JP2007250987A - 固体電子装置およびその作製方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】固体電子装置(トランジスタ)におけるオフ電流の低減およびサブスレッショルド係数の改善を図る。
【解決手段】制御電圧が印加されるゲート電極3および該制御電圧によって導通状態が制御されるソース電極4およびドレイン電極5を有し、前記ソース電極および前記ドレイン電極間にチャネルを生成するチャネル層1と、前記ゲート電極および前記チャネル層の間に設けられ、等価的な比誘電率が大きい誘電体材料で構成されたゲート絶縁膜2と、を備える固体電子装置であって、前記チャネル層1と前記ゲート絶縁膜2との間の界面を、RMS値で1nm以下となるように平坦化する。
【選択図】図10
【解決手段】制御電圧が印加されるゲート電極3および該制御電圧によって導通状態が制御されるソース電極4およびドレイン電極5を有し、前記ソース電極および前記ドレイン電極間にチャネルを生成するチャネル層1と、前記ゲート電極および前記チャネル層の間に設けられ、等価的な比誘電率が大きい誘電体材料で構成されたゲート絶縁膜2と、を備える固体電子装置であって、前記チャネル層1と前記ゲート絶縁膜2との間の界面を、RMS値で1nm以下となるように平坦化する。
【選択図】図10
Description
本発明は、固体電子装置およびその作製方法に関し、特に、ゲート絶縁膜に等価的な比誘電率が大きい誘電体材料を使用して大きな電流制御を可能とする固体電子装置およびその作製方法に関する。
図1は従来の固体電子装置の一例を概略的に示す図であり、一般的なnチャネル型MOSFET(Metal-Oxide Semiconductor Field-Effect Transistor)を示すものである。図1において、参照符号101はp型シリコンウエハ(チャネル層)、111はn+ソース領域、112はn+ドレイン領域、113はチャネル、102はゲート絶縁膜、103はゲート電極、104はソース電極、そして、105はドレイン電極を示している。
図1に示されるように、従来のトランジスタ(MOSFET)は、ゲート絶縁膜102としてシリコン酸化膜(二酸化珪素:SiO2)を使用すると共に、ゲート電極103に正の電圧が印加されたときにソース電極104およびドレイン電極105間にチャネル(電子)113を生成して導通させるチャネル層101としてシリコン等の半導体(酸化物導電体)を使用している。
例えば、MOSFETのチャネル層101として使用するシリコンは、キャリア数に制限があり、制御できる電流には自ずと限界がある。さらに、ソース電極104およびドレイン電極105間に大きな電流を流すにはゲート電極103に対して高電圧を印加する必要があるが、ゲート絶縁膜102の絶縁耐圧に制限されて大電流を流すことができない。しかしながら、将来の集積回路素子として、より微細で高速なスイッチング動作を実現する固体電子装置としては、いかに大きな電荷をいかに高速で制御することができるかが重要である。
従来、透明材料の2つの接続電極と、透明絶縁層によりチャネル領域から分離された導電材料の透明ゲート電極が設けられた半導体材料の介在透明チャネル領域と、を有する透明スイッチング素子を備えた半導体装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、従来、基板としてガラス、サファイア、プラスティック等の透明な材料を使用し、且つ、透明チャネル層として酸化亜鉛(ZnO)等を使用すると共に、ゲート絶縁層として1価の価数を取りうる元素またはV族元素をドープした絶縁性ZnO等の透明絶縁性材料を使用した透明なトランジスタも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、従来、ゲート絶縁膜としてPZT[Pb(ZrX,Ti1-X)O3]を使用し、チャネル層として酸化錫(SnO2:Sb)を使用した強誘電体透明薄膜トランジスタも提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
また、従来、SRTO[SrRuXTi1-XO3]チャネルを有する強誘電体電界効果トランジスタも提案されている(例えば、非特許文献2参照)。さらに、従来、Ag/PLZT[Pb1-YLay(ZrXTi1-Z)1-Y/4O3]/LSCO[LaXSr1-XCuO4]強誘電体電界効果トランジスタも提案されている(例えば、非特許文献3参照)。
