JP2007254670A - 内装材用組成物、及びその組成物からなる内装材 - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明は、本発明は、優れた加工性、シート強度、及び柔軟性を有した生分解性樹脂からなる内装材用組成物、及びその組成物からなる内装材、さらには、充填材の比率が高い場合であっても優れた加工性、内装材に必要なシート強度、及び柔軟性の付与が可能な内装材用組成物、及び組成物からなる内装材に関する。
【解決手段】
本発明は、生分解性樹脂、充填材、多価アルコール脂肪酸エステル系可塑剤、及び/又はエポキシ化化合物からなる内装材であって、前記多価アルコール脂肪酸エステル系可塑剤が10〜40PHR、エポキシ化化合物5〜30PHRであることを特徴とする生分解性樹脂製内装材用組成物、及び当該組成物からなる内装材であること等を特徴とする

Description

本発明は、優れた加工性、シート強度、及び柔軟性を有した生分解性樹脂からなる内装材用組成物、及びその組成物からなる内装材、さらには、充填材の比率が高い場合であっても優れた加工性、内装材に必要なシート強度、及び柔軟性の付与が可能な内装材用組成物、及び組成物からなる内装材に関する。
従来、物性、及び加工性等が優れていることから、内装材の原料として、ポリ塩化ビニル樹脂が汎用的に用いられてきた。しかしながら、ポリ塩化ビニル樹脂からなる内装材は、昨今、リフォームの際等による貼替え時に産業廃棄物として投棄され、一般的には埋め立て処理されるが、場合によっては焼却処理されることもあった。かかる処理において、前者の処理方法では、ポリ塩化ビニル樹脂が分解しにくく、長期間土中に残存してしまうということが問題になっていた。また、後者の処理方法では、焼却時に塩素ガス等の有害ガスやダイオキシン等の毒性のきわめて高い物質が発生するため、環境上極めて好ましくない方法であった。
そこで、ポリ塩化ビニル樹脂に代わって、ポリオレフィン系樹脂からなる内装材が種種提供されてきたが、焼却時に塩素ガスやダイオキシン等の毒性のあるガスは発生しないものの、二酸化炭素等が発生するため、二酸化炭素増加による地球温暖化現象が危惧される中、環境面では好ましくなかった。また、ポリオレフィン樹脂からなる内装材であっても、埋め立て処理された場合に、ポリオレフィン樹脂が長期間分解されず、土中に残存してしまうことから、環境上好ましくない点では、ポリ塩化ビニル樹脂からなる内装材と大差がなかった。
上記問題点を解決するため、ポリ塩化ビニル樹脂やポリオレフィン樹脂と比較して、埋め立て処理した際、きわめて分解が早く残存しにくいという生分解性樹脂が環境負荷が少ないということから、種種のプラスチック成型物、フィルム、又は内装材に使用する技術が提供されている。
ところが、生分解性樹脂を使用した場合、適度な柔軟性が得られない、カレンダーロールによる加工が困難である、等の問題があった。そこで、ポリ乳酸系樹脂( 以下、A と記す) と芳香族環を含むポリエステル系生分解性樹脂( 以下、B
と記す) からなり、A とB の混合比率が重量分率でA : B = 9 0 : 1 0 〜 A : B = 50 : 50である組成物からなる生分解性内装材が提供されている(特許文献1)。また、生分解性樹脂、脂肪酸エステル、無機充填材及び酸化防止剤を含有する樹脂組成物からなることを特徴とするカレンダー成形された生分解性樹脂製シートが提供されている(特許文献2)。さらに、生分解性樹脂に、分子中にエポキシ基を少なくとも2
個以上を有し、かつ分子量が300以上であるエポキシ化合物を0.1〜10重量部配合したことを特徴とする、耐加水分解性に優れた生分解性樹脂製シート等が提供されている(特許文献3)。
特開2004−292719号公報 特開2003−231820号公報 特開2004−010693号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、カレンダーロールによる圧延成型をした場合、当該カレンダーロール表面への原材料の付着の程度(以下、タック性と記す)が強すぎるため、安定した厚み、及び幅のシートを得るためにカレンダーロールの温度を低下させて圧延加工するか、或いはポリエチレンワックス等を添加して外部滑性を高くする等の工夫が必要であり、かかる方法によってタック性を制御することは極めて困難であった。加えて、高充填材量配合、例えば、200〜800PHRの場合、タック性を制御することができないことから、カレンダーロールによる加工が極めて困難となるため、さらなる改善が求められていた。
