図1には、この発明に係る画像形成装置の構成が示されており、図1に示す画像形成装置は、原稿画像を電子写真方式により複写可能な複写機であるが、本発明は、これに限らず、プリンタや印刷機あるいはファクシミリ装置さらにはこれら各機能を複合した装置を対象とすることが可能である。
図中符号100は、複写機装置本体(画像形成装置本体)である。複写機装置本体100は、その上に画像読取装置200が取り付けられ、シートバンク300上に載置されている。また、画像読取装置200の上には、背面側を支点に上下に開閉自在の自動原稿搬送装置400が設けられている。
複写機装置本体100には、内部に像担持体として、ドラム状の感光体10が備えられている。感光体10の周囲には、画像形成処理を実施するために、図中左側に配置する帯電装置11から、感光体10の回転方向(反時計方向)Aに沿った順で、下側に現像装置12、右側に転写装置13、上側にクリーニング装置14がそれぞれ配置されている。
現像装置12では、トナーとして、重合法により製造した重合トナーが用いられ、その重合トナーが現像ローラを用いて感光体10上の静電潜像に付着することで静電潜像が可視像化される。
また、転写装置13は、上下のローラ15,16の間に転写ベルト17を掛け回して構成し、その転写ベルト17を転写位置Bで感光体10の周面に押し当てるようになっている。
図1中、帯電装置11およびクリーニング装置14の左側に設けるものは、現像装置12に新しいトナーを補給するトナー補給装置20である。
また、複写機装置本体100の内部には、シートバンク300の後述するシートカセット61から送り出したシート状の記録媒体としての用紙Sが転写位置Bを経てスタック位置まで下方から上方へと搬送するシート搬送装置Cが備えらえている。シート搬送装置Cは、供給路R1、手差し供給路R2、およびシート搬送路Rを有している。すなわち、この装置には、供給路R1、手差し供給路R2、シート搬送路R、および後述する再搬送路(反転用経路)R3を含めた搬送経路が構成される。
シート搬送路Rには、感光体10の上流位置に一対のレジストローラ21が設けられている。また、感光体10の下流位置には、定着装置(定着手段)22を備える。詳しくは後述するが、定着装置(定着手段)22には、定着温度に加熱する加熱ローラ(加熱部材)30とそれに押し当てる加圧ローラ(加圧部材)32とが設けられている。
定着装置22のさらに下流には、排出分岐爪34、排出ローラ35,第1加圧ローラ36,第2加圧ローラ37,腰付ローラ38が設けられている。そして、その先に、画像形成済みの記録媒体としてのシート状の用紙Sをスタックする排出スタック部39が設けられている。
複写機装置本体100には、図中右側面に、スイッチバック装置42が設けられている。スイッチバック装置42は、シート搬送路Rの排出分岐爪34位置から分岐し、一対のスイッチバックローラ43を備えるスイッチバック位置44まで導く反転路(反転用経路)R3と、スイッチバック位置44から、再びシート搬送路Rのレジストローラ21まで導く再搬送路R4とを有するシート搬送装置Dを備える。シート搬送装置Dには、用紙Sを搬送する複数対のシート搬送ローラ66が備えられている。
現像装置12の図中左側には、レーザ書込装置47が設けられている。レーザ書込装置47には、図示省略のレーザ光源、走査用の回転多面鏡48、ポリゴンモータ49、fθレンズ等の走査光学系50などが備えられている。
一方、画像読取装置200には、光源53、複数のミラー54、結像用光学レンズ55、CCD等のイメージセンサ56などが設けられており、上面には、コンタクトガラス57が配置されている。
コンタクトガラス57の上の自動原稿搬送装置400には、原稿の載置位置に図示省略の原稿セット台が設けられるとともに、排出位置に図示省略の原稿スタック台が備えられている。また、原稿シート(原稿用紙)を、原稿セット台から画像読取装置200のコンタクトガラス57上の読取位置を経て原稿スタック台まで搬送する図示省略の原稿搬送路を有するシート搬送装置が設けられている。シート搬送装置には、原稿シートを搬送する図示省略のシート搬送ローラが複数配備されている。
