JP5821365B2 - 樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
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Description
工程(I):澱粉(B)と可塑剤(C)とを、該澱粉(B)が可塑化しない条件下で混合し、澱粉混合物とする工程
工程(II):工程(I)で得られた澱粉混合物と脂肪族ポリエステル系樹脂(A)とを、該脂肪族ポリエステル系樹脂(A)の融点よりも高い温度条件下で混合する工程
工程(I):澱粉(B)と可塑剤(C)とを、該澱粉(B)が可塑化しない条件下で混合し、澱粉混合物とする工程
工程(I’):工程(I)で得られた澱粉混合物と熱可塑性樹脂(D)とを、該澱粉混合物が可塑化する条件下で混合し、中間組成物とする工程
工程(II’):工程(I’)で得られた中間組成物と脂肪族ポリエステル系樹脂(A)とを、該脂肪族ポリエステル系樹脂(A)の融点よりも高い温度条件下で混合する工程
第1実施形態に係る本発明の樹脂組成物の製造方法は、下記工程を有することを特徴とする、脂肪族ポリエステル系樹脂(A)、澱粉(B)及び可塑剤(C)を含有する樹脂組成物の製造方法である。
工程(I):澱粉(B)と可塑剤(C)とを、該澱粉(B)が可塑化しない条件下で混合し、澱粉混合物とする工程
工程(II):工程(I)で得られた澱粉混合物と脂肪族ポリエステル系樹脂(A)とを、該脂肪族ポリエステル系樹脂(A)の融点よりも高い温度条件下で混合する工程
本発明に係る製造方法により製造される樹脂組成物には、脂肪族ポリエステル系樹脂(A)が含まれている。尚、本発明において、「系樹脂」とは当該樹脂を主成分とするものであって、主成分とは当該成分が最も多いことを意味し、主成分以外の構成成分を含んでいても構わない。脂肪族ポリエステル系樹脂とは、脂肪族ポリエステルを主成分とするものである。具体的には、脂肪族ポリエステルを50重量%以上、好ましくは60重量%以上、より好ましくは70重量%以上含むものが挙げられる。本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂では、脂肪族ポリエステル以外の構成成分を含んでいても構わず、例えば脂肪族ポリエステル構造以外に芳香族ポリエステル構造部分を共重合成分として有していても構わないし、脂肪族ポリエステル樹脂と、芳香族ポリエステル樹脂や芳香族/脂肪族ポリエステル樹脂との混合物であっても構わない。具体的には、脂肪族ポリエステル系樹脂は、コハク酸(脂肪族ジカルボン酸)と1,4-ブタンジオール(脂肪族ジオール)からなる脂肪族ポリエステルのみならず、アジピン酸や1,4−シクロヘキサンジメタノール(環状ジオール)等からなる環状構造を備えた脂肪族ポリエステルであってもよく、また、共重合成分として当該環状構造を備えた脂肪族ポリエステル成分が含まれていてもよく、さらには、当該環状構造を備えた脂肪族ポリエステルと環状構造を備えない脂肪族ポリエステル樹脂とのポリマーアロイであってもよい。或いは、共重合成分としてテレフタル酸(芳香族ジカルボン酸)を含むような芳香族/脂肪族ポリエステルであってもよく、また、脂肪族ポリエステルと芳香族ポリエステル及び/又は芳香族/脂肪族ポリエステルとのポリマーアロイであってもよい。
脂肪族ポリエステル系樹脂(A)は、ジオール単位及びジカルボン酸単位を含むものが好ましく、更に好ましくは、例えば、下記式(1)で表される鎖状脂肪族及び/又は脂環式ジオール単位、並びに、下記式(2)で表される鎖状脂肪族及び/又は脂環式ジカルボン酸単位からなる脂肪族ポリエステル樹脂を主成分とするものである。
[式(1)中、R1は2価の鎖状脂肪族炭化水素基及び/又は2価の脂環式炭化水素基を示す。共重合されている場合には、樹脂中に2種以上のR1が含まれていてもよい。]
