JP2007263678A - 水素化物ガス中の微量不純物分析方法及び装置 - Google Patents

水素化物ガス中の微量不純物分析方法及び装置 Download PDF

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【課題】水素化物ガス又は水素化物を含む混合ガス中に含まれている微量不純物を高感度で正確に分析することができる水素化物ガス中の微量不純物分析方法及び装置を提供する。
【解決手段】水素化物ガス中に含まれる微量不純物を分析するにあたり、前記水素化物ガスを、水素化物ガスと反応する特定物質と反応させたり、低温で液化又は固化させたりすることによって水素化物のみを実質的に除去した後、前記微量不純物をキャリアガスに同伴させて分析計に導入して分析する。
【選択図】図1

Description

本発明は、水素化物ガス中の微量不純物分析方法及び装置に関し、詳しくは、シラン、アルシン、アンモニア、セレン化水素等の水素化物ガス、あるいは、これらの水素化物ガスを含む混合ガス中に含まれている微量不純物を分析する方法及び装置に関する。
電子産業分野でシリコン半導体や化合物半導体を製造する工程等において、シラン、アルシン、アンモニア、セレン化水素等の水素化物ガスが材料ガスとして大量に使用されている。水素化物ガス中に不純物として含まれる酸素や一酸化炭素等の酸素含有成分は、結晶欠陥を引き起こす要因であり、水素化物ガス中の酸素含有成分を極低濃度に管理する必要があることから、酸素含有成分を高感度で分析することが望まれている。
水素化物ガスを含有する混合ガス中に含まれる酸素を分析する方法としては、従来から様々な手法が提案されているが、例えば、0℃以下に冷却した吸着剤に水素化物を接触させることにより、混合ガス中の水素化物を除去してから分析する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許第3051231号公報
しかし、0℃以下に冷却した吸着剤に水素化物を吸着させる方法では、低温の吸着剤に微量不純物成分が吸着して正確な分析を行えなくなるときがあった。
そこで本発明は、水素化物ガス又は水素化物を含む混合ガス中に含まれている微量不純物を高感度で正確に分析することができる水素化物ガス中の微量不純物分析方法及び装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の水素化物ガス中の微量不純物分析方法は、水素化物ガス中に含まれる微量不純物を分析するにあたり、前記水素化物ガスを、該水素化物ガスと反応する物質、例えば、塩基性炭酸銅、水酸化銅、酸化銅、硫酸銅、硝酸銅、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、酸化鉄、酸化マンガン、硫酸マンガン、硝酸マンガン、炭酸マンガン、酸化モリブデン、酸化バナジウム、燐酸アルミ、固体燐酸、塩化カルシウム、銅トリメシン酸錯体の金属酸化物の少なくともいずれか一種に水素化物ガスを接触させて反応させることによって実質的に除去した後、前記微量不純物をキャリアガスに同伴させて分析計に導入して分析することを特徴としている。
さらに、本発明の水素化物ガス中の微量不純物分析方法は、前記水素化物ガスを、該水素化物ガスの沸点以下の温度に冷却した低温パイプ内に導入し、水素化物ガスを液化又は固化することによって実質的に除去した後、前記微量不純物をキャリアガスに同伴させて分析計に導入して分析することを特徴としている。