他方、シートバンク300には、内部に、記録媒体である用紙Sを収納するシートカセット61が多段に装備されている。このシートカセット61は、本実施例の特徴部に相当しており、その構成については後で詳しく説明する。各シートカセット61には、それぞれ対応して呼出ローラ62,供給ローラ63,分離ローラ64がそれぞれ設けられている。多段に備えるシートカセット61の図中右側に、装置本体100のシート搬送路Rへと通じる上述した供給路R1が形成されている。供給路R1にも、用紙Sを搬送するいくつかのシート搬送ローラ66が備えられている。
なお、複写機装置本体100には、図中右側面に、手差し供給部68が設けられており、その手差し供給部68には、手差しトレイ67が開閉自在に設けられているとともに、その手差しトレイ67上にセットした手差し用紙Sを、シート搬送路Rへと導く上述した手差し供給路R2が装備されている。手差しトレイ67にも同様に、呼出ローラ62,供給ローラ63,分離ローラ64が設けられている。
このような構成の複写機を用いてコピーをとるときは、図示省略のメインスイッチをオンするとともに、自動原稿搬送装置400の原稿セット台に原稿をセットする。ブック原稿のような場合には、自動原稿搬送装置400を開いて画像読取装置200のコンタクトガラス57上に直接原稿をセットし、自動原稿搬送装置400を閉じてそれで押える。
そして、図示省略のスタートスイッチを押すと、自動原稿搬送装置400に原稿をセットしたときは、原稿をシート搬送ローラにより原稿搬送路を通して、コンタクトガラス57上へと移動するとともに画像読取装置200を駆動し、原稿内容を読み取って原稿スタック台上に排出する。一方、コンタクトガラス57上に直接原稿をセットしたときは、直ちに画像読取装置200を駆動する。
画像読取装置200を駆動すると、画像読取装置200は、光源53をコンタクトガラス57に沿って移動するとともに、光源53からの光をコンタクトガラス57上の原稿面で反射し、その反射光を複数のミラー54で反射し、結像用光学レンズ55を経て、イメージセンサ56に入れ、そのイメージセンサ56で原稿内容を読み取る。図例では、コンタクトガラス57上で原稿を止めて光源53の方を移動して原稿内容を読み取ったが、反対に原稿の方を搬送しながら固定光源の光を原稿面に照射して原稿内容を順次読み取るようにしてももちろんよい。
また、スタートスイッチを押したとき、所定のタイミングで図示省略の感光体駆動モータにより感光体10を回転し、まず図例では帯電ローラを用いた帯電装置11で表面を一様に帯電し、次いで上述の画像読取装置200で読み取った原稿内容に応じてレーザ光を照射してレーザ書込装置47で書込みを行い、感光体10の表面に静電潜像を形成し、そののち現像装置12でトナーを付着してその静電潜像を可視像化する。
さらに、スタートスイッチを押したとき、所定のタイミングでシートバンク300中に多段に備える複数のシートカセット61中の選択サイズに対応するシートカセット61内から呼出ローラ62により用紙Sを送り出し、続く供給ローラ63・分離ローラ64で1枚ずつ分離して搬送しながら供給路R1に入れ、シート搬送ローラ66で搬送してシート搬送路Rへと導き、レジストローラ21に突き当てて止める。そして、上述した感光体10の可視像化したトナー画像の回転にタイミングを合わせてレジストローラ21を回転し、感光体10の右側へと送り込む。
または、手差し給紙部68の手差しトレイ67を開けて、その手差しトレイ67上にセットした手差し用紙Sを呼出ローラ62により送り出し、続く供給ローラ63・分離ローラ64で1枚ずつ分離して搬送しながら手差し供給路R2に入れ、シート搬送ローラ66で搬送してシート搬送路Rへと導き、同じくレジストローラ21で感光体10の回転にタイミングを合わせて該感光体10の右側へと送り込む。
感光体10の右側へと送り込まれた用紙Sに、図例では転写装置13により転写位置Bで感光体10上のトナー画像を転写して画像を形成する。画像転写後の感光体10上の残留トナーはクリーニング装置14で除去して清掃し、図示省略の除電装置で感光体10上の残留電位を除去して帯電からはじまる次の画像形成に備える。
一方、画像転写後の用紙Sは、転写ベルト17で搬送して定着装置22に入れ、加熱ローラ30と加圧ローラ32間に通して、回転するそれら加熱ローラ30と加圧ローラ32とで搬送しながら、熱と圧力を加えて用紙S上のトナー画像を定着する。その後、用紙Sは、排出ローラ35,第1加圧ローラ36,第2加圧ローラ37,腰付ローラ38により、腰をつけて曲げ剛性を高められた状態で排出スタック部39上に排出して積載される。このように、シート搬送路Rは、分岐爪34を有する分岐部70よりも下流側が後述する排紙用経路R0となる。
