JPH09142882A - 蓄光顔料を含有するセラミックカラー組成物及びこれを施したガラス製品 - Google Patents

蓄光顔料を含有するセラミックカラー組成物及びこれを施したガラス製品

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JPH09142882A
JPH09142882A JP31073695A JP31073695A JPH09142882A JP H09142882 A JPH09142882 A JP H09142882A JP 31073695 A JP31073695 A JP 31073695A JP 31073695 A JP31073695 A JP 31073695A JP H09142882 A JPH09142882 A JP H09142882A
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glass
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phosphorescent
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Nobuyuki Konaga
宜之 小永
Masatoshi Wada
正敏 和田
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Okuno Chemical Industries Co Ltd
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Okuno Chemical Industries Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C8/00Enamels; Glazes; Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions
    • C03C8/14Glass frit mixtures having non-frit additions, e.g. opacifiers, colorants, mill-additions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C17/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating
    • C03C17/006Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with materials of composite character
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    • C03C17/02Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with glass
    • C03C17/04Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with glass by fritting glass powder

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス素材上に施工後、焼付けることによ
り、該素材表面に優れた蓄光性を有し、装飾効果を奏す
る被膜であって、耐薬品性、耐磨耗性、耐候性、密着性
等に優れた被膜を形成する組成物を提供する。 【解決手段】(A)低融点ガラス粉末20〜70重量
%、(B)蓄光顔料30〜60重量%及び(C)無機顔
料0〜20重量%からなる無機質混合粉末に、該混合粉
末に対して0〜30重量%の有機ヴィヒクルを混合して
なる組成物であって、ガラス素材上に500〜700℃
の温度で焼付けることによって暗所で発光する蓄光性被
膜を形成できることを特徴とする蓄光顔料を含有するセ
ラミックカラー組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は蓄光顔料を含有する
セラミックカラー組成物、より詳しくはガラス素材が変
