JP4702170B2 - 画像形成装置及びこれに用いられるシート矯正装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機やプリンタ等の画像形成装置に係り、特に、熱を利用してシート上の画像を定着する態様の画像形成装置及びこれに用いられるシート矯正装置の改良に関する。
一般に、電子写真方式や静電記録方式等の画像形成装置にあっては、図7に示すように、図示外の作像エンジンにトナー像(画像)を形成した後に用紙等のシート201上にトナー像(画像)Gを転写し、これを定着装置210にて定着する方式が採用されている。
この種の定着装置210としては、例えば熱を利用してシート上に画像を定着する方式が多く用いられており、例えば加熱定着部材211とこれに対向する対向定着部材212とを具備する構造が代表的である。ここで、加熱定着部材211としては例えば加熱源211aを有する加熱定着ロールが用いられ、また、対向定着部材212としては例えば加熱定着ロール211に圧接されて追従回転し且つシート201をニップ搬送する加圧定着ロールや加圧定着ベルトなどが用いられる。
この種の定着装置210にあっては、シート201は定着時の熱により湿分を奪われて収縮する。
このとき、定着装置210としては、シート201上の画像の定着性を良好に保つために、通常シート201の画像保持面側に位置する加熱定着部材211の表面温度が対向定着部材212の表面温度よりも高温に設定されることが多い。このような状況下において、定着装置210の定着ニップ域では必然的に定着部材211,212間に温度差が生じてしまうため、シート201の両面(表裏面)における脱湿経過に差が生じてしまう。すると、例えば定着前にシート201の両面における脱湿経過が略均等であったとしても、シート201の一方の面における脱湿経過と他方の面における脱湿経過との間に差が生じてしまうことから、シート201の両面での収縮量に差異が発生し、この収縮量差に依存してシート201にカールが発生するという技術的課題がある。
この場合、図7に示すように、定着装置210を経たシート201が排出ロール215にて排出トレイ220に排出されると、シート201が所定方向にカールCLしたまま積載されることにより、排出トレイ220でのシート201の収容性が損なわれる懸念がある。
このようなカールに伴う不具合を解決する手段としては例えば特許文献1記載の技術が既に提案されている。
この特許文献1記載の先行技術は、図8に示すように、定着装置210の下流側にシート201のカールが矯正可能なカール矯正装置230を配設したものである。このカール矯正装置230は、シャフト232とソフトニップロール(軸部材に軟質部材からなるロール部材を配設した態様)233とで構成されたカール矯正ロール対231を有し、このカール矯正ロール対231にカールが生成されたシート201を通過させることでシート201のカールを機械的に矯正するものである。
特開2005−35731号公報(発明を実施するための最良の形態,図2)
しかしながら、この種のシート矯正装置にあっては、カール矯正ロール対231にシート201を挿通させる構造であるため、例えばシート201が厚紙であるような場合にはカール矯正ロール対231でのシート201に対する負荷が大きくなり、カール矯正ロール対231にシート201がスムースに導かれずにジャムしてしまう懸念もある。更に、定着直後のシート201表面にカール矯正ロール対231が接触することから、カール矯正ロール対231がシート201を擦りつけて搬送することになり、その分、シート201上の画像に擦り傷が残り、シート201に皺が発生するという技術的課題が見られる。
つまり、従来の機械的なシート矯正方式にあっては、厚紙等のシートに対する走行性が不安定になり易く、シートや画像に対してダメージを与え易いという懸念があった。
本発明は、以上の技術的課題を解決するためになされたものであって、機械的なカール矯正に伴う不具合である厚紙等のシートに対する走行性不良及びシートや画像に対するダメージを確実に回避しながら、カールを有効に矯正することができる画像形成装置及びこれに用いられるシート矯正装置を提供するものである。
