JP2007244542A - キルティング定規 - Google Patents

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Abstract

【課題】 小型で簡単な機構で構成し、しかも加工布の盛り上がり部を追従しながらスムーズに移動可能なキルティング定規を提供すること。
【解決手段】 左右方向向きの棒状支持体11の右端部に形成された連結部11aに、前後方向向きの布案内体12を構成する案内本体部13の後端部の第1支持部13aが上下揺動可能に連結され、しかもこの棒状支持体11の連結部11aにねじりコイルばね14が外装され、布案内体12は、先端部に布ガイド板15を揺動可能に支持するとともに、ねじりコイルばね14のバネ力で加工布側に回動付勢されている。縫製中に加工布の盛り上がり部を通過する場合、布案内体12は、布ガイド板15を介してねじりコイルばね14のバネ力に抗して上側に揺動するが、盛り上がり部の通過後には、ねじりコイルばね14のバネ力により下方に揺動復帰し、加工布の布表面を追従して移動する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、布押えホルダー又は上送り装置の装着部に着脱可能に装着され、縫目線間隔を一定に保ちながらキルティング生地を縫製する為のキルティング定規に関する。
従来、キルティング生地に縦横に縫目を形成するキルティング縫いに際して、前の縫目線から一定距離をおいて縫目を縫製するような場合に、一般的に、キルティング定規が使用される。このキルティング定規は、通常、押え棒の下端部に装着された布押えホルダー又は上糸送り装置の装着部に、必要に応じて着脱可能に装着される。このキルティング定規については、種々提案されるとともに、実用化されている。
例えば、特許文献1に記載のミシンの定規棒保持装置は、押えホルダの後方支持部の上部に凹処が形成され、この凹処に定規棒の水平部が挿嵌され、板バネで水平部が凹処に押圧されるようになっている。この場合、定規棒の水平部は断面略太鼓状に形成され、常にはその太鼓状の平坦面に板バネの自由端部が圧接し、定規棒の左右方向が所定位置に保持されるようにしてある。
また、特許文献2に記載の定規棒保持装置は、カバー体の両側壁に、一端を外方に開放させたU字状溝を形成し、L字状に曲げ形成された定規棒のうちの、断面円形の軸部をU字状溝の凹部に押し込むと、定規棒は凹部と凸部との間で挟持されるようにしてある。
実公昭53−52500号公報(第1〜3頁、図1〜図2) 実開平5−70477号公報(第6〜7頁、図4〜図6)
特許文献1に記載のミシンの定規棒保持装置においては、断面略太鼓状に形成された定規棒の水平部を、板バネのバネ力で後方支持部の凹処に圧接され、また特許文献2に記載の定規棒保持装置においては、U字状溝の凹部における挟持力により、定規棒は取付けられた所定位置に保持されるようになっている為、特にキルティング生地を縫製する場合に、キルティング生地の表面が上側に大きく波打つような盛り上がり部を通過した後、定規棒はこのように上側に持ち上げられた状態で保持される。
即ち、定規棒は、一旦持ち上げられると、板バネのバネ力や挟持力が強い為、自重で下がることはなく、持ち上げられた状態に保持される。この状態では、定規棒は本来のゲージ機能を発揮できない為、作業者は、定規棒を、キルティング生地の表面に接するように手で下げる操作を行わなければならず、キルティング縫いの作業性が低下するという問題がある。
そこで、特許文献1に記載の定規棒のうちの押え足の一側に位置する一端案内部や、特許文献2に記載の定規棒のうちの前方向きの定規部を上下に弾性変形可能なばね用鋼材やばね用線材で構成することも考えられる。しかし、この場合、装着作業や取外し作業に際して、予期しない外力を受けても塑性変形しないように、ばね用鋼材で構成する場合は、ある程度板厚を厚くし且つ幅広に形成して適当な強度を持たせる必要がある。また、ばね用線材で構成する場合は、ある程度の太い線径の線材で形成して適当な強度を持たせる必要がある。その結果、バネ定数が大きくなり、ばねのたわみ量の変化に対するバネ力の変化が大きくなって、特にキルティング縫いに際して、定規棒がキルティング生地等の波打つような表面をスムーズに移動できないという問題が起こる。
本発明の目的は、小型で簡単な機構で構成し、しかもキルティング生地等の波打つような加工布の布表面をも追従可能なキルティング定規を提供することである。
