JP2007271149A - 冷媒凝縮器の取付構造 - Google Patents

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史成 福岡
Hideaki Yasuda
秀明 保田
Toshiki Hakata
俊樹 伯方
Kentaro Kouke
健太郎 小請
Koji Mayumi
浩司 間弓
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Abstract

【課題】フロントエンドモジュールを構成する冷媒凝縮器を、ラジエータを介して車両構成部材に取り付けるようにした冷媒凝縮器の取付構造において、冷媒凝縮器の本体部に後側へ延びるパイプを設け、このパイプにジョイント部を設けることにより冷媒配管の接続作業性を良好にする場合に、フロントエンドモジュールの重量の増加及びコストの高騰を抑制しながら、パイプの変形や破損を防止する。
【解決手段】冷媒凝縮器1の本体部50に、後側へ延びる冷媒供給用パイプ51及び冷媒排出用パイプ52を設ける。これらパイプ51、52の先端部に、供給側ジョイント部66及び排出側ジョイント部67を設ける。ラジエータ2には、樹脂製のシュラウド13を設ける。シュラウド13の右板部25に、冷媒供給用パイプ51を保持する供給側保持部35と、冷媒排出側ジョイント部67を保持する排出側保持部36とを一体成形する。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば自動車等の車両に搭載される車両用空調装置の冷凍サイクルを構成する冷媒凝縮器を車両に取り付ける構造に関する。
従来より、例えば、特許文献1に開示されているように、車両用空調装置の冷媒凝縮器及びエンジンの冷却水を冷却するための車載熱交換器としてのラジエータは、車両の前側に設けられたエンジンルームの前端部に搭載されるケースが多い。この特許文献1のラジエータは、車両の前部を構成するラジエータ固定部材等からなる車両構成部材に取り付けられている。一方、冷媒凝縮器には、エンジンルームに配設された冷媒圧縮機の吐出口に繋がる冷媒配管が接続される冷媒供給側ジョイント部と、車室に配設された空調ユニットに繋がる冷媒配管が接続される冷媒排出側ジョイント部とが設けられている。この冷媒凝縮器は、上記ラジエータの空気流れ方向上流側である車両前側に固定された状態で、該ラジエータを介して車両構成部材に取り付けられている。このように、冷媒凝縮器をラジエータに固定し、ラジエータと冷媒凝縮器とを一体で車両構成部材に取り付け、フロントエンドモジュールとする構造を採ることで、車両の製造ラインとは別の場所でフロントエンドモジュールを完成させた後、製造ラインに搬送して冷媒凝縮器とラジエータとを一緒に車両に取り付けることができる。これにより、製造ラインで車両に組み付ける部品点数が少なくなり、製造ラインにおける製造工数を削減することができる。
また、特許文献1では、エンジンの冷却水よりも高温になる場合の多い冷媒が流入する冷媒凝縮器をラジエータの空気流れ方向上流に配置することで、各々の熱交換率効率をできるだけ高めるようにしている。
特開平5−71891号公報
ところで、冷媒凝縮器の冷媒供給側ジョイント部は、ラジエータよりも車両後側に位置する冷媒圧縮機から延びる冷媒配管を接続するためのものなので、その接続時の作業性を考慮すると、ラジエータを避けるようにして冷媒凝縮器の本体部よりも車両後側に配置したい。冷媒排出側ジョイント部も同様に、空調ユニットがラジエータよりも車両後側にあるので冷媒凝縮器の本体部よりも車両後側に配置したい。このようにジョイント部を冷媒凝縮器の本体部よりも車両後側に配置しようとする場合には、部品点数や組付工数を削減できる構造として、冷媒凝縮器に、その本体部から車両後側に延びるパイプを設け、このパイプの先端部にジョイント部を固定する構造が好ましい。
しかしながら、上記冷媒凝縮器のジョイント部に冷媒配管を接続する際には、作業者による冷媒配管の押し付け力がジョイント部に作用する。また、冷媒供給側ジョイント部には、一般に、冷凍サイクルに冷媒を充填するための冷媒注入部が設けられており、この冷媒注入部から冷媒を注入する際にも、押し付け力が冷媒供給側ジョイント部に作用する。また、車両走行時等の振動がラジエータに伝わって冷媒凝縮器の本体部が振動した場合や、エンジンの振動が冷媒圧縮機から冷媒配管を介して上記パイプに伝わった場合には、該パイプに加振力が作用する。さらに、フロントエンドモジュールを車両の製造ラインまで搬送する際に、物品等が上記パイプに不意に当たってしまう場合があり、この場合にもパイプに力が作用することになる。
このように、冷媒凝縮器の本体部にパイプを設けた場合には、該パイプに様々な場面で力が作用することになるので、パイプを支持する補強用部材を冷媒凝縮器の本体部に設けてパイプの変形や破損を抑制する必要が生じると考えられる。この補強用部材によるパイプの補強効果を十分に得ようとすると、該補強用部材を冷媒凝縮器の本体部から該本体部の車両後側に亘る大型のものにしなければならず、フロントエンドモジュールの重量が増加するとともに、コストが高騰する。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、冷媒凝縮器及び車載熱交換器を有するフロントエンドモジュールを構成し、冷媒凝縮器を、車載熱交換器を介して車両構成部材に取り付けるようにした冷媒凝縮器の取付構造において、冷媒凝縮器の本体部から車両後側へ延びるパイプを設け、このパイプにジョイント部を設けることにより冷媒配管の接続作業性を良好にする場合に、フロントエンドモジュールの重量の増加及びコストの高騰を抑制しながら、パイプの変形や破損を防止することにある。
