JP2007250792A - 半導体素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】電極または金属配線と所望の絶縁膜とを密着でき、所望の低リーク電流特性および高耐圧特性を得ることができること。
【解決手段】この発明にかかるHEMT100は、基板1の上部に形成された化合物半導体層の電子供給層5の上部に、ソース電極6とゲート電極7とドレイン電極8と絶縁膜9,10とを有する。ソース電極6、ゲート電極7、およびドレイン電極8と絶縁膜10との各接合界面には窒化物系の接合膜11a,11d,11cが形成され、ゲート電極7と絶縁膜9との接合界面には窒化物系の接合膜11bが形成される。接合膜11a,11d,11cは、ソース電極6、ゲート電極7、およびドレイン電極8と絶縁膜10とをそれぞれ接合する。接合膜11bは、ゲート電極7と絶縁膜9とを接合する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、電極または金属配線と所定の絶縁膜とを密着させた層構造を有する半導体素子に関するものである。
化合物半導体を用いて形成された半導体素子は、直接遷移性等、化合物半導体材料が本質的に有する特性から、高耐圧素子、高速素子として有望な電子素子である。特に、耐圧が高く且つオン抵抗が低いGaN系半導体素子は、高耐圧・大電流動作が可能であるため、電源デバイスとしての応用が期待されている。このような半導体素子として、近年、電界効果トランジスタ(FET:Field Effect Transistor)の一種である、窒化物系化合物半導体を用いて形成された高電子移動度トランジスタ(HEMT:High Electron Mobility Transistor)が注目を集めており、種々のHEMTが提案されている(例えば、特許文献1および2を参照。)。
また、このようなHEMT等のFETには、ゲート電極とドレイン電極との間に形成された絶縁膜の上に、このゲート電極に電気的に接続されるフィールドプレート電極を積層し、ゲート電極のドレイン電極側下端部における電界集中を緩和してゲートリーク電流を低減したものがある(例えば、特許文献3を参照。)。
特開2005−129856号公報 特開2003−179082号公報 特開2005−93864号公報
ところで、HEMTに例示されるFET等の半導体素子では、更なる低リーク電流化および高耐圧化が要望されている。このため、半導体素子の電極間または金属配線間に形成される絶縁膜は、例えばSiN等の窒化物に比して比誘電率が低いSiO2等の酸化物を主成分にし、且つ所定値以上(例えば0.5μm以上)の膜厚にする必要がある。この場合、かかる絶縁膜は、電極または金属配線の上に積層しなければならない。同様に、この半導体素子の電極または金属配線は、かかる絶縁膜の上に積層しなければならない。具体的には、上述した特許文献3に例示される従来のHEMTのフィールドプレート電極は、SiO2等の酸化物を主成分とする膜厚0.5μm以上の絶縁膜の上に積層しなければならない。
しかしながら、上述した酸化物を主成分とし所定値以上の膜厚を有する絶縁膜は、電極または金属配線を形成する金属材料に対する密着性が悪い。このため、かかる絶縁膜と電極または金属配線とは互いに剥がれ易く、かかる絶縁膜を電極または金属配線の上に積層すること、並びに、電極または金属配線をかかる絶縁膜の上に積層することは困難である。したがって、所望の低リーク電流特性および高耐圧特性を得ることが困難であるという問題点があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、電極または金属配線と所望の絶縁膜とを密着でき、所望の高耐圧特性を得ることができる半導体素子を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる半導体素子は、電極または金属配線を形成する金属部と該金属部を絶縁または保護する絶縁膜とを有する半導体素子において、前記金属部と前記絶縁膜との接合界面に形成され、前記金属部と前記絶縁膜とを接合する窒化物系の接合膜を備えたことを特徴とする。
また、請求項2にかかる半導体素子は、上記の発明において、前記絶縁膜は、SiO2、TiO2、ZrO2、Al23、HfO2、およびScO2の中から選択された酸化物を主成分にすることを特徴とする。
また、請求項3にかかる半導体素子は、上記の発明において、前記絶縁膜の膜厚は、0.5μm以上であることを特徴とする。
また、請求項4にかかる半導体素子は、上記の発明において、前記接合膜は、SiまたはAlとNとを主成分にすることを特徴とする。
また、請求項5にかかる半導体素子は、上記の発明において、前記接合膜の膜厚は、1nm以上であることを特徴とする。
また、請求項6にかかる半導体素子は、上記の発明において、前記接合膜は、前記金属部または前記絶縁膜を厚さ方向に挟むことを特徴とする。
