このような従来の節電装置では、出力電圧は変圧器のタップ切替により行っているので段階的にしか制御できないという課題がある。
また、節電効果が分かり難いという課題がある。
また、節電率を求められないという課題がある。
また、節電運転中に節約電力を求めることができないという課題がある。
また、節電装置が節電運転モードで負荷投入時した時には、負荷の突入電流により出力電圧が予想以上に低下し、照明器が点灯しないなど負荷がスムーズに立ち上がらない場合があるという課題がある。
また、負荷投入時の突入電流による入力電圧や出力電圧の低下により、変圧器のタップ切り替えにチャタリングが生じ、出力電圧が不安定になるという課題があり、チャタリングせず安定して電力供給することが要求されている。
また、使用電力量が契約電力量を超えると、電力使用料金が割高となる場合があるが、使用電力量が契約電力量を上回る場合であっても、節電切替ができないという課題がある。
また、複数の節電装置が設置された場合には、これらの節電装置を集中管理できないという課題がある。
さらに、2つの変圧器により各相電圧を下げる構成では、装置の大型化や重量が増加し、コストが高くなるという課題がある。
本発明は上記課題を解決するもので、出力電圧を連続可変できる節電装置を提供することを第1の目的とする。
第2の目的は、電圧低減率や節電電力や節約電力量を表示して節電効果を簡略的に表示し、節電効果を容易に確認可能とすることにある。
第3の目的は、節電率を求められるようにすることにある。
第4の目的は、節電運転中でも節電電力を求められるようにすることにある。
第5の目的は、効果的な省エネルギーを図ることにある。
第6の目的は、環境面から観た節電効果を表示しさらに使用者の節電意識を高めることにある。
第7の目的は、安定した負荷の立ち上げを可能とすることにある。
第8の目的は、使用電力量が契約電力量を上回る場合は、契約電力量以下となるよう制御し、電力使用料金を下げることにある。
第9の目的は、チャタリングを防止し、安定した電力供給をすることにある。
第10の目的は、複数の節電装置を集中管理することができる節電装置を提供することにある。
第11の目的は、1つの変圧器に単相三線両相共に巻線を巻くことにより、装置の小型、軽量化及びコストを下げることにある。
本発明の節電装置は上記目的を達成するために、交流電源および負荷の間に1次巻線を配した直列変圧器と、出力側が前記直列変圧器の2次巻線に接続された回生形インバータを備え、前記回生形インバータにより負荷に印加する電圧を制御するものである。
本発明によれば、回生形インバータにより、直列変圧器から電力を取り出し供給側へ戻しながら、2次巻線の電流または電圧のすくなくともいずれか一方を制御することで、出力電圧を連続可変できる節電装置が得られる。
また他の手段は、請求項1に記載の節電装置において、交流電源に回生形インバータの入力側が接続されたものである。
本発明によれば、出力電圧を連続可変できる節電装置が得られる。
また他の手段は、請求項1に記載の節電装置において、負荷に回生形インバータの入力側が接続されたものである。
本発明によれば、出力電圧を連続可変できる節電装置が得られる。
また他の手段は、請求項1から3のいずれかに記載の節電装置において、回生形インバータは、入力側に交流電力と直流電力を相互に変換できる両方向順変換器を備えた電圧形インバータとしたものである。
本発明によれば、電圧形インバータが回生形インバータとして動作することができ、出力電圧を連続可変できる節電装置が得られる。
また他の手段は、請求項1から3のいずれかに記載の節電装置において、回生形インバータは電流形インバータとしたものである。
本発明によれば、電流形インバータは回生形インバータとして動作できるので、出力電圧を連続可変できる節電装置が得られる。
また他の手段は、請求項1から3のいずれかに記載の節電装置において、回生形インバータは、交流チョッパ回路としたものである。
本発明によれば、交流チョッパ回路は回生形インバータとして動作できるので、出力電圧を連続可変できる節電装置が得られる。
また他の手段は、請求項1から6のいずれかに記載の節電装置において、入力系統および出力系統が単相3線式であり、直列変圧器の第1の1次巻線が中性線以外の一方の配線に介挿され、第2の1次巻線が中性線以外の他方の配線に介挿されているものである。
本発明によれば、単相3線式電源の各相の電圧を可変することができ、単相3線式の配線でも出力電圧を連続可変できる節電装置が得られる。
また他の手段は、消費側で必要の無い分の電力を供給側へ戻す節電方法としたものである。
本発明によれば、消費側で必要の無い分の電力を供給側へ戻すことができ、効果的な省エネルギーを図ることができる節電装置が得られる。
また他の手段は、請求項1から7のいずれかに記載の節電装置において、回生形インバータの入力電力または出力電力の少なくともいずれかひとつを計測するインバータ電力計測手段と、前記インバータ電力計測手段の出力を表示する表示手段とを備えたものである。
本発明によれば、インバータ電力つまりは回生電力を計測表示し、節電効果を簡略的に表示することで節電効果を容易に確認可能とすることができる節電装置が得られる。
また他の手段は、節電装置の入力電圧と出力電圧の差を算出する低減電圧演算手段と、前記低減電圧演算手段の出力を表示する表示手段とを備えたものである。
本発明によれば、低減電圧を算出表示し、節電効果を簡略的に表示することで節電効果を容易に確認可能とすることができる節電装置が得られる。
また他の手段は、節電装置の入力電圧と出力電圧の差と入力電圧の比率を算出する電圧低減率演算手段と、前記電圧低減率演算手段の出力を表示する表示手段とを備えたものである。
本発明によれば、電圧低減率を算出表示し、節電効果を簡略的に表示することで節電効果を容易に確認可能とすることができる節電装置が得られる。
また他の手段は、節電装置の入力電力または出力電力のいずれかを計測する電力計測手段と、前記節電装置の節電停止時の前記電力計測手段の出力を記憶する通常電力記憶手段と、前記節電装置の節電運転時の前記電力計測手段の出力を記憶する節電電力記憶手段と、前記節電装置の出力電圧を計測する負荷電圧計測手段と、前記節電装置の節電停止時の前記負荷電圧計測手段の出力を記憶する通常電圧記憶手段と、前記節電装置の節電運転時の前記負荷電圧計測手段の出力を記憶する節電電圧記憶手段と、前記通常電圧記憶手段の出力と前記節電電圧記憶手段の出力とを演算する節約電圧演算手段と、前記通常電力記憶手段の出力と、前記節電電力記憶手段の出力と、前記節約電圧演算手段の出力とから節電率を求める節電率演算手段とから構成したものである。
本発明によれば、節電率を求めることができる節電装置が得られる。
また他の手段は、節電装置の入力電圧と出力電圧の差を算出する低減電圧演算手段と、負荷電力または電源電力のいずれかひとつを計測する電力計測手段と、負荷に応じた節電率を記憶する節電率記憶手段と、前記低減電圧演算手段の出力と前記電力計測手段の出力と前記節電率記憶手段の出力とから節約電力を演算する節約電力演算手段とを備えたものである。
本発明によれば、節電運転中でも節約電力を演算表示でき、節電効果を簡略的に表示することで節電効果を容易に確認可能とすることができる節電装置が得られる。
また他の手段は、節電率演算手段の出力値により節電率記憶手段の内容を設定する節電率設定手段を備えたものである。
本発明によれば、節電率設定手段により節電率演算手段で求めた節電率を節電率記憶手段に自動設定ができ、節電効果の算出を容易とすることができるのでセ節電効果を容易に確認可能な節電装置が得られる。
また他の手段は、電力計測手段は、節電装置の出力電圧を計測する負荷電圧計測手段と、節電装置の出力電流を計測する負荷電流計測手段とから構成したものである。
本発明によれば、節電装置の出力電力を計測することができるので、節電効果を容易に確認可能な節電装置が得られる。
また他の手段は、電力計測手段は、節電装置の入力電圧を計測する電源電圧計測手段と、節電装置の入力電流を計測する電源電流計測手段とから構成したものである。
本発明によれば、節電装置の入力電力を計測することができるので、節電効果を容易に確認可能な節電装置が得られる。
また他の手段は、負荷電圧計測手段は、節電装置の入力電圧を計測する電源電圧計測手段と、節電装置の入力電圧と出力電圧の差を算出する低減電圧演算手段と、前記電源電圧計測手段と前記低減電圧演算手段と接続され節電装置の出力電圧を演算する負荷電圧演算手段とから構成したものである。
本発明によれば、出力電圧を計測することなく、入力電圧のみ計測することで出力電圧を間接的に求められるので、より簡易な構成で節電効果を容易に確認可能な節電装置が得られる。
また他の手段は、負荷電流計測手段または電源電流計測手段は、回生形インバータの入力電流または出力電流の少なくともいずれか一方を測定するインバータ電流計測手段と、直列変圧器の巻数比記憶手段と、前記インバータ電流計測手段と前記巻数比記憶手段と接続され負荷電流または電源電流を求める主電流演算手段とから構成したものである。
本発明によれば、直接負荷電流や電源電流を計測することなくインバータ電流を計測して負荷電流や電源電流を間接的に求められるので、より小型で安価な電流センサを用いることができ、安価な節電効果を容易に確認可能な節電装置が得られる。
また他の手段は、低減電圧演算手段または節約電圧演算手段は、回生形インバータの出力電圧を計測するインバータ電圧計測手段と、直列変圧器の巻数比記憶手段と、前記インバータ電圧計測手段と前記巻数比記憶手段と接続され電圧差を求める電圧差演算手段とから構成したものである。
