JP2001073756A - 縦置き内燃機関の排気構造 - Google Patents
縦置き内燃機関の排気構造Info
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Abstract
伝わる振動を遮断できる縦置き内燃機関の排気構造を提
供する。 【解決手段】本発明の縦置き内燃機関の排気構造は、縦
置きエンジン4の回転軸線X−Xを車幅方向に横切って
配設される排気管12に球面軸受20を介装し、さらに
この球面軸受20より下流側に、排気系10を車体1に
支持するハンガーラバー7のうち最も上流側のハンガー
ラバー7を配置して、排気系10から車体1へ伝わるロ
ール振動の経路を球面軸受20で遮断する構造にした。
Description
気構造に関する。
に、排気系を通じて、キャビンを構成する車体へエンジ
ンからの振動が伝わらないようにすることが求められ
る。
車体への振動伝達を抑制する技術が知られている。
後方向に沿う向き)で搭載されるエンジン(内燃機
関)、いわゆる縦置きエンジンの排気系には、車体に装
着される各種機器、各部品の配置の関係から、エンジン
から車体後方へ延びる排気管を中間で車幅方向に曲げて
オフセットし、この状態のまま車体後方へ延ばす構造を
採る場合がある。
リンダヘッドの片側(車幅方向片側)から延びるエキゾ
ーストマニホールドに排気管が接続されるために、上記
オフセットにより、排気管がエンジンの回転軸線(振動
回転軸線)を横切って配設されることが多い。この場
合、排気系は、上流側の部分と下流側の部分とがエンジ
ンの回転軸線(振動回転軸線)の両側に分かれてそれぞ
れ配置され、これら上流側の部分と下流側の部分との相
互がエンジンの回転軸線を横切る方向に延びる配管(排
気系部分)で連結される。
気系の前後方向に延びる部分に介在されるのが一般的で
あり、このような手法で球面継手を前述の縦置きエンジ
ンの排気系に単純に適用すると次のような問題がある。
に生じるロール振動に対しては、球面継手で振動を十分
に吸収できず、排気系を通じて、同排気系を支持してい
る支持部から車体へ伝わることがある。特に排気系の一
部がエンジンの回転軸線とを交差する縦置きエンジンの
排気系は、エンジンからのロール振動が増幅して車体に
伝わる傾向にあるので、異音を発生させやすく、こうし
た点の改善が望まれている。
で、その目的とするところは、縦置き内燃機関の排気系
から車体へ伝わる振動を遮断できる縦置き内燃機関の排
気構造を提供することにある。
に請求項1の縦置き内燃機関の排気構造は、内燃機関の
振動回転軸線を車幅方向に横切って配設される排気系部
分に球面軸受を介装し、さらにこの球面軸受より下流側
に、排気系を車体に支持する支持部のうち最も上流側の
支持部を配置して、排気系から車体へ伝わるロール振動
の経路を球面軸受で遮断するようにした。
る排気系部分に球面軸受を取り付けることにより、同球
面軸受の変位で、振動回転軸線を交差する排気系部分の
振動回転軸線回りに振れるロール振動は吸収される。こ
の構造に、最も上流側の支持部を球面継手より下流側に
配置する構造を組合わせると、球面継手を境として、上
流側の排気系部分は内燃機関と共に一緒に振れる部分と
なり、下流側の排気系部分は車体に支持される部分とな
るから、内燃機関のロール振動は球面継手で吸収され
て、球面継手から下流側には伝わらなくなる。つまり、
球面継手は、排気系から車体へ伝わろうとするロール振
動の経路を遮断する。
路が余儀なくされる縦置き内燃機関の排気構造は、排気
系から車体への振動伝達を要因とした異音の発生が抑制
される。
示す一実施形態にもとづいて説明する。
の排気構造の平面を示し、図中1は車両、例えば4輪駆
動車の車体、2は同車体1の前部左右に付く前輪、3は
車体1の後部左右に付く後輪である。
機関、例えば気筒が前後に直列に並ぶレシプロ式の縦置
きエンジン4(以下、単にエンジン4という)が車体1
の前後方向に沿って搭載されている。このエンジン4の
後部には、トランスミッション5、トランスファ6が順
に連結されていて、前輪2および後輪3の双方に動力を
伝える縦置き式のパワープラントを構成している。この
エンジン4の車体前後方向に向く回転軸線(振動回転軸
線に相当)が図1中にX−X線で示してある。なお、回
転軸線X−Xは、エンジン4のクランクシャフト(図示
しない)、同シャフトと同軸線上に配置されるトランス
ミッション5の入力シャフト(図示しない)など、エン
ジンのクランクシャフトを通る軸線をいう。
い)の右側(車幅方向一側)からは、車体後方に向かっ
て排気系10が延びている。排気系10は、車幅方向右
側から、エンジン4の回転軸線X−Xを横切りながら車
幅方向左側へオフセットして、車体後方に延びる排気路
をもつ。詳しくは、排気系10は、シリンダヘッドの右
側に取付けられたエキゾーストマニホールド11(各排