上述したように、従来のMOSFET(薄膜トランジスタ)は、例えば、チャネル層101としてZnO等の酸化物導電体を使用するため、チャネルにおける電荷の移動度が小さく、さらに、ゲート絶縁膜102としてSi02等の比較的厚い常誘電体膜を使用するため、トランジスタ(固体電子装置)のオン電流が小さいのが現状である。具体的に、Si02のゲート絶縁膜に誘起できる電荷密度は、その絶縁耐圧(10MV/cm)によって3.5μC/cm2に制限されている。
ところで、近年、高誘電率材料(high-K)をゲート絶縁膜に用いたトランジスタも提案されているが、このようなトランジスタは絶縁耐圧が小さくなる(絶縁耐圧劣化)ために、その制御できる電荷密度は、例えば、5.0μC/cm2程度であり、Si02をゲート絶縁膜に使用したトランジスタと比較して劇的には大きくなることはない。この限界は、上述したシリコン(Si)のMOSFETにもいえることで、トランジスタのオン電流の限界値を決める理由の重要な要因となっている。
さらに、従来、強誘電体材料を使用した様々なトランジスタも提案されているが、低い駆動電圧で大きな電流を制御するものではなかった。すなわち、従来の強誘電体材料を使用したトランジスタは、強誘電体材料の持つ大きな電荷量を利用して巨大電荷量を制御するといった発想に基づくものではなかった。
そこで、本発明者は、以前にゲート絶縁膜を等価的な比誘電率が大きい誘電体材料で構成した固体電子装置、並びに、チャネル層をインジウム錫酸化物[ITO]で形成すると共に、ゲート絶縁膜を等価的な比誘電率が大きい誘電体材料で構成した固体電子装置を提案した(特願2005−039208)。
なお、従来、例えば、「強誘電体/ITO構造薄膜トランジスタの電気特性」(非特許文献4参照)、「電界効果トランジスタ装置のゲート絶縁体に適用するための強誘電体薄膜」(非特許文献5参照)、「ゾルゲル法によるPb(Zr,Ti)TiO3薄膜の作製と強誘電体ゲート薄膜トランジスタへの応用」(非特許文献6参照)、「ITOチャネルを用いた強誘電体ゲート薄膜トランジスタの電気特性」(非特許文献7参照)、並びに、「強誘電体ゲートをゲート絶縁膜に用いたITOチャネル薄膜トランジスタの作製と評価」(非特許文献8参照)といった文献により、本発明に関連する技術が提案されている。
前述したように、本出願人は、ゲート絶縁膜を等価的な比誘電率が大きい誘電体材料で構成した固体電子装置を提案したが、この従来の固体電子装置および該固体電子装置が有する課題を、図2〜図6を参照して説明する。
図2は従来の固体電子装置の他の例の構成を概略的に示す図である。図2において、参照符号1はチャネル層、2はゲート絶縁膜、3はゲート電極、4はソース電極、そして、5はドレイン電極を示している。
図2に示す固体電子装置(トランジスタ)は、ゲート絶縁膜2として等価的な比誘電率が大きい誘電体材料を使用し、また、チャネル層1としてキャリア濃度が高い酸化物導電性材料を使用する。
ここで、ゲート絶縁膜2として使用する等価的な比誘電率が大きい強誘電体材料としては、例えば、PZT(Pb(ZrX,Ti1-X)O3],BLT[Bi4-XLaXTi3O12],SBT[SrBi2Ta2O9]またはBIT[Bi4Ti3O12]があり、また、ゲート絶縁膜2として使用する比誘電率が大きい常誘電体材料(高誘電体材料)としては、例えば、BST[BaXSr1-XTiO3]がある。なお、ゲート絶縁膜2として強誘電体材料を使用した場合、その強誘電体材料のヒステリシス特性によりデータ保持機能を有することになる。また、ゲート絶縁膜2として強誘電体材料を使用して単なるスイッチング素子として利用するには、強誘電体材料のヒステリシス特性に対応した電圧レベルの制御信号(オンまたはオフに状態を遷移させるための異なるレベルのゲート電圧)が必要になる。
また、チャネル層1として使用するキャリア濃度が高い酸化物導電性材料としては、例えば、インジウム錫酸化物[ITO],LSCO[LaXSr1-XCuO4],酸化錫[SnO2],酸化亜鉛[ZnO]または酸化インジウム[In2O3]がある。なお、チャネル層として使用するITO等は光透過(透明)性を有しているので、この透明なチャネル層の性質を積極的に利用することもできる。
そして、図2に示す固体電子装置によれば、低い駆動電圧で大きな電流を制御することが可能になる。
図3は図2に示す従来の固体電子装置の他の例を図1に示す従来の固体電子装置の一例と比較して説明するためのP−Eヒステリシス特性を示す図である。
図3は図2に示す従来の固体電子装置の他の例を図1に示す従来の固体電子装置の一例と比較して説明するためのP−Eヒステリシス特性を示す図である。
図3の特性曲線L11に示されるように、従来のトランジスタ(MOSFET)のゲート絶縁膜として使用されるSi02の比誘電率は3.9(εr=3.9)と小さく、図3では、ほとんどX軸との差異も分からないくらいである。なお、前述したように、Si02に誘起できる電荷密度は、その絶縁耐圧(10MV/cm:図3では、1.5MV/cmまでの電界しかプロットされていない)によって3.5μC/cm2に制限される。
