JP2008090198A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】定着装置の用紙搬送方向下流側で発生した水蒸気を結露させずに取り除くことができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】加熱ロール21と加圧ロール22を用いて用紙20に画像を定着する定着装置13を備える画像形成装置の構成として、定着装置13の用紙搬送方向下流側で、定着装置13と搬送ロール対14との間の搬送区間に用紙搬送路を形成する一対の用紙搬送案内部材23A,23Bと、一対の用紙搬送路案内部材23A,23Bにより形成される用紙搬送路にエアーを吹き付けるエアー吹き付け手段(26,27)と、エアー吹き付け手段(26,27)によって吹き付けられたエアーを機外に排出する排気ダクト25とを備える。
【選択図】図2
【解決手段】加熱ロール21と加圧ロール22を用いて用紙20に画像を定着する定着装置13を備える画像形成装置の構成として、定着装置13の用紙搬送方向下流側で、定着装置13と搬送ロール対14との間の搬送区間に用紙搬送路を形成する一対の用紙搬送案内部材23A,23Bと、一対の用紙搬送路案内部材23A,23Bにより形成される用紙搬送路にエアーを吹き付けるエアー吹き付け手段(26,27)と、エアー吹き付け手段(26,27)によって吹き付けられたエアーを機外に排出する排気ダクト25とを備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、画像形成装置に関する。
一般に、電子写真方式の画像形成装置では、帯電、露光、現像、転写及び定着を含む画像形成プロセスによって用紙に画像を形成している。また、定着プロセスでは、その前の転写プロセスで用紙に転写されたトナー画像を、加熱及び加圧によって用紙に定着させている。このため、定着装置には、一方を加熱ロール、他方を加圧ロールとした定着ロール対が設けられている。
このように熱を利用して用紙に画像(トナー)を定着する熱定着方式の定着装置を備える画像形成装置に関して、定着装置から送り出された用紙にエアーを吹き付けることにより、用紙を冷却してカールの発生を抑制(矯正)する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
熱定着方式の定着装置を備える画像形成装置では、画像定着前に用紙に含まれていた水分が定着装置で加熱されることにより、画像定着済みの用紙から水蒸気が発生する。このため、定着装置の用紙搬送方向下流側では、用紙の通過枚数(定着枚数)とともに水蒸気が増加する。こうして定着装置の用紙搬送方向下流側に発生した水蒸気が機内(画像形成装置本体内)の低温部に流れ込むと、そこで結露が発生する恐れがある。
本発明は、定着装置の用紙搬送方向下流側で発生した水蒸気を結露させずに取り除くことができる画像形成装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、少なくとも熱を利用して用紙に画像を定着する定着装置と、前記定着装置の用紙搬送方向下流側で用紙搬送路にエアーを吹き付けるエアー吹き付け手段と、前記エアー吹き付け手段によって吹き付けられたエアーを機外に排出する排気手段とを備えることを特徴とする画像形成装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記エアー吹き付け手段は、機外のエアーを取り込んで前記用紙搬送路に導く吸気手段を含むことを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、少なくとも熱を利用して用紙に画像を定着する定着装置と、前記定着装置の用紙搬送方向下流側で用紙搬送路からエアーを吸引するとともに、当該吸引したエアーを機外に排出する排気手段を含むエアー吸引手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置である。
請求項4に記載の発明は、請求項3記載の画像形成装置において、機外のエアーを取り込んで前記用紙搬送路に導く吸気手段を備えることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1又は3記載の画像形成装置において、前記排気手段は用紙搬送案内手段を兼ねることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項2又は4記載の画像形成装置において、前記吸気手段は用紙搬送案内手段を兼ねることを特徴とするものである。
