JP2007296274A - プッシャゲーム装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】抽選ゲームのための装置構成を簡略化して部品点数及び設置スペースを低減でき、装置の信頼性を高めることもできるプッシャゲーム装置を提供する。
【解決手段】本発明によるプッシャゲーム装置100は、メダル投入部12、メダル送り機構14、メダル台31、ベース盤35、メダル収容部4、及びメダル払出部11を有するステーション1を複数備えている。また、装置上部には、ボールBが移動するガイドレール部50の両端にボール打出部51が設けられており、ボールBがガイドレール部50に送出されて停止した位置を、対向配置されたステーション1,1に共通して設けられた位置センサDで検出し、その検出位置に応じた量のメダルMがステーション1へ放出される。
【選択図】図1

Description

本発明は、メダルやコインを使用するプッシャゲーム装置に関する。
プレーヤ(遊戯者)が遊戯用のメダルやコイン(以下、まとめて「メダル」という。本発明において同様。)を投入し、かつ、メダルを回収できるように構成されたメダルゲーム機のうち、盤台に載置された複数のメダルを押動板の往復動によって押し出し、押し出されたメダルを所定の回収器へ落下させて回収し、そのメダルを払い出すようにしたものは、一般にプッシャゲーム機(装置)と称され、種々のものが知られている。
例えば、特許文献1には、メダルを用いたプッシャゲームの他に、ボールを使用した抽選ゲームを組み合わせて実行することによりゲーム性を高めたプッシャゲーム装置が複数記載されている。かかる従来装置では、レールや他の搬送機構によって所定の供給位置から抽選装置にボールを供給し、その抽選装置で抽選ゲームが行われるようになっている。
特許第3499217号公報
しかし、上記従来のプッシャゲーム装置では、レールや搬送機構と別体に設けられた抽選装置を使用して抽選ゲームが行われるので、装置機構が複雑となり、また、設置スペースが増大して装置規模が大型化する傾向にあった。さらに、かかる従来装置では、複数の遊戯ステーションとそれらのゲームエリアが設けられており、複数のプレーヤが同時にプッシャゲームを実行することができるようにされているが、上述の如く、抽選ゲームには大型の抽選装置の設置スペースが必要なので、ゲームエリア毎に抽選装置を設置することが困難であった。
そこで、本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、抽選ゲームのための装置構成を簡略化して部品点数及び設置スペースを低減でき、また、これにより装置の信頼性を高めることもできるプッシャゲーム装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明によるプッシャゲーム装置は、メダルが投入されるメダル投入部と、メダル投入部に連通し所定方向に延在するメダル送り機構と、略板状をなし、所定の厚さを有しており、且つ、メダル送り機構の端部下方に往復動可能に設けられたメダル台と、メダル台の往復動方向の一方端側に配置されており、そのメダル台に一旦留置されたメダルと干渉するように設けられた干渉部と、メダル台の下方で且つメダル台の往復動方向の他方端側に突設されており、メダル台から落下したメダルが一旦留置されるベース盤と、ベース盤の下方に設けられており、そのベース盤から落下したメダルが回収されるメダル収容部と、回収されたメダルが払い出されるメダル払出部と、球状の抽選用移動体が移動可能に形成された軌道、その軌道の少なくとも一方の端部に設けられ且つ抽選用移動体を軌道上に送出する送出機構、及び、軌道における抽選用移動体の位置を検出する検出手段を有する抽選部と、検出手段によって検出された抽選用移動体の位置に基づいて、所定量のメダルが放出されるメダル放出部とを備える遊戯ステーションが複数配設されており、上記検出手段が、軌道に沿ってそれら複数の遊戯ステーションのうち少なくとも二つの遊戯ステーション、好ましくは全ての遊戯ステーションに共通に設けられたものである。
このように構成されたプッシャゲーム装置では、各遊戯ステーションにおいて、プレーヤがメダル投入部から遊戯用のメダルを投入すると、そのメダルは、メダル送り機構によってメダル台上に放出される。メダル台は、例えば前後方向に往復動しており、メダル台上にメダルが蓄積してくると、やがて、メダル台上のメダルとメダル台の一方端側(例えば、後方)に配置された干渉部とが干渉し、メダルがメダル台の他方端側(例えば、前方)に押し出されてベース盤上に落下する。落下したメダルは、メダル台の側壁(例えば、前壁)によって押し出される。
こうして、ベース盤上にメダルが蓄積していき、やがてメダル台の押し出しによって、ベース盤上から溢れたメダルが下方へ落下しメダル収容部内に回収される。回収されたメダルは、メダル収容部からメダル払出部へ払い出され、プレーヤへ供される。
また、各遊戯ステーションに、上記のようなメダルの投入からメダルの払い出しまでの一連のゲーム(いわゆるプッシャゲーム)とは別の抽選ゲームを行うための抽選部が設けられている。これにより、球状の抽選用移動体を送出機構によって軌道上に放出し、その抽選用移動体の停止位置に応じて、所定量のメダル、例えば多量のメダルをメダル放出部からプッシャゲームのエリアに放出するといった抽選ゲームが実行される。この際、軌道上の抽選用移動体の位置を検出するための検出手段が、複数の遊戯ステーションのうち少なくとも二つの遊戯ステーションに共通に設けられているので、それら少なくとも二つの遊戯ステーションの抽選ゲームにおいて、その共通に設けられた単一の検出手段によって、抽選用移動体の停止位置が検出される。
よって、抽選ゲームを行うための抽選部を個々の遊戯ステーションに設けて遊戯性を高めつつ、抽選用移動体を搬送するための軌道自体を抽選装置として機能させることができるので、装置構成を簡略化して部品点数及び設置スペースを削減することができるとともに、装置の信頼性をも高めることが可能となる。また、検出手段が全ての遊戯ステーションに共通して設けられていれば、部品点数及び設置スペースを更に削減することができる。
なお、かかる抽選ゲームは、プッシャゲームと独立に実行してもよいし、或いは、プッシャゲームにおいて所定の遊戯条件を満たした場合に従属又は組み合わせて実行するようにしてもよく、ゲーム性を高める観点からは、後者が望ましい。
また、各遊戯ステーションに備わる抽選部の軌道は、いかように配置してもよいが、検出手段が共通に設けられた上記少なくとも二つの遊戯ステーションの各軌道同士が並設されたものであると好ましい。
こうすれば、部材の配置スペースが更に低減されて空きスペースを有効に活用することができると共に、例えば、抽選部の軌道を複数のプレーヤから視認可能な位置に配置すれば、他のプレーヤに抽選ゲームを観賞させることにより、抽選ゲームを行っている本人のみならず、他のプレーヤのゲームに対する意欲を駆り立てることができる。また、複数の軌道が並設されていて、それらの間隔が小さければ小さいほど、各遊戯ステーションに共通して設けられる検出手段を小型化できるとともに、共用し易くなる利点がある。
より具体的には、検出手段が共通に設けられた上記少なくとも二つの遊戯ステーションの各軌道は、それぞれ複数の軌道レールを有しており、且つ、それらの少なくとも二つの遊戯ステーションのうち一の遊戯ステーションの少なくとも一つの軌道レールと、それらの少なくとも二つ複数の遊戯ステーションのうち他の遊戯ステーションの軌道の少なくとも一つの軌道レールとが隣設されたものであり、検出手段が、隣設された軌道レールに又はその隣設された軌道レールの近傍に配置されたものであると好適である。
このように軌道を軌道レールで構成すれば、抽選用移動体を円滑に移動させることができる。また、隣設された軌道レール又はその近傍に検出手段が設けられるので、複数の遊戯ステーションに共通して設けられる検出手段を更に小型化できるとともに、更に共用し易くなる。