上記目的を達成するために、本発明では、冷媒凝縮器の車両後側に位置している車載熱交換器に、冷媒凝縮器のパイプ及びジョイント部の少なくとも一方を保持させるようにした。
具体的には、請求項1の発明では、車両に搭載された空調装置の冷凍サイクルを構成する冷媒凝縮器が、車両の前部に搭載された車載熱交換器に対しその車両前側に固定され、該車載熱交換器を介して車両構成部材に取り付けられるように構成された冷媒凝縮器の取付構造であって、上記冷媒凝縮器には、該冷媒凝縮器の本体部から車両後側へ延びるように形成された冷媒給排用パイプが設けられ、上記冷媒給排用パイプの先端部には、上記冷凍サイクルを構成する他の機器から延びる冷媒配管が接続されるジョイント部が設けられ、上記車載熱交換器には、上記冷媒給排用パイプ及び上記ジョイント部の少なくとも一方を保持する保持部が設けられ、上記冷媒凝縮器が上記車載熱交換器に固定された状態で、上記冷媒給排用パイプ及びジョイント部の少なくとも一方が上記保持部に保持される構成とする。
この構成によれば、冷媒凝縮器を車載熱交換器に固定してフロントエンドモジュールを構成し、このフロントエンドモジュールを車両に取り付けると、冷媒凝縮器の冷媒給排用パイプが車両後側へ延びているので、車載熱交換器を避けるようにジョイント部を冷媒凝縮器の本体部よりも車両後側に配置することが可能になる。また、上記フロントエンドモジュールにおいては、冷媒給排用パイプ及びジョイント部の少なくとも一方が、冷媒凝縮器の本体部よりも車両後側に位置する車載熱交換器の保持部に保持されている。従って、保持部を小型かつ軽量なものとしながら、冷媒給排用パイプやジョイント部を保持することが可能になり、冷媒給排用パイプの変形や破損が効果的に抑制される。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、車載熱交換器は、該車載熱交換器のコア部に空気流を導くための樹脂製のシュラウドを備え、上記シュラウドに保持部が設けられている構成とする。
この構成によれば、車載熱交換器のシュラウドに保持部を一体成形することが可能になる。
請求項3の発明では、請求項1の発明において、車載熱交換器は、熱交換媒体が流れる複数のチューブと、該チューブの端部に連通した状態で配設されたタンクとを備え、上記タンクの構成部材が樹脂製とされ、該構成部材に保持部が設けられている構成とする。
この構成によれば、車載熱交換器のタンクの構成部材に保持部を一体成形することが可能になる。
請求項4の発明では、請求項1から3のいずれか1つの発明において、保持部は、冷媒凝縮器を車載熱交換器に固定する際に該車載熱交換器に対し相対移動する冷媒給排用パイプ及びジョイント部の少なくとも一方が嵌入するように開放した開放部を有している構成とする。
この構成によれば、冷媒凝縮器を車載熱交換器に固定する際に、同時に、冷媒給排パイプやジョイント部を保持部の開放部から該保持部に嵌入させて該保持部で保持することが可能になる。
請求項5の発明では、請求項1から4のいずれか1つの発明において、冷媒給排用パイプ及びジョイント部の少なくとも一方は、車載熱交換器に対し弾性保持されている構成とする。
この構成によれば、車載熱交換器が振動した場合に、この車載熱交換器から冷媒給排用パイプに伝達する振動が減衰される。
請求項6の発明では、請求項1から5のいずれか1つの発明において、ジョイント部が保持部に保持される構成とする。
この構成によれば、冷媒配管を接続する際にジョイント部が動いてしまうのを抑制することが可能になる。
請求項1の発明によれば、冷媒凝縮器の本体部から車両後側へ延びる冷媒給排用パイプの先端部にジョイント部を設けたので、ジョイント部への冷媒配管の接続作業性を良好にすることができる。また、フロントエンドモジュールを構成した際に、上記冷媒給排用パイプやジョイント部を冷媒凝縮器の本体部よりも車両後側に位置する車載熱交換器の保持部に保持することができる。これにより、保持部を小型かつ軽量なものとしてフロントエンドモジュールの重量の増加及びコストの高騰を抑制しながら、冷媒給排用パイプの変形や破損を効果的に抑制することができる。
請求項2の発明によれば、車載熱交換器が樹脂製のシュラウドを備えているので、保持部をシュラウドに一体成形することができ、部品点数の増加を招くことなく保持部を設けることができる。
請求項3の発明によれば、車載熱交換器のタンクの構成部材を樹脂製としたので、保持部をタンクの構成部材に一体成形することができ、部品点数の増加を招くことなく保持部を設けることができる。
請求項4の発明によれば、冷媒凝縮器を車載熱交換器に固定する際に、同時に、冷媒給排用パイプ及びジョイント部の少なくとも一方を保持部で保持することができる。これにより、冷媒給排用パイプやジョイント部を保持部で保持するのに要する工数を削減することができる。
請求項5の発明によれば、冷媒給排用パイプ及びジョイント部の少なくとも一方を車載熱交換器に対し弾性保持するようにしたので、車載熱交換器の振動が冷媒給排用パイプに伝達しにくくなる。これにより、車載熱交換器の振動による冷媒給排用パイプの変形や破損及び冷媒給排用パイプ内を流れる冷媒の脈動による車室内への振動伝達や異音等を抑制することができる。
