JP2007259971A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数種類のリールテープを対応する各リールに組み付ける際の組み合わせ間違いを確実に防止するとともに、リール表面の美観を低下させることのない遊技機を提供する。
【解決手段】リールテープ14Aの下端34側における透明部38を除く印刷部36内に、反転印刷で透光可能に透光識別子42Aを設け、リールテープ14Aの種類が識別できるよう構成する。この透光識別子42Aであれば、バックライト光によってリールテープ14Aの表面に陰影となって現れることがなく、リール表面の美観を低下させることはない。また、印刷が剥がれにくく良好な視認性が維持されるため、見誤りが防がれ、複数種類のリールテープを対応する各リールに組み付ける際の組み合わせ間違いを確実に防止することができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、複数種類の図柄が印刷されたリールテープをリール本体の外周に巻き付けて形成された複数のリールを備え、この複数のリールが遊技者の操作で回転/停止されることにより各図柄が変動/停止表示されるパチスロ機等の遊技機に関する。
遊技者の操作で複数のリールが回転/停止されることにより、各リールの外周面に設けられた複数種類の図柄がそれぞれ変動/停止表示されるパチスロ機等の遊技機では、その複数種類の図柄が印刷されたリールテープをリール本体(骨組み)の外周に巻き付け、リールテープの端部同士が一部重なるように貼り付けてリールを形成している。
このようなリールにおいては、各リールの図柄が横一直線上、あるいは、対角線上に停止表示されるため、停止表示時に図柄の配列をずれの無い状態で美しく見せなければならない。さらに、リールの停止制御を円滑に実行し、図柄が変動から停止へと移行する様子を正確に表示しなければならない。そのため、リールテープをリール本体に対して適正位置に貼り付ける必要があり、特に、大役など、遊技上、特別な意味のある図柄に対しては気を配っている。
例えば、従来のリールテープ貼付作業は、主に以下の工程1〜3によって行われている。
・工程1:リール本体の種別選択 ⇒ 左、中、右リールに使用する何れかのリール本体を選択する。
・工程2:リール本体に対応するリールテープ(左、中、右)の選択 ⇒ リール本体の種類、例えば、「左リール」に使用するリール本体に対応したリールテープを選択するとき、最初の作業として「左リールテープ」であることを「特殊な図柄」、あるいは、「特殊な図柄の配列」を複数種類の中から目視で探す。
・工程3:リール本体に対するリールテープの貼付
(1)リールテープの上端部をリール本体の貼付開始位置(図柄制御の「原点」に該当)に位置合わせする。
(2)予めリールテープに貼り付けられた両面接着テープの保護テープを剥がしながら、リールテープをリール本体の外周に巻き付けて貼り付ける。
(3)リールテープをリール本体の貼付開始位置から1周近く巻き付けた後、リールテープの上端部を一旦剥がして、リールテープの下端部をリール本体に貼り付け、下端部の上に上端部を重ね位置決めして貼り合わせる(⇒リールの完成)。
上記の貼付作業において、工程1は作業が容易であるため、作業の効率や信頼性が低下することはない。しかし、工程2及び工程3は、迅速かつ正確な作業に熟練を要するため、誰もが効率及び信頼性の高い作業を行えるとは限らない。特に工程3は、初心作業者にとって、リールテープの上端部をリール原点に正確に貼り付けることが難しく、時間を要する。
そこで、リールテープの上端部を当接させる位置決め部をリール本体に設けることにより、作業効率の低下を抑えるようにした技術がある。詳細には、リール本体の周方向に沿った所定箇所(リール原点)に、リールテープを巻き付ける際の始点位置となる凹状溝を形成し、その凹状溝にリールテープの一端部を合せることで位置決めしつつ他端側をリール本体に巻き付ける手順で、所定の基準位置(位置出しセンサのタグ位置)に所定の基準図柄が配置されるようリールテープをリール本体に貼り付けている(例えば、特許文献1参照)。
ただし、この技術の場合、リールテープをリール本体に適切に位置決めする作業の効率化は図れるが、リールテープの選択を誤る可能性がある。上述したように、リールテープをリール本体に貼り付ける作業では、作業者がリールテープの先頭に配置された図柄の種類を見て、リールの種類(左右中/機種等)を識別しているが、機種によっては、各リールテープの上端部に同じ種類の図柄、例えば大役図柄である「赤7」等がそれぞれ配置される場合もある。そのような機種にあっては、リールテープとリール本体との組み合わせを誤ってしまう可能性が高くなり、その傾向は初心作業者になるほど顕著に現れる。
そして、誤った組み合わせの不良品のリールが、誤って別種類の正常品のリールに混在して仕分けられ次工程に搬送されると、種類の異なる各リールをユニット化するリールユニットの組立工程において、例えば、左に配置されるべきリールテープが貼り付けられたリールが中位置に組み付けられたり、同一種類のリールテープが貼り付けられたリールが2つ組み付けられたりするような問題を招く。
そこで、このような意図しない組み付け不良を未然に防ぐために、リールテープの目印となる箇所、例えば、図10(A)、(B)に示すように、リールテープ400の一端の側縁部等に、ドット、文字、符号、マーク等の小さな識別子402を付している。本例の場合、リールテープ400の下端の側縁部に、「左回胴」の文字情報を印刷している。
一方、近年のパチスロ機では、LED等を光源とした光源ユニットをリール内に配置し、点灯あるいは点滅させることによって、視覚効果を増大させるバックライト演出が主流になっている。そのバックライト演出を良好に行うため、リールテープは、基材に透光性を有するポリカーカーボネート(PC)等の透明樹脂シートを使用し(図10(A)参照)、さらに図柄、特に輪郭線を明瞭に見せるために裏打ち加工が施されている(図10(B)参照)。
