JP2007286291A - 画像形成装置及びこれに用いられるシート矯正装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも熱を利用してシート2に画像Gを定着する定着装置1と、この定着装置1のシート搬送方向下流側に設けられてシート2のカールを矯正するシート矯正装置3とを備えた画像形成装置において、シート矯正装置3には、定着装置1にて定着されたシート2の一方の面近傍から吸気する吸気手段4を具備させたり、あるいは、定着装置1にて定着されたシート2の一方の面近傍から吸気する第1の吸気手段5と、定着装置1にて定着されたシート2の他方の面近傍から吸気する第2の吸気手段6とを具備させたりするものである。
【選択図】図1
Description
この種の定着装置210としては、例えば熱を利用してシート上に画像を定着する方式が多く用いられており、例えば加熱定着部材211とこれに対向する対向定着部材212とを具備する構造が代表的である。ここで、加熱定着部材211としては例えば加熱源211aを有する加熱定着ロールが用いられ、また、対向定着部材212としては例えば加熱定着ロール211に圧接されて追従回転し且つシート201をニップ搬送する加圧定着ロールや加圧定着ベルトなどが用いられる。
このとき、定着装置210としては、シート201上の画像の定着性を良好に保つために、通常シート201の画像保持面側に位置する加熱定着部材211の表面温度が対向定着部材212の表面温度よりも高温に設定されることが多い。このような状況下において、定着装置210の定着ニップ域では必然的に定着部材211,212間に温度差が生じてしまうため、シート201の両面(表裏面)における脱湿経過に差が生じてしまう。すると、例えば定着前にシート201の両面における脱湿状態が略均等であったとしても、シート201の一方の面における脱湿経過と他方の面における脱湿経過との間に差が生じてしまうことから、シート201の両面での収縮量に差異が発生し、この収縮量差に依存してシート201にカールが発生するという技術的課題がある。
このようなカールに伴う不具合を解決する手段としては例えば特許文献1記載の技術が既に提案されている。
この特許文献1記載の先行技術は、図14に示すように、定着装置210の下流側にシート201のカールが矯正可能なカール矯正装置230を配設したものである。このカール矯正装置230は、シャフト232とソフトニップロール(軸部材に軟質部材からなるロール部材を配設した態様)233とで構成されたカール矯正ロール対231を有し、このカール矯正ロール対231にカールが生成されたシート201を通過させることでシート201のカールを機械的に矯正するものである。
つまり、従来の機械的なシート矯正方式にあっては、厚紙等のシートに対する走行性が不安定になり易く、シートや画像に対してダメージを与え易いという懸念があった。
尚、図1(a)(b)は本発明を説明するための画像形成装置の模式図であり、本発明は図1(a)(b)に示す態様に限定されるものでないことは勿論である。
ここで、加熱定着部材1aとしては例えば加熱源にて表面が加熱可能な加熱定着ロールなどが挙げられ、加熱源が内部に設けられている態様、あるいは、外部から加熱される態様、あるいは、両者を組み合わせた態様など適宜選定して差し支えない。また、対向定着部材1bとしては加熱定着部材1aに対向配置されるものであればよく、加熱定着部材1aに圧接されて追従回転し且つシート2をニップ搬送する加圧定着ロールや定着ベルトなどが挙げられる。更に、対向定着部材1bとして定着ベルトを用いる態様にあっては、加熱定着部材1aと定着ベルトとの間に定着ニップ域を確保するという観点から、定着ベルトの背面に加圧パッドを配設し、この加圧パッドにて定着ベルトを加熱定着部材1a側に加圧する態様が好ましい。
更にまた、対向定着部材1bには加熱源を備える必要はないが、例えばシート2を保持加熱するために補助加熱源を設けてもよいことは勿論である。
また、定着装置1は加熱定着部材1aと対向定着部材1bとの間の定着ニップ域で両定着部材1a,1bの表面温度について特に制限するものではないが、一般的には、画像定着性を良好に保つという観点から、シート2の画像保持面側に位置する加熱定着部材1a側の表面温度が対向定着部材1bのそれよりも高く設定されることが多く、本発明は、加熱定着部材1aと対向定着部材1bとの表面温度に差がある態様において特に有効である。
