JP2007285151A - 排気管の接続構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】上流側の球面継手と下流側の球面継手との間で、エンジンから伝達される前後・上下・左右方向の全ての方向の振動を吸収し、その振動が下流側の球面継手よりも下流側へ伝達されることを防止する。
【解決手段】エンジン1の排気系3の途中に、上流側球面継手11、中間球面継手13、下流側球面継手12が排気上流側から順に設けられており、さらに、上流側球面継手11における排気管の揺動中心11aと下流側球面継手12における排気管の揺動中心12aとを結ぶ直線Lに対して、中間球面継手13における排気管の揺動中心13aがオフセットされている。上記直線Lに対する中間球面継手13の揺動中心13aのオフセット量Dを少なくとも中間球面継手13の球面半径rに設定することが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の排気系の振動を吸収するための排気管の接続構造に関する。
従来、自動車等に搭載される内燃機関(以下、エンジンともいう)の排気系において、例えば、エンジンのロール振動等のようなエンジンからの振動を排気系の下流側に伝達させないようにするために、排気管を1つまたは2つの球面継手(ボールジョイント)を介して接続するようにした排気管の接続構造が知られている。
しかし、球面継手を1つだけ用いた排気管の接続構造では、球面継手自体には軸方向の振動を吸収する機能がないため、その軸方向に沿った方向(例えば、前後方向)の振動が伝達(入力)された場合には、その振動を低減できないといった問題点がある。
球面継手を2つ用いた排気管の接続構造では、2つの球面継手の揺動中心間の距離が不変であるため、2つの球面継手の揺動中心を結ぶ直線に沿った方向(例えば、前後方向)の振動を低減できない。また、2つの球面継手で振動方向を他の異なる方向へ変換することによってエンジンからの振動を低減するが、その変換によって他の方向の振動が発生するため、発生した振動が下流側の球面継手よりも下流側の排気管に伝達されてしまうという問題点がある。
そこで、従来では、2つの球面継手とダイナミックダンパとを組み合わせて内燃機関の排気系の振動を吸収させようとした排気管の接続構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この技術では、2つの球面継手の弾性係数および2つの球面継手間の排気系構成部材の質量を調整することによって、ダイナミックダンパの弾性係数および質量を調整して、ダイナミックダンパの共振周波数、つまり、振動を吸収する周波数を調整するようにしている。そして、これにより、必要な振動吸収性能を得ようとしている。
特開2006−9753号公報
しかし、上述のようなダイナミックダンパを用いた場合には、特定の振動だけしか効果的に吸収することができず、エンジンから伝達される前後・上下・左右方向の全ての方向の振動を吸収することができるわけではない。したがって、その点で改善の余地がある。
本発明は、そのような点に着目してなされたものであり、内燃機関の排気系の途中に複数の球面継手を設けることによって、上流側の球面継手と下流側の球面継手との間で、エンジンから伝達される前後・上下・左右方向の全ての方向の振動を吸収することができるような排気管の接続構造を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。すなわち、本発明は、内燃機関の排気系の途中に球面継手が設けられ、球面継手を介してその両側の排気管が球面継手における揺動中心を中心に互いに揺動可能に接続されるようにした排気管の接続構造であって、前記排気系の途中に3つの球面継手が排気上流側から順に設けられ、上流側の球面継手における排気管の揺動中心と下流側の球面継手における排気管の揺動中心とを結ぶ直線に対して、中間の球面継手における排気管の揺動中心がオフセットされていることを特徴としている。