また、近年、SiO2に代わる高誘電率ゲート絶縁膜として注目されているハフニア(HfO2:ハフニウムオキサイド)に関しても、例えば、HfO2の比誘電率は20(εr=20)であるため、図3の特性曲線L12に示されるように、図3では、Si02の特性曲線L11よりも多少大きく表されるだけである。なお、図3における特性曲線L13は、比誘電率が100(εr=100)の物質を想定して描いたものである。
これに対して、図2に示す固体電子装置におけるゲート絶縁膜2として使用する強誘電体材料(具体的に、PZT)の場合には、例えば、0.5MV/cmの電界を与えるだけで、約50μC/cm2よりも大きな電荷密度が得られることが分かる。
従って、例えば、チャネル層1としてITOを使用することにより、キャリア濃度が〜1021cm-3、移動度が〜50cm2/V・s、そして、大きなバンドギャップ(3.75eV)を持つn型半導体(固体電子装置)を構成することができる。なお、p型半導体に関しても、同様に構成することができるのはいうまでもない。
図4は従来の固体電子装置の他の例の動作原理を説明するための図であり、図4(a)はゲート電極3に正の電圧を印加して導通(オン)した状態を示し、また、図4(b)はゲート電極3に負の電圧を印加して遮断(オフ)した状態を示している。
図4(a)に示されるように、ゲート電極3に正の電圧を印加すると、例えば、PZTで構成されたゲート絶縁膜2を介して、例えば、ITOで構成されたチャネル層1に大きな電界が与えられキャリア(電子)が蓄積される(符号1a参照)。これにより、ドレイン電極5からソース電極4へ電流IDが流れる(ID>0:オン状態)。
このとき、ゲート電極3に印加する電圧を零としても、PZT(強誘電体)の残留分極により、オン状態は維持され、データ保持機能を有することになる。
次に、図4(b)に示されるように、ゲート電極3に負の電圧を印加すると、ゲート絶縁膜(PZT)2を介して、逆向きの電界がチャネル層(ITO)1に与えられ、チャネル層が空乏化される(符号1b参照)。これにより、ドレイン電極5とソース電極4との導通は遮断される(ID≒0:オフ状態)。
図5は従来の固体電子装置の他の例に必要とされる条件を説明するための図である。ここで、素電荷量をq(1.602×10-19クーロン),ゲート電極3に印加される電圧をVG,強誘電体材料(ゲート絶縁膜2)による電荷密度をP(VG),チャネル層(ITO)1の厚さをd,キャリア濃度をND,真空の誘電率をε0,強誘電体材料の比誘電率をεS,チャネルのフェルミレベルと真性フェルミレベルとのポテンシャル差をφB,チャネル層1のキャリア濃度をNDとする。なお、前述したように、ゲート絶縁膜2として使用する強誘電体材料は、比誘電率が大きい常誘電体材料であってもよい。
まず、ゲート絶縁膜2がキャリア層1におけるキャリアを制御する必要があるので、チャネル層1のキャリア濃度NDは、以下の条件式[1]を満足する必要がある。
ND<{P(VG)}/(qd) …… [1]
ND<{P(VG)}/(qd) …… [1]
さらに、キャリア層1の厚さdは、最大空乏領域幅Wmよりも薄くする必要があるので、キャリア層1の厚さdは、以下の条件式[A]を満足する必要がある。
d<Wm …… [A]
d<Wm …… [A]
また、最大空乏領域幅Wmは、以下の式[B]により表される。
Wm={(4ε0εSφB)/(qND)}1/2 …… [B]
上記式[A]および[B]から、キャリア濃度NDの条件を求めると、以下の条件式[2]のようになる。
ND<(4ε0εSφB)/qd2 …… [2]
従って、キャリア濃度NDは、上記の条件式[1]および[2]を同時に満たす必要がある。
Wm={(4ε0εSφB)/(qND)}1/2 …… [B]
上記式[A]および[B]から、キャリア濃度NDの条件を求めると、以下の条件式[2]のようになる。
ND<(4ε0εSφB)/qd2 …… [2]
従って、キャリア濃度NDは、上記の条件式[1]および[2]を同時に満たす必要がある。
図5において、曲線L21は条件式[1]を示し、また、曲線L22は条件式[2]を示す。キャリア濃度NDは、条件式[1]および[2]を同時に満たす必要があるため、曲線L21の下側領域および曲線L22の下側領域の共通領域に含まれなければならない。なお、図5の場合には、曲線L22の下側領域(条件式[2]を満たす領域であれば、そのまま曲線L21の下側領域(条件式[1])も満たすことになるので、単に、曲線L22の下側領域であればよいことになる。