気ポートから排気を集合させる部品)、このエキゾース
トマニーホールド11と接続されてトランスミッション
5の下側をくぐりながら回転軸線X−Xを車幅方向に横
切る排気管12、この排気管12と接続されて回転軸線
X−Xを挟む左側に配置されるキャタリストコンバータ
13、このキャタリストコンバータ13に接続されて車
体後方へ向かい配置されるメインマフラー部14、この
メインマフラー部14に接続されて車体1の最後方位置
に配置されるサブマフラー部15を有して構成してあ
る。つまり、排気系10は、エンジン4の回転軸線X−
Xを挟む車幅方向一側に配置してあるエキゾーストマニ
ホールド11(排気系部分)と、車幅方向他側に配置し
てあるキャタリストコンバータ13,メインマフラー部
14,サブマフラー部15(いずれも排気系部分)との
相互を、エンジン4の回転軸線X−Xを横切る中間の排
気管12(排気系部分)で連結させた構造となってい
る。なお、メインマフラー部14は、メインマフラー1
4aを介装した排気管14bで構成され、サブマフラー
部15は、サブマフラー15aを介装した排気管15b
で構成される。
を横切る排気管12には、回転軸線X−Xの近傍となる
位置に球面軸受20が介装されている。
図および図2(b)の正面図に示されるように排気管1
2を回転軸線X−Xの近傍位置で分割し、分割した一方
の配管12aの管端に同管端から突き出るように、根元
側に球面座21を有する楕円形状の板金製フランジ22
(以下、フランジ22という)を取着し、他方の配管1
2bの管端に同管端から退避した地点に、根元側に環状
の突起部23を有する楕円形状の板金製フランジ24
(以下、フランジ24という)を取着する。そして、フ
ランジ24の突起部23前方に突き出る管端部分に球面
子25を嵌めて、球面子25の球面側を球面座21に収
め、両フランジ22,24を長手方向の両側から、それ
ぞれスプリング26の弾性力で挟み付けた構造が用いら
れ、配管12aと配管12bとの間の角度が変位する
と、球面子25と球面座21との間で滑りを生じて、該
変位を吸収する。特に同構造の球面継手20は、両フラ
ンジ22,24の長手方向両側を締結するボルト27で
スプリング26をそれぞれ弾性的に支える構造なので、
主に短手方向(長手方向と直交する方向)において変位
吸収性能を発揮する特徴がある。
4が回転軸線X−Xと略平行になるよう、詳しくは両フ
ランジ22,24の長手方向が回転軸線X−Xに対して
略平行になるように排気管12に介装され、球面継手2
0の短手方向の回動変位で、エンジン4の回転軸線X−
X回りの振動(図1中、矢印S方向の振動)、すなわち
エンジン4のロール振動を効果的に吸収できるようにし
ている。
は、ブラケット28で、トランスミッション5のケース
外面に支持されていて、配管12b全体をエンジン4側
に保持させている。
系部分(配管12aから最後方の排気管15aまで)
は、支持に適した各地点、各例えばキャタリストコンバ
ータ13の近傍、メインマフラー14aの近傍、サブマ
フラー15aの近傍で、それぞれ支持部、例えばハンガ
ーラバー7によって車体1に懸吊されている。これで、
排気系10を車体1に支持するハンガーラバー7(支持
部)のうち、最も上流側のハンガーラバー7を球面継手
20より下流側に配置させている。
手20の組み合せにより、排気系10から車体1へ伝わ
るロール振動の経路を球面軸受20で遮断している。
中の矢印Sで示されるようにエンジン4には、回転軸線
X−X回りの振動、すなわちロール振動が生じる。これ
により、回転軸X−Xを横切る排気管12はロール方向
に振れる。
くの位置には、球面軸受20が介装され、またこの球面
継手20の下流側には、排気管10を車体1に支持する
ハンガーラバー7のうち最も上流側のハンガーラバー7
が配置してあるから、球面継手20を境として、上流側
の排気系部分(エキゾーストマニホールド11,配管1
2b)はエンジン4と共に一緒に振れる部分となり、下
流側の排気系部分(キャタリストコンバータ13,メイ
ンマフラー部14,サブマフラー部15)は車体1に支
持される部分となるので、排気系10から車体1へ伝わ
ろうとするロール振動の経路は、球面継手20で遮断さ
れる。
継手20の変位で吸収され、球面継手20から下流側に
は伝わらなくなる。
経路が余儀なくされる縦置きエンジン4の排気構造にお
ける、排気系10から車体1への振動伝達を要因とした
異音の発生を抑制できる。
置で回転軸線X−Xに対してフランジ22,24が略平
行になるように球面軸受20を配置したので、ロール振
動に対する球面軸受20の吸収機能が十分に発揮でき
る。すなわち、図3は、回転軸線X−Xに対してフラン
ジが略直交するように球面軸受20を配置したとき(例
えばキャタリストコンバータ13の直上流の前後方向配
管部に配置したとき)と、図1のように球面軸受20を
配置したときの車体1での振動レベルを対比したもので