詳細には、透明樹脂テープに対して図柄を直接裏側から印刷した上に白色で背景色となるベースを重ね塗りし、さらに遮光材としての黒色を図柄の輪郭を避けて印刷している。この白色のベースによって明度を高めつつ、遮光材の黒色によって図柄の輪郭を強調することにより、バックライトによる視覚効果を引き立たせている。
また、リールテープの長さは、巻き付けるリール本体の外周長よりも長くしており、リール本体の外周長を超えた、巻き付け終端側の端部には上記の裏打ち加工は施さず、透明な基材色のままとしている(図10(B)参照)。これは、リールテープの両端部に裏打ち加工を施した場合、リールの外周に巻き付けたリールテープの重複部位の陰影(特に境界線)がバックライト光でリール(リールテープ)の表面に浮かび上がるのを防止するためである。
特開2002−65940号公報
このように、リールテープの巻き付け終端側の端部(下端部)は透明にされているが、上述した識別子はこの透明部位に直接印刷されるため、目視で認識し難くなっている。これに対し、識別子(文字等)を見やすくするために、大きく又は太く印刷することが考えられるが、その場合、バックライト光によってリールテープの表面に現れる陰影が目立つようになり、美観が損なわれてしまう上に、目押しの補助となってしまうなど問題がある。
これらの理由から、識別子の印字寸法は小さくする傾向にあり、また、製造工程の途中で識別子の印刷が汚れたり、剥がれたりすることもあるため、視認性が悪化し、見誤りが起こり易くなる。そのため、作業の信頼性が低下して上述したようなリール本体とリールテープの組み合わせ間違いや完成したリールの仕分け間違いを誘発するおそれがあり、リールの誤組み付けを確実に防止するには不十分といえる。
本発明は上記事実を考慮して、複数種類のリールテープを対応する各リールに組み付ける際の組み合わせ間違いを確実に防止するとともに、リール表面の美観を低下させることのない遊技機を提供することを課題とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、透明なテープ基材に複数種類の図柄が印刷されリール本体の外周長よりも長くされたリールテープを前記リール本体の外周に両端部を重ねて券き付けた複数のリールを備え、遊技者の操作によって前記複数のリールのうちの少なくとも一つが回転及び停止され、それに伴い前記リールテープに印刷された複数種類の図柄が変動及び停止表示される遊技機において、前記リールテープは、前記両端部のうちの一方の端部の所定領域を除き、前記図柄が表面側から目視可能となるよう裏面に、図柄、背景色、及び少なくとも図柄を除いた領域に遮光色が重ねて印刷された印刷部と、前記一方の端部の所定領域に設けられた透明部と、前記一方の端部における前記透明部を除く前記印刷部内、及び、他方の端部における印刷部内のうちの少なくとも何れか一方に透光可能に設けられ、リールテープの種類を識別するための透光識別子と、を有することを特徴としている。
請求項1に記載の発明では、複数のリールはそれぞれ、透明なテープ基材に複数種類の図柄が印刷されたリールテープがリール本体の外周に券き付けられて形成されるが、リールテープはリール本体の外周長よりも長くされリール本体の外周に両端部を重ねて券き付けられる。
このリールでは、外周の全域に存在するリールテープの印刷部によって、リールテープの裏面に印刷された複数種類の図柄がその外周全域で表面側から目視可能となる。さらに、例えばリール内に配置した光源ユニットでバックライト演出を行う際には、図柄に重ねて印刷された白色等の背景色によって明度が高められるとともに、図柄を除いた領域に重ねて印刷された黒色等の遮光色によって図柄の輪郭が強調され、バックライト光による視覚効果が高められる。さらに、リール本体上で重ね合わせられたリールテープの両端部(重複部位)のうち、一方の端部の所定領域には、上記の背景色及び遮光色による印刷を施さず透明部を設けていることで、この重複部位の陰影、特に境界線がバックライト光でリール(リールテープ)の表面に浮かび上がることを防止できる。
また、このリールテープの一方の端部における透明部を除く印刷部内、及び、他方の端部における印刷部内のうちの少なくとも何れか一方には、例えば反転印刷等でドット、文字、符号、マーク等の識別子を透光可能に設け、この透光識別子を目視することにより、リールテープの種類が識別できるよう構成する。このような光を透過させる透光識別子であれば、バックライト光によってリールテープの表面に陰影となって現れることがないため、リール表面の美観が低下することはない。また、識別子自体を印刷するような従来の構成に比べて、印刷が剥がれにくくなるため、良好な視認性が維持され、見誤りを防止できる。したがって、複数種類のリールテープを対応する各リール(リール本体)に組み付ける際の組み合わせ間違いを確実に防止することができる。
本発明の遊技機によれば、複数種類のリールテープを対応する各リールに組み付ける際の組み合わせ間違いを確実に防止することができ、リール表面の美観が低下することもない。
以下、本発明の実施形態に係るパチスロ機について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1には本発明の第1の実施形態に係るパチスロ機が示され、図2及び図3には本実施形態に係るパチスロ機に搭載されるリールが示されている。
(パチスロ機の構成)
図1に示されるように、パチスロ機300は、各種部品や制御基板等が内蔵された本体302と、本体302の前面に開閉可能に取り付けられた開閉カバー303とを備えており、開閉カバー303については、上部側を占める装飾部304と、下部側を占める操作部306及び払出部310とによって構成されている。