また、軌道レールは水平に延在する部分を有することが好ましく、この場合、水平部分は全部が水平になっていてもよいし、一部に凹凸が設けられつつ全体として水平に保持されていてもよい。このようにすれば、抽選用移動体の転がり慣性にも依存するが、プレーヤがその停止位置を即座に判断することが難しくなり、これにより、ゲーム性が向上される。
さらに、検出手段が、各軌道に沿って配設された複数の検出センサ部を有するものであるとより好適である。この場合、抽選用移動体が移動する軌道の範囲(つまり、抽選領域)が、複数の検出センサ部に応じて複数の位置検出区域に分割され、抽選用移動体の位置検出が簡易に且つ確実に行われる。また、観点を変えて、抽選用移動体の抽選によって排出されるメダル量が、段階的に差をつけて複数用意されている場合、抽選領域を、そのメダル量の種類数に応じた区域に分割しておけば、その区域数の分だけ検出センサ部を配置すればよいので、検出センサ部を必要最小限の部品数に最適化できる。
更に具体的には、検出センサ部が、上記の一の遊戯ステーションの軌道及び上記の他の遊戯ステーションの軌道に跨設されており、且つ、抽選用移動体の自重によって傾動するように軸支された遊動部と、遊動部の傾斜状態を検知する検知部とを有するものであると好適である。
こうすれば、検出センサ部の構造が簡略化されるとともに、遊動部の傾斜状態のみに基づいて軌道上の抽選用移動体の位置検出が簡便に行われるので、複雑な位置検出機構が不要であり、また、これにより装置の信頼性が一層高められる。
或いは、検出手段が共通に設けられた少なくとも二つの遊戯ステーションが、互いに横に隣設されたものであり、軌道は、その互いに横に隣設された少なくとも二つの遊戯ステーションに跨設されたものであると好ましい。
この場合、軌道は、少なくとも二つの遊戯ステーションのうち一の遊戯ステーションに位置し一の送出機構が設けられた第1端部、その少なくとも二つの遊戯ステーションのうち他の遊戯ステーションに位置し他の送出機構が設けられた第2端部、及び、第1端部と第2端部とを結ぶように形成され、検出センサ部が設けられ、且つ、送出された抽選用移動体が最終的に定置される軌道本体を有するものであるとより好ましい。
このようにすれば、互いに横に並設された少なくとも二つの遊戯ステーションによってその軌道を共用し易く、各遊戯ステーション間に位置する軌道本体を移動用抽選体が移動するので、各プレーヤが抽選をより視認し易くなる。
また、抽選部は、軌道における第1端部の上方に配置されており、第1端部と軌道本体との境界部に当接可能に設けられた一方端から他方端に向かって直線状又は曲線状に斜め上方に延在する第1坂路部と、軌道における第2端部の上方に配置されており、第2端部と軌道本体との境界部に当接可能に設けられた一方端から他方端に向かって直線状又は曲線状に斜め上方に延在する第2坂路部とを有しており、第1坂路部及び第2坂路部は、それぞれ第1端部に設けられた一の送出機構及び第2端部に設けられた他の送出機構から抽選用移動体が軌道上の送出される際に、一方端が抽選用移動体と干渉しないように可動するものであると好適である。
このような構成では、第1端部又は第2端部から送出機構によって抽選用移動体が軌道上に送出されるとき、抽選用移動体は、その送出機構に近い側の第1坂路部又は第2坂路部と干渉せずに軌道本体上に打ち出され、斜め上方に向かって延在する他方の坂路部に沿って駆け上った後、再度、軌道上本体上に戻し出される。このとき、抽選用移動体が送出され後、その側の坂路部の一方端が軌道本体にすぐに当接するように移動すれば、抽選用移動体は、第1坂路部、軌道本体、及び第2坂路部を往復動し、最終的に軌道本体上に定置される。
さらに、軌道本体は、抽選用移動体と接する部位の少なくとも一部がコルゲート形状をなすものであると更に好ましい。ここで、「コルゲート形状」とは、波形の起伏を有する形状全般、換言すれば、「山」と「谷」が滑らかに結ばれた形状全般を示す。
このような軌道本体上を、抽選用移動体、特に球状をなすものが移動すると、抽選用移動体は、軌道本体のコルゲート形状に沿って言わばうねるように(波打つように)移動し、「山」の部分で減速すると、山の両側のいずれ側に移動するか予測がつきづらくなってゲームの趣向性が増大する。また、抽選用移動体が「谷」の部位で確実に止まるようになるので、位置決めの効果も奏される。
そして、この場合、検出センサ部が、軌道本体におけるコルゲート形状の谷底部(つまり「谷」)に対応した位置に配置されたものであると、抽選用移動体の停止位置の検知を行い易く、かつ、抽選用移動体の検知ミスをより確実に防止できるといった利点がある。
さらに、軌道上に載置された移動用抽選体を初期位置に移動させる復帰手段を備えると有用である。より具体的には、復帰手段が、ループ状をなし、前記軌道に沿って移動可能に設けられており、且つ、抽選用移動体と干渉する干渉部を有すると好適である。このようにすれば、無終端の復帰手段を軌道本体に沿って回動させることにより、復帰手段の干渉部が抽選用移動体と干渉した状態で、軌道に沿って初期位置まで速やかに運ぶことが簡易となる。
またさらに、抽選用移動体が軌道上へ送出されるときにその抽選用移動体に与えられる力積(運動量の変化;換言すれば、送出強度)をプレーヤが調節可能に設けられた送出力調節部を備えると有用である。
このような構成では、プレーヤが、軌道上へ送出される抽選用移動体の送出強度(勢い)を自ら決定し又は選択することができ、そのように適度に調節された勢いで抽選用移動体が軌道に送出されるので、プレーヤが所望の抽選用移動体の停止位置を狙うことが可能になってゲーム性が更に向上される。また、上述したように、軌道が水平部分を有しており、その水平部分に抽選用移動体が停止する抽選領域が設定されていた場合、かかる送出力調節部は殊に有用である。
この場合、送出力調節部は、抽選用移動体に与えられる力積の大きさの程度をプレーヤが視認可能に表示する表示部を有するとより好ましい。これにより、プレーヤが表示部を見ながら抽選用移動体の送出強度を確認しながら所望の強度に調節することが容易になる。また、プレーヤが抽選用移動体の送出強度を容易に把握することができる。
さらに、送出力調節部が、抽選用移動体に与えられる力積(送出強度)を規則的に又は無作為的に変化させるものであると好適である。より具体的には、送出強度を最小値から最大値まで規則的に(例えば連続的又は断続的に)或いは無作為的に(ランダムに)変化させ、それをプレーヤに見えるように表示することが挙げられ、これによりゲーム性を一層向上させることができる。
本発明のプッシャゲーム装置によれば、通常のプッシャゲームを行う構成に加え、抽選用移動体を軌道上に送出し、その抽選用移動体の停止位置を検出する検出手段を有する抽選部を備え、その検出手段が、軌道に沿って複数の遊戯ステーションに共通に設けられたものであるので、遊戯性を高めつつ、装置構成を簡略化して部品点数及び設置スペースを削減することができ、これにより、装置の信頼性をも高めることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は、図示の比率に限定されるものではない。また、以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。さらに、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。
[第1実施形態]
図1は、本発明によるプッシャゲーム装置の第1実施形態の外観を示す斜視図である。プッシャゲーム装置100は、プレーヤがメダルを投入し、プッシャ機能によってメダルを回収するだけではなく、各種ゲームを実行してより多くのメダルの払い出しを可能にしたものであり、ベース筺体Ka、コンソール筺体Kb及び上部筺体Kcから構成される筺体Kに、複数のステーション1が装備されたものである。