また、請求項7にかかる半導体素子は、上記の発明において、前記金属部は、Ni、Pd、Ir、Pt、Au、Al、Mo、Ti、Cu、W、Cr、Ta、TaSi、およびAlSiの中から選択された少なくとも一つを含む金属材料によって形成されることを特徴とする。
また、請求項8にかかる半導体素子は、上記の発明において、当該半導体素子は、電界効果トランジスタまたはダイオードであることを特徴とする。
この発明によれば、電極または金属配線を形成する金属部と所望の絶縁膜との密着性を高めるとともに両者の剥離を防止することができ、これによって、絶縁膜の絶縁耐圧を高めることができ、所望の高耐圧特性を得ることができる半導体素子を実現できるという効果を奏する。
以下、添付図面を参照して、この発明にかかる半導体素子の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付している。
(実施の形態)
まず、この発明の実施の形態にかかる半導体素子について説明する。図1は、この発明の実施の形態にかかる半導体素子の一構成例を示す断面模式図である。図1に示すように、この実施の形態にかかる半導体素子の一例であるHEMT100は、サファイアまたはシリコン等の基板1上に、GaNからなるバッファ層2と、アンドープGaNからなる電子走行層3と、アンドープAlNからなる中間層4と、電子走行層3に比して薄くアンドープAl0.25Ga0.75Nからなる電子供給層5とを順次積層して形成された化合物半導体層を有する。
また、HEMT100は、この化合物半導体層の電子供給層5の上に、例えばソース電極6、ゲート電極7、およびドレイン電極8等の複数の電極と、これら複数の電極を互いに絶縁する絶縁膜9と、これら複数の電極等を外的な損傷から保護する絶縁膜10と、これら複数の電極(ソース電極6、ゲート電極7、ドレイン電極8等)と絶縁膜9,10とを接合する接合膜11a〜11dとを有する。
電子走行層3は、例えばアンドープGaNを用いて実現され、電子供給層5から供給された電子を高速走行させる。具体的には、電子走行層3は、上端部すなわち電子供給層5とのへテロ接合界面(詳細には中間層4とのへテロ接合界面)の直下に、2次元電子ガス層3aを有する。2次元電子ガス層3aは、ヘテロ接合界面における結晶歪みに基づくピエゾ圧電効果によって発生するピエゾ電界に応じて形成され、電子供給層5によって供給された電子を高速走行させる。
中間層4は、電子走行層3に比して大きいバンドギャップエネルギーを有するアンドープAlN等の窒化物系化合物半導体を用いて実現され、電子走行層3と電子供給層5とのへテロ接合界面に形成される。このような中間層4は、上述した2次元電子ガス層5を通常(すなわち中間層4が形成されていない場合)に比して高密度にする。これによって、低損失かつ高出力特性を有するHEMT100が実現される。
電子供給層5は、電子走行層3に比してバンドギャップエネルギーが大きい化合物半導体、例えばアンドープAl0.25Ga0.75Nを用いて実現され、中間層4の上に積層される。この場合、電子供給層5は、電子走行層3に比して薄い層厚を有し、電子走行層3(詳細には中間層4)に対してヘテロ接合される。このような電子供給層5は、中間層4を介して電子走行層3に電子を供給する。かかる電子供給層5によって供給された電子は、電子走行層3の2次元電子ガス層5を高速走行し、例えばソース電極6からドレイン電極8に移動する。
ソース電極6、ゲート電極7、およびドレイン電極8は、電子供給層5に沿って絶縁膜9を挟みこむことによって電子供給層5の上に形成される。この場合、ソース電極6およびドレイン電極8と電子供給層5との間には、各層間のコンタクト抵抗を低減するためのコンタクト層(図示せず)が形成されている。このコンタクト層は、n型不純物が高濃度にドーピングされた窒化物系化合物半導体を用いて実現される。
なお、ソース電極6、ゲート電極7、およびドレイン電極8等の複数の電極を形成する金属材料として、例えば、Ni、Pd、Ir、Pt、Au、Al、Mo、Ti、Cu、W、Cr、Ta、TaSi、およびAlSiの中から選択される少なくとも一つによって実現される金属または合金が挙げられる。
また、ソース電極6およびドレイン電極8は、電子供給層5の上に形成されるオーミック電極として機能し、ゲート電極7は、電子供給層5の上に形成されるショットキー電極として機能する。この場合、ゲート電極7は、フィールドプレート構造に形成される。具体的には、ゲート電極7は、電子供給層5に対してショットキー接合されるショットキー電極層7aと、ショットキー電極層7aの上に積層されるフィールドプレート電極層7bとを有する。
フィールドプレート電極層7bは、ゲート電極7のドレイン電極8側下端部における電界集中を緩和してゲートリーク電流の低減化を可能にするフィールドプレート構造を形成する。具体的には、フィールドプレート電極層7bは、ドレイン電極8に臨んで絶縁膜9上に庇状に張り出すフィールドプレート部7cを有する。このようなフィールドプレート電極層7bは、ショットキー電極層7aに対して電気的に接続される。なお、ショットキー電極層7aは、電子供給層4との良好なショットキー接合を実現するため、例えば、少なくとも電子供給層4と接合する層部分がNi、Pd、Ir、Ptから選ばれる1種類又は複数種からなる層で構成され、この層上にAu層が積層された積層構造を有することが望ましい。
