JP2007268927A - インクジェット記録材料 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の課題は、インク受理層表面にひび割れを生じさせずに顔料インクの高い吸収性と発色性を兼ね備えたインクジェット記録材料を提供することにある。
【解決手段】透気性支持体の少なくとも片面に、顔料層、一層以上のインク受理層の各塗液を順次、塗工・乾燥して形成されるインクジェット記録材料において、該顔料層中に珪酸ソーダを含有し、かつ該顔料層上に直接塗布される第一のインク受理層が少なくとも無機超微粒子、親水性バインダー、およびホウ酸またはホウ酸塩を含有するインクジェット記録材料により解決した。該顔料層に含有する無機粒子の平均二次粒子径1.2μm以上15μm以下、かつJIS−K5101により表される吸油量が140ml/100g以上330ml/100g以下であることが好ましい。該顔料層塗液のpHが8以上12以下であり該顔料層上に直接塗布される第一のインク受理層のpHが3以上5以下であることがより好ましい。
【選択図】 なし
【解決手段】透気性支持体の少なくとも片面に、顔料層、一層以上のインク受理層の各塗液を順次、塗工・乾燥して形成されるインクジェット記録材料において、該顔料層中に珪酸ソーダを含有し、かつ該顔料層上に直接塗布される第一のインク受理層が少なくとも無機超微粒子、親水性バインダー、およびホウ酸またはホウ酸塩を含有するインクジェット記録材料により解決した。該顔料層に含有する無機粒子の平均二次粒子径1.2μm以上15μm以下、かつJIS−K5101により表される吸油量が140ml/100g以上330ml/100g以下であることが好ましい。該顔料層塗液のpHが8以上12以下であり該顔料層上に直接塗布される第一のインク受理層のpHが3以上5以下であることがより好ましい。
【選択図】 なし
Description
本発明は、インクジェット記録材料に関するものであり、特に顔料インクに適したインクジェット記録材料に関するものである。
近年、インクジェットプリンターやプロッターの目ざましい進歩により、フルカラーでしかも高精細な画像が容易に得られるようになってきた。
インクジェット記録方式は、種々の作動原理によりインクの微小液滴を飛翔させて紙等の記録材料に付着させ、画像・文字等の記録を行うものである。インクジェットプリンターやプロッターはコンピューターにより作成した文字や各種図形等の画像情報のハードコピー作成装置として、種々の用途において近年急速に普及している。特に多色インクジェット方式により形成されるカラー画像は製版方式による多色印刷やカラー写真方式による印画に比較しても遜色のない記録を得ることが可能であり、さらに作成部数が少ない用途においては、印刷技術や写真技術によるよりも安価で済むことから広く応用されつつある。
さらに、用途の多様化に伴い、大判のポスターやPOPアート、製図用途に使用されることが多くなってきている。これら用途ではインクジェットの高鮮鋭性を活かせ、色彩性も優れていることから、良好な画像を得ることが可能であり、宣伝効果が大きいものとなる。これらへの適用はパーソナルコンピュータレベルで、鮮鋭性や色彩性といった画像再現性や色再現性に優れた画像を簡単に得ることが可能であるためであり、インクジェット記録材料を多用する理由ともなっている。
これらインクジェット記録装置の高性能化や用途の多様化により、インクジェット記録に対するニーズは高まっており、その結果記録装置或いはインクジェット記録材料に求められる特性も要求もかなり高度になってきている。例えば、大判ポスターやPOPアート、また写真画像を出力する用途の場合、その用途が屋内外の展示や個人の記録保存といったものであるため、従来以上に画像の耐候性、画像保存性が求められるようになっている。このような要望に対し、インク及びインクジェット記録材料の改良が進み、従来よりかなり良好な保存性が得られるようになってきている。しかしながら、特に耐光性に関しては未だ銀塩写真のレベルには到達しておらず、要求が満たされていないのが現状である。
このような要求を満たすために、最近では顔料タイプのインクが使用されるようになってきている。顔料インクは光劣化も少なく、水によって再溶解しないため、染料タイプのインクよりも耐候性、画像保存性が向上することが知られている。しかし、インク中の色材顔料は染料と異なり溶媒に不溶であるため、インク中の色材顔料を安定に分散させる必要があり、インク中の色材顔料の比率を容易に上げられない。また、染料インクのように着色効率が高くなく、鮮明な発色を得にくい。
そのため、インクジェット記録材料に対する要求も必然的に高まってきている。顔料インクの吸収性を向上させる方法として、支持体上に塗工するインク受理層を厚くすることが考えられる。この方法でインク吸収性は改善されるが、インクが原紙方向に深く浸透するため、発色性が低下する。前述したように顔料インクの場合、染料インクと比較して鮮明な発色を得にくいため、インクが深く浸透すると発色性は著しく低下してしまう。さらにインク受理層を有しないインクジェット記録材料ではさらにその低下は著しい。
これらインクジェット記録材料は、良好なインクジェット記録性能を得る等の目的で、無機超微粒子を含有するインクジェット記録材料が提案され、一次粒子径が3nm〜30nmである主として気相法による合成シリカを使用するインクジェット記録材料が開示されている(例えば、特許文献1、2参照)。
また、非吸収性支持体上に無機超微粒子、ポリビニルアルコール及びホウ酸またはその塩を含有させた塗層を設ける方法が提案されている(例えば、特許文献3〜5参照)。この方法によれば、塗層の乾燥塗工量が少ない場合には、ひび割れを発生させずに塗層を得ることができるが、インクの吸収性が低くく、インク吸収性を向上させるために厚い塗層を設けるには、塗液を室温以上に加温した後に塗工する、もしくは塗工後に冷却する等して、塗液を支持体上でセットさせ、粘度増加剤と無機超微粒子やバインダーと強固な結合を形成させた後、乾燥を行わなければならないため、生産効率が低下するうえ、塗層を厚くしてもインク吸収性は満足のいくものではないことがある。
インクの吸収性を向上させるために下層にシリカ多孔質層を設け、上層にアルミナまたはアルミナ水和物含有層を有するインクジェット記録材料や下層に吸収性顔料含有層、最表層に擬ベーマイトを配した記録材料が提案されている(例えば、特許文献6、7参照)。
この様な無機超微粒子を含有するインク吸収層の塗液をシリカ多孔質からなる下層上に塗工・乾燥する方法で形成する場合、インク吸収層中のバインダー成分等が吸水性高い下層への落ち込みが発生するため、インク吸収層表面にひび割れが生じやすく、染料インクにおいては、そのひび割れが多いためにインクの吸収性の向上は見られるが、染料インクに比べ発色性の低い顔料インクにおいては、そのひび割れに顔料インクが落ち込むことにより顔料インク特性が低下することがある。
上記の問題を解決するために、支持体上に、総体積の50体積%以上が粒子径1.2μm以上15μm以下である無機粒子を含有するインク受理層を形成し、該インク受理層上に無機超微粒子、親水性バインダーおよびホウ酸またはホウ酸塩を含有する光沢発現層を該インク受理層の乾燥塗工量の20質量%以上120質量%以下になるように形成するインクジェット記録材料が提案されている。更に、より高いインク吸収性を得る目的で、該インク受理層に含有される無機顔料の吸油量を160ml/100g以上320ml/100g以下に調節したインクジェット記録材料が提案されている(例えば、特許文献8参照)。
このインクジェット記録材料においては、表面の亀裂が生じないためのインク受理層の塗布量は顔料層の20質量%以上120質量%以下と限定される。そのため、インク吸収性の更なる改良を行う必要がある。
特開平10−203006号公報(第3−9頁)
特開平8−174992号公報(第3−6頁)
特開平7−76161号公報(第2−3頁)
特開平10−193777号公報(第2−10頁)
特開2002−2094号公報(第2−10頁)
特開平6−55829号公報(第2−3頁)
特開平7−89216号公報(第2−6頁)
特開2005−1373号公報(第4−10頁)