なお、本実施形態では、筺体Kの両側にそれぞれ二つのステーション1,1(遊戯ステーション)が並設されており、それぞれの側にそれら二つのステーション1,1に共通するコンソールパネル10が突設されている。これらのステーション1のうち、表裏対向して配置された二つのステーション1,1、すなわち、図示において正面側に配置されたステーション1と裏面側に配置されたステーション1とが、また、横に並置されたステーション1,1が、いずれも本発明における「複数の遊戯ステーションのうち少なくとも二つの遊戯ステーション」に相当する。また、コンソール筺体Kb及び上部筺体Kcは、それらの内部を視認できるように透光性部材で形成されている。
各ステーション1は、コンソールパネル10上に設けられたメダル払出部11、メダル投入部12、及びボール発射ボタン13と、コンソールパネル10の前方に配置されたVゾーンゲーム部2と、その下方に設けられたプッシャゲーム部3とを有している。メダル投入部12の下方には、メダルMが保持された状態で遊動できかつ先端に向かって下方に傾斜して設置されたメダル送り機構14が、メダル投入部12と連通するように設けられている。
Vゾーンゲーム部2は、コンソールパネル10に向かって上部が奥行方向へ傾いて設置されたスロープ21上に円盤ギミック22が回転可能に設けられたものである。このスロープ21の上方にはメダルMが排出される開口を有するメダル排出部21bが設けられている。また、Vゾーンゲーム部2は、その上部前面に配置された表示部23、及び円盤ギミック22の下方に設けられたVチャッカ24を有している。このVチャッカ24は、メダルMの外径よりも大きくメダルMが通過可能な幅の間隙を有して対向配置された一対の板状部材24aで画成されている。
円盤ギミック22の周縁部には、メダルMの外径よりも若干大きい幅寸法を有する複数の溝22aが離間して凹設されており、中央部上面には、離間配置された一対の凸状部材(突起)で構成されたメダルガイド部22bが設けられている。なお、溝22aは、周縁が面取りされていると好ましい。また、円盤ギミック22の下方近傍の周囲には、帯弧状を成すシャッタ25が、スロープ21に対して上下方向に駆動可能に設けられている。なお、Vゾーンゲーム部2,2は、頂部にジャックポット払出部20a(メダル放出部)が設けられた境界パネル20を介して連接している。
また、プッシャゲーム部3は、Vゾーンゲーム部2を流下したメダルMが一旦留置されかつコンソールパネル10に向かって前後方向に往復動可能に設けられたメダル台31を有している。このメダル台31の前壁31aには、複数のチャッカ32が取り付けられており、また、メダル台31の側方には、その側壁に沿ってガイド33が設置されている。
メダル台31,31の間には、それらの側壁に沿って設置されており、かつ、二つのプッシャゲーム部3,3に共通して用いられるガイド34が設けられている。さらに、メダル台31,31、ガイド33,33,34の下には、メダル台31,31よりも前方にせり出すように設けられており、かつ、メダル台31,31から落下したメダルMが一旦留置される平板状のベース盤35が設置されている。メダル台31は、このベース盤35と摺接するように移動する。さらに、ベース盤35の前下方のベース筺体Kaの内部には、開口4aを有するメダル収容部4が設けられており、このメダル収容部4には、メダル払出部11と連通するメダルホッパ41が接続されている。
一方、Vゾーンゲーム部2の上方には、カーニバルゲーム部5(抽選部)が設けられている。カーニバルゲーム部5は、ボールB(抽選用移動体)が保持されつつ移動可能に延設されたガイドレール部50(軌道)の両端に、Vゾーンゲーム部2の側方上部に支設されたボール打出部51(送出機構)が設けられたものである。なお、「カーニバルゲーム」とは、一般に、縁日や祭事によく見られる輪投げ、射的等のアトラクションを意味するが、本実施形態のカーニバルゲーム部5では、後記のとおり、抽選用移動体であるボールBを転がして大量の枚数のメダルMの払い出しを目指すゲームが、「ジャックポットカーニバルゲーム」として行われる。
ガイドレール部50は、ボール打出部51から上方かつ奥行方向に向かって延出し、Vゾーンゲーム部2の頂端部近傍で曲折してVゾーンゲーム部2,2上方で水平に延在するように配設された複数のレール(軌道レール)で構成されており、その水平部分には、ボールBの位置を検出する複数の位置センサD(それぞれが検出センサ部であり、まとめて検出手段を構成する。)がレールに沿って設置されている。また、ボール打出部51は、多段に設けられた複数のボールストッパ51aと、弾性部材を含むボール打出機構51bとを有しており、ボールBを保持するとともに、所定の条件においてボールBをガイドレール部50上に打ち出すためのものである。
ここで、図5は、ガイドレール部50の要部(水平部分)を示す正面図(一部省略)であり、図6は、同上面図(一部省略)であり、図7は、図5及び図6におけるVII−VII線に沿う断面図である。ガイドレール部50の水平部分は、図1の図示正面側に配置されたステーション1のガイドレール部50を構成する2本のレール53,53(軌道レール)と、同裏面側に配置されたステーション1のガイドレール部50を構成する2本のレール53,53(軌道レール)が並設され、それらの両端部で保持具57,57によってまとめて固定されたものである。
また、各ステーション1のレール53,53の間隔は、ボールBの外径よりも狭くされており、これにより、ボールBが、レール53,53上に保持された状態で移動可能にされている。さらに、一方のステーション1(一の遊戯ステーション)のレール53と他方のステーション1(他の遊戯ステーション)のレール53が、全長に亘って隣接しており、それら隣接するレール53,53の直下近傍にその全長方向に沿ってロッド54が設置されている。各位置センサDは、中央部分に穿設された孔Haにそのロッド54が挿通されることによりロッド54回りに遊動可能に軸支且つ吊下された断面略U字状の懸板具Da(遊動部)と、その懸板具Daの底壁から図示下方に突設された垂下板Dbと、それらとは別体にそれらの下方に設置された光学センサDcとを有している。このように、垂下板Dbと光学センサDcから、検知部が構成されている。
懸板具Daは、一方の側壁の端部Wが、一方のガイドレール部50のレール53,53間に位置し、他方の側壁の端部Wが、他方のガイドレール部50のレール53,53間に位置し、それらの端部W,Wが、ガイドレール部50,50をそれぞれ移動するボールB,Bと接触するように、ガイドレール部50,50間に跨設されている。
なお、懸板具Daの側壁及び底壁は適宜の面積の孔が開けられており、強度を確保しつつ軽量化が図られている。また、光学センサDcは、垂下板Dbを挟むように対向設置され且つ孔Hcが形成された二つの板状部材P,Pを有している。
ここで、懸板具Daは、ボールBと接していない状態では、底壁が水平になるように吊り下げられており、垂下板Dbが光学センサDcの孔Hcの中央を塞ぐ状態となる(図7に実線で示す懸板具Da参照)。一方、懸板具Da上にボールBが位置すると、懸板具DaのボールBが接している方の端部Wが自重によって押下され、他方の端部Wが押し上げられるように、ロッド54を軸にして傾動し、垂下板Dbが光学センサDcの孔Hcの中心からずれた状態となる(図7に一点鎖線で示す懸板具Da参照)。
さらに、図1に戻り、ガイドレール部50の水平部分の上方には、レール上に停止したボールBをボール打出部51へ返送するためのボール回収機構52(復帰手段)が設けられている。ボール回収機構52は、ガイドレール部50の水平部分に沿って延設されたガイドロッド52aに、鉛直方向においてボールBと干渉するように配置された治具52b(干渉部)が摺動可能に設けられたものである。また、ガイドレール部50の水平部分の両端部上方には、上下動可能な返送防止ストッパ55,55が設置されている。
