JP6307871B2 - 電子制御装置 - Google Patents

電子制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6307871B2
JP6307871B2 JP2013265840A JP2013265840A JP6307871B2 JP 6307871 B2 JP6307871 B2 JP 6307871B2 JP 2013265840 A JP2013265840 A JP 2013265840A JP 2013265840 A JP2013265840 A JP 2013265840A JP 6307871 B2 JP6307871 B2 JP 6307871B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
case
circuit board
hole
base portion
connector
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013265840A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015122434A (ja
Inventor
雅人 桐ケ谷
雅人 桐ケ谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2013265840A priority Critical patent/JP6307871B2/ja
Publication of JP2015122434A publication Critical patent/JP2015122434A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6307871B2 publication Critical patent/JP6307871B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、アウターケースの内部空間にインナーケースが配置され、インナーケースの両面に回路基板が固定された電子制御装置に関するものである。
従来、アウターケースの内部空間にインナーケースが配置され、インナーケースの両面に回路基板が固定された電子制御装置として、特許文献1に記載のものが知られている。
特許文献1では、アウターケースが、第1ケース(ケーシング上部部分)と第2ケース(ケーシング下部部分)からなる。インナーケース(冷却板)は、第1ケース及び第2ケースによって保持されており、アウターケースの内部空間を区画している。インナーケースの一面側には第1回路基板(第1プリント配線板)が固定され、一面と反対の裏面には第2回路基板(第2プリント配線板)が固定されている。
第2回路基板は、コネクタを有しており、このコネクタは、第2回路基板におけるインナーケースとの対向面と反対の面に配置されている。そして、第2回路基板上に位置する第2ケースの貫通孔を通じて、第2ケースの外部に突出している。
特表平11−505074号公報
上記したように、特許文献1では、第2回路基板に配置されたコネクタが、第2ケースの貫通孔を通じて、第2ケースの外部に突出している。このため、第2ケースから突出するコネクタの部分が長い。すなわち、回路基板の厚み方向において、電子制御装置の体格を小型化するのが困難である。
本発明は上記問題点に鑑み、アウターケースの内部空間にインナーケースが配置され、インナーケースの両面に回路基板が固定された電子制御装置において、体格を小型化することを目的とする。
ここに開示される発明は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、特許請求の範囲及びこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、発明の技術的範囲を限定するものではない。
開示された発明のひとつは、第1ケース(20)と第2ケース(21)とを有し、第1ケース及び第2ケースの組み付け状態で内部空間(S1)を形成するアウターケース(11)と、内部空間に収容されるベース部(30)を有し、第1ケース及び第2ケースによって保持されるインナーケース(12)と、ベース部における第1ケース側の第1面(30a)に固定された第1回路基板(13)と、ベース部における第1面と反対の第2面(30b)に固定され、第1回路基板と電気的に接続された第2回路基板(14)と、を備え、第1回路基板及び第2回路基板はそれぞれ電子部品(40)を有するとともに、第1回路基板は、ベース部の第1面との対向面(13a)に配置されたコネクタ(43)を有し、ベース部は、コネクタに対応する第1貫通孔(33)を有し、第2ケースは、第1ケース側に凹んだ凹部(26)と、コネクタに対応して凹部の底部に形成された第2貫通孔(25)と、を有し、コネクタは、第1貫通孔及び第2貫通孔を通じて、第2ケースの外部に突出し、ベース部は、第1回路基板と第2回路基板とを、ボンディングワイヤ(45)を介して電気的に接続するための第4貫通孔(35)を有し、第1回路基板と第2回路基板の一方は、第4貫通孔を塞ぐ底部(13c)を有し、該底部におけるベース部側の面に、ボンディングワイヤが接続され、第1ケース及び第2ケースのうち、底部におけるベース部側の面と反対の一面に対向するアウターケースが、底部を一面から支持する支持部(24)を有することを特徴とする。
