JP2007281127A - コンデンサを備える回路装置及びコンデンサモジュール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電解コンデンサ21を備えるインバータ電源装置1は、ケース2に装着される電解コンデンサモジュール8を有する。電解コンデンサモジュール8は、3つの電解コンデンサ21が第1の回路基板6と略平行になるようにグロメット22に支持されている。グロメット22は、ケース2の壁部12に液密に装着される。電解コンデンサ21は、一端部31A側のみがケース2内に収容され、残りの部分はケース2外に突出する。各電解コンデンサ21のリード線23は、接続用基板24で一対の接続端子41に集約され、接続端子41を介して第1の回路基板6に電気的に接続される。
【選択図】図1
Description
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、小型、軽量で信頼性の高い回路装置を提供することを主な目的とする。
このコンデンサを備える回路装置は、コンデンサの一部がケースの外に突出することで、ケースが小型化される。回路基板に垂直にコンデンサを実装する場合に比べて、高さ方向の寸法が小さくなる。
このコンデンサを備える回路装置は、コンデンサが支持部材を介してケースに支持される。コンデンサを複数備える場合などには、コンデンサの取り扱いが容易になる。
このコンデンサを備える回路装置は、ケース内に引き込まれたコンデンサの部分が樹脂で固定されるので、耐振動性に優れる。
このコンデンサを備える回路装置は、支持部材が弾性変形することでコンデンサをシールしたり、ケースの開口部をシールしたりする。
このコンデンサを備える回路装置は、コンデンサが接続用基板を介して回路基板に電気的に接続されるので、リード線への応力集中が防止される。コンデンサを複数備える場合には、接続端子を用いることで配線構造が簡略化すると共に、製造時の工数を削減できる。
このコンデンサを備える回路装置は、ケース外に露出しているコンデンサの領域が大きいので、コンデンサの冷却が容易になる。さらに、防爆弁の作動領域を確保し易い。
このコンデンサを備える回路装置は、カバーでコンデンサを覆っているのでコンデンサが外部からの影響を受け難い。
このコンデンサモジュールでは、コンデンサと接続用基板を回路基板やケースとは別の構成要素として一体に取り扱うことができる。コンデンサをケースに装着する作業が容易になる。さらに、コンデンサを複数備える場合には、これら複数のコンデンサを一体的に取り扱うことが可能になる。
このコンデンサモジュールは、カバー内にコンデンサを収容したので外部の影響を受け難い。
発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1及び図2にコンデンサを備える回路装置の一例としてインバータ電源装置を示す。インバータ電源装置1は、ケース2と、ケース2内に形成された収容凹部3に配置され、電気電子部品などの素子D1やコネクタD2が実装された第1、第2の回路基板6,7と、ケース2に装着される電解コンデンサモジュール8とを主な構成要素とし、回路基板6,7と電解コンデンサモジュール8の一部が樹脂9で封止されている。
電解コンデンサ21は、例えば、公知のアルミニウム電解コンデンサが用いられ、円柱形状のコンデンサ本体31を有し、長手方向の一端部31Aからリード線23が取り付けられている。コンデンサ本体31の他端部31Bには、防爆弁(不図示)が形成されている。電解コンデンサ21の数は、1つ又は2つでも良いし、4つ以上でも良い。
電解コンデンサモジュール8を製造するときには、3つの電解コンデンサ21のリード線23を接続用基板24のビアホールに挿入し、他方の面側でハンダ付けする。これによって、各電解コンデンサ21が接続端子41に電気的に接続される。次に、各電解コンデンサ21を防爆弁のある他端部31B側からグロメット22の各挿入孔32に挿入する。グロメット22は、接続端子41からの距離を基準にして、電解コンデンサ21の一端部31Aから他端部31Bまでの間で予め定められた位置まで挿入される。突起部33が潰れるなどして電解コンデンサ21の周囲に密着することで、電解コンデンサ21がグロメット22に液密に支持される。
回路基板6,7と電解コンデンサ21の長手方向とを略平行に配置したので、高さ方向の寸法を小さくできる。ケース2で電解コンデンサ21を支持する部分10Aを第2の回路基板7を支持する部分に比べて低く設定したので、電解コンデンサ21の外径が大きい場合でも高さ方向の寸法を小さくできる。電解コンデンサ21の他端部31B側が露出しているので、防爆弁の作動領域を確保し易い。
グロメット22及び接続用基板24で複数の電解コンデンサ21を所定間隔で支持するようにしたので、複数の電解コンデンサ21を電解コンデンサモジュール8として一体的に取り扱うことが可能になり、電解コンデンサ21の取り扱いが容易になる。製造時には、他のラインで組み立てた電解コンデンサモジュール8をケース2に装着すれば良いので、インバータ電源装置1の組み立てが容易になる。支持部材としてグロメット22を使用したので、弾性変形によって電解コンデンサ21やケース2の寸法誤差を吸収することができる。さらに、挿入孔32の突起部33が弾性変形することで、電解コンデンサ21との境界部分を確実にシールできる。
接続用基板24で多数のリード線23を一対の接続端子41に集約するようにしたので、第1の回路基板6との接続箇所を少なくすることができ、電気的な接続が容易になる。接続用基板24には、多層基板などを使用する必要がないので、安価に製造することができる。接続用基板24は、他の回路基板6,7に略直交する向きに配置されるので、接続用基板24によってケース2が大きくなることはない。接続端子41は、外形や厚さを大きくできるので、各電解コンデンサ21に大きい電流を流し易い。
本発明の第2の実施の形態は、電解コンデンサモジュールが電解コンデンサを囲むカバーを有することを特徴とする。なお、第1の実施の形態と同じ構成要素には同一の符号を付してある。また、重複する説明は省略する。
