JP2008024764A - 生分解性樹脂組成物および生分解性フィルム - Google Patents

生分解性樹脂組成物および生分解性フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】成形性が改良されるとともに、生分解速度および加水分解速度が調節された生分解性樹脂組成物および機械的特性が改良され、コンポストバッグ、農業用フィルムおよび包装材料などに好適な生分解性フィルムを提供すること。
【解決手段】澱粉20〜50質量%と生分解性樹脂50〜80質量%の割合で含む組成物(A)[両者の合計は100質量%]100質量部とカルボジイミド化合物(B)0.01〜10質量部を含有する生分解性樹脂組成物および同生分解性樹脂組成物を成形してなる生分解性フィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、生分解性樹脂組成物および生分解性フィルムに関するものである。さらに詳しくは、成形性が改善されるとともに、生分解速度および加水分解速度が調節された生分解性樹脂組成物および同組成物から成形されたコンポストバッグ、農業用フィルムおよび包装材料などに好適な引裂き強度などの機械的特性が改良された生分解性フィルムに関するものである。
生分解性樹脂は、水中や土中で有害物を生成することなく比較的容易に分解することが知られている。そのため、ゴミ処理問題などの環境保全の面から世界的に注目されている。これらの中でも、脂肪族ポリエステル樹脂は、ポリエチレンに近い物性を有することもあって、該樹脂を成形して得られるフィルムは、農業資材、土木資材、植生資材、包装材等のフィルム用途として将来が期待されている(例えば、特許文献1および2参照)。
しかしながら、従来の生分解性フィルムは、いずれも引裂き強度、特にフィルムの機械(延伸)方向の引裂き強度が充分ではなく実用上問題があった。
一方、枯渇資源から再生可能資源への転換による循環型社会の構築が注目を集めるようになり、生分解性だけでなく、原料として石油から合成される材料でなく、天然物に由来する材料への関心が高まっている。現在、天然物として実用化されている材料は澱粉である。
フィルムとしての成形性や物性を付与された澱粉として、エステル化ビニルエステルグラフト重合澱粉(特許文献3)や澱粉エステル(特許文献4)、さらに、ポリエステルグラフト重合澱粉とポリエステルのアロイ(特許文献5)が提案されている。さらに澱粉を高度に変性すれば、フィルムとしての成形性や物性をさらに向上させることができると考えられるが、コスト的に現実的ではない。
また、澱粉の糊化物と熱可塑性樹脂を複合することも提案されている(例えば、特許文献6及び7参照)。さらに、化工澱粉を添加した系についても種々の提案がなされている(例えば、特許文献8、9、10および11参照)。
しかし、これらの組成物は、いずれも、加熱溶融時の流動性が不十分であった。そのため、押出成形により、簡単な形状の成形物、例えば、シート等を得ることはある程度可能であったが、射出成形により複雑な形状の物品を成形しようとする場合、流動性不良により、所望の形状の成形物を得ることは困難であり、薄肉のフィルムを成形することが困難であり、たとえ成形できたとしても、フィルム物性が実用的ではなかった。また、澱粉の糊化工程とブレンド工程が別々に必要となり、製造コスト的に高くなる問題があった。
これらの問題を解決する方法として、酸化処理した糊化澱粉と生分解性樹脂の組成物が提案されている(特許文献12)。これは、糊化と酸化を同時に行う方法であるが、実際には、糊化のための水と可塑剤共存下での酸化剤による澱粉分解の制御および樹脂との十分なブレンドのためには、事実上製造コストが高くなるという問題がある。つまり、糊化と酸化とコンパウンドを同時に行えば、生分解性樹脂の分子量も低下し、フィルム成形性、および物性を実現することは困難であり、例示されているように、成形時に酸化処理された糊化澱粉ペレットと生分解性樹脂ペレットをドライブレンドで成形した場合、射出成形では問題にならないかもしれないが、薄肉のフィルム成形では、通常使用されるインフレーションフィルム成形における溶融押出機では混練りが不十分なため成形性、物性に問題が生じるという問題がある。また、使用されている酸化剤は過酸化物であり、糊化澱粉と生分解性樹脂の相溶性が不十分なことから樹脂組成物をフィルムに加工する際の成形性は充分には改善されない。
また、実用的な観点から考えた場合、成形性の改良とともに生分解性および加水分解性を制御することは大変重要な問題である。脂肪族ポリエステルについては、カルボジイミド系の加水分解防止剤を添加することで、これらの特性を制御できることが既に開示されている(特許文献13)。その機構はポリエステルの末端あるいは、分子の解裂した部分のカルボキシル基を封鎖する機構である。本機構から考えた場合、澱粉を含む生分解性樹脂組成物においては、澱粉の物性が支配的であり効果は期待できず、実際そのような先行文献、特許なども無い。
特開平5−271377号公報 特開平6−170941号公報 特開平8−239402号公報 特許第2939586号公報 特開平9−31308号公報 特開平1−217002号公報 特開平2−14228号公報 特開平3−56543号公報 特開平3−70752号公報 特開平3−74445号公報 特開平3−74446号公報 特許第3078478号公報 特開2003−313436号公報