ここで、大きな電流を流すと共に、チャネル層(ITO)1を適当な厚さにした固体電子装置としては、例えば、チャネル層1の厚さdが約8nmで、キャリア濃度NDが約1×1019cm-3の条件(図5における領域P)を満たせばよい。具体的に、ゲート絶縁膜2として使用する強誘電体材料の電荷密度Prを15μC/cm2、チャネル層(ITO)のφBをEg/2q=1.875V,Eg=3.75eV、そして、比誘電率εSを4として固体電子装置を構成することができる。なお、本例の固体電子装置として、ゲート絶縁膜2の電荷密度は、例えば、10μC/cm2よりも大きく(例えば、10μC/cm2〜20μC/cm2の範囲)、また、チャネル層1のキャリア濃度は、例えば、1×1018cm-3よりも高いこと(例えば、1018cm-3〜1021cm-3の範囲)が好ましい。
このように、本例の固体電子装置によれば、低い電圧でも巨大な電荷量を誘起できる誘電体材料(例えば、PZTやBLT等の強誘電体材料)をゲート絶縁膜に使用することにより、例えば、従来のゲート絶縁膜にSi02を使用したトランジスタ(MOSFET)の1/100以下の印加電界でも10倍以上の電荷量を制御することが可能になる。
図6は従来の固体電子装置の他の例を実験的に試作した工程を概略的に説明するための図である。なお、ゲート絶縁膜としては、BLT(または、PZT)を使用し、チャネル層としてはITOを使用した。
まず、図6(a)に示されるように、SiO2/Si基板6上に、例えば、E−gun蒸着装置を使用してPt(40nm)/Ti(10nm)を真空蒸着してゲート電極(ボトムゲート)3を形成し、さらに、図6(b)に示されるように、ゾルゲル法によりBLT(または、PZT)のゲート絶縁膜2を形成した。ここで、BLT(Bi3.35La0.75Ti3O12)は、例えば、750℃の温度で30分、200nmの厚さだけゾルゲル法により形成した。また、PZT(Pb1.2Zr0.4Ti0.6O3)は、例えば、600℃の温度で15分、210nmの厚さだけゾルゲル法により形成した。
次に、図6(c)に示されるように、BLT等のゲート絶縁膜2上に、例えば、RFスパッタによりITO(10wt%SnO2)のチャネル層1を形成した。ここで、ITOの膜厚は5nm〜15nm、成膜圧力は0.52Pa〜1.32Pa、スパッタ電力は75W、そして、基板温度は300℃としてチャネル層1を形成した。さらに、図6(d)に示されるように、チャネル層1上に、例えば、E−gun蒸着装置を使用してPt(30nm)/Ti(30nm)を真空蒸着してソース電極4およびドレイン電極5を形成し、そして、図6(e)に示されるように、RIE法およびウェットエッチング(HF:HCl混合液)により素子領域を分離して固体電子装置(トランジスタ)を試作した。
以上において、チャネル層1として使用するITOの成膜温度は200℃〜300℃程度であり、また、ゲート絶縁膜2として使用するSBTおよびBIT等の他強誘電体材料の結晶化温度は550℃〜750℃程度であるため、処理温度の高いゲート絶縁膜2を形成した後、処理温度の低いチャネル層1を形成して良好な界面を得ることのできるボトムゲート構造として固体電子装置を形成するようになっている。
なお、図6(f)は、実験的に製造した固体電子装置を上方から見た概略図であり、ソース電極4およびドレイン電極5は、例えば、120μm×120μmとして形成(チャネル幅Wを120μmとして形成)し、また、チャネル長Lは、例えば、40μm(或いは、80,120μm)として形成した様子を示している。なお、固体電子装置の実際の製造としては、既に知られている様々な製造方法および設計ルールを適用して、微細に且つ集積化して製造することも可能である。
上述したように、図2に示す従来の固体電子装置は、図6(b)を参照して説明したように、ゾルゲル法によりBLT(または、PZT)のゲート絶縁膜2を形成し、さらに、図6(c)を参照して説明したように、BLT等のゲート絶縁膜2上に、例えば、RFスパッタによりITOのチャネル層1を形成していた。
図7は従来の固体電子装置の他の例におけるBLT薄膜のAFM(原子力顕微鏡:Atomic Force Microscopy)画像の一例を示す図であり、図8は従来の固体電子装置の他の例におけるP−Eヒステリシス特性を示す図であり、そして、図9は従来の固体電子装置の他の例におけるID−VG(ドレイン電流−ゲート電圧)特性およびIG−VG(ゲートリーク電流−ゲート電圧)特性を示す図である。
