JP5957908B2 - 生分解性フィルム - Google Patents
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Description
1) 乳酸系樹脂(A)と、乳酸系樹脂(A)以外の生分解性樹脂(B)を含有する生分解性フィルムであって、
フィルムの長さ方向と厚さ方向の断面において、乳酸系樹脂(A)からなる連続相に、生分解性樹脂(B)からなる分散相が、フィルムの長さ方向に長い楕円状または層状に分散した構造を有し、
連続相の厚さ(nm)をWA、分散相の厚さ(nm)をWBとしたときに、以下の条件1及び2を満たすことを特徴とする、生分解性フィルム。
条件2:400≦WB≦980
2) JIS K7128−2(1998)で定められたエレメンドルフ引き裂き法による、フィルムの長さ方向と、幅方向の引き裂き強度が、いずれも67N/mm以上であることを特徴とする、1)に記載の生分解性フィルム。
3) 乳酸系樹脂(A)と生分解性樹脂(B)の合計100質量%における、乳酸系樹脂(A)の含有量(質量%)をPA、生分解性樹脂(B)の含有量(質量%)をPBとした際に、PA:PB=95:5〜40:60であることを特徴とする、1)又は2)に記載の生分解性フィルム。
4) 乳酸系樹脂(A)が、ホモポリ乳酸、及び、以下の群より選ばれる少なくとも1つのブロック共重合体であることを特徴とする、1)〜3)のいずれかに記載の生分解性フィルム。
5) 生分解性樹脂(B)が、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート・アジペート、および、ポリブチレンアジペート・テレフタレートからなる群より選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする、1)〜4)のいずれかに記載の生分解性フィルム。
条件2:400≦WB≦980
以下、本発明の生分解性フィルムについて説明する。
(乳酸系樹脂(A))
本発明の生分解性フィルムは、乳酸系樹脂(A)を含有することが重要である。本発明でいう乳酸系樹脂(A)とは、重合体全体100質量%に対して、乳酸ユニットからなる構成成分が、5〜100質量%のものをいう。ここで乳酸ユニットからなる構成成分はバイオマス(植物由来原料)である。
(乳酸系樹脂(A)の1つであるポリ乳酸系樹脂)
ポリ乳酸系樹脂の中でポリL−乳酸とは、乳酸系樹脂(A)(ポリ乳酸系樹脂)中の全乳酸ユニット100mol%中、L−乳酸ユニットの含有割合が50mol%を超え100mol%以下のものをいう。一方、本発明でいうポリD−乳酸とは、乳酸系樹脂(A)(ポリ乳酸系樹脂)中の全乳酸ユニット100mol%中、D−乳酸ユニットの含有割合が50mol%を超え100mol%以下のものをいう。
(乳酸系樹脂(A)の1つである他の乳酸系樹脂)
本発明の生分解性フィルムは、耐引き裂き性、透明性を発現させるため、乳酸系樹脂(A)として、ポリ乳酸系樹脂、及び、他の乳酸系樹脂を同時に用いることが好ましい。乳酸系樹脂(A)は、ホモポリ乳酸、及び、他の乳酸系樹脂を同時に用いることがより好ましい。
(ブロック共重合体可塑剤)
ブロック共重合体可塑剤は、ポリ乳酸系樹脂を可塑化することにより柔軟性を発現し、ポリ乳酸系樹脂と生分解性樹脂(B)の相溶化剤としての役割、ポリ乳酸系樹脂の溶融粘度調整により後述する分散構造を形成させる役割により、耐引き裂き性、透明性を発現する。
(生分解性樹脂(B))
本発明の生分解性フィルムは、柔軟性、耐引き裂き性を発現させるために、乳酸系樹脂(A)以外の生分解性樹脂(B)を含有することが重要である。生分解性樹脂(B)は、生分解速度の調整および生分解性フィルムを構成する組成物全体の溶融粘度を調整して特にインフレーション製膜法において安定したバブルを形成する役割も果たす。
(可塑剤)
本発明の生分解性フィルムは、主に柔軟性を付与するために、生分解性妨げない範囲で、可塑剤を含有してもよい。
(結晶性ポリ乳酸系樹脂と非晶性ポリ乳酸系樹脂の混合)
本発明の生分解性フィルムを構成する組成物に含有される乳酸系樹脂(A)の一つであるポリ乳酸系樹脂は、結晶性ポリ乳酸系樹脂と非晶性ポリ乳酸系樹脂の混合物であってもよい。混合物とすることにより、結晶性、非晶性、それぞれのポリ乳酸系樹脂の利点を両立できる。