なお、シート(用紙)Sの両面に画像を転写する場合は、排出分岐爪34を切り替える。そして、表面にトナー画像を転写した用紙を、シート搬送路Rから反転路R3に入れ、シート搬送ローラ66で搬送してスイッチバック位置44へ入れ、スイッチバックローラ43でスイッチバックすることにより再搬送路R4に入れて反転し、シート搬送ローラ66で搬送して再びシート搬送路Rに導き、前述と同様にして用紙Sの裏面にも画像を転写する。
本発明に係る画像形成装置の搬送経路には、図2と図3とに示す冷却手段150を備えている。冷却手段150は、用紙Sの両面側にそれぞれ搬送方向に沿って配置されるエア吹付手段151A、151Bおよびエア吸引手段152A、152Bを備える。
ところで、搬送経路は、冷却手段150が配置される部位においては、用紙Sの一面Sa(図4(b)参照)に所定隙間をもって対面するガイド板153と、用紙Sの他面Sb(図4(b)参照)に所定隙間をもって対面するガイド板154を備える。また、冷却手段150のエア吹付手段151A、151Bおよびエア吸引手段152A、152Bは、上流側の搬送ローラ対155と下流側の搬送ローラ対156とで挟まれた範囲に配置される。ここで、上流・下流は、用紙Sが矢印X方向に搬送される場合に対する上流・下流である。
この場合、用紙Sの一面Sa側、つまり一方のガイド板153側においては、エア吸引手段152Aが上流側に配設され、エア吹付手段151Aが下流側に配設されている。また、用紙Sの他面Sb側、つまり他方のガイド板154側においては、エア吹付手段151Bが上流側に配設され、エア吸引手段152Aが下流側に配設されている。そして、エア吹付手段151Aとエア吸引手段152Aが相対向(相対面)するとともに、エア吹付手段151Bとエア吸引手段152Bが相対向(相対面)している。
搬送ローラ対155、156は、一方のガイド板153側に配置される複数ずつ(この場合、図3に示すように3個ずつ)の第1ローラ155a、156aと、他方のガイド板154に配置される複数(この場合、図3に示すように3個ずつ)の第2ローラ155b、156bとからなる。この場合、図3に示すように、上流側の第1軸157aに第1ローラ155aが配置され、下流側の第1軸158aに第1ローラ156aが配置され、上流側の第2軸157bに第2ローラ155bが配置され、下流側の第2軸158bに3個の第1ローラ156bが配置されている。なお、ガイド板153には、第1ローラ155a、156aが配置される貫孔160a,161aが設けられ、ガイド板154には、第2ローラ155b、156bが配置される貫孔160b,161bが設けられる。
このため、搬送ローラ対155、156に挟持された状態で、各ローラ155a、155b、156a、156bが回転することによって、図4(b)に示すように、用紙Sはガイド板153、154間を走行することになる。このため、用紙Sが略平面状に搬送されることになる。ここで、略平面状とは、完全な平面、さらに完全な平面以外に、曲率半径が小さい曲面、浅い角度の屈曲面を含む。このように、用紙Sが略平面状に搬送されることによって、用紙Sが平面状態を維持した状態で冷却されることになる。
エア吹付手段151A、151Bは、それぞれ、矩形箱状体からなるケーシング(ダクト)165A、165Bと、このケーシング165A、165B内に用紙Sにエアを吹付けるためのファン装置166A、166B内とを備える。また、エア吸引手段152A、152Bも、矩形箱状体からなるケーシング(ダクト)167A、167Bと、このケーシング167A、167B内に用紙Sからのエアを吸引するためのファン装置168A、168Bとを備える。なお、ファン装置166A、166B、168A、168Bとしては、軸流ファンやシロッコファン等にて構成できる。なお、図4においては、各ケーシング165A、165B、167A、167Bとして、相対向する側壁のみを図示し、図5においては、ケーシング165A、167Aに対して、相対向する側壁およびファン装置166A、168Aと反対側の端壁を図示しているが、実際には、各ケーシング165A、165B、167A、167Bは、上壁と、一対の側壁と、ファン装置反対側の端壁とを備えている。