請求項1のキルティング定規は、加工布を押える布押えを装着する布押えホルダー又は上送り装置の装着部に着脱可能に装着されるキルティング定規であって、装着部に左右方向水平状に着脱可能に装着される棒状支持体と、棒状支持体の一端部に有する連結部と、棒状支持体の連結部に、支持部を介して上下揺動可能に連結され前方に延びる板状の布案内体と、布案内体を加工布側に回動付勢する弾性部材とを備えたものである。
キルティング定規の棒状支持体を布押えホルダー又は上送り装置の装着部に左右方向水平状に装着すると、布案内体は布押えホルダー又は上送り装置の側部において、棒状支持体から前方に延びて加工布側に回動付勢されている。布押えホルダー又は上送り装置の下側に加工布を挟持した状態で縫製が開始され、加工布の盛り上がり部を縫製する際には、布案内体の前端部が回動付勢力に抗してその盛り上がり部により、一旦持ち上げられ、布案内体は上方に揺動する。しかし、盛り上がり部の通過後には、布案内体は弾性部材の回動付勢力により下方に復帰揺動し、加工布の布表面を継続して追従する。
請求項2のキルティング定規は、請求項1において、前記弾性部材は、棒状支持体の連結部に外装されたねじりコイルばねで構成されたものである。
請求項3のキルティング定規は、請求項2において、前記棒状支持体は、布案内体の上下揺動を所定の範囲に規制するストッパー部材を有するものである。
請求項4のキルティング定規は、請求項3において、前記布案内体は支持部を後端部に有する前後方向向きの案内本体部と、この案内本体部の前端部に前後方向向きに連結された布ガイド板とを有し、布ガイド板は案内本体部に揺動可能に支持されたものである。
請求項5のキルティング定規は、請求項1〜4の何れかにおいて、前記案内本体部に、長さ方向と平行な補強リブがほぼ全長に亙って形成されたものである。
請求項1の発明によれば、加工布を押える布押えを装着する布押えホルダー又は上送り装置の装着部に着脱可能に装着されるキルティング定規において、棒状支持体と、連結部と、布案内体と、弾性部材とを設けたので、縫製中に、加工布の盛り上がり部を縫製する際には、布案内体は一次的に上方に揺動するが、盛り上がり部の通過後に、下方に復帰揺動して加工布の布表面を継続して追従するようになり、作業者は、盛り上がり部を通過する毎に布案内体を手作業で布表面まで下降させる必要がなく、縫製作業の作業性が格段に向上する。
更に、キルティング定規は、棒状支持体に布案内体を上下揺動可能に支持し、布案内体を回動付勢する弾性部材を設けた構成なので、キルティング定規を小型且つ軽量で簡単な機構にでき、しかも製作コストを安価にすることができる。
請求項2の発明によれば、前記弾性部材は、棒状支持体の連結部に外装されたねじりコイルばねで構成されたので、ねじりコイルばねを採用することにより布案内体を回動付勢するバネ定数を小さくでき、従って、加工布の布厚の変化によりばねのたわみ量が大きく変化しても、バネ力の変化を小さくできるので、キルティング生地等の波打つような表面を布案内体が通過する場合でもスムーズに移動することができる。しかも、キルティング定規の組み付け作業が簡単化する。その他請求項1と同様の効果を奏する。
請求項3の発明によれば、前記棒状支持体は、布案内体の上下揺動を所定の範囲に規制するストッパー部材を有するので、縫製中において、布案内体はその上下揺動範囲内であれば、加工布の布表面の盛り上がり部をスムーズに通過することができる。しかも、縫製終了時に、布押えホルダー又は上送り装置を上昇位置に上昇させると、布案内体はストッパー部材により上下揺動範囲の最下端部に位置した状態となり、このとき、布案内体は加工布を押圧しない状態となる。それ故、加工布をセットしたり取り出しを行う際に、布案内体が加工布の移動を妨げることなく、スムースに加工布を移動させることができる。その他請求項2と同様の効果を奏する。
請求項4の発明によれば、前記布案内体は支持部を後端部に有する前後方向向きの案内本体部と、この案内本体部の前端部に前後方向向きに連結された布ガイド板とを有し、布ガイド板は案内本体部に揺動可能に支持されたので、この布ガイド板は加工布の布表面の盛り上がり部を追従して上下揺動できることから、ゲージ機能を発揮しながら盛り上がり部をスムーズに通過することができる。その他請求項3と同様の効果を奏する。
請求項5の発明によれば、前記案内本体部に、長さ方向と平行な補強リブがほぼ全長に亙って形成されたので、案内本体部に予期しない外力が加わっても捩じれ変形や撓み変形に対する剛性を高めることができる。その他請求項1〜4の何れかと同様の効果を奏する。
本実施例のキルティング定規は、押え棒の下端部に装着される上送り装置の装着部に棒状支持体を固定し、加工布の表面を追従する布案内体を棒状支持体に上下揺動可能に連結し、しかもバネ付勢してある。
本発明の実施例について図面を参照して説明する。