装飾部304の前面最上部には、照明演出用の装飾ランプ304Aが左右方向に沿って立体的に設けられており、装飾ランプ304Aの下面部には、効果音等をステレオ出力する音声演出用のスピーカ305L、305Rが配設されている。
装飾ランプ304Aの下側には、ガラス板製で、表面に印刷された装飾画や文字等が内側からバックライト(図示省略)により透過照明される表示パネル部312が取り付けられている。表示パネル部312の上部中央には、演出用の動画像が表示される液晶表示装置(LCD)313が配設され、液晶表示装置313の下側には、リールの図柄が表示される矩形状の透明な表示窓314が表示パネル部312に一体成形されて設けられている。
表示窓314の内側には、3個のリール(回胴)350A、350B、350Cが左右方向に同軸的に配列されている。各リール350A、350B、350Cの外周面には複数種類の図柄(図示省略)が周方向に沿って設けられており、これらのリール350A、350B、350Cによって図柄変動部316が構成されている。図柄変動部316では、リール350A、350B、350Cが回転及び回転停止することで図柄が変動及び停止し、その様子は外部から表示窓314を通して視認することができる。
表示パネル部312の下部には、パチスロ機300の遊技媒体であるメダルの払出枚数を表示する7セグメント表示部315A、ジャックゲーム残回数や遊技状態の設定(6段階)表示等を行なう表示部315B、クレジット枚数を表示する7セグメント表示部315Cが設けられている。
操作部306は、上部が前方へ突出しその突出部の上面がテーブルとして構成されており、テーブルの右端部近傍にメダル投入部320が設けられ、左端部近傍に、クレジットを払い戻す際に押下操作する精算ボタン103、1枚ベット(投入)ボタン352A、マックスベット(最大投入)ボタン352Bが設けられている。さらに、突出部の前面には、左端部近傍に始動レバー354が設けられ、中央部に、リール350A、350B、350Cに対応する停止ボタン356A、356B、356Cが設けられている。
また、払出部310は、本体302内からメダルが排出されるメダル排出口326と、メダル排出口326から排出されたメダルを収容する受け皿328とを備えている。
上記の構成とされた本実施形態のパチスロ機300では、遊技者がメダル投入部320にメダルを投入して始動レバー354を傾倒操作すると、停止状態のリール350A、350B、350Cが回転し、通常は全てのリール350A、350B、350Cが同時に回転を開始する。なお、始動レバー354による操作タイミングは、後述する内部抽選のタイミングとなっており、この始動レバー354の操作によって当たり(役当選)/外れが決定する。
リール350A、350B、350が回転することで図柄が変動し、その様子は表示窓314を通して表示される。この図柄変動中に各リール350A、350B、350Cに対応する各停止ボタン356A、356B、356Cを遊技者が操作すると、その操作タイミングに応じて各リール350A、350B、350Cが回転停止する。
この回転停止した状態で、表示窓314を通して視認できる図柄のうち、中行に並んだ図柄の中心を結ぶライン、上行に並んだ図柄の中心を結ぶライン、下行に並んだ図柄の中心を結ぶラインと、2本の対角線上に並んだ図柄の中心をそれぞれ結ぶ2本のラインと、の5本の有効ライン上に停止した図柄の組み合わせによって遊技の結果が示される。なお、5本のラインのうち、何れのラインが有効ラインとされるかはメダルの投資数によって決定し、1枚のメダルがベットされた場合には中行に並んだ図柄の中心を結ぶラインが有効ラインとされ、3枚のメダルがベットされた場合には全てのラインが有効ラインとされる。
(リールユニットの構成)
図2に示されるように、図柄変動部316は、3セットのリールユニット10A、10B、10Cが軸線方向に配列された構造とされている。
各リールユニット10A、10B、10Cには、リール本体12とリールテープ14とで構成された前述のリール350A、350B、350Cが設けられており、このリール350A、350B、350Cの一部(3図柄分)が表示窓314(図1参照)から視認可能とされる。
以下、本実施形態のリールユニット10A、10B、10Cはほぼ同じ構成であるため、その内の1つのリールユニット10A(以下、単に「リールユニット10」という)を例に構成を説明する。
図3に示されるように、リールユニット10は、主要部が薄型の円形状とされたベースブラケット16を備えており、その円形状構造部の中心部にステッピングモータ18が取り付けられている。
ステッピングモータ18のモータ回転軸18Aには、リール本体12の回転中心部分を構成する円筒状の芯部20が固定されている。芯部20の周面には、芯部20を中心に90度ピッチで放射状に配置された4本の腕部(フレーム部)を備えるラジアルフレーム22が取り付けられている。なお、芯部20とラジアルフレーム22とは樹脂材料等で一体成形して構成するようにしてもよい。
ラジアルフレーム22の先端部には、リール本体12を構成する一対のリングフレーム24のうちの一方が取り付けられている。この一対のリングフレーム24は、複数のラダーフレーム26により連結されて同軸に配置されており、上記のように一方のリングフレーム24がラジアルフレーム22に取り付けられることで、他方のリングフレーム24がベースブラケット16に近接配置されている。また、複数のラダーフレーム26は、リングフレーム24の周方向に沿って等間隔で配設されており、その間隔は、リールテープ14に設けられている複数の図柄の間隔と同じにされている。