図2は、プッシャゲーム装置100の機能上の構成を示す概略ブロック図である。各ステーション1は演算制御部15を備えており、それに、上述したVゾーンゲーム部2、プッシャゲーム部3、メダル収容部4、及び、各種音声を出力するための音声出力部8が接続されている。
また、各ステーション1の演算制御部15は、データや通信信号の入出力を行うためのバスBuを介して、ステーション1のホスト機能を有する共通処理部6(ホスト)の演算制御部65に接続されている。この演算制御部65には、上述したカーニバルゲーム部5、OSプログラムや各種ゲームを実行するためのプログラムやデータが恒久的又は一時的に読み書き可能に記録された記憶部61、プッシャゲーム装置100に使用されている各種の照明器具から構成される照明部62、及び、音声出力部8が接続されている。さらに、各ステーション1及び共通処理部6には、図示しない電力供給系が接続されている。なお、共通処理部6の演算制御部65は、他のプッシャゲーム装置100に備わる共通処理部6(の演算制御部65)と接続されて、プッシャゲーム装置100間の通信を行うことも可能である。
このように構成されたプッシャゲーム装置100におけるメダルゲームの一例を実施する手順について、以下に説明する。ここで、図3は、プッシャゲーム装置100の要部を示す斜視図であり、主としてVゾーンゲーム部2及びプッシャゲーム部3の一部を示す図である。また、図4は、プッシャゲーム装置100においてメダルゲームを実行する手順の一例を示すフロー図である。
[プッシャゲーム:ステップS1]
プレーヤがメダル投入部12からメダルMを投入すると、そのメダルMは、メダル送り機構14によってメダル台31上に放出される。メダル台31は、前後方向(図示矢印X方向)に往復動しており、メダル台31上にメダルMが蓄積してくると、やがて、メダル台31上のメダルとVゾーンゲーム部2の下端部前壁27(干渉部)とが干渉し、メダルMがメダル台31の前方に押し出されてベース盤35上に落下する(図示矢印Y1参照)。落下したメダルMは、メダル台31の前壁31aの下端部によって前方へ押し出される。
このようにして、ベース盤35上に徐々にメダルMが蓄積していき、やがてメダル台31の押し出しによって、ベース盤35上から溢れたメダルMが開口4aから下方に落下しメダル収容部4内に収容される。メダル収容部4では、メダルMが回収されたことを検出し、この信号が演算制御部15に入力され、メダルMの払出がメダルホッパ41へ指令される。これにより、ベース盤35からメダル収容部4へ落下したメダルM或いはその分のメダルMは、メダル収容部4のメダルホッパ41によりメダル払出部11へ排出され、プレーヤへ供される。なお、メダルの払い出しは、メダルMがメダル投入部12に投入されたことをメダル投入部12で検知し、それから一定時間経過した後に、メダル収容部4からメダル排出部11への払い出し動作を行うようにしてもよい。
かかる通常のプッシャゲームにおいて、投入されたメダルMがメダル台31からベース盤35上へ落下するときに、チャッカ32のいずれかを通過(チャッカ入賞)すると、通常ゲームと異なる各種のゲームが実行される。
[チャッカ入賞及びメダル払い出し:ステップS2]
まず、メダルMがチャッカ32のいずれかを通過した場合(例えば、図示矢印Y3参照)、チャッカ32に設けられた通過センサ(図示せず)からの検出信号が演算制御部15に入力され、メダルMの払い出しがVゾーンゲーム部2に指令される。これにより、メダルMが通過したチャッカ32に対して予め割り当てられた量のメダルMが、Vゾーンゲーム部2のスロープ21上方からメダル台31へ向けて払い出される。このように、チャッカ32に設けられた通過センサ及び演算制御部15から第2の制御部が構成されている。
図示の例では、メダルMが「2」と付されたチャッカ32を通過すると2枚のメダルM,Mが払い出され、「1」と付されたチャッカ32を通過すると1枚のメダルMが払い出されるようになっている。なお、チャッカ32とメダルMの払出量は、共通処理部6の記憶部に例えばデータテーブルとして記憶されており、これを演算制御部65が参照し、更にその情報がステーション1の演算制御部15との間で通信されている(後述する同様の処理においても同様である。)。
払い出されたメダルMは、円盤ギミック22の回転及び円盤ギミック22に形成された複数の溝22a(の段差)との接触によって様々な方向に散らばりながら、スロープ21及び円盤ギミック22上を流下し(例えば、図示矢印Y4参照)、Vゾーンゲーム部2の払出口26を通ってメダル台31へ向かって放出される。
[スロットゲーム:ステップS3]
また、チャッカ入賞の場合、上記の規定枚数のメダルMの払い出しに加えて、スロットゲームが行われる。具体的には、チャッカ32の上記通過センサからの検出信号が演算制御部15に入力され、これに基づいてスロットゲームの開始が指令され、表示部23にスロットゲームの画像が表示され、表示されたスロットの回転が始まる。スロットの始動回数は、ここでは、メダルMの払い出し枚数と同数に設定されている。このとき、スロットの絵柄が揃うと、以下のチャンスタイムゲーム又はステップポイント入賞の処理が行われる。また、表示部23への画像表示のみならず、音声出力部8からスロットゲーム用の音声が出力される。
[チャンスタイムゲーム:ステップS4]
スロットゲームにおいて、表示部23に表示される複数種類の絵柄のうち、チャンスゲーム用に予め定められた特定の絵柄が揃うと、その情報が演算制御部15に入力され、制限時間が定められたチャンスタイムゲームへ移行する。
本実施形態のチャンスタイムゲームは、メダルMの払い出し率(ペイアウト率)100%以上が保障されており、Vチャッカ24及びチャッカ32と表示部23に表示されるメニュー及びゲーム映像を使用して行うものである。ここでは、例として、以下に示す3種類のチャンスタイムゲームが用意されている。
チャンスタイムゲームが開始されると、プレーヤはメダル投入部12から極力多数のメダルMを投入することにより、投入量以上のメダルMを確実に回収できる。また、チャンスタイムゲームをクリアすると(後記の「大払い出し」に該当すると)、後述するステップポイントを1つ獲得することができる。
なお、本実施形態では、あるステーション1でチャンスタイムゲームの機会が与えられた場合、他のステーション1でもチャンスタイムゲームを行えるようになっている。
(4ポイントチャンス)
このチャンスタイムゲームは、所定の時間内に、全てのチャッカにメダルMを通過させることを目的とするゲームであり、「4ポイント」とは、図示された1つのVチャッカ24と3つのチャッカ32を指している。例えば、これら全てのチャッカにメダルMを通過させると「パーフェクト賞」に該当し、チャンスタイムゲーム中に投入したメダルMの量を大幅に上回るメダルMが払い出される(大払い出し、大当たり)。
また、全てのチャッカを通過させることができなくても、少なくとも1つのチャッカを通過させることができれば、適量のメダルMが払い出される(小払い出し、小当たり)。なお、表示部23には、制限時間とともに、メダルMが通過したチャッカ及び通過していないチャッカが、例えばグラフィック表示され、これにより、プレーヤはゲーム状況を容易に把握できる。
(ビンゴチャンス)
このチャンスタイムゲームは、所定の時間内に、チャッカにメダルMを通過させることによりビンゴカードを揃えることを目的とするゲームであり、例えば5×5のマトリックスに1桁又は2桁の自然数がランダムに配置された数値表の縦・横・斜めのラインを揃える一般的なビンゴゲームと同様である。例えば、メダルMがVチャッカ24を通過すると5つの数字が確定し、「1」と表示されたチャッカ32を通過すると1つの数字が確定し、「2」と表示されたチャッカ32を通過すると二つの数字が確定する。