形する温度以下でメルトする低融点ガラス粉末を結合剤
として利用して、蓄光顔料を上記ガラス素材上に焼付け
得る新しいセラミックカラー組成物に関する。
【0002】本発明組成物を利用して素材上に焼付けら
れた被膜は、暗所で鮮やかに発色し、その残光性も高
く、従って本組成物はこれをボトル、タンブラー等のガ
ラス素材に適用することによって、該素材にファッショ
ナブルで幻想的なデザインを付加し得る。また、本発明
組成物を適用して得られるガラス製品は、夜間に屋内や
屋外において、耐候性のある漸新なディスプレーや装飾
イルミネーションを提供できる建築材料、自動車のウイ
ンドウガラス等としても有用である。
【0003】
【従来の技術】蓄光体とは、主として可視光線、紫外線
等の光の刺激を受けてエネルギーを吸収(励起という)
し、吸収したエネルギーを可視光に変換して、刺激停止
後(暗所)も、光を一定時間徐々に解放、放出し続け
る、蛍光乃至発光現象を示す物質をいう。しかして、一
般に蛍光体と呼ばれる物質の蛍光は、光の刺激を受けて
いる間だけにとどまり、残光(after glow)は認められ
ない。即ち、蛍光体では外部からの光照射を停止すると
速やかにその発光は減衰するが、蓄光体では、その発光
が光照射の停止後数十分乃至数時間もの長時間に亘って
おり、強い残光性が認められる。
【0004】かかる蓄光体としては、従来より、Zn
S、CdS等の硫化物系が陶磁器製品の釉薬としてや、
プラスチック材料に混和されて成形品とされたり、プラ
スチック成形品表面に塗布されて利用されているが、之
等硫化物系蓄光体は、耐候性、耐熱性、耐磨耗性等の面
で満足できるものではなく、また、陶磁器用釉薬として
これを焼付施工するときには、その焼成温度により硫化
物が酸化分解されて所望の蓄光性を著しく低下させる重
大な欠点があり、更に、これは低融点ガラスフリットと
しての鉛ガラスに配合するときには、鉛との反応によっ
て硫化鉛を生じて黒色に着色する難点があった。また、
上記硫化物系蓄光体は、それ自体融点が高く、これをガ
ラス素材等の比較的低融点の素材表面に、該素材の変形
等を伴うことなく、焼付施工することは難しい欠点もあ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らはかねてよ
り、ガラス素材に焼付施工できる低融点のセラミックカ
ラー組成物を研究開発してきたが、該セラミックカラー
組成物に蓄光顔料を配合してガラス製品表面に蓄光性を
付与することができれば、新しいガラス製品として各種
用途に有効であるとの着想を持ち、この着想から更に鋭
意研究を重ねた。その結果、上記従来の硫化物系蓄光体
に代わって、ある特定の蓄光体(蓄光顔料)と低融点ガ
ラス粉末との所定割合での併用によれば、ガラス素材表
面に所望の蓄光性被膜を形成できるセラミックカラー組
成物が得られることを見いだし、ここに本発明を完成す
るに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は(A)低
融点ガラス粉末20〜70重量%、(B)蓄光顔料30
〜60重量%及び(C)無機顔料0〜20重量%からな
る無機質混合粉末に、該混合粉末に対して0〜30重量
%の有機ヴィヒクルを混合してなる組成物であって、ガ
ラス素材上に500〜700℃の温度で焼付けることに
よって暗所で発光する蓄光被膜を形成できることを特徴
とする蓄光顔料を含有するセラミックカラー組成物及び
該組成物を焼付施工された蓄光性表面を有するガラス製
品に係わる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明組成物につき詳述す
れば、本発明組成物においてA成分とする低融点ガラス
粉末は、素材であるガラスが変形する温度よりも低い温
度、通常580〜650℃程度の温度でメルトし、該A
成分と併用される蓄光顔料及び必要に応じて配合される
無機顔料を、ガラス素材上に融着させ得る結合剤として
機能する特長を有している。かかる低融点ガラス粉末と
しては、例えば下記代表的組成及び性質を有する鉛硼硅
酸ガラス粉末を例示できる。
【0008】PbO51.0、SiO234.0、B2
34.8、Na2O4.2、ZrO24.0、TiO22.
0(線膨張係数77×10-7、ガラス転移点425℃、