[式(2)中、R2は2価の鎖状脂肪族炭化水素基及び/又は2価の脂環式炭化水素基を示す。共重合されている場合には、樹脂中に2種以上のR2が含まれていてもよい。]
脂肪族ポリエステル系樹脂(A)は、上記脂肪族ポリエステル樹脂に替えて、或いは、上記脂肪族ポリエステル樹脂に加えて、芳香族/脂肪族ポリエステル樹脂を含んでいてもよい。芳香族/脂肪族ポリエステル樹脂とは、芳香族ジカルボン酸及び脂肪族ジカルボン酸、並びに、脂肪族ジオールを主成分とするものである。この場合の芳香族ジカルボン酸単位の含量は、脂肪族ジカルボン酸単位と芳香族ジカルボン酸単位の全量を基準(100モル%)として、5モル%以上60モル%以下であることが好ましい。具体的には、例えば、下記式(3)で表される脂肪族ジオ−ル単位、下記式(4)で表される脂肪族ジカルボン酸単位、及び、下記式(5)で表される芳香族ジカルボン酸単位を必須成分とするものである。ただし、オキシカルボン酸単位を有していてもよい。以下、芳香族/脂肪族ポリエステル樹脂について説明する。
[式(3)中、R3は2価の鎖状脂肪族炭化水素基及び/又は2価の脂環式炭化水素基を示し、共重合されている場合には1種に限定されない。]
[式(4)中、R4は直接結合を示すか、2価の鎖状脂肪族炭化水素基及び/又は2価の脂環式炭化水素基を示し、共重合されている場合には1種に限定されない。]
[式(5)中、R5は2価の芳香族炭化水素基を示し、共重合されている場合には1種に限定されない。]
本発明に係る製造方法により得られる樹脂組成物には澱粉(B)が含まれている。本発明における澱粉(B)とは、分子式(C6H10O5)nの炭水化物(多糖類)で、具体的には、例えば、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、ハイアミロースコーンスターチ、小麦澱粉、米澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、タピオカ澱粉、エンドウ澱粉、α澱粉等が挙げられ、コーンスターチ又は馬鈴薯澱粉が好ましく、特に好ましくはコーンスターチである。本発明においては、これら澱粉の一部或いは全部をエステル化、エーテル化、酸化、還元、カップリング、脱水、加水分解、脱水素、ハロゲン化等の化学的処理、或いは脂肪酸誘導体、動物油、植物油等の油脂による混合・加熱処理等の物理的処理等を施した変性澱粉、或いは加工澱粉であってもよい。
本発明に係る製造方法により得られる樹脂組成物には可塑剤(C)が含まれている。本発明における可塑剤(C)は、澱粉(B)に対して親和性があるもので、水酸基を有していれば特に限定はないが、具体的には、例えば、水や、1価アルコール、多価アルコール、多価アルコールの部分エステル若しくは部分エーテル等の水酸基を含有する有機化合物が挙げられる。これらの中で好ましくは、ソルビトール、ペンタエリストール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ヘプタンジオール、1,6−へキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ナノンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、グリセリンモノアルキルエステル、グリセリンジアルキルエステル、グリセリンモノアルキルエーテル、グリセリンジアルキルエーテル、ジグリセリン、ジグリセリンアルキルエステル等であり、より好ましくはエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、グリセリンモノエステル、ソルビトール又はペンタエリスリトールであり、特に好ましくはグリセリン、ソルビトール、ペンタエリスリトール、プロピレングリコール又はエチレングリコールである。水及び水酸基を含有する有機化合物は、1種又は2種類以上が用いられる。