上記従来技術の問題点に鑑み、本発明の目的は、成形性が改善されるとともに、生分解速度および加水分解速度が調節され、かつ経済性にも優れた生分解性樹脂組成物、および引き裂き強度などの機械的特性が改善された生分解性フィルムを提供することにある。
本発明者等は、前記課題を解決するため、鋭意検討を重ねた結果、特定の割合の澱粉と生分解性樹脂を含む組成物中に上記のように従来から脂肪族ポリエステルに使用されているカルボジイミド化合物を加えることによって上記問題を解決できることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下、
(1)澱粉20〜50質量%と生分解性樹脂50〜80質量%の割合で含む組成物(A)[両者の合計は100質量%、以下、組成物(A)を成分(A)と称することがある]100質量部とカルボジイミド化合物(B)0.01〜10質量部を含有する生分解性樹脂組成物、
(2)さらにエステル化触媒(C)[以下、成分(C)と称することがある]を含む上記1に記載の生分解性樹脂組成物、
(3)前記(C)の配合量が前記組成物(A)の100質量部に対して0.001〜0.1質量部である上記(2)に記載の生分解性樹脂組成物、
(4)前記(B)および/または前記(C)と前記(A)の一部を含むマスターバッチと前記(A)の一部を配合した上記(2)または(3)のいずれかに記載の生分解性樹脂組成物、
(5)前記生分解性樹脂がポリオールと脂肪族ポリカルボン酸および/またはその誘導体の縮合重合物である上記(1)〜(4)のいずれかに記載の生分解性樹脂組成物、
(6)前記ポリオールがエチレングリコールおよび/または1,4−ブタンジオールであり、前記脂肪族ポリカルボン酸がコハク酸および/またはアジピン酸である上記(5)に記載の生分解性樹脂組成物、
(7)前記生分解性樹脂がさらにポリ乳酸を含む上記(6)に記載の生分解性樹脂組成物、
(8)前記生分解性樹脂がポリカプロラクトンである上記(1)〜(4)のいずれかに記載の生分解性樹脂組成物、
(9)前記生分解性樹脂が芳香族ポリカルボン酸と脂肪族ポリオールとの縮合重合体および/または脂肪族ポリカルボン酸および芳香族ポリカルボン酸と脂肪族ポリオールとの縮合重合体である上記(1)〜(4)のいずれかに記載の生分解性樹脂組成物、
(10)脂肪族ポリカルボン酸がアジピン酸、芳香族ポリカルボン酸がテレフタル酸、脂肪族ポリオールがブタンジオールである上記(9)に記載の生分解性樹脂組成物、
(11)前記澱粉が酸化澱粉の糊化物で、澱粉中の一部のグルコース単位におけるC-2とC-3の間が切断され、C-2およびC-3にカルボキシル基が形成されている構造を有する上記(1)〜(10)のいずれかに記載の生分解性樹脂組成物、
(12)前記澱粉が次亜塩素酸ナトリウムを用いて製造された酸化澱粉の糊化物である上記(1)〜(11)のいずれかに記載の生分解性樹脂組成物、
(13)前記澱粉の糊化を前記生分解性樹脂の混合と同時にベント付き押出機を用いて行なう上記(1)〜(12)のいずれかに記載の生分解性樹脂組成物、
(14)さらに高沸点の極性溶媒を含む上記(1)〜(13)のいずれかに記載の生分解性樹脂組成物、
(15)さらに可塑剤を含む上記(1)〜(14)のいずれかに記載の生分解性樹脂組成物、
(16)前記可塑剤がポリグリセリン酢酸エステル、その誘導体、およびアジピン酸ジエステルから選ばれる少なくとも一種である上記(15)に記載の生分解性樹脂組成物、および
(17)上記(1)〜(16)のいずれかに記載の生分解性樹脂組成物を成形してなる生分解性フィルムを提供する。
本発明によれば、成形性が改善されるとともに、生分解速度および加水分解速度が調節された生分解性樹脂組成物およびそれから成形された機械的特性が改善された生分解性フィルムが提供される。本発明の生分解性フィルムは機械的特性、特に機械(延伸)方向の引裂き強度が強くコンポストバッグ、農業用フィルムおよび包装材料などに好適で経済性にも優れており、さらに柔軟性を有する。
本発明について、以下具体的に説明する。
本発明の生分解性樹脂組成物における組成物(A)中の一方の成分である澱粉としては、特に制限はなく、いずれの澱粉も用いることができる。例えば、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、甘薯澱粉、タピオカ澱粉、サゴヤシ澱粉、米澱粉、小麦澱粉などの未化工澱粉、さらには、各種エステル化澱粉、エーテル化澱粉、酸化澱粉等の化工澱粉等を挙げることができる。これらの中でも、酸化澱粉が好ましく、特に、次亜塩素酸ナトリウムを用いて製造された酸化澱粉の糊化物がさらに好ましい。
酸化澱粉を糊化物とすることで、本発明の生分解性樹脂組成物をフィルムに成形する際の成形性および得られる生分解性フィルムの物性を向上させることができる。その酸化澱粉の糊化物を得るためには、まず、下記のような構造、すなわち、澱粉中の一部のグルコース単位におけるC-2とC-3間が切断され、C-2およびC-3にカルボキシル基が形成されている構造を有する酸化澱粉に化工しておくのが好ましい。
Figure 2008024764
澱粉中のグルコース単位を上記のような構造に変換するには、例えば、通常は、澱粉を次亜塩素酸ナトリウムで酸化することにより行う。過酸化物のような酸化剤で澱粉を酸化処理した場合、C-C結合およびグリコシド結合の切断による開重合が生じて、C-2とC-3間の切断が充分行なわれず、カルボキシル基の形成量が不十分となる。