ケーシング165A、167Aは、図3に示すように、ガイド板153の幅方向に沿って配設されて、その長手方向長さがガイド板153の略幅寸法に一致している。また、ケーシング165B、165Bは、ガイド板154の幅方向に沿って配設されて、その長手方向長さがガイド板154の略幅寸法に一致している。
そして、ケーシング165Aのファン装置166Aは、ガイド板153の一方の側辺153a側に設けられるとともに、ケーシング167Aのファン装置168Aは、ガイド板153の他方の側辺153b側に設けられる。ケーシング167Bのファン装置168Bは、ガイド板154の他方の側辺側に設けられるとともに、ケーシング165Aのファン装置166Aは、ガイド板154の一方の側辺側に設けられる。なお、ファン装置166A、166B、168A、168Bとしては、それぞれ反対位置に設けてよい。
一方のガイド板153には、ケーシング165Aに対応した位置に、ガイド板幅方向に沿って複数のエア吹付口170Aが設けられて、ケーシング167Aに対応した位置に、ガイド板幅方向に沿って複数のエア吸引口171Aが設けられている。他方のガイド板154には、ケーシング167Bに対応した位置に、ガイド板幅方向に沿って複数のエア吸引口171Bが設けられて、ケーシング165Bに対応した位置に、ガイド板幅方向に沿って複数のエア吹付口170Bが設けられている。
このため、ガイド板153側のエア吹付手段151Aのファン装置166Aが駆動することによって、ガイド板153の一方の側辺153a側からガイド板153の他方の側辺153b側にエアが流れ、これによって、図4(a)に示すように、各エア吹付口170Aから、対向するエア吸引手段152Bに向けて吹付けられる。この際、エア吸引手段152Bのファン装置168Bも駆動される。このため、このように各エア吹付口170Aからエアが吹付けられれば、矢印Y1に示すように、各エア吸引口171Bからケーシング167Bに吸引される。
ガイド板154側のエア吹付手段151Bのファン装置168Bが駆動することによって、ガイド板154の他方の側辺側からガイド板154の一方の側辺側にエアが流れ、これによって、図4(a)に示すように、各エア吹付口170Bから、対向するエア吸引手段152Aに向けて吹付けられる。この際、エア吸引手段152Aのファン装置168Aも駆動される。このため、このように各エア吹付口170Bからエアが吹付けられれば、各エア吸引口171Aから矢印Y2に示すように、ケーシング167Aに吸引される。
図4(b)に示すように、冷却手段150が配置された搬送経路を用紙Sが搬送されれば、エア吹付手段151Aから吹出された(吹付けられた)エアは、上流側の搬送ローラ対155と下流側の搬送ローラ対156との間を走行している用紙Sの一面Saに当たる。この際、エア吸引手段152Aのエア吸引口171Aからはエア吸引力が作用しており、この吸引力によって、この一面Saに当たったエアはエア吸引口171Aに吸引される。このため、図4(b)の矢印Y3に示すようなエアの流れとなって、エア吹付手段151Aから用紙Sに向かって吹付られたエアが用紙Sに当たって流れの方向を変更してエア吸引手段152Aへ吸引される。
エア吹付手段151Bから吹出された(吹付けられた)エアは、上流側の搬送ローラ対155と下流側の搬送ローラ対156との間を走行している用紙Sの他面Sbに当たる。この際、エア吸引手段152Bのエア吸引口171Bからはエア吸引力が作用しており、この吸引力によって、この一面Saに当たったエアはエア吸引口171Aに吸引される。このため、図4(b)の矢印Y4に示すようなエアの流れとなって、エア吹付手段151Bから用紙に向かって吹付られたエアが用紙に当たって流れの方向を変更してエア吸引手段152Bへ吸引される。
本発明では、このような冷却手段150を設けることによって、エア吹付手段151A、151Bから吹付られたエアが用紙Sに当たって流れの方向を変換してエア吸引手段152A、152Bへ吸引されるものであるので、エアが当たった部位における用紙Sの熱が奪われる。この場合、搬送経路内の用紙Sは搬送されており、熱が奪われる部位がその搬送によって、移動して搬送方向全長に渡ってほぼ均一に冷却することができる。また、エア吹付手段151A、151Bおよびエア吸引手段152A、152Bは、用紙Sの両面側にそれぞれ配設されているので、用紙Sの両面においてほぼ均一に冷却することができる。このため、用紙Sが過熱されることによって生じるカールを防止でき、この画像形成装置において用紙の品質低下を発生させない。しかも、ヒートパイプ等を使用しないので、高コスト化及び大型化を招かない。