本発明の課題は、インク受理層表面にひび割れを生じさせずに顔料インクの高い吸収性と発色性を兼ね備えたインクジェット記録材料を提供することにある。
上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、透気性支持体の少なくとも片面に、顔料層、一層以上のインク受理層の各塗液を順次、塗工・乾燥して形成されるインクジェット記録材料において、該顔料層中に珪酸ソーダを含有し、かつ該顔料層上に直接塗布される第一のインク受理層が少なくとも無機超微粒子、親水性バインダー、およびホウ酸またはホウ酸塩を含有することを特徴とするインクジェット記録材料により解決した。
該顔料層に含有する無機粒子の平均二次粒子径1.2μm以上15μm以下、かつJIS−K5101により表される吸油量が140ml/100g以上330ml/100g以下であることが好ましい。
該顔料層塗液のpHが8以上12以下であり該顔料層上に直接塗布される第一のインク受理層のpHが3以上5以下であることがより好ましい。
本発明のインクジェット記録材料は、インク受理層にひび割れが無く、高い顔料インクの吸収性と発色性を兼ね備える。
以下、本発明のインクジェット記録材料を詳細に説明する。
本発明者らは、顔料インク適性を向上させる方法として、顔料インク中の溶媒と色材顔料とを分離し、顔料インク中の色材顔料をインク受理層表面近傍に分布させることで、吸収性と発色性の改善が可能であると考えた。
そこで本発明者らはインク受理層表面のひび割れをなくし、顔料インク中の色材顔料成分と溶媒分を分離する手法を鋭意検討した結果、透気性支持体の少なくとも片面に、顔料層、一層以上のインク受理層の各塗液を順次、塗工・乾燥して形成されるインクジェット記録材料において、該顔料層中に珪酸ソーダを含有し、かつ該顔料層上に直接塗布されるインク受理層が少なくとも無機超微粒子、親水性バインダーおよびホウ酸またはホウ酸塩を含有することを特徴とするインクジェット記録材料において、ひび割れのないインク受理層を塗工量に限定をつけることなく設けることが可能となり、顔料インクの吸収性が大幅に向上しかつ発色性が良好なインクジェット記録材料を作製できることを見いだした。
本発明では珪酸ソーダを含有する顔料層を使用することで、今までひび割れが生じ塗工することができなかった、顔料層の120質量%以上のインク受理層を塗工することが可能になり、顔料インクの吸収性が大幅に向上し、かつ良好な発色性を有するインクジェット記録材料を作製できることを見いだした。
本発明でいう顔料インクとは、色材顔料、分散溶媒、その他の添加剤等からなる記録液体であり、特に限定されない。また、分散溶媒は、水または各種有機溶剤のいずれを用いたものでも良い。
以下に本発明に係わる顔料層について説明する。
本発明の顔料層には、珪酸ソーダが含有される。珪酸ソーダの効果は明確ではないが、珪酸ソーダを顔料層に添加することにより、顔料層に使える顔料の吸油量の範囲が広がり、インク受理層の塗工量も従来より多くなり顔料インクの吸収性が向上した。
本発明に用いられる珪酸ソーダは一般に下記の分子式で表すことができる。Na2O・nSiO2・XH2Oこのnの値をモル比と言い、重量比(SiO2/Na2O)×1.0315で示される。珪酸ソーダの物性や用途はモル比によって異なり、工業的には0.5〜4の範囲のものが生産されている。モル比0.5はオルソ珪酸ソーダ、1はメタ珪酸ソーダと呼ばれ結晶性、1.3〜4において一般的に珪酸ソーダ(水ガラス)といわれる粘調な液体となる。モル比2は1号、2.5は2号、3は3号、4は4号と種別して呼ばれているが、モル比は連続的に変化させることができ任意のものが調整可能で用途に合わせて多くのものが生産されている。
本発明ではモル比2から4の珪酸ソーダが好ましい。扱いやすさおよびインク受理層表面のひび割れが良好なモル比3の3号が特に好ましい。
本発明ではモル比2から4の珪酸ソーダが好ましい。扱いやすさおよびインク受理層表面のひび割れが良好なモル比3の3号が特に好ましい。
該顔料層に使用される珪酸ソーダの配合量は無機粒子の総和100質量部に対して、1部から20部、好ましくは5部から15部である。1部未満になると効果が低下する傾向を示し、20部以上添加しても効果が飽和する傾向を示し、経済性に劣る。1部から20部の範囲にあるとインク受理層表面にひび割れを発生せずにインク受理層を顔料層の乾燥塗工量120%より多く塗工することが可能になり、より高い顔料インクの吸収性と発色性を得ることが出来好ましい。
本発明において顔料層に含有される無機粒子は、平均二次粒子径が1.2μm以上15μm以下である。また、本発明における平均粒子径は、レーザー回折・散乱法を用いた粒度分布計により測定される粒度分布データから得られる。インクの吸収性を保ちつつ、インク受理層の顔料インク発色性を向上させるには顔料層に含有される無機粒子の平均二次粒子径が1.5μm以上6μm以下であるとより好ましい。この範囲にあるとインク受理層の無機超微粒子等の顔料層への落ち込みを防ぐ事によりインク受理層表面にひび割れを発生させずにインク吸収性をより効率的に得ることができ、好ましい。
該インク受理層に含有される無機顔料としては、好ましくはJIS−K5101で測定される吸油量が140ml/100g以上330ml/100g以下、より好ましくは150ml/100g以上300ml/100g以下である。この範囲にすることでインク受理層を塗布した際に、適度にインク受理層塗液中の水分を吸収するため、インク受理層塗液の濃度上昇による増粘効果が得られ、インク受理層中の無機超微粒子等の下層への落ち込みを防ぐ事によりインク受理層表面のひび割れ発生を押さえられるため、顔料インクの発色が向上しかつインク吸収性をより効率的に得ることができ、好ましい。
該インク受理層に含有される無機顔料において無機顔料の種類が異なる、あるいは平均二次粒子径、吸油量等の性状が異なる同種の無機粒子を2種以上使用する場合においても、混合した無機粒子の吸油量を上記範囲内にすることでインク受理層表面にひび割れを発生させずにインク吸収性をより効率的に得ることができる。
顔料層に用いられる無機粒子としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウムなどの白色無機顔料などを用いることができる。上記の無機顔料の中でも、多孔性無機顔料が好ましく、多孔性非晶質合成シリカ、多孔性炭酸マグネシウムなどが挙げられ、特に細孔容積の大きい多孔性合成非晶質シリカが好ましい。
本発明において、顔料層の乾燥塗工量の範囲は3〜30g/m2、より好ましくは5〜20g/m2であり、更に好ましくは7〜20g/m2であり、顔料層の乾燥塗工量をこの範囲にすることでインク受理層表面にひび割れを発生させずにインク吸収性をより効率的に得ることができ好ましい。
本発明において、顔料層には、無機粒子の他、接着剤等、さらには顔料インクと染料インクを併用するインクジェット記録方式に適用する場合には上記の他、カチオン性化合物を含有することもできる。また、これらに添加剤として、染料定着剤、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、界面活性剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤力増強剤、乾燥紙力増強剤などを適宜配合することもできる。
本発明の顔料層に用いられるバインダーとしては、例えば、酸化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉などの澱粉誘導体;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体;カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、ポリビニルアルコール、またはシリル変性ポリビニルアルコールなどのポリビニルアルコール誘導体、ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体などの共役ジエン系共重合体ラテックス、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルの重合体または共重合体などのアクリル系共重合体ラテックス、エチレン酢酸ビニル共重合体などのビニル系共重合体ラテックス、あるいはこれらの各種共重合体のカルボキシ基などの官能基含有単量体による官能基変性共重合体ラテックス、メラミン樹脂、尿素樹脂などの熱硬化合成樹脂などの水性接着剤、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル酸エステル、メタクリル酸エステルの重合体または共重合体樹脂ラテックス、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂ラテックスが挙げられ、これらを1種以上使用できる。これらのバインダーのうち、接着力の点から、ポリビニルアルコール、またはシリル変性ポリビニルアルコールなどのポリビニルアルコール誘導体が好ましい。