リール本体12は、これら一対のリングフレーム24と複数のラダーフレーム26、ラジアルフレーム22、及び芯部20によって、円筒体の輪郭形状(骨組み)を形成するよう構成されるとともに、一対のリングフレーム24の各周縁部と複数のラダーフレーム26によって、リールテープ14が巻き付けられる外周面の輪郭形状が構成されており、芯部20とステッピングモータ18は、このリール本体12の内部空間に配置されている。そしてリール本体12は、上述したようにベースブラケット16にステッピングモータ18を介して取り付けられ、ステッピングモータ18の駆動でモータ回転軸18Aが回転すると芯部20を中心に回転する。
また、図4に示されるように、複数のラダーフレーム26の内の1つには、リール本体12に対するリールテープ14(14A、14B、14C)の巻き付け開始位置の基準位置(原点)を示す溝線28がリール本体12の軸方向に沿ってラダーフレーム26と平行に形成されており、この溝線28には、リールテープ14の巻き付け開始側となる上端32の位置が合わせられる。
このリールテープ14について、本実施形態のパチスロ機300では、3個のリール350A、350B、350Cに設ける複数種類の図柄がそれぞれ異なる配列とされており、したがって、リール350A、350B、350Cに設けられたリール本体12A、12B、12Cに対し、種類の異なるリールテープ14A、14B、14Cが組み合わせられている(図4参照)。
各リールテープ14A、14B、14Cは、バックライトによる視覚効果を良好にするために、ポリカーカーボネート(PC)又はポリエチレンテフタレート(PET)等で帯状に形成された透明な樹脂テープを基材としており、長手方向に沿って複数(例えば21個)の図柄30が等ピッチで設けられている。この図柄30は、リールテープ14A、14B、14Cの裏面に直接印刷されており、その上に白色で背景色となるベース(背景層)が重ね塗りされ、さらに遮光材(遮光層)としての黒色が図柄30を避けて(図柄印刷部ではその輪郭に沿って)印刷されている。この白色のベースによって明度を高めつつ、遮光材の黒色によって図柄30の輪郭を強調することにより、バックライトによる視覚効果が増大されるよう構成されている。
また、リールテープ14A、14B、14Cの幅寸法は、リール本体12A、12B、12Cを構成する一対のリングフレーム24に形成された外周縁部(凹段部)の内幅寸法に合わせられ、長さ寸法は、リール本体12A、12B、12Cの外周寸法(外周長)よりも少し長くされており、下端34側におけるリール本体の外周長を超えた部位の所定領域(図4での左側縁を除く領域)には、すなわち、図柄30の印刷エリアからリールテープ先端の輪郭までの間の所定領域には、上述したベースの白色印刷及び遮光の黒色印刷による裏打ち加工は施されておらず、透明なままとされて透明部38が形成されている。また、裏打ち加工が施されている図柄30の印刷エリア及び下端34側部位の透明部38を除く領域が、すなわち、透明部38を除いた全領域が印刷部36とされている。
また、リールテープ14A、14B、14Cの上端32側の左角部近傍(左側縁)には、透光識別子40A、40B、40Cが設けられており、下端34側の左角部近傍(左側縁)には、透光識別子42A、42B、42Cが設けられている。
この透光識別子40A、40B、40C及び透光識別子42A、42B、42Cは、リールの種類(左、中、右)に応じて異なるマーク及び文字情報が適宜設定される。
本実施形態の場合、左、中、右に配置される3個のリール350A、350B、350Cにおいて、リールテープ14の上端32側の透光識別子40については、図4及び図5に示されるように、左側に配置されるリール350A(左リール)に用いられるリールテープ14Aでは、透光識別子40Aが1つのドットで構成されており、中央に配置されるリール350B(中リール)に用いられるリールテープ14Bでは、透光識別子40Bが2つのドットで構成されており、右側に配置されるリール350C(右リール)に用いられるリールテープ14Cでは、透光識別子40Cが3つのドットで構成されている。
一方、リールテープ14の下端34側の透光識別子42については、図4〜図6に示されるように、リール350Aに用いられるリールテープ14Aでは、透光識別子42Aが「左回胴」の文字で構成されており、リール350Bに用いられるリールテープ14Bでは、透光識別子42Bが「中回胴」の文字で構成されており、リール350Cに用いられるリールテープ14Cでは、透光識別子42Cが「右回胴」の文字で構成されている。
また、これらの各透光識別子は、リールテープ14の基材として使用した透明樹脂テープ(PC等)に対し、遮光層及び背景層の両方を通して光が透過するように反転印刷されて形成されている。
さらに、リールテープ14A、14B、14Cの裏面の縁部全周には、透明な両面接着テープ32が貼り付けられており、単品状態のリールテープ14A、14B、14Cでは、両面接着テープ32を含むリールテープ裏面全面に、リールテープ14A、14B、14Cと同形状の樹脂製の保護テープが貼り付けられている。
そして、このリールテープ14A、14B、14Cを対応するリール本体12A、12B、12Cに巻き付ける際は、先ず、上端32側から保護テープを剥がし、上端32を溝線28に位置合わせして貼付基準位置(原点)を定め、その状態を維持して上端32側部位を押圧しリール本体12A、12B、12Cに両面接着テープ32にて貼り付ける(図4参照)。これにより、巻き付け方向(周方向)における巻き付け開始の基準位置が定められ、そのまま保護テープを剥がしながらリール本体12A、12B、12Cの外周に順次巻き付け貼り付けていく。
リール本体12A、12B、12Cの外周に1周近く巻き付けた後、リールテープ14A、14B、14Cの上端32側部位を一旦剥がして(図3の矢印A方向)、下端34側部位をリール本体12A、12B、12Cに貼り付け(図3の矢印B方向)、下端34側部位に設けられた透明部38の上に上端32側部位を重ね位置決めして貼り合わせる。以上の手順により、リール本体12A、12B、12Cの外周にリールテープ14A、14B、14Cが巻き付けられた各リール350A、350B、350Cが完成する(図7参照)。