また、用紙Sの一面Saのエア当接部と用紙Sの他面Sbのエア当接部とが相対向することになるので、用紙Sを両面側からその対向部位を同時に冷却することができ、効率よく安定して冷却することができる。さらに、上流側の搬送ローラ対155と下流側の搬送ローラ対156とで挟まれた範囲において、用紙Sを両面から冷却するものでは、用紙Sが平面状に維持された状態で冷却されるので、カール発生をより効果的に防止できる。これに対して、用紙Sが曲がった状態で冷却すれば、この曲がり癖がついたままとなるおそれがある。
エア吹付手段151A、151Bのエア吹付口170A、170Bとエア吸引手段のエア吸引口171A、171Bが、用紙幅の略全幅に対応するものでは、吹付られたエアによる熱を奪う範囲が用紙の全幅となって、カール発生防止機能を一層発揮する。
すなわち、エア吹付手段151A、151Bとエア吹付手段152A、152Bとを用紙を挟んで相対向させた場合、用紙Sが搬送されているときには、用紙Sが冷却され、カール発生を防止できる。また、用紙Sが搬送されていないときに、エア吹付手段151A、151Bからエアが吹付けられれば、このエア吹付手段151A、151Bに相対面するエア吹付手段152A、152Bとに吸引され、このエアが他の部位へ流出せず、このエアが他の装置等に悪影響等を及ぼすことがない。
次に図5は冷却手段150の変形例を示し、このガイド板153側のエア吹付手段151Aを上流側に配置するとともに、エア吸引手段152Aを下流側に配置している。また、ガイド板154側のエア吹付手段151Bを上流側に配置するとともに、エア吸引手段152Bを下流側に配置している。
この場合も、一方のガイド板153には、ケーシング165Aに対応した位置に、ガイド板幅方向に沿って複数のエア吹付口170Aが設けられて、ケーシング167Aに対応した位置に、ガイド板幅方向に沿って複数のエア吸引口171Aが設けられている。他方のガイド板154には、ケーシング167Bに対応した位置に、ガイド板幅方向に沿って複数のエア吸引口171Bが設けられて、ケーシング165Bに対応した位置に、ガイド板幅方向に沿って複数のエア吹付口170Bが設けられている。
この図5に示す冷却手段150においては、ガイド板153のエア吹付口170Aからのエア吹出方向は、ガイド板154の吸引口171Bに対向するように、用紙Sに対して斜め方向である。同様に、ガイド板154のエア吹付口170Bからのエア吹出方向は、ガイド板153の吸引口171Aに対向するように、用紙Sに対して斜め方向である。すなわち、ガイド板153のエア吹付口170Aがガイド板154のエア吸引口171B方向に傾斜するとともに、ガイド板154のエア吸引口171Bがガイド板153のエア吹付口170A方向に傾斜している。また、ガイド板153のエア吹付口170Aがガイド板154のエア吸引口171B方向に傾斜するとともに、ガイド板154のエア吸引口171Bがガイド板153のエア吹付口170A方向に傾斜している。
このため、用紙Sが搬送されていない状態では、図5(a)に示すように、ガイド板153のエア吹付口170Aから吹出されたエアは、矢印Y5に示すように、ガイド板154のエア吸引口171B方向に向かって流れ、ガイド板154のエア吹付口170Bから吹出されたエアは、矢印Y6に示すように、ガイド板153のエア吸引口171A方向に向かって流れる。従って、ガイド板153のエア吹付口170Aから吹出されたエアと、ガイド板154のエア吹付口170Bから吹出されたエアとは、交差することになって交差部175が形成される。
そして、このようにエアが交差している状態で、用紙Sが搬送されれば、図5(b)に示すように、用紙Sが交差部175を通過することになる。このため、ガイド板153側のエア吹付口170Aから吹出されたエアは、矢印Y7に示すように、用紙Sに当たってガイド板153側のエア吸引口171Aに吸引される。また、ガイド板154側のエア吹付口170Bから吹出されたエアは、矢印Y8に示すように、用紙Sに当たってガイド板154側のエア吸引口171Bに吸引される。