一方、図1(b)に示す画像形成装置では、シート矯正装置3はシート2の両面近傍に第1,第2の吸気手段5,6を備えた態様(両面吸気方式)を前提とする。
そして、本発明で用いられる吸気手段4(5又は6)は吸気する(エアーを吸引する)ことによって、シート2表面の脱湿を促進することに加えて、シート2からの蒸発する水蒸気をエアーと共に回収する機能を備えるため、周辺部材が結露するという不具合は有効に回避することが可能である。
一つの態様としては、例えば定着装置1によって生成されるシート2のカール方向の内面側から吸気するように構成されているものがある。これは、シート2のカール方向内面側からの吸気動作により、カール方向内面側の脱湿を促進させ、カール矯正の効率化を図るものである。
また、別の態様としては、定着装置1から排出されたシート2の低温度面側から少なくとも吸気するように構成されているものがある。これは、シート2の低温度面側からの吸気動作により、シート2の低温度面側の脱湿を促進させ、カール矯正の効率化を図るものである。
更に、別の態様としては、定着装置1から排出されたシート2の画像非保持面側から少なくとも吸気するように構成されているものがある。これは、シート2の画像非保持面側からの吸気動作により、シート2の画像非保持面側脱湿を促進させ、カール矯正の効率化を図るものである。
つまり、シート2にカールが生成されるということは、シート2の一方の面、他方の面における湿気度合が相違することが要因であることから、カールを矯正するにはシートの夫々の面に対する吸気能力M1,M2を異ならせ、例えばシート2両面の湿気経過を略等しくするようにすればよい。
そして、両面吸気方式の場合、第1の吸気手段5,第2の吸気手段6はシート2の両面に対応して夫々設けられて両者が作動可能であればよく、通常は両者が共に作動する態様であるが、必要に応じて一方のみが作動し、他方が非作動の状態である態様をも含む。
更に、各吸気手段5,6による吸気能力の好ましい設定方法としては、定着装置1から排出されたシート2の低温度面側からの吸気能力M2を、その高温度面側からの吸気能力M1よりも高くなるように設定されるものが挙げられる。これはシート2の表面温度の高低から見た設定方法である。
更にまた、各吸気手段5,6による吸気能力の好ましい設定方法としては、定着装置1から排出されたシート2の画像非保持面側からの吸気能力M2を、その画像保持面側からの吸気能力M1よりも高くなるように設定されるものが挙げられる。これはシート2の画像保持の有無から見た設定方法である。
この場合、本発明は、図1(a)に示すように、少なくとも熱を利用してシート2に画像を定着する定着装置1のシート搬送方向下流側に設けられてシート2のカールを矯正するシート矯正装置3において、定着装置1にて定着されたシート2の一方の面近傍から吸気する吸気手段4を備えているものである。
また、本発明の別の態様は、図1(b)に示すように、少なくとも熱を利用してシート2に画像Gを定着する定着装置1のシート搬送方向下流側に設けられてシート2のカールを矯正するシート矯正装置において、定着装置1にて定着されたシート2の一方の面近傍から吸気する第1の吸気手段5と、定着装置1にて定着されたシート2の他方の面近傍から吸気する第2の吸気手段6とを備えているものである。
−片面吸気方式−
先ず、図1(a)に示す片面吸気方式について説明する。
定着装置1による定着前においては、図2(a)に示すように、シート2の表裏面の湿気度合が略均衡していると仮定する。尚、図中hはシート2中に含浸している水蒸気単位成分を模式的に示すものである。
このようなシート2が定着装置1の定着ニップ域を通過する際には、図1及び図2(b)に示すように、加熱定着部材1aから所定の熱量Q1がシート2の表面部(通常は画像保持面側)に供給され、対向定着部材1bから所定の熱量Q2がシート2の裏面部(通常は画像非保持面側)に供給される。このとき、加熱定着部材1aからの熱量Q1が対向定着部材1bからの熱量Q2よりも大きいとすれば、シート2の表面部から蒸発する水蒸気成分は裏面部からのそれよりも多くなる。このため、もしシート矯正装置がない場合には、図2(c’)に示すように、シート2の表面部の脱湿状態が裏面部のそれよりも少なくなる。結果としてシート2の表裏面での脱湿経過に差が生じ、図2(d')に示すように、シート2には裏面側が内面になるようなカール2cが生ずる。
次に、図1(b)に示す両面吸気方式について説明する。