上記構成によれば、内燃機関から排気マニホールドを介して排気系の途中に設けられた上流側の球面継手に振動が入力されると、その振動にしたがって上流側の球面継手が変位する。それとともに、その上流側の球面継手の変位に追従して、中間の球面継手の両側の排気管が揺動する。このとき、上流側の球面継手と下流側の球面継手との間で、内燃機関からの振動により上流側の球面継手が変位した方向および距離に対応して、上流側の球面継手が下流側の球面継手に対し変位するように、中間の球面継手の両側の排気管が揺動して、内燃機関からの振動が上流側の球面継手と下流側の球面継手との間で吸収される。これにより、下流側の球面継手の揺動中心が変位しないので、内燃機関からの振動が下流側の球面継手よりも下流側へ伝達されることが防止される。このことは、内燃機関から排気系に伝達される振動方向が、上記両揺動中心間を結ぶ直線に沿う方向(例えば、前後方向)である場合にも、上記両揺動中心間を結ぶ直線に直交する方向(例えば、上下・左右方向)である場合にも当てはまる。
したがって、上流側の球面継手と下流側の球面継手との間で、内燃機関から排気系に伝達される前後・上下・左右方向の全ての方向の振動を吸収することができ、その振動が下流側の球面継手よりも下流側へ伝達されることが防止できる。これにともない、車内振動および車内騒音を低減することができる。
ここで、中間の球面継手に接続される上流側の排気管と下流側の排気管を、中間の球面継手の揺動中心を中心としてスムーズに揺動させるためには、上記両揺動中心間を結ぶ直線に対する中間の球面継手の揺動中心のオフセット量を、少なくとも中間の球面継手における排気管の揺動中心から球摺動面までの距離に設定することが好ましい。
本発明によれば、上流側の球面継手と下流側の球面継手との間で、内燃機関から排気系に伝達される前後・上下・左右方向の全ての方向の振動を吸収することができ、その振動が下流側の球面継手よりも下流側へ伝達されることが防止できる。これにともない、車内振動および車内騒音を低減することができる。
本発明を実施するための最良の形態について添付図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の排気管の接続構造を適用する内燃機関の排気系の概略構成図である。
内燃機関としてのエンジン1は、例えば、自動車に搭載される直列4気筒エンジンであって、エンジン1には排気マニホールド2が設けられている。排気マニホールド2に排気系3が接続されている。なお、この例では、エンジン1は、自動車のエンジンルームにクランク軸を車幅方向とする横置きに搭載されているものとする。
排気系3には、排気ガスの上流側から順に、振動吸収部10、触媒コンバータ4、センターマフラ5、および、リヤマフラ6が配設されている。具体的には、触媒コンバータ4は、排気マニホールド2に後述する振動吸収部10を介して接続されている。触媒コンバータ4には、センターマフラ5が一対のフランジ21,21を介して接続されている。さらに、そのセンターマフラ5にリヤマフラ6が排気管(センターパイプ)22および一対のフランジ23,23を介して接続されており、このリヤマフラ6に排気管(テールパイプ)24が接続されている。また、後述する振動吸収部10の下流側球面継手12よりも下流側の排気管、および、触媒コンバータ4とセンターマフラ5とリヤマフラ6は、複数のサポート部材25によって車体に支持されている。このようなエンジン1の排気系3では、触媒コンバータ4によってエンジン1からの排気ガスが浄化され、センターマフラ5およびリヤマフラ6によって排気音が減衰される。
次に、排気系3の排気マニホールド2と触媒コンバータ4との間に設けられる振動吸収部10について、図1〜図4を用いて詳しく説明する。
振動吸収部10には、上流側から順に、上流側球面継手11、屈曲形状の上流側フロントパイプ14、中間球面継手13、屈曲形状の下流側フロントパイプ15、および、下流側球面継手12が配設されている。具体的には、上流側球面継手11によって、排気マニホールド2と上流側フロントパイプ14とが所定の接続角度で接続されている。中間球面継手13によって、上流側フロントパイプ14と下流側フロントパイプ15とが所定の接続角度で接続されている。下流側球面継手12によって、下流側フロントパイプ15と触媒コンバータ4から延びる排気管4aとが所定の接続角度で接続されている。