水酸基を含有する有機化合物の分子量は、好ましくは3000以下、より好ましくは2500以下、特に好ましくは2000以下であることが望ましい。
工程(I)は、澱粉(B)と可塑剤(C)とを、該澱粉(B)が可塑化しない条件下で混合し、澱粉混合物とする工程である。澱粉混合物における澱粉(B)と可塑剤(C)との配合比は、製造後の樹脂組成物において、上記したような配合比となるように、適宜調整すればよい。
工程(II)は、工程(I)で得られた澱粉混合物と脂肪族ポリエステル系樹脂(A)とを、該脂肪族ポリエステル系樹脂(A)の融点よりも高い温度条件下で混合する工程である。澱粉混合物と、脂肪族ポリエステル系樹脂(A)との配合比は、製造後の樹脂組成物において、上記したような配合比となるように、適宜調整すればよい。
第2実施形態に係る本発明の樹脂組成物の製造方法は、下記工程を有することを特徴とする、脂肪族ポリエステル系樹脂(A)、澱粉(B)、可塑剤(C)及び脂肪族ポリエステル系樹脂(A)以外の熱可塑性樹脂(D)を含有する樹脂組成物の製造方法である。
工程(I):澱粉(B)と可塑剤(C)とを、該澱粉(B)が可塑化しない条件下で混合し、澱粉混合物とする工程
工程(I’):工程(I)で得られた澱粉混合物と熱可塑性樹脂(D)とを、該澱粉混合物が可塑化する条件下で混合し、中間組成物とする工程
工程(II’):工程(I’)で得られた中間組成物と脂肪族ポリエステル系樹脂(A)とを、該脂肪族ポリエステル系樹脂(A)の融点よりも高い温度条件下で混合する工程
脂肪族ポリエステル系樹脂(A)以外の熱可塑性樹脂(D)とは、工程(II’)で用いる脂肪族ポリエステル系樹脂(A)とは異なる熱可塑性樹脂を意味する。すなわち、工程(I’)で用いる熱可塑性樹脂(D)と工程(II’)で用いる脂肪族ポリエステル系樹脂(A)とが異なる種類であればよく、熱可塑性樹脂(D)として脂肪族ポリエステル系樹脂(A)とは異なる脂肪族ポリエステル系樹脂を用いることもできる。具体的には、工程(II’)において脂肪族ポリエステル系樹脂(A)として脂肪族ポリエステル(例えば、ポリブチレンサクシネートアジペート)を用いる場合、工程(I’)で用いる熱可塑性樹脂(D)として芳香族脂肪族ポリエステル(例えば、ポリブチレンアジペートテレフタレート)を用いることができる。
工程(I)は、澱粉(B)と可塑剤(C)とを、該澱粉(B)が可塑化しない条件下で混合し、澱粉混合物とする工程である。尚、工程(I)においては、澱粉(B)が可塑化しない条件を満たす限りにおいて、上述の熱可塑性樹脂(D)を含む形で実施してもよい。この場合、公称目開き500μmの篩で篩い分けを実施する際には、熱可塑性樹脂(D)は除外して篩の通過率を計算するものとする。その他の条件等については、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
工程(I’)は、工程(I)で得られた澱粉混合物と熱可塑性樹脂(D)とを、該澱粉混合物が可塑化する条件下で混合し、中間組成物とする工程である。澱粉混合物と熱可塑性樹脂(D)との配合比は、製造後の樹脂組成物において、上記したような配合比となるように、適宜調整すればよい。
工程(II’)は、工程(I’)で得られた中間組成物と脂肪族ポリエステル系樹脂(A)とを、該脂肪族ポリエステル系樹脂(A)の融点よりも高い温度条件下で混合する工程である。中間組成物と、脂肪族ポリエステル系樹脂(A)との配合比は、製造後の樹脂組成物において、上記したような配合比となるように、適宜調整すればよい。