屈伏点463℃、アルカリによる膜厚減少25%) また上記の他にも、例えば公知のビスマス硼硅酸ガラス
粉末等の無鉛低融点ガラス粉末の他、本発明者らが先に
開発した鉛、ビスマスを含有しないガラス粉末(特開平
7−232979号公報参照)等を使用できる。
【0009】該鉛、ビスマスを含有しないガラス粉末
は、酸化硅素(SiO2)、酸化硼素(B23)、酸化
亜鉛(ZnO)、酸化カルシウム(CaO)、酸化マグ
ネシウム(MgO)、酸化バリウム(BaO)、酸化チ
タン(TiO2)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、アル
ミナ(Al23)、アルカリ酸化物(R2O:R=L
i,Na,K)、弗素(F)等の各ガラス成分を組合わ
せることにより得られ、特に酸化硅素及び酸化硼素を必
組成分として、その他の各成分を適切に配合することに
より得られるものが好ましい。かかるガラス粉末は、通
常のこの種ガラス粉末と同様にして調製できる。即ち例
えば、溶融して所定のガラス成分比となるバッチ成分を
配合比に従って混合し、混合物を約1100〜1500
℃で溶融してガラス化し、得られる溶融ガラスを水中に
て急冷してガラス粒とし、このガラス粒をボールミルを
使用して湿式にて粉砕、次いで乾燥することにより調製
できる。該ガラス粉末は、一般には約0.5〜15μm
の粒度であり、その中心粒径が3〜4μmの範囲にある
のが適当であり、20μm以上の粗大粒子の存在はあま
り好ましくない。
【0010】また、本発明においてB成分とする蓄光顔
料としては、MAl24(M=Ca、Sr、Ba)で表
わされる化合物を母結晶とするもの、これに更にMとし
てMgを添加されたもの、之等にユウロピウムを賦活剤
としてMで表わされる金属元素に対して0.001〜1
0モル%添加したもの、更に共賦活剤としてランタン、
セリウム、プラセオジウム、ネオジウム、サマリウム、
ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウ
ム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテニウ
ム、マンガン、スズ、ビスマスからなる元素を、Mで表
わされる金属元素に対して0.001〜10モル%添加
したものを使用することができる。
【0011】かかる蓄光顔料は、既に合成樹脂やゴムに
練り混んで用いられる蓄光材料として(ペレット)や、
ペイント(塗料、インク等)用蓄光性配合剤等として一
部市販(例えば「ピカリコ」ケムテック社製)されてお
り、本発明では、かかる市販品を有利に用いることがで
きる。代表的市販品としては、微細粉末形態(200メ
ッシュ通過)を有するピカリコCP−05(比重3.6
±0.1(25℃)、モース硬度6.5〜7、励起波長
200〜450nm、発光色黄緑、発光ピーク波長52
0nm)を例示できる。これは、耐熱性、耐寒性、耐久
性、耐アルカリ性等において優れ、発光時間が長く、輝
度が高い特長を有している。
【0012】更に本発明においては、より好ましくは上
記A成分及びB成分と共にC成分としての無機顔料を混
合使用する。かかるC成分の混合使用によれば、例えば
蓄光顔料単味の淡黄緑色に加色することによって、体色
を淡黄緑色以外の色調に表現できる利点がある。
【0013】該無機顔料としては、従来より知られてい
る各種のものをいずれも利用することができ、その例と
しては、例えば白色系(TiO2等)、青色系(コバル
トブルー、CoO、Al23等)、緑色系(クロムグリ
ーン、Cr23、NiO等)、赤色系(弁柄、Fe23
等)、黄色系(チタンイエロー、TiO2、Sb2
3等)、褐色(Fe23等)、黒色(CuO、Cr23
等)を挙げることができる。
【0014】本発明組成物を構成する無機質混合粉末
(結合剤)における上記A成分、B成分及びC成分の配
合比率は、重量比でA成分20〜70%、B成分30〜
60%及びC成分0〜20%の範囲とされる。上記A成
分が20%に満たない場合及びB成分が60%を越える
場合は、得られる組成物の焼成時に、上記無機質混合粉
末が結合剤としての役割を充分には果たし得ず、ガラス
素材上に充分に焼き付くことができなくなる傾向があ
る。また、A成分が70%を越えると必然的にB成分で