また、本発明の水素化物ガス中の微量不純物分析装置は、水素化物ガス中に含まれる微量不純物を分析する装置であって、前記水素化物ガスを計量する計量手段と、該水素化物ガスを、該水素化物ガスと反応する物質、例えば、塩基性炭酸銅、水酸化銅、酸化銅、硫酸銅、硝酸銅、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、酸化鉄、酸化マンガン、硫酸マンガン、硝酸マンガン、炭酸マンガン、酸化モリブデン、酸化バナジウム、燐酸アルミ、固体燐酸、塩化カルシウム、銅トリメシン酸錯体の金属酸化物の少なくともいずれか一種を充填した充填カラムに導入して反応させることによって実質的に除去する水素化物ガス除去手段と、前記微量不純物を分析する分析計と、前記計量手段で計量した水素化物ガスを水素化物ガス除去手段に導入し、該水素化物ガス除去手段で水素化物ガスが実質的に除去された後の前記微量不純物を前記分析計に導入するキャリアガス経路とを備えていることを特徴としている。
さらに、本発明の水素化物ガス中の微量不純物分析装置は、水素化物ガス中に含まれる微量不純物を分析する装置であって、前記水素化物ガスを計量する計量手段と、該水素化物ガスを、該水素化物ガスを沸点以下の温度に冷却された低温パイプに導入して水素化物ガスを液化又は固化することによって実質的に除去する水素化物ガス除去手段と、前記微量不純物を分析する分析計と、前記計量手段で計量した水素化物ガスを水素化物ガス除去手段に導入し、該水素化物ガス除去手段で水素化物ガスが実質的に除去された後の前記微量不純物を前記分析計に導入するキャリアガス経路とを備えていることを特徴としている。
本発明によれば、特定物質と反応させたり、低温で液化又は固化させたりすることによって水素化物のみを実質的に除去するようにしているので、水素化物ガス中の微量不純物を高感度で正確に分析することができる。
図1は本発明の第1形態例を示す水素化物ガス中の微量不純物分析装置の系統図である。この水素化物ガス中の微量不純物分析装置は、計量管11を備えた六方弁12と、2個の充填カラム13a,13bを備えた八方弁14と、恒温槽15内に収納された分離カラム16と、分離カラム16の下流に設けられた分析計17とを備えている。
六方弁12は、弁内のガス流路を、図1に実線で示す方向と、破線で示す方向とに切り換え可能に形成したものであって、この六方弁12の各ポートには、試料ガス源18に接続する試料ガス入口経路19と、第1除害装置20に接続する第1排気経路21と、前記計量管11の両端にそれぞれ接続する計量経路22,23と、第1キャリアガス供給源24に接続する第1キャリアガス経路25と、前記八方弁14の一つのポートに接続する連通経路26とがそれぞれ設けられている。
また、八方弁14は、前記六方弁12と同様に、弁内のガス流路を、図1に実線で示す方向と、破線で示す方向とに切り換え可能に形成したものであって、この八方弁14の各ポートには、前記連通経路26と、充填カラム13a,13bの各両端にそれぞれ接続する充填カラム入口経路27a,27b及び充填カラム出口径路28a,28bと、第2キャリアガス供給源29に接続する第2キャリアガス経路30と、第2除害装置31に接続する第2排気経路32と、前記分離カラム16に接続する分析系路33とがそれぞれ設けられている。
試料ガス源18から流入する試料ガスは、シラン、アルシン、アンモニア、セレン化水素等の水素化物ガス、あるいは、これらの水素化物ガスを窒素、アルゴン、水素等で希釈した混合ガスである。第1キャリアガス供給源24及び第2キャリアガス供給源29から供給される各キャリアガスは、分析に悪影響を与えないガスならば任意のガスを使用することができるが、例えば、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスが好ましく、特に、ヘリウムが最適である。
分離カラム16は、不純物成分を分離できればよく、不純物成分の種類や濃度に応じて従来から用いられている各種分離カラムを使用することが可能である。分析計17も、不純物成分の種類や濃度に応じて各種形式の分析機器を使用することが可能であり、例えば、ガルバニックセル式、黄燐発光式、ガスクロマトグラフ法、GC−MS、大気圧イオン化質量分析計等、不純物測定を高感度で行えるものを適宜選択することができる。また、両除害装置20,31は、水素化物ガスの除害処理を行えるものであればよく、水素化物ガスの種類や量に応じた各種除害装置を利用することができる。