本発明に係る製造方法において、樹脂組成物には、上記脂肪族ポリエステル系樹脂(A)、澱粉(B)、可塑剤(C)や熱可塑性樹脂(D)以外に、その他の成分を含ませてもよい。例えば、相溶化剤、無機充填剤、有機充填剤、結晶核剤、酸化防止剤、アンチブロッキング剤、紫外線吸収剤、耐光剤、酸化防止剤、熱安定剤、着色剤、難燃剤、離型剤、帯電防止剤、防曇剤、表面ぬれ改善剤、焼却補助剤、顔料、滑剤、分散助剤、界面活性剤、スリップ剤、加水分解防止剤、末端封止剤等が挙げられる。これらは、本発明の効果を損なわない範囲で任意に使用できる。
本発明に係る製造方法により得られた樹脂組成物は、汎用プラスチックに適用される各種成形法によりフィルム状に成形することができる。成形法に関しては、特に、押し出し成形やインフレーション成形によって成形すると、本発明の効果が顕著に現れる。より具体的には、例えば、Tダイ、Iダイ又は丸ダイ等から所定の厚みに押し出したフィルム状、シート状物又は円筒状物を、冷却ロールや水、圧空等により冷却、固化させる方法等が挙げられる。この際、数種の組成物を積層させた積層フィルムとすることも可能である。
上記のようにして得られるフィルムを成形して袋としてもよい。袋の成形については、公知の方法を適用することができる。例えば、インフレーション成形して得られた原反の一端をヒートシールした後にカッターなどにより切断することによって成形可能である。ここで、上述したように、袋を構成するフィルムはMD方向の引き裂き強度が向上されるとともに優れた衝撃強度を有している。フィルムのMD方向の引き裂き強度に優れると、袋の縦裂けを防止することが可能となる。また、衝撃強度に優れることで、袋を開ける際や袋に物を詰める際、袋の破れを防止することが可能となる。
[フィルム成形性の評価]
インフレーション成形を実施した際の成形のしやすさを、以下の判断基準に従って評価した。
○:良好。所定温度(150℃)において、所定厚み(20μm)に成形することが可能であり、穴あきなどによる成形トラブルがまったくない。
△:やや問題あり。所定温度(150℃)において、所定厚み(20μm)に成形することが可能であるが、穴あきなどによる成形トラブルが時折発生する。
×:不良。穴あきなどによる成形トラブルが多発し、所定温度(150℃)において、所定厚み(20μm)に成形することが不可能である。
インフレーション成形を実施したフィルムから、30cm×30cmの大きさでサンプルを切り出し、そのサンプルに含まれる異物(凝集物)の個数を目視で数えることで外観評価を実施した。評価は以下の判断基準に従って実施した。
○:良好。サンプルに含まれる異物(凝集物)の個数が10個未満である。
△:やや問題あり。サンプルに含まれる異物(凝集物)の個数が10個以上30個未満である。
×:不良。サンプルに含まれる異物(凝集物)の個数が30個以上である
<引裂き強度の測定方法>
JIS K7128に準拠してエルメンドルフ引裂き強度を測定した。
<引張試験>
JIS Z1702に準拠して、株式会社島津製作所製精密万能試験機オートグラフAG−2000にて、フィルムの引張試験を実施した。
[2.1.脂肪族ポリエステル樹脂(A)]
脂肪族ポリエステル樹脂として、三菱化学株式会社製 GS Pla(AD92WN;ポリブチレンサクシネートアジペート)を使用した。
澱粉として、なんら化学的な変性を施していないコーンスターチ(日本コーンスターチ社製 Y−3P;含水率12%)を使用した。
可塑剤として、グリセリン(新日本理化株式会社製 濃グリセリンS)を使用した。
熱可塑性樹脂として、BASF社製 Ecoflex(ポリブチレンアジペートテレフタレート)を使用した。
澱粉100重量部に対して、グリセリン20重量部をスーパーミキサー(株式会社カワタ SMG−75)に投入し、3000rpm、3分間の条件でブレンドした。ブレンド時の混合物の温度は42℃であった。ブレンド後の混合物を公称目開き500μmの篩に通したところ、篩に供給した混合物の量に対する篩を通過した混合物の割合が98重量%であった。