本発明の顔料層に使用されるバインダーの配合量としては、無機粒子の総和100質量部に対して、5〜60質量部、好ましくは、10〜50質量部である。
次に本発明に係わるインク受理層について説明する。
本発明において、インク受理層の乾燥塗工量の範囲は特に規定はしないが、経済性および品質を考慮すると、3〜40g/m2、より好ましくは7〜30g/m2、さらに好ましくは10〜25g/m2である。インク受理層の乾燥塗工量がこの範囲であればインク受理層表面にひび割れを発生させずにインク吸収性をより効率的に得ることができ好ましい。
本発明のインクジェット記録材料における無機超微粒子とは、一次粒子径が100nm以下で、二次粒子径が500nm以下の無機微粒子を言う、例えば、特開平1−97678号公報、同2−275510号公報、同3−281383号公報、同3−285814号公報、同3−285815号公報、同4−92183号公報、同4−267180号公報、同4−275917号公報などに開示されている擬ベーマイトゾルなどのアルミナ水和物、特開平8−72387公報などに記載されている気相法アルミナ、特開昭60−219083号公報、同61−19389号公報、同61−188183号公報、同63−178074号公報、特開平5−51470号公報などに記載されているようなコロイダルシリカ、特公平4−19037号公報、特開昭62−286787号公報に記載されているようなシリカ/アルミナハイブリッドゾル、特開平10−119423号公報、特開平10−217601号公報に記載されているような、気相法シリカを分散したようなシリカゾル、沈降法シリカやゲル法シリカなどの湿式シリカを粉砕したシリカゾル、その他にもヘクタイト、モンモリロナイトなどのスメクタイト粘土(特開平7−81210号公報)、ジルコニアゾル、クロミアゾル、イットリアゾル、セリアゾル、酸化鉄ゾル、ジルコンゾル、酸化アルミニウムゾル、酸化アンチモンゾルなどを代表的なものとして挙げることができる。
上記無機超微粒子の中でも、気相法シリカおよび/または平均二次粒子径が500nm以下になるまで粉砕された湿式法シリカが好ましく、特に気相法シリカが好ましく使用できる。気相法シリカは乾式法シリカとも呼ばれ、一般的には火炎加水分解法によって作られる。具体的には四塩化ケイ素を水素及び酸素と共に燃焼して作る方法が一般的に知られているが、四塩化ケイ素の代わりにメチルトリクロロシランやトリクロロシラン等のシラン類も、単独または四塩化ケイ素と混合した状態で使用することができる。気相法シリカは日本アエロジル(株)からアエロジル、(株)トクヤマからQSタイプとして市販されている。
本発明に用いられる気相法シリカの平均一次粒子径は、インク受理層の塗層のひび割れ、顔料インクの発色の点から5nm以上50nm以下が好ましく、より好ましくは、10nm以上40nm以下、特に好ましくは15nm以上30nm以下である。また、BET法による比表面積は、インク受理層の塗層のひび割れ、インク吸収性の点から30m2/g以上300m2/g以下が好ましく、特に好ましくは40m2/g以上150m2/g以下が好ましい。尚、本発明でいう平均一次粒子径とは、微粒子の電子顕微鏡観察により一定面積内に存在する100個の一次粒子各々の投影面積に等しい円の直径を粒子の粒子径として平均粒子径を求めたものであり、本発明で云うBET法とは、気相吸着法による粉体の表面積測定法の一つであり、吸着等温線から1gの試料の持つ総表面積、即ち比表面積を求める方法である。通常吸着気体としては、窒素ガスが多く用いられ、吸着量を被吸着気体の圧、または容積の変化から測定する方法が最も多く用いられている。多分子吸着の等温線を表すのに最も著名なものは、Brunauer、Emmett、Tellerの式であってBET式と呼ばれ表面積決定に広く用いられている。BET式に基づいて吸着量を求め、吸着分子1個が表面で占める面積を掛けて、表面積が得られる。
本発明のインク受理層には、気相法シリカをカチオン性化合物の存在下で、該気相法シリカの平均二次粒子径が600nm以下、好ましくは50〜400nm、更に好ましくは100〜300nmに分散したものが使用できる。分散方法としては、通常のプロペラ撹拌、タービン型撹拌、ホモミキサー型撹拌等で気相法シリカとカチオン性化合物及び分散媒を予備混合し、次にボールミル、ビーズミル、サンドグラインダー等のメディアミル、高圧ホモジナイザー、超高圧ホモジナイザー等の圧力式分散機、超音波分散機、及び薄膜旋回型分散機等を使用して分散を行うことが好ましい。尚、ここでいう気相法シリカの平均二次粒子径とは、希薄分散液をレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置で測定して得られる。
本発明においてインク受理層で使用される湿式法シリカは、製造方法によって沈降法シリカ、ゲル法シリカに分類される。沈降法シリカは珪酸ソーダと硫酸をアルカリ条件で反応させて製造され、粒子成長したシリカ粒子が凝集・沈降し、その後濾過、水洗、乾燥、粉砕・分級の行程を経て製品化される。沈降法シリカとしては、例えば日本シリカ(株)からニップシールとして、(株)トクヤマからトクシールとして市販されている。ゲル法シリカは珪酸ソーダと硫酸を酸性条件下で反応させて製造する。熟成中に微小粒子は溶解し、他の一次粒子どうしを結合するように再析出するため、明確な一次粒子は消失し、内部空隙構造を有する比較的硬い凝集粒子を形成する。例えば、日本シリカ(株)からニップゲルとして、グレースジャパン(株)からサイロイド、サイロジェットとして市販されている。
本発明では、平均二次粒子径500nm以下に粉砕した湿式法シリカが使用される。本発明に用いられる湿式法シリカ粒子としては、平均一次粒子径50nm以下、好ましくは3〜40nmであり、且つ平均凝集粒子径が5〜50μmである湿式法シリカ粒子が好ましく、これをカチオン性化合物の存在下で平均二次粒子径500nm以下、好ましくは50〜400nm程度まで微粉砕した湿式法シリカ微粒子を使用する。ここでいう粉砕された湿式法シリカの平均二次粒子径とは、希薄分散液をレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置で測定して得られる。
通常の方法で製造された湿式法シリカは、1μm以上の平均凝集粒子径を有するため、これを微粉砕して使用する。粉砕方法としては、水性媒体中に分散したシリカを機械的に粉砕する湿式分散法が好ましく使用できる。この際、分散液の初期粘度上昇が抑制され、高濃度分散が可能となり、粉砕・分散効率が上昇してより微粒子に粉砕することができることから、吸油量が210ml/100g以下、平均凝集粒子径5μm以上の沈降法シリカを使用することが好ましい。高濃度分散液を使用することによって、記録用紙の生産性も向上する。吸油量は、JIS K−5101の記載に基づき測定される。
本発明の平均二次粒子径が500nm以下の湿式法シリカ微粒子を得る具体的な方法としては、まず水中でシリカ粒子とカチオン性化合物を混合(添加はどちらが先であっても、また同時でも良い)しても良く、又それぞれの分散液あるいは水溶液を混合しても良く、のこぎり歯状ブレード型分散機、プロペラ羽根型分散機、またはローターステーター型分散機等の分散装置の少なくとも1つを用いて予備分散液を得る。必要であれば更に適度の低沸点溶剤等を添加してもよい。シリカ予備分散物の固形分濃度は高いほうが好ましいが、あまり高濃度になると分散不可能となるため、好ましい範囲としては15〜40質量%、より好ましくは20〜35質量%である。次に、より強い機械的手段を与えることによって、平均二次粒子径が500nm以下の湿式法シリカ微粒子分散液が得られる。機械的手段としては公知の方法が採用でき、例えばボールミル、ビーズミル、サンドグラインダー等のメディアミル、高圧ホモジナイザー、超高圧ホモジナイザー等の圧力式分散機、超音波分散機、及び薄膜旋回型分散機等を使用することができる。