本発明では、コネクタが第2ケースを貫通して外部に突出する構成において、さらに、コネクタがインナーケースのベース部も貫通する。これにより、インナーケース及び第2回路基板の厚みの分、従来に較べて第2ケースから突出するコネクタの長さを短くすることができる。例えば嵌合に必要な分だけ突出させることができる。したがって、回路基板の厚み方向において、電子制御装置の体格を小型化することができる。
第1実施形態に係る電子制御装置の概略構成を示す斜視図である。 図1のII-II線に沿う断面図である。 図1のIII-III線に沿う断面図である。 インナーケースと各回路基板との位置関係を示す図である。 電子制御装置がエンジンに取り付けられた状態を示す図であり、図3に対応している。 電子制御装置の変形例を示す断面図であり、図2に対応している。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。なお、各実施形態において、共通乃至関連する要素には同一の符号を付与するものとする。各図において、回路基板の厚み方向をZ方向と示す。また、Z方向に直交する面に沿う一方向をX方向、X方向及びZ方向に直交する方向をY方向と示す。また、特に断わりのない限り、X方向及びY方向により規定される面に沿う形状を平面形状とする。
(第1実施形態)
先ず、図1〜図4に基づき、電子制御装置10の概略構成について説明する。本実施形態では、電子制御装置10が、車両のエンジンの駆動を制御するエンジンECU(Electronic Control Unit)として構成されており、後述するようにエンジン100に載置される。すなわち、電子制御装置10がエンジン直載のECUとなっている。なお、図4に示すII-II線が、図1のII-II線に対応し、図4中のIII-III線が、図1のIII-III線に対応している。
図1〜図3に示すように、電子制御装置10は、アウターケース11と、インナーケース12と、第1回路基板13と、第2回路基板14と、を備えている。
アウターケース11は、その内部空間S1に第1回路基板13及び第2回路基板14を収容し、これら回路基板13,14を保護するものである。アウターケース11はZ方向において2分割構造をなしており、第1ケース20と第2ケース21とを有している。本実施形態において、各ケース20,21は、PBTやPPSなどの樹脂材料を用いて形成されている。
第1ケース20は、アウターケース11のうち、エンジン100側に配置される部分であり、一面が開口する底の浅い箱状に成形されている。一方、第2ケース21は、アウターケース11のうち、エンジン100と反対側に配置される部分であり、第1ケース20よりも底の深い箱状に成形されている。また、第1ケース20の外周縁部22と第2ケース21の外周縁部23が対向するように設けられており、第1ケース20と第2ケース21を組み付けた状態で、内部空間S1が形成されるようになっている。
第1ケース20は、その底面に、第1回路基板13における第2回路基板14との電気的な接続部分を支持するための支持部24を有している。第2ケース21は、第1回路基板13が有するコネクタ43をアウターケース11の外部に突出させるための第2貫通孔25を有している。また、第2ケース21は、Z方向において第1ケース20側に凹んだ凹部26を有しており、凹部26の底部に第2貫通孔25が形成されている。
第1ケース20は、外周縁部23の内面に、該外周縁部23に沿って形成された溝部27を有している。一方、第2ケース21は、外周縁部23の内面に、該外周縁部23に沿って形成された突起部28を有している。突起部28は、外周縁部23だけでなく、第2ケース21の内面であって第2貫通孔25の開口周囲にも形成されている。これら、溝部27及び突起部28は、内部空間S1を気密に封止するために設けられている。
また、各ケース20,21は、該ケース20,21とインナーケース12とを固定するための固定孔を、四隅にそれぞれ有している。そのうち、図1には、第2ケース21の固定孔29を示している。
インナーケース12は、アルミニウムや銅などの熱伝導性に優れた金属材料を用いて形成されている。このインナーケース12は、図1〜図4に示すように、内部空間S1に収容されるベース部30と、第1ケース20及び第2ケース21によって保持される保持部31と、電子制御装置10をエンジン100に取り付けるために、アウターケース11の外部に設けられた固定部32と、を有している。