すなわち、本発明の基本的構成は、図1に示すように、少なくとも熱を利用してシート2に画像Gを定着する定着装置1と、この定着装置1のシート搬送方向下流側に設けられてシート2のカールを矯正するシート矯正装置3とを備えた画像形成装置において、シート矯正装置3には、定着装置1にて定着されたシート2の一方の面を加湿する第1の加湿手段5と、定着装置1にて定着されたシート2の他方の面を加湿する第2の加湿手段6とを備え、定着装置1により生成されるシート2のカールを矯正するように第1、第2の加湿手段5,6の加湿能力M,Mを異ならせることを特徴とするものである。
尚、図1は本発明を説明するための画像形成装置の模式図であり、本発明は図1に示す態様に限定されるものでないことは勿論である。
このような技術的手段において、定着装置1は少なくとも熱を利用した定着方式を前提とするものであれば適宜選定して差し支えないが、加熱源を有する加熱定着部材1aと、これに対向する対向定着部材1bとを備えた態様が多く採用されている。
ここで、加熱定着部材1aとしては例えば加熱源にて表面が加熱可能な加熱定着ロールなどが挙げられ、加熱源が内部に設けられている態様、あるいは、外部から加熱される態様、あるいは、両者を組み合わせた態様など適宜選定して差し支えない。また、対向定着部材1bとしては加熱定着部材1aに対向配置されるものであればよく、加熱定着部材1aに圧接されて追従回転し且つシート2をニップ搬送する加圧定着ロールや定着ベルトなどが挙げられる。更に、対向定着部材1bとして定着ベルトを用いる態様にあっては、加熱定着部材1aと定着ベルトとの間に定着ニップ域を確保するという観点から、定着ベルトの背面に加圧パッドを配設し、この加圧パッドにて定着ベルトを加熱定着部材1a側に加圧する態様が好ましい。
更にまた、対向定着部材1bには加熱源を備える必要はないが、例えばシート2を保持加熱するために補助加熱源を設けてもよいことは勿論である。
また、定着装置1は加熱定着部材1aと対向定着部材1bとの間の定着ニップ域で両定着部材1a,1bの表面温度について特に制限するものではないが、一般的には、画像定着性を良好に保つという観点から、シート2の画像保持面側に位置する加熱定着部材1a側の表面温度が対向定着部材1bのそれよりも高く設定されることが多く、本発明は、加熱定着部材1aと対向定着部材1bとの表面温度に差がある態様において特に有効である。
更に、シート矯正装置3はシート2のカール2cを矯正するものであるが、ここでいうカールを矯正するとは、シート2のカール2cをなくす態様(シートの表裏面での湿気度合が略同じ態様)に限らず、例えばカールの発生そのものを抑制したり、あるいはシート2の収容性を良好に保つ上で良好な所定のカールを確保したりする態様(シート2の表裏面での湿気度合が異なる態様)も含む。
更にまた、シート矯正装置3はシート2の両面に加湿手段5,6を備えた態様(両面加湿方式)を前提とする。
この場合、第1の加湿手段5,第2の加湿手段6はシート2の両面に対応して夫々設けられて両者が作動可能であればよく、通常は両者が共に作動する態様であるが、必要に応じて一方のみが作動し、他方が非作動の状態である態様をも含む。
また、本発明では、シート2の両面に対し夫々第1、第2の加湿手段5,6を備え、かつ、夫々の加湿能力M,Mを異ならせることを要件とする。
つまり、シート2にカール2cが生成されるということは、シート2の一方の面、他方の面における湿気度合が相違することが要因であることから、カール2cを矯正するにはシート2の夫々の面に対する加湿能力M,Mを異ならせることが重要である。
また、各加湿手段5,6による加湿能力の好ましい設定方法としては、定着装置1によって生成されるシート2のカール方向の外面側に対する加湿能力Mを、その内面側に対する加湿能力Mよりも高くなるように設定されるものが挙げられる。これはシート2のカール方向の内面、外面から見た設定方法であり、本発明で採用されている一態様である。
更に、各加湿手段5,6による加湿能力の好ましい設定方法としては、定着装置1から排出されたシート2の高温度面側に対する加湿能力Mを、その低温度面側に対する加湿能力Mよりも高くなるように設定されるものが挙げられる。これはシート2の表面温度の高低から見た設定方法であり、本発明で採用されている一態様である。
更にまた、各加湿手段5,6による加湿能力の好ましい設定方法としては、定着装置1から排出されたシート2の画像保持面側に対する加湿能力Mを、その画像非保持面側に対する加湿能力Mよりも高くなるように設定されるものが挙げられる。これはシート2の画像保持の有無から見た設定方法である。