絶縁膜9は、電子供給層5の上部であって、例えばソース電極6、ゲート電極7、およびドレイン電極8の各間に形成され、ソース電極6、ゲート電極7、およびドレイン電極8を互いに絶縁する。具体的には、絶縁膜9は、電気的な絶縁性に優れ、例えばシリコン窒化物等に比して比誘電率が低い所定の酸化物を用いて実現される。また、絶縁膜9は、0.5μm以上の膜厚を有し、より好ましくは、1.0μm以上の膜厚を有する。このような絶縁膜9は、例えばソース電極6、ゲート電極7、およびドレイン電極8の各間において、高い絶縁耐圧性を有するとともにリーク電流を低減できる。なお、絶縁膜9は、1.0μm以上に膜厚を大きくすることによって、このような低リーク電流特性および高耐圧特性をさらに高めることができる。
絶縁膜10は、ソース電極6、ゲート電極7、およびドレイン電極8を互いに絶縁するとともに、HEMT100の表面を外的な損傷から保護するパッシベーション膜として機能する。具体的には、絶縁膜10は、上述した絶縁膜9と同様の酸化物を用いて実現され、0.5μm以上の膜厚を有し、より好ましくは、1.0μm以上の膜厚を有する。このような絶縁膜10は、例えばソース電極6、ゲート電極7、およびドレイン電極8等のHEMT100の表面を被覆し、かかるHEMT100の表面に対する機械的損傷、化学薬品等による化学的損傷、および静電破壊等の電気的損傷を防止する。
なお、上述した絶縁膜9,10を実現する所定の酸化物として、例えば、SiO2、TiO2、ZrO2、Al23、HfO2、およびScO2の中から選択される少なくとも一つを主成分にする酸化物が用いられる。好ましくは、SiO2を主成分にする酸化物が用いられる。
接合膜11a〜11dは、窒化物を主成分にする窒化物系の膜であり、電子供給層5の上に形成した複数の電極等の金属部と絶縁膜との各間に介在し、これら金属部と絶縁膜とを接合する。具体的には、接合膜11aは、ソース電極6の上部に形成され、ソース電極6と絶縁膜10との接合界面に介在することによってソース電極6と絶縁膜10とを接合する。接合膜11bは、絶縁膜9の上部に形成され、ゲート電極7のフィールドプレート電極層7bと絶縁膜9との接合界面に介在することによってフィールドプレート電極層7bと絶縁膜9とを接合する。接合膜11cは、ドレイン電極8の上部に形成され、ドレイン電極8と絶縁膜10との接合界面に介在することによってドレイン電極8と絶縁膜10とを接合する。接合膜11dは、接合膜11bは、ゲート電極7のフィールドプレート電極層7bの上部に形成され、フィールドプレート電極層7bと絶縁膜10との接合界面に介在することによってフィールドプレート電極層7bと絶縁膜10とを接合する。この場合、フィールドプレート電極層7bは、接合膜11b,11dによって厚さ方向に挟まれている。
このような接合膜11a〜11dは、SiまたはAlとNとによって形成される窒化物(例えばSiNxまたはAlN等)を主成分にして成膜され、1nm以上の膜厚を有する。この場合、接合膜11a〜11dは、かかる窒化物を主成分にしていれば、他の成分を含んでいてもよい。また、接合膜11a〜11dの膜厚は、電極等の金属部と絶縁膜との接合以外でデバイスの機能を接合膜11a〜11dに持たせない程度の膜厚、例えば10nm程度であればよく、それ以上であっても問題はないが、薄いほど好ましい。
ここで、上述した接合膜11bは、膜厚0.5μm以上の絶縁膜9に対してフィールドプレート電極層7bを積層可能にする。この場合、接合膜11bは、この絶縁膜9とフィールドプレート電極層7bとを接合するとともに、この絶縁膜9とフィールドプレート電極層7bとの密着性を高め、この絶縁膜9とフィールドプレート電極層7bとの剥離を防止する。また、上述した接合膜11a,11c,11dは、ソース電極6、ドレイン電極8、およびゲート電極7の各上部に対して膜厚0.5μm以上の絶縁膜10を積層可能にする。この場合、接合膜11a,11c,11dは、この絶縁膜10とソース電極6、ドレイン電極8、およびゲート電極7とを接合するとともに、この絶縁膜10とソース電極6、ドレイン電極8、およびゲート電極7との密着性を高め、この絶縁膜10とソース電極6、ドレイン電極8、およびゲート電極7との剥離を防止する。
なお、SiとNとによって形成される窒化物(SiNx)を主成分にして上述した接合膜11a〜11dを成膜する場合、このSiNxの組成比Si/Nは、1.5以上、2.9以下であることが望ましい。すなわち、このSiNxは、0.34≦x≦0.67の条件を満足するものであることが望ましい。これによって、このSiNxの応力を小さくすることができる。
一方、上述した接合膜11a〜11dによって各電極に密着させた絶縁膜9,10は、上述した所定の酸化物を主成分にして膜厚0.5μm以上に成膜されるので、例えばSiNxを主成分にした絶縁膜に比して、リーク電流をより低減できるとともに絶縁耐圧を向上させることができる。また、絶縁膜9,10は、HEMT100における電流コラプスの発生を抑制することができる。したがって、このような絶縁膜9,10は、HEMT100の更なる高信頼化を実現することができる。