ベース部30は、内部空間S1に収容されて、回路基板13,14が固定される骨格部分をなしている。本実施形態では、内部空間S1を、第1ケース20側の第1空間S1aと第2ケース21側の第2空間S1bに区画するように設けられている。また、ベース部30は、第1ケース20側の第1面30aと第2ケース21側の第2面30bとにわたって形成された貫通孔として、第1貫通孔33と、第3貫通孔34と、第4貫通孔35と、を有している。
第1貫通孔33は、第1回路基板13が有するコネクタ43を、第2空間S1b側、さらには、上記した第2貫通孔25を通じて外部に突出させるために、コネクタ43に対応して設けられている。本実施形態では、第1空間S1aと第2空間S1bとを区画する機能を高めるために、換言すれば貫通孔の形成領域を少なくするために、コネクタ43ごとに第1貫通孔33が設けられている。平面略矩形状をなすベース部30において、第1貫通孔33は、X方向を長手方向とし、X方向におけるベース部30の中心を跨いで設けられている。また、複数の第1貫通孔33は、Y方向に並んで設けられている。
第3貫通孔34は、第1回路基板13が有する挿入実装部品42の本体部42aを第2空間S1bに配置させるために、挿入実装部品42に対応して設けられている。本実施形態では、3つの挿入実装部品42に対して1つの第3貫通孔34が設けられている。また、各第3貫通孔34は、ベース部30のうち、X方向における一端側に設けられている。第3貫通孔34はY方向を長手方向として設けられている。
第4貫通孔35は、第1回路基板13と第2回路基板14とを電気的に接続するために設けられている。本実施形態では、X方向において、第3貫通孔34との間に第1貫通孔33が位置するように、ベース部30の中心に対して第3貫通孔34と反対の領域に設けられている。詳しくは、第2回路基板14のX方向の一端に沿いつつY方向を長手方向として設けられている。
保持部31は、インナーケース12のうち、第1ケース20と第2ケース21によって保持される部分である。詳しくは、インナーケース12のうち、第1ケース20と第2ケース21の外周縁部22,23に対応しており、全周にわたって外周縁部22,23により挟持されている。この保持部31は、第1面30a側に、第1ケース20の溝部27に対応して設けられた突起部36を有し、第2面30b側に、第2ケース21の突起部28に対応して設けられた溝部37を有している。インナーケース12のベース部30を内部空間S1に収容するように、第1ケース20と第2ケース21を組み付けた状態で、保持部31の突起部36が第1ケース20の溝部27に嵌まり、第2ケース21の突起部28が保持部31の溝部37に嵌まっている。また、突起部28,36と対応する溝部27,37との間には、内部空間S1を気密に封止するために、図示しないシール材が配置されている。
また、保持部31は、固定部32の近傍に固定孔38を有している。この固定孔38は、各ケース20,21の四隅に設けられた固定孔(例えば固定孔29)に対応して設けられている。そして、各ケース20,21の固定孔及び保持部31の固定孔38に図示しない螺子やボルトが挿入され、締結により各ケース20,21とインナーケース12とが固定されている。
固定部32は、インナーケース12のうち、アウターケース11の外部に延設された部分であり、電子制御装置10をエンジン100に取り付け可能に設けられている。本実施形態では、ベース部30に保持部31を加えた状態でも平面略矩形状をなしており、その四隅に固定部32がそれぞれ設けられている。各固定部32は、孔部32aを有しており、この孔部32aに螺子やボルトが挿入されることで、締結により、インナーケース12、ひいては電子制御装置10がエンジン100に固定されるようになっている。
第1回路基板13及び第2回路基板14は、インナーケース12のベース部30に固定されている。第1回路基板13は、ベース部30のうち、第1面30aに固定されている。一方、第2回路基板14は、ベース部30の第2面30bに固定されている。これら回路基板13,14の固定方法としては、接着、螺子締結等を採用することができる。
各回路基板13,14は、プリント配線板に電子部品40が実装されたものである。本実施形態では、第1回路基板13に基本回路が構成されており、第2回路基板14は選択されたオプション機能を付与するための回路が構成されている。このため、図4に示すように、第1回路基板13は、内部空間S1において、XY面内のほぼ全域に設けられている。一方、第2回路基板14は、内部空間S1において、XY面内の一部のみに設けられている。
電子部品40は、大電流が流れるパワーMOSFETやIGBTなど、他の電子部品40よりも発熱量の大きい発熱部品41を含んでいる。また、例えばアルミ電解コンデンサやコイルなどの挿入実装部品42を含んでいる。