請求項1に記載の発明によれば、定着装置の用紙搬送方向下流側で発生した水蒸気を結露させずに取り除くことができる。また、定着装置の用紙搬送方向下流側において、用紙の冷却と水蒸気の除去を同時に実現することができる。
請求項2に記載の発明によれば、定着装置の用紙搬送方向下流側において、用紙の冷却と水蒸気の除去をより効果的に行なうことができる。
請求項3に記載の発明によれば、定着装置の用紙搬送方向下流側で発生した水蒸気を結露させずに取り除くことができる。また、定着装置の用紙搬送方向下流側において、用紙の冷却と水蒸気の除去を同時に実現することができる。
請求項4に記載の発明によれば、定着装置の用紙搬送方向下流側において、用紙の冷却と水蒸気の除去をより効果的に行なうことができる。
請求項5に記載の発明によれば、部品点数の削減と構成の簡素化を図ることができる。
請求項6に記載の発明によれば、部品点数の削減と構成の簡素化を図ることができる。
以下、本発明の具体的な実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、本発明の実施の形態では、相対応する部分に同じ符号を付して説明することとする。
図1は本発明が適用される画像形成装置の構成例を示す概略図である。図示した画像形成装置1は、画像読取装置2及び外部機器(パーソナルコンピュータ等)3と通信回線4によって接続された受信部5と、この受信部5で受信した画像データに基づいて画像書込部6を制御する画像記録制御部7と、画像書込部6によって静電潜像が書き込まれるドラム状の像保持体(感光体ドラム)8と、像保持体8の円周方向に沿って配設された帯電器9、現像器10及びクリーナー11と、像保持体8に形成されたトナー画像を用紙に転写するロール形状の転写体(以下、「転写ロール」と記す)12と、用紙に転写されたトナー画像を定着させる定着装置13と、定着装置13でトナー画像の定着がなされた用紙を搬送方向の下流側へと搬送する搬送ロール対14と、搬送ロール対14によって搬送された用紙を機外に排出する排出ロール対15と、排出ロール対15によって排出された用紙を積載状態で収容する排出トレイ16と、像保持体8及び転写ロール12の対向位置(ニップ位置)を用紙が通過するように形成された用紙搬送路17と、画像形成に使用される用紙を積載状態で収容する用紙積載トレイ18と、用紙積載トレイ18に積載された用紙を用紙搬送路17に供給する用紙供給ユニット19とを備えた構成となっている。画像読取装置2は、画像形成装置1の一機能部として存在するものであってもよいし、画像形成装置1とは別個の機能部として存在するものであってもよい。
[第1実施形態]
図2は本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の構成を示す概略側面図である。定着装置13は、定着ロール対を構成する2つのロール、すなわち加熱ロール21と加圧ロール22を用いて構成されている。加熱ロール21と加圧ロール22は、互いに所定の圧力で接触する状態に配置されている。また、加熱ロール21と加圧ロール22は、一方のロールを駆動側、他方のロールを従動側として、それぞれ回転可能に設けられている。定着ロール対を構成する加熱ロール21と加圧ロール22は、それらのロール間に用紙20を挟み込んで回転することにより、用紙20を搬送方向の下流側へと送り出す。
図2は本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の構成を示す概略側面図である。定着装置13は、定着ロール対を構成する2つのロール、すなわち加熱ロール21と加圧ロール22を用いて構成されている。加熱ロール21と加圧ロール22は、互いに所定の圧力で接触する状態に配置されている。また、加熱ロール21と加圧ロール22は、一方のロールを駆動側、他方のロールを従動側として、それぞれ回転可能に設けられている。定着ロール対を構成する加熱ロール21と加圧ロール22は、それらのロール間に用紙20を挟み込んで回転することにより、用紙20を搬送方向の下流側へと送り出す。