2軸押出機のスクリューにおいて、以下のニーディングディスクを有するほかは、すべて順送りのスクリューセグメントを有するスクリューを用意した。
ニーディングディスクの構成
形状 :順送り
L/D :1.0
ねじれ角 :45°
得られた混合物を公称目開き500μmの篩に通したところ、篩に供給した混合物の量に対する篩を通過した混合物の割合が97重量%であった。
予備実験2においてニーディングディスク部の構成を変更したほかは、予備実験3と同様に混合を実施した。ニーディングディスク部での混合物の温度を計測したところ、59℃であった。
ニーディングディスク部の構成
形状:逆送り
L/D:1.0
ねじれ角:45°
予備実験3においてニーディングディスクの構成を変更したほかは、予備実験3と同様に混合を実施した。ニーディングディスクでの混合物の温度を計測したところ、88℃であった。
ニーディングディスクの構成
形状:逆送り
L/D:3.0
ねじれ角:45°
予備実験1で得られた澱粉−グリセリン混合物42.9重量部、熱可塑性樹脂(D)17.7重量部を、スクリュー式2軸押出機(日本製鋼所社製TEX30;22シリンダー、L/D=77)のホッパーに供給して最高温度が170℃以下になるように混合する工程を経た後、ベント部にて水蒸気を除去し、それに引き続き、サイドフィーダーから脂肪族ポリエステル樹脂(A)39.4重量部を供給して、澱粉、可塑剤、熱可塑性樹脂、及び脂肪族ポリエステル樹脂を樹脂温度が170℃以下になるように混合する工程を同一押出機内にて逐次的に行い、真空ベントによる吸引を行い、樹脂組成物をダイスからストランド状に押し出し、水槽にて冷却後カッティングし、白色の澱粉含有樹脂組成物(X−1)を得た。混練時の設定温度は30〜150℃、スクリュー回転数は150〜300rpmとした。その後、樹脂組成物のペレットを、60℃、窒素雰囲気下で8時間乾燥を行った。
澱粉(B)35.5重量部を、スクリュー式2軸押出機(日本製鋼所社製TEX30;22シリンダー、L/D=77)のホッパーに供給し、可塑剤(C)7.4重量部を押出機シリンダー上部から圧入し、予備実験2と同様のスクリューのニーディングディスク部(形状:順送り、L/D:1.0、ねじれ角:45°)でブレンドしたのち(ニーディングディスク部に対応するシリンダー温度は30℃に設定)、熱可塑性樹脂(D)17.7重量部をサイドフィーダーから供給し、樹脂温度が170℃以下になるように混合する工程を経た後、ベント部にて水蒸気を除去し、それに引き続き、サイドフィーダーから脂肪族ポリエステル樹脂(A)39.4重量部を供給して、澱粉、可塑剤、熱可塑性樹脂、及び脂肪族ポリエステル樹脂を最高温度が170℃以下になるように混合する工程を同一押出機内にて逐次的に行い、真空ベントによる吸引を行い、樹脂組成物をダイスからストランド状に押し出し、水槽にて冷却後カッティングし、白色の澱粉含有樹脂組成物(X−2)を得た。混練時の設定温度は30〜150℃、スクリュー回転数は150〜300rpmとした。その後、樹脂組成物のペレットを、60℃、窒素雰囲気下で8時間乾燥を行った。
実施例2において、ニーディングディスク部の構成を予備実験3と同様のニーディングディスク部に変更したほかは(形状:逆送り、L/D:1.0、ねじれ角:45°)同様に押し出しを実施し、白色の澱粉含有樹脂組成物(X−3)を得た。混練時の設定温度は30〜150℃、スクリュー回転数は150〜300rpmとした。その後、樹脂組成物のペレットを、60℃、窒素雰囲気下で8時間乾燥を行った。