また、各加湿手段5,6の加湿能力は予め設定されていてもよいが、これに限られるものではなく、シート種に応じて制御可能な加湿制御手段7を備えるようにしてもよい。本態様によれば、シート種によって湿気に伴うカール変形が相違したとしても、シート種に応じて加湿能力を制御することが可能になる点で好ましい。
各加湿手段5,6としては加湿する態様を広く含むが、その代表的態様としては水噴射手段や加湿器などが挙げられる。ここで、加湿手段5,6として水噴射手段を用いた態様にあっては、水噴射量を多くすることで加湿能力を高くすることが可能であり、本発明で採用されている一態様である。また、加湿手段5,6として加湿器を用いた態様にあっては、加湿量を多くすることで加湿能力を高くすることが可能である。
また、本発明は、画像形成装置のみならず、これに用いられるシート矯正装置3そのものをも対象とする。
この場合、本発明は、図1に示すように、少なくとも熱を利用してシート2に画像を定着する定着装置1のシート搬送方向下流側に設けられてシート2のカールを矯正するシート矯正装置3において、定着装置1にて定着されたシート2の一方の面を加湿する第1の加湿手段5と、定着装置1にて定着されたシート2の他方の面を加湿する第2の加湿手段6とを備え、定着装置1により生成されるシート2のカールを矯正するように第1、第2の加湿手段5,6の加湿能力M,Mを異ならせるようにすればよい。
次に、本発明に係る画像形成装置によるシートの挙動について図1及び図2を用いて説明する。
定着装置1による定着前においては、図2(a)に示すように、シート2の表裏面の湿気度合が略均衡していると仮定する。尚、図中hはシート2中に含浸している水蒸気単位成分を模式的に示すものである。
このようなシート2が定着装置1の定着ニップ域を通過する際には、図1及び図2(b)に示すように、加熱定着部材1aから所定の熱量Qがシート2の表面部(通常は画像保持面側)に供給され、対向定着部材1bから所定の熱量Qがシート2の裏面部(通常は画像非保持面側)に供給される。このとき、加熱定着部材1aからの熱量Qが対向定着部材1bからの熱量Qよりも大きいとすれば、シート2の表面部から蒸発する水蒸気成分hは裏面部からのそれよりも多くなる。このため、もしシート矯正装置がない場合には、図2(c')に示すように、シート2の表面部の脱湿経過が裏面部のそれよりも少なくなる。結果としてシート2の表裏面での脱湿経過に差が生じ、図2(d')に示すように、シート2には裏面側が内面になるようなカール2cが生ずる。
しかし、本発明のように、シート2がシート矯正装置3を通過する際には、図1及び図2(c)に示すように、第1の加湿手段5がシート2の表面部を加湿能力Mにて加湿すると共に、第2の加湿手段6がシート2の裏面部を加湿能力Mにて加湿し、シート2の表裏面部の湿気度合(水蒸気成分h)を定着時よりも増加させる。このとき、これらの加湿能力M,Mはシート2のカール2cを矯正するように異なるものであり、加湿能力Mを加湿能力Mより適宜高く設定するようにすれば、図2(d)に示すように、例えばシート2の表裏面の湿気度合を略均衡にすることが可能になり、シート2のカール2cを無くすように矯正することが可能になる。
本発明に係る画像形成装置によれば、加熱方式の定着装置の下流側のシート矯正装置を工夫し、シートの両面に第1、第2の加湿手段を設け、シートのカールを矯正するように各加湿手段による加湿能力を異ならせたので、以下のような基本的効果を奏することができる。
(1) シート定着時におけるシート両面の湿気経過の差を無くす方向にシートの湿気経過を改善することが可能になるため、シートのカールの発生を有効に防止することができる。
(2) 機械式シート矯正方式のようにシートを強制的に屈曲させることなく、シートのカールを矯正することが可能になるため、厚紙等のシートに対する走行性不良や、シートに皺を発生させたり、シート上の画像にダメージを与えたりするという機械式シート矯正方式の不具合を有効に回避することができる。
特に、本発明に係る画像形成装置によれば、シートのカール方向の内面、外面や、シートの表面温度の高低に着目した態様では、シートのカールの発生を有効に防止でき、また、加湿手段として水噴射手段を採用する態様では、水噴射量を多くすることで加湿能力を高くすることが可能である。