ここで、図7に示すAFM画像は、前述した図6(f)に示すサイズの固体電子装置を作製した場合のものではなく、後述する図10におけるゲート絶縁膜を平坦化する工程(図10(b))を行わないときのBLT薄膜(ゲート絶縁膜)の表面画像であり、また、図9に示すID−VG特性およびIG−VG特性も図10におけるゲート絶縁膜を平坦化する工程(図10(b))を行わないで作製したチャネル幅Wが50μmで、チャネル長Lが5μmの固体電子装置における特性を示すものである。
図7に示されるように、従来の固体電子装置では、例えば、BLTのゲート絶縁膜2をゾルゲル法により形成していたため、ゲート絶縁膜2の表面(ゲート絶縁膜2とチャネル層1との間の界面)には、例えば、RMS(二乗平均平方根,二乗平均粗さ:Root Mean Square)値が5.6nmでRmax(最大高さ)が44.3nmといった大きな凹凸が形成されていた。
図8に示されるように、各電圧に対するゲート絶縁膜(強誘電体BLT(Bi3.35La0.75Ti3O12))の飽和特性(P−Eヒステリシス特性)は、後述するゲート絶縁膜2の表面を平坦化した固体電子装置のP−Eヒステリシス特性(図12参照)よりも劣ることが分かる。
また、この従来の固体電子装置では、図9の破線で示されるように、オフ電流(リーク電流IG)が10-7A程度と比較的大きく、また、図9の実線で示されるように、サブスレッショルド係数が0.5V/decade程度と比較的大きく、固体電子装置(トランジスタ)としての適用の自由度を制限することになっていた。
具体的に、例えば、固体電子装置をディスプレイのスイッチング素子等に適用する場合、オフ電流の低減およびサブスレッショルド係数の改善(ID−VG特性の急峻な立ち上がり)が求められている。
本発明は、上述した従来技術が有する課題に鑑み、固体電子装置(トランジスタ)におけるオフ電流の低減およびサブスレッショルド係数の改善を目的とする。
本発明の第1の形態によれば、制御電圧が印加されるゲート電極および該制御電圧によって導通状態が制御されるソース電極およびドレイン電極を有し、前記ソース電極および前記ドレイン電極間にチャネルを生成するチャネル層と、前記ゲート電極および前記チャネル層の間に設けられ、等価的な比誘電率が大きい誘電体材料で構成されたゲート絶縁膜と、を備える固体電子装置であって、前記チャネル層と前記ゲート絶縁膜との間の界面は、RMS値で1nm以下となるように平坦化されていることを特徴とする固体電子装置が提供される。
本発明の第2の形態によれば、制御電圧が印加されるゲート電極および該制御電圧によって導通状態が制御されるソース電極およびドレイン電極を有し、前記ソース電極および前記ドレイン電極間にチャネルを生成するチャネル層と、前記ゲート電極および前記チャネル層の間に設けられ、等価的な比誘電率が大きい誘電体材料で構成されたゲート絶縁膜と、を備えるボトムゲート構造を有する固体電子装置の作製方法であって、基板上に前記ゲート電極を形成する工程と、該ゲート電極上に前記ゲート絶縁膜を形成する工程と、該ゲート絶縁膜の表面を平坦化する工程と、該平坦化されたゲート絶縁膜上に前記チャネル層を形成する工程と、該チャネル層上に前記ソース電極および前記ドレイン電極を形成する工程と、を備えることを特徴とする固体電子装置の作製方法が提供される。
本発明によれば、固体電子装置におけるオフ電流の低減およびサブスレッショルド係数の改善を行うことができる。
本発明に係る固体電子装置は、等価的な比誘電率が大きい誘電体材料で構成されたゲート絶縁膜を有する固体電子装置において、チャネル層とゲート絶縁膜との間の界面をRMS値で1nm以下となるように平坦化する。これによって、固体電子装置の電気特性の向上、特に、トランジスタにおけるオフ電流の低減およびサブスレッショルド係数の改善を図ることができる。
すなわち、従来の固体電子装置において、オフ電流が大きいのは、強誘電体ゲート絶縁膜のリーク電流、チャネルとなる導電性酸化物自体のリーク電流やチャネルとなる導電性酸化物と強誘電体の界面伝導などが要因として考えられる。
本発明では、これらのリーク電流は、例えば、ゾルゲル法による強誘電体が結晶化する際に表面に凹凸が生じることが原因であることを確認し、例えば、ゲート絶縁膜である強誘電体の表面をCMPにより平坦化してから、チャネル層を形成することを特徴とする。このように、例えば、ゲート絶縁膜である強誘電体の平坦化を行うことによって、極薄膜であるチャネル層の膜厚を均一化すると共に、結晶性の向上を行うことができ、その結果、界面特性が改善されることから、リーク電流の低減およびサブスレッショルド係数の改善が可能になる。
以下、本発明に係る固体電子装置およびその作製方法の実施例を、添付図面を参照して詳述する。
図10は本発明に係る固体電子装置の作製方法の一実施例を説明するための図であり、図11は本発明に係る固体電子装置の一実施例におけるBLT薄膜のAFM画像の一例を示す図である。なお、ゲート絶縁膜としては、BLT[Bi4-XLaXTi3O12]を使用し、チャネル層としてはインジウム錫酸化物[ITO]を使用した。