本発明によれば、節電装置の入力電圧と出力電圧を測定することなく、低減電圧を算出表示することができ、節電効果を簡略的に表示することで節電効果を容易に確認可能とすることができる節電装置が得られる。
また他の手段は、節約した電力を算出する節約電力演算手段と、この節約電力演算手段の出力を表示する表示手段とを備えたものである。
本発明によれば、節約電力を計測表示し、節電効果を簡略的に表示することで節電効果を容易に確認可能とすることができる節電装置が得られる。
また他の手段は、節約電力演算手段の出力から節約電力量を求める節約電力量演算手段を設け、前記節約電力量演算手段の出力を表示手段により表示するものとしたものである。
本発明によれば、節約電力量を表示することにより、節電効果を一層効果的に確認可能とすることができる節電装置が得られる。
また他の手段は、節約電力量を二酸化炭素削減量に換算する二酸化炭素排出量演算手段と、前記二酸化炭素排出量演算手段の出力を表示する表示手段を備えたものである。
本発明によれば、節電量を発電所の二酸化炭素排出量の削減量に換算し表示することで、環境面から観た節電効果を表示しさらに使用者の節電意識を高めることができる節電装置が得られる。
また他の手段は、一定期間積算し積算結果を表示する積算表示手段を備えた節電装置としたものである。
本発明によれば、出力電力や節約電力の積算値を表示することができ、節電効果を容易に確認可能とすることができるという効果のある節電装置が得られる。
また他の手段は、積算期間を表示する積算期間表示手段を備えた節電装置としたものである。
本発明によれば、出力電力や節約電力の積算期間を表示することができ、節電効果を容易に確認可能とすることができるという効果のある節電装置が得られる。
また他の手段は、積算表示手段の表示値または積算期間表示手段の表示値の少なくともいずれか一方を0にリセットする積算表示値リセット手段を備える節電装置としたものである。
本発明によれば、出力電力の積算値とその積算期間を同時または個別にリセットでき、また節約電力の積算値とその積算期間を同時または個別にリセットでき、任意の期間の積算値と積算期間を表示することができるので、節電効果を容易に確認可能とすることができるという効果のある節電装置が得られる。
また他の手段は、節電装置の入力電流または出力電流の少なくとも何れか1つの単位時間当りの変化量を計測する電流変化量計測手段と、しきい値記憶手段と、前記電流変化量計測手段と前記しきい値記憶手段の出力値を比較演算し、その結果によって前記節電装置の節電運転モードと節電停止モードを切りかえる運転モード切替手段を備えたものである。
本発明によれば、安定した負荷の立ち上げを可能とする節電装置が得られる。
また他の手段は、節電装置の入力電流、または出力電流の少なくとも何れか一方を測定する負荷電流計測手段と、負荷電流しきい値記憶手段と、前記負荷電流計測手段の出力と負荷電流しきい値記憶手段の出力とを比較演算し、その結果によって節電装置の運転モードを節電停止モードに切換える運転モード切換え手段備えたものである。
本発明によれば、負荷の消費電力がごく小さいときには、節電装置の消費電力を小さくし、より効果的な省エネルギーをはかることができ、また負荷電流が過大なときには節電運転を停止して節電装置自身を保護する節電装置が得られる。
また他の手段は、請求項1から7のいずれかに記載の節電装置の入力電流または出力電流の少なくとも何れか一方を測定する負荷電流計測手段と、前記負荷電流計測手段の出力値が所定の値以下であるときは節電装置を回生形インバータへの通電を停止する通電遮断手段を備えたものである。
本発明によれば、負荷の消費電力がごく小さいときには、回生形インバータの消費電力を無くし、より効果的な省エネルギーをはかることができる節電装置が得られる。
また他の手段は、負荷電力量または電源電力量のいずれかひとつを計測する電力量計測手段を備え、前記電力量計測手段により計測された使用電力量に応じて出力電圧を変更する手段を備えたものである。
本発明によれば、負荷により消費した使用電力量に応じて最適な節電を行うことができ、効果的な省エネルギーを図ることができる節電装置が得られる。
また他の手段は、契約電力量と使用電力量に応じて、出力電圧を変更するものである。
本発明によれば、使用電力量が契約電力量を上回る場合には契約電力量以下となるように制御して節電し、電力使用料金を下げることができる節電装置が得られる。
また他の手段は、節電装置を有する電力制御系が1つ以上配され、各電力制御系が通信回線により集中監視装置に接続された電力制御装置である。
本発明によれば、複数箇所の節電電力制御系からなる引き込み系統全体の電力管理を1カ所で集中管理することができるので、ビル設備などの大規模な節電管理を中央で監視制御することができる節電装置が得られる。
また他の手段は、負荷投入時は節電停止モードで運転する節電装置の運転方法である。
本発明によれば、突入電流による負荷の不作動や誤作動を防止することができ、安定した負荷の立ち上げを可能とすることことができる節電装置が得られる。
また他の手段は、節電停止モードで運転して所定の時間経過後に節電運転モードに切換える節電装置の運転方法である。
本発明によれば、節電停止モードから節電運転モードに切り換えたときのチャタリングを防止し、安定した電力供給をすることができ、より効果的な省エネルギーをはかることができる節電装置が得られる。
また他の手段は、節電停止モードで運転後、電圧計測手段が計測した出力電圧または電流計測手段が計測した出力電流が安定したとき節電運転モードに切り換える節電装置の運転方法である。
本発明によれば、節電停止モードから節電運転モードに切り換えたときのチャタリングを防止し、安定した電力供給をすることができる節電装置が得られる。
また他の手段は、節電装置の入力電圧または出力電圧の少なくとも何れか一方が所定の値以下であるときに、節電停止モードで運転する節電装置の運転方法である。
本発明によれば、入力電圧もしくは出力電圧が過剰に低下することが防止でき、負荷を適正な電圧で駆動し、安定した負荷の立上げを可能とすることができる節電装置が得られる。
また他の手段は、節電装置の入力電流または出力電流の何れか一方が所定の値以下であるときは節電停止モードで運転する節電装置の運転方法である。
本発明によれば、負荷の消費電力がごく小さいときには、回生形インバータの消費電力を無くし、より効果的な省エネルギーをはかることができる節電装置が得られる。
また、他の手段は、交流電源および負荷の間に配された変圧器の出力の一部を回生形インバータで取り出し、前記回生形インバータの出力で前記変圧器の出力を制御する負荷運転方法である。
本発明によれば、交流電源などの系統の電圧が変動した場合においても、負荷側へ安定した節電電力を供給することができ、出力電圧を連続可変できる節電装置が得られる。
また、他の手段は、交流電源と負荷の間に配した節電装置において、交流電源直送状態の入力あるいは出力電力と、節電運転時の入力あるいは出力電力とにより電力低減率を計算する第二節電率演算手段を備える構成としたものである。
本発明によれば、節電運転と交流電源直送状態における入力あるいは出力電力から、節電率のより正確な計算を可能とすることができる。
また、他の手段は、交流電源と負荷の間に配した節電装置において、節電運転時の入力電圧、出力電圧と、定格節電運転時の電力低減率、低減電圧幅とにより電力低減率を計算する第三節電率演算手段を備える構成としたものである。
本発明によれば、電源直送状態に運転状態を切り替えることなく、節電率を計算することができる節電装置が得られる。
また、他の手段は、電力低減率を表示する低減率表示手段を備える構成としたものである。
本発明によれば、演算した電力低減率を表示可能とすることができる。
また、他の手段は、交流電源と負荷の間に配した節電装置において、交流電源直送状態の電力と、節電運転時の電力とにより節約電力を計算する第二節約電力演算手段を備える構成としたものである。
本発明によれば、節電運転と交流電源直送状態とを切り替えることで、節約電力を計算可能とすることができる。
また、他の手段は、交流電源と負荷の間に配した節電装置において、節電運転時の入力あるいは出力電力と、節電運転時の低減電圧幅と、節電運転時の入力電圧と、定格節電運転時の特定負荷固有の定格電力低減率及び定格低減電圧と、節電運転時の出力設定電圧とにより節約電力を計算する第三節約電力演算手段を備える構成としたものである。
本発明によれば、電源直送状態に運転状態を切り替えることなく、また節電装置における低減電圧能力を超える目標低減電圧幅であった際においても、節約電力を計算することができる節電装置が得られる。
また、他の手段は、節約電力を表示する節約電力表示手段を備える構成としたものである。
本発明によれば、節約電力の表示を可能とすることができる。
また、他の手段は、交流電源直送と節電運転を切り替え、定格節電率を計算する定格電力低減率計算手段を備える構成としたものである。
本発明によれば、負荷の状態に合わせた定格電力低減率を計算することができ、節電率、節約電力の計算、表示精度を向上することができる節電装置が得られる。
また、他の手段は、単相交流電源と負荷の間に各相それぞれ1次巻線を配した直列変圧器と、前記単相交流電源と前記直列変圧器の2次巻線間に回生形インバータを配する構成としたものである。
本発明によれば、2個の直列変圧器を使用せず、単一の直列変圧器のみ使用することで、装置の小型、軽量化及びコストを下げることができる。