更に、本発明に係るシート矯正装置によれば、機械式シート矯正方式の不具合(厚紙等のシートに対する走行性不良やシートに対する皺や画像乱れ)を回避しながら、シートのカール矯正を簡単に実現することができる。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
◎実施の形態1
図3は本発明が適用される画像形成装置の実施の形態1の全体構成概略を示す説明図である。
同図において、画像形成装置は、装置筐体20内にシートに画像が形成可能な作像エンジン21を有し、この作像エンジン21の下部にシート供給トレイ22を配設すると共に、装置筐体20の側部にシート排出トレイ23を配設し、前記シート供給トレイ22から供給されるシートをシート搬送経路24を介して作像エンジン21に送り、作像エンジン21にてシート上に画像を形成した後シート排出トレイ23に排出するようにしたものである。
本実施の形態において、作像エンジン21は例えば電子写真方式を採用したものであり、静電潜像が形成可能な感光体ドラム30を有し、この感光体ドラム30の周囲には、当該感光体ドラム30を帯電する帯電装置(例えば帯電ロール)31、帯電された感光体ドラム30に静電潜像を書き込む画像書き込み装置(例えばレーザ走査装置)32、感光体ドラム30上の静電潜像をトナーにて可視像化する現像装置33、感光体ドラム30上に形成されたトナー像をシートに転写する転写装置(例えば転写ロール)34及び感光体ドラム30上の残留トナーを清掃するクリーナー35を順次配設したものである。
更に、本実施の形態では、作像エンジン21は、シート搬送経路24のうち転写装置34の下流側に定着装置40を配設し、この定着装置40にてシートに転写されたトナー像を定着するようになっている。
一方、本実施の形態において、画像形成装置は、画像読取装置51及びパーソナルコンピューター等の外部機器52と通信回線53にて接続された受信部54を有し、この受信部54を画像記録制御部55を介して画像書き込み装置32に接続し、受信部54にて受信された画像データに基づいて画像書き込み装置32を制御するようにしたものである。
ここで、画像読取装置51は画像形成装置の一機能部として存在するものであってもよいし、画像形成装置とは別個の機能部として存在するものであってもよい。
尚、シート供給トレイ22には収容シートが1枚ずつ供給可能なフィーダー25が設けられている。
また、シート搬送経路24のうち定着装置40の下流側にはシート矯正装置60が配設されており、シート搬送経路24のシート排出トレイ23の直前には排出ロール26が配設されている。
本実施の形態において、定着装置40は、図4(a)及び図5に示すように、表面が加熱される回転可能な加熱定着ロール41と、この加熱定着ロール41に圧接配置されて加熱定着ロール41と共に転動する加圧定着ロール42とを備えている。
ここで、加熱定着ロール41は、例えば機械的強度に優れ且つ熱伝導性が良好なアルミニウム等の金属製の円筒状コアと、このコアの表面に形成されたシリコーンゴム等の弾性層と、この弾性層の表面に被覆され且つシートS上の未定着トナー像Gのオフセットを防止するために設けられた離型層とを有している。そして、加熱定着ロール41は例えば円筒状コア内にハロゲンランプ等の加熱源43を備えている。尚、加熱源43としては加熱定着ロール41表面に接触する外部加熱源を別途あるいは加えて設けるようにしてもよい。
また、加圧定着ロール42としては加熱定着ロール41に圧接配置されて転写ニップ域を形成するものであれば適宜選定して差し支えなく、例えば加熱定着ロール41と同様な構成(円筒状コア、弾性層、離型層)を備えたものが用いられるが、これに限らず、弾性層や離型層のないものなど広く含む。また、本実施の形態では、加圧定着ロール42には補助加熱源を設けない態様が用いられるが、必要に応じて補助加熱源を用いる態様であっても差し支えない。
尚、定着装置40としては、上述したロール対構成に限られず、定着部材の少なくとも一方に定着ベルトを用いる態様など少なくとも熱を利用した方式であれば適宜選定して差し支えない。
更に、本実施の形態において、シート矯正装置60は、図4(a)及び図5に示すように、シートSの表面側を加湿する第1の加湿器61と、シートSの裏面側を加湿する第2の加湿器62とを備えている。尚、図4(a)及び図5中、符号64〜66はシート搬送経路24を区画する搬送ガイドである。但し、図5中搬送ガイド65は省略されている。