また、特許文献2、及び特許文献3に記載の発明では、無機充填材を添加することにより、シートに固さを持たせて加工性を改善しようとするものであるが、明細書中にも記載されているように、無機充填材の添加量が0.1〜10部程度であり、多くなりすぎると加工性面で問題が生じる可能性がある。また、カレンダーロール等の金属ロールとのタック性を調整することが困難であり、金属石鹸等の滑剤を添加することによって金属ロールとのタック性を調整することはできるが、安定的にシート加工が可能な条件の範囲は極めて狭かった。さらに、上述のような充填材が200〜800PHR程度含有する場合、タック性を制御することができないことから、カレンダーロールによる加工が極めて困難となるため、シート加工業界からの改善の要望が強かった。
そこで、本発明は、上記問題点を解決したものであり、請求項1記載の発明は、生分解性樹脂、充填材、多価アルコール脂肪酸エステル系可塑剤、及び/又はエポキシ化化合物からなる内装材であって、前記多価アルコール脂肪酸エステル系可塑剤が10〜40PHR、エポキシ化化合物5〜30PHRであることを特徴とする生分解性樹脂製内装材用組成物を提供するものである。尚、本明細書において、内装材とは床タイル、床シート、壁装材、天井材をいう。
また、請求項2記載の発明は、請求項1の発明の特徴に加え、充填材が200〜800PHRである生分解性内装材用組成物を提供するものである。
請求項3記載の発明は、請求項1、又は2の発明の特徴に加え、生分解性樹脂がポリ乳酸樹脂、脂肪芳香族ポリエステル、カプロラクトン系樹脂、及び脂肪族ポリエステルのうちの何れか一、又は二以上であることを特徴とする請求項1、又は2記載の生分解性内装材用組成物を提供するものである。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れか一の発明の特徴に加え、多価アルコール脂肪酸エステル系可塑剤が、グリセリン酢酸脂肪酸エステルである生分解性内装材用組成物を提供するものである。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れか一の特徴に加え、エポキシ化化合物が、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油のうちの何れか一、又はエポキシ化大豆油、及びエポキシ化アマニ油の混合物である生分解性内装材用組成物を提供するものである。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5の何れか一に記載の生分解性内装材用組成物からなる内装材を提供するものである。
本発明生分解性樹脂製内装材用組成物は、ポリ乳酸等の生分解性樹脂に多価アルコール脂肪酸エステル系可塑剤を10〜40PHR、及びエポキシ化化合物5〜30PHRを添加することにより、良好な加工性、即ち、カレンダーロール等での原材料の金属剥離性、及びカレンダーロールで加工するために必要な加工時のシート強度を得ることができる。さらに、内装材に適した適度な柔軟性を得ることができる。
また、本発明生分解性樹脂製内装材用組成物は、200〜800PHRの充填材含有量が高い場合であっても、金属剥離性等の加工性が低下せず、また、加工時のシート強度面もカレンダーロールによる加工に十分に耐えうる強度を得ることができる。
また、本発明生分解性樹脂製内装材用組成物は、生分解性樹脂をポリ乳酸樹脂、脂肪芳香族ポリエステル、カプロラクトン系樹脂、及び脂肪族ポリエステルのうちの何れか一、又は二以上とすることで、埋め立て処理した際、きわめて分解が早く残存しにくく、環境負荷が少ないという効果がある。
また、本発明生分解性樹脂製内装材用組成物は、多価アルコール脂肪酸エステル系可塑剤が、グリセリン酢酸脂肪酸エステル、のうちの何れか一、又は二以上とすることで、成形品に必要な柔軟性を付与することができるという効果がある。
さらに、本発明生分解性樹脂製内装材用組成物は、それに含有するエポキシ化化合物が、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油のうちの何れか一、又は二以上であれば、カレンダーロール等での原材料の金属剥離性を得ることができるという効果がある。
以下、本発明を実施するための最良の形態を詳述する。