発熱部品41は、図3に示すように、第1回路基板13におけるベース部30との対向面13a及び該対向面13aと反対の裏面13bのうち、裏面13bに実装されている。また、コネクタ43から発熱部品41までの配線が短くなるように、発熱部品41は、裏面13bのうち、コネクタ43の近傍に配置されている。本実施形態では、表面実装型の発熱部品41を採用している。
挿入実装部品42は、図2に示すように、素子が構成された本体部42aと、本体部42aの素子と電気的に接続されたリード42bと、を有している。この挿入実装部品42は、第1回路基板13の対向面13aに配置されている。詳しくは、本体部42aが第2空間S1bに配置されており、リード42bがベース部30の第3貫通孔34を挿通して、第1回路基板13に挿入実装されている。本実施形態では、リード42bが、ベース部30の第2面30bよりも上方位置に、略90度をなす屈曲部42cを有している。すなわち、リード42bが略L字状をなしている。そして、本体部42aが、ベース部30の第2面30bに、例えば接着により固定されている。
なお、第2回路基板14におけるベース部30との対向面14a及び該対向面14aと反対の裏面14bのうち、裏面14bには、表面実装型の電子部品40が実装されている。
また、第1回路基板13には、コネクタ43が実装されている。コネクタ43は、回路基板13,14に形成された回路と外部機器とを電気的に中継するためのものである。このコネクタ43は、樹脂材料を用いて形成されたハウジング43aと、導電材料を用いて形成され、ハウジング43aに保持された複数の端子43bと、を有している。コネクタ43は、挿入実装部品42同様、第1回路基板13の対向面13aに配置されている。詳しくは、ハウジング43aが対向面13a上に配置され、端子43bが第1回路基板13に挿入実装されている。また、コネクタ43は、ベース部30の第1貫通孔33及び第2ケース21の第2貫通孔25を通じて、その一部が外部に突出している。
ハウジング43aは、第2ケース21の第2貫通孔25周囲に設けられた突起部28に対応して、環状の溝部43cを有している。そして、第1ケース20と第2ケース21を組み付けた状態で、第2ケース21の突起部28がハウジング43aの溝部43cに嵌まっている。また、突起部28と対応する溝部43cとの間にも、内部空間S1を気密に封止するために、図示しないシール材が配置されている。
また、ハウジング43aは、図2に示すように、螺子44によって第1回路基板13に固定されている。しかしながら、スナップフィットなど他の固定方法を採用することもできる。
第1回路基板13と第2回路基板14は、ベース部30に形成された第4貫通孔35を通じて、電気的に接続されている。詳しくは、第1回路基板13が、第4貫通孔35を塞ぐように配置されており、第4貫通孔35を塞ぐ底部13cであって対向面13aに設けられた図示しないランドに、ボンディングワイヤ45の一端が接続されている。ボンディングワイヤ45の他端は、第2回路基板14の裏面14bであって第4貫通孔35の近傍に設けられた図示しないランドに接続されている。また、底部13cにおけるボンディングワイヤ45の接続箇所は、図2示すように、第1ケース20の支持部24によって支持されている。本実施形態では、底部13cにおけるボンディングワイヤ45の接続箇所が、支持部24に接着固定されている。
次に、本実施形態に係る電子制御装置10の効果について説明する。
本実施形態では、インナーケース12のベース部30の両面に回路基板13,14が固定されている。そして、第2ケース21の第2貫通孔25を通じて外部に突出するコネクタ43が、第2回路基板14に実装されるのではなく、ベース部30に設けた第1貫通孔33を通じて、第1回路基板13に実装されている。したがって、インナーケース12のベース部30及び第2回路基板14の厚みの分、従来に較べて、第2ケース21から突出するコネクタ43の長さを短くすることができる。例えば外部機器のコネクタとの嵌合に必要な分だけ突出させることができる。これにより、Z方向において、電子制御装置10の体格を小型化することができる。
特に、第2ケース21が、第1ケース20側に凹んだ凹部26を有しており、凹部26の底部に第2貫通孔25が形成されている。これにより、外部機器のコネクタとの嵌合に必要な長さを、凹部26の底部を基準とする長さにできるため、Z方向において、電子制御装置10の体格をさらに小型化することができる。
ところで、車両のエンジン100は通常水冷式であり、ウォータージャケット内を冷却水が循環することで、エンジン100の過度な温度上昇が抑制されるようになっている。また、車両のコンパクト化が進み、余剰空間が減少しているエンジンルームにおいて、空気の移動が制限される状況である。すなわち、エンジンルーム内で熱がこもる状態である。これにより、エンジンルーム内の雰囲気温度が120℃に達するが、エンジン本体の温度は、冷却水の循環により100℃程度に抑えられる。すなわち、高温なエンジンルーム内においては、エンジンに直接搭載した方が、温度条件が低いために、電子制御装置の耐熱寿命が改善される傾向である。