本発明によれば、交流電源と負荷の間に1次巻線を配した直列変圧器と、出力側が前記直列変圧器の2次巻線に接続された回生形インバータを備えたものであり、回生形インバータの出力電圧または出力電流の少なくともいずれか一方を制御することにより、直列変圧器の2次巻線に印可する電圧を制御し、1次巻線側の発生電圧を変化させることで、負荷に印加する電圧つまり出力電圧を連続可変でき、交流電源などの系統の電圧が変動した場合においても、負荷側へ安定した節電電力を供給することができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、回生形インバータは回生動作によりその出力側に接続された直列変圧器から電力を取得し、入力側へ電力を回生することにより負荷への印可電圧を電源電圧より低減するという作用を有し、また、力行動作により入力側から出力側の直列変圧器へ電力を供給して負荷への印可電圧を電源電圧より上昇させるという効果のある節電装置を提供できる。
また、回生形インバータを両方向順変換器と逆変換器とを有する電圧形インバータ、または電流形インバータ、または交流チョッパ回路とすることにより、出力電圧を連続可変でき、交流電源などの系統の電圧が変動した場合においても、負荷側へ安定した節電電力を供給することができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、入力系統および出力系統が単相3線式であり、直列変圧器の第1の1次巻線が中性線以外の一方の配線に介挿され、第2の1次巻線が中性線以外の他方の配線に介挿されているものであり、各相の電圧を可変することができ、単相3線式の配線でも出力電圧を連続可変できるという効果のある節電装置を提供できる。
また、消費側で必要の無い分の電力を供給側へ戻す節電方法としたので、消費側で必要の無い分の電力を供給側へ戻すことができ、効果的な省エネルギーを図ることができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、回生形インバータの入力電力または出力電力の少なくともいずれかひとつを計測するインバータ電力計測手段と、前記インバータ電力計測手段の出力を表示する表示手段とを備えたものであり、インバータ電力つまりは回生電力を計測表示し、節電効果を簡略的に表示することで節電効果を容易に確認可能とすることができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、節電装置の入力電圧と出力電圧の差を算出する低減電圧演算手段と、前記低減電圧演算手段の出力を表示する表示手段とを備えたものであり、低減電圧を算出表示し、節電効果を簡略的に表示することで節電効果を容易に確認可能とすることができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、節電装置の入力電圧と出力電圧の差と入力電圧の比率を算出する電圧低減率演算手段と、前記電圧低減率演算手段の出力を表示する表示手段とを備えたものであり、電圧低減率を算出表示し、節電効果を簡略的に表示することで節電効果を容易に確認可能とすることができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、節電装置の入力電力または出力電力のいずれかを計測する電力計測手段と、前記節電装置の節電停止時の前記電力計測手段の出力を記憶する通常電力記憶手段と、前記節電装置の節電運転時の前記電力計測手段の出力を記憶する節電電力記憶手段と、前記節電装置の出力電圧を計測する負荷電圧計測手段と、前記節電装置の節電停止時の前記負荷電圧計測手段の出力を記憶する通常電圧記憶手段と、前記節電装置の節電運転時の前記負荷電圧計測手段の出力を記憶する節電電圧記憶手段と、前記通常電圧記憶手段の出力と前記節電電圧記憶手段の出力とを演算する節約電圧演算手段と、前記通常電力記憶手段の出力と、前記節電電力記憶手段の出力と、前記節約電圧演算手段の出力とから節電率を求める節電率演算手段とから構成したものであり、節電率を自動的に演算することができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、節電装置の入力電圧と出力電圧の差を算出する低減電圧演算手段と、負荷電力または電源電力のいずれかひとつを計測する電力計測手段と、負荷に応じた節電率を記憶する節電率記憶手段と、前記低減電圧演算手段の出力と前記電力計測手段の出力と前記節電率記憶手段の出力とから節約電力を演算する節約電力演算手段とを備えたものであり、節電運転中でも節約電力を演算表示することができ、節電効果を簡略的に表示することで節電効果を容易に確認可能とすることができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、節電率演算手段の出力値により節電率記憶手段の内容を設定する節電率設定手段を備えたものであり、節電率設定手段により節電率演算手段で求めた節電率を節電率記憶手段に自動設定ができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、電力計測手段は、節電装置の出力電圧を計測する負荷電圧計測手段と、節電装置の出力電流を計測する負荷電流計測手段とから構成したものであり、節電装置の出力電力の計測が可能となるという効果の有る節電装置を提供できる。
また、電力計測手段は、節電装置の入力電圧を計測する電源電圧計測手段と、節電装置の入力電流を計測する電源電流計測手段とから構成したものであり、節電装置の入力電力の計測が可能となるという効果のある節電装置を提供できる。
また、負荷電圧計測手段は、節電装置の入力電圧を計測する電源電圧計測手段と、節電装置の入力電圧と出力電圧の差を算出する低減電圧演算手段と、前記電源電圧計測手段と前記低減電圧演算手段と接続され節電装置の出力電圧を演算する負荷電圧演算手段とから構成したものであり、直接出力電圧を計測しなくても、出力電圧を求められるという効果のある節電装置を提供できる。
また、負荷電流計測手段または電源電流計測手段は、回生形インバータの入力電流または出力電流の少なくともいずれか一方を測定するインバータ電流計測手段と、直列変圧器の巻数比記憶手段と、前記インバータ電流計測手段と前記巻数比記憶手段と接続され負荷電流または電源電流を求める主電流演算手段とから構成したものであり、直接負荷電流や電源電流を計測することなくインバータ電流を計測して負荷電流や電源電流を間接的に求められるので、より小型で安価な電流センサを用いることができるという効果の有る節電装置を提供できる。
また、低減電圧演算手段または節約電圧演算手段は、回生形インバータの出力電圧を計測するインバータ電圧手段と、直列変圧器の巻数比記憶手段と、前記インバータ電圧計測手段と前記巻数比記憶手段と接続され電圧差を求める電圧差演算手段とから構成したものであり、節電装置の入力電圧と出力電圧を測定することなく、低減電圧を算出表示することができ、節電効果を簡略的に表示することで節電効果を容易に確認可能とすることができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、節約した電力を算出する節約電力演算手段と、この節約電力演算手段の出力を表示する表示手段とを備え、節約電力を計測表示し、節電効果を簡略的に表示することで節電効果を容易に確認可能とすることができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、節約電力演算手段の出力から節約電力量を求める節約電力量演算手段を設け、前記節約電力量演算手段の出力を表示手段により表示するものとしたものであり、節約電力量を表示することにより、節電効果を一層効果的に確認可能とすることができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、節約電力量を二酸化炭素削減量に換算する二酸化炭素排出量演算手段と、二酸化炭素排出量演算手段の出力を表示する表示手段を備えたものであり、節約電力量を地球温暖化の原因とされる発電所の二酸化炭素削減量に換算して表示することで、環境面から観た節電効果を表示し、さらに使用者の節電意識を高めることができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、一定期間積算し積算結果を表示する積算表示手段を備えるものであり、節電効果を容易に確認可能とすることができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、積算期間を表示する積算期間表示手段を備えるものであり、節電効果を容易に確認可能とすることができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、積算表示手段の表示値または積算期間表示手段の表示値の少なくともいずれか一方を0にリセットする積算表示値リセット手段を備えるものであり、節電効果を容易に確認可能とすることができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、節電装置の入力電流または出力電流の少なくとも何れか1つの単位時間当りの変化量を計測する電流変化量計測手段と、しきい値記憶手段と、電流変化量計測手段としきい値記憶手段の出力値の比較演算し、その結果によって節電装置の節電運転モードと節電停止モードを切りかえる運転モード切替手段を備えたものであり、安定した負荷の立ち上げを可能とするという効果のある節電装置を提供できる。
また、節電装置の入力電流、または出力電流の少なくとも何れか一方を測定する負荷電流計測手段と、負荷電流しきい値記憶手段と、前記負荷電流計測手段の出力と負荷電流しきい値記憶手段の出力とを比較演算し、その結果によって節電装置の運転モードを節電停止モードに切換える運転モード切換え手段を備えたものであり、負荷の消費電力がごく小さいときには、節電装置の消費電力を小さくし、より効果的な省エネルギーをはかることができるという効果があり、また負荷電流が過大なときには、節電装置を停止させ節電装置自身を保護するという効果のある節電装置を提供できる。