まず、図10(a)に示されるように、SiO2/Si基板6上に、例えば、E−gun蒸着装置を使用してPt(45nm)/Ti(15nm)を真空蒸着してゲート電極(ボトムゲート)3を形成し、さらに、図10(b)に示されるように、ゾルゲル法によりBLTのゲート絶縁膜2を250nm程度形成した。このとき、ゲート絶縁膜2(BLT膜)の表面は、ゾルゲル法により前述した図7に示されるような凹凸形状となっている。なお、図10(b)では、説明のために、ゲート絶縁膜2の表面における凹凸を大幅に拡大して描いている。なお、BLTの代わりに、PZT,SBTおよびBIT等の他強誘電体材料、或いは、BSTといった比誘電率が大きい常誘電体材料を使用することもできる。
本実施例では、図10(b)に示すゾルゲル法によりゲート絶縁膜2を形成した後、CMP(Chemical Mechanical Polishing:化学的機械研磨)によりゲート絶縁膜2の表面を平坦化する。その結果、250nm程度のゲート絶縁膜2は、200nm程度になった。図10(c)は、ゲート絶縁膜2の表面を平坦化した後の様子を示すものである。なお、本明細書では、CMPは、MP(Mechanical Polishing:機械研磨)も含むものとして記載している。
この図10(c)に示す平坦化した後のゲート絶縁膜2の表面は、図11に示すAFM画像から明らかなように、図7と比較して大幅に平坦化されていることが分かる。すなわち、図11に示されるゲート絶縁膜2の表面において、例えば、前述した図7に示す平坦化を行わないゲート絶縁膜における5.6nmのRMS値が0.9nmに改善され、且つ、44.3nmのRmaxが10.0nmに改善され、ゲート絶縁膜2の表面が大幅に平坦化されていることが確認できた。
ここで、ゲート絶縁膜2の平坦化処理は、具体的に、加重が0g,回転数が75rpm,そして,研磨時間が3分間のCMPを行った。なお、研磨剤としては、通常、シリコンをはじめとして電子材料基板のポリシングに使用する高純度コロイダルシリカであるコンポールを使用した。なお、CMPを行う研磨時間等の条件は様々に変更することができ、また、使用する研磨剤等も様々なものを使用することができるのはいうまでもない。
次に、図10(d)に示されるように、BLTより成るゲート絶縁膜2上に、例えば、RFスパッタによりITO(10wt%SnO2)のチャネル層1を形成した。ここで、ITOの膜厚は6nm〜10nm、成膜圧力は0.52Pa〜1.32Pa、スパッタ電力は75W、そして、基板温度は300℃としてチャネル層1を形成した。
さらに、図10(e)に示されるように、形成すべきソース電極4およびドレイン電極5に対応させてチャネル層1上に、レジスト(例えば、レジスト剤OFPR800)7を塗布し、露光および現像(例えば、現像液NMD−3)して所定形状のソースおよびドレイン領域を形成し、そして、図10(f)に示されるように、チャネル層1上に、例えば、E−gun蒸着装置を使用してPt(45nm)/Ti(15nm)を真空蒸着して所定形状のソース電極4およびドレイン電極5を形成する。
さらに、図10(g)に示されるように、レジスト(例えば、レジスト剤OFPR800)7を塗布し、露光および現像(例えば、現像液NMD−3)してRIE用保護マスクを形成し、そして、図10(h)に示されるように、RIE法(アルゴン(Ar):19分〜28分、酸素(O2):15分)により素子領域を分離して固体電子装置(トランジスタ)を試作した。
なお、図10(i)は、実験的に製造した固体電子装置を上方から見た概略図であり、ソース電極4およびドレイン電極5は、例えば、50μmの幅として形成(チャネル幅Wを50μmとして形成)し、また、チャネル長Lは、例えば、5μmとして形成した様子を示している。なお、本発明に係る固体電子装置の実際の製造としては、既に知られている様々な製造方法および設計ルールを適用して、微細に且つ集積化して製造することも可能である。
上述した実施例では、図10(b)でゾルゲル法によりゲート絶縁膜2を形成した後、図10(c)でCMPによりゲート絶縁膜2の表面を平坦化する場合を説明したが、他の手法によりゲート絶縁膜2を形成した場合にも、ゲート絶縁膜2の表面における凹凸を平坦化することにより、トランジスタ特性を向上させることが可能であるのはいうまでもない。
図12は本発明に係る固体電子装置の一実施例におけるP−Eヒステリシス特性を示す図であり、図13は本発明に係る固体電子装置の一実施例におけるID−VG(ドレイン電流−ゲート電圧)特性およびIG−VG(ゲートリーク電流−ゲート電圧)特性を示す図である。