複数のラインが揃った場合には、チャンスタイムゲーム中に投入したメダルMの量を大幅に上回るメダルMが払い出される(大払い出し、大当たり)。また、1つのラインが揃っただけでも、適量のメダルMが払い出される(小払い出し、小当たり)。なお、表示部23には、制限時間とともに、ビンゴカードの画像と数字が記載された玉の画像が同時に表示され、確定した数字及びその数字に該当するビンゴカード上の数字の部分が、他の数字及び他の部分と区別してグラフィック表示され、これにより、プレーヤはゲーム状況を容易に把握できる。
(ペイバックチャンス)
このチャンスタイムゲームは、チャッカにメダルMを通過させることにより、当初定められていたチャンスタイムゲームの制限時間を延長させることを目的とするゲームであり、メダルMが通過したチャッカに応じて、時間が延長される。例えば、メダルMがVチャッカ24を通過すると制限時間が5秒延長され、「1」と表示されたチャッカ32を通過すると制限時間が2秒延長され、「2」と表示されたチャッカ32を通過すると制限時間が3秒延長される。これらの延長時間が、ゲームの制限時間に加算されていく。
チャッカのメダル通過による制限時間の延長により、別途規定されたタイムアウト時間を超えてゲームを行い続けることができた場合には、「タイムアウト」に該当し、チャンスタイムゲーム中に投入したメダルMの量を大幅に上回るメダルMが払い出される(大払い出し、大当たり)。また、タイムアウトに至らなかった場合でも、少なくとも1つのチャッカを通過させることができれば、適量のメダルMが払い出される(小払い出し、小当たり)。なお、4ポイントチャンスと同様に、表示部23には、制限時間とともに、メダルMが通過したチャッカ及び通過していないチャッカが、例えばグラフィック表示され、これにより、プレーヤはゲーム状況を容易に把握できる。
(ステップポイント入賞処理:ステップS5)
スロットゲームにおいて、表示部23に表示される複数種類の絵柄のうち、ステップポイント入賞用に予め定められた特定の絵柄が揃うと、「ステップポイント入賞」に該当し、その情報が演算制御部15に入力され、ステップポイントが1ポイント溜まるとともに、上述したボールBが保持されたボール打出部51の複数のボールストッパ51aが一段倒れる。
上述したチャンスタイムゲームのクリアによってステップポイントを獲得した場合も同様である。ボール打出部51の初期状態は、全てのボールストッパ51aがボールBを堰き止めるように立設した状態であり、ステップポイントが1つ溜まると、ボール打出機構51bから最も遠方にあるボールストッパ51aが倒伏し、ボールBが、一段手前のボールストッパ51aまで移動する。このステップポイントを規定数(通常は、ボールストッパ51aの数に相当)獲得すると、次のジャックポットカーニバルゲームを行うことができる。
[ジャックポットカーニバルゲーム:ステップS6]
このジャックポットカーニバルゲームは、カーニバルゲーム部5において、打ち出されたボールBがガイドレール部50上で停止した位置に応じて設定されている大量の枚数のメダルMの払い出しを目指す抽選ゲームである。
上述の如く、ステップポイントを規定数獲得すると、ボールストッパ51aが全て倒伏してボールBがボール打出機構51bに到達する。これにより、共通処理部6の演算制御部65による制御によって、ボールBをガイドレール部50へ向かって打ち出すことが可能になる。ボールBの打ち出し強度は、表示部23に、例えば伸縮するゲージのような目安(抽選用移動体に与えられる力積の大きさの程度の表示)が表示され、そのゲージが所望の長さになった時点で、コンソールパネル10上に設けられたボール発射ボタン13を押すことにより、プレーヤが調節できるようになっている。
例えば、表示部23に表示された伸縮ゲージが比較的短いときにボール発射ボタン13を押すと、演算制御部65は、そのゲージ長の情報に基づいて比較的“弱い”打ち出し強度をボール打出機構51bに指令し、ボールBには比較的小さい力積が与えられる。一方、表示部23に表示された伸縮ゲージが比較的長いときにボール発射ボタン13を押すと、演算制御部65は、そのゲージ長の情報に基づいて比較的“強い”打ち出し強度をボール打出機構51bに指令し、ボールBには比較的大きい力積が与えられる。そして、ボールBは、与えられた力積とボールBの質量に応じた速度でガイドレール部50へ向かって送出される。このように、表示部23、ボール発射ボタン13、及び演算制御部65から送出力調節部が構成されている。
こうして、ボール発射ボタン13が押されると、ボール打出部51のボール打出機構51bがボールBを、プレーヤが決定した強度で打ち出す。この際、返送防止ストッパ55は、ボールBと干渉しないように持ち上げられている。レール上のボールBは、ガイドレール部50上を移動し、その水平部分のある位置で停止する。場合によっては、ガイドレール部50の水平部分を1回以上往復してから停止することもあり得る。なお、ボールBが水平部分に到達すると、ボールBがボール打出部51側へ戻入しないように、返送防止ストッパ55,55が下げ降ろされ、ボールBと干渉する状態が保持される。
ボールBが停止すると、その停止位置を位置センサDが検出する。すなわち、既述したように、停止したボールBに接する懸板具Daの端部Wが押し下げられて傾動し、その懸板具Daの垂下板Dbが光学センサDcの孔Hcの中心からずれ、それが光学的に検知され、その位置センサDの情報、つまり検出位置が演算制御部65へ出力される。演算制御部65は、その検出位置に応じたメダル枚数を、このジャックポットカーニバルゲームを実行したステーション1のゲームエリア(例えばメダル台31)へ放出するようにジャックポット払出部20aに指令する。これにより、その検出位置に応じた枚数のメダルMが、ジャックポット払出部20aから、ゲームを実行したステーション1のメダル台31めがけて放出される。なお、ボールBの停止位置に応じて定めたメダル枚数は、ジャックポット表示部7に表示されていることが好ましい。
なお、本実施形態では、あるステーション1でジャックポットカーニバルゲームが行われている間は、他のステーション1では、通常のゲーム及びジャックポットカーニバルゲーム以外の各種ゲームを行うことが可能であるが、その間に他のステーション1でジャックポットカーニバルゲームの機会が訪れても、進行中のジャックポットカーニバルゲームが終了するまでは、他のステーション1のジャックポットカーニバルゲームの実行は待機状態とされる。
[Vゾーン役物ゲーム:ステップS7]
以上のとおり、メダルMがチャッカ32を通過(チャッカ入賞:ステップS2)すると、スロットゲーム(ステップS3)が行われ、その結果に応じてその後のゲーム処理に移行する一方で、チャッカ入賞によってVゾーンゲーム部2のスロープ21上方に開口したメダル排出部21bからメダル台31へ向けて払い出されたメダルMが、スロープ21及び円盤ギミック22上を流下してVチャッカ24を通過すると、Vゾーン役物ゲームが開始される。
Vゾーン役物ゲームの実行中に、メダル台31からベース盤35へ落下するメダルMが、チャッカ32を通過すると、チャッカ32を通過したときに払い出されるメダルMの量が通常よりも多く(例えば、倍に)なる。具体的には、「2」と付されたチャッカ32を通過した場合、通常は2枚のメダルMが払い出されるが、Vゾーン役物ゲームの実行中であれば、例えば4枚のメダルMがVゾーンゲーム部2へ払い出される。よって、Vゾーン役物ゲームでは、メダルMの払い出し率(ペイアウト率)は、100%以上が保障されている。
Vゾーン役物ゲームは、所定の時間(例えば、1分間)が経過しても、或いは、所定の枚数(例えば、10枚)のメダルMが払い出されても、別のメダルMが更にVチャッカ24を通過しない場合に終了する。逆に言えば、所定の条件内に別のメダルMがVチャッカ24を通過すれば、Vゾーン役物ゲームは、連続して実行される。