このような構成を有するHEMT100は、ハイパワーの駆動電力に耐えうる高耐圧特性を有するとともに、例えばドレイン電流を制御する際にゲートリーク電流を低減することができ、さらに、電流コラプス等を抑制することができる。このようなHEMT100等のFETを用いることによって、例えば、車載用デバイス、電源用高耐圧デバイス、大電流電子デバイス等の高性能電子デバイスが実現される。
なお、このようなHEMT100では、ソース電極6とドレイン電極8とを作動させた場合、電子走行層3のヘテロ接合界面に形成される2次元電子ガスがキャリアとして利用され、電子走行層3に供給された電子が2次元電子ガス層3a中を高速走行してドレイン電極8まで移動する。このとき、ゲート電極7に印加する電圧を制御してゲート電極7直下の空乏層の厚さを変化させることによって、ソース電極6からドレイン電極8へ移動する電子、すなわちドレイン電流を制御することができる。
つぎに、HEMT100の製造工程を例示して、この実施の形態にかかる半導体素子の製造方法を説明する。図2は、化合物半導体層上に絶縁膜および電極を形成するまでの製造工程を説明するための断面模式図である。図3は、電極および絶縁膜の各上部に接合膜を形成する製造工程を説明するための断面模式図である。図4は、接合膜を介して絶縁膜の上部に形成したフィールドプレート電極層の上部に接合膜を形成するまでの製造工程を説明するための断面模式図である。以下、図2〜4を参照しつつHEMT100の製造工程を説明する。
HEMT100は、サファイアまたはシリコン等の基板1上に、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法によって化合物半導体層が形成され、この化合物半導体層上に複数の電極および絶縁膜が形成される。この場合、絶縁膜は、上述した窒化物を主成分にする結合膜を介して複数の電極の各間または各上部に形成される。
具体的には、まず、サファイアまたはシリコン等の基板1を設置して真空度を100[hPa]としたMOCVD装置内に、窒化物系化合物半導体の原料となるトリメチルガリウム(TMGa)とアンモニア(NH3)とをそれぞれ100[cm3/min]、12[l/min]の流量で導入し、成長温度1100[℃]で、層厚50[nm]のGaNからなるバッファ層2を基板1上に積層する。つづいて、TMGaとNH3とをそれぞれ100[cm3/min]、12[l/min]の流量で導入し、成長温度1050[℃]で、層厚400[nm]のアンドープGaNからなる電子走行層3をバッファ層2上に積層する。
つぎに、トリメチルアルミニウム(TMAl)とNH3とをそれぞれ50[cm3/min]、12[l/min]の流量で導入し、成長温度1050[℃]で、層厚1[nm]のアンドープAlNからなる中間層4を電子走行層3上に積層する。さらに、TMAlとTMGaとNH3とをそれぞれ50[cm3/min]、100[cm3/min]、12[l/min]の流量で導入し、成長温度1050℃で、層厚30nmのアンドープAl0.25Ga0.75Nからなる電子供給層5を中間層4上に積層する。この場合、電子供給層5のキャリア濃度は、1×1016[cm-3]である。
その後、フォトリソグラフィを利用したパターンニングによって、電子供給層5上にSiO2膜からなるマスクを形成するとともに、ソース電極6およびドレイン電極8を形成すべき領域に各電極形状に対応した開口部を形成する。そして、この開口部にTi、AlおよびAuをそれぞれ膜厚50[nm]、50[nm]、および100[nm]として順次蒸着して、ソース電極6およびドレイン電極8を形成する。
つづいて、この電子供給層5上のマスクを除去し、ソース電極6およびドレイン電極8の間の電子供給層5上に、例えば膜厚1.5μmのSiO2膜を絶縁膜9として蒸着する。その後、この絶縁膜9の一部分であってゲート電極7のショットキー電極層7aを形成すべき領域をエッチングし、ショットキー電極層7aの形状に対応した開口部をこの絶縁膜9に形成する。そして、この開口部にPtおよびAuをそれぞれ膜厚100[nm]および200[nm]として順次蒸着し、図2に示すようにショットキー電極層7aを形成する。なお、ここで、Ptの代わりに、例えばNi、Pd、Irのいずれかを蒸着するようにしてもよい。
つぎに、これまでに形成した電子供給層5、ソース電極6、ショットキー電極層7a、ドレイン電極8、および絶縁膜9の各上部にフォトレジストからなるマスク15を形成する。そして、このマスク15の一部分であって接合膜11a〜11cを形成すべき各領域をエッチングし、接合膜11a〜11cの形状に対応した各開口部をマスク15に形成する。つづいて、これらの各開口部に、例えば膜厚10nmのSiNx膜を接合膜11a〜11cとしてそれぞれ形成する。この場合、図3に示すように、ソース電極6の上部に接合膜11aが成膜され、絶縁膜9上の一部分であってフィールドプレート電極層7bを形成すべき領域に接合膜11bが成膜され、ドレイン電極8の上部に接合膜11cが成膜される。その後、このマスク15を除去する。