その際、加熱ロール21は用紙20の第1面に接触し、加圧ロール22は用紙20の第2面に接触するように配置されている。用紙20の第1面と第2面は表裏の関係にある。用紙20の第1面とは、定着装置13よりも用紙搬送方向の上流側に配置された像保持体8と転写ロール12との間を用紙が通過するときに、トナー画像が転写される用紙の面(画像保持面)をいい、その反対側の面が用紙20の第2面(非画像保持面)となる。用紙に対するトナー画像の定着は、加熱ロール21と加圧ロール22の間(接触部)を用紙20が通過するときに、加熱ロール21によって用紙20に加えられる熱と加圧ロール22によって用紙20に加えられる圧力を利用して行なわれる。このため、加熱ロール21と加圧ロール22の接触部は、定着装置13で用紙20に画像の定着が行なわれる位置(以下、「定着位置」とも記す)となる。
搬送ロール対14は、定着装置13よりも用紙搬送方向の下流側に設けられている。用紙搬送方向においては、定着装置13と搬送ロール対14が隣り合う位置関係で配置されている。搬送ロール対14は、一方のロールを駆動側、他方のロールを従動側とした一対のロール14A,14Bを用いて構成されている。搬送ロール対14を構成する2つのロール14A,14Bは、互いに所定の圧力で接触する状態に配置されている。搬送ロール対14は、定着装置13の定着位置から加熱ロール21と加圧ロール22の回転によって送り出された用紙10を一対のロール14A,14B間に挟み込んで回転することにより、画像定着済みの用紙20を搬送方向の下流側へと搬送するものである。
搬送ロール対14は図3に示すような通しロール対で構成されている。通しロール対とは、用紙搬送方向と直交する方向(ロール軸方向)において、画像形成装置で取り扱う少なくとも最小用紙幅W以上、好ましくは最大用紙幅以上の長さにわたって互いのロール面が連続的に接触するように、各々のロール(14A,14B)の直径をロール軸方向で一定(均一)にしたロール対である。ただし、通しロール対を構成する2つのロール14A,14Bのうち、一方のロール14Aの直径と他方のロール14Bの直径は同じであってもよいし異なっていてもよい。このような通しロール対からなる搬送ロール対14は、画像定着済みの用紙20を搬送する機能だけでなく、画像定着済みの用紙20から発生する水蒸気の下流側への流出を防止する手段(水蒸気流出防止手段)としての機能も果たす。
定着装置13と搬送ロール対14は、用紙搬送方向に所定の距離を隔てて配置されている。また、定着装置13から搬送ロール対14に至る用紙の搬送区間には、一対の用紙搬送案内部材23A,23Bが設けられている。一対の用紙搬送案内部材23A,23Bは、定着装置13と搬送ロール対14との間の搬送区間に用紙20を水平に搬送するための用紙搬送路(用紙搬送空間)を形成し、この用紙搬送路に沿って用紙の搬送を案内する部材である。一対の用紙搬送案内部材23A,23Bは、それぞれ板状に形成されるとともに、用紙搬送路を介して上下に対向する状態で配置されている。また、一方(上側)の用紙搬送案内部材23Aは、用紙20の第1面に対向する状態で配置され、他方(下側)の用紙搬送案内部材23Bは、用紙20の第2面に対向する状態で配置されている。
さらに、各々の用紙搬送案内部材23A,23Bには、例えば図4(A)に示す円形や同図(B)に示すスリット形状(長方形)をなす複数の穴24A,24Bが設けられている。すなわち、用紙搬送案内部材23Aには複数の穴24Aが設けられ、用紙搬送案内部材23Bにも複数の穴24Bが設けられている。これらの穴24A,24Bは、一対の用紙搬送案内部材23A,23Bで互いに同じ位置関係に設けることが望ましい。穴の数や形状、大きさ、間隔などは、適宜変更可能である。また、一対の用紙搬送案内部材23A,23Bをそれぞれ網目状の部材で構成してもよい。
また、一方の用紙搬送案内部材23Aには第1のダクト25が接続され、他方の用紙搬送案内部材23Bには第2のダクト26が接続されている。各々のダクト25,26の両端部はそれぞれ開口している。第1のダクト25の一方の開口部は、用紙搬送案内部材23Aに臨む状態で配置されている。第1のダクト25と用紙搬送案内部材23Aとの接続部分では、第1のダクト25の開口領域に複数の穴24Aが配置されている。第1のダクト25の他方の開口部は、機外(画像形成装置本体外)に臨む状態で筐体パネル1Aの面内に開口している。筐体パネル1Aは、画像形成装置の筐体の一部を構成するもので、機外に面して配置されている。