充填カラム13a,13bに充填される充填剤は、水素化物ガスに対して反応を有する物質を含むものであり、水素化物ガスの種類に応じて各種物質を選択することが可能であるが、具体的には、塩基性炭酸銅、水酸化銅、酸化銅、硫酸銅、硝酸銅、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、酸化鉄、酸化マンガン、硫酸マンガン、硝酸マンガン、炭酸マンガン、酸化モリブデン、酸化バナジウム、燐酸アルミ、固体燐酸、塩化カルシウム、銅トリメシン酸錯体の少なくともいずれか一種の物質を含むものである。これらの物質は、単体で使用することもできるが、アルミナやシリカ等の担体に担持させた状態で使用することもできる。
また、水素化物ガスと反応する物質の量は、除去対象となる水素化物ガスの種類や量、使用する物質の種類や状態等に応じて適宜選択すればよい。水素化物ガスと前記物質とを接触させて反応させる温度は、0〜50℃の範囲、通常は常温で行うことが可能であり、必要に応じて加熱又は冷却することも可能である。
次に、本形態例に示す装置の使用方法を説明する。まず、六方弁12及び八方弁14の各流路を実線の位置にした状態で、試料ガス源18から試料ガスを、第1キャリアガス供給源24から第1キャリアガスを、第2キャリアガス供給源29から第2キャリアガスを、それぞれ所定の流量及び圧力で供給する。
試料ガス源18からの試料ガスは、試料ガス入口経路19、六方弁12、計量経路22、計量管11、計量経路23、六方弁12、第1排気経路21、第1除害装置20の順に流れ、これらの系内を試料ガスでパージして系内から大気成分等を除去し、系内を試料ガスで満たした状態とする。このときの試料ガスは、第1除害装置20で除害処理されて排出される。
また、第1キャリアガス供給源24からの第1キャリアガスは、第1キャリアガス経路25、六方弁12、連通経路26、八方弁14、充填カラム13a側の充填カラム入口経路27a、充填カラム13a、充填カラム出口径路28a、八方弁14、分析系路33、分離カラム16、分析計17の順に流れ、これらの系内を第1キャリアガスでパージする。第2キャリアガス供給源29からの第2キャリアガスは、第2キャリアガス経路30、八方弁14、充填カラム13b側の充填カラム入口経路27b、充填カラム13b、充填カラム出口径路28b、八方弁14、第2排気経路32、第2除害装置31の順に流れ、これらの系内を第2キャリアガスでパージする。なお、充填カラム13a,13bをパージする際に、適温、例えば50℃程度に昇温することによってパージ効果を高めることができる。
所定のパージ操作を終了した後、六方弁12の各流路を破線の位置に切り換えることにより、計量管11及びその前後の計量経路22,23内の試料ガスが、第1キャリアガス供給源24からの第1キャリアガスに同伴されて六方弁12から連通経路26、八方弁14、充填カラム入口経路27aを通り、充填カラム13aに導入される。充填カラム13a内に流入した水素化物ガスは、充填カラム13a内に充填された充填剤の反応性物質と反応することにより、水素化物ガスが分解するなどして実質的に除去される。
水素化物ガスが実質的に除去された残りの試料ガスは、第1キャリアガスに同伴されて充填カラム13aから充填カラム出口径路28aに流出し、八方弁14から分析系路33を通り、分離カラム16に導入されて不純物成分の分離が行われた後、分析計17に導入されて各不純物成分が分析される。
充填カラム13aでの水素化物ガスの除去処理をあらかじめ設定された回数だけ行った後、八方弁14の各流路を破線の位置に切り換えることにより、ガスの流れを充填カラム13aから充填カラム13bに切り換えることができるので、新しい充填カラム13bで水素化物ガスの除去処理を行いながら前記同様の分析操作を継続して行うことができる。