請求項6の発明によれば、保持部でジョイント部を保持するようにしたので、冷媒配管をジョイント部に接続する際に該ジョイント部が動いてしまうのを抑制することができる。これにより、冷媒配管の接続作業性をより一層良好にすることができ、また、ジョイント部の動きに起因して該ジョイント部が周辺部品と干渉してしまうこと等を防止することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る冷媒凝縮器の取付構造を示すものである。この冷媒凝縮器1(図2に示す)は、車載熱交換器としてのラジエータ2の車両前側に固定された状態で該ラジエータ2を介して上側車両構成部材3及び下側車両構成部材4に取り付けられるようになっている。これら車両構成部材3、4は、車両の前側に設けられたエンジンルーム(図示せず)を形成する部材であり、該エンジンルームの前端部に位置している。上側車両構成部材3と、下側車両構成部材4との間に上記冷媒凝縮器1及びラジエータ2が配置されている。
尚、この実施形態の説明では、説明の便宜を図るために、車両前側を単に「前」といい、また、車両後側を単に「後」といい、また、車両左側を単に「左」といい、また、車両右側を単に「右」というものとする。
上記ラジエータ2は、車両に搭載されたエンジン(図示せず)の冷却水を外部空気と熱交換させて冷却するためのものであり、冷却水と外部空気とを熱交換させる本体部10と、本体部10に冷却水を供給する供給用ラジエータパイプ11と、本体部10から冷却水を排出する排出用ラジエータパイプ12と、送風ファン(図示せず)が取り付けられたシュラウド13とを備えている。上記本体部10は、上下方向に延びるチューブ及び伝熱用のフィン(共に図示せず)を左右方向に交互に並べてなるコア部17と、コア部17の上端部及び下端部にそれぞれ配設された上側ヘッダタンク18及び下側ヘッダタンク19と、コア部17の左端部及び右端部に設けられた左側エンドプレート(図示せず)及び右側エンドプレート20とを備えている。
上記チューブは、外部空気の流れ方向に長い断面形状を有する扁平チューブである。フィンは、外部空気の流れ方向に沿って見て波型をなすコルゲートフィンである。これらチューブ及びフィンは接合されて一体化している。
上記上側ヘッダタンク18は、その下壁部を構成する下側部材(図示せず)と、下壁部よりも上側を構成する上側部材22とを備えている。下側部材には、チューブの上端部が挿入されるチューブ挿入孔(図示せず)が形成されている。上側部材22は、樹脂製とされ、上記下側部材の周縁部に接合されている。上記下側ヘッダタンク19は、上記上側ヘッダタンク18と同様に、チューブ挿入孔が形成された上側部材(図示せず)と、樹脂製の下側部材24とを備えている。上記供給用ラジエータパイプ11は上側ヘッダタンク18に接続され、排出用ラジエータパイプ12は下側ヘッダタンク19に接続されている。従って、エンジンからの冷却水は、まず、上側ヘッダタンク18に流入した後、各チューブに分流して下側へ流れて下側ヘッダタンク19で集合した後、排出される。
上記シュラウド13は、空気流をコア部17に導くためのものであり、ラジエータ2の空気流れ方向下流側である後側に取り付けられている。このシュラウド13は、樹脂製であり、コア部17の後面を覆うように形成された略矩形の後板部26と、該後板部26の左右両縁部から前方へ延びる左板部(図示せず)及び右板部25とを備えている。
上記後板部26の上縁部及び下縁部は、コア部17の上縁部近傍及び下縁部近傍に位置している。後板部26の上縁部には、上方へ突出する2つの取付部27が左右方向に離れて設けられている。これら取付部27には、貫通孔(図示せず)が形成されている。この貫通孔には、取付部27を上側ヘッダタンク18の上側部材22に固定するための固定部材29が挿入されるようになっている。また、後板部26の下縁部にも下方へ突出する2つの取付部28が設けられ、これら取付部28に形成された下方に開放する切欠部28aに固定部材29が嵌合され、該取付部28が下側ヘッダタンク19の下側部材24に固定されている。また、後板部26には、送風ファン取付孔30が形成されている。この送風ファン取付孔30の内方には、送風ファン支持部31が設けられており、この送風ファン支持部31に送風ファンが支持されている。この送風ファンは、空気を前側から後側へ送風するものである。
上記左板部及び右板部25は、コア部17の左側面及び右側面を覆うように該側面と略平行に前後方向に延びている。左板部及び右板部25の上縁部は、コア部17の上縁部近傍に位置し、下縁部はコア部17の下縁部近傍に位置している。また、左板部及び右板部25の前縁部は、コア部17の前面近傍に位置している。
上記右板部25の上部には、後述の冷媒供給用パイプ51を保持するための供給側保持部35が設けられ、下部には、後述の冷媒排出側ジョイント部67を保持するための排出側保持部36が設けられている。供給側保持部35及び排出側保持部36は、右板部25の後端部に位置し、該右板部25に一体成形されている。図3及び図5(a)に示すように、供給側保持部35は、冷媒供給用パイプ51の前後方向に延びる部分を上下方向に挟持するクリップ状をなしており、右板部25から右側へ突出する供給側上方板部37と供給側下方板部38とで構成されている。これら板部37、38は樹脂製であるため、弾性変形するようになっている。
上記供給側上方板部37と供給側下方板部38の基端部は繋がっている。供給側上方板部37及び供給側下方板部38の基端部よりも先端側は、上記冷媒供給用パイプ51の外面形状に沿うように、それぞれ上方及び下方へ湾曲している。供給側上方板部37の湾曲した部分と供給側下方板部38の湾曲した部分との間隔は、冷媒供給用パイプ51の外径よりも若干狭く設定されている。また、上記供給側上方板部37の先端部と供給側下方板部38の先端部とは上下方向に離れており、これら先端部の間隔は、冷媒供給用パイプ51の外径よりも狭く設定されている。これにより、挟持された冷媒供給用パイプ51が供給側上方板部37の先端部と供給側下方板部38の先端部との間から抜け出さないようになっている。