各球面継手11,13,12の構造として、例えば、図2に示すようなものが挙げられる。図2では、上流側球面継手11の構造のみを示すが、下流側球面継手12および中間球面継手13の構造も同様である。上流側球面継手11は、排気マニホールド2の下流側開口端外周部に設けられた平面状の平面管フランジ11bと、上流側フロントパイプ14の上流側開口端外周部に設けられた球面状の球面管フランジ11cと、両フランジ11b,11c間に挟持されたガスケット11dと、両フランジ11b,11cを締結するためのボルト11e,11e、および、ナット11f,11fと、ボルト11e,11eと平面管フランジ11bとの間に設けられたコイルスプリング11g,11gとによって構成されている。そして、球面管フランジ11cの球面中心が、上流側球面継手11の両側の排気管の揺動中心11aとなっている。
ガスケット11dは、平面管フランジ11bに当たる側が平面に形成されており、球面管フランジ11cに当たる側がその球面管フランジ11cの内面(球摺動面)の球面形状に倣う形状に形成されている。このガスケット11dは、コイルスプリング11g,11gの弾性力により、平面管フランジ11bとの隙間および球面管フランジ11cとの隙間をシールするとともに、排気マニホールド2と上流側フロントパイプ14とが揺動中心11aを中心に互いに揺動しても、球面管フランジ11cとの間で摺動することによってその動きを吸収するものである。ここで、球面継手における球面形状の球面管フランジの内面の半径、言い換えれば、揺動中心から球摺動面までの距離を、球面継手の球面半径と称する。なお、この例では、球面半径が等しい3つの球面継手11,13,12を用いているが、各球面継手11,13,12の球面半径はそれぞれ異なっていてもよい。
このように、エンジン1の排気系3の途中に3つの球面継手11,13,12が設けられており、これら3つの球面継手11,13,12を介して排気系3の排気管が接続されている。そして、上流側球面継手11の両側の排気マニホールド2と上流側フロントパイプ14とが上流側球面継手11における揺動中心11aを中心に互いに揺動可能となっている。この揺動にともない、上流側球面継手11の両側の排気マニホールド2と上流側フロントパイプ14との接続角度が変化するようになっている。また、中間球面継手13の両側の上流側フロントパイプ14と下流側フロントパイプ15とが中間球面継手13における揺動中心13aを中心に互いに揺動可能となっている。この揺動にともない、中間球面継手13の両側の上流側フロントパイプ14と下流側フロントパイプ15との接続角度が変化するようになっている。さらに、下流側球面継手12の両側の下流側フロントパイプ15と触媒コンバータ4から延びる排気管4aとが下流側球面継手12における揺動中心12aを中心に互いに揺動可能となっている。この揺動にともない、下流側球面継手12の両側の下流側フロントパイプ15と排気管4aとの接続角度が変化するようになっている。
また、この例では、3つの球面継手11,13,12は、一直線上に配置されていない。言い換えれば、中間球面継手13の揺動中心13aを、上流側球面継手11の揺動中心11aと、下流側球面継手12の揺動中心12aとを結ぶ直線Lに対し、オフセットさせている。ここで、上記直線Lは、前後方向に平行な直線となっている。そして、上記直線Lに対する中間球面継手13の揺動中心13aのオフセット量Dが、中間球面継手13の球面半径rよりも若干大きくなっている。なお、上方から見た場合にも、同様に、3つの球面継手11,13,12は、一直線上に配置されておらず、中間球面継手13の揺動中心13aが上記直線Lに対しオフセットされている。
上述のような構造の振動吸収部10によれば、エンジン1から排気系3に伝達される振動が次のように吸収される。以下では、エンジン1から排気系3に伝達される振動の方向が前後・上下・左右である場合に分けて説明する。ここで、前後方向の振動は、上記直線Lに沿う方向の振動となっており、上下方向および左右方向の振動は、上記直線Lに直交する方向の振動となっている。