(分散構造)
本発明の生分解性フィルムは、フィルムの長さ方向と厚さ方向の断面において、乳酸系樹脂(A)からなる連続相に、生分解性樹脂(B)からなる分散相が、フィルムの長さ方向に長い楕円状または層状に分散した構造を有し、乳酸系樹脂(A)と生分解性樹脂(B)の合計100質量%における、乳酸系樹脂(A)の含有量(質量%)をPA、生分解性樹脂(B)の含有量(質量%)をPB、連続相の厚さ(nm)をWA、分散相の厚さ(nm)をWBとしたときに、以下の条件1及び2を満たすことが重要である。
条件2:60≦WB≦1,000
ここで連続相、分散相とは、いわゆる海島構造の海が連続相、島が分散相である。本発明の生分解性フィルムの場合、分散相がフィルムの長さ方向に長いので、連続相、分散相のいずれかの判断が難しい場合がある。その場合は、後述する透過型電子顕微鏡(TEM)での分散構造の確認の際、フィルムの長さ方向に観察範囲をずらしていき、島構造の先端が存在する方が分散相であると判断する。
本発明の生分解性フィルムは、前記した分散構造を有し、高い柔軟性、透明性、耐引き裂き性に加え、高いバイオマス性を発現させるため、乳酸系樹脂(A)と生分解性樹脂(B)の合計100質量%における、乳酸系樹脂(A)の含有量(質量%)をPA、生分解性樹脂(B)の含有量(質量%)をPBとした際に、PA:PB=95:5〜40:60であることが好ましい。より好ましくは、PA:PB=80:20〜45:55、さらに好ましくは、PA:PB=65:35〜50:50である。
(乳酸系樹脂(A)と、生分解性樹脂(B)の溶融粘度の関係)
本発明の生分解性フィルムは、前記した分散構造の条件を満たすため、温度200℃、剪断速度100sec−1における乳酸系樹脂(A)の溶融粘度をηA、温度200℃、剪断速度100sec−1における生分解性樹脂(B)の溶融粘度をηBとしたとき、0.3≦ηA/ηB≦1.1の条件を満たすことが好ましい。0.5≦ηA/ηB≦0.9がより好ましく、0.5≦ηA/ηB≦0.6がさらに好ましい。
(耐引き裂き強度)
本発明の生分解性フィルムは、JIS K7128−2(1998)で定められたエレメンドルフ引き裂き法による、フィルムの長さ方向と、幅方向の耐引き裂き強度が、いずれも5N/mm以上であることが好ましい。より好ましくは11N/mm以上、さらに好ましくは19N/mm以上である。なお、耐引き裂き強度は大きいほど好ましいが、現実的に達成可能な数値として、上限は200N/mm程度と考えられる。フィルムの長さ方向と、幅方向の引き裂き強度が5N/mm以上であると、農業用マルチフィルムや松くい虫燻蒸用シート、堆肥袋などの農林業用途、野菜や果物など食品包装用途、衣料用個別包装、買い物用手提げバッグ、ゴミ袋などの各用途、あるいは各種工業製品の袋などの用途とした際に、十分な耐引き裂き性得られ、破れにくく実用性が向上する。
(伸度)
本発明の生分解性フィルムは、長さ方向および幅方向(長さ方向と垂直な方向)の伸度が、いずれも200%以上700%以下であることが好ましい。伸度が200%以上であると耐引き裂き性が高くなり、その上、農林業用途、食品包装用途、衣料用個別包装、買い物用手提げバッグ、ゴミ袋などの各用途、あるいは各種工業製品の袋などの用途とした際に破れにくく実用性が向上する。また、伸度が700%以下であると製膜時にロール間走行時や巻き取り時のタルミやシワが生じにくく、ロール巻姿や巻出し性が良好となる。長さ方向および幅方向の伸度は、250%以上600%以下がより好ましく、300%以上500%以下がさらに好ましい。
(引張弾性率)
本発明の生分解性フィルムは、十分な柔軟性を付与するために、長さ方向、幅方向それぞれの引張弾性率が100〜1,500MPaであることが好ましい。引張弾性率は、200〜1,200MPaであることがより好ましく、300〜1,000MPaであることがさらに好ましい。
(厚み)