ある蓄光顔料の含有率が低下してしまい、得られる組成
物はその蓄光による発色が不充分となる欠点がある。C
成分の添加量は、これが着色剤として効果を発揮するた
めには、20%迄で充分であり、これ以上増加させる
と、むしろ蓄光顔料の含有率の低下を招くこととなり、
本発明所期の目的である蓄光発色が不充分となる弊害が
ある。
【0015】本発明組成物は、上記無機質混合粉末を結
合剤として、その所定量をそのままで、又は適当な有機
ヴィヒクルと混合して調製される。ここで用いられる有
機ヴィヒクルとしては、得られる組成物のガラス素材へ
の適用方法に応じて、例えばこれをホットメルトタイプ
とする場合には、一般に、オイルやワックスが用いられ
る。該オイル及びワックスとしては、従来よりこの種セ
ラミックカラーに慣用されている各種のものをいずれも
用いることができる。その代表例としては、例えばステ
アリルアルコール、セチルアルコール等の高級アルコー
ル類や、パラフィンワックス、エチルセルロース樹脂、
アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ロジン類、ステアリン
酸等を例示できる。かかるホットメルトタイプの本発明
セラミックカラー組成物は、慣用されている一般的方法
により容易に調製できる。
【0016】また、本発明組成物をペーストタイプとす
る場合には、必要に応じて有機質分散剤を添加配合した
有機質樹脂の有機溶剤溶液が、上記有機ヴィヒクルとし
て有利に利用できる。ここで有機質分散剤としては、例
えば脂肪酸アマイド系の分散剤が好ましく、これは通常
上記無機質混合粉末に対して0.1〜5重量%の範囲で
用いられるのがよく、これによって無機質混合粉末中の
蓄光顔料又はこれと無機顔料との分散性をより一層向上
させ得る。
【0017】また上記有機質樹脂の有機溶剤溶液として
は、得られる本発明組成物の無機質素材上へのコーティ
ング方法に応じて、それらの方法に適した形態、例えば
インキ形態、塗料形態等に調製するための各種のものを
使用することができる。該コーティング方法としては、
例えばスクリーンプリント、スプレー塗装、筆がき、ロ
ールコート、カーテンコート、デッピング法等をいずれ
も採用できる。之等のコーティング方法に応じた有機質
樹脂の有機溶剤溶液としては、従来慣用されている各種
の有機ヴィヒクルのいずれでもよく、例えば上記有機溶
剤としては、本発明組成物がインキ形態に調製される場
合には、比較的沸点の高いα−ターピネオール、パイン
オイル、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセ
テート等が好ましく、また本発明組成物が塗料形態に調
製される場合には、比較的低沸点のアルコール類やエス
テル系溶剤を好ましく使用できる。之等の溶剤に溶解す
る樹脂としては、熱分解性のよいエチルセルロース樹脂
やポリブチルメタクリレート等のアクリル樹脂を好まし
いものとして使用することができる。
【0018】本発明組成物における上記無機質混合粉末
の上記有機ヴィヒクルへの配合割合は、得られる組成物
の適用されるコーティング方法に応じて適宜決定され、
特に限定されるものではないが、例えばスクリーンプリ
ントに使用されるインキ形態の場合には、無機質混合粉
末70〜90重量%及び有機ヴィヒクル10〜30重量
%の範囲から選ばれるのがよく、その他の塗料形態の場
合では、無機質混合粉末30〜70重量%及び有機ヴィ
ヒクル30〜70重量%の混合比率から選ばれるのが適
切である。上記インキ形態や塗料形態の調製は、一般的
方法に従って実施することができ、例えば無機質混合粉
末と有機質分散剤とをロールミル、サンドミル、ボール
ミル等を用いて有機質樹脂の有機溶剤溶液中に分散させ
ることにより実施できる。
【0019】かくして得られる本発明組成物は、これを
ガラス素材上に、コーティングにより塗工後、500〜
700℃の温度で焼付けることによって、耐薬品性、耐
磨耗性、耐候性等に優れ、密着力のある被膜を得ること
ができる。特に、本発明組成物は、膨張係数が低く、従
ってこれをガラス素材上に施工後も、ガラスの強度低下
を惹起するおそれがなく、各種のガラス素材に有利に適
用できる利点がある。しかも、本発明組成物の被膜は、
これを光刺激により励起後、暗所に放置することによっ