キルティング定規10を説明する前に、このキルティング定規10を着脱可能に装着する上送り装置1について簡単に説明する。
図1,図5に示すように、上送り装置1は、図示外の針棒に固着された針棒抱き(図示略)の軸部に連結される二股部2aを有する揺動レバー2と、押え棒8の下端に止めネジ(図示略)により固着され、揺動レバー2の基端部を揺動支持する本体フレーム3と、この本体フレーム3に揺動可能に支持された伝達レバー(図示略)と、この伝達レバーの先端部で下方に押圧される送り押え体4と、本体フレーム3の先端部に支持された布押え5等からなっている。但し、送り押え体4はバネ部材(図示略)で上方に付勢されている。
縫製動作が開始されて針棒が上下動すると、揺動レバー2が二股部2aを介して同時に上下に揺動する。揺動レバー2が上方位置にあるとき、伝達レバーを介して送り押え体4がバネ部材のバネ力に抗して下方に押圧され、針板9の上側に載置された加工布W1,W2がベッド部Bの送り歯(図示略)と送り押え体4とで上下方向に挟持され、送り歯により後方に一体的に布送り移動される。揺動レバー2が揺動範囲のほぼ中間位置から下方位置へ揺動したとき、送り押え体4はバネ部材のバネ力により加工布W1から離れると共に、伝達レバーにより元の送り開始位置に復帰する。
ところで、本体フレーム3の後端部に、平面視にてコ字状の装着部6が後方突出状に一体形成されている。この装着部6の左右両側壁部の各々に、軸受け穴6aが対向状に形成され、これら軸受け穴6a間には、後述するキルティング定規10の棒状支持体11を挿通可能に且つ保持可能な軸保持部材7が設けられている。そこで、キルティング定規10の棒状支持体11を軸保持部材7で保持することにより、キルティング定規10が上送り装置1に着脱可能に装着できるようになっている。
次に、キルティング定規10について説明する。図1に示すように、キルティング定規10は、棒状支持体11と、この棒状支持体11に連結された布案内体12と、布案内体12を加工布W1,W2側に付勢するねじりコイルばね14と、この布案内体12の前端部に連結された布ガイド板15と、布案内体12の上下揺動を所定範囲に規制するストッパー部材16を有する。
図1〜図4に示すように、棒状支持体11は、所定長さを有する直線状の軸部材であり、右端部に布案内体12を連結する連結部11aが形成されている。棒状支持体11の上側表面部の殆どに、後述する布ガイド板15からの寸法を、例えば1mm毎に示す複数の寸法線からなる基線20が刻印されている。更に、棒状支持体11の右端部には、平面視にてL字状のストッパー部材16の短壁部16aが固着されている。このストッパー部材16の長壁部16bは連結部11aに対応するように左方向きに形成されている。
布案内体12は、図1,図2,図4,図5に示すように、板部材からなる案内本体部13と、この案内本体部13の前端部に連結された布ガイド板15とを有している。案内本体部13は、前後方向に延び所定幅を有する板部材で構成されている。この案内本体部13の後端部には、左右両側を上側に折り曲げた左右1対の第1支持部13aが形成され、案内本体部13はこれら第1支持部13aを介して棒状支持体11の連結部11aに上下揺動可能に支持されている。
但し、棒状支持体11の連結部11aの左端位置にEリング等の止め輪21が装着され、案内本体部13はストッパー部材16の短壁部16aと止め輪21とで左右方向位置が決められている。ねじりコイルばね14は、図1〜図4に示すように、棒状支持体11の連結部11aに外装され、ねじりコイルばね14の一端がストッパー部材16の長壁部16bに係止され、ねじりコイルばね14の他端は案内本体部13に係止されている。それ故、案内本体部13はこのねじりコイルばね14により加工布W1,W2側に回動付勢されている。
案内本体部13は、この前後方向のほぼ中央部においてほぼへ字状に所定角度(例えば、約20°)屈曲形成されるとともに、左方向きに曲げ形成された前端部において、上側に折り曲げた第2支持部13bを有している。そこで、この第2支持部13bに左右方向向きの支持ピン22を介して布ガイド板15が揺動可能に支持されている。
即ち、布ガイド板15は、図1〜図3に示すように、正面視にてほぼ門型であり、下方に曲げ形成された右端部に第3支持部15aが形成されると共に、下方に曲げ形成された左端部に布ガイド部15bが形成されている。そこで、第2支持部13bに右端が固着された左方向向きの支持ピン22がこれら第3支持部15aと布ガイド部15bの上端部とを順次挿通し、布ガイド板15は支持ピン22により揺動可能に支持されている。