シート矯正装置3が無い態様にあっては、定着装置1による定着前、定着時及び定着直後におけるシート2の脱湿経過及びカール2cの生成状態は、片面定着方式の図2(a)(b)(c’)(d’)と同様である(図3(a)(b)(c’)(d’)参照)。
しかし、本発明のように、シート2がシート矯正装置3を通過する際には、図1及び図3(c)に示すように、第1の吸気手段5がシート2の表面部近傍から吸気能力M1にて吸気すると共に、第2の吸気手段6がシート2の裏面部近傍から吸気能力M2にて吸気し、シート2の表裏面部の脱湿を促進するほか、シート2の表面部及び裏面部から蒸発した水蒸気成分をエアーと共に回収する。このとき、これらの吸気能力M1,M2はシート2のカール2cを矯正するように異なるものであり、吸気能力M2を吸気能力M1より適宜高く設定するようにすれば、図3(d)に示すように、例えばシート2の表裏面の脱湿経過を略均衡にすることが可能になり、シート2のカール2cを無くすように矯正することが可能になる。
(1) シート定着時におけるシート両面の脱湿経過の差を無くす方向にシートの脱湿経過を改善することが可能になるため、シートのカールの発生を有効に防止することができる。
(2) 吸気手段によってシートから蒸発した水蒸気成分をエアーと共に回収することができるので、シートから蒸発した水蒸気成分による結露がシート矯正装置の周辺部材に付着するという懸念はなく、結露に伴うシートの搬送不良や画像不良などの不具合を有効に防止することができる。
(3) 機械式シート矯正方式のようにシートを強制的に屈曲させることなく、シートのカールを矯正することが可能になるため、厚紙等のシートに対する走行性不良や、シートに皺を発生させたり、シート上の画像にダメージを与えたりするという機械式シート矯正方式の不具合を有効に回避することができる。
更に、本発明に係るシート矯正装置によれば、機械式シート矯正方式の不具合(厚紙等のシートに対する走行性不良やシートに対する皺や画像乱れ)を回避しながら、シートのカール矯正を簡単に実現することができる。
◎実施の形態1
図4は本発明が適用される画像形成装置の実施の形態1の全体構成概略を示す説明図である。
同図において、画像形成装置は、装置筐体20内にシートに画像が形成可能な作像エンジン21を有し、この作像エンジン21の下部にシート供給トレイ22を配設すると共に、装置筐体20の側部にシート排出トレイ23を配設し、前記シート供給トレイ22から供給されるシートをシート搬送経路24を介して作像エンジン21に送り、作像エンジン21にてシート上に画像を形成した後シート排出トレイ23に排出するようにしたものである。
更に、本実施の形態では、作像エンジン21は、シート搬送経路24のうち転写装置34の下流側に定着装置40を配設し、この定着装置40にてシートに転写されたトナー像を定着するようになっている。
ここで、画像読取装置51は画像形成装置の一機能部として存在するものであってもよいし、画像形成装置とは別個の機能部として存在するものであってもよい。
尚、シート供給トレイ22には収容シートが1枚ずつ供給可能なフィーダー25が設けられている。
また、シート搬送経路24のうち定着装置40の下流側にはシート矯正装置60が配設されており、シート搬送経路24のシート排出トレイ23の直前には排出ロール26が配設されている。
ここで、加熱定着ロール41は、例えば機械的強度に優れ且つ熱伝導性が良好なアルミニウム等の金属製の円筒状コアと、このコアの表面に形成されたシリコーンゴム等の弾性層と、この弾性層の表面に被覆され且つシートS上の未定着トナー像Gのオフセットを防止するために設けられた離型層とを有している。そして、加熱定着ロール41は例えば円筒状コア内にハロゲンランプ等の加熱源43を備えている。尚、加熱源43としては加熱定着ロール41表面に接触する外部加熱源を別途あるいは加えて設けるようにしてもよい。
また、加圧定着ロール42としては加熱定着ロール41に圧接配置されて転写ニップ域を形成するものであれば適宜選定して差し支えなく、例えば加熱定着ロール41と同様な構成(円筒状コア、弾性層、離型層)を備えたものが用いられるが、これに限らず、弾性層や離型層のないものなど広く含む。また、本実施の形態では、加圧定着ロール42には補助加熱源を設けない態様が用いられるが、必要に応じて補助加熱源を用いる態様であっても差し支えない。