図3(b)は、エンジン1から排気マニホールド2を介して排気系3に伝達される振動が、振動吸収部10の上流側球面継手11を後方に変位させる方向の振動であるときの振動吸収部10の動作を示している。言い換えれば、振動吸収部10の上流側球面継手11に入力される振動の振動方向が後方であるときの振動吸収部10の動作を示している。一方、図3(c)は、上流側球面継手11に入力される振動の振動方向が前方であるときの振動吸収部10の動作を示している。また、図4(b)は、上流側球面継手11に入力される振動の振動方向が上方であるときの振動吸収部10の動作を示している。一方、図4(c)は、上流側球面継手11に入力される振動の振動方向が下方であるときの振動吸収部10の動作を示している。図3(a)、図4(a)は、振動が伝達されていないときの振動吸収部10を示している。なお、図3、図4の模式図では、各球面継手11,13,12を半円で表すとともに、排気管についてはその中心線だけを示している。
まず、エンジン1から排気マニホールド2を介して振動吸収部10の上流側球面継手11に振動方向が後方の振動が入力されると、図3(b)に示すように、排気マニホールド2がエンジン1からの振動にしたがって後方に変位する。それとともに、振動吸収部10の上流側球面継手11が後方に変位する。上述したように、排気マニホールド2が振動吸収部10の各球面継手11,13,12を介して触媒コンバータ4から延びる排気管4aに接続され、中間球面継手13の揺動中心13aがオフセットされているので、上流側球面継手11の変位に追従して、上流側フロントパイプ14と下流側フロントパイプ15とが揺動する。
具体的には、図3(b)に示すように、上流側球面継手11における揺動中心11aを中心として、上流側フロントパイプ14が排気マニホールド2に対し揺動して、上流側球面継手11の両側の排気マニホールド2と上流側フロントパイプ14との接続角度が変化する。また、中間球面継手13における揺動中心13aを中心として、上流側フロントパイプ14と下流側フロントパイプ15とが互いに揺動して、中間球面継手13の両側の上流側フロントパイプ14と下流側フロントパイプ15との接続角度が変化する。さらに、下流側球面継手12における揺動中心12aを中心として、下流側フロントパイプ15が排気管4aに対し揺動して、下流側球面継手12の両側の下流側フロントパイプ15と排気管4aとの接続角度が変化する。
このとき、上流側フロントパイプ14と下流側フロントパイプ15とが、上流側球面継手11および下流側球面継手12の両揺動中心11a,12a間の距離が小さくなるように揺動して、エンジン1からの振動方向が後方の振動が上流側球面継手11と下流側球面継手12との間で吸収される。このように、上流側球面継手11と下流側球面継手12との間で、エンジン1からの振動により振動吸収部10の上流側球面継手11が後方に変位した距離だけ、つまり、上流側球面継手11が変位した方向および距離に対応して、両揺動中心11a,12a間の距離が小さくなる。これにより、下流側球面継手12の揺動中心12aが、図3(a)に示す位置に対し変位しないので、エンジン1からの振動方向が後方の振動が下流側球面継手12よりも下流側へ伝達されることが防止される。
一方、エンジン1から排気マニホールド2を介して振動吸収部10の上流側球面継手11に振動方向が前方の振動が入力されると、図3(c)に示すように、排気マニホールド2がエンジン1からの振動にしたがって前方に変位する。それとともに、振動吸収部10の上流側球面継手11が前方に変位する。上述したように、排気マニホールド2が振動吸収部10の各球面継手11,13,12を介して触媒コンバータ4から延びる排気管4aに接続され、中間球面継手13の揺動中心13aがオフセットされているので、上流側球面継手11の変位に追従して、上流側フロントパイプ14と下流側フロントパイプ15とが揺動する。
具体的には、図3(c)に示すように、上流側球面継手11における揺動中心11aを中心として、上流側フロントパイプ14が排気マニホールド2に対し揺動して、上流側球面継手11の両側の排気マニホールド2と上流側フロントパイプ14との接続角度が変化する。また、中間球面継手13における揺動中心13aを中心として、上流側フロントパイプ14と下流側フロントパイプ15とが互いに揺動して、中間球面継手13の両側の上流側フロントパイプ14と下流側フロントパイプ15との接続角度が変化する。さらに、下流側球面継手12における揺動中心12aを中心として、下流側フロントパイプ15が排気管4aに対し揺動して、下流側球面継手12の両側の下流側フロントパイプ15と排気管4aとの接続角度が変化する。