図4及び図5(b)に示すように、上記排出側保持部36は、冷媒排出側ジョイント部67を上下方向に挟持するクリップ状をなしており、右板部25から右側へ突出する排出側上方板部39と排出側下方板部40とで構成されている。これら排出側上方板部39及び排出側下方板部40も弾性変形するようになっている。
上記冷媒排出側ジョイント部67は、詳細は後述するが、略直方体のブロックで構成されており、その左側面が右板部25に当接するようになっている。上記排出側上方板部39の基端部よりも先端側は、冷媒排出側ジョイント部67の上面に沿って延びている。排出側上方板部39の先端部は、冷媒排出側ジョイント部67の右側面に沿うように下方へ折り曲げられている。一方、排出側下方板部40の基端部よりも先端側は、冷媒排出側ジョイント部67の下面に沿って延びている。排出側下方板部40の先端部は、冷媒排出側ジョイント部67の右側面に沿うように上方へ折り曲げられており、この排出側下方板部40の先端部と、上記排出側上方板部39の先端部とは上下方向に対向している。上方板部39の基端側と下方板部40の基端側との間隔は、冷媒排出側ジョイント部67の上下方向の寸法よりも若干狭く設定されている。
また、排出側上方挟持板部39と排出側下方挟持板部40との間には、冷媒凝縮器1をラジエータ2に固定する際に該ラジエータ2に対し相対移動する冷媒排出側ジョイント部67が嵌入するように開放した開放部Sが設けられている。
上記ラジエータ2の上側ヘッダタンク18には、2つの上側取付部41が左右方向に間隔をあけて設けられ、下側ヘッダタンク19にも、同様に2つの下側取付部42が設けられている。上記上側取付部41は、上記上側車両構成部材3に上側弾性部材43を介して取り付けられている。また、上記下側取付部42は、上記下側車両構成部材4に下側弾性部材44を介して取り付けられている。つまり、ラジエータ2の上下左右の4箇所が車両構成部材3、4に弾性支持されている。
図2に示すように、上記冷媒凝縮器1は、冷媒と外部空気とを熱交換させる本体部50と、本体部50に冷媒を供給する冷媒供給用パイプ51と、本体部50から冷媒を排出する冷媒排出用パイプ52とを備えている。これら冷媒供給用パイプ51及び冷媒排出用パイプ52は、アルミニウム合金で構成され、本発明の冷媒給排用パイプを構成するものである。
上記本体部50は、左右方向に延びるチューブ53及び伝熱用のフィン54を上下方向に交互に並べてなるコア部55と、該コア部55のチューブ53の両端部に該チューブ53の端部とそれぞれ連通するように設けられた左側ヘッダタンク(図示せず)及び右側ヘッダタンク57と、コア部55の上端部及び下端部に設けられた上側エンドプレート59及び下側エンドプレート60とで構成されている。
上記チューブ53は、外部空気の流れ方向に長い断面形状を有する扁平チューブであり、アルミニウム合金で構成されている。上記フィン54は、コルゲートフィンであり、アルミニウム合金の薄板材で構成されている。チューブ53の外面には、ろう材が塗布されている。このチューブ53に上記フィン54がろう付けされてチューブ53及びフィン54が一体化している。
上記右側ヘッダタンク57は、アルミニウム合金製の板材を上下方向に長く延びる円筒状に成形してなる周壁部62と、上側キャップ63及び下側キャップ64とを備えている。周壁部62には、上記チューブ53の端部が挿入されるチューブ挿入孔(図示せず)が形成されている。チューブ53の端部はチューブ挿入孔に挿入された状態で該チューブ挿入孔の周縁部にインレットカラー(図示せず)を介してろう付けされている。
右側ヘッダタンク57の周壁部62の上部には、貫通孔57aが形成されている。この貫通孔57aには、上記冷媒供給用パイプ51の基端部が挿入され、該基端部が貫通孔57aの周縁部にろう付けされている。冷媒供給用パイプ51は、基端部から後側へ向かって略水平に延びる第1水平部51aと、該第1水平部51aの先端部から略水平に左側へ延びる第2水平部51bと、該第2水平部51bの先端部から略鉛直上向きに延びる鉛直部51cとで構成されている。図3にも示すように、上記第1水平部51aの基端側約半分は、ラジエータ2のシュラウド13を避けるように、先端側へ行くほど右側に位置するように斜めに延びている。第1水平部51aの先端側約半分は、シュラウド13の右板部25に沿うように延びている。第1水平部51aの先端部は、シュラウド13の後板部26よりも後側に離れて位置している。第2水平部51bは、シュラウド13の後板部26から後側に離れた状態で該後板部26と略平行に延びている。鉛直部51cの先端部は、シュラウド13の上縁部近傍に位置している。
上記冷媒供給用パイプ51の先端部には、冷媒供給側ジョイント部66が設けられている。この冷媒供給側ジョイント部66は、アルミニウム合金製のブロックで構成されている。冷媒供給側ジョイント部66には、冷媒供給用パイプ51の先端部に連通する冷媒流通孔66aと、ねじ孔66bとが形成されている。冷媒流通孔66a及びねじ孔66bは、上方に開口している。
上記冷媒供給側ジョイント部66には、冷媒圧縮機(図示せず)の吐出口に繋がる延びる冷媒配管(図示せず)が接続されるようになっている。この冷媒配管には、冷凍サイクルに冷媒を充填するための冷媒注入バルブ(図示せず)が取り付けられている。上記冷媒配管の冷媒凝縮器1側には、上記冷媒供給側ジョイント部66と同様なジョイント部が設けられている。このジョイント部が上記冷媒供給側ジョイント部66の上面に配置された状態で、該冷媒供給側ジョイント部66に対して上記ねじ孔66bに螺合するボルト(図示せず)で締結されるようになっている。尚、上記冷媒圧縮機は、エンジンに固定され、該エンジンの回転力で駆動されるようになっている。