尚、定着装置40としては、上述したロール対構成に限られず、定着部材の少なくとも一方に定着ベルトを用いる態様など少なくとも熱を利用した方式であれば適宜選定して差し支えない。
ここで、第1のエアー吸引装置61はエアーが吸引されるエアーダクト70を有し、このエアーダクト70には、シートSに対向配置され且つシートSの搬送方向に直交する方向(シート幅方向)に延びる断面矩形状の吸引ダクト71と、この吸引ダクト71の長手方向一端に連結され且つ例えば装置筐体20の外部に開口する例えばL字状の接続ダクト74とを具備させ、前記吸引ダクト71のシート搬送経路24に面した部位をシートSの搬送ガイド壁72として兼用すると共に、この搬送ガイド壁72には長手方向に沿って吸引口73を所定間隔毎に開設する一方、前記接続ダクト74の開口付近には吸引ファン75(例えばプロペラファン等)を配設し、接続ダクト74の開口を排気口76として前記吸引口73からシートSに対しエアーを吸引するようにしたものである。尚、設定すべき吸引量によっては、吸引ファン75に代えてブロワを用いる等適宜設計変更できることは勿論である。
本実施の形態では、第1、第2のエアー吸引装置61,62の各吸引ファン75によるAir1,Air2の吸引量は制御装置80にて制御される。
つまり、各エアーAir1,Air2の吸引量は、図5(b)に示すように、シートSの表面部に対する吸気能力M1、シートSの裏面部に対する吸気能力M2を決定するものであり、定着装置40通過直後のシートSの表面部、裏面部の脱湿状態W1,W2を考慮し、例えばこれらの脱湿状態W1,W2が略均衡するように前記吸気能力M1,M2を決定するものである。
更に、制御装置80は各エアーAir1,Air2の吸引量を一律に決定しても差し支えないが、シート種に応じてエアーAir1,Air2の吸引量を変化させ、前記吸引能力M1,M2を可変設定するようにしても差し支えない。
図4、図5(a)、図6及び図7に示すように、作像エンジン21にて感光体ドラム30上のトナー像(画像)Gが転写装置34にてシートS上に転写され、しかる後、定着装置40を通過する。
このとき、定着装置40の加熱定着ロール41の表面温度は加圧定着ロール42のそれよりも通常高く設定されているため、定着装置40の定着ニップ域では、シートSの表面部から蒸発する水蒸気成分の方がシートSの裏面部からの蒸発量よりも多くなり、もしシート矯正装置60がない場合には、シートS表裏面での脱湿経過に差が生じ、シートSには裏面側(画像非保持面側)を内面とするカールが発生することが多い。
ところが、カールが発生したシートSがシート矯正装置60を通過すると、第1のエアー吸引装置61がシートSの表面部に対し吸引ファン75によるエアーAir1を吸引する一方、第2のエアー吸引装置62がシートSの裏面部に対し吸引ファン75によるエアーAir2を吸引する。
更に、本実施の形態では、シートSの表面部及び裏面部から蒸発した水蒸気成分はエアーと共にエアーダクト70内に回収され、排気口76を経て外部に放出されることから、シートSから蒸発した水蒸気成分がシート矯正装置60の周辺部材(搬送ガイド64〜66、排出ロール26など)に付着して結露になり、シートSの搬送性やシートS上の画像Gに悪影響を及ぼす懸念はない。
図8に示す比較の形態に係るシート矯正装置60’は、第1,第2のエアー吸引装置61,62に代えて第1,第2のエアー吹き付け装置101,102を備えたものである。尚、図6と同様な構成要素については図6と同様な符号を付してここではその詳細な説明を省略する。
各エアー吹き付け装置101,102は、エアーが吹き出されるエアーダクト110を有し、このエアーダクト110には、シートSに対向配置され且つシートSの搬送方向に直交する方向(シート幅方向)に延びる断面矩形状の吹出ダクト111と、この吹出ダクト111の長手方向一端に連結され且つ例えば装置筐体20の外部に開口する例えばL字状の接続ダクト114とを具備させ、前記吹出ダクト111のシート搬送経路24に面した部位をシートSの搬送ガイド壁112として兼用すると共に、この搬送ガイド壁112には長手方向に沿って吹出口113を所定間隔毎に開設する一方、前記この接続ダクト74の開口付近には送風ファン115(例えばプロペラファン等)を配設し、接続ダク114の開口を吸気口116として前記吹出口113からシートSに対しエアーを吹き付けるようにしたものである。