ここで、第1の加湿器61は、エアーが吹き出されるエアーダクト70を有し、このエアーダクト70には、シートSの搬送方向に直交する方向(シート幅方向)に延びる断面矩形状の吹出ダクト71と、この吹出ダクト71の長手方向一端に連結され且つ例えば装置筐体20の外部に開口する例えばL字状の接続ダクト74とを具備させ、この吹出ダクト71のシート搬送経路24に面した部位をシートSの搬送ガイド壁72として兼用すると共に、この搬送ガイド壁72には長手方向に沿って吹出口73を所定間隔毎に開設する一方、前記接続ダクト74の一部にタンク80を設けると共にこのタンク80に加湿用水81を収容し、このタンク80に面した接続ダクト74のエアー通路には通気性のある吸水部材82(例えば吸水布や吸水性樹脂など)を配設すると共に前記タンク80内の加湿用水81に吸水部材82を浸漬させ、更に、接続ダクト74の一部には送風ファン75(例えばプロペラファン等)を配設し、接続ダクト74の開口端を吸気口76として前記吹出口73からシートSに加湿エアーを吹き付けるようにしたものである。
また、第2の加湿器62も第1の加湿器61と略同様の構成要素71〜76,80〜82を有しているが、第1、第2の加湿器61,62の各送風ファン75の駆動電圧を調整することにより、例えば第1の加湿器61の送風ファン75によるエアーAir1の風速vは第2の加湿器62の送風ファン75によるエアーAir2の風速vより大きく設定され、これによって、第1、第2の加湿器61,62による加湿能力M,Mが決定されている。
尚、第1、第2の加湿器61,62による加湿能力M,Mは第1、第2の加湿器61,62の各送風ファン75によるエアーの風速v,vに基づく態様に限られるものではなく、例えば各送風ファン75の容量やエアーダクト70(吹出ダクト71又は接続ダクト74)の通路面積を調整することによりエアーの送風量U,Uに基づいて設定するなど適宜選定して差し支えない。
また、本実施の形態では、第1、第2の加湿器61,62の各送風ファン75によるAir1,Air2の風速v,vは制御装置100にて制御される。
つまり、各エアーAir1,Air2の風速は、図4(b)に示すように、シートSの表面部に対する加湿能力M、シートSの裏面部に対する加湿能力Mを決定するものであり、定着装置40通過直後のシートSの表面部、裏面部の湿気状態W,Wを考慮し、例えばこれらの湿気状態W,Wが略均衡するように前記加湿能力M,Mを決定するものである。
更に、制御装置100は各エアーAir1,Air2の風速を一律に決定しても差し支えないが、シート種に応じてエアーAir1,Air2の風速を変化させ、前記加湿能力M,Mを可変設定するようにしても差し支えない。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の作動について説明する。
図3、図4(a)及び図5に示すように、作像エンジン21にて感光体ドラム30上のトナー像(画像)Gが転写装置34にてシートS上に転写され、しかる後、定着装置40を通過する。
このとき、定着装置40の加熱定着ロール41の表面温度は加圧定着ロール42のそれよりも通常高く設定されているため、定着装置40の定着ニップ域では、シートSの表面部から蒸発する水蒸気成分の方がシートS裏面部からの蒸発量よりも多くなり、もしシート矯正装置60がない場合には、シートS表裏面での脱湿経過に差が生じ、シートSには裏面側(画像非保持面側)を内面とするカールが発生することが多い。
ところが、カールが発生したシートSがシート矯正装置60を通過すると、シート強制装置60を構成する各加湿器61,62では、送風ファン75によるエアーが吸水部材82を通過して加湿された後に、エアーダクト70の接続ダクト74から吹出ダクト71へ至り、吹出ダクト71の吹出口73を通じてシートSに吹き付けられる。つまり、第1の加湿器61がシートSの表面部に所定風速vの加湿エアーAir1を吹き付ける一方、第2の加湿器62がシートSの裏面部に所定風速vの加湿エアーAir2を吹き付ける。
この状態において、第1の加湿器61による加湿エアーAir1の風速vは第2の加湿器62による加湿エアーAir2の風速vより大きいため、第1の加湿器61によるシートSの表面部に対する加湿能力Mが第2の加湿器62によるシートSの裏面部に対する加湿能力Mよりも大きく設定される。このため、シート矯正装置60によるシート矯正時には、シートSの表面部に対する加湿(水蒸気付加)がシートSの裏面部に対する加湿よりも促進される。