(制御系)
図8には、上記パチスロ機300の動作を制御するための制御ブロック図が概略的に示されている。
パチスロ機300の制御系は、主制御部100を中心に構成されており、この主制御部100には、メダル投入部320から投入されたメダルを識別し、メダルの投入数や種類(不正又は純正)等を出力するメダルセレクタ102が接続されると共に、始動レバー354、上述したリール350A、350B、350Cのそれぞれに対応する停止ボタン356A、356B、356C、MAXベットボタン352B、1枚ベットボタン352A並びに遊技を中止する際に遊技機内部に貯留(クレジット)したメダルを戻すための精算ボタン103が、それぞれ操作状態を検出する不図示のセンサ等を介して接続されている。
また、主制御部100は、CPUを含んで構成される主制御回路110を備えており、主制御回路110には、主として遊技の進行状況等を一時的に記憶するRAM128と、各種プログラム等が記憶されたROM130と、が接続されると共に、主制御回路110の動作の基準となるクロックパルスを生成するクロックパルス発生回路124が分周器126を介して接続されている。
また、主制御回路110には、乱数発生器120及び乱数サンプリング回路122が接続されている。主制御回路110は、分周器126を介して入力されたクロックパルスに同期して乱数発生器120を制御して順次乱数を発生させ、乱数サンプリング回路122では、当該乱数発生器120により発生された乱数を取得してサンプリングする。
パチスロ機300では、始動レバー354による操作タイミングで大役、小役等の当落を決定する内部抽選が主制御部100により行われるようになっており、主制御回路110では、始動レバー354が操作されると上記乱数サンプリング回路122に対して、乱数の取得、サンプリング及び出力を指示し、これにより乱数サンプリング回路122から入力された乱数に応じて抽選結果を導出する。
なお、内部抽選が当たり(役当選)の場合は、その後の停止ボタン356A、356B、356Cによる停止操作により当たり図柄が揃うと、遊技者は各図柄に応じた数のメダルを獲得できるほか、揃った図柄に応じて遊技者に有利な遊技状態となる。
ここで、役には小役と大役とがある。このうち、大役には、ビッグボーナス(以下、適宜「BB」という)及びレギュラーボーナス(以下、適宜「RB」という)があり、それぞれに対応する遊技においては遊技者に対する有利さの度合いが異なる。RBに対応する遊技(以下、適宜「RBゲーム」という)は複数回の小役ゲームにより構成されており、BBに対応する遊技(以下、適宜「BBゲーム」という)は、その遊技中に、獲得したメダル数が上限値を超えない範囲で複数回入賞可能なRBゲームを含んで構成されている。このため、当然、小役ゲームよりもRBゲームの方が、RBゲームよりもBBゲームの方が、遊技者にとってより有利な遊技状態となる。
また、主制御部100には、モータ駆動回路132が接続されており、当該モータ駆動回路132には、左(L)、中(C)、右(R)用の各リールモータ106A、106B、106Cを介してそれぞれ左、中、右の各リール350A、350B、350Cが接続されている。
さらに、主制御部100には、3個のリール350A、350B、350Cの回転位置を検出するためのリール位置検出回路134が接続されており、主制御部100では、各リール350A、350B、350Cの位置を常時把握することができるようになっている。
また、パチスロ機300では、上記始動レバー354による操作タイミングで図柄変動部316による図柄変動を開始するようになっており、主制御部100は、始動レバー354が操作されると、モータ駆動回路132を介したリールモータ106A、106B、106Cの駆動をそれぞれ開始し、3個のリール350A、350B、350Cをそれぞれ回転させると共に、その後の停止ボタン356A、356B、356Cによる操作に基づいて、3個のリール350A、350B、350Cの回転を停止させる。
ここで、主制御部100では、上記停止ボタン356A、356B、356Cによる停止操作に基づいてリール350A、350B、350Cの回転を停止させる際、内部抽選の結果に応じて、所定コマ数の滑り制御を実行するようになっている。
すなわち、内部抽選が外れのとき、当りの場合のみ停止する図柄が有効ライン上に停止する停止タイミングで停止ボタン356A、356B、356Cが操作された場合、意図的にこの図柄での停止を回避するため、停止位置をずらし(蹴飛ばし)、外れ図柄配列で停止するように制御する。
また、内部抽選が当りのとき、遊技者が操作した停止タイミングでは当り図柄が停止しない場合でも、所定図柄数内であれば、意図的にこの当たり図柄が有効ライン上に揃って停止するように停止位置をずらす(引き込み)制御を行う。
上記蹴飛ばし、引き込みを行うことで、内部抽選の結果と遊技の結果との統一性を持たせることができると共に、若干停止操作タイミングがずれても当り図柄を揃えることが可能となることで、遊技者の取りこぼしを可能な範囲で防いでいる。
また、主制御部100には、パチスロ機300内部に設けられたホッパー138を作動させるためのホッパー駆動回路136が接続されている。ホッパー138にはメダルが貯留されており、主制御部100では、リール位置検出回路134からの出力により特定された停止図柄に応じて、ホッパー駆動回路136を介したホッパー138からのメダルの払い出しが実行される。
さらに、ホッパー138近傍には、ホッパー138から払出されるメダルを検出するメダル検出センサ140が配設されており、払出完了信号回路142を介して主制御部100に接続されている。払出完了信号回路142では、メダル検出センサ140からの検出信号に基づいて払出が完了したか否かが判定され、払出が完了したと判定された時点で払出完了信号が生成されて主制御部100に入力される。