次亜塩素酸ナトリウムによる澱粉の酸化は、澱粉濃度40〜50質量%程度、好ましくは、45質量%程度の水懸濁液をpH8〜11程度に調整し、塩素濃度8〜12質量%程度、好ましくは、10質量%程度の次亜塩素酸ナトリウム水溶液を添加して40〜50℃程度で1〜2時間程度反応させることにより行なう。反応は常圧下、耐腐食性の反応容器中で撹拌しながら行なうのが好ましい。反応終了後、目的物は、遠心脱水機等を用いて分離し、充分に水洗して乾燥させることにより得られる。
カルボキシル基の量はカルボキシル基置換度で表され、通常のものはカルボキシル基置換度(中和滴定法)、の数値が0.001〜0.100、程度、好ましくは、0.01〜0.035である。
酸化澱粉としては、市販のものを使用することができる。
なお、澱粉を次亜塩素酸ナトリウムで酸化する方法は、たとえば、不破英次、「澱粉科学の辞典」、株式会社朝倉書店、2003年3月20日、p408および二国二郎、「澱粉科学ハンドブック」株式会社朝倉書店、1977年7月20日、p501等に記載されている。
本発明の生分解性樹脂組成物における組成物(A)中のもう一方の成分である生分解性樹脂にも特に制限はない。脂肪族ポリカルボン酸と脂肪族ポリオールあるいはそれらの無水物の縮合重合体、あるいは、ヒドロキシカルボン酸の重合体からなる樹脂であれば良く、成形性を考慮すると熱可塑性であることが好ましい。化学合成系樹脂、微生物系樹脂、天然物利用系樹脂等のいずれに属する樹脂でも良い。例えば、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート−アジペート、ポリエチレンサクシネート、オキシカプロン酸の自己縮合型のポリマーであるポリカプロラクトン、ポリ乳酸、ポリヒドロキシブチレート・バリレート共重合体などを挙げることができる。これらは一種を用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いても良い。
中でも、フィルム成形性、物性および入手の容易さを考えた場合、化学合成系脂肪族ポリエステルが好ましい。さらに脂肪族ポリエステルとしては、融点が50〜180℃であり、かつ質量平均分子量が50000以上であることが良好な成形品を得る観点で好ましく、それらは通常、ポリオール類と脂肪族ポリカルボン酸とを脱水共縮合させることにより得られる。
ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、デカメチレングリコール、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。脂肪族ポリカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸並びにこれらの無水物等が挙げられる。
また、その他成分として、3官能または4官能を有するポリオール、オキシカルボン酸またはポリカルボン酸を少量添加したものでもよい。
脂肪族ポリエステルとしては、市販品があり、例えば、昭和高分子(株)製の"ビオノーレ"シリーズがよく知られており、好ましく使用することができる。さらに、ポリカプロラクトンの市販品[ダイセル化学工業(株)製PCLH−7等PCLHシリーズ]も好ましく使用することができる。
また、最終的に得られる生分解性フィルムの軟化温度やフィルムの柔軟性を調整するためにポリ乳酸を併用することもできる。
さらに、生分解性樹脂として、脂肪族芳香族ポリエステル、すなわち、芳香族ポリカルボン酸と脂肪族ポリオールとの縮合重合体や脂肪族ポリカルボン酸および芳香族ポリカルボン酸と脂肪族ポリオールとの縮合重合体またはそれら縮合重合体の混合物を用いることもできる。
具体的には、ポリブチレンサクシネートテレフタレート、ポリブチレンアジペートテレフタレート、ポリブチレンサクシネートアジペートテレフタレート、ポリエチレンサクシネートテレフタレート、ポリエチレンアジペートテレフタレートなどを挙げることができる。これらは一種を用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いても良い。
中でも、フィルム成形性、フィルム物性を考えた場合、ポリブチレンアジペートテレフタレートが好ましい。さらに脂肪族芳香族ポリエステルとしては、融点が50〜180℃であり、かつ質量平均分子量が50000以上であることが良好な成形品を得る観点で好ましく、それらは通常、脂肪族ポリカルボン酸および芳香族ポリカルボン酸と脂肪族ポリオールとを脱水共縮合、または脂肪族ポリカルボン酸と脂肪族ポリオールおよび芳香族ポリオールとを脱水共縮合させることにより得られる。
脂肪族ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、デカメチレングリコール、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。芳香族ポリオールとしては、ヒドロキノン、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA等が挙げられる。芳香族ポリカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、およびこれらの無水物等が上げられる。脂肪族ポリカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸並びにこれらの無水物等が挙げられる。