また、節電装置の入力電流または出力電流の少なくとも何れか一方を測定する負荷電流計測手段と、前記負荷電流計測手段の出力値が所定の値以下であるときは節電装置を回生形インバータへの通電を停止する通電遮断手段を備えたものであり、負荷の消費電力がごく小さいときには、回生形インバータの消費電力を無くし、より効果的な省エネルギーをはかることができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、負荷電力量または電源電力量のいずれかひとつを計測する電力量計測手段を備え、計測された使用電力量に応じて出力電圧を変更する手段を備えたものであり、負荷により消費した使用電力量に応じて最適な節電を行うことができ、効果的な省エネルギーを図ることができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、契約電力量と使用電力量に応じて、出力電圧を変更するものであり、使用電力量が契約電力量を上回る場合には契約電力量以下となるように制御して節電し、電力使用料金を下げることができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、節電装置を有する電力制御系が1つ以上配され、各電力制御系が通信回線により集中監視装置に接続された電力制御装置であり、複数箇所の節電電力制御系からなる引き込み系統全体の電力管理を1カ所で集中管理することができるので、ビル設備などの大規模な節電管理を中央で監視制御することができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、負荷投入時は節電停止モードで運転する節電装置の運転方法であり、突入電流による負荷の不作動や誤作動を防止することができ、安定した負荷の立ち上げを可能とすることことができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、節電停止モードで運転して所定の時間経過後に節電運転モードに切換える節電装置の運転方法であり、節電停止モードから節電運転モードに切り換えたときのチャタリングを防止し、安定した電力供給をすることができ、より効果的な省エネルギーをはかることができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、節電停止モードで運転後、電圧計測手段が計測した出力電圧または電流計測手段が計測した出力電流が安定したとき節電運転モードに切り換える節電装置の運転方法であり、節電停止モードから節電運転モードに切り換えたときのチャタリングを防止し、安定した電力供給をすることができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、節電装置の入力電圧または出力電圧の少なくとも何れか一方が所定の値以下であるときに、節電停止モードで運転する節電装置の運転方法であり、入力電圧もしくは出力電圧が過剰に低下することが防止でき、負荷を適正な電圧で駆動し、安定した負荷の立上げを可能とすることができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、節電装置の入力電流または出力電流の何れか一方が所定の値以下であるときは節電停止モードで運転する節電装置の運転方法であり、負荷の消費電力がごく小さいときには、回生形インバータの消費電力を無くし、より効果的な省エネルギーを図ることができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、交流電源と負荷の間に配された変圧器の出力の一部を回生形インバータで取り出し、前記回生形インバータの出力で前記変圧器の出力を制御する負荷運転方法であり、交流電源などの系統の電圧が変動した場合においても、負荷側へ安定した節電電力を供給することができ、出力電圧を連続可変できるという効果のある節電装置を提供できる。
また、交流電源と負荷の間に配した節電装置において、交流電源直送状態の入力あるいは出力電力と、節電運転時の入力あるいは出力電力により電力低減率を計算する第二節電率演算手段を備えることにより、節電装置における低減電圧能力を超える目標低減電圧幅であった際においても、節電率のより正確な計算を可能とすることができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、交流電源と負荷の間に配した節電装置において、節電運転時の入力電圧、出力電圧と、定格節電運転時の電力低減率、低減電圧幅とにより電力低減率を計算する第三節電率演算手段を備えることにより、電源直送状態に運転状態を切り替えることなく、また節電装置における低減電圧能力を超える目標低減電圧幅であった際においても、節電率を計算することができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、電力低減率を表示する低減率表示手段を備えることにより、演算した電力低減率を表示可能とすることができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、交流電源と負荷の間に配した節電装置において、交流電源直送状態の電力と、節電運転時の電力とにより節約電力を計算する第二節約電力演算手段を備えることにより、交流電源直送状態から節電運転に切り替えることで、正確に節約電力を計算可能とすることができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、交流電源と負荷の間に配した節電装置において、節電運転時の入力あるいは出力電力と、節電運転時の低減電圧幅と、節電運転時の入力電圧と、定格節電運転時の特定負荷固有の定格電力低減率及び定格低減電圧と、節電運転時の出力設定電圧とにより節約電力を計算する第三節約電力演算手段を備えることにより、電源直送状態に運転状態を切り替えることなく、また節電装置における低減電圧能力を超える目標低減電圧幅であった際においても、節約電力を計算することができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、節約電力を表示する節約電力表示手段を備えることにより、節約電力の表示を可能とすることができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、交流電源直送と節電運転を切り替え、定格節電率を計算する定格電力低減率計算手段を備えることにより、負荷の状態に合わせた定格電力低減率を計算することができ、節電率、節約電力の計算、表示精度を向上することができるという効果のある節電装置を提供できる。
また、単相交流電源と負荷の間に各相それぞれ1次巻線を配した直列変圧器と、前記単相交流電源と前記直列変圧器の2次巻線間に回生形インバータを配し、2個の直列変圧器を使用せず、単一の直列変圧器とすることにより、装置の小型、軽量化及びコストを下げることができるという効果のある節電装置を提供できる。
本発明は、交流電源と負荷の間に1次巻線を配した直列変圧器と、出力側が前記直列変圧器の2次巻線に接続された回生形インバータを備えたものであり、回生形インバータにより、直列変圧器から電力を取り出して供給側へ戻すと共に、回生形インバータの出力電圧または出力電流の少なくともいずれか一方を制御して、直列変圧器の2次巻線に印可する電圧を制御し、1次巻線側の発生電圧を変化させることで、負荷に印加する電圧つまり出力電圧を連続可変でき、交流電源などの系統の電圧が変動した場合においても、負荷側へ安定した節電電力を供給するという作用を有する。
また、回生形インバータは回生動作によりその出力側に接続された直列変圧器から電力を取得し、入力側へ電力を回生することにより負荷への印可電圧を電源電圧より低減するという作用を有し、また、力行動作により入力側から出力側の直列変圧器へ電力を供給して負荷への印可電圧を電源電圧より上昇させるという作用を有する。
また、請求項1に記載の節電装置において、交流電源側に回生形インバータの入力側を接続したものであり、必要に応じて回生形インバータを力行動作させて、交流電源の電力を変換して前記直列変圧器へ供給し、または回生形インバータを回生動作させて直列変圧器からの交流電力を変換して回生形インバータの入力側の交流電源に回生することにより、直列変圧器の1次巻線側の発生電圧を変化させることで、負荷に印加する電圧を制御することにより、出力電圧を連続可変でき、交流電源などの系統の電圧が変動した場合においても、負荷側へ安定した節電電力を供給するという作用を有する。
また、回生形インバータは回生動作によりその出力側に接続された直列変圧器から電力を取得し、入力側へ電力を回生する、つまり電源側へ戻すことにより負荷への印可電圧を電源電圧より低減するという作用を有し、また、力行動作により入力側から出力側へ電力を供給して負荷への印可電圧を電源電圧より上昇させるという作用を有する。
また、請求項1に記載の節電装置において、負荷側に回生形インバータの入力側が接続されたものであり、安定した節電装置の出力側から回生形インバータの入力電力が取得でき、回生形インバータの運転の安定化が容易となり、また、負荷へ供給する出力電圧を連続的に制御することができ、交流電源などの系統の電圧が変動した場合においても、負荷側へ安定した節電電力を供給することができるという作用を有する。