一方、水素化物ガスの除去処理を行った充填カラム13aは、前記物質によって有害な水素化物ガスが除去されているため、そのまま取り外すこともできるが、第2キャリアガス供給源29からの第2キャリアガスを所定時間流通させることで、より安全に取り外すことができる。装置から充填カラム13aを取り外した後、所定の充填剤を充填した新しい充填カラムを取り付け、第2キャリアガス供給源29からの第2キャリアガスを流通させることにより、次の分析操作の準備をして待機させておくことができる。
なお、通常の操作では、第2除害装置31には第2キャリアガス及び第2キャリアガスによってパージされた成分が流入するのみであり、有害ガスが流れることはないから、第2除害装置31を省略することも可能であるが、第2除害装置31を設けておくことにより、安全性を高めることができる。また、第1除害装置20と第2除害装置31とを一つの除害装置で形成することもできる。
さらに、水素化物ガスの除去を行う充填カラムを一つだけ使用する場合は、六方弁12からの連通経路26を充填カラムの入口側に、充填カラムの出口側を分析系路33に接続すればよく、八方弁14や第2キャリアガス供給源29、第2除害装置31及びこれらに関連する経路を省略することができる。
図2は本発明の第2形態例を示す水素化物ガス中の微量不純物分析装置の系統図である。なお、以下の説明において、前記形態例に示した各構成要素と同一の構成要素には、それぞれ同一符号を付して詳細な説明は省略する。
本形態例に示す水素化物ガス中の微量不純物分析装置は、計量管11を備えた第1六方弁12と、低温パイプ51を備えた第2六方弁52と、恒温槽15内に収納された分離カラム16と、分離カラム16の下流に設けられた分析計17とを備えるとともに、試料ガス及びキャリアガスの供給源18,24,29及び除害装置20,31が設けられている。
第1六方弁12には、前記第1形態例と同様の各経路19,21,22,23,25,26が設けられており、第2六方弁52には、前記第1形態例と同様の各経路26,30,32,33が設けられるとともに、低温パイプ51の入口側経路53及び出口側経路54が設けられている。
低温パイプ51は、吸着剤や触媒等、試料ガス成分と反応したり、試料ガス成分を吸着したりする物質を含まず、かつ、低温で安定な材料からなる管体であって、冷媒供給源55から冷媒供給弁56を備えた冷媒供給経路57を通して冷却槽58内に供給される冷媒によって水素化物ガスの沸点以下の温度、好ましくは融点以下の温度に冷却される。また、低温パイプ51には、温度計59とヒーター60とが設けられている。
低温パイプ51の冷却温度は、試料ガスにおける水素化物ガスの種類によって選択することができ、低温パイプ51の容積や内周面の面積も、水素化物ガスの種類や量に応じて選択することができる。さらに、低温パイプ51の内周面にフィンを設けたり、試料ガスと反応したり、不純物成分を吸着したりしないステンレス粉末、鉄球、ラシヒリング等の充填物を充填したりすることにより、低温パイプ51内における温度の均一性を高め、水素化物ガスを液化又は固化させる捕集効果を向上でき、分析精度の向上を図ることができる。また、低温パイプ51の形状は、液化又は固化した水素化物によってガスの流通が損なわれない形状とする。冷媒は、冷却温度に応じて任意の冷媒を使用することができ、例えば、液化窒素を気化させた低温窒素ガス等を好適に使用することができる。
次に、本形態例に示す装置の使用方法を説明する。まず、第1六方弁12及び第2六方弁52の各流路を実線の位置にした状態で、試料ガス源18から試料ガスを、第1キャリアガス供給源24から第1キャリアガスを、第2キャリアガス供給源29から第2キャリアガスを、それぞれ所定の流量及び圧力で供給する。