本実施形態では、図5に示すように、インナーケース12における固定部32の孔部32aに螺子やボルトが挿入され、電子制御装置10がエンジン100に固定される。その一例として第1ケース20がエンジン100に接触するように固定される。なお、図5は、図3に対応しており、説明の都合上、固定部32を簡易的に図示している。そして、このエンジン直載の構成において、インナーケース12のベース部30により、内部空間S1が第1ケース20側の第1空間S1aと第2ケース21側の第2空間S1bに区画されている。また、第1回路基板13の裏面13bには、発熱部品41が実装されている。そして、固定部32により、インナーケース12がエンジン100と熱的に接続され、発熱部品41は、熱的に接続されたエンジン100とベース部30とにより挟まれる空間(図5中に破線で示す)に保持される。
このように、インナーケース12がエンジンルームの雰囲気温度よりも低いエンジン100と熱的に接続されているため、インナーケース12の温度もエンジンルームの雰囲気温度より低くなる。したがって、エンジン100とベース部30とによって挟まれる空間は、周囲よりも温度の低い冷却空間となる。この空間は、内部空間S1を含み、第2ケース21とエンジン100とにより挟まれる空間よりも狭いため、冷却空間としやすい。エンジン100とベース部30とによって挟まれる空間には、第1空間S1aが含まれており、第1空間S1aの温度が周囲よりも低い温度に保たれる。したがって、第1空間S1aに配置されている発熱部品41の温度上昇を抑制することができる。なお、発熱部品41が生じた熱を、インナーケース12、ひいてはエンジン100に逃がすこともできる。したがって、これによっても、発熱部品41の温度上昇を抑制することができる。
また、発熱部品41はパワーMOSFETのような大電流が流れる部品であるため、配線長を長くすると、回路基板13,14における配線自由度が低くなる。そして、Z方向に直交する方向において回路基板13,14、ひいては電子制御装置10の体格が大きくなる。また、EMC(Electro-Magnetic Compatibility)が低下する。これに対し、本実施形態では、発熱部品41が第1回路基板13に実装されており、コネクタ43と発熱部品41とを電気的に接続する配線の長さが短くなっている。したがって、Z方向に直交する方向において、電子制御装置10の体格を小型化することができ、且つ、EMCを向上することもできる。
本実施形態では、ベース部30の第3貫通孔34を通じて、挿入実装部品42が第1回路基板13の対向面13a側に配置されている。そして、挿入実装部品42は、第1回路基板13に対して挿入実装されている。したがって、挿入実装部品が第2回路基板の裏面側に配置され、第2回路基板に実装される構成に較べて、インナーケース12のベース部30及び第2回路基板14の厚みの分、第2空間S1bに位置する挿入実装部品42のZ方向の高さを低くすることができる。これにより、Z方向において、電子制御装置10の体格を小型化することができる。なお、挿入実装部品が第1回路基板の裏面側に配置され、第1回路基板に実装される構成に較べても、Z方向において、電子制御装置10の体格を小型化することができる。しかしながら、第2空間S1bに本体部42aが位置するようにすると、第2空間S1bにはコネクタ43も位置するため、電子制御装置10の小型化に有利である。
また、挿入実装部品42とコネクタ43は、ともに第1回路基板13の対向面13a側に配置され、第1回路基板13に挿入実装されている。したがって、第1回路基板13に挿入実装部品42及びコネクタ43が配置された状態で、裏面13b側からフローはんだ付けを行なうことにより、一括で、挿入実装部品42及びコネクタ43を実装することができる。これにより、製造工程を簡素化することもできる。
特に、挿入実装部品42のリード42bが屈曲部42cを有し、L字状をなしている。そして、これにより、本体部42aがベース部30の第2面30bに固定されている。したがって、Z方向において、電子制御装置10の体格をさらに小型化することができる。また、本体部42aがベース部30に固定されているため、エンジンやトランスミッションなど外部からの振動を受けても、リード42bへ作用する応力を低減することができる。すなわち、挿入実装部品42の耐振性(リード42bの接続信頼性)を向上することができる。
本実施形態では、ベース部30に第4貫通孔35が設けられ、第1回路基板13と第2回路基板14とが、第4貫通孔35を通じて電気的に接続されている。これによれば、第4貫通孔35を通じて任意の箇所で第1回路基板13と第2回路基板14とを接続することができる。したがって、回路基板13,14の配線自由度を向上することができる。これにより、EMCを向上することもできる。また、Z方向に直交する方向において、電子制御装置10の体格を小型化することもできる。