図2に示すように、上記右側ヘッダタンク57の周壁部62の下部には、貫通孔57bが形成されている。この貫通孔57bには、上記冷媒排出用パイプ52の基端部が挿入され、該基端部が貫通孔57bの周縁部にろう付けされている。図4に示すように、この冷媒排出用パイプ52は、上記冷媒供給用パイプ51の第1水平部51aと同様に略水平に延びており、先端部は、シュラウド13の右板部25の後端部近傍に位置している。
上記冷媒排出用パイプ52の先端部には、冷媒排出側ジョイント部67が設けられている。この冷媒排出側ジョイント部67は、略直方体のアルミニウム合金製のブロックで構成されている。この冷媒排出側ジョイント部67には、冷媒流通孔67aとねじ孔67bとが形成されている。冷媒流通孔67a及びねじ孔67bは、後方に開口している。
上記冷媒排出側ジョイント部67には、車室に配設された空調ユニット(図示せず)からエンジンルームへ延びる冷媒配管(図示せず)が接続されるようになっている。この冷媒配管の空調ユニット側は、空調ユニットの冷媒蒸発器に膨張弁(共に図示せず)を介して繋がっている。上記冷媒配管の冷媒凝縮器1側には、ジョイント部が設けられており、このジョイント部が上記冷媒排出側ジョイント部67の後面に配置された状態で、該冷媒排出側ジョイント部67に対して上記ねじ孔67bに螺合するボルト(図示せず)で締結されるようになっている。
上記右側ヘッダタンク57の周壁部62の上端部と下端部とは、コア部55の上端部及び下端部よりも上方及び下方へそれぞれ突出している。上記上側キャップ63及び下側キャップ64は、周壁部62の端部にろう付けされている。
尚、上記左側ヘッダタンクは、上記右側ヘッダタンク57と同様に周壁部、上側キャップ及び下側キャップを備えている。この左側ヘッダタンクの上下方向略中央部には、該ヘッダタンクの内部空間を上側空間と下側空間とに仕切る仕切板が配設されている。左側ヘッダタンクの上側空間に連通するチューブ53により上側パスが構成され、下側空間に連通するチューブ53により下側パスが構成されている。
上記上側及び下側エンドプレート59、60は、アルミニウム合金製の板材で構成されている。上側エンドプレート59は、上方に開放するチャンネル状に形成され、フィン54及びヘッダタンク57の上端部にろう付けされている。上側エンドプレート59には、2つのブラケット70が左右方向に間隔をあけて取り付けられている。これらブラケット70には貫通孔70aが形成されている。この貫通孔70aには、ブラケット70をラジエータ2の上側ヘッダタンク18の上側部材22に締結固定するためのボルト(図示せず)が挿入されるようになっている。
また、上記下側エンドプレート60は、下方に開放するチャンネル状に形成され、フィン54及びヘッダタンク57の下端部にろう付けされている。この下側エンドプレート60にも、貫通孔71aが形成された一対のブラケット71が取り付けられており、該ブラケット71がラジエータ2の下側ヘッダタンク19の下側部材24に締結固定されている。つまり、冷媒凝縮器1の上下左右の4箇所がラジエータ2に固定されている。
次に、上記のように構成された冷媒凝縮器1を車両に取り付ける場合について説明する。まず、冷媒凝縮器1をラジエータ2に固定する。このとき、冷媒凝縮器1をラジエータ2の前方に位置付けた後、該ラジエータ2に対し接近する方向に相対移動させて、ブラケット70、71を上側ヘッダタンク18の上側部材22及び下側ヘッダタンク19の下側部材24に重ねて締結固定する。この冷媒凝縮器1を移動させていく際、冷媒排出側ジョイント部67が、その後端部から排出側保持部36の開放部Sを介して該排出側保持部36に嵌入していく。冷媒凝縮器1をラジエータ2に固定した状態では、図4に示すように、冷媒排出側ジョイント部67が排出側保持部36に完全に嵌入した状態になる。この冷媒排出側ジョイント部67が排出側保持部36に嵌入すると、排出側上方板部39の基端側と排出側下方板部40の基端側との間隔が冷媒排出側ジョイント部67の上下方向の寸法よりも若干狭く設定されているので、冷媒排出側ジョイント部67が排出側保持部36によってぐらつかないように保持される。
一方、上記冷媒供給用パイプ51は、冷媒凝縮器1をラジエータ2に固定する際に、供給側保持部35よりも右側に位置させておく。そして、冷媒供給用パイプ51を供給側上方板部37の先端部と供給側下方板部38の先端部との間に位置付けた後、左側へ押すと、供給側上方板部37が上方へ弾性変形するとともに、供給側下方板部38が下方へ弾性変形する。これにより、冷媒供給用パイプ51が両板部37、38の先端部を超えて、これら両板部37、38の間に入った状態になり、両板部37、38の形状が復元する。この冷媒供給用パイプ51が供給側保持部35に嵌入した状態では、供給側上方板部37の湾曲した部分と供給側下方板部38の湾曲した部分との間隔が冷媒供給用パイプ51の外径よりも若干狭く設定されているので、冷媒供給用パイプ51ががたつかないようになっている。
上記のようにして冷媒凝縮器1をラジエータ2に固定してクーリングモジュールMを構成した後、そのクーリングモジュールMを上記上側車両構成部材3及び下側車両構成部材4に取り付け、フロントエンドモジュールを完成し、車両の製造ラインまで搬送する。このクーリングモジュールMの取り付け時や搬送時に、冷媒供給用パイプ51や、冷媒排出用パイプ52、冷媒供給側ジョイント部66、冷媒排出側ジョイント部67に物品等が不意に当たった場合には、冷媒供給用パイプ51を供給側保持部35で保持するとともに、冷媒排出側ジョイント部67を排出側保持部36で保持しているので、冷媒供給用パイプ51及び冷媒排出用パイプ52の変形や破損が抑制される。