但し、支持ピン22の左端部にEリング等の止め輪23が装着され、布ガイド板15が支持ピン22から外れないようになっている。ところで、案内本体部13には、長さ方向と平行に、ビード加工された補強リブ24(図6参照)がほぼ全長に亙って形成され、案内本体部13に捩じれ変形や撓み変形が起こらないように補強され、案内本体部13の剛性が高めてある。
ここで、図1,図2,図5に示すように、布ガイド部15bの下面は直線状に形成されているが、前端部分において上方傾斜状に形成され、加工布W1,W2が後方に移動する縫製時に、布ガイド板15が加工布W1,W2の表面に沿ってスムーズに移動できるようになっている。
ところで、ストッパー部材16の長壁部16bの下端部分において、図3に示すように、左右方向の中央部分に所定幅を有する切欠き部16cが形成され、案内本体部13の後端部には、図4に示すように、この切欠き部16cに下側から嵌まり込む突出部13cが形成されている。そこで、図7に示すように、ストッパー部材16の切欠き部16cに案内本体部13の突出部13cの上面が当接可能になっている。
図5に示すように、押え棒8が下降位置に下りた状態で、布押え5と針板9との間に加工布W1,W2が挟持された場合、布ガイド部15bは加工布W1,W2の布表面に接するので、案内本体部13の突出部13cの上面はストッパー部材16の切欠き部16cから離れた状態となる。このとき、案内本体部13は、ねじりコイルばね14で下方に回動付勢され、布ガイド部15bは所定のバネ力で加工布W1,W2を押圧する。
しかし、押え棒8が上昇位置に切換えられた場合には、布案内体12はねじりコイルばね14で下方に回動付勢されているため、ストッパー部材16の切欠き部16cと案内本体部13の突出部13cとが当接し、棒状支持体11と布案内体12とが押え棒8に同期して上昇し、針板9上に加工布W1,W2を移動させるスペースが確保される。
次に、このように構成されたキルティング定規10の作用について説明する。
縫製開始に際して、作業者は先ず、押え棒8の下端に上送り装置1を装着し、更にこの上送り装置1の装着部6にキルティング定規10の棒状支持体11を装着する。そして、図5に示すように、作業者は、縫製に供する2枚の加工布W1,W2を重ねられた状態で針板9上に載置し、布端や前回の縫目線等の縫製基準線に対する今回の縫製位置までの距離に基づいて、装着部6の右端位置に基線20を合わせる。図示外の布押えレバーが下降操作されて、押え棒8が下降すると、上送り装置1とキルティング定規10とが一体的に加工布W1,W2上に下降する。
このとき、ねじりコイルばね14のバネ力により布ガイド板15は加工布W1の布表面を下方に押圧する。縫製が開始され、例えば、図8に示すように、先行する布ガイド板15だけが加工布W1の折り返しによる盛り上がり部WAを通過する場合、布ガイド部15bはねじりコイルばね14のバネ力に抗して乗り上げる。しかし、布ガイド部15bが盛り上がり部WAを通過した場合、図5に示すように、ねじりコイルばね14のバネ力により、加工布W1の表面高さまで下降し、継続して加工布W1の布表面を追従しながら移動する。
このように、押え棒8の下端部に装着した上送り装置1の装着部6に着脱可能に装着されるキルティング定規10において、棒状支持体11と、連結部11aと、布案内体12と、ねじりコイルばね14とを設けたので、縫製中に、加工布W1の盛り上がり部WAを縫製する際には、布案内体12は一次的に上方に揺動するが、盛り上がり部WAの通過後には、下方に揺動復帰して加工布W1の布表面を継続して追従するようになり、作業者は、盛り上がり部WAを通過する毎に布案内体12を手作業で布表面まで下降させる必要がなく、縫製作業の作業性が格段に向上する。
更に、キルティング定規10は、棒状支持体11に布案内体12を上下揺動可能に支持し、布案内体12を回動付勢するねじりコイルばね14を設けた構成なので、キルティング定規10を小型且つ軽量で簡単な機構にでき、しかも製作コストを安価にすることができる。
また、布案内体12を回動付勢する為に、棒状支持体11の連結部11aにねじりコイルばね14が外装されたので、ねじりコイルばね14を採用することにより布案内体12を回動付勢するバネ定数を小さくでき、従って、加工布W1の布厚の変化によりばねのたわみ量が大きく変化しても、バネ力の変化を小さくできるので、キルティング生地等の波打つような表面を布案内体12が通過する場合でもスムーズに移動することができる。しかもキルティング定規10の組み付け作業が簡単化する。