そして、本比較の形態では、第1のエアー吹き付け装置101の送風ファン115による送風能力J1が第2のエアー吹き付け装置102の送風ファン115による送風能力J2よりも小さくなるように設定され、これらの送風能力J1,J2はシートSのカールを矯正するように適宜選定されている。
このとき、各エアー吹き付け装置101,102の送風能力J1,J2差に伴って、第2のエアー吹き付け装置102によるエアーAir2の送風量U2が第1のエアー吹き付け装置101によるエアーAir1の送風量U1より大きく設定されているとすれば、シート矯正装置60’によるシート矯正時には、シートSの裏面部からの脱湿(水蒸気蒸発)がシートの表面部からの脱湿よりも速く進行するよう脱湿が促進される。
ここで、第1、第2の送風能力J1,J2を適宜選定することにより、シートSの表面部、裏面部での脱湿状態W1,W2を略均衡させるようにすれば、シートSの表裏面での脱湿経過が略等しくなり、シートSのカールが有効に矯正される。
また、本比較の形態にあっては、第2のエアー吹き付け装置102の送風能力J2が第1のエアー吹き付け装置101の送風能力J1より大きく設定されているため、シート矯正装置60’を通過するシートSは第1のエアー吹き付け装置101側に押し付けられることになり、シートSの表面側(画像保持面側)が第1のエアー吹き付け装置102の吹出ダクト111の搬送ガイド壁112に沿って摺動移動する。このため、シートSの表面部に保持された画像Gが搬送ガイド壁112に擦られる懸念があり、その分、シートS上の画像Gが損傷する虞がある。
このように、比較の形態にあっては、結露や画像の損傷という懸念があるが、本実施の形態にあっては比較の形態のような不具合を有効に解消することができ、その分、実施の形態に係る画像形成装置の性能が良好であることが理解される。
図10は本発明に係る画像形成装置の実施の形態2の要部を示す。
同図において、画像形成装置は、実施の形態1と略同様に構成されているが、実施の形態1と異なるシート矯正装置60を備えている。
本実施の形態に係るシート矯正装置60は、実施の形態1と異なるエアー吸引装置61,62を備えている。
つまり、本実施の形態では、エアー吸引装置61,62は、エアーダクト70として吸引ダクト71のみを有し、この吸引ダクト71の一端にシロッコファンやクロスフローファン等の吸引ファン77を配設するようにしたものである。
図11は本発明に係る画像形成装置の実施の形態3の要部を示す。
同図において、画像形成装置は、実施の形態1と略同様なシート矯正装置60を備えているが、実施の形態1と異なり、第1、第2のエアー吸引装置61,62による吸気能力M1,M2の設定パラメータとして、各エアーAir1,Air2の吸引量U1,U2に代えて風速v1,v2を用いるようにしたものである。尚、実施の形態1と同様な構成要素については実施の形態1と同様な符号を付してここではその詳細な説明を省略する。また、実施の形態2以降の実施の形態については制御装置の図示を省略している。
本実施の形態では、第1、第2のエアー吸引装置61,62の各吸引ファン75の駆動電圧を調整することにより、第1のエアー吸引装置61の吸引ファン75によるエアーAir1の風速v1は第2のエアー吸引装置62の吸引ファン75によるエアーAir2の風速v2より小さく設定され、これによって、第1、第2のエアー吸引装置61,62による吸気能力M1,M2が決定されている。
つまり、本実施の形態では、第2のエアー吸引装置62の吸気ファン75によるエアーAir2の風速v2が第1のエアー吸引装置61のそれよりも速く設定され、これに伴って、吸気能力M2が吸気能力M1よりも大きく設定されている。
図12(a)は本発明に係る画像形成装置の実施の形態4の要部を示す。
同図において、画像形成装置は、実施の形態1〜3と異なるシート矯正装置60を備えている。
本実施の形態において、シート矯正装置60は、シートSの裏面部近傍から吸気するエアー吸引装置63のみを備えている。
このエアー吸引装置63の基本構成は実施の形態1の各エアー吸引装置61,62と略同様に構成されており、エアーダクト70のシートSに対向した吸引ダクト71に吸引口(図示せず)を開設し、このエアーダクト70の他端開口を排気口76としてこの排気口76の近傍に吸引ファン75を設けるようにしたものである。
本実施の形態では、エアー吸引装置63の吸引ファン75によるAirの吸引量(吸気能力M)は制御装置80にて制御される。