このため、エア吹付手段151A、151Bからのエアが用紙に当たって、用紙の熱が奪われ、熱を奪ったエアはエア吸引手段152A、152Bに吸引されて外部へ排出され、用紙Sが冷却されることになる。この際、用紙Sの各面においてエア吹付手段151A、151Bからこのエア吹付手段152A、152Bが設けられる側のエア吸引手段側の斜め方向にエアが吹付けられることになる。従って、エア吹付手段151A、151Bから用紙Sを介したエア吸引手段152A、152Bまでのエア流れが滑らかな流れとなり、効率のよい冷却が可能となる。
ところで、図2に示す冷却手段150であっても、図5に示すものであっても、各エア吹付手段151A、151Bの吹付エアの風量、及び各エア吸引手段152A、152Bの吸引エアの風量を調整するための調整手段を備えるようにするのが好ましい。
風量を調整するには、各ファン装置166A、168A、166B、168Bのファンの回転数を変化させればよい。このため、調整手段としては、各ファン装置にファンの回転数を制御するマイクロコンピュータ等にて構成される制御手段にて構成することができる。
このように、エア吹付手段151A、151Bからの吹付エアの風量及びエア吸引手段152A、152Bへの吸引エアの風量を調整することによって、冷却能力を調整することができる。すなわち、風量を多くすることによって、冷却能力を高めることができ、風量を少なくすることによって、冷却能力を低下させることができる。すなわち、吹付エアの風量及び吸引エアの風量の調整が可能なものでは、冷却能力を調整することができ、効率のよい冷却が可能となる。
このため、風量の調整を使用条件に応じて行うようにするのが好ましい。使用条件とは、用紙の種類やサイズ、さらには印刷条件等の条件である。このように、使用条件に応じて風量の調整をするようにすれば、この画像形成装置の使用条件に対応して最適な条件で用紙を冷却することができる。特に、風量の調整を使用条件に応じて行うようにすれば、最適な条件で用紙を冷却することができ、より一層効率のよい冷却が可能となる。
また、冷却手段150が配置されている範囲において、用紙Sが搬送されているときと、用紙Sが搬送されていないときとで、風量を相違させるようにできる。すなわち、用紙Sが搬送されていないときには、エアを流しても、用紙Sが冷却されないので、風量を小さく乃至停止状態とし、用紙Sが搬送されているときには、用紙Sを冷却する必要があるので、風量を大きくして冷却能力を向上させるようにできる。このように、用紙Sが搬送されていない状態で、風量を小さくすることによって、ファン装置等の消費電力を抑えることができ、低コスト化を達成できる。このように、風量の調整を可能とする場合、少なくとも2段階で調整で出来ればよいが、3段階以上で調整できるものであってもよい。また、複数の段階にわけることなく、無段階の調整が可能であってもよい。
また、図5に示す冷却手段150において、図6に示すように、ガイド板153側のエア吸引手段152Aのファン装置168Aのファンを逆回転させるとともに、ガイド板154側のエア吹付手段151Bのファン装置166Bのファンを逆回転させることができる。
このようすることによって、エア吸引手段152Aがエア吹付手段となるとともに、エア吹付手段151Bがエア吸引手段となる。このため、図6に示すように、ガイド板153の下流側の開口部171A(図4に示す場合、エア吸引口として機能していた開口部)が、エア吹付口として機能し、ガイド板154の上流側の開口部170B(図4に示す場合、エア吹付口として機能していた開口部)がエア吸引口として機能する。このように、エアの流れを変更することで、一定の方向のエアの流れで生じた偏った流れを、戻すことによって、気流状態の安定化を図ることができる。
また、コンプレッサ等にて風量増加手段を構成し、この風量増加手段によって、エア吹付手段151A、151B、およびエア吸引手段152A、152Bの風量を大きくするようにすることができる。このように、風量を大きくすれば、冷却効果を高めることができる利点がある。
ところで、本発明に係る冷却手段150は、図7に示すように、定着手段22の近傍であって、定着手段22よりも下流側に設けるのが好ましい。この場合、冷却手段150は、定着手段22と、分岐爪34が設けられる分岐部70との間に配置されている。このため、冷却手段150は上下方向に沿って配置されるものであって、下流側の搬送ローラ対155が下方の定着装置22側に配置され、上流側の搬送ローラ対156が上方の分岐部70側に配置される。