また、棒状支持体11は、布案内体12の上下揺動を所定の範囲に規制するストッパー部材16を有するので、縫製中において、布案内体12はその上下揺動範囲内であれば、加工布W1の布表面の盛り上がり部WAをスムーズに通過するようになる。しかも、縫製終了時に、上送り装置1を上昇位置に上昇させると、布案内体12はストッパー部材16により上下揺動範囲の最下端部に位置した状態となり、このとき、布案内体12は加工布W1を押圧しない状態となる。それ故、加工布W1をセットしたり取り出しを行う際に、布案内体12が加工布W1の移動を妨げることなく、スムースに加工布W1を移動させることができる。
また、布案内体12は1対の第1支持部13aを後端部に有する前後方向向きの案内本体部13と、この案内本体部13の前端部に前後方向向きに連結された布ガイド板15とを有し、布ガイド板15は案内本体部13に揺動可能に支持されたので、この布ガイド板15は布ガイド部15aを介して加工布W1の布表面の盛り上がり部WAを追従して上下揺動できることから、ゲージ機能を発揮しながら盛り上がり部をスムーズに通過することができる。
更に、案内本体部13に、長さ方向と平行な補強リブ24がほぼ全長に亙って形成されたので、案内本体部13に予期しない外力が加わってもの捩じれ変形や撓み変形に対する剛性を高めることができる。
次に、前記実施例を部分的に変更した変更形態について説明する。
1)図9に示すように、キルティング定規10は、通常の布押えホルダー26の後端部の装着部に装着するようにしてもよい。この場合には、キルティング生地に代えて、通常の加工布を縫製する場合にも、キルティング定規10を使用することができる。
2)案内本体部13に形成する補強リブ24に代えて、案内本体部13の左端部又は右端部を長さ方向に亙って上側に曲げるフランジ加工を施すことにより、案内本体部13の捩じれ変形や撓み変形に対する剛性を高めるようにしてもよい。
3)案内本体部13は、その途中部で屈曲させることなく、平板で構成するようにしてもよい。
4)ねじりコイルばね14の代わりに、圧縮コイルばね又は引張コイルばねを用いてもよい。このときは、案内本体部13とストッパー部材16とに係合させるようにばねを装着する。
5)本発明は以上説明した実施例に限定されるものではなく、当業者でれば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、前記実施例に種々の変更を付加して実施することができ、本発明はそれらの変更形態をも包含するものである。
本発明の実施例に係るキルティング定規を上送り装置の装着部に装着した斜視図である。 キルティング定規の斜視図である。 キルティング定規の正面図である。 キルティング定規の平面図である。 キルティング定規を上送り装置の装着部に装着した右側面図である。 図2のF−F線縦断正面図である。 図4のG−G線縦断側面図である。 加工布の盛り上がり部を乗り換えるときの図5相当図である。 キルティング定規を布押えホルダーに装着した側面図である。
符号の説明
1 上送り装置
6 装着部
10 キルティング定規
11 棒状支持体
11a 連結部
12 布案内体
13 案内本体部
13a 第1支持部
14 ねじりコイルばね(弾性部材)
15 布ガイド板
16 ストッパー部材
24 補強リブ
26 布押えホルダー

Claims (5)

  1. 加工布を押える布押えを装着する布押えホルダー又は上送り装置の装着部に着脱可能に装着されるキルティング定規において、
    前記装着部に左右方向水平状に着脱可能に装着される棒状支持体と、
    前記棒状支持体の一端部に有する連結部と、
    前記棒状支持体の連結部に、支持部を介して上下揺動可能に連結され前方に延びる板状の布案内体と、
    前記布案内体を前記加工布側に回動付勢する弾性部材と、
    を備えたことを特徴とするキルティング定規。
  2. 前記弾性部材は、前記棒状支持体の連結部に外装されたねじりコイルばねで構成されたことを特徴とする請求項1に記載のキルティング定規。
  3. 前記棒状支持体は、前記布案内体の上下揺動を所定の範囲に規制するストッパー部材を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のキルティング定規。
  4. 前記布案内体は前記支持部を後端部に有する前後方向向きの案内本体部と、この案内本体部の前端部に前後方向向きに連結された布ガイド板とを有し、前記布ガイド板は前記案内本体部に揺動可能に支持されたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のキルティング定規。
  5. 前記案内本体部に、長さ方向と平行な補強リブがほぼ全長に亙って形成されたことを特徴とする請求項4に記載のキルティング定規。
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