また、その他成分として、トリメチロールプロパンやペンタエリスリトールのような3官能または4官能を有するポリオール、ジメチロールプロピオン酸のようなオキシカルボン酸またはブタンテトラカルボン酸やトリメリット酸のようなポリカルボン酸を少量添加したものでもよい。
脂肪族芳香族ポリエステルとしては、市販品があり、例えば、BASF社製の"Ecoflex"がよく知られている。
本発明の生分解性樹脂組成物における組成物(A)は澱粉20〜50質量%と生分解性樹脂80〜50質量%を含み、好ましくは澱粉30〜50質量%と生分解性樹脂70〜50質量%を含む[両者の合計は100質量%]。
澱粉を20質量%以上含むことにより経済性が確保され、澱粉を50質量%以下含むことにより、後で述べる成分(B)と混合した生分解性樹脂組成物を成形して得られる生分解性フィルムにおいて物性が低下するのを防止する。
澱粉の中で好ましい化工澱粉の一つである酸化澱粉の糊化物[糊化反応については、酸化澱粉の糊化物と生分解性樹脂を混合して代表的な組成物(A)を調製する際に併せて記載する]と生分解性樹脂を配合する場合も、配合割合としては、上記と同じである。
すなわち、後で述べる成分(B)と混合した生分解性樹脂組成物をフィルムに成形する際の成形性および得られる生分解性フィルムの物性の観点から、酸化澱粉を20〜50質量%、生分解性樹脂を80〜50質量%を含み、酸化澱粉を30〜50質量%、生分解性樹脂を70〜50質量%とするのが好ましい。
酸化澱粉の糊化物を20質量%以上とすることにより、生分解性樹脂組成物から生分解性フィルムを製造する際の成形性の向上および得られるフィルムの引き裂き強度の向上効果が得られ、50質量%以下とすることにより、フィルム物性が低下するのを防ぐ。
本発明の生分解性樹脂組成物における成分(B)のカルボジイミド化合物は両末端にイソシアネート基を有しているものが好ましい。これらは公知の方法、例えば、有機リン系化合物または有機金属化合物を触媒として用い、後で述べる各種ポリイソシアネート化合物を不活性溶媒存在下または不存在下、70℃程度、またはそれ以上の温度で脱炭酸縮合反応させることより合成することができる。
上記カルボジイミド化合物の一例であるモノカルボジイミド化合物としては、ジメチルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、ジイソブチルカルボジイミド、ジオクチルカルボジイミド、t−ブチルイソプロピルカルボジイミド、ジフェニルカルボジイミド、ジ−t−ブチルカルボジイミド、ジ−β−ナフチルカルボジイミド、ジシクロヘキシルカルボジイミド等が挙げられる。
これらの中で、工業的な規模で製造され、入手が容易であるという観点から、ジイソプロピルカルボジイミドまたはジシクロヘキシルカルボジイミドが好適に用いられる。
上記カルボジイミド化合物の一例であるポリカルボジイミドは、種々の方法、たとえば、特公昭47-33279号公報、USP 2,941,956、Journal of 0rganic Chemistry 28, 2069-2075(1963)、Chemical Review l981、Vol.81、 No.4、 p619-621等に記載されている方法により製造することができる。
ポリカルボジイミドを製造するための原料である有機ジイソシアネートとしては、例えば脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネートおよびこれらの混合物が挙げられる。
脂肪族ジイソシアネートとしては、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等が、脂環族ジイソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が、芳香族ジイソシアネートとしては、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネートと2,6−トリレンジイソシアネートの混合物、2,6−ジイソプロピルフェニルイソシアネート、1,3,5−トリイソプロピルベンゼン−2,4−ジイソシアネート等が挙げられる。
また、ポリカルボジイミドはモノイソシアネート化合物のようなポリカルボジイミドの末端イソシアネート基と反応する化合物を用いて所望の重合度に調整して用いることもできる。
このように、ポリカルボジイミドの末端イソシアネート基を封止してその重合度を調整するために用いられるモノイソシアネート化合物としては、例えば、エチルイソシアネート、n-プロピルイソシアネート、n-ブチルイソシアネート、tert-ブチルイソシアネート、iso-ブチルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、n-オクタデシルイソシアネート、フェニルイソシアネート、トリルイソシアネート、ジメチルフェニルイソシアネート、ナフチルイソシアネート等が挙げられる。
また、ポリカルボジイミドの末端イソシアネート基を封止してその重合度を調整するための封止剤としては、上記モノイソシアネート化合物以外に、イソシアネート基と反応する活性水素基を有する脂肪族、脂環族、または芳香族化合物が挙げられる。