上記気相法シリカ及び湿式法シリカの分散に使用するカチオン性化合物としては、カチオン性ポリマーまたは水溶性金属化合物を使用できる。カチオン性ポリマーとしては、ポリエチレンイミン、ポリジアリルアミン、ポリアリルアミン、アルキルアミン重合物、特開昭59−20696号、同昭59−33176号、同昭59−33177号、同昭59−155088号、同昭60−11389号、同昭60−49990号、同昭60−83882号、同昭60−109894号、同昭62−198493号、同昭63−49478号、同昭63−115780号、同昭63−280681号、同平1−40371号、同平6−234268号、同平7−125411号、同平10−193776号公報等に記載された1〜3級アミノ基、4級アンモニウム塩基を有するポリマーが好ましく用いられる。特に、カチオン性ポリマーとしてジアリルアミン誘導体が好ましく用いられる。分散性および分散液粘度の面で、これらのカチオンポリマーの分子量は、2,000〜10万程度が好ましく、特に2,000〜3万程度が好ましい。
水溶性金属化合物としては、例えば水溶性の多価金属塩が挙げられ、中でもアルミニウムもしくは周期律表4A族金属(例えばジルコニウム、チタン)からなる化合物が好ましい。特に好ましくは水溶性アルミニウム化合物である。水溶性アルミニウム化合物としては、例えば無機塩としては塩化アルミニウムまたはその水和物、硫酸アルミニウムまたはその水和物、アンモニウムミョウバン等が知られている。さらに、無機系の含アルミニウムカチオンポリマーである塩基性ポリ水酸化アルミニウム化合物が知られており、好ましく用いられる。
本発明のインク受理層中の無機超微粒子の中でも特にアルミナ水和物がより好ましい。アルミナ水和物を用いると、光沢発現層表面にひび割れがより起こり難くなると共に、顔料インクの色剤顔料と溶媒分の分離性能が向上することができる。
本発明に用いられるアルミナ水和物は、下記の一般式により表すことができる。Al2O3・nH2Oアルミナ水和物は組成や結晶形態の違いにより、ジプサイト、バイアライト、ノルストランダイト、ベーマイト、ベーマイトゲル(擬ベーマイト)、ジアスポア、無定形非晶質等に分類される。中でも、上記の式中、nの値が1である場合はベーマイト構造のアルミナ水和物を表し、nが1を越え3未満である場合は擬ベーマイト構造のアルミナ水和物を表し、nが3以上では非晶質構造のアルミナ水和物を表す。特に、本発明に好ましいアルミナ水和物は、少なくともnが1を越え3未満の擬ベーマイト構造のアルミナ水和物である。
また、アルミナ水和物の分散液を安定化させるために、通常は種々の酸類が分散液に添加される。このような酸類としては、硝酸、塩酸、臭化水素酸、酢酸、蟻酸、塩化第二鉄、塩化アルミニウム等を挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明に用いられるアルミナ水和物の形状は、平板状、繊維状、針状、球状、棒状等のいずれでもよく、インク吸収性の観点から好ましい形状は平板状である。平板状のアルミナ水和物は、平均アスペクト比3〜8であり、好ましくは平均アスペクト比が3〜6である。アスペクト比は、粒子の「厚さ」に対する「直径」の比で表される。ここで粒子の直径とは、アルミナ水和物を電子顕微鏡で観察したときの粒子の投影面積に等しい円の直径を表す。
本発明に用いられるアルミナ水和物は、アルミニウムイソプロポキシド等のアルミニウムアルコキシドの加水分解、アルミニウム塩のアルカリによる中和、アルミン酸塩の加水分解等公知の方法によって製造することができる。また、アルミナ水和物の粒子径、細孔径、細孔容積、比表面積等の物性は、析出温度、熟成温度、熟成時間、液のpH、液の濃度、共存化合物等の条件によって制御することができる。
アルコキシドからアルミナ水和物を得る方法としては、特開昭57−88074号公報、同62−56321号公報、特開平4−275917号公報、同6−64918号公報、同7−10535号公報、同7−267633号公報、米国特許第2,656,321号明細書等にアルミニウムアルコキシドを加水分解する方法として開示されている。これらのアルミニウムアルコキシドとしてはイソプロポキシド、2−ブトキシド等が挙げられる。
本発明で使用するアルミナ水和物において平均一次粒子径が3nm〜25nmのアルミナ水和物が好ましい。特に好ましい平均一次粒子径は5nm〜20nmのものである。またこれらが連結した平均二次粒子径としては、50nm〜200nmにするのが好ましい。
本発明のインク受理層に用いられる親水性バインダーとしてはシラノール変性等の変性物を含むポリビニルアルコール、でんぷんおよびその変性物、ゼラチンおよびそれらの変性物、カゼイン、プルラン、アラビアゴム、カラヤゴム、アルブミン等の天然高分子樹脂またはこれらの誘導体、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン等のビニルポリマー、ポリエチレンイミン、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、無水マレイン酸またはその共重合体等を挙げられ、単独あるいは併用して用いることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、これら親水性バインダーの配合量の総和は、無機超微粒子に対して、4〜25質量%であることが好ましく、特に6〜20質量%であることが好ましい。
本発明のインク受理層に用いられる、親水性バインダーとしては、接着力の点から、ポリビニルアルコール、また、シリル変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール誘導体も用いることができる。ポリビニルアルコールとしては、アルミナ水和物との混合性、塗液粘度の調整、及び成膜性等の点で重合度2,000以上、鹸化度が88%以上96%未満のポリビニルアルコールが好ましい。
本発明において用いられるホウ酸としては、オルトホウ酸だけでなくメタホウ酸、次ホウ酸等が使用できる。ホウ酸塩はこれらの可溶性塩が好ましく、具体的には、Na2B4O7・10H2O、NaBO2・4H2O、K2B4O7・5H2O、NH4HB4O7・3H2O、NH4BO2等が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
ホウ酸またはホウ酸塩の添加量は、H3BO3換算で親水性バインダーに対して1〜15質量%、好ましくは3〜10質量%である。
更に、本発明のインク受理層には、その他の添加剤として、カチオン系染料定着剤、顔料散剤、増粘剤、流動性改良剤、粘度安定剤、pH調整剤、界面活性剤、消泡剤、抑泡剤離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止、レベリング剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤など本発明の目的を害しない範囲で適宜添加することもできる。
本発明において、顔料層およびインク受理層は、顔料層およびインク受理層の液を支持体上に順次塗工、乾燥して設ける。
本発明において該顔料層塗液のpHが8以上12以下であり、該インク受理層塗液pHが3以上5以下である。好ましくは、該顔料層塗液のpHが8.5以上11以下であり、該インク受理層塗液のpHが3以上4.5以下である。この範囲にすることで顔料層へのインク受理層中のバインダーや無機超微粒子の落ち込みが少なくなり、インク受理層表面の亀裂が少なくなり、好ましい。
本発明において用いられる顔料層塗液には、顔料層塗液と適合するものである限り、いずれの塩基性材料でも使用する事ができ、顔料層塗液の塗液に添加することで、顔料層の塗液pHを適宜調整する。用いられる塩基性材料としては、例ば、水酸化ナトリウムなどの水酸化物、炭酸ナトリウムなどの炭酸化合物、アミン化合物、アンモニアなどが挙げられる。