上記フロントエンドモジュールは、冷媒供給用パイプ51及び冷媒排出用パイプ52が後側に延びているものなので、冷媒供給側ジョイント部66及び冷媒排出側ジョイント部67は、フロントエンドモジュールのエンジンルーム側に位置することになる。これにより、両ジョイント部66、67に冷媒配管を接続する作業が簡単に行えるようになる。
また、上記ジョイント部66、67に冷媒配管を接続する際に、作業者による冷媒配管の押し付け力がジョイント部66、67に作用した場合、上記のように冷媒供給用パイプ51及び冷媒排出側ジョイント部67を保持しているので、冷媒供給用パイプ51及び冷媒排出用パイプ52の変形や破損が抑制される。このとき、冷媒配管の押し付け力が直接作用する冷媒排出側ジョイント部67を保持しているので、冷媒配管を接続する際に冷媒排出側ジョイント部67が動いてしまうのが抑制され、ひいては、冷媒排出側ジョイント部67が動くことによる周辺部品との干渉を未然に防止できる。
上記冷媒配管の接続後に、冷媒を冷媒供給側の冷媒配管に設置している冷媒注入バルブから冷凍サイクルに充填する際には、冷媒供給側ジョイント部66に押し付け力が作用するが、このときにも、冷媒供給用パイプ5の変形や破損が抑制される。
上記フロントエンドモジュールが車両に搭載された状態で車両が走行すると、走行時等の振動がラジエータ2に伝わって冷媒凝縮器1の本体部50が振動し、また、エンジンの振動が冷媒圧縮機から冷媒配管を介して冷媒供給用パイプ51に伝わる。これらの振動により冷媒供給用パイプ51及び冷媒排出用パイプ52には加振力が作用する。このときにも、冷媒供給用パイプ51及び冷媒排出側ジョイント部67を保持しているので、冷媒供給用パイプ51及び冷媒排出用パイプ52の変形や破損が抑制される。
以上説明したように、この実施形態に係る冷媒凝縮器1の取付構造によれば、冷媒凝縮器1の本体部50から後側へ延びる冷媒供給用パイプ51及び冷媒排出用パイプ52にジョイント部66、67を設けたので、該ジョイント部66、67への冷媒配管の接続作業性を良好にすることができる。また、冷媒供給用パイプ51を保持する供給側保持部35及び冷媒排出側ジョイント部67を保持する排出側保持部36を冷媒凝縮器1の本体部50よりも後側に位置するラジエータ2に設けたので、両保持部35、36を小型かつ軽量なものとしながら、パイプ51、52やジョイント部66、67を保持することが可能になり、フロントエンドモジュールの重量の増加及びコストの高騰を抑制しながら、冷媒供給用パイプ51及び冷媒排出用パイプ52の変形や破損を効果的に抑制することができる。
また、供給側保持部35及び排出側保持部36をシュラウド13に一体成形したので、部品点数の増加を招くことはない。
また、排出側保持部35に開放部Sを設けたので、冷媒凝縮器1をラジエータ2に固定する際に同時に冷媒排出側ジョイント部67を排出側保持部36で保持することができ、冷媒排出側ジョイント部67を排出側保持部36で保持するのに要する工数を削減することができる。
また、冷媒配管を接続する際に押し付け力が直接作用する冷媒排出側ジョイント部67を保持するようにしたので、該ジョイント部67が動いてしまうのを抑制することができる。これにより、冷媒配管の接続作業性をより一層良好にすることができ、かつ、周辺部品との干渉を未然に防止できる。
尚、この実施形態では、シュラウド13に保持部35、36を設けるようにしたが、これに限らず、例えば図6に示す変形例1のように、供給側保持部35及び排出側保持部36をラジエータ2の上側ヘッダタンク18の上側部材22及び下側ヘッダタンク19の下側部材24にそれぞれ設けるようにしてもよい。これら上側部材22及び下側部材24は樹脂製であるため、供給側保持部35及び排出側保持部36を上側部材22及び下側部材24に一体成形することが可能である。
また、図7に示す変形例2のように、ラジエータ2の冷却水の流れが水平方向である場合には、コア部55の左側及び右側に左側ヘッダタンク(図示せず)及び右側ヘッダタンク80が配設されることになる。この場合には、上側保持部35及び下側保持部36を右側ヘッダタンク80の樹脂製の右側部材81に一体成形するようにしてもよい。この図7における符号82は上側エンドプレートである。
また、この実施形態では、供給側保持部35と排出側保持部36との2つを設けるようにしたが、これに限らず、保持部は供給側と排出側との一方にのみ設けてもよい。また、供給側保持部35を2つ以上設け、冷媒供給用パイプ51や冷媒排出側ジョイント部66の2カ所以上を保持するようにしてもよいし、排出側保持部36を同様に2つ以上設けてもよい。
また、供給側保持部35の位置及び形状を変更して冷媒供給側ジョイント部66を保持するようにしてもよいし、同様に、排出側保持部36で冷媒排出用パイプ52を保持するようにしてもよい。
また、この実施形態では、供給側保持部35及び排出側保持部36をシュラウド13やヘッダタンク18、19、80に一体成形するようにしているが、これら保持部35、36は、シュラウド13やヘッダタンク18、19、80とは別部材に構成し、該シュラウド13やヘッダタンク18、19、80に取り付けるようにしてもよい。