また、冷媒供給源55から所定温度の冷媒を所定流量で冷却槽58に供給して低温パイプ51を冷却する。冷却槽58への冷媒供給量は、温度計59で測定した低温パイプ51の温度に基づいて前記冷媒供給弁56の開度を調節することによって行われる。
試料ガス源18からの試料ガスは、試料ガス入口経路19、第1六方弁12、計量経路22、計量管11、計量経路23、第1六方弁12、第1排気経路21、第1除害装置20の順に流れ、これらの系内を試料ガスでパージして系内から大気成分等を除去し、系内を試料ガスで満たした状態とする。このときの試料ガスは、第1除害装置20で除害処理されて排出される。
また、第1キャリアガス供給源24からの第1キャリアガスは、第1キャリアガス経路25、第1六方弁12、連通経路26、第2六方弁52、入口経路53、低温パイプ51、出口径路54、第2六方弁52、分析系路33、分離カラム16、分析計17の順に流れ、これらの系内を第1キャリアガスでパージする。第2キャリアガス供給源29からの第2キャリアガスは、第2キャリアガス経路30、第2六方弁52、第2排気経路32、第2除害装置31の順に流れ、これらの系内を第2キャリアガスでパージする。同時に、低温パイプ51は、冷媒供給源55から冷却槽58に供給された冷媒によって所定温度に冷却される。
所定のパージ操作を終了した後、第1六方弁12の各流路を破線の位置に切り換えることにより、計量管11及びその前後の計量経路22,23内の試料ガスが、第1キャリアガス供給源24からの第1キャリアガスに同伴されて六方弁12から連通経路26、第2六方弁52、入口経路53を通り、低温パイプ51に導入される。低温パイプ51に流入した水素化物ガスは、所定温度に冷却された低温パイプ51の内周面で冷却されることにより、液化又は固化して低温パイプ51内に捕捉され、低温パイプ51から出口側経路54に流出するガス流れから実質的に除去される。
水素化物ガスが実質的に除去された残りの試料ガスは、第1キャリアガスに同伴されて低温パイプ51から出口径路54に流出し、第2六方弁52から分析系路33を通り、分離カラム16に導入されて不純物成分の分離が行われた後、分析計17に導入されて各不純物成分が分析される。
分析後は、第2六方弁52の各流路を破線の位置に切り換えるとともに、冷媒供給源55から冷却槽57への冷媒の供給を停止し、第2キャリアガス供給源29から第2キャリアガス経路30、第2六方弁52、入口側経路53を通して低温パイプ51へ第2キャリアガスを導入し、低温パイプ51を徐々に昇温させて低温パイプ51内で液化又は固化した水素化物ガスを気化させ、第2キャリアガスの同伴させて出口側経路54,第2六方弁52、第2排気経路32、第2除害装置31の順に流し、第2除害装置31で除害処理して排出する。さらに、ヒーター60を作動させて低温パイプ51を加熱しながら第2キャリアガスを流通させることにより、低温パイプ51の内周面に付着又は吸着された成分を確実に除去排出することにより、分析の再現性を図り、次回の分析操作に備える。
なお、前述のように、第2六方弁52に代えて八方弁を使用することにより、低温パイプ51を2本使用して連続的な分析を行うことが可能である。
上記各形態例に示したように、水素化物ガスを実質的に除去してから不純物成分の分析を行うことにより、従来は測定が困難なであった水素化物ガス中の不純物を高感度で測定でき、特に水素化物ガス中に含有する微量酸素を安定して分析することが可能となる。また、充填カラムで水素化物ガスを反応させて除去する場合は、充填カラムを通すことによって水素化物ガスを無害化できるので、取扱い時の安全性を大幅に向上させることができる。また、従来の分析法では、プレカット、バックフラッシュ等を行って分離カラムや分析計に高沸点成分を導入しないようにするなどの工夫が必要であったが、本発明ではこれらの工夫は不要であり、水素化物ガス除去後のガスを直接分離カラム及び分析計に導入できるので、分析時間の短縮が図れる。但し、必要に応じてプレカットや濃縮等の操作を追加することは可能である。
