示した。
<実験例4:DBMST、AST及びt−ブチルアクリル酸(以下BA)よりなる三元共重合体(DBMST−BA)の製造>
DBMST(20mmol) 6.8gとBA(60mmol) 7.8gとAST(120mmol) 20gをトルエン(140mL)に溶解させた。AIBNを1.31g添加したことを除いては、実験例2と同様に行って反応生成物を分離した(収率70%)。
DBMST(20mmol) 6.8gとBA(60mmol) 7.8gとAST(120mmol) 20gをトルエン(140mL)に溶解させた。AIBNを1.31g添加したことを除いては、実験例2と同様に行って反応生成物を分離した(収率70%)。
得られた反応生成物はDBMST、BA及びASTモノマーよりなる三元共重合体であって、重量平均分子量は13,117、多分散度は1.98であった。そして、FT−IR分析結果は次の通りであった。
FT−IR(KBr)(cm−1):
2978(C−H,t−ブチル),1767(C=O,acetyl),1727(C=O),1506,1369(C−H,t−ブチル),1217(C−O)。
2978(C−H,t−ブチル),1767(C=O,acetyl),1727(C=O),1506,1369(C−H,t−ブチル),1217(C−O)。
<実験例5:脱アセチル化された三元共重合体(DBMST−BA−HST)の製造>
実験例4より製造された三元共重合体(10g)を実験例3と同じ方法で脱アセチル化させた。得られた反応生成物はDBMST:BA:HSTが10:30:60の三元共重合体であって、重量平均分子量は12,438、多分散度は1.97、紫外線に対する透過率(%/μm)は74%であった。そして、FT−IR分析結果は次の通りであった。
実験例4より製造された三元共重合体(10g)を実験例3と同じ方法で脱アセチル化させた。得られた反応生成物はDBMST:BA:HSTが10:30:60の三元共重合体であって、重量平均分子量は12,438、多分散度は1.97、紫外線に対する透過率(%/μm)は74%であった。そして、FT−IR分析結果は次の通りであった。
FT−IR(KBr)(cm−1):
3397(O−H),2978(C−H,t−ブチル),1699(C=O),1513,1369(C−H,t−ブチル)1231(C−O),1172,1150,830.その他の製造工程条件は全て同一にし、DBMST:BA:HSTの比率を異にして製造した各三元共重合体の重量平均分子量(Mw)、多分散度及び紫外線に対する透過率(%/μm)を測定した。また、光酸発生剤としてTPSOTfを三元共重合体の重量に対して2.0重量%で混合させたフォトレジスト組成物を以って0.30μmの線幅を有するパターンを形成するに必要な最適露光エネルギー(mJ/cm2)も測定した。測定結果を下記表2に示した。
3397(O−H),2978(C−H,t−ブチル),1699(C=O),1513,1369(C−H,t−ブチル)1231(C−O),1172,1150,830.その他の製造工程条件は全て同一にし、DBMST:BA:HSTの比率を異にして製造した各三元共重合体の重量平均分子量(Mw)、多分散度及び紫外線に対する透過率(%/μm)を測定した。また、光酸発生剤としてTPSOTfを三元共重合体の重量に対して2.0重量%で混合させたフォトレジスト組成物を以って0.30μmの線幅を有するパターンを形成するに必要な最適露光エネルギー(mJ/cm2)も測定した。測定結果を下記表2に示した。
<実験例6:DBMST、AST及びt−ブチルメタクリル酸(以下BMA)で構成された三元共重合体(DBMST−BMA−AST)の製造>
DBMST(20mmol) 6.8gとBMA(40mmol) 5.7g及びAST(140mmol) 18gをトルエン(140mL)に溶解させた。AIBN 1.31gを添加した後、以降の製造工程は実験例2と同一に実施して反応生成物を分離した(収率75%)。
DBMST(20mmol) 6.8gとBMA(40mmol) 5.7g及びAST(140mmol) 18gをトルエン(140mL)に溶解させた。AIBN 1.31gを添加した後、以降の製造工程は実験例2と同一に実施して反応生成物を分離した(収率75%)。