本発明の生分解性フィルムは、フィルム厚みが5〜200μmであることが好ましい。フィルム厚みを5μm以上とすることで、フィルムとした際のコシが強くなり、取り扱い性に優れ、また、ロール巻姿や巻出し性が良好となる。フィルム厚みを200μm以下とすることで柔軟性が向上し、農林業用途、食品包装用途、衣料用個別包装、買い物用手提げバッグ、ゴミ袋などの各用途、あるいは各種工業製品の袋などの用途とした際に取り扱い性に優れるものとなり、また、特にインフレーション製膜法においては、自重によりバブルが不安定化しない。フィルム厚みは、7〜150μmがより好ましく、10〜100μmがさらに好ましく、12〜50μmがさらにより好ましい。
(耐ブロッキング剤)
本発明の生分解性フィルムは、フィルム全体100質量%中、耐ブロッキング剤を0.1〜10質量%含むことが好ましい。より好ましくは0.1〜5質量%である。耐ブロッキング剤としては、有機滑剤や有機粒子、無機粒子であり、各々、単独で含んでも良いし、複合で含んでも良い。
(有機滑剤)
本発明の生分解性フィルムは、フィルム全体100質量%中、有機滑剤を0.1〜5質量%含むことが好ましい。この場合、巻き取り後のブロッキングを良好に抑制できる。また、有機滑剤の添加過多による溶融粘度の低下や加工性の悪化、あるいはフィルムとした際のブリードアウトやヘイズアップなどの外観不良の問題も発生しにくい。
(粒子)
本発明の生分解性フィルムは、フィルム全体100質量%中、有機粒子や無機粒子を0.1〜10質量%含むことが好ましい。より好ましくは、0.1〜5質量%含むことがさらに好ましい。
(ヘイズ)
本発明の生分解性フィルムは、ヘイズが45%以下であることが好ましく、30%以下であることがより好ましく、20%以下であることが特に好ましい。ヘイズが40%以下である場合、食品包装用途、衣料用個別包装、買い物用手提げバッグ、ゴミ袋などの各用途、あるいは各種工業製品の袋などの用途などに成形加工した際には内容物が容易に確認できる、商品としての見栄えがよいなど高い意匠性により好適である場合が多い。なお、乳酸系樹脂(A)、生分解性樹脂(B)の一般的な特性から、生分解性フィルムのヘイズとしては1%未満にすることは困難であることから、下限は1%程度である。
(添加剤)
本発明の生分解性フィルムを構成する組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で前述した以外の添加剤を含有してもよい。例えば、公知の結晶核剤、酸化防止剤、紫外線安定化剤、着色防止剤、艶消し剤、消臭剤、難燃剤、耐候剤、帯電防止剤、抗酸化剤、イオン交換剤、粘着性付与剤、消泡剤、着色顔料、染料、末端封鎖剤などが含有できる。
(製造方法)
次に、本発明の生分解性フィルムを製造する方法について具体的に説明するがこれに限定されるものではない。
島構造が不均一になる問題がある。一方、スパイラル条数が10を越えると分散状態が進み過ぎ、WB値が小さくなり過ぎるために、フィルムの耐引き裂き強度が低下する。
また、本発明の生分解性フィルムをインフレーション製膜する際の押出温度は通常150〜240℃の範囲であり、180〜210℃が好ましく、環状ダイスの温度は通常150〜190℃の範囲であり、155〜170℃が好ましい。
[測定および評価方法]
実施例中に示す測定や評価は次に示すとおりの条件で行った。
フィルムにルテニウム酸で染色処理を施し、エポキシ樹脂に包埋した後、ウルトラミクロトームを用いてフィルムの長さ方向に平行かつフィルム面に垂直な方向に切断し、超薄切片を作製した。切断面を、透過型電子顕微鏡(日立製H−7100型)を用いて、加速電圧100kVの条件下で、まずフィルムの厚さ方向全体が見える倍率で観察し、フィルムの厚さ方向に等間隔に3等分した際、3等分した各領域について厚さ方向の中央部分について、5万倍の倍率で写真を撮影した。
温度23℃、湿度65%RHの雰囲気下において、JIS K7128−2(1998)に従って、エレメンドルフ引き裂き法による耐引き裂き強度測定を以下のように行った。(株)オリエンテック製テンシロンUCT−100を用い、試験速度200mm/minで、測定は計10回行い、その平均値(小数点第1位を四捨五入)を採用した。これを長さ方向、幅方向、それぞれについて算出した。
スガ試験機(株)製ヘイズメーターHGM−2DPを用いて、JIS K7136(2000)に規定された方法に従ってヘイズ値を測定した。測定は1サンプルにつき測定場所を変更して5回行い、その平均値(小数点第1位を四捨五入)を採用した。