このとき、上流側フロントパイプ14と下流側フロントパイプ15とが、上流側球面継手11および下流側球面継手12の両揺動中心11a,12a間の距離が大きくなるように揺動して、エンジン1からの振動方向が前方の振動が上流側球面継手11と下流側球面継手12との間で吸収される。このように、上流側球面継手11と下流側球面継手12との間で、エンジン1からの振動により振動吸収部10の上流側球面継手11が前方に変位した距離だけ、つまり、上流側球面継手11が変位した方向および距離に対応して、両揺動中心11a,12a間の距離が大きくなる。これにより、下流側球面継手12の揺動中心12aが、図3(a)に示す位置に対し変位しないので、エンジン1からの振動方向が前方の振動が下流側球面継手12よりも下流側へ伝達されることが防止される。
上述のように、振動吸収部10によって、エンジン1から伝達される前後方向の振動(上記直線Lに沿う方向の振動)が吸収されるので、その前後方向の振動が下流側球面継手12よりも下流側の排気管に伝達されることが防止される。また、その前後方向の振動が下流側球面継手12よりも下流側に設けられた排気系3の構成部材、具体的には、触媒コンバータ4、センターマフラ5、および、リヤマフラ6に伝達されることが防止される。
続いて、エンジン1から排気マニホールド2を介して振動吸収部10の上流側球面継手11に振動方向が上方の振動が入力されると、図4(b)に示すように、排気マニホールド2がエンジン1からの振動にしたがって上方に変位する。それとともに、振動吸収部10の上流側球面継手11が上方に変位する。上述したように、排気マニホールド2が振動吸収部10の各球面継手11,13,12を介して触媒コンバータ4から延びる排気管4aに接続され、中間球面継手13の揺動中心13aがオフセットされているので、上流側球面継手11の変位に追従して、上流側フロントパイプ14と下流側フロントパイプ15とが揺動する。
具体的には、図4(b)に示すように、上流側球面継手11における揺動中心11aを中心として、上流側フロントパイプ14が排気マニホールド2に対し揺動して、上流側球面継手11の両側の排気マニホールド2と上流側フロントパイプ14との接続角度が変化する。また、中間球面継手13における揺動中心13aを中心として、上流側フロントパイプ14と下流側フロントパイプ15とが互いに揺動して、中間球面継手13の両側の上流側フロントパイプ14と下流側フロントパイプ15との接続角度が変化する。さらに、下流側球面継手12における揺動中心12aを中心として、下流側フロントパイプ15が排気管4aに対し揺動して、下流側球面継手12の両側の下流側フロントパイプ15と排気管4aとの接続角度が変化する。
このとき、上流側フロントパイプ14と下流側フロントパイプ15とが、上流側球面継手11が下流側球面継手12に対し上方に変位するように揺動して、エンジン1からの振動方向が上方の振動が上流側球面継手11と下流側球面継手12との間で吸収される。このように、上流側球面継手11と下流側球面継手12との間で、エンジン1からの振動により振動吸収部10の上流側球面継手11が上方に変位した距離だけ、つまり、上流側球面継手11が変位した方向および距離に対応して、上流側球面継手11が下流側球面継手12に対し上方に変位する。これにより、下流側球面継手12の揺動中心12aが、図4(a)に示す位置に対し変位しないので、エンジン1からの振動方向が上方の振動が下流側球面継手12よりも下流側へ伝達されることが防止される。
一方、エンジン1から排気マニホールド2を介して振動吸収部10の上流側球面継手11に振動方向が下方の振動が入力されると、図4(c)に示すように、排気マニホールド2がエンジン1からの振動にしたがって下方に変位する。それとともに、振動吸収部10の上流側球面継手11が下方に変位する。上述したように、排気マニホールド2が振動吸収部10の各球面継手11,13,12を介して触媒コンバータ4から延びる排気管4aに接続され、中間球面継手13の揺動中心13aがオフセットされているので、上流側球面継手11の変位に追従して、上流側フロントパイプ14と下流側フロントパイプ15とが揺動する。