また、回生形インバータは回生動作によりその出力側に接続された直列変圧器から電力を取得し、入力側へ電力を回生する、つまり負荷側へ戻すことにより負荷への印可電圧を電源電圧より低減するという作用を有し、また、力行動作により入力側から出力側へ電力を供給して負荷への印可電圧を電源電圧より上昇させるという作用を有する。
また、回生形インバータは、入力側に交流電力と直流電力を相互に変換できる両方向順変換器を備た電圧形インバータとしたものであり、力行時には両方向順変換器が入力側の交流電力を一旦直流電力に変換した後、その直流電力を逆変換器が交流電力に変換して直列変圧器の2次巻線に印可する電圧を適正に制御し、また回生時には電圧型インバータの逆変換器が直列変圧器の2次巻線から交流電力を取得して一旦直流電力に変換した後、その直流電力を両方向順変換器が交流電力に変換して入力側に回生させると共に、2次巻線の電圧または電流を適正に制御し、入力側と出力側の間で双方向に電力変換しながら直列変圧器の1次巻線の発生電圧を適正に制御できるので、節電装置の出力電圧を連続可変でき、交流電源などの系統の電圧が変動した場合においても、負荷側へ安定した電力を供給するという作用を有する。
また、回生形インバータは、電流形インバータとしたものであり、力行時には入力側の交流電力を電流形インバータの順変換器から逆変換器の方向に電力変換して直列変圧器の2次巻線に印可する電圧または電流を適正に制御し、また回生時には2次巻線からの交流電力を逆変換器から順変換器の方向に電力変換して2次巻線の電流を適正に制御し、入力側と出力側の間で双方向に電力変換しながら直列変圧器の1次巻線の発生電圧を適正に制御できるので、負荷へ供給する出力電圧を連続的に制御することができ、交流電源などの系統の電圧が変動した場合においても、負荷側へ安定した節電電力を供給するという作用を有する。
また、回生形インバータは、交流チョッパ回路としたものであり、交流チョッパ回路により入力側の交流電力をチョッピングすることにより交流のまま電圧調整して、直列変圧器の2次巻線に印可する電圧を適正に制御して、直列変圧器の1次巻線の発生電圧を適正に制御できるので、負荷へ供給する出力電圧を連続的に制御することができ、交流電源などの系統の電圧が変動した場合においても、負荷側へ安定した節電電力を供給するという作用を有する。
また、入力系統および出力系統が単相3線式であり、直列変圧器の第1の1次巻線が中性線以外の一方の配線に介挿され、第2の1次巻線が中性線以外の他方の配線に介挿されているものであり、直列変圧器の2次巻線への印可電圧を制御することにより単相3線式電源の各相に介挿したそれぞれの1次巻線の電圧を可変し、単相3線式電源の各相の出力電圧を可変することができるという作用を有し、単相3線式の配線でも、負荷への印可電圧を連続可変するとともに、節電効果を発揮することができるという作用を有する。
また、消費側で必要の無い分の電力を供給側へ戻す節電方法としたものであり、消費側で必要の無い分の電力を供給側へ戻すことにより、効果的な省エネルギーを図ることができるという作用を有する。
また、回生形インバータの入力電力または出力電力の少なくともいずれかひとつを計測するインバータ電力計測手段と、前記インバータ電力計測手段の出力を表示する表示手段とを備えたものであり、インバータ電力つまり節電装置が節電動作しているときは負荷側から電源側へ回生してる回生電力を計測し表示するという作用を有し、節電効果を簡略的に表示することで節電効果を容易に確認可能とすることができるという作用を有する。
また、節電装置の入力電圧と出力電圧の差を算出する低減電圧演算手段と、前記低減電圧演算手段の出力を表示する表示手段とを備えたものであり、節電装置の入力電圧と出力電圧の差である低減電圧を算出し表示するという作用を有し、節電効果を簡略的に表示することで節電効果を容易に確認可能とすることができるという作用を有する。
また、節電装置の入力電圧と出力電圧の差と入力電圧の比率を算出する電圧低減率演算手段と、前記電圧低減率演算手段の出力を表示する表示手段とを備えたものであり、節電装置の入力電圧と出力電圧の差と入力電圧の比率である電圧低減率を算出し表示するという作用を有し、節電効果を簡略的に表示することで節電効果を容易に確認可能とすることができるという作用を有する。
また、節電装置の入力電力または出力電力のいずれかを計測する電力計測手段と、前記節電装置の節電停止時の前記電力計測手段の出力を記憶する通常電力記憶手段と、前記節電装置の節電運転時の前記電力計測手段の出力を記憶する節電電力記憶手段と、前記節電装置の出力電圧を計測する負荷電圧計測手段と、前記節電装置の節電停止時の前記負荷電圧計測手段の出力を記憶する通常電圧記憶手段と、前記節電装置の節電運転時の前記負荷電圧計測手段の出力を記憶する節電電圧記憶手段と、前記通常電圧記憶手段の出力と前記節電電圧記憶手段の出力とを演算する節約電圧演算手段と、前記通常電力記憶手段の出力と、前記節電電力記憶手段の出力と、前記節約電圧演算手段の出力とから節電率を求める節電率演算手段とから構成したものであり、節電率を自動的に演算することができるという作用を有する。
また、節電装置の入力電圧と出力電圧の差を算出する低減電圧演算手段と、負荷電力または電源電力のいずれかひとつを計測する電力計測手段と、負荷に応じた節電率を記憶する節電率記憶手段と、前記低減電圧演算手段の出力と前記電力計測手段の出力と前記節電率記憶手段の出力とから節約電力を演算する節約電力演算手段とを備えたものであり、負荷に応じた節電率と負荷電力または電源電力のいずれかひとつと、節電装置の入力電圧と出力電圧の差とから節約電力を演算し、節電運転時には計測できない節約電力を求められるという作用を有し、節電効果を簡略的に表示することで節電効果を容易に確認可能とすることができるという作用を有する。
また、節電率演算手段の出力値により節電率記憶手段の内容を設定する節電率設定手段を備えたものであり、節電率設定手段により節電率演算手段で求めた節電率を節電率記憶手段に自動設定ができるという作用を有する。
また、電力計測手段は、節電装置の出力電圧を計測する負荷電圧計測手段と、節電装置の出力電流を計測する負荷電流計測手段とから構成したものであり、節電装置の出力電力の計測ができるという作用を有する。
また、電力計測手段は、節電装置の入力電圧を計測する電源電圧計測手段と、節電装置の入力電流を計測する電源電流計測手段とから構成したものであり、節電装置の入力電力が測定できるという作用を有する。
また、負荷電圧計測手段は、節電装置の入力電圧を計測する電源電圧計測手段と、節電装置の入力電圧と出力電圧の差を算出する低減電圧演算手段と、前記電源電圧計測手段と前記低減電圧演算手段と接続され節電装置の出力電圧を演算する負荷電圧演算手段とから構成したものであり、直接出力電圧を計測しなくても、入力電圧から出力電圧を間接的に求められるという作用を有する。
また、負荷電流計測手段または電源電流計測手段は、回生形インバータの入力電流または出力電流の少なくともいずれか一方を測定するインバータ電流計測手段と、直列変圧器の巻数比記憶手段と、前記インバータ電流計測手段と前記巻数比記憶手段と接続され負荷電流または電源電流を求める主電流演算手段とから構成したものであり、直接負荷電流や電源電流を計測することなくより小型で安価な電流センサを用いてインバータ電流を計測することで負荷電流や電源電流を間接的に求められるという作用を有する。
また、低減電圧演算手段は、回生形インバータの出力電圧を計測するインバータ電圧計測手段と、直列変圧器の巻数比記憶手段と、前記インバータ電圧計測手段と前記巻数比記憶手段と接続され電圧差を求める電圧差演算手段とから構成したものであり、節電装置の入力電圧と出力電圧を測定することなく、低減電圧を算出することができるという作用を有する。
また、節約した電力を算出する節約電力演算手段と、この節約電力演算手段の出力を表示する表示手段とを備えたものであり、節約電力を計測し、節電効果を簡略的に表示することで節電効果を容易に確認可能とすることができるという作用を有する。
また、節約電力演算手段の出力から節約電力量を求める節約電力量演算手段を設け、前記節約電力量演算手段の出力を表示手段により表示するものとしたものであり、瞬時値の節約電力から積算値の節約電力量を求められるという作用を有し、節約電力量を表示することにより、節電効果を一層効果的に確認可能とすることができるという作用を有する。
また、節約電力量を二酸化炭素削減量に換算する二酸化炭素排出量演算手段と、酸化炭素排出量演算手段の出力を表示する表示手段を備えたものであり、節約電力量を地球温暖化の原因とされる発電所の二酸化炭素削減量に換算して表示するという作用を有し、環境面から観た節電効果の検証をすることができるという作用を有する。
また、一定期間積算し積算結果を表示する積算表示手段を備えるものであり、出力電力量や節約電力量を積算して表示するという作用を有する。
また、積算期間を表示する積算期間表示手段を備えるものであり、出力電力量や節約電力量の積算期間を表示するという作用を有する。
また、積算表示手段の表示値または積算期間表示手段の表示値の少なくともいずれか一方を0にリセットする積算表示値リセット手段を備えるものであり、出力電力量とその積算期間を同時または個別にリセットでき、また節約電力量とその積算期間を同時または個別にリセットでき、使用者が任意の期間の積算値や積算期間を表示させることができるという作用を有する。