本発明内装材用組成物は、生分解性樹脂、充填材、多価アルコール脂肪酸エステル系可塑剤、及びエポキシ化化合物からなる内装材であって、前記多価アルコール脂肪酸エステル系可塑剤が10〜40PHR、エポキシ化化合物5〜30PHRであることを特徴とする。本発明内装材に使用される生分解性樹脂としては、ポリ乳酸系樹脂、ポリラクトン系樹脂、脂肪族ポリエステル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアミノ酸系樹脂、ポリペプチド系樹脂、芳香族脂肪族ポリエステル系樹脂、ポリグリコール酸などが挙げられる。前記生分解性樹脂の中では脂肪族ポリエステル、脂肪族ポリエステル誘導体、及び脂肪族ポリエステル共重合樹脂が好ましい。さらに、ポリ乳酸、脂肪芳香族ポリエステル、カプロラクトン系樹脂、をより好ましく用いられる。
本発明内装材用組成物に使用可能なポリ乳酸としては、ポリL‐乳酸、ポリD‐乳酸、L‐乳酸とD‐乳酸の共重合体などが挙げられる。一般的には、重量平均分子量が10,000〜1,000,000のポリ乳酸樹脂が使用され、更に好ましくは30,000〜500,000のポリ乳酸樹脂が使用される。
また、本発明内装材用組成物に使用可能なカプロラクトン系樹脂としては、ポリε−カプロラクトンのようなポリカプロラクトン、ポリブチロラクトン、ポリδ−バレロラクトンのようなポリバレロラクトン、ポリβ−メチル−δ−バレロラクトン、ポリエナントラクトンなどが挙げられる。
また、本発明内装材用組成物に使用可能な脂肪族ポリエステルとしては、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペート、ポリブチレンサクシネートテレフタレート、ポリブチレンサクシネートカーボネート、ポリブチレンアジペートテレフタレート、ポリエチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネートアジペート、ポリカプロラクトン、ポリグリコール酸系樹脂等が挙げられる。これらの単量体単位は化学修飾されていてもよく、異種の単量体単位の共重合物であってもよい。
本発明内装材用組成物に使用可能な脂肪芳香族ポリエステルとしては、アジピン酸、及びテレフタル酸からなるジカルボン酸成分と、1,4−ブタンジオールからなるジオール成分との重縮合物が好ましい。その他のジオール成分としては、2,3−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール等が挙げられる。
また、本発明内装材用組成物に使用できる充填材としては、炭酸カルシウム、タルク、クレー、カオリン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物、酸化アルミニウム等の金属酸化物、及び硫酸バリウムなどが挙げられる
本発明内装材用組成物に使用可能な多価アルコール脂肪酸エステル系可塑剤としては、特に限定されないが、グリセリン酢酸脂肪酸エステルが好ましく用いられる。本発明内装材用組成物において、多価アルコール脂肪酸エステル系可塑剤の含有量は10〜40PHRであり、より好ましくは15〜35PHRである。多価アルコール脂肪酸エステル系可塑剤の含有量が10PHR未満の場合には十分な柔軟性が得られず、施工作業性が低下するという問題が生じる可能性があり、一方、多価アルコール脂肪酸エステル系可塑剤の含有量が40PHRを超える場合には過度の柔軟性により、やはり施工面で作業しづらくなることがある。特に、床用タイル、又はシート等の床材として使用する場合には、柔軟性が大きすぎるために施工作業性が良くないからである。
本発明内装材用組成物に使用可能なエポキシ化化合物としては、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油等のエポキシ化化合物の含有量は、5〜30PHRが好ましく、さらに、10〜25PHRがより好ましい。エポキシ化化合物の含有量が5PHR未満であると、金属タック性が強いため、カレンダーロールによって圧延加工する際の加工性が低下することがあり、一方、エポキシ化化合物の含有量が30PHRを超える場合には、内装材に加工後、当該内装材表面にエポキシ化化合物がブリードしてくる等の問題が生じることがある。