実施例1
図1に示した第1形態例の分析装置を使用してアンモニアガス中の微量不純物を分析する実験を行った。充填カラムには、内径7.7mm、長さ600mm のステンレス製カラムを使用し、充填剤として硫酸銅25gを充填した。また、試料ガスには、アンモニアガスに、一酸化炭素、メタン、酸素、窒素ガスを各1ppm含むヘリウムベースの標準ガスを混合し、さらに精製ヘリウムガスで希釈することにより、各成分濃度を100ppbに調整したガスを使用した。第1キャリアガス及び第2キャリアガスには精製したヘリウムを使用した。分析計にはGC−PID(日立製作所社製)を使用した。
充填カラムにヘリウムを常温で6時間通気して大気成分のパージを行った後、計量管で計量した2ccの試料ガスを充填カラムに導入し、水素化物ガスを除去してから分離カラムで測定成分を分離し、分析計に導入して1点検量線で校正を行った。同様に、各成分濃度を80ppb、50ppb、20ppbの各濃度に調整した試料ガスを調製し、同様の操作を行って検量線を作成したところ、一酸化炭素、メタン、酸素、窒素ガスにおいて、20ppbまで良好な直線性が得られた。
比較例1
充填カラムを、同じ内径、長さで、中に何も充填しない空のカラムに交換した分析装置を使用し、実施例1と同様に、一酸化炭素、メタン、酸素、窒素ガスを各100ppb含有するアンモニアを調製し、実施例1と同様の分析操作を行った。その結果、一酸化炭素、メタン、窒素については、実施例1と同様な定量性が得られたが、酸素については、一回目の測定では酸素を検出したが、測定を繰り返すと徐々に酸素が検出できなくなった。
実施例2
試料ガスの水素化物ガスをモノシランに代えた以外は実施例1と同じ分析操作を行って検量線を作成した。その結果、一酸化炭素、メタン、酸素、窒素ガスについて、100ppb、50ppb、20ppbの各濃度で良好な直線性が得られた。
実施例3
図2に示した第2形態例の分析装置を使用してアンモニアガス中の微量不純物を分析する実験を行った。低温パイプには、内径7.7mm、長さ300mmのステンレス製カラムを使用し、液化窒素の気化熱を利用して−80〜85℃の範囲に冷却した。実施例1と同様に、ヘリウムベースの標準ガス及び精製ヘリウムを使用して一酸化炭素、メタン、酸素、窒素ガスを各100ppb含むアンモニアを調製した。
所定のパージ操作を行った後、計量管で計量した2ccの試料ガスを冷却された低温パイプに導入し、アンモニアを固化させて除去してから実施例1と同じ分析計で分析した。さらに、各成分濃度を100ppb、50ppb、20ppbの各濃度に調整した試料ガスを調製し、同様の操作を行って検量線を作成したところ、一酸化炭素、メタン、酸素、窒素ガスにおいて、20ppbまで良好な直線性が得られた。
実施例4
試料ガスの水素化物ガスをモノシランに代えた以外は実施例3と同じ分析操作を行って検量線を作成した。一酸化炭素、メタン、酸素、窒素ガスについて、80ppb、50ppb、20ppbの各濃度で良好な直線性が得られた。
比較例2
低温パイプを冷却せずに常温の状態として実施例3と同様の分析操作を行った。その結果、初期は酸素を検出したが、測定を繰り返すと徐々に酸素が検出できなくなり、安定した測定ができなかった。
本発明の第1形態例を示す水素化物ガス中の微量不純物分析装置の系統図である。 本発明の第2形態例を示す水素化物ガス中の微量不純物分析装置の系統図である。
符号の説明