また、節電装置の入力電流または出力電流の少なくとも何れか1つの単位時間当りの変化量を計測する電流変化量計測手段と、しきい値記憶手段と、電流変化量計測手段としきい値記憶手段の出力値の比較演算し、その結果によって節電装置の節電運転モードと節電停止モードを切りかえる運転モード切替手段を備えたものであり、節電装置の入力電流または出力電流の少なくとも何れか1つの単位時間当りの変化量が一定以上であれば、節電運転モードを節電停止モードに切換えるという作用を有し、負荷の突入電流が大きいときには、節電運転モードから節電停止モードに切換えることにより節電装置の出力電圧低下を防止するという作用を有し、節電モードであっても安定した負荷の立ち上げを可能とするという作用を有する。
また、節電装置の入力電流、または出力電流の少なくとも何れか一方を測定する負荷電流計測手段と、負荷電流しきい値記憶手段と、前記負荷電流計測手段の出力と負荷電流しきい値記憶手段の出力とを比較演算し、その結果によって節電装置の運転モードを節電停止モードに切換える運転モード切換え手段を備えたものであり、負荷の消費電力がごく小さく節電装置による節約電力が節電運転時の節電装置の消費電力を下回る場合には、節電装置を節電運転モードから節電停止モードへ切換えて省電力化を図るという作用を有し、より効果的な省エネルギー化を図ることができるという作用を有し、負荷電流が過大であるときには節電装置を停止して節電装置自身を保護するという作用を有する。
また、節電装置の入力電流または出力電流の少なくとも何れか一方を測定する負荷電流計測手段と、前記負荷電流計測手段の出力値が所定の値以下であるときは節電装置を回生形インバータへの通電を停止する通電遮断手段を備えたものであり、負荷の消費電力がごく小さく節電装置による節約電力が回生形インバータの消費電力よりも小さいときには、回生形インバータへの通電を停止して、回生形インバータの消費電力を無くすことができるという作用を有し、より効果的な省エネルギー化をはかることができるという作用を有する。
また、負荷電力量または電源電力量のいずれかひとつを計測する電力量計測手段を備え、計測された使用電力量に応じて出力電圧を変更する手段を備えたものであり、負荷の消費した使用電力量に応じて出力電圧を変更するという作用を有し、使用電力量が多くなれば、より出力電圧を低減して節電量を増加させるという作用を有し、最適な節電を行うことができるという作用を有する。
また、契約電力量と使用電力量に応じて、出力電圧を変更するものであり、使用電力量が契約電力量を上回りそうであれば出力電圧を下げるという作用を有し、使用電力量が契約電力量を上回る場合には契約電力以下となるように制御して節電するという作用を有する。
また、節電装置を有する電力制御系が1つ以上配され、各電力制御系が通信回線により集中監視装置に接続された電力制御装置としたものであり、集中監視装置は各々の節電装置と通信回線を介して通信することにより各節電装置を監視制御するという作用を有し、複数箇所の節電電力制御系からなる引き込み系統全体の電力管理を1カ所で集中管理することができるという作用を有し、ビル設備などの大規模な節電管理を中央で監視制御することができるという作用を有する。
また、負荷投入時は節電停止モードで運転する節電装置の運転方法としたものであり、負荷投入時には節電運転モードから節電停止モードに切換えることにより負荷の突入電流が大きくても節電装置の出力電圧低下を防止するという作用を有し、また負荷投入時に節電停止モードとすることで交流電源の電圧をほぼそのまま負荷に印可するという作用を有し、安定した負荷の立ち上げを可能にするという作用を有する。
また、節電停止モードで運転して所定の時間経過後に節電運転モードに切換える節電装置の運転方法としたものであり、節電停止モードにて所定時間運転することにより、節電装置の出力電圧などの出力状態や負荷の状態が安定した後に、節電モードに切換えるという作用を有し、節電運転モードに切り換えたときのチャタリングを防止し、安定した電力供給をすることができるという作用を有する。
また、節電停止モードで運転後、電圧計測手段が計測した出力電圧または電流計測手段が計測した出力電流が安定したとき節電運転モードに切り換える節電装置の運転方法としたものであり、節電停止モードにて節電装置の出力電圧または出力電流が安定し、負荷の状態が安定した後に節電運転モードに切換えるという作用を有し、節電運転モードに切り換えたときのチャタリングを防止し、安定した電力供給をすることができるという作用を有する。
また、節電装置の入力電圧または出力電圧の少なくとも何れか一方が所定の値以下であるときに、節電停止モードで運転する節電装置の運転方法としたものであり、入力電圧もしくは出力電圧が過剰に低下した場合には、節電運転モードにより電圧低減することを停止するという作用を有し、交流電源の電圧をそのまま負荷に印可して負荷を適正な電圧で駆動することができるという作用を有する。
また、節電装置の入力電流または出力電流の何れか一方が所定の値以下であるときは節電停止モードで運転する節電装置の運転方法としたものであり、負荷の消費電力がごく小さく節電装置による節約電力が節電運転時の節電装置の消費電力を下回る場合には、節電装置を節電運転モードから節電停止モードへ切換えて省電力化を図るという作用を有し、より効果的な省エネルギー化を図ることができるという作用を有する。
また、交流電源と負荷の間に配された変圧器の出力の一部を回生形インバータで取り出し、前記回生形インバータの出力で前記変圧器の出力を制御する負荷運転方法としたものであり、変圧器の出力を回生形インバータで取り出し、その電力を電源側や負荷側へ回生するという作用を有し、回生形インバータの出力で変圧器の出力を制御して負荷に印可される電圧を可変して、交流電源などの系統の電圧が変動した場合においても、負荷側へ安定した節電電力を供給することができ、出力電圧を連続可変できるという作用を有する。
また、交流電源と負荷の間に配した節電装置において、交流電源直送状態の入力あるいは出力電力と、節電運転時の入力あるいは出力電力とにより電力低減率を計算する第二節電率演算手段を備える構成としたものであり、節電運転と交流電源直送状態とを切り替えることで、節電率のより正確な計算を可能とすることができるという作用を有する。
また、交流電源と負荷の間に配した節電装置において、節電運転時の入力電圧、出力電圧と、定格節電運転時の電力低減率、低減電圧幅とにより電力低減率を計算する第三節電率演算手段を備える構成としたものであり、電源直送状態に運転状態を切り替えることなく、節電率を計算することができるという作用を有する。
また、電力低減率を表示する低減率表示手段を備える構成としたものであり、演算した電力低減率を表示可能とすることができるという作用を有する。
また、交流電源と負荷の間に配した節電装置において、交流電源直送状態の電力と、節電運転時の電力とにより節約電力を計算する第二節約電力演算手段を備える構成としたものであり、節電運転と交流電源直送状態とを切り替えることで、節約電力を計算可能とすることができるという作用を有する。
また、交流電源と負荷の間に配した節電装置において、節電運転時の入力あるいは出力電力と、節電運転時の低減電圧幅と、節電運転時の入力電圧と、定格節電運転時の特定負荷固有の定格電力低減率及び定格低減電圧と、節電運転時の出力設定電圧とにより節約電力を計算する第三節約電力演算手段を備える構成としたものであり、電源直送状態に運転状態を切り替えることなく、また節電装置における低減電圧能力を超える目標低減電圧幅であった際においても、節約電力を計算することができるという作用を有する。
また、節約電力を表示する節約電力表示手段を備える構成としたものであり、節約電力の表示を可能とすることができるという作用を有する。
また、交流電源直送と節電運転を切り替え、定格節電率を計算する定格電力低減率計算手段を備える構成としたものであり、負荷の状態に合わせた定格電力低減率を計算することができ、節電率、節約電力の計算、表示精度を向上することができるという作用を有する。
また、交流電源直送と節電運転を切り替え、定格電力低減率を計算する定格電力低減率計算手段を備える構成としたものであり、定格電力低減率を負荷の種類、容量を調査し、人為的に近似計算することなく、自動的に計算することができるという作用を有する。
また、単相交流電源と負荷の間に各相それぞれ1次巻線を配した直列変圧器と、前記単相交流電源と前記直列変圧器の2次巻線間に回生形インバータを配する構成としたものであり、2つの直列変圧器を用いず、1個の直列変圧器でのみ節電装置を実現する為、装置の小型、軽量化及びコストを下げることができるという作用を有する。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
(実施例1)
図1は本発明の一実施例における節電装置の基本構成を示す回路図である。
図1に示すように、交流電源1に節電装置2のU相入力接続端子3UとV相入力接続端子3Vが接続される。
U相入力接続端子3Uの他端は節電装置2の直列変圧器4の1次巻線の一端に接続され、直列変圧器4の1次巻線の他端は節電装置2のU相出力接続端子5Uに接続される。
V相入力接続端子3Vは節電装置2のV相出力接続端子5Vに接続されている。
節電装置2の各出力接続端子5Uおよび5Vには電気機器などの負荷6が接続される。
節電装置2の各入力接続端子3Uおよび3Vは分岐されて回生形インバータ7の入力端子に接続され、回生形インバータ7の出力端子は直列変圧器4の2次巻線に接続され、直列変圧器4の出力の一部が回生出力として取り出される。取り出される回生出力は、直列変圧器4の巻数比にもよるが、通常、直列変圧器4の出力の1/10以下である。図示していないが、回生形インバータ7の出力部には、回生形インバータ7が停止した際には、直列変圧器4の2次巻線を短絡する短絡手段としてのスイッチを備えている。
次に、負荷6として照明器具を使用した場合を例にして動作を説明する。交流電源1として100Vの商用電源を使用し、図示はしていないが、主幹ブレーカーを介して節電装置2のU相入力接続端子3UおよびV相入力接続端子3Vに接続する。