特に、ボンディングワイヤ45により、第1回路基板13と第2回路基板14が接続されており、第1回路基板13のうち、第4貫通孔35を塞ぐ底部13cの対向面13a側の部分に、ボンディングワイヤ45の一端が接続されている。また、第1ケース20が支持部24を有し、この支持部24により、底部13cが、裏面13b側から支持されている。したがって、第1ケース20と第2ケース21を組み付ける前に、第1ケース20上にインナーケース12ごと回路基板13,14を配置し、支持部24にて底部13cが支持された状態で、ボンディングワイヤ45を底部13cに超音波接合することができる。これにより、ボンディングワイヤ45の接続信頼性を確保することができる。
本実施形態では、コネクタ43のハウジング43aが、螺子44により第1回路基板13に固定されるとともに、第2貫通孔25の周囲において、シール材により第2ケース21に固定されている。このようにコネクタ43の固定構造の剛性が高いため、共振が生じにくい。例えば、外部機器とコネクタ43とを繋ぐワイヤハーネスの振動に対して共振しにくくなる。このように、コネクタ43の耐振性を向上することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
電子制御装置10は、第1回路基板13に実装されたコネクタ43が、ベース部30の第1貫通孔33及び第2ケース21の第2貫通孔25を通じて、外部に突出する構成を少なくとも有せば良い。
第2ケース21が凹部26を有する例を示したが、凹部26を有さない構成を採用することもできる。
アウターケース11の内部空間S1を、第1ケース20側の第1空間S1aと第2ケース21側の第2空間S1bとに区画するように、ベース部30が配置される例を示したが、ベース部30の配置は上記例に限定されない。外周縁部22,23の全周ではなく、一部のみで挟持され、内部空間S1において、XY面内の一部のみに配置される構成としても良い。
第1回路基板13と第2回路基板14とが、ボンディングワイヤ45により、電気的に接続される例を示したが、それ以外にも、例えばリードのような棒状、板状の金属部材を用いて接続を行なうこともできる。
また、ベース部30の第4貫通孔35を通じて、第1回路基板13と第2回路基板14が接続される例を示したが、第1回路基板13と第2回路基板14との電気的な接続はこれに限定されるものではない。例えば、上記したようにベース部30が内部空間S1においてXY面内の一部のみに配置され、ベース部30の配置されない箇所で、第1回路基板13と第2回路基板14が接続される構成を採用することもできる。
挿入実装部品42のリード42bが屈曲部42cを有し、本体部42aがベース部30の第2面30bに固定される例を示したが、図6に示すように、リード42bが屈曲部42cを有さず、本体部42aがベース部30によって支持されない構成を採用することもできる。しかしながら、この構成によると、第2面30b上に位置する挿入実装部品42の高さが高くなる。また、本体部42aはベース部30に対して浮いた状態となる。したがって、上記実施形態に示したように、本体部42aがベース部30の第2面30bに固定される構成のほうが好ましい。
第2回路基板14が、内部空間S1において、XY面内の一部のみに設けられる例を示したが、第2回路基板14の配置は、これに限定されるものではない。例えば図6に示すように、第2回路基板14を、XY面内のほぼ全域に設けても良い。図6に示す例では、第2回路基板14に、コネクタ43用の第5貫通孔46と、挿入実装部品42用の第6貫通孔47が設けられている。
第2回路基板14に実装される電子部品40は表面実装型に限定されるものではない。挿入実装型の電子部品40の場合、ベース部30に、第2面30bに開口する溝部や貫通孔を設け、この溝部や貫通孔内に端子が挿入されるように配置すれば良い。
発熱部品41が第1回路基板13に実装される例を示したが、第2回路基板14に実装されても良いし、両基板13,14に実装されても良い。しかしながら、上記実施形態に示すように、第1回路基板13に実装されるほうが、発熱部品41の温度上昇抑制、Z方向に直交する方向における体格の小型化、及びEMC向上の点で有利である。
電子制御装置10がエンジン100に載置される例を示したが、電子制御装置10の固定対象はエンジン100に限定されるものではない。
10・・・電子制御装置、11・・・アウターケース、12・・・インナーケース、13・・・第1回路基板、13a・・・対向面、13b・・・裏面、13c・・・底部、14・・・第2回路基板、14a・・・対向面、14b・・・裏面、20・・・第1ケース、21・・・第2ケース、22,23・・・外周縁部、24・・・支持部、25・・・第2貫通孔、26・・・凹部、27・・・溝部、28・・・突起部、29・・・固定孔、30・・ベース部、30a・・・第1面、30b・・・第2面、31・・・保持部、32・・・固定部、32a・・・孔部、33・・・第1貫通孔、34・・・第3貫通孔、35・・・第4貫通孔、36・・・突起部、37・・・溝部、38・・・固定孔、40・・・電子部品、41・・・発熱部品、42・・・挿入実装部品、42a・・・本体部、42b・・・リード、42c・・・屈曲部、43・・・コネクタ、43a・・・ハウジング、43b・・・端子、43c・・・溝部、44・・・螺子、45・・・ボンディングワイヤ、46・・・第5貫通孔、47・・・第6貫通孔、100・・・エンジン、S1・・・内部空間、S1a・・・第1空間、S1b・・・第2空間