つづいて、これまでに形成した電子供給層5、ショットキー電極層7a、絶縁膜9、および接合膜11a〜11cの各上部にフォトレジストからなるマスク16を形成する。そして、このマスク16の一部分であってフィールドプレート電極層7bを形成すべき領域、すなわちショットキー電極層7aおよび接合膜11bの各上部に当たる領域をエッチングし、フィールドプレート電極層7bの形状に対応した開口部をマスク16に形成する。つぎに、このマスク16の開口部に、Ti、PtおよびAuをそれぞれ膜厚50[nm]、200[nm]、および200[nm]として順次蒸着し、図4に示すように、フィールドプレート電極層7bを形成する。この場合、フィールドプレート電極層7bは、ショットキー電極層7aおよび接合膜11bの各上部に積層され、ショットキー電極層7aに電気的に接続される。また、接合膜11bは、フィールドプレート電極層7bと絶縁膜9とを接合するとともにフィールドプレート電極層7bと絶縁膜9との密着性を高め、これら両者の剥離を防止する。さらに、図4に示すように、このフィールドプレート電極層7bの上部に、例えば膜厚10nmのSiNx膜を接合膜11dとして成膜する。
その後、このマスク16を除去し、これまでに形成した電子供給層5、絶縁膜9、および接合膜11a〜11dの各上部に、例えば膜厚2.0μmのSiO2膜を絶縁膜10として蒸着する。この場合、絶縁膜10は、上述した絶縁膜9に接合するとともに、接合膜11a,11c,11dを介してソース電極6、ドレイン電極8、フィールドプレート電極7bに密着する。接合膜11a,11c,11dは、ソース電極6、ドレイン電極8、およびフィールドプレート電極層7bと絶縁膜10との各密着性を高め、これら両者の剥離を防止する。このようにして、上述した図1に示したHEMT100が形成される。
なお、上述したソース電極6、ゲート電極7、およびドレイン電極8は、Ni、Pd、Ir、Pt、Au、Al、Mo、Ti、Cu、W、Cr、Ta、TaSi、およびAlSiの中から選択される少なくとも一つによって実現される金属または合金を金属材料に用いて形成すればよい。例えば、フィールドプレート電極層7bは、Ti/Pt/Au積層構造を有する代わりに、Ti/Pd/Au積層構造またはCr/Au積層構造を有するものであってもよい。
また、上述した絶縁膜9,10は、SiO2、TiO2、ZrO2、Al23、HfO2、およびScO2の中から選択される少なくとも一つを主成分にして成膜すればよく、例えば、SiO2を主成分にする酸化膜(SiO2膜)に代えてAl23を主成分にする酸化膜(Al23膜)であってもよい。
さらに、上述した接合膜11a〜11dは、SiまたはAlとNとによって形成される窒化物(例えばSiNxまたはAlN等)を主成分にして成膜すればよく、例えば、SiNxに代えてAlNを主成分にしてもよい。
また、接合膜11aは、ソース電極6の側面に成膜されてもよいが、ソース電極6の各表面のうちの絶縁膜10が成膜される面(すなわち図1に示すソース電極6の上面)に形成されれば、ソース電極6と絶縁膜10との密着性を確保できる。これは、ソース電極6の上面と絶縁膜10との接合面積がソース電極6の側面と絶縁膜10との接合面積に比して十分大きいためである。このことは、ドレイン電極8上の接合膜11cとフィールドプレート電極層7b上の接合膜11dについても同様である。
さらに、接合膜11bは、ショットキー電極層7aと絶縁膜9との接合界面に形成されてもよいが、絶縁膜9の各面のうちのフィールドプレート電極層7bが積層される面(図1に示す絶縁膜9の上面)に形成されれば、ゲート電極7と絶縁膜9との密着性を確保でき、絶縁膜9とフィールドプレート電極層7bとの剥離、電子供給層5とショットキー電極層7aとの剥離、およびショットキー電極層7aとフィールドプレート電極層7bとの剥離を防止できる。これは、フィールドプレート電極層7bの下面と絶縁膜9との接合面積がショットキー電極層7aの側面と絶縁膜9との接合面積に比して十分大きいためである。
なお、上述した実施の形態では、化合物半導体層上に形成される複数の電極と絶縁膜との各接合界面に、所定の窒化物を主成分にする接合膜を介在させ、かかる接合膜によって複数の電極と絶縁膜とを確実に接合してHEMT100を実現した。一方、このような接合膜を複数の金属配線と層間の絶縁膜との接合界面に介在させることによって、かかる金属配線と層間の絶縁膜との密着性を高めた多層配線構造の半導体素子を実現できる。図5は、この発明の実施の形態の変形例にかかる半導体素子の一構成例を示す断面模式図である。
図5に示すように、この実施の形態の変形例にかかる多層配線構造の半導体素子200は、サファイアまたはシリコン等の基板21の上に、GaNからなるバッファ層22と、所定の金属材料からなる金属層23と、複数の金属配線が形成された多層配線層24と、多層配線層24に含まれる複数の金属配線のいずれかに対して電気的に接続された電極を複数形成された電極層25とを有する。