図4及び図5に示すように、電解コンデンサを備える回路装置の一例であるインバータ電源装置51は、ケース2と、ケース2内に形成された収容凹部3に配置された第1、第2の回路基板6,7と、ケース2に装着される電解コンデンサモジュール58とを主な構成要素とし、回路基板6,7と、電解コンデンサモジュール58の一部とが樹脂9で封止されている。
カバー60は、一端部が挿入孔32の外縁に連なり、ここから電解コンデンサ21の軸線と略平行に延びている。その外形は、円筒形状の収容部61を3つ連ねた形状を有する。各収容部61は、各電解コンデンサ21を内部に挿入可能な大きさを有し、他端がエンド部62で閉塞されている。エンド部62と電解コンデンサ21の他端部31Bとの間には、電解コンデンサ21の防爆弁が作動可能な隙間63が形成されている。このようなカバー60は、硬質の樹脂又は金属材料から製造され、グロメット22に一体に取り付けられている。その製造方法としては、グロメット22を成形するときに、金型内にカバー60を入れた状態で成形を行い、グロメット22にカバー60を固着させる方法があげられる。また、カバー60とグロメット22とを別々に成形した後から組み立てても良い。この場合には、カバー60はグロメット22に液密に取り付けられるか、カバー60を取り付けた後から接着剤等でシールする。
インバータ電源装置51を製造するときには、第2の回路基板7をケース2内に配置してから、電解コンデンサモジュール58をケース2の装着部13に装着する。グロメット22の嵌合溝34がケース2側の嵌合突起部14,15に液密に嵌合する。次に、第1の回路基板6をケース2内に固定し、接続端子41を第2の回路基板7の回路にハンダ付けする。その後、収容凹部3に樹脂9を注入し、接続端子41などの電気接点やリード線23を樹脂9に浸漬させる。樹脂9を硬化させるとインバータ電源装置51が完成する。
例えば、電解コンデンサ21が1つの場合には、接続用基板24を有しない構成にすることができる。
接続用基板24は、銅製のバスバーを樹脂で封止(例えば、インサート成型)した構成でも良い。リード線23と接続端子41の配線構造の自由度が高くなる。さらに、電解コンデンサ21の数が増えた場合などに、大流量の電流を流し易くなる。
電解コンデンサ21をグロメット22の内面に略面一に支持させ、収容凹部3に突出しないように配置しても良い。この場合には、電解コンデンサ21の一端部31Aの端面のみが樹脂9でケース2に対して固定される。
電解コンデンサ21は、他端部31Bがケース2外に配置されていれば良く、電解コンデンサ21の一端部31Aが回路基板6,7と一部重なるように配置されても良い。
また、支持部材を設けずに、ケース2の壁部12に形成した開口部に電解コンデンサ21を直接に支持させても良い。この場合の電解コンデンサ21のシールは接着剤やOリングなどを用いる。Oリングを支持部材として使用しても良い。
電解コンデンサモジュール8の取付位置は、実施の形態に限定されない。例えば、壁部12の他の部分に装着部13を形成し、電解コンデンサ21を含む装置の外形が略L字形になるようにしたり、略T字形にしたりしても良い。レイアウトの自由度が向上する。
なお、実施の形態では、電解コンデンサとして説明したが、フィルムコンデンサやセラミックコンデンサなどの他のコンデンサであっても同様の作用及び効果が得られる。
2 ケース
3 収容凹部
6 第1の回路基板
7 第2の回路基板
8,58 電解コンデンサモジュール(コンデンサモジュール)
9 樹脂
10 ケース本体
12 壁部
13 装着部(開口部)
21 電解コンデンサ(コンデンサ)
22 支持部材
23 リード線
31A 一端部
31B 他端部
41 接続端子
60 カバー
D1 電気電子部品(素子)
Claims (9)
- 素子が実装された回路基板と、前記回路基板を収容する収容凹部が形成されたケースと、前記回路基板の回路に電気的に接続されるコンデンサとを備え、前記コンデンサの長さ方向と、前記回路基板は略平行に配置され、前記収容凹部を区画する前記ケースの壁部に形成された開口部から一部を前記ケース外に突出させて配置されていることを特徴とするコンデンサを備える回路装置。
- 前記コンデンサを支持し、前記開口部に装着される支持部材を有することを特徴とする請求項1に記載のコンデンサを備える回路装置。
- 前記コンデンサの端部は、前記支持部材よりも前記収容凹部内に配置されており、前記収容凹部内にある前記コンデンサの端部は、樹脂で前記ケースに固定されていることを特徴とする請求項2に記載のコンデンサを備える回路装置。
- 前記支持部材は、前記コンデンサを挿通させる挿入孔が形成された弾性部材からなることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のコンデンサを備える回路装置。
- 前記コンデンサから延びるリード線が接続され、前記回路基板に電気的に接続される接続端子が設けられた接続用基板を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のコンデンサを備える回路装置。
- 前記コンデンサは、前記ケース外に配置される部分が前記ケース内に配置される部分よりも長く、前記ケース外に配置される部分に防爆弁が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のコンデンサを備える回路装置。
- 前記ケースから突出する前記コンデンサを収容するカバーが前記支持部材から延設されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のコンデンサを備える回路装置。
- コンデンサと、前記コンデンサから延びるリード線が接続され、回路基板の回路に電気的に接続される接続端子が設けられた接続用基板と、前記コンデンサの長さ方向の一端から他端に至るまでの間の一部を支持し、前記コンデンサの一部が前記回路基板を収容するケースから突出するように前記ケースに固定される固定部を有する支持部材とを備えるコンデンサモジュール。
- 前記コンデンサを収容するカバーが前記支持部材から延設されていることを特徴とする請求項8に記載のコンデンサモジュール。
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