第2のダクト26の一方の開口部は用紙搬送案内部材23Bに臨む状態で配置されている。第2のダクト26と用紙搬送案内部材23Bとの接続部分では、第2のダクト26の開口領域に複数の穴24Bが配置されている。第2のダクト26の他方の開口部は機内(画像形成装置本体内)に臨む状態で配置されている。
さらに、第2のダクト26にはエアー流の発生源となるファン27が接続されている。ファン27は、定着装置13と搬送ロール対14との間の用紙搬送路にエアーを吹き付けるためのエアー流を発生するもので、制御部30に電気的に接続されている。制御部30は、予め設定された条件に基づいて、ファン27の駆動状態(回転の始動、停止、速度など)を制御するものである。第2のダクト26は、ファン27の回転によって発生させたエアー流を、上述のように用紙搬送案内部材23Bに設けられた複数の穴24Bへと導くものである。このため、ファン27の回転によってエアー流を発生させると、このエアー流が第2のダクト26に導かれて各々の穴24Bに到達し、そこを吹き出し口として各々の穴24Bから上向きにエアーが吹き出す構成となっている。
ここで、上述した第2のダクト26とファン27は、定着装置13の用紙搬送方向下流側において、一対の用紙搬送案内部材23A,23Bにより形成される用紙搬送路にエアーを吹き付けるエアー吹き付け手段を構成するものとなる。このエアー吹き付け手段は、用紙搬送路に用紙20が存在する状況では、用紙20の紙面(第2面)に垂直にエアーを吹き付けるものとなる。なお、図2においては、用紙搬送案内部材23Bと第2のダクト26の接続状態や、第2のダクト26とファン27の接続状態を、それぞれ概念的なイメージで示している。
制御部30は、例えば用紙搬送路17(図1参照)の適所に用紙検知センサを設け、この用紙検知センサの検知結果に基づいて、用紙搬送路上における用紙の位置を検知(又は予測)することにより、例えば1回の画像形成ジョブでn(nは2以上の整数)枚の用紙に画像を形成する場合に、少なくとも1枚目の用紙が用紙積載トレイ18から送り出されてから、当該1枚目の用紙の先端が定着装置13の定着位置に到達するまでの間に、ファン27の回転を開始する。また、制御部30は、定着装置13と搬送ロール対14との間の用紙搬送路をn枚目(最後)の用紙が通過した後も、所定の期間にわたってファン27の回転を継続する。つまり、制御部30は、1枚目の用紙に画像を定着する前から、n枚目の用紙に画像を定着した後まで、ファン27を継続的に回転させる。
上述した所定の期間は、次のような条件で制御(管理)することが可能である。例えば、定着装置13と搬送ロール対14との間の用紙搬送路を用紙が通過してからの経過時間をタイマーで計測し、この計測値が予め設定された所定時間に達するまでファン27の回転を継続する。その際、タイマーによる時間の計測に先立って、例えば画像形成に使用される用紙の含水率を検知し、この検知結果に基づいて、用紙の含水率が高いほどファン27の回転を継続する時間(所定の期間)が長くなるように、所定時間の設定値を変更してもよい。また、用紙の含水率に代えて、用紙に形成される画像の濃度や種類(絵、文字)に応じて、上記所定時間の設定値を変更してもよい。さらに、用紙の種類(厚さ、坪量、サイズ、紙質など)や画像形成モード(両面モード、片面モード、カラーモード、白黒モードなど)に応じて、上記所定時間の設定値を変更してもよい。また、例えば定着装置13と搬送ロール対14との間の用紙搬送路の近傍に湿度センサを設け、この湿度センサで測定した機内の湿度が所定値以下となるまでファン27の回転を継続するものとしてもよい。
一方、搬送ロール対14と排出ロール対15は、用紙搬送方向に所定の距離を隔てて配置されている。また、搬送ロール対14から排出ロール対15に至る用紙の搬送区間には、一対の用紙搬送案内部材28A,28Bが設けられている。一対の用紙搬送案内部材28A,28Bは、搬送ロール対14と排出ロール対15との間の搬送区間に用紙20を水平に搬送するための用紙搬送路を形成し、この用紙搬送路に沿って用紙の搬送を案内する部材である。一対の用紙搬送案内部材28A,28Bは、それぞれ板状に形成されるとともに、用紙搬送路を介して上下に対向する状態で配置されている。また、一方(上側)の用紙搬送案内部材28Aは、用紙の第1面に対向する状態で配置され、他方(下側)の用紙搬送案内部材28Bは、用紙の第2面に対向する状態で配置されている。