ある。破線Aは前後方向配管部に球面軸受20を配置し
た従来技術の振動の発生を示し、実線Bは本実施形態で
の振動の発生を示していて、本実施形態の方が、球面軸
受20の回動変位を十分に活用して、ロール振動を吸収
していることがわかる。
ルト27を各フランジ22,24から外すことにより、
両フランジ間から分離できる構造(分離可能な構造)な
ので、振動を吸収する機能だけでなく、球面軸受20の
分離機能を用いて、球面軸受20から下流側の排気系部
分に手を加えることなく、容易にエンジン4を車体1か
ら取り外し取り付けたりすることができる利点もある。
面軸受を用いたが、これに限らず、他の構造の球面軸受
を用いてもよい。
明によれば、球面継手を境として、上流側の排気系部分
は内燃機関と共に一緒に振れる部分となり、下流側の排
気系部分は車体に支持される部分となるので、球面継手
で、排気系から車体へ伝わろうとするロール振動の経路
を遮断できる。
余儀なくされる縦置き内燃機関の排気構造において、排
気系から車体への振動伝達を要因とした異音の発生を抑
制することができる。
気構造を示す平面図。
に介装された球面軸受の構造を説明するための図。
対比して示す線図。
Claims (1)
- 【請求項1】 内燃機関の排気系を構成する部分が、同
内燃機関の振動回転軸線に対して車幅方向の両側にそれ
ぞれ配置され、かつこれら両側に配置された部分の相互
が、前記内燃機関の振動回転軸線を車幅方向に横切って
配設される排気系部分で連結された縦置き内燃機関の排
気構造において、 前記車幅方向に横切る排気系部分に球面軸受が介装さ
れ、 前記排気系を車体に支持する支持する支持部のうち最も
上流側の支持部が前記球面軸受より下流側に配置される
ことを特徴とする縦置き内燃機関の排気構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24789399A JP3633393B2 (ja) | 1999-09-01 | 1999-09-01 | 縦置き内燃機関の排気構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP24789399A JP3633393B2 (ja) | 1999-09-01 | 1999-09-01 | 縦置き内燃機関の排気構造 |
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JP3633393B2 JP3633393B2 (ja) | 2005-03-30 |
Family
ID=17170152
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24789399A Expired - Lifetime JP3633393B2 (ja) | 1999-09-01 | 1999-09-01 | 縦置き内燃機関の排気構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010026864A1 (ja) * | 2008-09-08 | 2010-03-11 | 日立建機株式会社 | 排気ガス処理装置 |
JP2010105464A (ja) * | 2008-10-29 | 2010-05-13 | Suzuki Motor Corp | 車両の排気装置 |
-
1999
- 1999-09-01 JP JP24789399A patent/JP3633393B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2010026864A1 (ja) * | 2008-09-08 | 2010-03-11 | 日立建機株式会社 | 排気ガス処理装置 |
CN102057141A (zh) * | 2008-09-08 | 2011-05-11 | 日立建机株式会社 | 废气处理装置 |
US8904766B2 (en) | 2008-09-08 | 2014-12-09 | Hitachi Construction Machinery Co, Ltd. | Exhaust gas treatment device |
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DE102009050900B4 (de) * | 2008-10-29 | 2016-11-24 | Suzuki Motor Corp. | Abgassystem eines Kraftfahrzeugs |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JP3633393B2 (ja) | 2005-03-30 |
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