100Vの商用電源とはいっても実際には送電系での電圧降下を見込んで100Vより若干高い電圧で送電されており、場所によっても異なるが、通常、各消費者が使用する場所では105〜107V程度の電圧が観測されている。
一方、負荷6として照明器具を例に見ると、これら照明器具はほぼ定格電圧の100V付近で最も効率的に作動するように設計されており、106Vで点灯させれば電力効率が悪く、また必要以上の照度となるとともに器具の寿命も短くなる。したがって、6V分の電力は殆ど無駄に消費されることになり、この電力は消費側で必要の無い分の電力である。
上記構成において、回生形インバータ7を回生動作させて直列変圧器4の2次巻線側から交流電力を取り出し変換して回生形インバータ7の入力側の交流電源1に回生する、つまり必要の無い分の電力を供給側へもどすことにより、直列変圧器4の1次巻線側の発生電圧を変化させることで、負荷6に印加する電圧の100Vを超える部分の電圧を低減させる。
このとき、電源電圧を106V、負荷電圧200に印可する電圧を100Vとすると、直列変圧器4の1次巻線の電圧は6V、直列変圧器4の巻数比を10とすると、直列変圧器4の2次巻線の電圧は60V、すなわち回生形インバータ7の出力電圧は60Vであり、回生形インバータ7は入力電圧を約106Vとして直列変圧器4より回生した電力を昇圧して電源側へ回生する。
この結果、節電装置2の出力端子5U、5V間の電圧はほぼ100Vになり、約6V分の必要の無い分の電力は、回生形インバータにより供給側へ戻されて節電されることとなる。
この場合、電圧を6V減少させることで、水銀灯の消費電力は12〜13%削減することが出来る。すなわち、照明器具の負荷抵抗がRオームであるとすると、106Vの電圧では106/Rアンペアの電流が流れるが、100Vの電圧では100/Rの電流が流れる。従って、消費電力は106×106/Rワットから100×100/Rワットに低減し、約11%減少する。
また、直列変圧器の巻数比が10であるから、回生形インバータ7の容量は節電装置2の容量の約1/10でよく、回生形インバータ7の小型化が図れるとともに、回生形インバータ7の損失の約1/10が節電装置2の損失に換算されることとなる。
また、回生形インバータ7を力行動作させることで、回生形インバータ7の入力側から出力側の直列変圧器4へ電力を供給して、節電装置2の出力電圧を電源電圧よりも上昇させることもできる。
以上のように本実施例によれば、必要の無い分の電力を供給側へ戻すことにより節電し、また出力電圧を連続可変する節電装置を構成することができる。
なお、図示していないが回生形インバータ7の出力部は直列変圧器4の短絡手段を備えており、回生形インバータ7の動作時には開放しているが、回生形インバータ7の停止時には直列変圧器4の2次巻線を短絡し、直列変圧器4の2次巻線の電圧の異常上昇を防止する構成としている。
(実施例2)
図2は、節電装置の他の実施例である。
この実施例は図1の構成における回生形インバータ7の入力端子を節電装置2の各出力端子2Uおよび2Vに接続したものである。
上記構成において、回生形インバータ7を回生動作させて直列変圧器4の2次巻線側から交流電力を取り出し変換して回生形インバータ7の入力側の負荷6に回生することにより、直列変圧器4の1次巻線側の発生電圧を変化させることで、負荷6に印加する電圧の100Vを超える部分の電圧を低減させる。このとき、回生形インバータ7は負荷6側の電圧を上昇させることなく電力を回生する。
その他の構成および動作は図1と同一である。
以上のように本実施例によれば、必要の無い分の電力を供給側へ戻すことにより節電し、また出力電圧を連続可変する節電装置を構成することができる。
(実施例3)
図3は回生形インバータ7の具体的な実施例を示す。
図3に示すように、回生形インバータ7は、電圧型インバータ8にて構成され、この電圧型インバータ8は、両方向順変換器8A、逆変換器8Bおよびこの両者間に接続されたコンデンサ8Cとにより構成される。
図示していないが、回生形インバータ7の入出力部にはそれぞれ連系リアクトルが備えられている。
両方向順変換器8Aの入力端子は回生形インバータ7の入力端子7AU、7AVを介して節電装置2の入力接続端子3U、3Vに接続され、逆変換器8Bの出力端子は回生形インバータ7の出力端子7BU、7BVを介して直列変圧器4の2次巻線に接続される。
上記構成において、節電装置2の節電運転モード時には回生形インバータ7は回生動作し、逆変換器8Bが直列変圧器4の2次巻線から交流電力を取得して一旦直流電力に変換した後、その直流電力を両方向順変換器8Aが交流電力に変換して入力側にほぼ力率1で回生させると共に直列変圧器4の2次巻線の電圧または電流を適正に制御し、直列変圧器4の1次巻線の発生電圧を適正に制御して、節電装置2の出力電圧を入力電圧よりも低減する。
また、回生形インバータ7を力行動作させることにより、節電装置2の出力電圧を入力電圧よりも増加させることもできる。
以上のように本実施例によれば、必要の無い分の電力を供給側へ戻すことにより節電し、また出力電圧を連続可変する節電装置を構成することができる。
(実施例4)
図4は回生形インバータ7の他の具体的な実施例を示す。
図4に示すように、この実施例の回生形インバータ7は、電流形インバータ9により構成され、この電流形インバータ9は、順変換器9A、第2の逆変換器9Bおよびこの両者間の一方の配線に接続されたリアクトル9Cとにより構成される。
図示していないが、回生形インバータ7の入出力部にはそれぞれ連系リアクトルと過電圧抑制用コンデンサとが備えられている。
一方向順変換器9Aの入力端子は回生形インバータ7の入力端子7AU、7AVを介して節電装置2の入力接続端子3U、3Vに接続され、第2の逆変換器9Bの出力端子は回生形インバータ7の出力端子7BU、7BVを介して直列変圧器4の2次巻線に接続される。
上記構成において、節電装置2の節電運転モード時には回生形インバータ7は回生動作し、第2の逆変換器9Bが直列変圧器4の2次巻線から交流電力を取得してコイル443を介して一旦直流電力に変換した後、その直流電力を順変換器9Aが交流電力に変換して入力側にほぼ力率1で回生させると共に直列変圧器4の2次巻線の電圧または電流を適正に制御し、直列変圧器4の1次巻線の発生電圧を適正に制御して、節電装置2の出力電圧を入力電圧よりも低減して節電する。
また、回生形インバータ7を力行動作させることにより、節電装置2の出力電圧を入力電圧よりも増加させることもできる。
以上のように本実施例によれば、必要の無い分の電力を供給側へ戻すことにより節電し、また出力電圧を連続可変する節電装置を構成することができる。
(実施例5)
図5は回生形インバータ7のさらに他の具体的な実施例を示す。
図5に示すように、この実施例の回生形インバータ7は、交流チョッパ回路10である。
この交流チョッパ回路10は、第1の双方向スイッチ回路11と第2の双方向スイッチ回路12とにより構成される。第1の双方向スイッチ回路11は、一方向導通手段としてのダイオード13Aと、スイッチ手段としての絶縁ゲートバイポーラトランジスタ13Bと、ダイオード13Aのカソード側と絶縁ゲートバイポーラトランジスタ13Bのコレクタ側を接続した第1の直列回路と、ダイオード14Aと、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ14Bと、ダイオード14Aのカソード側と絶縁ゲートバイポーラトランジスタ14Bのコレクタ側を接続した第2の直列回路と、第1の直列回路と第2の直列回路を互いに逆方向に並列接続したものである。
第2の双方向スイッチ回路12は、第1の双方向スイッチ回路11と、同様に構成されたものである。
第1の双方向スイッチ回路11の一方の端子は回生形インバータ7の入力端子7AUを介して節電装置2の入力接続端子3Uに接続され、第1の双方向スイッチ回路11の他方の端子は回生形インバータ7の出力端子7BUに接続される。
また、第2の双方向スイッチ回路12の一方の端子は、第1の双方向スイッチ回路12の他方の端子と共に、回生形インバータ7の出力端子7BUに接続され、第2の双方向スイッチ回路12の他方の端子は回生形インバータ7の入力端子7AVと出力端子7BVを直接接続する配線に接続される。
回生形インバータ7の入力端子7AU、7AVはそれぞれ節電装置2の入力接続端子3U、3Vへ接続され、回生形インバータ7の出力端子7BU、7BVは、直列変圧器4の2次巻線へ接続される。
図示していないが、回生形インバータ7の入出力部にはそれぞれ連系リアクトルが備えられている。
上記構成において、第1の双方向スイッチ回路11と第2の双方向スイッチ回路12とは、一方が導通しているときに他方は非導通であり、一方が非導通のときに他方は導通していて、同時に導通する期間は無い。節電装置2の節電運転モードの時には、この第1の双方向スイッチの導通する時比率によって直列変圧器4の2次巻線に印可される電圧または電流の少なくともいずれか一方を適正に制御して直列変圧器4の2次巻線に印可し、直列変圧器4の1次巻線の発生電圧を適正に制御して、節電装置2の出力電圧を入力電圧より低減して、節電する。
以上のように本実施例によれば、出力電圧を連続可変する節電装置を構成することができる。
なお、直列変圧器4の巻線の巻方向を変更することで、節電装置2の出力電圧を入力電圧より増加させることも可能である。
(実施例6)
図6は本発明による節電装置のさらに他の実施例を示す。
本実施例は、本発明による節電装置を単相3線式の交流電源に適用した場合の実施例である。