Claims (4)

  1. 第1ケース(20)と第2ケース(21)とを有し、前記第1ケース及び前記第2ケースの組み付け状態で内部空間(S1)を形成するアウターケース(11)と、
    前記内部空間に収容されるベース部(30)を有し、前記第1ケース及び前記第2ケースによって保持されるインナーケース(12)と、
    前記ベース部における前記第1ケース側の第1面(30a)に固定された第1回路基板(13)と、
    前記ベース部における前記第1面と反対の第2面(30b)に固定され、前記第1回路基板と電気的に接続された第2回路基板(14)と、を備え、
    前記第1回路基板及び前記第2回路基板はそれぞれ電子部品(40)を有するとともに、前記第1回路基板は、前記ベース部の第1面との対向面(13a)に配置されたコネクタ(43)を有し、
    前記ベース部は、前記コネクタに対応する第1貫通孔(33)を有し、
    前記第2ケースは、記第1ケース側に凹んだ凹部(26)と、前記コネクタに対応して前記凹部の底部に形成された第2貫通孔(25)と、を有し、
    前記コネクタは、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔を通じて、前記第2ケースの外部に突出し
    前記ベース部は、前記第1回路基板と前記第2回路基板とを、ボンディングワイヤ(45)を介して電気的に接続するための第4貫通孔(35)を有し、
    前記第1回路基板と前記第2回路基板の一方は、前記第4貫通孔を塞ぐ底部(13c)を有し、該底部における前記ベース部側の面に、前記ボンディングワイヤが接続され、
    前記第1ケース及び前記第2ケースのうち、前記底部における前記ベース部側の面と反対の一面に対向する前記アウターケースが、前記底部を前記一面から支持する支持部(24)を有することを特徴とする電子制御装置。
  2. 前記第1ケースを車両のエンジン(100)側として、前記エンジンに載置されるものであり、
    前記ベース部は、前記内部空間を前記第1ケース側と前記第2ケース側とに区画し、
    前記第1回路基板は、前記コネクタが配置された前記対向面と反対の裏面(13b)に配置され、前記電子部品として他の前記電子部品よりも発熱量の大きい発熱部品(41)を有し、
    前記インナーケースは、前記エンジンに取り付けるために前記アウターケースの外部に設けられた固定部(32)を有するとともに、該固定部によって前記エンジンに取り付けられた状態で、前記エンジンと熱的に接続され、
    前記発熱部品は、熱的に接続された前記エンジンと前記インナーケースのベース部とにより挟まれる空間に保持されることを特徴とする請求項1に記載の電子制御装置。
  3. 前記コネクタは、挿入実装構造をなし、
    前記第1回路基板は、前記電子部品として挿入実装部品(42)を有し、
    前記ベース部は、前記挿入実装部品に対応する第3貫通孔(34)を有し、
    前記挿入実装部品は、前記第3貫通孔を通じて、前記第1回路基板の前記対向面に配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子制御装置。
  4. 前記挿入実装部品は、本体部(42a)と、該本体部から延設されたリード(42b)と、を有し、
    前記リードが屈曲部(42c)を有し、前記本体部が前記ベース部の前記第2面に固定されていることを特徴とする請求項3に記載の電子制御装置。
JP2013265840A 2013-12-24 2013-12-24 電子制御装置 Active JP6307871B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013265840A JP6307871B2 (ja) 2013-12-24 2013-12-24 電子制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013265840A JP6307871B2 (ja) 2013-12-24 2013-12-24 電子制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015122434A JP2015122434A (ja) 2015-07-02
JP6307871B2 true JP6307871B2 (ja) 2018-04-11

Family

ID=53533807

