JP2007270094A - 水性塗料組成物及びそれを用いた積層塗膜 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】合成樹脂、アルミン酸ストロンチウムを含有する蓄光顔料、波長380nm〜780nmの全波長領域で、拡散反射率が75%〜100%である白色蛍光材料を含有することを特徴とする水性塗料組成物。
【選択図】なし
Description
1.塗料中に少量の蓄光顔料を含有しただけでは、発光が弱く、暗所での蓄光色の視認性に欠けるものとなってしまう。
2.塗料中に多量の蓄光顔料を含有させる場合、明所、暗所にかかわらず、塗膜外観は蓄光顔料色に限定されてしまう。
3.さらに、塗料中に多量の蓄光顔料を含有させる場合、蓄光顔料は高価であるため、コストが大幅にアップしてしまう。
また、特許文献2では、暗所での視認性を高めるために、蓄光顔料の発光と補色の色相を有する蛍光材料を添加することが記載されている。
また、特許文献3では、イエロー蛍光染料、レッド蛍光染料、オレンジ蛍光染料をを用いることで、日中での視認性と燐光輝度を向上させたカラー蓄光組成物が記載されている。
1.合成樹脂100重量部に対し、
アルミン酸ストロンチウムを含有する蓄光顔料1〜100重量部、
波長380nm〜780nmの全波長領域で、拡散反射率が75%〜100%である白色蛍光材料0.01〜10重量部を含有し、
形成塗膜が透明性を有することを特徴とする水性塗料組成物。
2.形成塗膜の可視光透過率が、50%以上であることを特徴とする1.に記載の水性塗料組成物。
3.蓄光顔料の平均粒子径が5μm〜25μmであることを特徴とする1.または2.に記載の水性塗料組成物。
4.着色塗膜上に、1.から3.のいずれかに記載の水性塗料組成物を塗付して得られることを特徴とする積層塗膜。
本発明では、特に、アクリル樹脂、アクリル−シリコン樹脂、ウレタン樹脂、酢酸ビニル樹脂等を使用することが好ましい。
本発明の蓄光顔料は、アルミン酸ストロンチウムを蓄光顔料全量に対し、50重量%以上、さらには80重量%以上含有することが好ましく、アルミン酸ストロンチウム蓄光顔料のうち、SrやAlの一部が、カルシウム、マグネシウム、バリウム、パラジウム、白金、ロジウム、ルテニウム、鉄、ニッケル、銅、銀、金、亜鉛、ホウ素、ケイ素等の元素で置換されていてもよいし、Oの一部が硫黄等で、置換されていてもよい。
更に、共賦活剤として、ランタン、セリウム、プラセオジウム、ネオジウム、サマリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロジウム(Dy)、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム、マンガン、スズ、ビスマス等から成る群から選ばれる少なくとも一つの元素を、ストロンチウム(Sr)元素に対して好ましくは0.001〜10モル%で含むこともできる。
蓄光顔料としては、例えば、SrAl2O4:Eu、Dy、SrAl14O25:Eu、Dy、CaAl2O4:Eu、Nd等が好適に用いられる。
蓄光顔料が1重量部より少ない場合は、暗所における色相が確認できない。100重量部より多い場合は、明所での色相が蓄光顔料由来の色相に限定されてしまう。
このような白色蛍光材料を含有することによって、拡散反射率が波長380nm〜780nmの全波長領域で高いため、色相としては白色にしか視認されないため、膜厚の大小によるムラが確認し難く、艶消し塗膜と視認される。
また、蛍光材料であるため、蓄光顔料より励起された光の増感剤として機能し、暗所での蓄光顔料の発光ムラを低減することができる。
このような白色蛍光材料としては、具体的に、シンロイヒAF−209、シンロイヒFM−109(シンロイヒ株式会社製)等が挙げられる。
白色蛍光材料が0.01重量部より少ない場合は、暗所での発光ムラが生じ易くなる。
白色蛍光材料が10重量部より多い場合は、明所で、塗膜自体が白色化するため、下地の色相が認められなくなる。
本発明の水性塗料組成物は、上記成分の他に、上記効果を損なわない程度に、分散剤、可塑剤、消泡剤、レベリング剤、増粘剤、造膜助剤、紫外線吸収剤、顔料等を添加しもよい。
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率にて常法にて混合し、水性塗料組成物1を得た。
得られた水性塗料組成物1の乾燥膜厚50μmにおける、波長580nmの可視光透過率を分光光度計(島津製作所製「UV−3100」)を用いて測定した。結果は表2に示す。
次に、表面が青色に施された合板(100×100cm)の上に、水性塗料組成物1を、ローラーを用いて塗付量100g/m2で塗付し、温度23℃、相対湿度50%で24時間養生し、試験体を得た。得られた試験体を用いて、次の評価を行った。
試験体を大阪府茨木市で南面向きに設置し、午後1時(天候:晴れ)に試験体表面を目視にて評価した。
試験体を大阪府茨木市で南面向きに設置し、午後8時(天候:晴れ)に試験体表面を目視にて評価した。