具体的には、メタノール、エタノール、イソプロパノールのようなアルカノール;N−メチルエタノールアミンのようなアミノアルコール;エチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ポリプロピレングリコールモノメチルエーテルのようなアルキレングリコールのモノアルキルエーテル;シクロヘキサノールやシクロへキセンメタノールのような脂環式アルコール、フェノールのような芳香族アルコール等の水酸基を有する化合物;エチルアミン、ブチルアミン、シクロヘキシルアミンのような一級アミノ基を有する化合物;ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミンのような二級アミノ基を有する化合物;コハク酸、安息香酸やヘキサヒドロ安息香酸のようなカルボキシル基を有する化合物;エチルメルカプタン、アリルメルカプタン、チオフェノールのようなメルカプト基を有する化合物;グリシジルメタクリレートやビスフェノールAのモノグリシジルエステルのようなエポキシ基を有する化合物等が挙げられる。
有機ジイソシアネートの脱炭酸縮合反応は、通常、カルボジイミド化触媒の存在下で行なわれる。カルボジイミド化触媒としては、触媒活性が高いという観点で有機リン系化合物または一般式M-(OR)nで表される有機金属化合物[MはNa、K、Ca、Ba、V、W、Hf、Zr、Pb、Mn、Ti、Ni等を示す。Rは、炭素数1〜20までのアルキル基またはアリール基を示し、nはMの価数を示す]が好適に用いられる。
有機リン系化合物としては、フォスフォレンオキシド類、具体的には、1−メチル−2−フォスフォレン−1−オキシド、3−メチル−2−フォスフォレン−1−オキシド、1,3−ジメチル−2−フォスフォレン−1−オキシド、1−エチル−3−メチル−2−フォスフォレン−1−オキシド、3−メチル−1−エチル−2−フォスフォレン−1−オキシド、1−エチル−2−フォスフォレン−1−オキシド、3−メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン−1−オキシド、1−フェニル−2−フォスフォレン−1−オキシド、1−エチル−2−フォスフォレン−1−オキシド、あるいはこれらの3−フォスフォレン異性体または二重結合異性体等のフォスフォレンオキシドが挙げられ、これらの中でも工業的に製造されており、入手の容易な3−メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン−1−オキシドが特に好ましく用いられる。
また、有機金属化合物としては、チタン(Ti)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)のアルコキシド類、具体的には、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラ-n-プロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラキス(2-エチルヘキソキシ)チタン、テトラキス(2-エトキシエトキシ)チタン、テトラシクロヘキシルオキシチタン、テトラフェノキシチタン、テトラプロポキシジルコニウム、テトラブトキシジルコニウム、テトラ-n-プロポキシハフニウム、およびテトラ-n-ブトキシハフニウムが用いられる。
本発明の生分解性樹脂組成物における成分(A)と成分(B)の配合割合は、成分(A)の100質量部に対して成分(B)が0.01〜10質量部であり、好ましくは0.05〜5質量部である。成分(B)の配合割合を0.01質量部以上とすることにより、生分解速度と加水分解速度の調整効果が得られ、10質量以下とすることで、経済性が発揮される。
また、本発明の生分解性樹脂組成物においては、任意の成分(C)としてエステル化触媒を配合することもできる。具体的には、例えば、チタン、錫、アンチモン、セリウム、ゲルマニウム、亜鉛、コバルト、マンガン、鉄、アルミニウム、マグネシウム、カルシウムおよびストロンチウムからなる群から選ばれた、少なくとも一種の金属の有機または無機の化合物が挙げられる。
成分(C)の配合量としては、成分(A)と(B)の合計100質量部に対し、0.001〜0.1質量部である。成分(C)の配合量を0.001質量部以上とすることにより、カルボジイミド化合物の添加効果が低くなるのを防止し、0.1質量部以下とすることにより、分解反応を促進しすぎるのを防止する。成分(C)の望ましい配合量は、金属の種類によっても異なるが、0.005〜0.2質量部である。
金属の有機または無機の化合物としては、例えば金属のアルコキシド、有機酸塩、キレート、酸化物等が用いられ、とくにチタンの有機化合物例えばチタン酸アルキルエステル、チタンオキシアセチルアセトネート、シュウ酸チタンなどの化合物が有用である。いわゆる生分解性樹脂は土中で微生物崩壊を受けるが、金属の有機または無機の化合物は土中に残留すると考えられるので、安全なタイプが好ましい。そのような観点からすれば、望ましい金属としては、チタン、ゲルマニウム、亜鉛、マグネシウム、カルシウムなどがあげられる。
本発明の生分解性樹脂組成物を製造する方法としては、通常の熱可塑性樹脂を溶融混合する場合に用いられる押出機を使用することが好ましい。