この場合、ガイド板153、154の搬送ローラ対155よりも下方側においては、下方に向かってその間隔が大となる誘導案内部180とされている。なお、この場合の冷却手段150は、前記図2等に示すものと同様であるので、図2等と同一の符号を附してその説明を省略する。
定着手段(定着装置22)よりも下流側に冷却手段150を配置することによって、定着手段22を通過して高温となっている用紙を冷却することができる。従って、定着装手段22を通過した後の用紙の温度が高温のまま定着手段22以降の曲線的な搬送経路によってカールが発生しない。このため、搬送中にガイド面(搬送経路を構成する面であって、ガイド板153、154の内面)や搬送ローラ等に用紙が引っ掛かからず、スキューや耳折れが発生しない。したがって、排紙スタック性や後処理系(パンチ処理、ステープル処理、折り曲げ処理等の処理系)の搬送不具合を防止することができる。また、定着後の用紙Sが高温のまま搬送されることによる装置内温度上昇を軽減することができ、装置内の各種の機器への温度上昇による悪影響を防止できる。さらに、温度上昇したガイド面に、定着された画像面が搬送経路のガイド面に接触しながら搬送されたとしても、ガイド面の温度上昇を抑えることができるので、ガイド面へのトナー付着を防止できる。このため、異常画像(スジ/汚れ等)の発生を防止することができる。
特に、図7に示すものでは、分岐部70よりも上流側に冷却手段150を設けているので、カール発生が防止された用紙を、シート搬送路Rの排紙用経路R0を介して排出したり、用紙を反転させる反転用経路R3に搬送したりすることができる。このため排紙用経路R0から排出された用紙Sは冷却されてカールが形成されないものであり、製品として高品質となっている。また、反転用経路R3に搬送される用紙Sでは、再度の画像形成時において、搬送経路を滑らかに搬送され、搬送不具合を防止できる。しかも、用紙は低温化されているので、装置内部の高温化を防止できる。
また、図1に示すように、反転用経路R3を有する場合、この反転用経路の一部に曲線的な経路が構成される。このため、分岐部70よりも上流側に冷却手段150を設けることによって、カールが形成されない状態で、反転用経路R3に用紙Sを搬送でき、この反転用経路R3等に冷却手段150を設ける必要がない。特に、定着手段22の近傍に冷却手段150が配置されることによって、用紙Sが高温のまま搬送される範囲(区間)を短くでき、装置内部の高温化をより有効に防止できる。
ところで、一般的に普通紙より厚紙に印刷する時の方が定着温度が高く設定されている。このため、定着後の用紙が運ぶ熱量も単純に普通紙より大きくなる。また、用紙サイズに関しては、定着温度/印刷枚数が同じであれば単純に大サイズ紙のほうが定着後の用紙が運ぶ熱量も大きくなる。このため、前記したように、使用条件毎に風量調整を行うことで最適な冷却効果を得ることができる。
次に、図8は、上流側の搬送ローラ対155を、定着手段22の加熱ローラ(加熱部材)30と加圧ローラ(加圧部材)32とで構成している。このように、上流側の搬送ローラ対が定着手段22の定着ローラ対を兼ねる構成とすることによって、装置内部のレイアウトをコンパクトにすることができるとともに、部品点数の減少を図って低コスト化を達成できる。
このように、上流側の搬送ローラ対が定着手段22の定着ローラ対を兼ねる構成とする場合、冷却手段150によって、定着手段22が冷却されて安定した定着機能が発揮できなくなるのを回避する必要がある。このため、図8では、定着手段22の下流側(上端側)に、搬送される用紙Sの搬送抵抗とならないとともに、定着手段22に冷却手段150のエアが流入しないように配置されるガイド板181、181を設けている。
なお、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。本発明に係る画像形成装置は、用紙搬送装置を有した画像形成装置であって、この種の画像形成装置として、電子写真複写機、レーザービームプリンタ、ファクシミリ装置等がある。
冷却手段150にて用紙Sが冷却される範囲として、図2等では水平範囲であり、図7と図8では鉛直範囲であるが、このような水平範囲や鉛直範囲に限るものではなく、鉛直方向に対して所定の角度で傾斜している範囲であってもよい。また、用紙Sは、略平面状に維持されずに、曲面状や屈曲状に維持されている状態で冷却するものであってもよい。このため、冷却手段150を配置する箇所として、1箇所に限るものではなく、任意の複数の箇所に配置することができる。