このVゾーン役物ゲームは、より具体的には、メダルMがVチャッカ24を通過した場合、Vチャッカ24に設けられた通過センサ(図示せず)からの検出信号が演算制御部15に入力され、その演算制御部15からの指令に基づいて開始される。このとき、その指令により、通常の状態でVチャッカ24の上面レベルよりもスロープ21側に下降していたシャッタ25が上昇し、シャッタ25の上端面が円盤ギミック22の上面と略同じレベルとなる状態で停止し、その状態が保持される。
このような状態になると、スロープ21を流下してくるメダルMの流れがシャッタ25で堰き止められるとともに、メダルMが円盤ギミック22の溝22aに堆積していく。円盤ギミック22の各溝22aが埋まり、シャッタ25と堆積したメダルMの上面との段差が解消すると、スロープ21を流下してくるメダルMの移動が溝22aの影響を受け難くなり、円盤ギミック22が回転し続けた状態でも、直下方向に滑落し易くなる。これにより、メダルMがVチャッカ24に更に流入し易くなる、換言すれば、Vチャッカ24のメダル入賞確率が高まるので、Vゾーン役物ゲームが連続実行される可能性が高まる。その結果、Vゾーンゲーム部2へのメダルMの排出枚数が累乗的に増大し、チャッカ32の通過枚数、すなわちチャッカ入賞の回数も格段に増大する。
また、メダルMがメダルガイド部22bの間隙をぬうように流下する場合、そのメダルMは、メダルガイド部22bのその間隙によって移動が制限されるので、メダルMの移動方向が更に狭められ、換言すれば、メダルガイド部22bによってメダルMの流路が画成され、これにより、メダルMはVチャッカ24に更に一層流入し易くなる。
なお、Vゾーン役物ゲームの実行中にチャッカ入賞となった場合、上述したスロットゲーム(ステップS3)は実行されず、スロットゲームに引き続き実行される可能性があるチャンスタイムゲーム(ステップS4)で払い出されるメダルMとして貯留される。よって、Vゾーン役物ゲームによってかかる貯留メダルを増やしておけば、通常ゲームでチャッカ入賞した際に行われるスロットゲーム後のチャンスタイムゲームでの払い出し枚数を増大させることができる。
このように構成されたプッシャゲーム装置100によれば、ボールBを使用する抽選ゲームであるジャックポットカーニバルゲームが実行されるカーニバルゲーム部5が、ガイドレール部50を備えており、このガイドレール部50が、ボールBの送出・搬送手段としてのみではなく、その水平部分が抽選装置としても機能する。よって、従来必要であったレールや搬送機構とは別体に設けられた抽選装置が不要となり、これにより、装置構成を簡略化して部品点数及び設置スペースを削減することができるとともに、装置の信頼性をも向上させることができる。
また、対向配置された二つのステーション1,1のガイドレール部50,50をそれぞれ構成するレール53,53が隣接してガイドレール部50,50が併設されており、両者に共通して複数の位置センサDが設置されているので、これらの位置センサDをそれら二つのステーション1,1で共用することができる。よって、部品点数及び設置スペースを更に削減することができ、また、経済性をも向上させることができる。
さらに、ボールBの軌道となるガイドレール部50がレール53で構成されているので、ボールBを円滑に移動させることができる。またさらに、レール53で構成されるガイドレール部50が略水平に延在しているので、これにより、プレーヤがボールBの停止位置が容易に又は即座に判断できないので、プレーヤの緊張感を高めて娯楽性等のゲーム性を向上できる。さらにまた、レール53,53が隣接していて位置センサDをそれらの近傍に設けられているので、ステーション1,1に共通に使用される位置センサDを小型化できるとともに、それらを更に共用し易くなる。
また、位置センサDが複数設けられているので、ボールBが移動する軌道の範囲(抽選領域)が、それら複数の位置センサDに応じて複数の位置検出区域に分割され、これにより、ボールBの位置検出を簡易に且つ確実に行うことができる。さらに、ジャックポットカーニバルゲームの結果によって排出されるメダルMの量(枚数)が段階的に差をつけて複数用意されている場合、抽選領域を、そのメダルMの量の種類数に応じた区域に分割しておけば、その区域数の分だけ位置センサDを配設すればよく、よって、位置センサDを必要最小限の部品数に最適化できる。
またさらに、位置センサDの懸板具Daが、ステーション1,1間に跨設されており、且つ、ボールBの自重によって傾動するようにロッド54に軸支されており、垂下板Dbと光学センサDcによって、懸板具Daの傾斜状態(傾動の有無)を検知するので、位置センサDの構造が簡略であり、しかも、懸板具Daの傾斜状態のみに基づいてガイドレール部50上のボールBの位置検出を簡便に行うことができる。したがって、複雑な位置検出機構が不要であり、また、これにより装置の信頼性を一層高めることができる。
加えて、ボールBをガイドレール部50上へ送出するときに、プレーヤが、表示部23に表示された伸縮ゲージ等の視認できる目安を参照しながら、ボール発射ボタン13を押すことにより、そのボールBに与えられる力積を調節することができ、これにより、ボールBの打出強度(勢い)をプレーヤが所望に決定することができる。その結果、プレーヤが、ボールBの停止位置を、より大量のメダルMを獲得できる位置に狙うことが可能になり、ゲーム性を更に向上させることが可能となる。
[第2実施形態]
図8は、本発明によるプッシャゲーム装置の第2実施形態の一部の構成を示す正面図(一部破断図)である。プッシャゲーム装置200は、カーニバルゲーム部5の代わりにカーニバルゲーム部9(抽選部)を備えること、及び、ジャックポット払出部20aの代わりにジャックポット払出部20b(メダル放出部)を備えること以外は、上述したプッシャゲーム装置100と同様に構成されたものである。
カーニバルゲーム部9は、前記のステップS6におけるジャックポットカーニバルゲームと同様のゲームが行われる部位であり、ボールBが保持されつつ移動可能に延設された軌道90の両端に、横に並設された二つのVゾーンゲーム部2,2のそれぞれの側方上部に支設されたボール打出部91b,91c(ともに送出機構)が設けられたものである。このカーニバルゲーム部9は、二つのVゾーンゲーム部2,2で共通に使用されるが、ボール打出部91b,91c及びボールBは、二つのVゾーンゲーム部2,2のそれぞれに対して設けられている。
軌道90は、図示のとおり、二つのVゾーンゲーム部2,2すなわち二つのステーション1,1に跨設されたものであり、ボール打出部91bが設けられている第1端部90bと、ボール打出部91cが設けられている第2端部90cと、それらの間に接続された略水平に設けられた軌道本体90aとから構成されている。軌道本体90aには、ボールBの位置を検出する複数の位置センサDD(それぞれが検出センサ部であり、まとめて検出手段を構成する。)が配設されている。また、ボール打出部91b,91cは、それぞれ支点Eb,Ecを中心にして回動可能に設置されており、ボールBを保持するとともに、所定の条件においてボールBを軌道90上に打ち出すためのものである。なお、第1端部90bと第2端部90cは、軌道本体90aに対して、それぞれボール打出部91b,91c側に軌道部分が傾斜して設置されている。
さらに、軌道90の上方には、緩やかな略弧状をなし且つ断面U字状に形成された第1坂路部93b及び同形状の第2坂路部93cが互いに対向するように設けられている。両者は、それぞれ支点Fb,Fcを中心に回動可能に設置されている。第1坂路部93bは、その下端Tb1の底壁が、軌道90の軌道本体90aと第1端部90bとの境界部に当接可能に設けられ、上端Tb2に向かって斜め上方に延びている。一方、第2坂路部93cは、その下端Tc1の底壁が、軌道90の軌道本体90aと第2端部90cとの境界部に当接可能に設けられ、上端Tc2に向かって斜め上方に延びている。