以下、澱粉の中で好ましい化工澱粉である酸化澱粉を用いて糊化と生分解性樹脂との溶融混合を行なって代表的な成分(A)を調製する場合を例に挙げて説明する。
具体的には、酸化澱粉の糊化、脱水、糊化された酸化澱粉と生分解性樹脂との溶融混合を同時に行うために、二軸スクリュー方式で、脱水のためのベントを備えていることが重要である。さらに、十分な製造量を確保するためには、十分なL/Dが重要なファクターであり、通常、L/Dは32以上である。脱水と混合のより効率の良い方法としては、第一工程において、加熱混合による酸化澱粉の糊化完了時に開放式のベントで押出機内の圧力上昇による逆流を防止し、さらに第二工程において酸化澱粉の糊化物と生分解性樹脂をさらに混合しながら、真空ベントで脱水を行うことである。
この二つの工程を一台の押出機で完結するためには、最低でもL/Dは32であることが肝要であり、よりL/Dの大きな装置では吐出量を多くすることが可能であり、製造コストを下げることが可能となる。第一工程では、生分解性樹脂の軟化温度(または融点)に合わせて設定温度を60〜150℃程度、好ましくは、80〜140℃とする。多くの生分解性樹脂はこの温度範囲で軟化(溶融)するため、酸化澱粉の糊化と同時に糊化した酸化澱粉と生分解性樹脂の溶融状態での混合も行われる。第一工程での滞留時間は通常、30〜180秒、好ましくは60〜120秒である。滞留時間を30秒以上とすることにより、酸化澱粉の糊化を充分進行させ、180秒以下とすることにより、分解を抑制し、生産性を確保することができる。
第二工程では設定温度を130〜180℃程度、好ましくは、150〜170℃とする。これにより酸化澱粉の糊化物と生分解性樹脂が完全に溶融混合される。第二工程での滞留時間は通常、30〜120秒、好ましくは60〜90秒である。滞留時間を30秒以上とすることにより、糊化された酸化澱粉と性分解性樹脂との混合を充分に行ない、120秒以下とすることにより、分解を抑制し、生産性を確保することができる。
第一工程における酸化澱粉の糊化のためには、酸化澱粉自身が保持している水分のみでも、温度および滞留時間、せん弾力などにより可能な場合もあるが、糊化を完了させるために必要な水および/または極性を有する高沸点の溶媒を添加することができる。高沸点の極性溶媒としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等を挙げることができる。
中でも澱粉および生分解性樹脂との相溶性、糊化能力およびコストのバランスの観点から、グリセンリを用いることが好ましい。水および/または極性を有する高沸点の溶媒の添加量は澱粉と生分解性樹脂を含む組成物(A)の100質量部に対して0〜10質量部、好ましくは2〜5質量部である。
10質量部以下とすることにより、極性を有する高沸点溶媒がブリードするのを防止する。
上記糊化等の説明における酸化澱粉の替わりに前記のような各種未化工澱粉を使用して糊化と生分解性樹脂との溶融混合を行なうことにより成分(A)を調製する場合も同じ条件が適用できる。
以上のような手順で本発明の生分解性樹脂組成物中の一方の成分(A)が得られる。
成分(B)や任意成分である成分(C)の配合方法については、特に制限はない。生分解性樹脂組成物を製造する押出機にフィードして混合することも可能であるし、あらかじめ製造した成分(A)にカルボジイミド化合物(B)および/またはエステル化触媒(C)を高濃度に添加したマスターバッチを作製し、フィルム成形時に成分(A)とブレンドすることも可能である。特に、マスターバッチ方式で添加する場合は、添加量を目的によりかえることが出来るために少量多品種の製造については、効率的である。
マスターバッチにおける成分(A)とカルボジイミド化合物(B)および/またはエステル化触媒(C)の配合比率は前者/後者の質量比で通常500/1〜1/1、好ましくは50/1〜5/1程度である。
次に上記本発明の生分解性樹脂組成物を成形してなる生分解性フィルムについて説明する。
本発明の生分解性フィルムの製造方法としては、例えば、上記のように酸化澱粉の糊化物と生分解性樹脂を押出機を用いて溶融混合して、さらにサイドフィードなどを用いて成分(B)および/または(C)のマスターバッチを添加することにより生分解性樹脂組成物とし、押出機出口を公知の水冷または空冷インフレーション成形、Tダイ式フィルム成形機に連結して連続して製造してもよいし、一旦ペレット化またはフレーク化して、その後、公知の水冷または空冷インフレーション成形、Tダイ式フィルム押出成形機を用いて成形しても良い。
本発明の生分解性樹脂組成物をフィルムに成形する際、さらに可塑剤を含んでいてもよい。生分解性樹脂がさらにポリ乳酸を含む場合に可塑剤を添加する効果が発揮される。用いられる可塑剤としては、グリセリン誘導体が好ましく、特にポリグリセリン酢酸エステルあるいはその誘導体あるいはアジピン酸ジエステルが好ましい。添加量は生分解性樹脂組成物全量に基づき、通常1〜10質量%程度、好ましくは2〜8質量%である。1質量%以上とすることにより、フィルム物性、特に引張伸度、フィルムインパクト強度が改良され、10質量%以下とすることにより可塑剤がブリードして、外観不良となるのを防ぐ。
また、本発明の生分解性フィルムは、所望により当該技術分野において通常用いられている添加剤、例えば、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線防止剤、帯電防止剤、難燃剤、結晶化促進剤などを本発明の特性を損なわない範囲で添加してもよい。