バッファ層22は、基板21と金属層23との格子定数差または基板21と金属層23との間に発生する応力を緩和する。金属層23は、このバッファ層22を介し、基板21の上部に積層される。この場合、金属層23は、例えば半導体素子200のグランド層として機能する。なお、金属層23は、Ni、Pd、Ir、Pt、Au、Al、Mo、Ti、Cu、W、Cr、Ta、TaSi、およびAlSiの中から選択される少なくとも一つによって実現される金属または合金を用いて形成される。
多層配線層24は、金属配線層と層間絶縁膜とを交互に積層または成膜して形成され、複数の金属配線と層間絶縁膜とが交互に形成された多層配線構造を有する。具体的には、多層配線層24は、複数の金属配線31〜38と複数の絶縁膜41〜44とが交互に形成された3層の多層配線構造を有する。この場合、かかる金属配線31〜38と絶縁膜41〜44との各接合界面には、所定の窒化物を主成分にする膜厚1nm以上の窒化物系の接合膜が形成されている。かかる接合膜は、上述したHEMT100の接合膜11a〜11dと同様に、金属配線等の金属部と絶縁膜とを確実に接合するとともに、かかる金属部と接合膜との密着性を高めている。なお、半導体素子200に含まれる多層配線層は、2層以上の多層配線構造を有するものであればよく、特に3層の多層配線構造を有するものに限定されない。
電極層25は、多層配線層24の上部に形成され、この多層配線層24に含まれる複数の金属配線の少なくとも一つに対して電気的に接続される電極を複数有する。例えば、電極層25は、所定の金属材料によって形成された電極26,27を有する。電極26は、多層配線層24の金属配線38の上部に積層され、この金属配線38に電気的に接続される。この場合、電極26は、接合膜29bを介して絶縁膜44の上部に形成される。この接合膜29bは、上述したHEMT100の接合膜11a〜11dと同様に、電極26と絶縁膜44とを確実に接合し、これら両者の密着性を高めている。電極27は、多層配線層24の金属配線37の上部に積層され、この金属配線37に電気的に接続される。この場合、電極27は、接合膜29dを介して絶縁膜44の上部に形成される。この接合膜29dは、上述したHEMT100の接合膜11a〜11dと同様に、電極27と絶縁膜44とを確実に接合し、これら両者の密着性を高めている。
また、電極層25は、多層配線層24の上部表面および電極層25内の複数の電極の縁部を被覆する絶縁膜28を有する。具体的には、絶縁膜28は、例えば多層配線層24の絶縁膜44の上部と電極26,27の縁部とを被覆し、電極層25内の複数の電極を互いに絶縁するとともに、上述したHEMT100の絶縁膜10とほぼ同様に半導体素子200の表面を外的な損傷から保護するパッシベーション膜として機能する。このような絶縁膜28は、例えば多層配線層24の上端部の絶縁膜44の上部に成膜されるとともに、接合膜29a,29cを介して電極26,27の各縁部に接合される。かかる電極26,27と絶縁膜28との各接合界面に介在させた接合膜29a,29cは、上述したHEMT100の接合膜11a〜11dと同様に、電極26,27と絶縁膜28とを確実に接合し、これら両者の密着性を高めている。
つぎに、上述した多層配線層24の構成について詳細に説明する。多層配線層24は、図5に示すように、絶縁膜41と、金属配線31,32と、絶縁膜42と、金属配線33,34と、絶縁膜43と、金属配線35,36と、絶縁膜44とを交互に形成した3層の多層配線構造を有する。この場合、絶縁膜41〜44と金属配線31〜36との各接合界面には、所定の窒化物を主成分にする膜厚1nm以上の窒化物系の接合膜が形成されている。すなわち、絶縁膜41〜44および金属配線31〜36は、このような接合膜によって厚さ方向に挟まれている。
具体的には、絶縁膜41は、接合膜61を介して金属層23の上部に形成される。接合膜61は、金属層23と絶縁膜41とを確実に接合し、両者の密着性を高める。この絶縁膜41の上部には、接合膜62を介して金属配線31が形成され、接合膜63を介して金属配線32が形成される。接合膜62,63は、金属配線31,32と絶縁膜41とをそれぞれ確実に接合し、両者の密着性を高める。なお、金属配線31は、絶縁膜41および接合膜61の各開口部を通って金属層23に電気的に接続される。
また、金属配線31,32の上部には、接合膜64,65をそれぞれ介して絶縁膜42が形成される。接合膜64,65は、金属配線31,32と絶縁膜42とをそれぞれ確実に接合し、両者の密着性を高める。なお、絶縁膜42は、金属配線31,32の間を通って絶縁膜41に接合される。また、この絶縁膜42の上部には、接合膜66を介して金属配線33が形成され、接合膜67を介して金属配線34が形成される。接合膜66,67は、金属配線33,34と絶縁膜42とをそれぞれ確実に接合し、両者の密着性を高める。なお、金属配線34は、絶縁膜42および接合膜65の各開口部を通って金属配線32に電気的に接続される。