すなわち、例えば、図8〜図12に示す変形例3では、供給側保持部35を樹脂製のクリップで構成し、排出側保持部36を樹脂製のファスナで構成している。この変形例3では、シュラウド13の右板部25の上部及び下部に、右側へ向けて張り出すように上部取付座25a及び下部取付座25bが形成されている。これら上部取付座25a及び下部取付座25bには、それぞれ取付孔25c、25dが取付座25a、25bを貫通するように形成されている。供給側保持部35は、図9に示すように、上部取付座25aに沿うように延びる板部100と、板部100から取付孔25cに挿入されるように突出する軸部101と、板部100における軸部101と反対側に形成されたホルダ部102とを備えている。軸部101の先端部には、係合爪103が形成されている。図12(a)に示すように、軸部101を取付孔25cに挿入した状態で、係合爪103が取付孔25cの周縁部に係合して軸部101の抜けが阻止されるようになっている。ホルダ部102は、図9に示すように、円筒を軸線に沿って略半割状にした形状を有しており、板部100に固定された固定部102aと、固定部102aに対し薄肉ヒンジを介して一体成形された可動部102bとで構成されている。固定部102bには凸部102cが形成され、可動部102bには上記凸部102cに嵌合する凹部102dが形成されている。図9(a)に示すように、可動部102bの凹部102dを固定部102aの凸部102cに嵌合させることで、可動部102bと固定部102aとによってホルダ部102が円筒形状となり、この状態で、冷媒供給用パイプ51が可動部102bと固定部102aとで挟持され、供給側保持部35に保持された状態となる。
変形例3の排出側保持部36は、取付孔25dに挿入される筒状部材104と、この筒状部材104内に嵌入され、該筒状部材104を拡径させる拡径部材105とで構成されている。筒状部材104の軸線方向一端部には、鍔部104aが形成され、他端部には、外方へ突出して環状に延びる突条部104bが形成されている。また、図8及び図12に示すように、この変形例3の冷媒排出側ジョイント部67には、上方へ延びる取付板部67cが設けられている。この取付板部67cの略中心部には、貫通孔67dが形成されている。冷媒排出側ジョイント部67を保持する際には、まず、筒状部材104を取付板部67cの貫通孔67dに挿通してから下部取付座25bの取付孔25dに挿入する。その後、拡径部材105を筒状部材104に嵌入することで、図12(b)に示すように、筒状部材104が拡径して突条部104bが取付孔25dの周縁部に係合して該筒状部材104の抜けが阻止される。これにより、冷媒排出側ジョイント部67が排出側保持部36で保持された状態になる。
また、供給側保持部35のホルダ部102の形状は、例えば、図13に示す変形例4のように、上記実施形態の供給側上方板部37及び供給側下方板部38と同様な形状の2つの板部で構成してもよい。
また、供給側保持部及び排出側保持部を、例えば、図14〜図16に示す変形例5のように構成してもよい。この変形例5では、図16(b)に示すように、下部取付座25bの裏側である左側にナット106が固定されている。そして、冷媒排出側ジョイント部67を保持する際には、取付板部67cの貫通孔67dにボルト107を挿通させ、このボルト107を取付孔25dに挿入してナット106に螺合させる。これにより、図15に示すように、冷媒排出側ジョイント部67が下部取付座25bに締結されて保持された状態になる。上記ナット106、ボルト107及び下部取付座25bで排出側保持部が構成されている。上記締結部材としては、ナット106及びボルト107以外にも例えばビスを用いることも可能である。
また、この変形例5の供給側保持部は、図16(a)に示すように、鋼板等の金属板材を成形してなるクリップ110で構成されている。このクリップ110は、図14にも示すように、冷媒供給用パイプ51を囲んで保持するように形成され、締結部材としてのボルト111及びナット112により上部取付座25aに締結される締結部110aを備えている。クリップ110と冷媒供給用パイプ51との間には、板状のゴム113が配設されている。クリップ110の冷媒供給用パイプ51を囲む部分には、その周方向に延びるスリット(図示せず)が形成され、一方、板状のゴム113には、クリップ110のスリットに嵌まる凸部113aが形成されており、この凸部113aをスリットに嵌入させることによりゴム113がクリップ110に取り付けられるようになっている。このゴム113を配設することで、異種金属からなるクリップ110と冷媒供給用パイプ51との接触が回避され、これにより、冷媒供給用パイプ51の電食が防止される。このゴム113の代わりに、樹脂材等の絶縁材を用いることも可能である。
また、図17に示す変形例6のように、冷媒排出側ジョイント部67の取付板部67cを締結部材で締結する場合に、該取付板部67cとシュラウド13の右板部25との間にゴム製の弾性部材115を介在させ、冷媒排出側ジョイント部67を弾性保持するようにしてもよい。弾性部材115は筒状に形成され、内方にボルト107が挿通するようになっている。この弾性部材115を設けることで、ラジエータ2が振動した場合に、該ラジエータ2からシュラウド13を介して冷媒排出用パイプ52に伝達する振動を減衰させることができ、ラジエータ2の振動による冷媒排出用パイプ52の変形や破損を抑制することができる。また、そのように冷媒排出パイプ52を弾性支持することで、冷媒排出パイプ52内を流れる冷媒の脈動による車室内への振動伝達や異音等を抑制することができる。
また、図18に示す変形例7のように、供給側保持部35を鋼板等の金属板材を成形してなるクリップ120とし、クリップ120と冷媒供給用パイプ51との間にゴム製の弾性部材121を介在させ、冷媒供給用パイプ51を弾性保持するようにしてもよい。この弾性部材121は、冷媒供給用パイプ51の上側約半分に当接する上側部121aと、下側約半分に当接する下側部121bとが組み合わされて構成されている。上側部121a及び下側部121bには、上記変形例5のゴム113の凸部113aと同様に、クリップ120に形成されたスリット(図示せず)に嵌入する凸部121dが形成されている。上記上側部121a及び下側部121bには、空洞部121cが設けられ、上側部121a及び下側部121bが容易に弾性変形するようになっている。これにより、ラジエータ2から冷媒供給用パイプ51に伝達する振動を十分に減衰させることができ、ラジエータ2の振動による冷媒供給用パイプ51の変形や破損及び冷媒供給用パイプ51内を流れる冷媒の脈動による車室内への振動伝達や異音等を抑制することができる。