フィルム全体を100質量%としたときのバイオマス由来である樹脂の配合割合(質量%)(小数点第1位を四捨五入)とし、以下の基準にて評価した。
◎:38%以上
○:25%以上、38%未満
△:5%以上、25%未満
×:5%未満
(5)質量平均分子量、数平均分子量
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した標準ポリメチルメタクリレート換算の値である。GPCの測定は、検出器にWATERS社示差屈折計WATERS410を用い、ポンプにWATERS社MODEL510高速液体クロマトグラフィーを用い、カラムにShodex GPC HFIP−806MとShodex GPC HFIP−LGを直列に接続したものを用いて行った。測定条件は、流速0.5mL/minとし、溶媒にヘキサフルオロイソプロパノールを用い、試料濃度1mg/mLの溶液を0.1mL注入した。
農業用マルチフィルム用途として展張性を確認する場合は、長野県の圃場(土壌タイプ:表層腐食質黒ボク土、気温:10℃)にてマルチャー付きのトラクターを用いて、畝立てと同時に展張を実施した。なお、畝の形状は畝幅60cm、畝高35cm程の断面が半円状の畝とした。50mの展張を行い、下記基準にて展張性を判定した。
(破れ)
◎:展張の際は破れることはなく、問題なく展張できる。
○:展張の際に2回以下の頻度で一部破れるが、実用面では問題ない。
×:◎、○のいずれにも該当しない。
(巻出し)
◎:展張の際に、ブロッキングなく巻出しが可能である。
○:展張の際に、軽く引き出したら巻出しが可能である。
×:◎、○のいずれにも該当しない。
[乳酸系樹脂(A)]
(A1)
ポリL−乳酸、質量平均分子量200,000、D体含有量1.4%、融点166℃、温度200℃、剪断速度100sec−1における溶融粘度1,400Pa・s、バイオマス度100%
(A2)
ポリL−乳酸、質量平均分子量200,000、D体含有量12.0%、融点無し、温度200℃、剪断速度100sec−1における溶融粘度1,250Pa・s、バイオマス度100%
(A3)
数平均分子量8,000のポリエチレングリコール62質量部とL−ラクチド38質量部とオクチル酸スズ0.05質量部を混合し、撹拌装置付きの反応容器中で、窒素雰囲気下160℃で3時間重合することで、数平均分子量8,000のポリエチレングリコールの両末端に数平均分子量2,500のポリ乳酸セグメントを有するポリ乳酸系樹脂A3を得た。バイオマス度は39%であった。
(A4)
(A1)50質量部、(A2)20質量部、(A3)30質量部の混合物をシリンダー温度200℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し、均質化した後にペレット化して、ポリ乳酸系樹脂A4を得た。温度200℃、剪断速度100sec−1における溶融粘度は1,300Pa・sであった。バイオマス度は100%であった。
(A5)
(A2)70質量部、(A3)30質量部の混合物をシリンダー温度200℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し、均質化した後にペレット化して、ポリ乳酸系樹脂A5を得た。温度200℃、剪断速度100sec−1における溶融粘度は1,700Pa・sであった。バイオマス度は100%であった。
(A6)
(A1)60質量部、(A2)10質量部、(A3)30質量部の混合物をシリンダー温度200℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し、均質化した後にペレット化して、ポリ乳酸系樹脂A6を得た。温度200℃、剪断速度100sec−1における溶融粘度は1,100Pa・sであった。バイオマス度は100%であった。
(A7)
(A1)21質量部、(A2)49質量部、(A3)30質量部の混合物をシリンダー温度200℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し、均質化した後にペレット化して、ポリ乳酸系樹脂A7を得た。温度200℃、剪断速度100sec−1における溶融粘度は400Pa・sであった。バイオマス度は82%であった。