さらに、金属配線33,34の上部には、接合膜68,69をそれぞれ介して絶縁膜43が形成される。接合膜68,69は、金属配線33,34と絶縁膜43とをそれぞれ確実に接合し、両者の密着性を高める。なお、絶縁膜43は、金属配線33,34の間を通って絶縁膜42に接合される。また、この絶縁膜43の上部には、接合膜70を介して金属配線35が形成され、接合膜71を介して金属配線36が形成される。接合膜70,71は、金属配線35,36と絶縁膜43とをそれぞれ確実に接合し、両者の密着性を高める。なお、金属配線35は、絶縁膜43および接合膜68,70の各開口部を通って金属配線33に電気的に接続される。一方、金属配線36は、絶縁膜43および接合膜69の各開口部を通って金属配線34に電気的に接続される。
また、金属配線35,36の上部には、接合膜72,73をそれぞれ介して絶縁膜44が形成される。接合膜72,73は、金属配線35,36と絶縁膜44とをそれぞれ確実に接合し、両者の密着性を高める。なお、絶縁膜44は、金属配線35,36の間を通って絶縁膜43に接合される。また、この絶縁膜43および接合膜72,73には、上述した電極層25の電極26,27に対応する位置に開口部がそれぞれ形成される。かかる絶縁膜43および接合膜72,73の各開口部には、金属配線37,38がそれぞれ形成される。金属配線37は、電極27および金属配線35に対してそれぞれ接合され、かかる電極27と金属配線35とを電気的に接続する。金属配線38は、電極26および金属配線36に対してそれぞれ接合され、かかる電極26と金属配線36とを電気的に接続する。なお、この絶縁膜44の上部には、上述した電極層25が形成される。
ここで、多層配線層24の接合膜61〜73および電極層25の接合膜29a〜29dは、所定の窒化物を主成分にする窒化物系の膜であり、上述したHEMT100の接合膜11a〜11dと同様に、SiまたはAlとNとによって形成される窒化物を主成分にして成膜され、1nm以上の膜厚を有する。したがって、かかる接合膜29a〜29d,61〜73は、電極26,7または金属配線31〜36等の金属部に対して膜厚0.5μm以上の絶縁膜を成膜可能にし、あるいは膜厚0.5μm以上の絶縁膜に対して電極26,7または金属配線31〜36等の金属部を積層可能にする。さらに、接合膜29a〜29d,61〜73は、このような金属部と絶縁膜との密着性を高め、かかる金属部と絶縁膜との剥離を防止することができる。
また、多層配線層24の絶縁膜41〜44および電極層25の絶縁膜28は、上述したHEMT100の絶縁膜9,10と同様に、SiO2、TiO2、ZrO2、Al23、HfO2、およびScO2の中から選択される少なくとも一つを主成分にし、0.5μm以上の膜厚、好ましくは1.0μm以上の膜厚を有する。したがって、かかる絶縁膜28および絶縁膜41〜44は、電極26,27または金属配線31〜38の各間において、高い絶縁耐圧性を有するとともにリーク電流を低減でき、半導体素子200の低リーク電流特性および高耐圧特性を向上させることができる。
このような構成を有する半導体素子200は、さらに複雑な多層配線構造を有することができ、ハイパワーの駆動電力に耐えうる高耐圧特性を有するとともに、例えばドレイン電流を制御する際にゲートリーク電流を低減することができる。このような多層配線構造の半導体素子200を用いることによって、例えば、車載用デバイス、電源用高耐圧デバイス、大電流電子デバイス等の高性能電子デバイスが実現される。
なお、このような多層配線構造の半導体素子200は、上述したHEMT100の場合とほぼ同様に、MOCVDまたは蒸着等による積層・成膜技術、フォトリソグラフィを利用したパターンニング等による配線技術等を用いて製造することができる。この場合、電極または金属配線等の金属部と絶縁膜とを接合する接合膜は、金属部に対する絶縁膜の成膜面(すなわち金属部の上面)または絶縁膜に対する金属部の積層面(すなわち絶縁膜の上面)に形成されればよく、かかる金属部または絶縁膜の側面に形成されてもよい。
以上、説明したように、この発明の実施の形態および変形例では、電極または金属配線を形成する金属部と絶縁膜との接合界面に窒化物系の接合膜を形成し、この接合膜によって金属膜と絶縁膜とを接合するように構成した。このため、酸化物を主成分にする膜厚0.5μm以上の絶縁膜を金属部の表面に確実に成膜でき、または、このような絶縁膜の表面に金属部を確実に積層でき、かかる金属部と絶縁膜との密着性を高めるとともに両者の剥離を防止することができる。これによって、絶縁膜に対するリーク電流を低減できるとともに絶縁膜の絶縁耐圧を高めることができ、所望の低リーク電流特性および高耐圧特性を得られる半導体素子を実現することができる。
この発明の実施の形態にかかる半導体素子によって、ハイパワーの駆動電力に耐えうる高耐圧特性を有するとともに、例えばドレイン電流を制御する際にゲートリーク電流を低減することができ、さらに、電流コラプス等を抑制することができる高性能なFETを実現できる。また、この実施の形態の変形例にかかる半導体素子によって、複雑な多層配線構造を有する大電流電子デバイスを実現できる。さらに、この実施の形態と変形例とを組み合わせることによって、複雑な多層配線構造を有する高性能なFETを実現できる。