また、供給側保持部35及び排出側保持部36は、ラジエータ2のエンドプレート20に設けるようにしてもよい。
また、供給側保持部35及び排出側保持部36の形状は上記した形状に限られるものではない。
また、冷媒供給側ジョイント部66を冷媒供給用パイプ51に一体に形成してもよいし、冷媒排出側ジョイント部67を冷媒排出用パイプ52に一体に形成してもよい。
以上説明したように、本発明に係る冷媒凝縮器の取付構造は、例えば、自動車に搭載した空調装置の冷凍サイクルを構成する冷媒凝縮器をエンジンルーム前端部の車両構成部材に取り付ける場合に適用することができる。
本発明の実施形態に係る冷媒凝縮器の取付構造をエンジンルーム側から見た図である。 冷媒凝縮器をラジエータに固定する前の状態を示す分解斜視図である。 冷媒凝縮器の取付構造の右側上部を示す斜視図である。 冷媒凝縮器の取付構造の右側下部を示す斜視図である。 (a)は供給側保持部及びその近傍をエンジンルーム側から見た断面相当図であり、(b)は排出側保持部及びその近傍をエンジンルーム側から見た断面相当図である。 実施形態の変形例1に係るラジエータの斜視図である。 実施形態の変形例2に係る図6相当図である。 実施形態の変形例3に係る図2相当図である。 実施形態の変形例3に係り、(a)は供給側保持部を拡大して示す斜視図でり、(b)は排出側保持部を拡大して示す斜視図である。 実施形態の変形例3に係る図3相当図である。 実施形態の変形例3に係る図4相当図である。 実施形態の変形例3に係り、(a)は図10におけるA−A線断面図であり、(b)は図11におけるB−B線断面図である。 実施形態の変形例4に係る図9(a)相当図である。 実施形態の変形例5に係る図3相当図である。 実施形態の変形例5に係る図4相当図である。 実施形態の変形例5に係り、(a)は図14におけるC−C線断面図であり、(b)は図15におけるD−D線断面図である。 実施形態の変形例6に係る図16(b)相当図である。 実施形態の変形例7に係る図16(a)相当図である。
符号の説明
1 冷媒凝縮器
2 ラジエータ
3 上側車両構成部材
4 下側車両構成部材
10 本体部
13 シュラウド
18 上側ヘッダタンク(タンク)
19 下側ヘッダタンク(タンク)
22 上側部材(タンクの構成部材)
24 下側部材(タンクの構成部材)
35 供給側保持部
36 排出側保持部
51 冷媒供給用パイプ(冷媒給排用パイプ)
52 冷媒排出用パイプ(冷媒給排用パイプ)
66 冷媒供給側ジョイント部
67 冷媒排出側ジョイント部
80 右側ヘッダタンク(タンク)
81 右側部材(タンクの構成部材)
M クーリングモジュール
S 開放部

Claims (6)

  1. 車両に搭載された空調装置の冷凍サイクルを構成する冷媒凝縮器が、車両の前部に搭載された車載熱交換器に対しその車両前側に固定され、該車載熱交換器を介して車両構成部材に取り付けられるように構成された冷媒凝縮器の取付構造であって、
    上記冷媒凝縮器には、該冷媒凝縮器の本体部から車両後側へ延びるように形成された冷媒給排用パイプが設けられ、
    上記冷媒給排用パイプの先端部には、上記冷凍サイクルを構成する他の機器から延びる冷媒配管が接続されるジョイント部が設けられ、
    上記車載熱交換器には、上記冷媒給排用パイプ及び上記ジョイント部の少なくとも一方を保持する保持部が設けられ、
    上記冷媒凝縮器が上記車載熱交換器に固定された状態で、上記冷媒給排用パイプ及びジョイント部の少なくとも一方が上記保持部に保持されることを特徴とする冷媒凝縮器の取付構造。
  2. 請求項1に記載の冷媒凝縮器の取付構造において、
    車載熱交換器は、該車載熱交換器のコア部に空気流を導くための樹脂製のシュラウドを備え、
    上記シュラウドに保持部が設けられていることを特徴とする冷媒凝縮器の取付構造。
  3. 請求項1に記載の冷媒凝縮器の取付構造において、
    車載熱交換器は、熱交換媒体が流れる複数のチューブと、該チューブの端部に連通した状態で配設されたタンクとを備え、
    上記タンクの構成部材が樹脂製とされ、該構成部材に保持部が設けられていることを特徴とする冷媒凝縮器の取付構造。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載の冷媒凝縮器の取付構造において、
    保持部は、冷媒凝縮器を車載熱交換器に固定する際に該車載熱交換器に対し相対移動する冷媒給排用パイプ及びジョイント部の少なくとも一方が嵌入するように開放した開放部を有していることを特徴とする冷媒凝縮器の取付構造。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載の冷媒凝縮器の取付構造において、
    冷媒給排用パイプ及びジョイント部の少なくとも一方は、車載熱交換器に対し弾性保持されていることを特徴とする冷媒凝縮器の取付構造。
  6. 請求項1から5のいずれか1つに記載の冷媒凝縮器の取付構造において、
    ジョイント部が保持部に保持されることを特徴とする冷媒凝縮器の取付構造。
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