本発明において用いられるインク受理層塗液には、インク受理層塗液と適合するものである限り、いずれの酸性材料でも使用する事ができ、インク受理層塗液の塗液に添加することでインク受理層の塗液pHを適宜調整する。用いられる酸性材料としては、例えば、硝酸、塩酸、臭化水素酸、酢酸、蟻酸、乳酸、クエン酸、塩化第二鉄、塩化アルミニウムなど無機酸や有機酸などを挙げることができる。
本発明において顔料層およびインク受理層を設ける際に、塗工する方法は、特に限されず、公知の塗工方法を用いることができる。例えば、エアーナイフコーター、カーテンコーター、スライドリップコーター、ダイコーター、ブレードコーター、ゲートローコーター、バーコーター、ロッドコーター、ロールコーター、ビルブレードコーター、ショートドエルブレードコーター、サイズプレスなどの各種装置により塗工することがでる。
本発明において、塗液塗工後に乾燥する方法は、特に限定されず、公知の乾燥方法を用ることができるが、特に熱風を吹きつける方法、赤外線を照射する方法など、加熱により乾燥する方法は、生産性が良く好ましく用いられる。
本発明において、顔料層またはインク受理層を塗工、乾燥後、平坦化をコントロールしたり表面光沢をさらに高めたりする目的で、カレンダー処理により、平滑化しても良い。その際のカレンダー処理装置としては、グロスカレンダー、スーパーカレンダー、ソフトカレンダーなどが挙げられる。また、公知のキャストコート法を用いて光沢面を形成することができる。
本発明において透気性支持体として用いる紙としては、LBKP、NBKPなどの化学パルプGP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGPなどの機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等の木材パルプと従来公知の顔料を主成分として、バインダーおよびサイズ剤や定着剤、歩留まり向上剤、カチオン化剤、紙力増強剤などの各種添加剤を1種以上用いて混合し、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機などの各種装置で製造された紙、更に紙に、澱粉、ポリビニルアルコールなどでのサイズプレスやアンカーコート層を設けた紙や、それらの上にコート層を設けたアート紙、コート紙、キャストコート紙などの塗工紙も含まれる。この様な紙および塗工紙に、そのまま本発明における塗層を設けても良いし、平坦化をコントロールする目的で、マシンカレンダー、TGカレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダー装置を使用しても良い。
以下に本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。また、実施例において示す「部」及び「%」は特に明示しない限り質量部及び質量%を示す。
<支持体1>
濾水度450mlCSFのLBKP70部、濾水度450mlCSFのNBKP30部からなる木材パルプ100部に、軽質炭酸カルシウム/重質炭酸カルシウム/タルクの比率が30/35/35の顔料5部、市販アルキルケテンダイマー0.1部、市販カチオン系アクリルアミド0.03部、市販カチオン化澱粉1.0部、硫酸バンド0.5部添加し、水で希釈して1%スラリーとした。このスラリーを長網抄紙機を用いて坪量105g/m2で抄造し支持体1を得た。
濾水度450mlCSFのLBKP70部、濾水度450mlCSFのNBKP30部からなる木材パルプ100部に、軽質炭酸カルシウム/重質炭酸カルシウム/タルクの比率が30/35/35の顔料5部、市販アルキルケテンダイマー0.1部、市販カチオン系アクリルアミド0.03部、市販カチオン化澱粉1.0部、硫酸バンド0.5部添加し、水で希釈して1%スラリーとした。このスラリーを長網抄紙機を用いて坪量105g/m2で抄造し支持体1を得た。
<顔料層塗液1>
合成非晶質シリカ(平均粒子径1μm、吸油量120ml/100g)100部をホモジナイザーを用いて水400部に分散し、これに38.5%珪酸ソーダ(珪酸ソーダ3号、旭電化社製)2.6部、10%ポリビニルアルコール(完全鹸化、重合度1700)水溶液250部を混合し、固形分濃度16.7%、pH7.5の顔料層塗液1を調製した。
合成非晶質シリカ(平均粒子径1μm、吸油量120ml/100g)100部をホモジナイザーを用いて水400部に分散し、これに38.5%珪酸ソーダ(珪酸ソーダ3号、旭電化社製)2.6部、10%ポリビニルアルコール(完全鹸化、重合度1700)水溶液250部を混合し、固形分濃度16.7%、pH7.5の顔料層塗液1を調製した。
<顔料層塗液2>
合成非晶質シリカ(平均粒子径17μm、吸油量340ml/100g)100部をホモジナイザーを用いて水400部に分散し、これにこれに38.5%珪酸ソーダ(珪酸ソーダ3号、旭電化社製)2.6部、10%ポリビニルアルコール(完全鹸化、重合度1700)水溶液250部を混合し、固形分濃度16.7%、pH7.6の顔料層塗液2を調製した。
合成非晶質シリカ(平均粒子径17μm、吸油量340ml/100g)100部をホモジナイザーを用いて水400部に分散し、これにこれに38.5%珪酸ソーダ(珪酸ソーダ3号、旭電化社製)2.6部、10%ポリビニルアルコール(完全鹸化、重合度1700)水溶液250部を混合し、固形分濃度16.7%、pH7.6の顔料層塗液2を調製した。
<顔料層塗液3>
合成非晶質シリカ(平均粒子径1.2μm、吸油量150ml/100g)100部をホモジナイザーを用いて水400部に分散し、これに38.5%珪酸ソーダ(珪酸ソーダ3号、旭電化社製)2.6部、10%ポリビニルアルコール(完全鹸化、重合度1700)水溶液250部を混合し、固形分濃度16.7%、pH7.8の顔料層塗液3を調製した。
合成非晶質シリカ(平均粒子径1.2μm、吸油量150ml/100g)100部をホモジナイザーを用いて水400部に分散し、これに38.5%珪酸ソーダ(珪酸ソーダ3号、旭電化社製)2.6部、10%ポリビニルアルコール(完全鹸化、重合度1700)水溶液250部を混合し、固形分濃度16.7%、pH7.8の顔料層塗液3を調製した。
<顔料層塗液4>
合成非晶質シリカ(平均粒子径3μm、吸油量200ml/100g)100部をホモジナイザーを用いて水400部に分散し、これに38.5%珪酸ソーダ(珪酸ソーダ3号、旭電化社製)2.6部、10%ポリビニルアルコール(完全鹸化、重合度1700)水溶液250部を混合し、固形分濃度16.7%、pH7.6の顔料層塗液4を調製した。
合成非晶質シリカ(平均粒子径3μm、吸油量200ml/100g)100部をホモジナイザーを用いて水400部に分散し、これに38.5%珪酸ソーダ(珪酸ソーダ3号、旭電化社製)2.6部、10%ポリビニルアルコール(完全鹸化、重合度1700)水溶液250部を混合し、固形分濃度16.7%、pH7.6の顔料層塗液4を調製した。
<顔料層塗液5>
合成非晶質シリカ(平均粒子径10μm、吸油量300ml/100g)100部をホモジナイザーを用いて水400部に分散し、これに38.5%珪酸ソーダ(珪酸ソーダ3号、旭電化社製)2.6部、10%ポリビニルアルコール(完全鹸化、重合度1700)水溶液250部を混合し、固形分濃度16.7%、pH7.8の顔料層塗液5を調製した。
合成非晶質シリカ(平均粒子径10μm、吸油量300ml/100g)100部をホモジナイザーを用いて水400部に分散し、これに38.5%珪酸ソーダ(珪酸ソーダ3号、旭電化社製)2.6部、10%ポリビニルアルコール(完全鹸化、重合度1700)水溶液250部を混合し、固形分濃度16.7%、pH7.8の顔料層塗液5を調製した。
<顔料層塗液6>
合成非晶質シリカ(平均粒子径2μm、吸油量150ml/100g)60部と合成非晶質シリカ(平均粒子径4μm、吸油量230ml/100g)40部を混合し、ホモジナイザーを用いて水400部に分散し、これに38.5%珪酸ソーダ(珪酸ソーダ3号、旭電化社製)2.6部、10%ポリビニルアルコール(完全鹸化、重合度1700)水溶液250部を混合し、固形分濃度16.7%、pH7.4の顔料層塗液6を調製した。