ここで、図4(b)に示すように、第1、第2の加湿器61,62による加湿能力M,Mを適宜選定することにより、シートSの表面部、裏面部での湿気状態W,Wを略均衡させるようにすれば、シートSの表裏面での湿気度合が略等しくなり、シートSのカールが有効に矯正される。
また、シート排出トレイ23でのシートSの収容性を良好に保つ上で、シートSに僅かなカールを残したいという要請下にあっては、第1、第2の加湿器61,62による加湿能力M,Mを適宜選定し、シートSの表面部、裏面部での湿気状態W,Wに僅かな差を付与するようにすればよい。
尚、本実施の形態では、エアーダクト70として吹出ダクト71の一端に接続ダクト74を連結し、この接続ダクト74内に送風ファン75を配設する態様であるが、これに限定されるものではなく、エアーダクト70として吹出ダクト71のみを用い、この吹出ダクト71の一端にシロッコファンやクロスフローファン等の送風ファン75と共に加湿要素(タンク80、加湿用水81、吸水部材82)を配設するようにしてもよい。また、設定すべき送風量によっては、送風ファン75に代えてブロワを用いる等適宜設計変更できることは勿論である。
◎実施の形態2
図6は本発明に係る画像形成装置の実施の形態2の要部を示す。
同図において、画像形成装置は、実施の形態1と略同様に構成されているが、実施の形態1と異なるシート矯正装置60を備えている。
本実施の形態において、シート矯正装置60は、シートSの表面側を加湿する第1の水噴射装置91と、シートSの裏面側を加湿する第2の水噴射装置92とを備えている。
第1、第2の水噴射装置91,92はシートSの幅方向に沿って多数の噴射口を有する噴射ノズル93と、この噴射ノズル93に連通接続され且つ加湿用水が収容されるタンク94とを備えたものである。
特に、本実施の形態では、第1の水噴射装置91の噴射ノズル93による噴射量Xは第2の水噴射装置92の噴射ノズル93による噴射量Xよりも多くなるように設定されており、第1の水噴射装置91による加湿能力Mが第2の水噴射装置92による加湿能力Mよりも大きく設定されている。
更に、本実施の形態では、第1、第2の水噴射装置91,92の各噴射ノズル93による噴射量X,Xは制御装置100にて制御される。
この制御装置100は各噴射ノズル93による噴射量X,Xを一律に決定しても差し支えないが、シート種に応じて各噴射ノズル93による噴射量X,Xを変化させ、前記加湿能力M,Mを可変設定するようにしても差し支えない。
つまり、本実施の形態によれば、第1、第2の水噴射装置91,92の各噴射ノズル93の噴射量X,Xは、シートSの表面部に対する加湿能力M、シートSの裏面部に対する加湿能力Mを決定するものであり、定着装置40通過直後のシートSの表面部、裏面部の湿気状態W,Wを考慮し、例えばこれらの湿気状態W,Wが略均衡するように前記加湿能力M,Mを決定するようにすれば、シート矯正装置60を通過したシートSのカールは実施の形態1と同様に矯正される。
本発明に係る画像形成装置及びこれに用いられるシート矯正装置の概要を示す説明図である。 (a)〜(d)並びに(c’)(d’)は本発明に係る画像形成装置の各部におけるシートの状態並びにシート矯正装置が無い場合のシートの状態を模式的に示す説明図である。 本発明が適用される画像形成装置の実施の形態1の全体構成概略を示す説明図である。 (a)は本実施の形態に係る画像形成装置で用いられる定着装置周辺部を示す説明図、(b)は(a)中B部詳細図である。 本実施の形態における定着装置周辺部の詳細を示す説明図である。 実施の形態2に係る画像形成装置の要部を示す説明図である。 従来における画像形成装置の一例を示す説明図である。 従来における画像形成装置の他の例を示す説明図である。
符号の説明
1…定着装置,1a…加熱定着部材,1b…対向定着部材,2…シート,2c…カール,3…シート矯正装置,5…第1の加湿手段,6…第2の加湿手段,7…加湿制御手段,G…画像,M,M…加湿能力

Claims (8)

  1. 少なくとも熱を利用してシートに画像を定着する定着装置と、この定着装置のシート搬送方向下流側に設けられてシートのカールを矯正するシート矯正装置とを備えた画像形成装置において、