続いて、上記構成からなる画像形成装置の動作について説明する。まず、用紙積載トレイ18に収容された用紙を用紙供給ユニット19によって用紙搬送路17に供給し、この用紙搬送路17を通して像保持体8と転写ロール12との間(対向位置)に用紙を送り込むことにより、像保持体8に形成されたトナー画像を転写ロール12によって用紙に転写する。次いで、画像転写済みの用紙を定着装置13に送り込む。定着装置13では、上記図2に示すように、加熱ロール21と加圧ロール22の間を通して用紙20を搬送する。その後、搬送ロール対14から排出ロール15へと用紙20を搬送する。
その際、定着装置13においては、加熱ロール21によって用紙20に加えられる熱と加圧ロール21によって用紙20に加えられる圧力を利用して、用紙20にトナー画像を定着する。また、画像の定着に際しては、画像定着前の用紙20に含まれていた水分が定着装置13の加熱ロール21で加熱される。このため、加熱ロール21と加圧ロール22の間を通過した画像定着済みの用紙20からは水蒸気が発生する。
また、定着ロール対(21,22)による用紙20の送り出しに先立って、制御部30は、例えば用紙の搬送開始と同時にファン27を回転させる。これにより、ファン27の回転によって発生したエアー流が第2のダクト26で導かれ、用紙搬送案内部材23Bの各々の穴24Bからエアーが吹き出す。このため、定着ロール対(21,22)から送り出された用紙20の紙面(第2面)に対して、各々の穴24Bからエアーが吹き付けられる。したがって、定着装置13と搬送ロール対14との間の用紙搬送路上で、画像定着済みの用紙20をエアーの吹き付けによって冷却することができる。このため、例えばエアー吹き付け手段を用紙のカールを矯正するカール矯正装置として定着装置13の用紙搬送方向下流側に設け、定着直後の用紙をエアーの吹き付けによって冷却すれば、カールの発生を効果的に抑制することが可能となる。
また、用紙搬送方向で定着装置13と隣り合う搬送ロール対14を通しロール対で構成することにより、上述のように用紙20から発生した水蒸気の流れが搬送ロール対14によって遮断される。また、用紙20から発生する水蒸気は、通しロールからなる搬送ロール対14で用紙20を挟み込んで搬送するときに、用紙20の表裏面で各々のロール14A,14Bにより擦り切られる。このため、用紙搬送方向下流側への水蒸気の流出を搬送ロール対14で防止することができる。
また、制御部30は、定着装置13と搬送ロール対14との間の用紙搬送路を用紙20が通過した後でも、ファン27の回転を継続する。これにより、ファン27の回転によって用紙搬送路に吹き付けられるエアーは、図5に示すように、用紙搬送路を形成する一対の用紙搬送案内部材23A,23Bの各穴24A,24Bを通して、当該用紙搬送路を下から上に通り抜ける。
こうして用紙搬送路を通り抜けたエアーは、第1のダクト25に取り込まれるとともに、第1のダクト25を通して機外に排気される。このため、第1のダクト25は、エアー吹き付け手段によって吹き付けられたエアーを機外に排出する排気手段(排気ダクト)として機能する。その際、用紙搬送路で画像定着済みの用紙20から発生した水蒸気は、ファン27の回転によって用紙搬送路に吹き付けられるエアーと一緒に第1のダクト25に取り込まれ、当該第1のダクト25に沿って運ばれる。このため、用紙搬送路に残留する水蒸気をエアーと一緒に機外に排出することができる。
ちなみに、一対の用紙搬送案内部材23A,23Bによって形成される用紙搬送路を用紙20が上流側から下流側に向かって進行する過程では、用紙20の先端通過により穴24A,24Bが塞がれた後、用紙20の後端通過によって穴24A,24Bが開放される。したがって、この用紙搬送路を用紙20が完全に通過する前の段階から、エアーの通り抜けは起こる。
また、画像形成装置で取り扱う少なくとも最小用紙幅W(図3参照)よりも外側の領域に少なくとも1つの穴24A,24Bを配置した構成を採用すれば、定着装置13と搬送ロール対14との間の用紙搬送路を上記最小用紙幅Wの用紙が通過している最中でも、ファン27の回転によって吹き付けたエアーの一部を常に第1のダクト25に取り込んで水蒸気と一緒に機外に排出することができる。このため、水蒸気の排出効果を高めることができる。