合成非晶質シリカ(平均粒子径2μm、吸油量150ml/100g)60部と合成非晶質シリカ(平均粒子径4μm、吸油量230ml/100g)40部を混合し、ホモジナイザーを用いて水400部に分散し、これに38.5%珪酸ソーダ(珪酸ソーダ3号、旭電化社製)2.6部、10%ポリビニルアルコール(完全鹸化、重合度1700)水溶液250部を混合し、固形分濃度16.7%、pH7.4の顔料層塗液6を調製した。
<顔料層塗液7>
合成非晶質シリカ(平均粒子径2μm、吸油量200ml/100g)60部と合成非晶質シリカ(平均粒子径7μm、吸油量340ml/100g)40部を混合し、ホモジナイザーを用いて水400部に分散し、これに38.5%珪酸ソーダ(珪酸ソーダ3号、旭電化社製)2.6部、10%ポリビニルアルコール(完全鹸化、重合度1700)水溶液250部を混合し、固形分濃度16.7%、pH7.5の顔料層塗液7を調製した。
合成非晶質シリカ(平均粒子径2μm、吸油量200ml/100g)60部と合成非晶質シリカ(平均粒子径7μm、吸油量340ml/100g)40部を混合し、ホモジナイザーを用いて水400部に分散し、これに38.5%珪酸ソーダ(珪酸ソーダ3号、旭電化社製)2.6部、10%ポリビニルアルコール(完全鹸化、重合度1700)水溶液250部を混合し、固形分濃度16.7%、pH7.5の顔料層塗液7を調製した。
<顔料層塗液8>
高白1級カオリン(平均粒子径1.0μm、吸油量60ml/100g)100部、ポリアクリル酸ナトリウム0.1部をホモジナイザーを用いて水70部に分散し、これに38.5%珪酸ソーダ(珪酸ソーダ3号、旭電化社製)2.6部、20%酸化澱粉水溶液150部を混合し、水を加えて固形分濃度35%に調整し、pH11.2の顔料層塗液8を調製した。
高白1級カオリン(平均粒子径1.0μm、吸油量60ml/100g)100部、ポリアクリル酸ナトリウム0.1部をホモジナイザーを用いて水70部に分散し、これに38.5%珪酸ソーダ(珪酸ソーダ3号、旭電化社製)2.6部、20%酸化澱粉水溶液150部を混合し、水を加えて固形分濃度35%に調整し、pH11.2の顔料層塗液8を調製した。
<顔料層塗液9>
合成非晶質シリカ(平均粒子径3μm、吸油量200ml/100g)100部をホモジナイザーを用いて水400部に分散し、これに38.5%珪酸ソーダ(珪酸ソーダ3号、旭電化社製)5.2部、10%ポリビニルアルコール(完全鹸化、重合度1700)水溶液250部を混合し、固形分濃度16.8%、pH8.7の顔料層塗液9を調製した。
合成非晶質シリカ(平均粒子径3μm、吸油量200ml/100g)100部をホモジナイザーを用いて水400部に分散し、これに38.5%珪酸ソーダ(珪酸ソーダ3号、旭電化社製)5.2部、10%ポリビニルアルコール(完全鹸化、重合度1700)水溶液250部を混合し、固形分濃度16.8%、pH8.7の顔料層塗液9を調製した。
<顔料層塗液10>
水酸化ナトリウム0.5部、合成非晶質シリカ(平均粒子径1.2μm、吸油量150ml/100g)100部をホモジナイザーを用いて水400部に分散し、これに38.5%珪酸ソーダ(珪酸ソーダ3号、旭電化社製)13部、10%ポリビニルアルコール(完全鹸化、重合度1700)水溶液250部を混合し、固形分濃度17%、pH9.5のインク受理層塗液10を調製した。
水酸化ナトリウム0.5部、合成非晶質シリカ(平均粒子径1.2μm、吸油量150ml/100g)100部をホモジナイザーを用いて水400部に分散し、これに38.5%珪酸ソーダ(珪酸ソーダ3号、旭電化社製)13部、10%ポリビニルアルコール(完全鹸化、重合度1700)水溶液250部を混合し、固形分濃度17%、pH9.5のインク受理層塗液10を調製した。
<顔料層塗液11>
水酸化ナトリウム0.5部、合成非晶質シリカ(平均粒子径3μm、吸油量200ml/100g)100部をホモジナイザーを用いて水400部に分散し、これに38.5%珪酸ソーダ(珪酸ソーダ3号、旭電化社製)26部、10%ポリビニルアルコール(完全鹸化、重合度1700)250部を混合し、固形分濃度17.5%、pH10.7の顔料層塗液11を調製した。
水酸化ナトリウム0.5部、合成非晶質シリカ(平均粒子径3μm、吸油量200ml/100g)100部をホモジナイザーを用いて水400部に分散し、これに38.5%珪酸ソーダ(珪酸ソーダ3号、旭電化社製)26部、10%ポリビニルアルコール(完全鹸化、重合度1700)250部を混合し、固形分濃度17.5%、pH10.7の顔料層塗液11を調製した。
<顔料層塗液12>
水酸化ナトリウム0.5部、合成非晶質シリカ(平均粒子径2μm、吸油量150ml/100g)60部、と合成非晶質シリカ(平均粒子径4μm、吸油量230ml/100g)40部を混合し、ホモジナイザーを用いて水400部に分散し、これに38.5%珪酸ソーダ(珪酸ソーダ3号、旭電化社製)39部、10%ポリビニルアルコール(完全鹸化、重合度1700)水溶液250部を混合し、固形分濃度17.7%、pH11の顔料層塗液12を調製した。
水酸化ナトリウム0.5部、合成非晶質シリカ(平均粒子径2μm、吸油量150ml/100g)60部、と合成非晶質シリカ(平均粒子径4μm、吸油量230ml/100g)40部を混合し、ホモジナイザーを用いて水400部に分散し、これに38.5%珪酸ソーダ(珪酸ソーダ3号、旭電化社製)39部、10%ポリビニルアルコール(完全鹸化、重合度1700)水溶液250部を混合し、固形分濃度17.7%、pH11の顔料層塗液12を調製した。
<顔料層塗液13>
軽質炭酸カルシウム(平均粒子径2.0μm、吸油量95ml/100g)100部、ポリアクリル酸ナトリウム0.2部をホモジナイザーを用いて水150部に分散し、これに38.5%珪酸ソーダ(珪酸ソーダ3号、旭電化社製)13部、48%スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス固形分40部を混合し、固形分濃度40.9%、pH10.7の顔料層塗液13を調製した。
軽質炭酸カルシウム(平均粒子径2.0μm、吸油量95ml/100g)100部、ポリアクリル酸ナトリウム0.2部をホモジナイザーを用いて水150部に分散し、これに38.5%珪酸ソーダ(珪酸ソーダ3号、旭電化社製)13部、48%スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス固形分40部を混合し、固形分濃度40.9%、pH10.7の顔料層塗液13を調製した。
<顔料層塗液14>
合成非晶質シリカ(平均粒子径0.9μm、吸油量100ml/100g)100部をホモジナイザーを用いて水400部に分散し、これに10%ポリビニルアルコール(完全鹸化、重合度1700)水溶液250部を混合し、固形分濃度16.7%、pH6.0の顔料層塗液14を調製した。
合成非晶質シリカ(平均粒子径0.9μm、吸油量100ml/100g)100部をホモジナイザーを用いて水400部に分散し、これに10%ポリビニルアルコール(完全鹸化、重合度1700)水溶液250部を混合し、固形分濃度16.7%、pH6.0の顔料層塗液14を調製した。
<顔料層塗液15>
合成非晶質シリカ(平均粒子径18μm、吸油量180ml/100g)100部をホモジナイザーを用いて水400部に分散し、これに10%ポリビニルアルコール(完全鹸化、重合度1700)水溶液250部を混合し、固形分濃度16.7%、pH6.2の顔料層塗液15を調製した。
合成非晶質シリカ(平均粒子径18μm、吸油量180ml/100g)100部をホモジナイザーを用いて水400部に分散し、これに10%ポリビニルアルコール(完全鹸化、重合度1700)水溶液250部を混合し、固形分濃度16.7%、pH6.2の顔料層塗液15を調製した。
<顔料層塗液16>
水酸化ナトリウム0.5部、合成非晶質シリカ(平均粒子径3μm、吸油量200ml/100g)100部をホモジナイザーを用いて水400部に分散し、10%ポリビニルアルコール(完全鹸化、重合度1700)250部を混合し、固形分濃度16.7%、pH9.5の顔料層塗液16を調製した。
水酸化ナトリウム0.5部、合成非晶質シリカ(平均粒子径3μm、吸油量200ml/100g)100部をホモジナイザーを用いて水400部に分散し、10%ポリビニルアルコール(完全鹸化、重合度1700)250部を混合し、固形分濃度16.7%、pH9.5の顔料層塗液16を調製した。