なお、上述した実施の形態では、この発明にかかる半導体素子として、FETの一種であるHEMTについて説明したが、この発明は、HEMTに限定して解釈する必要はなく、MISFET(Metal Insulator Semiconductor FET)、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor FET)、MESFET(Metal Semiconductor FET)等の種々なFETに対して適用可能である。
また、この発明は、FET以外にも、ショットキーダイオード等の各種ダイオードに対して適用可能である。この発明を適用したダイオードとして、例えば、HEMT100が備えたソース電極6、ドレイン電極8、およびゲート電極7に替えて、カソード電極およびアノード電極を形成し、このカソード電極をゲート電極7と同様に、ショットキー電極層とフィールドプレート電極層とを積層して形成したフィールドプレート構造としたダイオードが実現できる。この場合、カソード電極とアノード電極との間の化合物半導体層上に絶縁膜が形成され、フィールドプレート電極層は、アノード電極に臨んで絶縁膜上に張り出すとともに窒化物系の接合膜を介して絶縁膜上に密着するフィールドプレート部を有する。
なお、この発明の実施の形態では、窒化物系化合物半導体、特にGaN系化合物半導体を用いて形成された化合物半導体層を有する半導体素子を例示したが、この発明は、窒化物系およびGaN系に限定して解釈する必要はなく、他の化合物半導体を用いて形成された化合物半導体層を有する半導体素子に対しても適用可能である。
この発明の実施の形態にかかる半導体素子の一構成例を示す断面模式図である。 化合物半導体層上に絶縁膜および電極を形成するまでの製造工程を説明するための断面模式図である。 電極および絶縁膜の各上部に接合膜を形成する製造工程を説明するための断面模式図である。 接合膜を介して絶縁膜の上部に形成したフィールドプレート電極層の上部に接合膜を形成するまでの製造工程を説明するための断面模式図である。 この発明の実施の形態の変形例にかかる半導体素子の一構成例を示す断面模式図である。
符号の説明
1,21 基板
2,22 バッファ層
3 電子走行層
3a 2次元電子ガス層
4 中間層
5 電子供給層
6 ソース電極
7 ゲート電極
7a ショットキー電極層
7b フィールドプレート電極層
7c フィールドプレート部
8 ドレイン電極
9,10 絶縁膜
11a〜11d 接合膜
15,16 マスク
23 金属層
24 多層配線層
25 電極層
26,27 電極
28 絶縁膜
29a〜29d 接合膜
31〜38 金属配線
41〜44 絶縁膜
61〜73 接合膜
100 HEMT
200 半導体素子

Claims (8)

  1. 電極または金属配線を形成する金属部と該金属部を絶縁または保護する絶縁膜とを有する半導体素子において、
    前記金属部と前記絶縁膜との接合界面に形成され、前記金属部と前記絶縁膜とを接合する窒化物系の接合膜を備えたことを特徴とする半導体素子。
  2. 前記絶縁膜は、SiO2、TiO2、ZrO2、Al23、HfO2、およびScO2の中から選択された酸化物を主成分にすることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子。
  3. 前記絶縁膜の膜厚は、0.5μm以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体素子。
  4. 前記接合膜は、SiまたはAlとNとを主成分にすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の半導体素子。
  5. 前記接合膜の膜厚は、1nm以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の半導体素子。
  6. 前記接合膜は、前記金属部または前記絶縁膜を厚さ方向に挟むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の半導体素子。
  7. 前記金属部は、Ni、Pd、Ir、Pt、Au、Al、Mo、Ti、Cu、W、Cr、Ta、TaSi、およびAlSiの中から選択された少なくとも一つを含む金属材料によって形成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の半導体素子。
  8. 当該半導体素子は、電界効果トランジスタまたはダイオードであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の半導体素子。
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