具体的には、酸化防止剤としてはp−t−ブチルヒドロキシトルエン、p−t−ブチルヒドロキシアニソール等のヒンダードフェノール系酸化防止剤;熱安定剤としてはトリフェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト等;紫外線吸収剤としてはp−t−ブチルフェニルサリシレート、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2,−カルボキシベンゾフェノン、2,4,5−トリヒドロキシブチロフェノン等;帯電防止剤としてはN,N−ビス(ヒドロキシエチル)アルキルアミン、アルキルアミン、アルキルアリールスルホネート、アルキルスルホネート等;難燃剤としてはヘキサブロモシクロドデカン、トリス−(2,3−ジクロロプロピル)ホスフェート、ペンタブロモフェニルアリルエーテル等;結晶化促進剤としてはタルク、ホロンナイトライト、ポリエチレンテレフタレート、ポリ−トランスシクロヘキサンジメタノールテレフタレート等が挙げられる。
上記のように、生分解性樹脂組成物の調製に引き続いて連続してフィルムの製造を行うのでなく、一旦ペレット化またはフレーク化された生分解性樹脂組成物を用いてフィルムの製造を行う場合、インフレーション成形、Tダイ式フィルム押出成形機の設定温度は上記第二工程と同じ設定温度、すなわち、130〜180℃程度、好ましくは、145〜170℃とする。
本発明の生分解性フィルムは、前記フィルムを、さらに一軸又は二軸延伸したものであってもよい。
本発明の生分解性樹脂組成物は、それを生分解性フィルムに成形する際の成形性
が改良されているので、生産性が向上し、かつ、得られた生分解性フィルムは機械
的特性、特にフィルムのインパクト強度が改良されているので、生分解性を有する
コンポストバッグ、農業用フィルムおよび包装材料などに好適に用いられる。さらに生分解性速度および加水分解速度を調節することが可能であるため使用環境に応じた要求に対して低コストで迅速に対応することが可能である。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の例になんら限定されるものではない。
[実施例1〜9および比較例1〜3]
表1に澱粉および生分解性樹脂の種類、各配合量およびカルボジイミド化合物等の配合量[表中の各物質の配合量は質量部を表す]を示す。
各例における原料や添加剤をスーパーミキサーを用いて混合し、脱水のためのベントを備えたスクリュー径80mmの同方向二軸押出機(L/Dは32)を用いて溶融混練し、生分解性樹脂組成物のペレットを得た。設定温度は第一工程80〜140℃、第二工程150〜180℃、滞留時間は第一工程60〜90秒、第二工程60〜90秒である。
得られた生分解性樹脂組成物の各ペレットを温度70℃で3時間、除湿空気循環式乾燥機で乾燥後、吉井鉄工社製インフレーション成形機を用いて厚さ30μm、折幅300mm(ブローアップ比=3相当)のフィルムを成形した。成形温度は165℃である。
各特性の測定方法を以下に示す。
<フィルム物性>
以下の方法で測定した結果を元に4段階評価とした。
◎:引張破断強度、20MPa以上、引張破断伸度200%以上、ヤング率250〜500MPa、 インパクト強度2000N・cm/mm以上である場合
○:上記いずれか1項目が未達の場合
△:上記いずれか2項目が未達の場合
×:上記いずれか3項目以上が未達の場合
それぞれの測定方法は以下の通りである。
・引張破断強度:JIS Z−1702に準じて測定した。
・引張破断伸度:JIS Z−1702に準じて測定した。
・ヤング率:ASTM D−822に準じて測定した。
・インパクト強度:JIS P−8134に準じて測定した。
上記の機械的特性はフィルム成形性の評価が○あるいは△で、フィルムが得られた場合のみ各フィルムについて測定した。インパクト強度以外の機械的特性は、いずれも縦方向(フィルム引き取り方向、MD)と横方向(TD)の両者について測定した。
<生分解速度(生分解性)>
昭和高分子(株)竜野工場内の地面から約10cmの深さのところに10cm角に裁断したフィルムをナイロンメッシュに挟んで1ヶ月埋設した後、質量減少量を測定し、その減少割合から、農業用マルチなどの実用性として要求される性能を考慮(生分解速度が使用期間より著しく早い場合、破れや、飛散などの問題を生じ、著しく遅い場合、鋤き込んでも分解せずに残る問題がある)して次の4段階で評価した。
◎:30〜60%未満
○:10〜30%未満
△:60〜80%未満
×:80%以上あるいは10%未満
<加水分解速度(耐加水分解性)>
フィルムサンプルを60℃、95%RHの恒温恒湿器に入れ、1週間後に引張試験を実施し、MD引張破断伸度について初期物性(成形直後の物性)に対する保持率を求めた。これを元に以下の3段階の評価を行った。比較例3においては、フィルムへの成形が全く不可能であったので、耐加水分解性についての測定は行なわなかった。
○:1週間後の保持率が80%以上
△:1週間後の保持率が50%以上、80%未満
×:1週間後の保持率が50%未満
<フィルム成形性>
以下の通り3段階評価とした。
○:バブルが安定し所定の寸法のフィルムが得られた場合