<アルミナ水和物の合成>
下記に光沢発現層に用いるアルミナ水和物の合成例を示す。使用した原材料はすべて市販品であり、精製は特に行わずそのまま使用した。
下記に光沢発現層に用いるアルミナ水和物の合成例を示す。使用した原材料はすべて市販品であり、精製は特に行わずそのまま使用した。
イオン交換水1200g、イソプロピルアルコール900gを3Lの反応器に仕込み、75℃に加熱した。アルミニウムイソプロポキシド408gを加え、75℃で24時間、95℃で4時間加水分解を行った。その後、酢酸24gを加え、95℃にて40時間撹拌した後、固形分濃度が16%になるように濃縮し、白色のアルミナ水和物の分散液を得た。
このゾルを室温で乾燥させ、X線回折を測定したところ、擬ベーマイト構造を示した。また、透過型電子顕微鏡で平均粒子径を測定したところ、約20nmであり、アスペクト比6の平板状擬ベーマイト構造のアルミナ水和物であった。また、窒素吸着脱離方法によってBET比表面積、平均細孔半径、細孔半径1nm〜30nmの細孔容積、細孔半径2nm〜10nmの細孔容積を測定したところ、それぞれ136m2/g、5.8nm、0.54ml/g、0.50ml/gであった。
<インク受理層塗液1>
上記の16%の超微粒子状アルミナ水和物の分散液を用いて、アルミナ水和物分散液625部、これに8%ポリビニルアルコール(鹸化度88%、重合度2400)水溶液75部、4%ホウ酸水溶液12.5部を混合し、固形分濃度14.9%、pH3.9のインク受理層塗液1を調製した。
上記の16%の超微粒子状アルミナ水和物の分散液を用いて、アルミナ水和物分散液625部、これに8%ポリビニルアルコール(鹸化度88%、重合度2400)水溶液75部、4%ホウ酸水溶液12.5部を混合し、固形分濃度14.9%、pH3.9のインク受理層塗液1を調製した。
<インク受理層塗液2>
気相法シリカ(平均一次粒子径12nm、平均二次粒子径120nm、BET法による比表面積300m2/g)100部をホモジナイザーを用いて水480部に分散し、これに8%ポリビニルアルコール(鹸化度88%、重合度2400)水溶液200部、4%ホウ酸水溶液20部を混合し、固形分濃度14.6%、pH4.7のインク受理層塗液2を調製した。
気相法シリカ(平均一次粒子径12nm、平均二次粒子径120nm、BET法による比表面積300m2/g)100部をホモジナイザーを用いて水480部に分散し、これに8%ポリビニルアルコール(鹸化度88%、重合度2400)水溶液200部、4%ホウ酸水溶液20部を混合し、固形分濃度14.6%、pH4.7のインク受理層塗液2を調製した。
<インク受理層塗液3>
上記の16%の超微粒子状アルミナ水和物の分散液を用いて、アルミナ水和物分散液625部、これに8%ポリビニルアルコール(鹸化度88%、重合度2400)水溶液75部混合し、固形分濃度15.1%、pH3.5のインク受理層塗液3を調製した。
上記の16%の超微粒子状アルミナ水和物の分散液を用いて、アルミナ水和物分散液625部、これに8%ポリビニルアルコール(鹸化度88%、重合度2400)水溶液75部混合し、固形分濃度15.1%、pH3.5のインク受理層塗液3を調製した。
<インク受理層塗液4>
前記の16%の超微粒子状アルミナ水和物の分散液を用いて、アルミナ水和物分散液625部、48%スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス固形分41.7部を混合し、固形分濃度18%、pH4.1のインク受理層塗液4を調製した。
前記の16%の超微粒子状アルミナ水和物の分散液を用いて、アルミナ水和物分散液625部、48%スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス固形分41.7部を混合し、固形分濃度18%、pH4.1のインク受理層塗液4を調製した。
<インク受理層塗液5>
40%コロイダルシリカ(平均一次粒子径80nm)250部に10%ポリビニルアルコール(鹸化度88%、重合度2400)水溶液200部、2%ホウ酸ナトリウム水溶液10部を混合し、固形分濃度26.1%、pH9.2のインク受理層5を調製した。
40%コロイダルシリカ(平均一次粒子径80nm)250部に10%ポリビニルアルコール(鹸化度88%、重合度2400)水溶液200部、2%ホウ酸ナトリウム水溶液10部を混合し、固形分濃度26.1%、pH9.2のインク受理層5を調製した。
上記で作製した支持体1の上に顔料層塗液1を乾燥固形分10g/m2に成るように、エアーナイフコーターで塗工、乾燥した。次いでその顔料層の上にインク受理層塗液1をエアーナイフコーターにて乾燥固形分17g/m2に成るように塗工、乾燥して、実施例1のインクジェット記録材料を作製した。
実施例1で顔料層塗液1を用いる代わりに顔料層塗液2を用いた以外は実施例1と同一条件で実施例2のインクジェット記録材料を作製した。
実施例1で顔料層塗液1を用いる代わりに顔料層塗液3を用いた以外は実施例1と同一条件で実施例3のインクジェット記録材料を作製した。
実施例1で顔料層塗液1を用いる代わりに顔料層塗液4を用いた以外は実施例1と同一条件で実施例4のインクジェット記録材料を作製した。
実施例1で顔料層塗液1を用いる代わりに顔料層塗液5を用いた以外は実施例1と同一条件で実施例5のインクジェット記録材料を作製した。
実施例1で顔料層塗液1を用いる代わりに顔料層塗液6を用いた以外は実施例1と同一条件で実施例6のインクジェット記録材料を作製した。
実施例1で顔料層塗液1を用いる代わりに顔料層塗液7を用いた以外は実施例1と同一条件で実施例7のインクジェット記録材料を作製した。
実施例1で顔料層塗液1を用いる代わりに顔料層塗液8を用いた以外は実施例1と同一条件で実施例8のインクジェット記録材料を作製した。
実施例1で顔料層塗液1を用いる代わりに顔料層塗液9を用いた以外は実施例1と同一条件で実施例9のインクジェット記録材料を作製した。
上記で作製した支持体1の上に顔料層塗液10を乾燥固形分10g/m2に成るように、エアーナイフコーターで塗工、乾燥した。次いでその顔料層の上にインク受理層塗液1をカーテンコーターにて乾燥固形分22g/m2に成るように塗工、乾燥して、実施例10のインクジェット記録材料を作製した。
実施例10で顔料層塗液10を用いる代わりに顔料層塗液11を用いた以外は実施例10と同一条件で実施例11のインクジェット記録材料を作製した。
実施例10で顔料層塗液10を用いる代わりに顔料層塗液12を用いた以外は実施例10と同一条件で実施例12のインクジェット記録材料を作製した。
実施例10で顔料層塗液10を用いる代わりに顔料層塗液13を用いた以外は実施例10と同一条件で実施例13のインクジェット記録材料を作製した。
実施例10で顔料層塗液10を用いる代わりに顔料層塗液4を、インク受理層塗液2を用いた以外は実施例10と同一条件で実施例14のインクジェット記録材料を作製した。
実施例10で顔料層塗液10を用いる代わりに顔料層塗液11を、インク受理層塗液2を用いた以外は実施例10と同一条件で実施例15のインクジェット記録材料を作製した。
実施例1で顔料層塗液1を用いる代わりに顔料層塗液6を、インク受理層塗液5を用いた以外は実施例1と同一条件で実施例16のインクジェット記録材料を作製した。
実施例1で顔料層塗液1を用いる代わりに顔料層塗液12を、インク受理層塗液5を用いた以外は実施例1と同一条件で実施例17のインクジェット記録材料を作製した。
(比較例1)
上記で作製した支持体1の上に顔料層塗液10を乾燥固形分17g/m2になるように、エアーナイフコーターで塗工、熱風により乾燥して設けた後、ソフトカレンダー処理を行い、比較例1のインクジェット記録材料を作製した。
上記で作製した支持体1の上に顔料層塗液10を乾燥固形分17g/m2になるように、エアーナイフコーターで塗工、熱風により乾燥して設けた後、ソフトカレンダー処理を行い、比較例1のインクジェット記録材料を作製した。
(比較例2)
上記で作製した支持体1の上にインク受理層塗液2を乾燥固形分20g/m2になるように、エアーナイフコーターで塗工、熱風により乾燥して設けた後、ソフトカレンダー処理を行い、比較例2のインクジェット記録材料を作製した。