(A8)
ポリL−乳酸、質量平均分子量200,000、D体含有量5.0%、融点150℃、温度200℃、剪断速度100sec−1における溶融粘度1,400Pa・s、バイオマス度100%
[生分解性樹脂(B)]
(B1)
ポリブチレンアジペート・テレフタレート樹脂(BASF社製、商品名“エコフレックス”FBX7011)、温度200℃、剪断速度100sec−1における溶融粘度1,200Pa・s
(B2)
ポリブチレンサクシネート樹脂(三菱化学(株)製、商品名“GSPla”(登録商標)AZ91T)、温度200℃、剪断速度100sec−1における溶融粘度1,050Pa・s
(B3)
ポリブチレンサクシネート・アジペート樹脂(昭和高分子(株)製、商品名“ビオノーレ”(登録商標)#3001)、温度200℃、剪断速度100sec−1における溶融粘度1,250Pa・s
[耐ブロッキング剤(C)]
(C1)
有機滑剤:ステアリン酸アミド(日本油脂社製、商品名“アルフローS−10”)
(C2)
有機滑剤: ステアリン酸アミド(日本化成社製、商品名“アマイドAE−1”)
(C3)
無機粒子: 炭酸カルシウム
(C4)
無機粒子: タルク
[生分解性フィルムの作製]
(比較例1)
ポリ乳酸系樹脂(A7)64質量部、生分解性樹脂(B1)30質量部、耐プロッキング剤(C1)3質量部、耐ブロッキング剤(C3)3質量部の混合物を、シリンダー温度190℃のスクリュー径45mm、L/D=32の真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し、均質化した後にペレット化して組成物を得た。
実施例1〜16、比較例2〜10は、フィルムの原料、製膜条件を表1〜3のとおりに変更した以外は、比較例1と同様にして、最終厚みが20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表に示した。
Claims (5)
- 乳酸系樹脂(A)と、乳酸系樹脂(A)以外の生分解性樹脂(B)を含有する生分解性フィルムであって、
フィルムの長さ方向と厚さ方向の断面において、乳酸系樹脂(A)からなる連続相に、生分解性樹脂(B)からなる分散相が、フィルムの長さ方向に長い楕円状または層状に分散した構造を有し、
連続相の厚さ(nm)をWA、分散相の厚さ(nm)をWBとしたときに、以下の条件1及び2を満たすことを特徴とする、生分解性フィルム。
条件1:0.45≦WB/WA≦1.5
条件2:400≦WB≦980 - JIS K7128−2(1998)で定められたエレメンドルフ引き裂き法による、フィルムの長さ方向と、幅方向の耐引き裂き強度が、いずれも67N/mm以上であることを特徴とする、請求項1に記載の生分解性フィルム。
- 乳酸系樹脂(A)と生分解性樹脂(B)の合計100質量%における、乳酸系樹脂(A)の含有量(質量%)をPA、生分解性樹脂(B)の含有量(質量%)をPBとした際に、PA:PB=95:5〜40:60であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の生分解性フィルム。
- 乳酸系樹脂(A)が、ホモポリ乳酸、及び、以下の群より選ばれる少なくとも1つのブロック共重合体であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の生分解性フィルム。
群:ポリエーテル系セグメントとポリ乳酸セグメントとを有するブロック共重合体、並びに、ポリエステル系セグメントとポリ乳酸セグメントとを有するブロック共重合体。 - 生分解性樹脂(B)が、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート・アジペート、および、ポリブチレンアジペート・テレフタレートからなる群より選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の生分解性フィルム。
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