また、本発明内装材用組成物の他の形態は、請求項1記載の特徴に加え充填材の含有量が200〜800PHRであることを特徴とする。本発明内装材用組成物は、充填材含有量が高くとも安定的にカレンダーロールによって加工することができる。本発明内装材組成物に含まれる充填材が、200PHR未満の場合には、内装材として加工後、コスト面で好ましくなく、さらに温度変化による寸法変化が大きくなる可能性があり、一方、本発明内装材組成物に含まれる充填材が、800PHRを超える場合には、カレンダーロールによる加工が困難になることがある。本発明内装材用組成物に含有される充填材の平均粒子径は5μm〜1mmが好ましく、さらに、10μm〜600μmが好ましい。また、本発明内装材用組成物によって、充填材が高い含有量で添加できるようになったため、大幅なコストダウンを実現することができる。
また、本発明内装材用組成物の他の形態は、請求項2、又は1記載の特徴に加え、生分解性樹脂がポリ乳酸樹脂、脂肪族芳香族ポリエステル、カプロラクトン系樹脂、及び脂肪族ポリエステルのうちの何れか一、又は二以上であることを特徴とする。生分解性樹脂として、ポリ乳酸樹脂、脂肪族芳香族ポリエステル、カプロラクトン系樹脂、及び脂肪族ポリエステルのうちの何れか一、又は二以上を使用した場合、埋め立て処理した際、きわめて分解が早く残存しにくく、環境負荷が少ないという観点から好ましい。
また、本発明内装材用組成物の他の形態は、請求項1〜3の何れか一に記載の特徴に加え、多価アルコール脂肪酸エステル系可塑剤が、グリセリン酢酸脂肪酸エステルのうち何れか一、又は二以上であることを特徴とする。本発明内装材用組成物に含有する多価アルコール脂肪酸エステル系可塑剤は、成形品に必要な柔軟性を付与することができるという観点からも用いることが好ましい。
また、本発明内装材用組成物の他の形態は、エポキシ化化合物が、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油のうち何れか一、又は二以上であることを特徴とする。本発明内装材用組成物に含有するエポキシ化化合物はエポキシ化大豆油、及びエポキシ化アマニ油のうち、何れか一、又はそれらの混合物が好ましい。
また、本発明内装材用組成物によって、形成された内装材は、加工条件の範囲が広く、圧延加工してシート化することが極めて容易である。従って、従来の生分解性樹脂からなる内装材と比較して、製造コストを低減させることができる。また、従来の生分解性樹脂からなる内装材には、加工性面の観点から、充填材の含有量を高めることは困難であったが、本発明内装材用組成物によって、ポリ塩化ビニル樹脂の場合と同程度に充填材の高含有量を実現することができるため、温度変化による内装材の寸法変化を低減することが可能となり、加えて、充填材の含有率を高めることができるため、用途に応じた充填材の含有率を有し、適切なコストで生分解性樹脂からなる内装材の提供が可能となった。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。
1.金属タック性試験
160±20℃に加温したバンバリーミキサーで3分間原材料を混練後、フロントロール120±20℃、バックロール160±20℃のミキシングロールで1分間原材料を混練し、10mm厚のシートを形成した。さらに、トップロールを100±20℃に、センターロールを90±20℃に、バックロールを110±20℃であるカレンダーロールで前記シートを圧延し、2mmのシートを形成した。当該カレンダーロールでの圧延・シート化する際の当該シートのカレンダーロールでの剥離状況を調べた。
(判定基準)
◎:容易にカレンダーロールから剥離可能でシートの表面状態が美しい平滑状態である。
○:カレンダーロールから剥離可能でシートの表面状態が平滑である。
×:カレンダーロールから剥離可能であるが、シートの表面状態が平滑でない、又はカレンダーロールから剥離不可能である。
2.シート強度試験
160±20℃に加温したバンバリーミキサーで3分間原材料を混練後、フロントロール120±20℃、バックロール160±20℃のミキシングロールで1分間原材料を混練し、10mm厚のシートを形成した。さらに、トップロールを100±20℃に、センターロールを90±20℃に、バックロールを110±20℃であるカレンダーロールで前記シートを圧延し、2mmのシートを形成した。当該カレンダーロールでの圧延・シート化する際の当該シートを極力たるまないように引っ張り、シートの切断、又は裂けた部分が生じるかを調べた。
(判定基準)
○:シートに切断、又は裂けた部分は生じなかった。
△:シートに裂けた部分が生じる。