主制御部100では、払出完了信号回路142から払出完了信号が入力されるとホッパー駆動回路136を介してホッパー138によるメダルの払出しを終了する。
さらに、主制御部100には、表示ランプ駆動回路144が接続されており、当該表示ランプ駆動回路144を介して前述した7セグメント表示部315A、表示部315B、7セグメント表示部315C及び有効化ライン等の表示ランプ146の点灯及び消灯を制御する。
一方、主制御部100には、副制御部150が接続されており、主制御部100は副制御部150に対して、随時制御状態を示すコマンド信号を入力する。なお、本実施の形態では、主制御部100と副制御部150との間の通信としては、主制御部100から副制御部150に対する一方的な通信だけが実行され、副制御部150から主制御部100に対する通信は一切行うことができない構成となっている。
副制御部150には、液晶制御回路152が接続されており、液晶制御回路152では、演出のために設けられた液晶表示装置(LCD)313の表示状態を制御する。
また、副制御部150には、ランプ駆動回路156が接続されており、当該ランプ駆動回路156を介して装飾ランプ304Aに内蔵されているランプ112や、リール350A、350B、350Cの内部に設けられ、表示窓314に表示されるリール350A、350B、350C周面の図柄に対向する位置に向けて発光するバックライト158等の発光を制御する。
さらに、副制御部150には、スピーカ駆動回路154が接続され、スピーカ305L、305Rからの音声(効果音)出力を制御する。
副制御部150では、主制御部100のパチスロ機300の制御状態に応じて、LCD313、スピーカ305L、305R及びバックライト158や装飾ランプ304Aに内蔵されたランプ112等による報知演出を実行する。
特に、LCD313では、始動レバー354が操作されときに実行される役抽選の結果に応じて、当該遊技に関わる予告演出を実行する場合があり、遊技者はこの予告演出を見ることで、当該遊技の役抽選における当選への期待感を持つことができる。
図9は、本実施の形態に係る主制御部100における通常遊技制御のための制御系を機能的に示したブロック図である。
主制御部100は、抽選部180を含んで構成されており、当該抽選部180には、始動レバー354が操作されたことを示す操作信号が入力されるようになっている。抽選部180は、所定数のメダルの投入(ベット)がなされた後の始動レバー354の操作をトリガとして、内部抽選を実行するようになっている。
抽選部180では、始動レバー354の操作に同期して乱数値を取得し、当該乱数値をテーブル選択部182を経由して当選役・図柄決定部184へ送出する。
テーブル選択部182には、抽選部180により取得され得る数値に対応する役・図柄を示す情報がパチスロ機300の遊技状態毎に記憶されたテーブルが格納されている。なお、パチスロ機300の遊技状態としては、例えば、通常遊技、BB内部当選中、RB内部当選中、BB作動時の通常遊技、BB作動時のRB内部当選中、RB遊技等があげられる。
テーブル選択部182では、遊技状態制御部186から現在の遊技状態を示す情報を得て、上記遊技状態毎に設けられたテーブルから役・図柄を決定すべきテーブルを選択する。このテーブル選択部182で選択されたテーブルに基づいて、当選役・図柄決定部184は、当選役(小役(リプレイを含む)、大役(RB、BB))及び当選図柄を決定し、決定した当選役及び当選図柄を遊技状態制御部186に入力する。
遊技状態制御部186には、パチスロ機300の遊技状態に応じた各種プログラムを示すデータが記憶された遊技プログラムメモリ188が接続されている。遊技状態制御部186は、主として遊技実行制御部186Aにより遊技プログラムメモリ188から遊技状態に応じた遊技プログラムデータを適宜読み出して実行することにより、遊技状態を制御するようになっている。
なお、遊技プログラムメモリ188には、通常遊技プログラムを示すデータ及び大役遊技プログラムを示すデータがそれぞれ記憶されており、例えば、通常遊技状態の場合は、遊技プログラムメモリ188から通常遊技プログラムデータが読み出され、大役遊技状態の場合はBB、RBの内部当選状態、BB、RBの各遊技状態に応じて、大役遊技プログラムデータが読み出され、それぞれのプログラムデータに基づいて処理が実行される。
一方、主制御部100は、リール駆動制御部194を含んで構成されており、始動レバー354の始動操作に基づき、前回の遊技の開始後、4.1秒を経過した後、モータ駆動部132を介してリールモータ106A、106B、106Cを駆動させてリール350A、350B、350Cの回転を開始する。
また、リール駆動制御部194は、停止ボタン356A、356B、356Cの操作に基づいてリール350A、350B、350Cの回転を停止させる停止制御を行う。
また、リール350A、350B、350Cには、それぞれ位置検出センサ198A、198B、198Cが取り付けられており、リール位置検出回路134を介してリール駆動制御部194に接続されている。リール駆動制御部194では、リール350A、350B、350Cのそれぞれの回転位置を認識し、前記滑り制御を加味した状態でリール350A、350B、350Cを停止させると共に、停止したリール350A、350B、350Cの図柄配列を遊技状態制御部186へ送出する。
この停止したリール350A、350B、350Cの図柄配列により、遊技状態制御部186では、何らかの役に入賞したか否かが確認され、入賞であれば所定の配当が行われると共に、入賞した役がリプレイであればリプレイ制御が実行され、大役であれば遊技実行制御部186Aにより大役遊技プログラムが遊技プログラムメモリ188から読み出されて実行される。
なお、大役プログラムには、レギュラーボーナスゲームプログラム及びビッグボーナスゲームプログラムが、それぞれ別個に記憶されており、当選した大役に基づいて選択的に読み出されるようになっている。