△:バブルが不安定で所定の寸法のフィルムを調節できなかった場合
×:バブルが立ち上がらずあるいはパンクが生じて成形できなかった場合
<使用材料>
(1) 生分解性樹脂A:昭和高分子(株)製の脱水縮合型脂肪族ポリエステル[ビオノーレ3001G( 融点;95℃、MFR;1.2g/10分)]
(2) 生分解性樹脂B:ダイセル化学工業(株)製のポリカプロラクトン[プラクセルH−7(融点;6 0℃、MFR;3.5g/10分)]

上記(1)および(2)のMFRはJIS K7210に準拠し、温度190℃、荷重21.18Nの条件で測定した。

(3) 澱粉A:王子コーンスターチ(株)製の酸化澱粉[エースA;カルボキシル基置換度0.01、粘 度300±50BU(ブラベンダー粘度、濃度20質量%、50℃で1時間後測定)、水分12質 量%(常圧加熱法105℃、4時間)
(4) 澱粉B:王子コーンスターチ(株)製のコーンスターチ[生澱粉;カルボキシル基置換度0、粘度 1100±50BU(ブラベンダー粘度、濃度8質量%、50℃で1時間後測定)、水分12質量 %(常圧加熱法105℃、4時間)
(5) 澱粉C:王子コーンスターチ(株)製の酸化澱粉[エースC;カルボキシル基置換度0.03、粘 度200±50BU(ブラベンダー粘度、濃度30質量%、50℃で1時間後測定)、水分12質 量%(常圧加熱法105℃、4時間)
(6) 水:脱イオン水
(7) 高沸点の極性溶媒:グリセリン
(8) 可塑剤A:理研ビタミン(株)製のポリグリセリン酢酸エステル[リケマールPL−710]
(9) 可塑剤B:旭電化(株)製のアジピン酸ジエステル[アデカサイザーRS−107]
(10)カルボジイミド:日清紡(株)製のカルボジイミド[カルボジライトLA−1]
(11) エステル化触媒:協和化学(株)製のハイドロタルサイト[DHT−4A]
測定結果を併せて表1に示す。
Figure 2008024764
表1に示されている結果から、本発明の生分解性樹脂組成物は比較例のものと比べてフィルム成形性に優れており、得られた生分解性フィルムは適度な生分解速度および加水分解速度を有し、かつ、フィルム物性において優れていることがわかる。
本発明の生分解性樹脂組成物および生分解性フィルムは適度な生分解速度および加水分解速度を有しており、生分解性フィルムは引裂き強度、特に機械(延伸)方向の引裂き強度が強く、コンポストバッグ、農業用フィルムおよび包装材料などとして好適に使用される。

Claims (17)

  1. 澱粉20〜50質量%と生分解性樹脂50〜80質量%の割合で含む組成物(A)[両者の合計は100質量%]100質量部とカルボジイミド化合物(B)0.01〜10質量部を含有する生分解性樹脂組成物。
  2. さらにエステル化触媒(C)を含む請求項1に記載の生分解性樹脂組成物。
  3. 前記(C)の配合量が前記組成物(A)の100質量部に対して0.001〜0.1質量部である請求項2に記載の生分解性樹脂組成物。
  4. 前記(B)および/または前記(C)と前記(A)の一部を含むマスターバッチと前記(A)の一部を配合した請求項2または3のいずれかに記載の生分解性樹脂組成物。
  5. 前記生分解性樹脂がポリオールと脂肪族ポリカルボン酸および/またはその誘導体の縮合重合物である請求項1〜4のいずれかに記載の生分解性樹脂組成物。
  6. 前記ポリオールがエチレングリコールおよび/または1,4−ブタンジオールであり、前記脂肪族ポリカルボン酸がコハク酸および/またはアジピン酸である請求項5に記載の生分解性樹脂組成物。
  7. 前記生分解性樹脂がさらにポリ乳酸を含む請求項6に記載の生分解性樹脂組成物。
  8. 前記生分解性樹脂がポリカプロラクトンである請求項1〜4のいずれかに記載の生分解性樹脂組成物。
  9. 前記生分解性樹脂が芳香族ポリカルボン酸と脂肪族ポリオールとの縮合重合体および/または脂肪族ポリカルボン酸および芳香族ポリカルボン酸と脂肪族ポリオールとの縮合重合体である請求項1〜4のいずれかに記載の生分解性樹脂組成物。
  10. 脂肪族ポリカルボン酸がアジピン酸、芳香族ポリカルボン酸がテレフタル酸、脂肪族ポリオールがブタンジオールである請求項9に記載の生分解性樹脂組成物。
  11. 前記澱粉が酸化澱粉の糊化物で、澱粉中の一部のグルコース単位におけるC-2とC-3の間が切断され、C-2およびC-3にカルボキシル基が形成されている構造を有する請求項1〜10のいずれかに記載の生分解性樹脂組成物。
  12. 前記澱粉が次亜塩素酸ナトリウムを用いて製造された酸化澱粉の糊化物である請求項1〜11のいずれかに記載の生分解性樹脂組成物。
  13. 前記澱粉の糊化を前記生分解性樹脂の混合と同時にベント付き押出機を用いて行なう請求項1〜12のいずれかに記載の生分解性樹脂組成物。
  14. さらに高沸点の極性溶媒を含む請求項1〜13のいずれかに記載の生分解性樹脂組成物。
  15. さらに可塑剤を含む請求項1〜14のいずれかに記載の生分解性樹脂組成物。
  16. 前記可塑剤がポリグリセリン酢酸エステル、その誘導体、およびアジピン酸ジエステルから選ばれる少なくとも一種である請求項15に記載の生分解性樹脂組成物。
  17. 請求項1〜16のいずれかに記載の生分解性樹脂組成物を成形してなる生分解性フィルム。
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