図12および前述した図8の比較から明らかなように、本実施例では、ゲート絶縁膜2の表面における凹凸を平坦化することによって、各電圧に対する飽和特性(P−Eヒステリシス特性)が大幅に向上することが分かる。
また、図13および前述した図9の破線で示されるIG−VG特性の比較から明らかなように、本実施例の固体電子装置は、オフ電流(リーク電流IG)を、例えば、10-7A程度から10-11A以下へと大幅に低減され、さらに、図13および図9の実線で示されるID−VG特性の比較から明らかなように、サブスレッショルド係数も0.5V/decade程度から0.1〜0.2V/decadeと大幅に改善することが分かる。
以上、詳述したように、本発明によれば、CMPを用いてゲート絶縁膜を平坦化することで、従来よりも遥かに小さいオフ電流を得ることができ、さらに、サブスレッショルド係数も大幅に改善してシリコンMOSFETと同等にすることができる。
なお、基板6としてSiO2/Si基板ではなく透明な合成石英基板を使用し、さらに、各電極(ゲート電極3、ソース電極4およびドレイン電極5)としてPt/Tiではなく、チャネル層1と同じ透明なITOを使用することで、透明な固体電子装置を形成することもできる。
さらに、本発明に係る固体電子装置は、例えば、チャネル幅やチャネル長といった素子のサイズを変化させ、或いは、基板,ゲート絶縁膜およびチャネル層の材料や組成を変化させることにより、必要とする様々な特性をもたせることが可能である。
本発明は、固体電子装置(トランジスタ)として幅広く適用することができるが、特に、オフ電流の低減および急峻なスイッチング特性が求められるディスプレイ用のトランジスタとして有望なものである。また、本発明は、低い駆動電圧で大きな電流を制御する固体電子装置に適したものである。さらに、本発明の固体電子装置は、ゲート絶縁膜として強誘電体材料を使用するためデータ保持機能を有し、例えば、不揮発性メモリとして適用することもできる。また、本発明の固体電子装置は、大電流を制御するパワーデバイスとしても適用することが可能である。
1,101 チャネル層
2,102 ゲート絶縁膜
3,103 ゲート電極
4,104 ソース電極
5,105 ドレイン電極
6 基板
7 レジスト
2,102 ゲート絶縁膜
3,103 ゲート電極
4,104 ソース電極
5,105 ドレイン電極
6 基板
7 レジスト
Claims (25)
- 制御電圧が印加されるゲート電極および該制御電圧によって導通状態が制御されるソース電極およびドレイン電極を有し、前記ソース電極および前記ドレイン電極間にチャネルを生成するチャネル層と、前記ゲート電極および前記チャネル層の間に設けられ、等価的な比誘電率が大きい誘電体材料で構成されたゲート絶縁膜と、を備える固体電子装置であって、
前記チャネル層と前記ゲート絶縁膜との間の界面は、RMS値で1nm以下となるように平坦化されていることを特徴とする固体電子装置。 - 請求項1に記載の固体電子装置において、前記チャネル層は、キャリア濃度が高い酸化物導電性材料で構成されることを特徴とする固体電子装置。
- 請求項2に記載の固体電子装置において、前記チャネル層は、インジウム錫酸化物[ITO],LSCO[LaXSr1-XCuO4],酸化錫[SnO2],酸化亜鉛[ZnO]または酸化インジウム[In2O3]で構成されることを特徴とする固体電子装置。
- 請求項1に記載の固体電子装置において、前記チャネル層は、インジウム錫酸化物[ITO]で構成されることを特徴とする固体電子装置。
- 請求項1に記載の固体電子装置において、前記チャネル層と前記ゲート絶縁膜との間の界面の平坦化は、CMPにより行われることを特徴とする固体電子装置。
- 請求項1に記載の固体電子装置において、素電荷量をq,前記ゲート電極に印加される電圧をVG,前記誘電体材料による電荷密度をP(VG)とすると共に、前記チャネル層の厚さをd,キャリア濃度をND,真空の誘電率をε0,前記誘電体材料の比誘電率をεS,チャネルのフェルミレベルと真性フェルミレベルとのポテンシャル差をφBとしたとき、前記チャネル層のキャリア濃度NDは、次の条件式[1]および[2]を満足するように決められる、
ND<{P(VG)}/(qd) …… [1]
ND<(4ε0εSφB)/qd2 …… [2]
ことを特徴とする固体電子装置。 - 請求項1に記載の固体電子装置において、前記ゲート絶縁膜の電荷密度は10μC/cm2〜20μC/cm2の範囲で、且つ、前記チャネル層のキャリア濃度は1018cm-3〜1021cm-3の範囲であることを特徴とする固体電子装置。
- 請求項1に記載の固体電子装置において、前記ゲート絶縁膜は、強誘電体材料で構成されることを特徴とする固体電子装置。