具体的には、図4(c)に示すように、上流側球面継手11における揺動中心11aを中心として、上流側フロントパイプ14が排気マニホールド2に対し揺動して、上流側球面継手11の両側の排気マニホールド2と上流側フロントパイプ14との接続角度が変化する。また、中間球面継手13における揺動中心13aを中心として、上流側フロントパイプ14と下流側フロントパイプ15とが互いに揺動して、中間球面継手13の両側の上流側フロントパイプ14と下流側フロントパイプ15との接続角度が変化する。さらに、下流側球面継手12における揺動中心12aを中心として、下流側フロントパイプ15が排気管4aに対し揺動して、下流側球面継手12の両側の下流側フロントパイプ15と排気管4aとの接続角度が変化する。
このとき、上流側フロントパイプ14と下流側フロントパイプ15とが、上流側球面継手11が下流側球面継手12に対し下方に変位するように揺動して、エンジン1からの振動方向が下方の振動が上流側球面継手11と下流側球面継手12との間で吸収される。このように、上流側球面継手11と下流側球面継手12との間で、エンジン1からの振動により振動吸収部10の上流側球面継手11が下方に変位した距離だけ、つまり、上流側球面継手11が変位した方向および距離に対応して、上流側球面継手11が下流側球面継手12に対し下方に変位する。これにより、下流側球面継手12の揺動中心12aが、図4(a)に示す位置に対し変位しないので、エンジン1からの振動方向が下方の振動が下流側球面継手12よりも下流側へ伝達されることが防止される。
上述のように、振動吸収部10によって、エンジン1から伝達される上下方向の振動(上記直線Lに直交する方向の振動)が吸収されるので、その上下方向の振動が下流側球面継手12よりも下流側の排気管に伝達されることが防止される。また、その上下方向の振動が下流側球面継手12よりも下流側に設けられた排気系3の構成部材、具体的には、触媒コンバータ4、センターマフラ5、および、リヤマフラ6に伝達されることが防止される。
なお、エンジン1から伝達される左右方向の振動については、上述の上下方向の振動の場合と同様の上記直線Lに直交する方向の振動である。このため、左右方向の振動についても、中間球面継手13の揺動中心13aがオフセットされているので、上述の上下方向の振動の場合と同様に振動吸収部10によって吸収され、その振動が下流側球面継手12よりも下流側へ伝達されることが防止されるようになっている。
以上より、振動吸収部10によって、エンジン1から排気系3に伝達される前後・上下・左右方向の全ての方向の振動を吸収することができる。例えば、図1の点Pに中心(ロールセンター)を有するエンジン1のロール振動も振動吸収部10によって吸収される。すなわち、横置きエンジンの場合、エンジン1のロール振動は、前後方向の振動成分と上下方向の振動成分を有するが、そのうち、前後方向の振動成分については、図3に示すように吸収され、上下方向の振動成分については、図4に示すように吸収される。
そのように、エンジン1からの振動が振動吸収部10によって遮断され、排気系3の下流側球面継手12よりも下流側の排気管に伝達されることが防止される。また、その振動が下流側球面継手12よりも下流側に設けられた排気系3の構成部材、具体的には、触媒コンバータ4、センターマフラ5、および、リヤマフラ6に伝達されることが防止される。これにともない、車内振動および車内騒音を低減することができる。またそれにともない、下流側球面継手12よりも下流側の排気管の共振振幅を低減でき、その下流側排気管の共振に対する強度を向上できる。
また、排気系3の下流側球面継手12よりも下流側の排気管を支持するサポート部材25の拘束力を高くでき、路面入力等の大入力によるその下流側排気管の振動も低減することができ、その下流側排気管の強度を向上できる。このように、路面入力等の大入力による振動が低減できるため、下流側球面継手12よりも下流側の排気管と周辺部品との干渉隙が縮小され、これにともない、車内スペースを拡大できる。
この例では、上述したように、振動吸収部10において、上流側球面継手11の揺動中心11aと下流側球面継手12の揺動中心12aとを結ぶ直線Lに対する中間球面継手13の揺動中心13aのオフセット量Dが中間球面継手13の球面半径rよりも若干大きくなっているが、そのオフセット量Dは、中間球面継手13の球面半径r以外であってもよい(「0」を除く)。ただし、オフセット量Dが中間球面継手13の球面半径rよりも小さい場合には、中間球面継手13の揺動中心13aを中心に上流側フロントパイプ14と下流側フロントパイプ15とが揺動しにくくなる。したがって、中間球面継手13の揺動中心13aを中心とする上流側フロントパイプ14と下流側フロントパイプ15とのスムーズな揺動を可能とするためには、オフセット量Dを少なくとも中間球面継手13の球面半径rに設定することが望ましい。