レギュラーボーナスプログラムでは、権利行使として小役の抽選確率が通常遊技中の抽選確率よりも高い状態で最高12回の遊技(最大遊技回数)を実行可能である。この12回の遊技の間で何らかの小役に最高8回入賞(最大入賞回数)すると、レギュラーボーナスゲームは終了する。
一方、ビッグボーナスプログラムでは、権利行使としてレギュラーボーナスゲームが高確率に実行可能であり、ビッグボーナスゲームにおける獲得枚数が予め設定された上限枚数に到達すれば、レギュラーボーナスゲームの実行中であってもビッグボーナスゲームは終了する。なお、本実施の形態では、ビッグボーナスゲーム中における小役の当選確率は、通常遊技とほぼ同じとなっている。
また、遊技状態制御部186には、フラグ管理制御部190を介してフラグメモリ192が接続されており、上述した内部抽選の当選結果に応じた役の内部当選状態をフラグの状態によって管理している。
各フラグは、内部抽選により当選することにより成立し、一般に、小役のフラグの状態は1回の遊技で消滅(フラグ不成立)するが(当選の無効)、大役のフラグの状態はその後各リール350A、350B、350Cが停止して表示窓314に大役図柄が所定の配列で表示されることにより大役に入賞するまで維持される(当選の持ち越し)。
なお、フラグメモリ192は、上述したリール駆動制御部194に接続されており、当該フラグメモリ192に記憶されたフラグの状態は、リール駆動制御部194による停止ボタン356A、356B、356Cの操作に基づく停止制御の際の引き込みまたは蹴飛ばしの滑り制御のパラメータとして適用される。
以下に、本実施形態のパチスロ機300における遊技方法について説明する。
メダルがクレジットされている状態(或いは、メダル投入部320からメダルを投入した状態)で、1枚ベットボタン352A、またはマックスベットボタン352Bの操作によりメダルのベットが完了するか、或いは、メダル投入部320からメダルを投入することによりベットが完了すると、始動レバー354の操作が可能となる。
始動レバー354が操作されると、この操作と同時に抽選部180により役の内部抽選がなされると共に、リール駆動制御部194の制御により、リール350A、350B、350Cが回転を開始する。
上記内部抽選の結果は、当選役・図柄決定部1848から遊技状態制御部186に伝えられる。遊技状態制御部186は、フラグ管理制御部190を介してフラグメモリ192のフラグの状態を内部抽選の結果に応じて更新記憶させる。
その後、遊技者が、停止ボタン356A、356B、356Cを操作すると、この停止操作によってリール350A、350B、350Cの回転を停止させるが、フラグメモリ192に記憶されているフラグに従って、滑り制御を加味して該当する図柄を所定位置に引き込むように、或いは所定位置から蹴飛ばすようにリール350A、350B、350Cの停止制御が実行される。すなわち、リール駆動制御部194は、フラグメモリ192に記憶されたフラグの状態及び遊技状態制御部186による遊技状態に応じて停止制御テーブルを選択するようにしており、前記フラグが成立している場合には、的確な目押しタイミングによって当たり図柄を停止させることができる。また、多少の停止操作タイミングのずれは滑り制御によって矯正される。逆に、フラグが成立していない場合には、目押しを行っても、リール350A、350B、350Cの回転に滑りを生じさせ、当り図柄では停止しないようにする。
次に、全てのリール350A、350B、350Cが停止すると、停止図柄に基づいて入賞したか否かの入賞判定が行われる。なお、入賞した場合には入賞した役の判定も行う。
この判定により、大役に入賞したと判定された場合には、その停止図柄に従って、ビッグボーナス(BB)又はレギュラーボーナス(RB)のボーナスゲーム制御を実行し(権利行使)、小役と判定された場合には、当該小役に予め設定されている所定の払出し制御を実行する。
次に、本実施形態の作用について説明する。
上述したように、本実施形態のパチスロ機300では、3個のリール350A、350B、350Cはそれぞれ、透明なテープ基材(透明樹脂テープ)に複数種類の図柄30が印刷された異なる種類のリールテープ14(14A、14B、14C)がリール本体12(12A、12B、12C)の外周に所定の基準位置(溝線28)から券き付けられて形成されているが、リールテープ14はリール本体12の外周長よりも長くされリール本体12の外周に両端部(上端32側部位及び下端34側部位)を重ねて券き付けられている。
このリール350A、350B、350Cでは、外周の全域に存在するリールテープ14の印刷部36によって、リールテープ14の裏面に印刷された複数種類の図柄30がその外周全域で表面側から目視可能となる。さらに、リール350A、350B、350C内に配置したバックライト158でバックライト演出を行う際には、図柄30に重ねて印刷された背景色の白色によって明度が高められるとともに、図柄30を除いた領域に重ねて印刷された遮光色の黒色によって図柄30の輪郭が強調され、バックライト光による視覚効果が高められる。さらに、リール本体12上で重ね合わせられたリールテープ14の両端部(重複部位)のうち、下端34側部位の所定領域には、上記の背景色及び遮光色による印刷を施さず透明部38を設けていることで、この重複部位の陰影、特に境界線がバックライト光でリール350(リールテープ14)の表面に浮かび上がることを防止できる。すなわち、リールテープ14の下端34側部位の所定領域に設けられた透明部38によって、重複部位における光透過率の低下が抑えられ、バックライト光の照射によって得られる視覚的な演出効果への妨げが抑制されるとともに、下層の端部輪郭(下端34)の陰が上層端部(上端32側部位)に写り込むなどの現象も抑制される。