なお、上記実施形態においては、ダクトと用紙搬送案内部材を別々の部材で構成したが、これに限らず、ダクトが用紙搬送案内部材を兼ねる構成とすることも可能である。例えば、図6に示すように、第1のダクト25の一方の開口部25Aを、全体的に少なくとも最小用紙幅W(図3参照)よりも開口幅の広い長方形の開口形状とするとともに、当該長方形の開口部を短手方向に架け渡す状態で複数のガイドリブ29を設けた構成とする。各々のガイドリブ29は、例えば樹脂成形により第1のダクト25と一体に形成されるもので、用紙搬送方向に沿う向きで互いに平行に配置されている。
上記構成からなる第1のダクト25を用いた場合は、定着装置13(加熱ロール21)から搬送ロール対14に至る用紙の搬送区間に第1のダクト25によって用紙搬送路を形成し、この用紙搬送路に沿って用紙20を各々のガイドリブ29で案内しつつ搬送することができる。また、ファン27の回転によって用紙搬送路に吹き付けられるエアーを上記の開口部25Aから第1のダクト25に取り込んで機外に排出することができる。このため、用紙搬送案内部材23Aが不要になる。また、用紙搬送路を介して第1のダクト25と対向する第2のダクト26の開口部についても、第1のダクト25と同様にガイドリブ付きの長方形の開口形状とすることにより、用紙搬送案内部材23Bが不要になる。このように排気や吸気のためのダクトを用紙搬送案内手段として兼用する構成は、以降の実施形態(第2実施形態〜第4実施形態)でも同様に適用可能である。
[第2実施形態]
図7は本発明の第2実施形態に係る画像形成装置の構成を示す概略側面図である。この第2実施形態においては、上記第1実施形態と比較して、特に、第2のダクト26の構成が異なる。すなわち、上記第1実施形態では、前述したとおり第2のダクト26の他方の開口部を機内(画像形成装置本体内)に臨む状態で配置しているのに対して、本第2実施形態では、第2のダクト26の他方の開口部を機外に臨む状態で筐体パネル1Aの面内に開口させている。
図7は本発明の第2実施形態に係る画像形成装置の構成を示す概略側面図である。この第2実施形態においては、上記第1実施形態と比較して、特に、第2のダクト26の構成が異なる。すなわち、上記第1実施形態では、前述したとおり第2のダクト26の他方の開口部を機内(画像形成装置本体内)に臨む状態で配置しているのに対して、本第2実施形態では、第2のダクト26の他方の開口部を機外に臨む状態で筐体パネル1Aの面内に開口させている。
かかる構成を採用した場合は、ファン27の回転によってエアー流を発生させたときに、機外のエアー(外気)が第2のダクト26に取り込まれる。このため、第2のダクト26は、機外のエアーを取り込んで用紙搬送路に導く吸気手段(吸気ダクト)として機能する。また、第2のダクト26に取り込まれた機外のエアーは、ファン27の回転によって用紙搬送路に吹き付けられる。このため、定着装置13と搬送ロール対14との間の用紙搬送路に用紙20が存在するときは、第2のダクト26を通して機外から取り込んだエアーを用紙20の紙面(第2面)に吹き付けることができる。一般に、機内の温度は、定着装置13を含む発熱体からの熱の放出により、機外の温度よりも高くなる。このため、機外から取り込んだエアーを用紙に吹き付けることで、用紙の冷却効果を高めることができる。
これに対して、定着装置13と搬送ロール対14との間の用紙搬送路に用紙20が存在しないときは、図8に示すように、第2のダクト26を通して機外から取り込まれたエアーが、ファン27の回転によって用紙搬送路に吹き付けられるとともに、当該用紙搬送路を通り抜けて第1のダクト25に取り込まれ、かつ第1のダクト25を通して機外に排気される。このため、用紙搬送路で画像定着済みの用紙20から発生した水蒸気をエアーと一緒に第1のダクト25を通して機外に排出することができる。また、画像定着直後の用紙20が通過する用紙搬送路近傍の湿度は用紙20から発生する水蒸気によって高くなるのに対し、第2のダクト26を通して機外から取り込まれるエアーの湿度はそれよりも低くなる。このため、機外から取り込んだエアーによって用紙搬送路の脱湿を促進し、水蒸気の排出効果を高めることができる。
[第3実施形態]