この吸引ファン75による吸気能力Mは、図12(b)に示すように、シート矯正装置60をシートSが通過した際に、定着装置40通過直後のシートSの表面部、裏面部の脱湿状態W1,W2を考慮し、例えばこれらの脱湿状態W1,W2が略均衡するように前記吸気能力Mを決定するものである。
尚、本実施の形態において、シート矯正装置60としては実施の形態2,3で用いたモデルを用いるようにしてもよいことは勿論である。
Claims (12)
- 少なくとも熱を利用してシートに画像を定着する定着装置と、この定着装置のシート搬送方向下流側に設けられてシートのカールを矯正するシート矯正装置とを備えた画像形成装置において、
シート矯正装置は、定着装置にて定着されたシートの一方の面近傍から吸気する吸気手段を有することを特徴とする画像形成装置。 - 少なくとも熱を利用してシートに画像を定着する定着装置と、この定着装置のシート搬送方向下流側に設けられてシートのカールを矯正するシート矯正装置とを備えた画像形成装置において、
シート矯正装置は、定着装置にて定着されたシートの一方の面近傍から吸気する第1の吸気手段と、
定着装置にて定着されたシートの他方の面近傍から吸気する第2の吸気手段とを有することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
吸気手段は、定着装置によって生成されるシートのカール方向の内面側から吸気するように構成されていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
吸気手段は、定着装置から排出されたシートの低温度面側から少なくとも吸気するように構成されていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
吸気手段は、定着装置から排出されたシートの画像非保持面側から少なくとも吸気するように構成されていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項2記載の画像形成装置において、
定着装置により生成されるシートのカールを矯正するように第1、第2の吸気手段による吸気能力を異ならせることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項6記載の画像形成装置において、
各吸気手段は、定着装置によって生成されるシートのカール方向の内面側からの吸気能力を、その外面側からの脱湿促進度合よりも高くなるように設定されることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項6記載の画像形成装置において、
各吸気手段は、定着装置から排出されたシートの低温度面側からの吸気能力を、その高温度面側からの吸気能力よりも高くなるように設定されることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項6記載の画像形成装置において、
各吸気手段は、定着装置から排出されたシートの反画像保持面側からの吸気能力を、その画像保持面側からの吸気能力よりも高くなるように設定されることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2記載の画像形成装置において、
吸気手段の吸気能力はシート種に応じて制御可能な吸気制御手段を備えていることを特徴とする画像形成装置。 - 少なくとも熱を利用してシートに画像を定着する定着装置のシート搬送方向下流側に設けられてシートのカールを矯正するシート矯正装置において、
定着装置にて定着されたシートの一方の面近傍から吸気する吸気手段を備えていることを特徴とするシート矯正装置。 - 少なくとも熱を利用してシートに画像を定着する定着装置のシート搬送方向下流側に設けられてシートのカールを矯正するシート矯正装置において、
定着装置にて定着されたシートの一方の面近傍から吸気する第1の吸気手段と、
定着装置にて定着されたシートの他方の面近傍から吸気する第2の吸気手段とを備えることを特徴とするシート矯正装置。
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- 2006-04-14 JP JP2006112785A patent/JP4779783B2/ja not_active Expired - Fee Related
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