×:シートに切断が生じるか、又は原材料がまとまらずシートに加工できない。
3.柔軟性
160±20℃に加温したバンバリーミキサーで3分間原材料を混練後、フロントロール120±20℃、バックロール160±20℃のミキシングロールで1分間原材料を混練し、10mm厚のシートを形成した。さらに、トップロールを100±20℃に、センターロールを90±20℃に、バックロールを110±20℃であるカレンダーロールで前記シートを圧延し、2mmのシートを形成した。20℃±2℃、湿度65±10%の条件で、24時間養生し、マックバーニー凹み試験機でJISA1454に準じて凹み値を測定した。
(判定基準)
◎:凹み値0.45mm以上
○:凹み値0.25mm以上、0.45mm未満
×:凹み値0.25mm未満
(表1)
Figure 2007254670
*1:商品名:H400(三井化学社製)
*2:商品名:EcoFlex(BASF社製)
*3:商品名:プラクセルH7(ダイセル化学社製)
*4:商品名:ビオノーレ3001(昭和高分子社製)
*5:炭酸カルシウム(粒子径範囲が100〜600μm、平均粒子径400μm)
*6:商品名:PL019(理研ビタミン社製)
*7:商品名:W100EL(大日本化学社製)
実施例1、及び比較例3、実施例3、及び比較例3とを対比すると、多価アルコール脂肪酸エステル系可塑剤、即ち、グリセリン酢酸脂肪酸エステルが10PHR未満になると、柔軟性が低下することがわかる。
また、実施例2、及び比較例2とを対比すると、多価アルコール脂肪酸エステル系可塑剤が40PHRを超えると加工時のシート強度が低下していることがわかる。
また、実施例4、及び比較例4、5とを対比すると、エポキシ化化合物、即ち、エポキシ化大豆油が5PHR未満になると金属剥離性が低下し、30PHRを超えると加工時のシート強度することがわかる。金属剥離性はカレンダーロール等で加工する際の材料の剥離容易性を示すものであり、加工性の良否を判断する指標となるものである。
また、実施例5、及び比較例6とを対比すると、樹脂がポリ乳酸樹脂、脂肪芳香族ポリエステル樹脂、及びカプロラクトン系樹脂の混合物であっても、金属剥離性、加工時のシート強度、及び柔軟性の何れもが良好であること、及び前記樹脂の混合物の場合であっても多価アルコール脂肪酸エステル系可塑剤が10PHR未満、エポキシ化化合物が5PHR未満の場合には金属剥離性、加工時のシート強度、及び柔軟性のいずれもが劣っていることがわかる。
また、実施例7及び比較例7とを対比すると、樹脂がポリ乳酸樹脂、脂肪芳香族ポリエステル樹脂、及びカプロラクトン系樹脂の混合物であっても、多価アルコール脂肪酸エステル系可塑剤が40PHRを超え、エポキシ化化合物が30PHRを越える場合には加工時のシート強度が劣っていることがわかる。
さらに、実施例5、6、7、及び8より、樹脂がポリ乳酸樹脂、脂肪酸芳香族ポリエステル樹脂、カプロラクトン系樹脂、脂肪族ポリエステル樹脂の混合物であっても、何れの物性も良好であることがわかる。

Claims (6)

  1. 生分解性樹脂、充填材、多価アルコール脂肪酸エステル系可塑剤、及び/又はエポキシ化化合物からなる内装材であって、前記多価アルコール脂肪酸エステル系可塑剤が10〜40PHR、エポキシ化化合物5〜30PHRであることを特徴とする生分解性樹脂製内装材用組成物。
  2. 充填材が200〜800PHRであることを特徴とする請求項1記載の生分解性内装材用組成物。
  3. 生分解性樹脂がポリ乳酸樹脂、脂肪芳香族ポリエステル、カプロラクトン系樹脂、及び脂肪族ポリエステルのうちの何れか一、又は二以上であることを特徴とする請求項1、又は2記載の生分解性内装材用組成物。
  4. 多価アルコール脂肪酸エステル系可塑剤が、グリセリン酢酸脂肪酸エステルであることを特徴とする請求項1〜3の何れか一に記載の生分解性内装材用組成物。
  5. エポキシ化化合物が、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油のうちの何れか一、又はエポキシ化大豆油、及びエポキシ化アマニ油の混合物であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一に記載の生分解性内装材用組成物。
  6. 請求項1〜5の何れか一に記載の生分解性内装材用組成物からなる内装材。
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