図9は本発明の第3実施形態に係る画像形成装置の構成を示す概略側面図である。この第3実施形態においては、上記第1実施形態及び第2実施形態と比較して、特に、ダクトとファンの構成が異なる。すなわち、上記第1実施形態及び第2実施形態で採用したファン27は、定着装置13と搬送ロール対14との間の用紙搬送路にエアーを吹き付けるためのエアー流を発生するものとなっているが、本第3実施形態で採用したファン27は、定着装置13と搬送ロール対14との間の用紙搬送路からエアーを吸引するためのエアー流を発生するものとなっている。つまり、ファン27の回転によって発生するエアー流の向きが逆向きになっている。
図9は本発明の第3実施形態に係る画像形成装置の構成を示す概略側面図である。この第3実施形態においては、上記第1実施形態及び第2実施形態と比較して、特に、ダクトとファンの構成が異なる。すなわち、上記第1実施形態及び第2実施形態で採用したファン27は、定着装置13と搬送ロール対14との間の用紙搬送路にエアーを吹き付けるためのエアー流を発生するものとなっているが、本第3実施形態で採用したファン27は、定着装置13と搬送ロール対14との間の用紙搬送路からエアーを吸引するためのエアー流を発生するものとなっている。つまり、ファン27の回転によって発生するエアー流の向きが逆向きになっている。
また、上記第1実施形態及び第2実施形態では、2つのダクト25,26を用いた構成となっているが、本第3実施形態では、1つのダクト26を用いた構成となっている。ダクト26は、上記第2実施形態と同様に、一方の開口部が用紙搬送案内部材23Bに臨む状態で配置されるとともに、他方の開口部が機外に臨む状態で筐体パネル1Aの面内に開口している。
かかる構成を採用した場合は、ファン27の回転によってエアー流を発生させたときに、ダクト26は、一方の開口部をエアーの取り込み口(吸気口)、他方の開口部をエアーの排出口(排気口)として、用紙搬送路から機外に向かうエアー流路を形成する。これにより、定着装置13と排出ロール対14との間の用紙搬送路からエアーが吸引される。つまり、ダクト26とファン27は、定着装置13の用紙搬送方向下流側において、一対の用紙搬送案内部材23A,23Bにより形成される用紙搬送路からエアーを吸引するエアー吸引手段を構成するものとなる。また、このエアー吸引手段は、用紙搬送路に用紙20が存在する状況では、用紙20の紙面(第2面)側からエアーを吸引するものとなる。したがって、定着装置13と搬送ロール対14との間の用紙搬送路上で、画像定着済みの用紙20をエアーの吸引によって冷却することができる。このため、例えばエアー吸引手段を用紙のカールを矯正するカール矯正装置として定着装置13の用紙搬送方向下流側に設け、定着直後の用紙をエアーの吸引によって冷却すれば、カールの発生を効果的に抑制することが可能となる。
また、定着装置13と搬送ロール対14との間の用紙搬送路に用紙20が存在しない状況では、図10に示すように、ファン27の回転によってエアーが用紙搬送路を通り抜けてダクト26に取り込まれ、かつダクト26を通して機外に排気される。つまり、ダクト26は、定着装置13の用紙搬送方向下流側で用紙搬送路から吸引したエアーを機外に排出する排気手段(排気ダクト)として機能する。このため、用紙搬送路で画像定着済みの用紙20から発生した水蒸気をエアーと一緒にダクト26を通して機外に排出することができる。また、エアー吸引手段を用いた構成では、用紙搬送路に用紙20が存在する状況においても、この用紙20から発生する水蒸気をエアーと一緒にダクト26に取り込んで機外に排出することができる。
[第4実施形態]
図11は本発明の第4実施形態に係る画像形成装置の構成を示す概略側面図である。この第4実施形態においては、上記第2実施形態と比較して、特に、ファン27の構成が異なる。すなわち、上記第2実施形態で採用したファン27は、定着装置13と搬送ロール対14との間の用紙搬送路にエアーを吹き付けるためのエアー流を発生するものとなっているが、本第4実施形態で採用したファン27は、定着装置13と搬送ロール対14との間の用紙搬送路からエアーを吸引するためのエアー流を発生するものとなっている。つまり、本第4実施形態においては、上記第3実施形態と同様に、エアー吸引手段を用いた構成となっている。ただし、上記第3実施形態では、1つのダクト26を用いた構成となっているのに対して、本第4実施形態では、上記第2実施形態と同様に2つのダクト25,26を用いた構成となっている。