て発色し、優れた装飾効果を奏することができる。尚、
本発明組成物は、これを予め適当な転写用台紙上に塗工
して転写紙の形態でガラス素材上に適用後、焼成するこ
とによっても所望のガラス製品を得ることができる。
【0020】尚、本発明組成物の適用できるガラス素材
としては、代表的にはソーダ石灰系ガラスを例示でき、
これは各種ビン類、タンブラー、窓ガラス、建材、自動
車、照明器具等の多種用途に用いることができる。ま
た、他の例としては、哺乳ビン、調理器具類、理化学器
具等に用いられる硼珪酸系に代表される硬質ガラス類、
電球バルブ用ガラス、乳白ガラス等に用いられる鉛系ガ
ラス等であってもよい。
【0021】
【発明の効果】本発明組成物は、これをボトル、タンブ
ラー等のガラス素材に適用することによって、該素材表
面に、暗所で鮮やかに発色し、その残光性の高い蓄光被
膜を形成でき、従ってファッショナブルで幻想的なデザ
インを付加し得る。また、本発明組成物を適用して得ら
れるガラス製品は、建築材料や自動車のウインドウガラ
ス等として、夜間に屋内や屋外において、耐候性のある
漸新なディスプレーや装飾イルミネーションを提供でき
る。
【0022】
【実施例】以下、本発明を更に詳しく説明するため実施
例を挙げる。
【0023】
【実施例1】ボトル用セラミックカラー組成物 下記組成のPbO−SiO2−B23系低融点ガラス粉
末を用いる。
【0024】 PbO 50重量% SiO2 32重量% B23 5重量% ZrO2 5重量% Li2 O 3重量% Na2 O 3重量% TiO2 2重量% 軟化点 537℃ 膨張係数 82×10-7 上記低融点ガラス粉末40重量部に、ケミテック社製、
ピカリコCP−05(Al23−SrO系蓄光顔料)3
9重量部及びアサヒ化成工業社製、♯1110(CoO
系青色無機顔料)1重量部を混合して、無機質混合粉末
を得た。
【0025】得られた無機質混合粉末80重量部に、ス
テアリルアルコール、エチルセルロース系ワックス(ハ
ーキュレス社製「エチルセルロースN−22」5重量%
をステアリルアルコール95重量%に溶解混合したワッ
クス)20重量%を加え、混合物をロールミルにて練合
し、粉末をヴイヒクル中に分散させて、ホットメルトタ
イプの本発明組成物を得た。
【0026】上記で得られた組成物を、165メッシュ
のテトロンスクリーンを用いてソーダライム系ガラスボ
トル上に印刷し、630℃で10分間焼成して蓄光性被
膜を有するガラス製品を得た。
【0027】得られたガラス製品の特徴は、後記表1に
示す通りである。
【0028】
【実施例2】タンブラー用セラミックカラー組成物 実施例1と同様にして、下記低融点ガラス粉末、蓄光顔
料及び有機ヴィヒクルを下記配合割合で含有するホット
メルトタイプの本発明組成物を調製した。
【0029】 低融点ガラス粉末 40重量部 PbO 50重量% SiO2 35重量% B23 5重量% Li2 O 3重量% Na2 O 2重量% TiO2 5重量% 軟化点 513℃ 膨張係数 88×10-7 蓄光顔料(根本特殊化学社製、N夜光ルミノーバ) 39重量部 緑色無機顔料(大日精化工業社製、♯9320) 1重量部 ワックス(奥野製薬工業社製、WAX♯40) 20重量部 かくして得られた本発明組成物を、実施例1と同様の方
法で、ソーダライム系ガラスタンブラー上に施工し、6
10℃で10分間焼付し、その被膜特性を評価した。結
果を後記表1に示す。
【0030】
【実施例3】建材用セラミックカラー組成物 下記組成のPbO−SiO2−B23系低融点ガラス粉
末を用いる。
【0031】 PbO 53重量% SiO2 32重量% B23 10重量% TiO2 3重量% Al23 1重量% ZrO2 1重量% 軟化点 585℃ 膨張係数 59×10-7 上記低融点ガラス粉末40重量部に、ケミテック社製、
ピカリコCP−05(Al23−SrO系蓄光顔料)を
40重量部混合して、無機質混合粉末を得た。
【0032】得られた無機質混合粉末80重量%に、奥
野製薬工業社製、スクリーン印刷用オイルNo.106
3を20重量%加え、混合物をロールミルにて練合し、
粉末をヴイヒクル中に分散させて、ペーストタイプの本
発明組成物を得た。
【0033】上記で得られた組成物を、120メッシュ