    シート矯正装置は、定着装置にて定着されたシートの一方の面を加湿する第1の加湿手段と、
    定着装置にて定着されたシートの他方の面を加湿する第2の加湿手段とを備え、
    定着装置により生成されるシートのカールを矯正するように第1、第2の加湿手段の加湿能力を異ならせると共に、各加湿手段は、定着装置によって生成されるシートのカール方向の外面側に対する加湿能力を、その内面側に対する加湿能力よりも高くなるように設定されることを特徴とする画像形成装置。
  2. 少なくとも熱を利用してシートに画像を定着する定着装置と、この定着装置のシート搬送方向下流側に設けられてシートのカールを矯正するシート矯正装置とを備えた画像形成装置において、
    シート矯正装置は、定着装置にて定着されたシートの一方の面を加湿する第1の加湿手段と、
    定着装置にて定着されたシートの他方の面を加湿する第2の加湿手段とを備え、
    定着装置により生成されるシートのカールを矯正するように第1、第2の加湿手段の加湿能力を異ならせると共に、各加湿手段は、定着装置から排出されたシートの高温度面側に対する加湿能力を、その低温度面側に対する加湿能力よりも高くなるように設定されることを特徴とする画像形成装置。
  3. 少なくとも熱を利用してシートに画像を定着する定着装置と、この定着装置のシート搬送方向下流側に設けられてシートのカールを矯正するシート矯正装置とを備えた画像形成装置において、
    シート矯正装置は、定着装置にて定着されたシートの一方の面を加湿する第1の加湿手段と、
    定着装置にて定着されたシートの他方の面を加湿する第2の加湿手段とを備え、
    各加湿手段は水噴射手段であり、定着装置により生成されるシートのカールを矯正するように第1、第2の加湿手段の加湿能力を異ならせることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1ないし3いずれかに記載の画像形成装置において、
    各加湿手段の加湿能力がシート種に応じて制御可能な加湿制御手段を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1又は2記載の画像形成装置において、
    各加湿手段は加湿器であることを特徴とする画像形成装置。
  6. 少なくとも熱を利用してシートに画像を定着する定着装置のシート搬送方向下流側に設けられてシートのカールを矯正するシート矯正装置において、
    定着装置にて定着されたシートの一方の面を加湿する第1の加湿手段と、
    定着装置にて定着されたシートの他方の面を加湿する第2の加湿手段とを備え、
    定着装置により生成されるシートのカールを矯正するように第1、第2の加湿手段の加湿能力を異ならせると共に、各加湿手段は、定着装置によって生成されるシートのカール方向の外面側に対する加湿能力を、その内面側に対する加湿能力よりも高くなるように設定されることを特徴とするシート矯正装置。
  7. 少なくとも熱を利用してシートに画像を定着する定着装置のシート搬送方向下流側に設けられてシートのカールを矯正するシート矯正装置において、
    定着装置にて定着されたシートの一方の面を加湿する第1の加湿手段と、
    定着装置にて定着されたシートの他方の面を加湿する第2の加湿手段とを備え、
    定着装置により生成されるシートのカールを矯正するように第1、第2の加湿手段の加湿能力を異ならせると共に、各加湿手段は、定着装置から排出されたシートの高温度面側に対する加湿能力を、その低温度面側に対する加湿能力よりも高くなるように設定されることを特徴とするシート矯正装置。
  8. 少なくとも熱を利用してシートに画像を定着する定着装置のシート搬送方向下流側に設けられてシートのカールを矯正するシート矯正装置において、
    定着装置にて定着されたシートの一方の面を加湿する第1の加湿手段と、
    定着装置にて定着されたシートの他方の面を加湿する第2の加湿手段とを備え、
    各加湿手段は水噴射手段であり、定着装置により生成されるシートのカールを矯正するように第1、第2の加湿手段の加湿能力を異ならせることを特徴とするシート矯正装置。
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