11…計量管、12…六方弁(第1六方弁)、13a,13b…充填カラム、14…八方弁、15…恒温槽、16…分離カラム、17…分析計、18…試料ガス源、19…試料ガス入口経路、20…第1除害装置、21…第1排気経路、22,23…計量経路、24…第1キャリアガス供給源、25…第1キャリアガス経路、26…連通経路、27a,27b…充填カラム入口経路、28a,28b…充填カラム出口径路、29…第2キャリアガス供給源、30…第2キャリアガス経路、31…第2除害装置、32…第2排気経路、33…分析系路、51…低温パイプ、52…第2六方弁、53…入口側経路、54…出口側経路、55…冷媒供給源、56…冷媒供給弁、57…冷媒供給経路、58…冷却槽、59…温度計、60…ヒーター

Claims (7)

  1. 水素化物ガス中に含まれる微量不純物を分析するにあたり、前記水素化物ガスを、該水素化物ガスと反応する物質に水素化物ガスを接触させて反応させることによって実質的に除去した後、前記微量不純物を分析計に導入して分析することを特徴とする水素化物ガス中の微量不純物分析方法。
  2. 前記水素化物ガスと反応する物質は、塩基性炭酸銅、水酸化銅、酸化銅、硫酸銅、硝酸銅、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、酸化鉄、酸化マンガン、硫酸マンガン、硝酸マンガン、炭酸マンガン、酸化モリブデン、酸化バナジウム、燐酸アルミ、固体燐酸、塩化カルシウム、銅トリメシン酸錯体の金属酸化物の少なくともいずれか一種であることを特徴とする請求項1記載の水素化物ガス中の微量不純物分析方法。
  3. 水素化物ガス中に含まれる微量不純物を分析するにあたり、前記水素化物ガスを、該水素化物ガスの沸点以下の温度に冷却した低温パイプ内に導入し、水素化物ガスを液化又は固化することによって実質的に除去した後、前記微量不純物を分析計に導入して分析することを特徴とする水素化物ガス中の微量不純物分析方法。
  4. 前記水素化物ガスをキャリアガスに同伴させた状態で前記水素化物ガスを実質的に除去し、前記微量不純物をキャリアガスに同伴させて分析計に導入することを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載の水素化物ガス中の微量不純物分析方法。
  5. 水素化物ガス中に含まれる微量不純物を分析する装置であって、前記水素化物ガスを計量する計量手段と、該水素化物ガスを、該水素化物ガスと反応する物質を充填した充填カラムに導入して反応させることによって実質的に除去する水素化物ガス除去手段と、前記微量不純物を分析する分析計と、前記計量手段で計量した水素化物ガスを水素化物ガス除去手段に導入し、該水素化物ガス除去手段で水素化物ガスが実質的に除去された後の前記微量不純物を前記分析計に導入するキャリアガス経路とを備えていることを特徴とする水素化物ガス中の微量不純物分析装置。
  6. 前記水素化物ガスと反応する物質は、塩基性炭酸銅、水酸化銅、酸化銅、硫酸銅、硝酸銅、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、酸化鉄、酸化マンガン、硫酸マンガン、硝酸マンガン、炭酸マンガン、酸化モリブデン、酸化バナジウム、燐酸アルミ、固体燐酸、塩化カルシウム、銅トリメシン酸錯体の金属酸化物の少なくともいずれか一種であることを特徴とする請求項5記載の水素化物ガス中の微量不純物分析装置。
  7. 水素化物ガス中に含まれる微量不純物を分析する装置であって、前記水素化物ガスを計量する計量手段と、該水素化物ガスを、該水素化物ガスを沸点以下の温度に冷却された低温パイプに導入して水素化物ガスを液化又は固化することによって実質的に除去する水素化物ガス除去手段と、前記微量不純物を分析する分析計と、前記計量手段で計量した水素化物ガスを水素化物ガス除去手段に導入し、該水素化物ガス除去手段で水素化物ガスが実質的に除去された後の前記微量不純物を前記分析計に導入するキャリアガス経路とを備えていることを特徴とする水素化物ガス中の微量不純物分析装置。
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