また、このリールテープ14の上端32側部位における印刷部36内には、ドットの数がそれぞれ異なる識別子を反転印刷で透光可能に設け(透光識別子40A、40B、40C)、さらに、下端34側部位における透明部38を除く印刷部36内には、文字の表示がそれぞれ異なる識別子を反転印刷で透光可能に設けており(透光識別子42A、42B、42C)、これらの透光識別子40A、40B、40C及び透光識別子42A、42B、42Cを目視することにより、リールテープ14の種類が識別できるようになる。そして、このような光を透過させる透光識別子であれば、バックライト光によってリールテープ14の表面に陰影となって現れることがないため、リール350表面の美観が低下することはない(図7参照)。また、識別子自体を印刷するような従来の構成に比べて、印刷が剥がれにくくなるため、良好な視認性が維持され、見誤りを防止できる。したがって、複数種類のリールテープ14を対応する各リール350(リール本体12)に組み付ける際の組み合わせ間違いを確実に防止することができる。
また、本実施形態では、図7に示されるように、リールテープ14の下端34側部位に設けられた透光識別子42が、その上に重ねられた上端32側部位によって隠されるため、リール本体12に巻き付けた完成状態では完全に見えなくなる。これにより、リール350表面の美観を更に良好にすることができる。
以上、本発明を上述した特定の実施形態により詳細に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の形態が実施可能である。
例えば、上述した実施の形態では、透光識別子をリールテープ14の両端部に設けているが、上述したように上端32側を先にリール本体12の基準位置(溝線28)に対して位置決めする構成では、上端32側部位に被覆されて透光識別子が遊技者に目視されなくなる下端34側に設けることが望ましい。また、上端32側に透光識別子を設ける場合には、目視されにくく形成することが望ましい。この点を考慮し、上述した実施形態では上端32側の透光識別子40A、40B、40Cをドットで構成している。
また、この透光識別子40A、40B、40Cに対応させて、例えばリール本体12A、12B、12Cの各リングフレーム24に、それぞれ数の異なる円形(ドット状)の凹部やマーク等を設け(図3及び図4参照)、その円形の凹部やマーク等に透光識別子40A、40B、40Cの位置を合わせることで、リールテープ14A、14B、14Cの貼付基準位置(原点)を定めるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、透光識別子をリールテープ14の上端32側部位と下端34側部位にそれぞれ設けているが、何れか一方の端部だけに設けるようにしてもよい。
本発明の一実施形態に係るパチスロ機を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るパチスロ機に搭載された図柄変動部を構成するリールユニットを示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るリールユニットの構造を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る3種類のリール本体に対応する各リールテープを巻き付けるための位置合わせの様子を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係るリールテープの上端側及び下端側と、その上端部及び下端部に設けられた透光識別子を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係るリールテープの下端側と、その下端部に設けられた透光識別子を示す拡大平面図である。 本発明の一実施形態に係る3種類のリール本体に対応する各リールテープが両端部を重ねて巻き付けられた状態の重複部位付近を示す要部拡大図である。 本発明の一実施形態に係るパチスロ機の制御系を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るパチスロ機の主制御部を中心とした制御系を機能的に示すブロック図である。 (A)、(B)は従来のリールテープに設けられた識別子を示す平面図である。
符号の説明
10A、10B、10C リールユニット
12A、12B、12C リール本体
14A、14B、14C リールテープ
20 芯部
22 ラジアルフレーム
24 リングフレーム
26 ラダーフレーム
30 図柄
32 上端
34 下端
36 印刷部
38 透明部
40A、40B、40C 透光識別子
42A、42B、42C 透光識別子
300 パチスロ機(遊技機)
350A、350B、350C リール

Claims (1)

  1. 透明なテープ基材に複数種類の図柄が印刷されリール本体の外周長よりも長くされたリールテープを前記リール本体の外周に両端部を重ねて券き付けた複数のリールを備え、遊技者の操作によって前記複数のリールのうちの少なくとも一つが回転及び停止され、それに伴い前記リールテープに印刷された複数種類の図柄が変動及び停止表示される遊技機において、
    前記リールテープは、
    前記両端部のうちの一方の端部の所定領域を除き、前記図柄が表面側から目視可能となるよう裏面に、図柄、背景色、及び少なくとも図柄を除いた領域に遮光色が重ねて印刷された印刷部と、
    前記一方の端部の所定領域に設けられた透明部と、
    前記一方の端部における前記透明部を除く前記印刷部内、及び、他方の端部における印刷部内のうちの少なくとも何れか一方に透光可能に設けられ、リールテープの種類を識別するための透光識別子と、
    を有することを特徴とする遊技機。
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