その結果、明所では、下地の色相である青色が十分に視認され、塗装ムラは認められなかった。また、暗所では、蓄光顔料色である淡緑色が十分視認され、発光のムラも認められなかった。
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率にて、実施例1と同様の方法で水性塗料組成物2を得た。
得られた水性塗料組成物2を用いて、実施例1と同様の方法で試験体を作製し、実施例1と同様の評価を行った。
その結果、明所では、下地の色相である青色が十分に視認され、塗装ムラは認められなかった。また、暗所では、蓄光顔料色である淡緑色が十分視認され、発光のムラも認められなかった。
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率にて、実施例1と同様の方法で水性塗料組成物3を得た。
得られた水性塗料組成物3を用いて、実施例1と同様の方法で試験体を作製し、実施例1と同様の評価を行った。
その結果、明所では、下地の色相である青色が十分に視認され、塗装ムラは認められなかった。また、暗所では、蓄光顔料色である淡緑色が十分視認され、発光のムラも認められなかった。
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率にて、実施例1と同様の方法で水性塗料組成物4を得た。
得られた水性塗料組成物4を用いて、実施例1と同様の方法で試験体を作製し、実施例1と同様の評価を行った。
その結果、明所では、下地の色相である青色が十分に視認され、塗装ムラは認められなかった。また、暗所では、蓄光顔料色である淡緑色が十分視認され、発光のムラも認められなかった。
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率にて、実施例1と同様の方法で水性塗料組成物5を得た。
得られた水性塗料組成物5を用いて、実施例1と同様の方法で試験体を作製し、実施例1と同様の評価を行った。
その結果、明所では、下地の色相である青色が十分に視認され、塗装ムラは認められなかった。また、暗所では、蓄光顔料色である淡緑色が十分視認され、発光のムラも認められなかった。
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率にて、実施例1と同様の方法で水性塗料組成物6を得た。
得られた水性塗料組成物6を用いて、実施例1と同様の方法で試験体を作製し、実施例1と同様の評価を行った。
その結果、明所では、下地の色相である青色が十分に視認され、塗装ムラは認められなかったが、暗所では蓄光顔料色である淡緑色が十分視認されなかった。
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率にて、実施例1と同様の方法で水性塗料組成物7を得た。
得られた水性塗料組成物7を用いて、実施例1と同様の方法で試験体を作製し、実施例1と同様の評価を行った。
その結果、明所では、下地の色相である青色が視認されたが、暗所では発光ムラが確認された。
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率にて、実施例1と同様の方法で水性塗料組成物8を得た。
得られた水性塗料組成物8を用いて、実施例1と同様の方法で試験体を作製し、実施例1と同様の評価を行った。
その結果、明所で、塗装ムラが認められた。
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率にて、実施例1と同様の方法で水性塗料組成物9を得た。
得られた水性塗料組成物9を用いて、実施例1と同様の方法で試験体を作製し、実施例1と同様の評価を行った。
その結果、明所では、下地の色相である青色が十分に視認されず、蓄光顔料色である淡緑色が視認されてしまった。
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率にて、実施例1と同様の方法で水性塗料組成物10を得た。
得られた水性塗料組成物10を用いて、実施例1と同様の方法で試験体を作製し、実施例1と同様の評価を行った。
その結果、明所では、下地の色相である青色が十分に視認されず、白色となってしまった。
Claims (4)
- 合成樹脂100重量部に対し、
アルミン酸ストロンチウムを含有する蓄光顔料1〜100重量部、
波長380nm〜780nmの全波長領域で、拡散反射率が75%〜100%である白色蛍光材料0.01〜10重量部を含有し、
形成塗膜が透明性を有することを特徴とする水性塗料組成物。 - 形成塗膜の可視光透過率が、50%以上であることを特徴とする請求項1に記載の水性塗料組成物。
- 蓄光顔料の平均粒子径が5μm〜25μmであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水性塗料組成物。
- 着色塗膜上に、請求項1から請求項3のいずれかに記載の水性塗料組成物を塗付して得られることを特徴とする積層塗膜。
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