のテトロンスクリーンを用いて、ソーダライム系ガラス
板上に印刷し、650℃で4分間焼成して蓄光性被膜を
有するガラス製品を得た。得られたガラス製品の特徴を
後記表1に示す。
【0034】
【実施例4】自動車用セラミックカラー組成物 実施例3と同様にして、下記低融点ガラス粉末、蓄光顔
料及び有機ヴィヒクルを下記配合割合で含有するペース
トタイプの本発明組成物を調製した。
【0035】 低融点ガラス粉末 40重量部 PbO 45重量% SiO2 35重量% B23 10重量% TiO2 3重量% ZnO 5重量% NaF 2重量% 軟化点 520℃ 膨張係数 71×10-7 蓄光顔料(根本特殊化学社製、N夜光ルミノーバ) 39重量部 黄色無機顔料(石原産業社製、TY−70S) 1重量部 オイル(奥野製薬工業社製、オイルNo.5000) 20重量部 かくして得られた本発明組成物を、実施例3と同様の方
法でソーダライム系ガラス板上に施工、焼付(650
℃、4分)し、その被膜特性を評価した。結果を後記表
1に示す。
【0036】
【実施例5】照明用セラミックカラー組成物 実施例3と同様にして、下記低融点ガラス粉末、蓄光顔
料及び有機ヴィヒクルを下記配合割合で含有するペース
トタイプの本発明組成物を調製した。
【0037】 低融点ガラス粉末 40重量部 BaO 23重量% SiO2 25重量% B23 23重量% TiO2 5重量% Li2O 3重量% ZnO 16重量% NaF 5重量% 軟化点:530℃ 膨張係数:86×10-7 蓄光顔料(根本特殊化学社製、N夜光ルミノーバ) 39重量部 白色無機顔料(テイカ社製、JA−1) 1重量部 オイル(奥野製薬工業社製、オイルNo.1063) 20重量部 かくして得られた本発明組成物を、実施例3と同様の方
法でソーダライム系ガラス板上に施工、焼付(630
℃、10分)し、その被膜特性を評価した。
【0038】その結果を、下記表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】尚、表中の各測定項目は、それぞれ以下の
試験により測定したものである。
【0041】被膜強度…JIS K5400の鉛筆硬
度試験による。
【0042】耐熱性…被施工ガラスの歪温度と対比し
た。該温度を下回るものであれば問題はない。
【0043】耐候性…サンシャインウェザーメーター
による1000時間後の色差(ΔE)で示した。
【0044】耐磨耗性…テーパー磨耗試験機を用い、
荷重1kgで1000回転後の減量で示した。
【0045】耐薬品性…3.5%塩酸(市販試薬1級
35%塩酸10容量部に蒸留水90容量部を加えたも
の)に、25℃で10分間浸漬後の変化を調べた。
【0046】体色…施工膜自体の色調をいう。
【0047】発光色…発光色の色調をいう。
【0048】輝度…常用光源D65で200ルックスの
光を4分間照射し所定時間経過後の残光輝度(mcd/
2)を、輝度計(ミノルタ社製、CS−100)を用
いて測定した結果を示す。
【0049】以上の結果より、本発明組成物は、これを
ガラス板に施工後、焼付することによって、耐磨耗性の
優れた密着力のある焼付被膜を形成でき、しかも該被膜
は優れた蓄光性を有することが明らかである。尚、本発
明組成物の適用により形成される上記蓄光性被膜上に
は、常法に従って、該被膜の保護のためのオーバーコー
トを施して実用されるのが好ましい。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)低融点ガラス粉末20〜70重量
    %、(B)蓄光顔料30〜60重量%及び(C)無機顔
    料0〜20重量%からなる無機質混合粉末に、該混合粉
    末に対して0〜30重量%の有機ヴィヒクルを混合して
    なる組成物であって、ガラス素材上に500〜700℃
    の温度で焼付けることによって暗所で発光する蓄光被膜
    を形成できることを特徴とする蓄光顔料を含有するセラ
    ミックカラー組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のセラミックカラー組成
    物を焼付けられた蓄光性表面を有するガラス製品。
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