実施例2において、ニーディングディスク部の構成を予備実験4と同様のニーディングディスク部に変更したほかは(形状:逆送り、L/D:3.0、ねじれ角:45°)同様に押し出しを実施し、やや茶色の澱粉含有樹脂組成物(X−4)を得た。混練時の設定温度は30〜150℃、スクリュー回転数は150〜300rpmとした。その後、樹脂組成物のペレットを、60℃、窒素雰囲気下で8時間乾燥を行った。
澱粉(B)35.5重量部、熱可塑性樹脂(D)17.7重量部を、スクリュー式2軸押出機(日本製鋼所社製TEX30;22シリンダー、L/D=77)のホッパーに供給し、可塑剤(C)7.4重量部を押出機シリンダー上部から圧入し、事前に澱粉とグリセリンが混合される工程を経ることなく、最高温度が170℃以下になるように混合する工程を経た後、ベント部にて水蒸気を除去し、それに引き続き、サイドフィーダーから脂肪族ポリエステル樹脂(A)39.4重量部を供給して、澱粉、可塑剤、熱可塑性樹脂、及び脂肪族ポリエステル樹脂を最高温度が170℃以下になるように混合する工程を同一押出機内にて逐次的に行い、真空ベントによる吸引を行い、樹脂組成物をダイスからストランド状に押し出し、水槽にて冷却後カッティングし、白色の澱粉含有樹脂組成物(X−5)を得た。混練時の設定温度は30〜150℃、スクリュー回転数は150〜300rpmとした。その後、樹脂組成物のペレットを、60℃、窒素雰囲気下で8時間乾燥を行った。
2a、2b、12b、12c ニーディングディスク部
4 スクリュー押出し部
5 筐体
10、20 2軸押出機
Claims (6)
- 下記工程を有することを特徴とする、脂肪族ポリエステル系樹脂(A)、澱粉(B)及びグリセリン、ソルビトール、ペンタエリスリトール、プロピレングリコール、エチレングリコールから選ばれる少なくとも一種が含まれる可塑剤(C)を含有する樹脂組成物の製造方法。
工程(I):前記澱粉(B)と前記可塑剤(C)とを、該澱粉(B)が可塑化しない条件下で混合し、澱粉混合物とする工程
工程(II):工程(I)で得られた前記澱粉混合物と前記脂肪族ポリエステル系樹脂(A)とを、該脂肪族ポリエステル系樹脂(A)の融点よりも高い温度条件下で混合する工程 - 下記工程を有することを特徴とする、脂肪族ポリエステル系樹脂(A)、澱粉(B)、グリセリン、ソルビトール、ペンタエリスリトール、プロピレングリコール、エチレングリコールから選ばれる少なくとも一種が含まれる可塑剤(C)及び前記脂肪族ポリエステル系樹脂(A)以外の熱可塑性樹脂(D)を含有する樹脂組成物の製造方法。
工程(I):前記澱粉(B)と前記可塑剤(C)とを、該澱粉(B)が可塑化しない条件下で混合し、澱粉混合物とする工程
工程(I’):前記工程(I)で得られた前記澱粉混合物と前記熱可塑性樹脂(D)とを、該澱粉混合物が可塑化する条件下で混合し、中間組成物とする工程
工程(II’):前記工程(I’)で得られた前記中間組成物と前記脂肪族ポリエステル系樹脂(A)とを、該脂肪族ポリエステル系樹脂(A)の融点よりも高い温度条件下で混合する工程 - 前記工程(I)で得られた前記澱粉混合物は、その90重量%以上が500μm径の篩を通過するものである、請求項1又は2に記載の樹脂組成物の製造方法。
- 前記可塑剤(C)が、25℃において液体である、請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物の製造方法。
- すべての工程を、同一の2軸押出機内にて行う、請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物の製造方法。
- 前記澱粉(B)が可塑化しない条件は、混合時の温度が0℃以上80℃以下を維持する条件である、請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂組成物の製造方法。
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