ところで、エンジン1の排気系3において、上流側の排気管と下流側の排気管とが3つの球面継手を介して接続され、さらに、上流側の球面継手の揺動中心と下流側の球面継手の揺動中心とを結ぶ直線に対して、中間の球面継手の揺動中心がオフセットされていれば、振動吸収部の配置構成等は上述した場合だけに限定されない。
具体的には、振動吸収部10に介在される上流側フロントパイプ14および下流側フロントパイプ15の形状は、図1に示すような屈曲形状だけに限られず、他の形状でもよく、ストレートな形状であってもよい。また、上流側球面継手11に接続される排気マニホールド2の向き、および、下流側球面継手12に接続される触媒コンバータ4から延びる排気管4aの向きは、図1に示すような向きだけに限定されない。また、上流側球面継手11の両側の排気マニホールド2と上流側フロントパイプ14との接続角度、中間球面継手13の両側の上流側フロントパイプ14と下流側フロントパイプ15との接続角度、および、下流側球面継手12の両側の下流側フロントパイプ15と排気管4aとの接続角度は、図1に示すような角度だけに限定されない。振動吸収部の他の配置構成の一例を、図5に示している。なお、図5(a)、(b)、(c)、(d)の模式図では、各球面継手11,13,12を半円で表すとともに、排気管についてはその中心線だけを示している。
なお、以上では、振動吸収部10を排気マニホールド2と触媒コンバータ4との間に設けた場合について説明したが、振動吸収部10を設ける箇所はそれ以外であってもよい。例えば、排気マニホールドに触媒コンバータが接続され、その触媒コンバータの下流側に振動吸収部を設けてもよい。ただし、振動吸収部10を排気系3のできる限り上流側、つまり、エンジン1の排気マニホールド2にできる限り近い箇所に設けることによって、排気系3において振動が伝達されない部分が多くなり、より効果的である。
また、以上では、エンジン1が横置きに搭載されている場合について説明したが、縦置きに搭載されていてもよい。縦置きエンジンの場合にも、同様の構成の振動吸収部を設けることによって、ロール振動を含むエンジンから排気系に伝達される前後・上下・左右方向の全ての方向の振動を吸収することが可能である。
本発明を適用する排気管の接続構造の一実施形態を示す内燃機関の排気系の概略構成図である。 排気系の振動吸収部に設けられる球面継手を示す断面図である。 振動吸収部による前後方向の振動の吸収を模式的に示す作用説明図である。 振動吸収部による上下方向の振動の吸収を模式的に示す作用説明図である。 排気系の振動吸収部の他の配置構成の例を模式的に示す図である。
符号の説明
1 エンジン
2 排気マニホールド
3 排気系
4 触媒コンバータ
4a 排気管
10 振動吸収部
11 上流側球面継手
12 下流側球面継手
13 中間球面継手
11a,12a,13a 揺動中心
14 上流側フロントパイプ
15 下流側フロントパイプ

Claims (2)

  1. 内燃機関の排気系の途中に球面継手が設けられ、球面継手を介してその両側の排気管が球面継手における揺動中心を中心に互いに揺動可能に接続されるようにした排気管の接続構造であって、
    前記排気系の途中に3つの球面継手が排気上流側から順に設けられ、
    上流側の球面継手における排気管の揺動中心と下流側の球面継手における排気管の揺動中心とを結ぶ直線に対して、中間の球面継手における排気管の揺動中心がオフセットされていることを特徴とする排気管の接続構造。
  2. 前記揺動中心間を結ぶ直線に対する前記中間の球面継手の揺動中心のオフセット量が、少なくとも前記中間の球面継手における排気管の揺動中心から球摺動面までの距離に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の排気管の接続構造。
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