- 請求項8に記載の固体電子装置において、前記ゲート絶縁膜は、PZT(Pb(ZrX,Ti1-X)O3],BLT[Bi4-XLaXTi3O12],SBT[SrBi2Ta2O9]またはBIT[Bi4Ti3O12]で構成されることを特徴とする固体電子装置。
- 請求項8に記載の固体電子装置において、該固体電子装置は、データ保持機能を有するトランジスタであることを特徴とする固体電子装置。
- 請求項1に記載の固体電子装置において、前記ゲート絶縁膜は、常誘電体材料で構成されることを特徴とする固体電子装置。
- 請求項11に記載の固体電子装置において、前記ゲート絶縁膜は、BST[BaXSr1-XTiO3]で構成されることを特徴とする固体電子装置。
- 制御電圧が印加されるゲート電極および該制御電圧によって導通状態が制御されるソース電極およびドレイン電極を有し、前記ソース電極および前記ドレイン電極間にチャネルを生成するチャネル層と、前記ゲート電極および前記チャネル層の間に設けられ、等価的な比誘電率が大きい誘電体材料で構成されたゲート絶縁膜と、を備えるボトムゲート構造を有する固体電子装置の作製方法であって、
基板上に前記ゲート電極を形成する工程と、
該ゲート電極上に前記ゲート絶縁膜を形成する工程と、
該ゲート絶縁膜の表面を平坦化する工程と、
該平坦化されたゲート絶縁膜上に前記チャネル層を形成する工程と、
該チャネル層上に前記ソース電極および前記ドレイン電極を形成する工程と、を備えることを特徴とする固体電子装置の作製方法。 - 請求項13に記載の固体電子装置の作製方法において、前記ゲート絶縁膜の表面を平坦化する工程は、前記チャネル層と前記ゲート絶縁膜との間の界面を、RMS値で1nm以下となるように平坦化することを特徴とする固体電子装置の作製方法。
- 請求項13に記載の固体電子装置の作製方法において、前記チャネル層は、キャリア濃度が高い酸化物導電性材料で構成されることを特徴とする固体電子装置の作製方法。
- 請求項15に記載の固体電子装置の作製方法において、前記チャネル層は、インジウム錫酸化物[ITO],LSCO[LaXSr1-XCuO4],酸化錫[SnO2],酸化亜鉛[ZnO]または酸化インジウム[In2O3]で構成されることを特徴とする固体電子装置の作製方法。
- 請求項13に記載の固体電子装置の作製方法において、前記チャネル層は、インジウム錫酸化物[ITO]で構成されることを特徴とする固体電子装置の作製方法。
- 請求項13に記載の固体電子装置の作製方法において、前記ゲート絶縁膜の表面を平坦化する工程は、CMPにより行われることを特徴とする固体電子装置の作製方法。
- 請求項13に記載の固体電子装置の作製方法において、素電荷量をq,前記ゲート電極に印加される電圧をVG,前記誘電体材料による電荷密度をP(VG)とすると共に、前記チャネル層の厚さをd,キャリア濃度をND,真空の誘電率をε0,前記誘電体材料の比誘電率をεS,チャネルのフェルミレベルと真性フェルミレベルとのポテンシャル差をφBとしたとき、前記チャネル層のキャリア濃度NDは、次の条件式[1]および[2]を満足するように決められる、
ND<{P(VG)}/(qd) …… [1]
ND<(4ε0εSφB)/qd2 …… [2]
ことを特徴とする固体電子装置の作製方法。 - 請求項13に記載の固体電子装置の作製方法において、前記ゲート絶縁膜の電荷密度は10μC/cm2〜20μC/cm2の範囲で、且つ、前記チャネル層のキャリア濃度は1018cm-3〜1021cm-3の範囲であることを特徴とする固体電子装置の作製方法。
- 請求項13に記載の固体電子装置の作製方法において、前記ゲート絶縁膜は、強誘電体材料で構成されることを特徴とする固体電子装置の作製方法。
- 請求項21に記載の固体電子装置の作製方法において、前記ゲート絶縁膜は、PZT(Pb(ZrX,Ti1-X)O3],BLT[Bi4-XLaXTi3O12],SBT[SrBi2Ta2O9]またはBIT[Bi4Ti3O12]で構成されることを特徴とする固体電子装置の作製方法。
- 請求項21に記載の固体電子装置の作製方法において、該固体電子装置は、データ保持機能を有するトランジスタであることを特徴とする固体電子装置の作製方法。
- 請求項13に記載の固体電子装置の作製方法において、前記ゲート絶縁膜は、常誘電体材料で構成されることを特徴とする固体電子装置の作製方法。
- 請求項24に記載の固体電子装置の作製方法において、前記ゲート絶縁膜は、BST[BaXSr1-XTiO3]で構成されることを特徴とする固体電子装置の作製方法。
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