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013265840A Active JP6307871B2 (ja) 2013-12-24 2013-12-24 電子制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6307871B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101846199B1 (ko) * 2016-09-09 2018-04-06 현대오트론 주식회사 가변형 커넥터를 구비한 전자 제어 장치
KR102427624B1 (ko) * 2020-11-26 2022-08-01 한화시스템 주식회사 접속기의 제작 방법 및 접속기

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0514543Y2 (ja) * 1986-06-09 1993-04-19
JPH11135965A (ja) * 1997-10-30 1999-05-21 Nippon Seiki Co Ltd コネクタ付プリント基板の保持構造
DE19904303A1 (de) * 1999-01-28 2000-08-24 Bosch Gmbh Robert Gehäuse für ein elektronisches Gerät in der Mikrowellentechnik
JP4886988B2 (ja) * 2005-01-04 2012-02-29 日立オートモティブシステムズ株式会社 樹脂封止型エンジンコントロール装置並びにその製造方法
JP5239926B2 (ja) * 2009-02-16 2013-07-17 株式会社デンソー 電子装置及びその製造方法
JP5338797B2 (ja) * 2010-12-14 2013-11-13 株式会社デンソー 電子装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015122434A (ja) 2015-07-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11370372B2 (en) Electronic control device
JP3748253B2 (ja) 車載電子機器の筐体構造
JP3864873B2 (ja) 電子制御装置
JP2007281127A (ja) コンデンサを備える回路装置及びコンデンサモジュール
US8530759B2 (en) Electronic apparatus
JP2014063930A (ja) 電子制御装置
JP6634316B2 (ja) 樹脂封止型車載制御装置
JP6542642B2 (ja) 電子制御装置
JP2008071854A (ja) 電装品ケース体構造
US10880989B2 (en) Electrical junction box
JP5846181B2 (ja) 電子制御装置
JP2015216141A (ja) 電子装置
JP2008053635A (ja) 電装品ユニット
JP6307871B2 (ja) 電子制御装置
JP2014165227A (ja) 電子制御装置
JP2013258184A (ja) 車載用電子制御装置
JP6419125B2 (ja) 電子制御装置
JP2015002323A (ja) 電子装置
JP2004259948A (ja) 電子制御装置
JP6121879B2 (ja) 制御ユニット
JP6698563B2 (ja) 電子制御装置
JP6214970B2 (ja) 車両用電子制御装置
JP2006179763A (ja) 電子装置
JP6083334B2 (ja) 電子装置
JP2021106233A (ja) 電子制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160229

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170223

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170905

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171024

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180213

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180226

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6307871

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250