図11は本発明の第4実施形態に係る画像形成装置の構成を示す概略側面図である。この第4実施形態においては、上記第2実施形態と比較して、特に、ファン27の構成が異なる。すなわち、上記第2実施形態で採用したファン27は、定着装置13と搬送ロール対14との間の用紙搬送路にエアーを吹き付けるためのエアー流を発生するものとなっているが、本第4実施形態で採用したファン27は、定着装置13と搬送ロール対14との間の用紙搬送路からエアーを吸引するためのエアー流を発生するものとなっている。つまり、本第4実施形態においては、上記第3実施形態と同様に、エアー吸引手段を用いた構成となっている。ただし、上記第3実施形態では、1つのダクト26を用いた構成となっているのに対して、本第4実施形態では、上記第2実施形態と同様に2つのダクト25,26を用いた構成となっている。
かかる構成を採用した場合は、ファン27の回転によってエアー流を発生させたときに、第2のダクト26が上記第3実施形態と同様に排気手段(排気ダクト)として機能するため、定着装置13と搬送ロール対14との間の用紙搬送路で用紙20から発生した水蒸気をエアーと一緒に第2のダクト26を通して機外に排出することができる。また、用紙搬送路に用紙20が存在しない状況では、図12に示すように、ファン27の回転によって機外のエアーが第1のダクト25に取り込まれる。このため、第1のダクト25は、機外のエアーを取り込んで用紙搬送路に導く吸気手段(吸気ダクト)として機能する。また、第1のダクト25に取り込まれた機外のエアーは、用紙搬送路を通り抜けて第2のダクト26に取り込まれ、かつ第2のダクト26を通して機外に排気される。このため、機外から取り込んだエアーによって用紙搬送路の脱湿を促進し、水蒸気の排出効果を高めることができる。
1…画像形成装置、13…定着装置、14…搬送ロール対、20…用紙、21…加熱ロール、22…加圧ロール、23A,23B…用紙搬送案内部材、24A,24B…穴、25,26…ダクト、27…ファン、30…制御部
Claims (6)
- 少なくとも熱を利用して用紙に画像を定着する定着装置と、
前記定着装置の用紙搬送方向下流側で用紙搬送路にエアーを吹き付けるエアー吹き付け手段と、
前記エアー吹き付け手段によって吹き付けられたエアーを機外に排出する排気手段と
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記エアー吹き付け手段は、機外のエアーを取り込んで前記用紙搬送路に導く吸気手段を含む
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 少なくとも熱を利用して用紙に画像を定着する定着装置と、
前記定着装置の用紙搬送方向下流側で用紙搬送路からエアーを吸引するとともに、当該吸引したエアーを機外に排出する排気手段を含むエアー吸引手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 機外のエアーを取り込んで前記用紙搬送路に導く吸気手段を備える
ことを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。 - 前記排気手段は用紙搬送案内手段を兼ねる
ことを特徴とする請求項1又は3記載の画像形成装置。 - 前記吸気手段は用紙搬送案内手段を兼ねる
ことを特徴とする請求項2又は4記載の画像形成装置。
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---|---|---|---|
JP2006273605A JP2008090198A (ja) | 2006-10-05 | 2006-10-05 | 画像形成装置 |
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JP2008090198A true JP2008090198A (ja) | 2008-04-17 |
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- 2006-10-05 JP JP2006273605A patent/JP2008090198A/ja active Pending
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