図4に示す冷却手段150では、図4(b)に示すように、用紙Sの一面Sa側において、下流側から上流側へエアが流れるものであったが、上流側から下流側へ流れるものであってもよい。また、用紙Sの他面Sb側においても、下流側から上流側へエアが流れるものであってもよい。すなわち、用紙Sの両面において、上流側から下流側に流れるようにしても、下流側から上流側に流れるようにしても、流れる方向が相違するようにしてもよい。
ところで、図4(a)に示すように、用紙Sが搬送されないときに、エア交差部175を形成しない場合、図4に示すものでは、用紙Sの一面Saへのエア当接部と、用紙Sの他面Sbへのエア当接部とは対応している。これに対して、用紙Sの一面Saへのエア当接部と紙の他面Sbへのエア当接部とが搬送方向にずれるものであってもよい。この場合、一面Saへのエア当接部が他面Sbへのエア当接部よりも上流側であっても、下流側であってもよい。
図5に示す冷却手段150でも、用紙Sの両面において、下流側から上流側へ流れるようにしてもよい。また、エア吹付角度、エア吸引角度は、ガイド板153、154間の間隔、上流側のケーシングと下流側のケーシングとの間の間隔等に応じて種々変更できる。すなわち、用紙Sが搬送されないときに、一方のガイド板153側から吹出されるエアと、他方のガイド板154側から吹出されるエアとが交差して、交差部175を構成し、この交差部175を用紙Sが通過するものであればよい。
エア吹付口170A、170Bとエア吸引口171A、171Bは、図3に示すものでは、長円形であったが、このような長円形に限るものではなく、円形、楕円形、矩形、正方形、三角形、さらには、五角形以上の多角形等であってもよい。また、長円形、楕円形、長方形等とする場合、その長手方向が用紙Sの幅方向(搬送方向と直交する方向)に沿うものに限るものではなく、長手方向が用紙の搬送方向に平行に配設されたり、搬送方向に対して所定角度で傾斜したりするものであってもよい。
また、搬送方向に沿って配設されるエア吹付手段151A、151B、エア吸引手段152A、152Bとの配置ピッチ、エア吹付口170A、170Bから用紙Sまでの寸法、及びエア吸引口171A、171Bから用紙Sまでの寸法等は任意に設定でき、さらには、エア吹付口170A、170Bとエア吸引口171A、171Bの大きさや数を任意に変更できる。この場合、エア吹付口170A、170Bとエア吸引口171A、171Bは、用紙Sの搬送性に影響を及ぼざず、かつ、図4(b)等に示すように、エア吹付口170A、170Bから吹付けられたエアが用紙Sに当たって、エア吸引口171A、171Bに吸引されて、用紙Sを冷却することができればよい。エア吹付口170A、170Bとエア吸引口171A、171Bの配設ピッチとしても、等ピッチであっても、任意に設定される不等ピッチであってもよい。
前記実施例では、エア吹付口170A、170Bとエア吸引口171A、171Bとは、ガイド板153、154に開設されていたが、各ケーシング165A、165B、168A、168Bの底壁にエア吹付口170A、170Bやエア吸引口171A、171Bを設けてもよい。この場合、ガイド板153、154にケーシング165A、165B、168A、168Bを嵌め込むようにすればよい。
なお、搬送経路に、用紙Sを部分接触状態に浮かせる細幅の搬送リブを有するものである場合には、この搬送リブ間にエア吹付口やエア吸引口を設けるようにしてもよい。また、エア吹付手段151A、151B、及びエア吸引手段152A、152Bのケーシング165A、165B、167A、167Bに、装置本体100の外部に開口するエア吸気・排気口を連通連結するのが好ましい。このように、エア吸気・排気口を連通することによって、冷却用のエアの流れが滑らかになる。
冷却手段150が配置される範囲、つまり上流側の搬送ローラ対155と搬送ローラ対156との間の寸法としても、エア吹付手段151A、151B、およびエア吸引手段152A、152Bを配設できる範囲で任意に設定できる。また、上流側の搬送ローラ対155と搬送ローラ対156との間に、複数の冷却手段150が配設されるものであってもよい。