得られた反応生成物はDBMST、BMA及びASTモノマーで構成された三元共重合体であって、重量平均分子量は11,748であり、多分散度は1.9であった。そして、FT−IR分析結果は次の通りである。
FT−IR(KBr)(cm−1):
2978(C−H,t−ブチル),1766(C=O,アセチル),1726(C=O),1506,1369(C−H,t−ブチル)、1214(C−O),1147。
2978(C−H,t−ブチル),1766(C=O,アセチル),1726(C=O),1506,1369(C−H,t−ブチル)、1214(C−O),1147。
<実験例7:脱アセチル化された三元共重合体(DBMST−BMA−HST)の製造>
実験例6より製造された三元共重合体(10g)を実験例3と同じ方法で脱アセチル化させて反応生成物を得た(収率75%)。
実験例6より製造された三元共重合体(10g)を実験例3と同じ方法で脱アセチル化させて反応生成物を得た(収率75%)。
得られた反応生成物は重量平均分子量が10,658、多分散度は2.0、紫外線に対する透過率(%/μm)は74%であった。そして、FT−IR分析結果は次の通りであった。
FT−IR(KBr)(cm−1):3402(O−H),2978(C−H,t−ブチル),1702(C=O),1513,1369(C−H,t−ブチル),1231(C−O),1150。
<実験例8:DBMST、BST及びHSTモノマーで構成された三元共重合体を用いたフォトレジスト組成物の製造及びこれを用いた写真蝕刻工程>
実験例3で完成したDBMST、BST及びHSTモノマーで構成された三元共重合体1.0gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6gに溶解させた後、ここに光酸発生剤としてTPSOTf 0.02gを加えて十分に攪拌した。次いで、前記混合物を0.2μmのフィルターを用いて濾過してフォトレジスト組成物を得た。
実験例3で完成したDBMST、BST及びHSTモノマーで構成された三元共重合体1.0gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6gに溶解させた後、ここに光酸発生剤としてTPSOTf 0.02gを加えて十分に攪拌した。次いで、前記混合物を0.2μmのフィルターを用いて濾過してフォトレジスト組成物を得た。
収得されたフォトレジスト組成物をパタニングしようとする物質層の形成されているウェーハ上に約0.5μmの厚さでスピンコーティングした。フォトレジスト組成物がコーティングされた前記ウェーハを約140℃の温度に約90秒間ソフトベイキングし、0.30μm線幅のパターンを定義するマスクと開口数(NA)が0.45のKrFエキシマーレーザーを用いるステッパを使用して露光した後、約140℃の温度に約90秒間ポストベーキングした。その後、2.38重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシドで60秒間現像してフォトレジストパターンを形成した。このように形成されたフォトレジストパターンを使用して前記物質層を蝕刻した。
0.30μmの線幅を有するプロファイルが優秀なフォトレジストパターンを21mJ/cm2ドーズの露光エネルギーで形成できた。また、これを用いてパターンプロファイルに優れた物質層パターンが形成できた。
<実験例9:DBMST、BST及びHSTモノマーで構成された三元共重合体を用いたフォトレジスト組成物の製造及びこれを用いた写真蝕刻工程>
有機塩基としてジエタノールアミン 2mgをさらに添加し、ソフトベイキングを130℃で行ったことを除いては、実験例8と同じ方法でフォトレジスト組成物を製造して写真蝕刻工程を実施した。
有機塩基としてジエタノールアミン 2mgをさらに添加し、ソフトベイキングを130℃で行ったことを除いては、実験例8と同じ方法でフォトレジスト組成物を製造して写真蝕刻工程を実施した。
その結果0.30μmの線幅を有するプロファイルに優れたフォトレジストパターンを30mJ/cm2ドーズの露光エネルギーで形成できた。また、これを用いてパターンプロファイルに優れた物質層パターンが形成できた。