このような構成では、ジャックポットの条件が満たされると、例えば、ボール打出部91bからボールBを軌道90へ送出することができる。プレーヤは、図示しないボール発射ボタンを押すと、ボール打出部91bがボール打出動作を行い、図8に示す軌道90上の矢印の方向に打ち出される。この時、第1坂路部93bは、図示一点鎖線で示すように、下端Tb1が持ち上げられるように回動されて停止しており、打ち出されたボールBは、第1坂路部93bと干渉することなく、軌道本体90aへ送出される。ボールBが通り過ぎた後、第1坂路部93bは、回動されて、下端Tb1が軌道本体90aと第1端部90bとの境界部に当接するように押し下げられる。
軌道本体90aに送出されたボールBは、その勢いによって、第2坂路部93cを転がり上がって所定高さで停止し、今度は、第2坂路部93cを転がり下りて、再度軌道本体90a上に戻される。ボールBは、さらにその勢いで、今度は第1坂路部93bを転がり上がって所定高さで停止し、今度は、第1坂路部93bを転がり下りて、再々度軌道本体90aに戻される。ボールBは、このような往復動を繰り返しながら失速し、やがて、軌道本体90aの適当な位置で停止する。ボールBの停止位置は、位置センサDD等で検知され、その位置に応じた枚数のメダルが、ジャックポット払出部20bから、自分のステーション1へ払い出される。
軌道本体90a上に停止したボールBは、ボール回収機構92のループ部材92aを軌道90に沿って回動させることにより、突出部92bがボールBと接触して第1端部90b側へ押しやることにより、初期位置であるボール打出部91bのもとへ復帰する。なお、ループ部材92aがボールBと接触している状態であれば、突出部92bを設けなくともよい。ボール回収機構92は、第1端部90bと第2端部90cのそれぞれの軌道本体90a側まで延出して設けられており、また、第1端部90bと第2端部90cは、軌道本体90aに対して、それぞれボール打出部91b,91c側に傾斜して設置されているため、ボール回収機構92によって運ばれたボールBは、第1端部90b又は第2端部90cの端部からボール打出部91b又は91cに接触するまで転がって停止する。これら上記一連の動作は、ボールBを第2端部91cから打ち出す場合も同様である。
なお、ジャックポット払出部20bは、ジャックポット払出部20aと略同位置に同等の機能を有して設けられたものであり、このプッシャゲーム装置200では、ジャックポット払出部20bから払い出されたメダルを各ステーション1のVゾーンゲーム部2の下方に案内するための払出ガイド20cが追設されている。
ここで、図9は、軌道90の要部(軌道本体90aの一部)を示す正面図(一部省略)であり、図10は、図9におけるX−X線に沿う断面図である。軌道本体90aは、ボールBが接触して転動する一対のコルゲート部材95(延出方向に対して直角方向に波付けを施した部材)を有している。これにより、軌道本体90aに送出されたボールBは、コルゲート部材95上を波打つように上下動しながら転動し、いずれかの谷底部95tで確実に停止する。
また、上記の複数の位置センサDDは、その中央部がコルゲート部材95の谷底部95tと合致するように、すなわち、谷底部95tと対応する位置に連設されている。さらに、位置センサDDは、前出の位置センサDと同様の形状を有しており、一対のコルゲート部材95の一方側に幅方向の中央で軸支された状態で設置されている。これにより、位置センサDDの一方腕がボールBの下端に位置し、位置センサDDにボールBが当接すると、位置センサDDは、その一方腕が押し下げられるように傾斜する。その傾斜状態を、接触式(機械式)又は上述した光学センサDcのような光学式の検知機構で検知することにより、軌道90上でのボールBの停止位置が検知される。
このように構成されたプッシャゲーム装置200においても、位置センサDDが位置センサDと同等に機能することにより、プッシャゲーム装置100について既に説明したのと同様な作用効果を奏する。なお、重複した説明を避けるため、ここでの詳説は省略する。
また、駆動90が一方向に延在して屈曲部を有しないので、よりコンパクトな構成を達成できる。さらに、コンパクトながらも、軌道本体90aと第1坂路部93b及び第2坂路部93cとを組み合わせることにより、ボールBの移動距離及び移動空間を十分に確保でき、これにより、迫力がありゲーム性の高い抽選ゲームが可能となる。またさらに、コルゲート部材95を設けてボールBが波打つように移動するので、ボールBが減速して山頂部95yに達したときに、その両側のいずれに転がるか予測し難くなり、これにより、ゲームの趣向性(ギャンブル性等)を向上させることができる。さらにまた、ボールBが谷底部95tで確実に停止し、その谷底部95tに対応して位置センサDDが設けられているので、ボールBの停止位置をより確実に検出することができる。
なお、上述したとおり、本発明は上記の各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を変更しない限度において様々な変形が可能である。例えば、位置センサDは、垂下板Ddの位置ずれを光学センサDcで検知するといった光学式の検出機構に限られず、例えば、光学式であってもボールBへのレーザ照射による測距方式でもよく、或いは、ボールBと接する位置に複数のロードセルを連設してボールBの重量を検出するような重量式の検出機構等であってもよい。位置センサDDについても同様である。また、ガイドレール部50は、図示の軌道に限られず、例えば、各ステーション1に対して1列ではなく複数列の軌道を形成するようにしても構わない。
さらに、ボール打出部51は、ガイドレール部50の上方に設置されていてもよく、この場合、ボールBをその自重によってガイドレール部50へ導出するようにしてもよい。またさらに、ガイドレール部50の水平部分は、完全な直線状をなしていなくてもよく、例えば、適宜の位置に凹部や凸部を設けるなどして、ボールBの移動に変化を与えるように設けてもよい。さらにまた、ボール発射ボタン13と表示部23に表示した打出強度の目安は、なくてもよい。また、ボールBを無作為的にランダムな送出強度で打ち出すようにしてもよく、この場合、プレーヤがボールBの発射を指示してもよく、或いはプレーヤの意思に関係なくボールBが発射されるようにしても構わない。
加えて、一対のコルゲート部材95に代えて、波板上のコルゲート平板を一枚設けてもよく、つまり一枚板で軌道90又は軌道本体90aを構成してもよく、この場合、位置センサDDに代えて、ボールBの側面方向からその停止位置を検出できるセンサを用いると有用である。さらに、第1坂路部93b及び第2坂路部93cは、それぞれ支点Fb,Fcを中心に回動させずに、例えば、全体を上下動させることにより、ボールBを打ち出す際のボールBとの干渉を避けるようにしても構わない。
以上説明した通り、本発明によるプッシャゲーム装置は、抽選ゲームのための装置構成を簡略化して部品点数及び設置スペースを低減でき、また、これにより装置の信頼性を高めることも可能なので、アーケードゲームとしてのプッシャゲーム機や、かかるプッシャゲーム装置を映像でシミュレート(模擬)したゲームプログラムとして家庭用のゲーム等にも広く利用できる。
本発明によるプッシャゲーム装置の第1実施形態の外観を示す斜視図である。 プッシャゲーム装置100の機能上の構成を示す概略ブロック図である。 プッシャゲーム装置100の要部を示す斜視図である。 プッシャゲーム装置100においてメダルゲームを実行する手順の一例を示すフロー図である。 ガイドレール部50の要部を示す正面図(一部省略)である。 ガイドレール部50の要部を示す上面図(一部省略)である。 図5及び図6におけるVII−VII線に沿う断面図である。 本発明によるプッシャゲーム装置の第2実施形態の一部の構成を示す正面図(一部破断図)である。 軌道90の要部(軌道本体90aの一部)を示す正面図(一部省略)である。 図9におけるX−X線に沿う断面図である。