上記で作製した支持体1の上にインク受理層塗液2を乾燥固形分20g/m2になるように、エアーナイフコーターで塗工、熱風により乾燥して設けた後、ソフトカレンダー処理を行い、比較例2のインクジェット記録材料を作製した。
(比較例3)
実施例1で顔料層塗液1を用いる代わりに顔料層塗液14を用いた以外は実施例1と同一条件で比較例3のインクジェット記録材料を作製した。
実施例1で顔料層塗液1を用いる代わりに顔料層塗液14を用いた以外は実施例1と同一条件で比較例3のインクジェット記録材料を作製した。
(比較例4)
実施例1で顔料層塗液1を用いる代わりにインク受理層塗液15を用いた以外は実施例1と同一条件で比較例4のインクジェット記録材料を作製した。
実施例1で顔料層塗液1を用いる代わりにインク受理層塗液15を用いた以外は実施例1と同一条件で比較例4のインクジェット記録材料を作製した。
(比較例5)
実施例10でインク受理層塗液1を用いる代わりにインク受理層塗液3を用いた以外は実施例10と同一条件で比較例5のインクジェット記録材料を作製した。
実施例10でインク受理層塗液1を用いる代わりにインク受理層塗液3を用いた以外は実施例10と同一条件で比較例5のインクジェット記録材料を作製した。
(比較例6)
実施例1で顔料層塗液1を用いる代わりに顔料層塗液11を、インク受理層塗液1を用いる代わりにインク受理層塗液4を用いた以外は実施例1と同一条件で比較例6のインクジェット記録材料を作製した。
実施例1で顔料層塗液1を用いる代わりに顔料層塗液11を、インク受理層塗液1を用いる代わりにインク受理層塗液4を用いた以外は実施例1と同一条件で比較例6のインクジェット記録材料を作製した。
(比較例7)
支持体1の上に顔料層塗液16を乾燥固形分10g/m2に成るように、エアーナイフコーターで塗工、乾燥した。次いでその顔料層の上にインク受理層塗液1をエアーナイフコーターにて乾燥固形分12g/m2になるように塗工、乾燥して、比較例7のインクジェット記録材料を作製した。
支持体1の上に顔料層塗液16を乾燥固形分10g/m2に成るように、エアーナイフコーターで塗工、乾燥した。次いでその顔料層の上にインク受理層塗液1をエアーナイフコーターにて乾燥固形分12g/m2になるように塗工、乾燥して、比較例7のインクジェット記録材料を作製した。
<評価>
実施例1〜17、比較例1〜6で作製したインクジェット記録材料にセイコーエプソン(株)製「MC−10000(プリンタ設定:MC光沢用紙、きれい)」を用いて画像を印刷し、インク受理層表面のひび割れの有無、インク吸収性について評価を行った。評価に用いた画像は黒、シアン、マゼンタ、イエロー、ブルー、レッド、グリーン各色のベタ印字及びその中に白抜き文字を設けたパターン等からなる。
実施例1〜17、比較例1〜6で作製したインクジェット記録材料にセイコーエプソン(株)製「MC−10000(プリンタ設定:MC光沢用紙、きれい)」を用いて画像を印刷し、インク受理層表面のひび割れの有無、インク吸収性について評価を行った。評価に用いた画像は黒、シアン、マゼンタ、イエロー、ブルー、レッド、グリーン各色のベタ印字及びその中に白抜き文字を設けたパターン等からなる。
インク受理層表面のひび割れの有無は、作製したインクジェット記録材料の表面を目視で観察して評価した。「◎」は全くひび割れが観察されない。「○」は極めて少数の細かいひび割れが観察される。「△」は細かいひび割れが観察されるが実用上問題ない。「×」は大きいひび割れが多数発生して実用不可の状態である。結果を表1の「塗層のひび割れ」に示した。
インク吸収性は、ベタ印字部分の均一性、隣り合ったベタ印字部の境界部や白抜き文字の鮮鋭性等を目視で観察して評価し、1〜10の数値で表した。1は最もインクの吸収性が悪いことを表し、数値が大きくなるほどインクの吸収性が良好で、10は最もインクの吸収性が良好なことを示す。6以上であれば実用上問題ない。結果を表1の「インク吸収性」に示した。
インク発色性は、黒ベタ印字部分の濃度を濃度計(マクベスRD918)を用いて測定した。数値が高い方がインクの発色性が良好で、1.9以上であれば実用上問題なく、1.9よりも低い場合には、印字部分にむらが発生し、実用が不可の状態である。結果を表1の「インク発色性」に示した。
表1中、実施例1〜17に示す様に顔料層に珪酸ソーダが含有され、かつインク受理層が少なくとも無機超微粒子、親水性バインダーおよびホウ酸またはホウ酸塩を含有する塗液を順次塗布乾燥したインクジェット記録材料により、熱による乾燥を行ってもインク受理層表面にひび割れを生じさせずに、高い顔料インクの吸収性が得られ、高い発色性も兼ね備えたインクジェット記録材料を得ることができた。また、該顔料層の平均二次粒子径が1.2μm以上15μm以下かつ吸油量が140ml/100g以上330ml/100gにすることにより吸収性が向上し、pH8から12の顔料層塗液とpH3から5のインク受理層塗液を用いることで、さらにインク受理層表面にひび割れを生じさせずにインク吸収性の良好なインクジェット記録材料を得ることができた。
比較例1においては顔料層のみのため発色が十分に得られず、また比較例2においてインク受理層のみを用いた場合には、顔料インクの吸収性が不十分であり、塗層表面にひび割れが生じた。比較例3、4では顔料層に珪酸ソーダが含有されておらず、インク受理層表面にひび割れが生じ、顔料インクの発色性が低下した。また、比較例5、6ではインク受理層にホウ酸を含有していないため、ひび割れを防止することはできなかった。そして、比較例7では顔料層に珪酸ソーダが含有されておらず、ひび割れを防止するためにインク受理層の塗工量を顔料層の120%以下にしたので、十分なインク吸収性を得られなかった。
Claims (3)
- 透気性支持体の少なくとも片面に、顔料層、一層以上のインク受理層の各塗液を順次、塗工・乾燥して形成されるインクジェット記録材料において、該顔料層中に珪酸ソーダを含有し、かつ該顔料層上に直接塗布される第一のインク受理層が少なくとも無機超微粒子、親水性バインダー、およびホウ酸またはホウ酸塩を含有することを特徴とするインクジェット記録材料。
- 該顔料層に含有する無機粒子の平均二次粒子径が1.2μm以上15μm以下、かつJIS−K5101により表される吸油量が140ml/100g以上330ml/100g以下であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録材料。
- 該顔料層塗液のpHが8以上12以下であり、該顔料層上に直接塗布される第一のインク受理層のpHが3以上5以下であることを特徴とする請求項1または2記載のインクジェット記録材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006099513A JP2007268927A (ja) | 2006-03-31 | 2006-03-31 | インクジェット記録材料 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006099513A JP2007268927A (ja) | 2006-03-31 | 2006-03-31 | インクジェット記録材料 |
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JP2007268927A true JP2007268927A (ja) | 2007-10-18 |
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JP2006099513A Pending JP2007268927A (ja) | 2006-03-31 | 2006-03-31 | インクジェット記録材料 |
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-
2006
- 2006-03-31 JP JP2006099513A patent/JP2007268927A/ja active Pending
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