<実験例10:DBMST、BA及びHSTモノマーで構成された三元共重合体を用いたフォトレジスト組成物の製造及びこれを用いた写真蝕刻工程>
実験例5で合成したDBMST、BA及びHSTモノマーで構成された三元共重合体 1.0gを実験例8と同じ方法でフォトレジスト組成物で製造し、写真蝕刻工程を実施した。
実験例5で合成したDBMST、BA及びHSTモノマーで構成された三元共重合体 1.0gを実験例8と同じ方法でフォトレジスト組成物で製造し、写真蝕刻工程を実施した。
その結果0.30μmの線幅を有するプロファイルに優れたフォトレジストパターンを20mJ/cm2ドーズの露光エネルギーで形成できた。また、これを用いてパターンプロファイルに優れた物質層パターンが形成できた。
<実験例11:DBMST、BA及びHSTモノマーで構成された三元共重合体を用いたフォトレジスト組成物の製造及びこれを用いた写真蝕刻工程>
有機塩基としてジエタノールアミン 2mgをさらに添加し、ソフトベイキングを130℃に実施したことを除いては実験例10と同じ方法でフォトレジスト組成物を製造し、写真蝕刻工程を実施した。
有機塩基としてジエタノールアミン 2mgをさらに添加し、ソフトベイキングを130℃に実施したことを除いては実験例10と同じ方法でフォトレジスト組成物を製造し、写真蝕刻工程を実施した。
その結果0.30μmの線幅を有するプロファイルに優れたフォトレジストパターンを34mJ/cm2ドーズの露光エネルギーで形成できた。また、これを用いてパターンプロファイルに優れた物質層パターンが形成できた。
<実験例12:DBMST、BMA及びHSTモノマーで構成された三元共重合体を用いたフォトレジスト組成物の製造及びこれを用いた写真蝕刻工程>
実験例7より合成したDBMST、BMA及びHSTモノマーで構成された三元共重合体 1.0gを実験例8と同じ方法でフォトレジスト組成物として製造して写真蝕刻工程を実施した。
実験例7より合成したDBMST、BMA及びHSTモノマーで構成された三元共重合体 1.0gを実験例8と同じ方法でフォトレジスト組成物として製造して写真蝕刻工程を実施した。
その結果0.30μmの線幅を有するプロファイルに優れたフォトレジストパターンを24mJ/cm2ドーズの露光エネルギーで形成できた。また、これを用いてパターンプロファイルに優れた物質層パターンが形成できた。
Claims (8)
- 前記R1及びR7はt−ブチル基であり、R5、R6及びR8は各々水素原子であることを特徴とする請求項1に記載のフォトレジスト組成物。
- 前記光酸発生剤は前記重合体の重量を基準として1〜15重量%で混合されることを特徴とする請求項1または2に記載のフォトレジスト組成物。
- 前記光酸発生剤はトリアリールスルホニウム塩、ジアリールヨードニウム塩またはスルホン酸であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のフォトレジスト組成物。
- 前記フォトレジスト組成物は前記重合体の重量を基準として0.01〜2.0重量%の有機塩基をさらに含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のフォトレジスト組成物。
- 前記有機塩基は、トリエチルアミン、トリイソブチルアミン、ジエタノールアミンまたはトリエタノールアミンであることを特徴とする請求項5に記載のフォトレジスト組成物。
- ジアルキルマロニルメチルスチレン、アクリル酸誘導体及びアセトキシスチレンまたはアセトキシスチレン誘導体を重合反応させて三元共重合体を形成する段階と、
前記重合反応により形成された三元共重合体を有機塩基を使用して脱アセチル化する段階とを含むことを特徴とする化学増幅型フォトレジスト用重合体の製造方法。 - 前記有機塩基は水酸化アンモニウムまたはヒドラジンであることを特徴とする請求項7に記載の化学増幅型フォトレジスト用重合体の製造方法。
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090512 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20091027 |