符号の説明
1…ステーション、2…Vゾーンゲーム部、3…プッシャゲーム部、4…メダル収容部、4a…開口、5,9…カーニバルゲーム部(抽選部)、6…共通処理部、7…ジャックポット表示部、8…音声出力部、10…コンソールパネル、11…メダル払出部、12…メダル投入部、13…ボール発射ボタン、14…メダル送り機構、15,65…演算制御部、20…境界パネル、20a…ジャックポット払出部(メダル放出部)、20b…ジャックポット払出部(メダル放出部)、20c…払出ガイド、21…スロープ、21b…メダル排出部、22…円盤ギミック、22b…メダルガイド部、22a…溝、22h…周壁、22m…上面、23…表示部、24…Vチャッカ、24a…板状部材、25…シャッタ、25m…上端面、26…払出口、27…下端部前壁、31…メダル台、31a…前壁、32…チャッカ、33,34…ガイド、35…ベース盤、41…メダルホッパ、50…ガイドレール部(軌道)、51…ボール打出部(送出機構)、51a…ボールストッパ、51b…ボール打出機構、52…ボール回収機構(復帰手段)、52a…ガイドロッド、52b…治具(干渉部)、53…レール(軌道レール)、54…ロッド、55…返送防止ストッパ、57…保持具、61…記憶部、62…照明部、90…軌道、90a…軌道本体、90b…第1端部、90c…第2端部、91b,91c…ボール打出部(送出機構)、92…ボール回収機構(復帰手段)、92a…ループ部材、92b…突起部(干渉部)、93b…第1坂路部、93c…第2坂路部、95…コルゲート部材、95t…谷底部、95y…山頂部、100,200…プッシャゲーム装置、B…ボール(抽選用移動体)、Bu…バス、D,DD…位置センサ(検出センサ部)、Da…懸板具(遊動部)、Db…垂下板、Dc…光学センサ、DM…メダルMの外径、Dp…メダルガイド部22bの間隙の幅、Eb,Ec,Fb,Fc…支点、Ha,Hc…孔、K…筺体、Ka…ベース筺体、Kb…コンソール筺体、Kc…上部筺体、M…メダル、P…板状部材、Tb1,Tc1…下端、Tb2,Tc2…上端、W…端部。

Claims (15)

  1. メダルが投入されるメダル投入部と、
    前記メダル投入部に連通し所定方向に延在するメダル送り機構と、
    略板状をなし、所定の厚さを有しており、且つ、前記メダル送り機構の端部下方に往復動可能に設けられたメダル台と、
    前記メダル台の往復動方向の一方端側に配置されており、該メダル台に一旦留置された前記メダルと干渉するように設けられた干渉部と、
    前記メダル台の下方で且つ該メダル台の往復動方向の他方端側に突設されており、該メダル台から落下したメダルが一旦留置されるベース盤と、
    前記ベース盤の下方に設けられており、該ベース盤から落下したメダルが回収されるメダル収容部と、
    前記回収されたメダルが払い出されるメダル払出部と、
    球状の抽選用移動体が移動可能に形成された軌道、該軌道の少なくとも一方の端部に設けられ且つ該抽選用移動体を該軌道上に送出する送出機構、及び、該軌道における該抽選用移動体の位置を検出する検出手段、を有する抽選部と、
    前記検出手段によって検出された前記抽選用移動体の位置に基づいて、所定量のメダルが放出されるメダル放出部と、
    を備える遊戯ステーションが複数配設されており、
    前記検出手段は、前記軌道に沿って前記複数の遊戯ステーションのうち少なくとも二つの遊戯ステーションに共通に設けられたものである、
    プッシャゲーム装置。
  2. 前記少なくとも二つの遊戯ステーションの各軌道同士が並設されたものである、
    請求項1記載のプッシャゲーム装置。
  3. 前記少なくとも二つの遊戯ステーションの各軌道は、それぞれ複数の軌道レールを有しており、且つ、該少なくとも二つの遊戯ステーションのうち一の遊戯ステーションの少なくとも一つの軌道レールと、該少なくとも二つの遊戯ステーションのうち他の遊戯ステーションの軌道の少なくとも一つの軌道レールとが隣設されたものであり、
    前記検出手段は、前記隣設された軌道レールに又は該隣設された軌道レールの近傍に配置されたものである、
    請求項1又は2記載のプッシャゲーム装置。
  4. 前記検出手段は、前記各軌道に沿って配設された複数の検出センサ部を有するものである、
    請求項1〜3のいずれか1項記載のプッシャゲーム装置。
  5. 前記検出センサ部は、前記一の遊戯ステーションの軌道及び前記他の遊戯ステーションの軌道に跨設されており、且つ、前記抽選用移動体の自重によって傾動するように軸支された遊動部と、該遊動部の傾斜状態を検知する検知部と、を有するものである、
    請求項4記載のプッシャゲーム装置。
  6. 前記検出手段が共通に設けられた少なくとも二つの遊戯ステーションは、互いに横に並設されたものであり、
    前記軌道は、前記互いに横に並設された少なくとも二つの遊戯ステーションに跨設されたものである、
    請求項1記載のプッシャゲーム装置。
  7. 前記軌道は、前記少なくとも二つの遊戯ステーションのうち一の遊戯ステーションに位置し一の前記送出機構が設けられた第1端部、該少なくとも二つの遊戯ステーションのうち他の遊戯ステーションに位置し他の前記送出機構が設けられた第2端部、及び、該第1端部と該第2端部とを結ぶように形成され、前記検出センサ部が設けられ、且つ、送出された前記抽選用移動体が最終的に定置される軌道本体を有する、
    請求項1又は6記載のプッシャゲーム装置。
  8. 前記抽選部は、
    前記軌道における前記第1端部の上方に配置されており、前記第1端部と前記軌道本体との境界部に当接可能に設けられた一方端から他方端に向かって直線状又は曲線状に斜め上方に延在する第1坂路部と、
    前記軌道における前記第2端部の上方に配置されており、前記第2端部と前記軌道本体との境界部に当接可能に設けられた一方端から他方端に向かって直線状又は曲線状に斜め上方に延在する第2坂路部と、
    を有しており、
    前記第1坂路部及び前記第2坂路部は、それぞれ前記第1端部に設けられた前記一の送出機構及び前記第2端部に設けられた前記他の送出機構から前記抽選用移動体が前記軌道上の送出される際に、前記一方端が該抽選用移動体と干渉しないように可動するものである、
    請求項7記載のプッシャゲーム装置。
  9. 前記軌道本体は、前記抽選用移動体と接する部位の少なくとも一部がコルゲート形状をなすものである、
    請求項7又は8記載のプッシャゲーム装置。
  10. 前記検出センサ部は、前記軌道本体における前記コルゲート形状の谷底部に対応した位置に配置されたものである、
    請求項9記載のプッシャゲーム装置。
  11. 前記軌道上に載置された前記移動用抽選体を初期位置に移動させる復帰手段を備える、
    請求項1〜10のいずれか1項記載のプッシャゲーム装置。
  12. 前記復帰手段は、ループ状をなし、前記軌道に沿って移動可能に設けられており、且つ、前記抽選用移動体と干渉する干渉部を有する、
    請求項11記載のプッシャゲーム装置。
  13. 前記抽選用移動体が前記軌道上へ送出されるときに該抽選用移動体に与えられる力積をプレーヤが調節可能に設けられた送出力調節部を備える、
    請求項1〜12のいずれか1項記載のプッシャゲーム装置。
  14. 前記送出力調節部は、前記抽選用移動体に与えられる力積の大きさの程度を前記プレーヤが視認可能に表示する表示部を有する、
    請求項13記載のプッシャゲーム装置。
  15. 前記送出力調節部は、前記抽選用移動体に与えられる力積を、規則的に又は無作為的に変化させるものである、
    請求項13又は14記載のプッシャゲーム装置。
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