図6において、図示していない単相3線式の交流電源に接続される節電装置2の入力接続端子は、R1、T1およびN1を備えていて、N1は単相3線式交流電源の中性線に接続される。
一方、図示していない負荷が接続される節電装置2の出力接続端子もR2、T2およびN2を備えている。
入力接続端子R1と出力接続端子R2間には第2の直列変圧器4Aの第1の1次巻線4Bが接続され、入力接続端子T1と出力接続端子T2間には第2の直列変圧器4Aの第2の1次巻線4Cが接続されている。
第2の直列変圧器4Aの2次巻線は回生形インバータ7の出力に接続されている。
入力接続端子N1とN2は直結されている。
本実施例の動作は図1の動作と本質的に同一であるので、説明は省略する。
以上のように本実施例によれば単相3線式の配線でも、出力電圧を連続可変する節電装置を構成することができる。
さらに、2系統分の変圧器を1つのコアで構成しているため、各系統毎に変圧器を配するよりも、節電装置2の小型化を図ることができる。
なお、同一機能の直列変圧器2台の各1次巻線をR相、T相のそれぞれに接続し、各2次巻線を並列接続して回生形インバータ7の出力に接続することとしても、その効果作用には差異が無い。
(実施例7)
図7は本発明による節電装置のさらに他の実施例を示す。
本実施例は、図1の実施例において、回生形インバータ7の入力側にインバータ電力計測手段15を設け、インバータ電力計測手段15の出力値を表示する表示手段16を備えたものである。
インバータ電力計測手段15は電力検出器であり、この検出信号はA/D変換されてマイクロコンピュータに入力され、このマイクロコンピュータに接続された表示手段16としての液晶パネルに表示される。
上記構成において、インバータ電力計測手段15は回生形インバータ7を介して直列変圧器4から交流電源1側に回生される回生電力と電圧、電流、力率などを計測し、これを表示手段16に表示する。
この回生電力は節約電力の一部である。
以上のように本実施例によれば、節電効果を容易に確認可能とすることができる節電装置を構成することができる。
なお、回生形インバータ7の出力側にインバータ電力計測手段15を設けてもよいが、この場合はインバータ電力計測手段15の出力には回生形インバータ7自身の消費電力や損失が加味されないこととなる。
なお、インバータ電力計測手段15は、電力検出器以外に例えば、電圧検出器と電流検出器とそれぞれの信号をA/D変換して取り込み電力演算するプログラムを備えたマイクロコンピュータなどで構成してもよい。
(実施例8)
図8は本発明による節電装置の他の実施例を示す。本実施例は、節電装置2の入力側に電源電圧計測手段17と、出力側に負荷電圧計測手段18とを設け、それぞれの出力を低減電圧演算手段19に接続し、低減電圧演算手段19の出力を表示手段16により表示する構成としたものである。
電圧低減率演算手段20は、電源電圧計測手段17と低減電圧演算手段19を入力とし、表示手段16を出力とする。
電源電圧計測手段17は電圧検出器にて構成され、負荷電圧計測手段18は電圧検出器にて構成され、それぞれの検出信号はA/D変換されてマイクロコンピュータに入力され、低減電圧演算手段19はこのマイクロコンピュータ内のプログラムにて構成され、表示手段16はマイクロコンピュータに接続された液晶パネルである。
上記構成において、低減電圧演算手段19は、電源電圧計測手段17と負荷電圧計測手段18の差から低減電圧を求め、表示手段16へ出力し表示する。
また電圧低減率演算手段20は、低減電圧演算手段19の出力値を、電源電圧計測手段17の出力値で除算して電圧低減率を求め、表示手段16へ出力し表示する。
前述の実施例1で説明した例では、電源電圧が106V、負荷電圧が100Vなので低減電圧は6V、電圧低減率は6%となり、表示手段16にそれぞれ低減電圧6V、電圧低減率6%と表示されることとなる。
以上のように本実施例によれば、節電効果を容易に確認可能とすることができる節電装置を構成することができる。
(実施例9)
図9は本発明による節電装置のさらに他の実施例を示す。
図9の節電装置2は、節電装置2の出力電力を計測する電力計測手段21と、節電装置2の節電停止時の電力計測手段21の出力を記憶する通常電力記憶手段22Aと、節電装置2の節電運転時の電力計測手段21の出力を記憶する節電電力記憶手段22Bと、節電装置2の出力電圧を計測する負荷電圧計測手段18と、節電装置2の節電停止時の負荷電圧計測手段18の出力を記憶する通常電圧記憶手段23Aと、節電装置2の節電運転時の負荷電圧計測手段18の出力を記憶する節電電圧記憶手段23Bと、通常電圧記憶手段23Aの出力値から節電電圧記憶手段23Bの出力値を減算する節約電圧演算手段24と、通常電力記憶手段22Aの出力と、節電電力記憶手段22Bの出力と、節約電圧演算手段24の出力とから電圧当りの節電率を求める節電率演算手段25と、節電率記憶手段26と、節電率演算手段25の出力値を節電率記憶手段26へ設定する節電率設定手段27とから構成したものである。
電力計測手段21は電力検出器にて構成され、負荷電圧計測手段18は電圧検出器にて構成され、それぞれの検出信号はA/D変換されてマイクロコンピュータに入力される。通常電力記憶手段22Aと、節電電力記憶手段22Bと、通常電圧記憶手段23Aと、節電電圧記憶手段23Bと、節電率記憶手段26はマイクロコンピュータ内のメモリにより構成される。節約電圧演算手段24と、節電率演算手段25と、節電率設定手段27とはマイクロコンピュータ内のプログラムにより構成される。
上記構成において、節電電力記憶手段22Bの出力をW2、通常電力記憶手段22Aの出力W1、節電電圧記憶手段23Bの出力をV2、通常電圧記憶手段23Aの出力をV1とすると節電電圧演算手段24と節電率演算手段25の演算結果は、式1となり電圧当りの節電率Xが求められることとなる。
これにより電圧当りの節電率を自動的に演算することができ、節電効果を容易に確認可能とすることができる。
また、節電率設定手段27は、前述の如くに求めた節電率演算手段25が出力する節電率を節電率記憶手段26へ設定し記憶させる。
これにより節電率記憶手段26には、自動的に節電率が設定されることとなる。
また、図示していないが電力計測手段21は、節電装置の入力部に備えてもよい。
以上のように本実施例によれば、節電率を求めることができる節電装置を構成することができる。
なお、節電電圧演算手段24は、節電率演算手段25に含むものとしても、その効果作用に差異は無い。
なお、電力計測手段21は電力検出器以外に例えば、電圧検出器と電流検出器とそれぞれの信号をA/D変換して取り込み電力演算するプログラムを備えたマイクロコンピュータなどで構成してもよい。
(実施例10)
図10は本発明による節電装置のさらに他の実施例を示す。
図10において節電装置2の出力部に電力計測手段21備え、実施例8に示した如く節電装置2の入力電圧と出力電圧の差を算出する低減電圧演算手段19と、負荷6に応じた節電率を記憶する節電率記憶手段26と、節約電力演算手段28と、節約電力量演算手段29と、二酸化炭素排出量演算手段30と、演算手段31と、表示手段16とを備える。
節約電力演算手段28は低減電圧演算手段19と節電率記憶手段26と電力計測手段21とを入力とし、表示手段16を出力とする。
節約電力量演算手段29は、節約電力演算手段28を入力とし、表示手段16と二酸化炭素排出量演算手段30とを出力とする。
二酸化炭素排出量演算手段30は、節約電力量演算手段29を入力とし、表示手段16を出力とする。
演算手段31は、節約電力量演算手段29と電力計測手段21とを入力とし、表示手段16を出力とする。
節電率記憶手段26には現在接続されている負荷6が定格電圧付近で1V印可電圧を低減した際の消費電力の比であるところの節電率が記憶されている。
電力計測手段21は電力検出器にて構成され、低減電圧演算手段19と、節約電力演算手段28と、節約電力量演算手段29と、二酸化炭素排出量演算手段30と、演算手段31とはマイクロコンピュータ内のプログラムとして構成され、節電率記憶手段26はマイクロコンピュータのメモリにより構成され、表示手段16はマイクロコンピュータに接続された液晶パネルにて構成される。
上記構成において、節約電力演算手段28は、低減電圧演算手段19の出力と、節電率記憶手段26の出力と、電力計測手段21の出力とを乗算して節約電力を演算し、表示手段16に出力し表示する。
例えば、106Vから100Vへ印可電圧を低減することによる照明負荷の節電率が12%であれば、節電率記憶手段26には2%を記憶させる。
節電装置2の入力電圧が106V、出力電圧が100Vのとき、接続された照明負荷の消費電力が電力計測手段21により10000Wと計測されていれば、節約電力演算手段28の出力は1200Wとなる。
出力電圧が入力電圧より高い場合は、節約電力演算手段28の出力は負の値となり、節約されてないことを示す。
負荷6の節電率は、定格電圧付近であればほぼ印可電圧の差に比例すると見なせるので、上記の作用により節約電力が求められることとなる。
節約電力量演算手段29は、節約電力演算手段28の出力を一定時間間隔毎に積算して、節約電力量を求め、表示部6と二酸化炭素排出量演算手段30とへ出力する。
二酸化炭素排出量演算手段30は、節約電力量演算手段29の出力する電力量を二酸化炭素排出量に換算して得られた二酸化炭素削減量を表示部6へ出力する。
例えば、節約電力量演算手段29の出力が100kWhであれば、二酸化炭素排出量演算手段30はそれに120を乗じてグラム単位とすれば、およその二酸化炭素排出量削減量が求められ、表示手段16はその二酸化炭素排出削減量を表示する。
演算手段31は節約電力量演算手段29の出力から、節約電力量に相当する節約電力料金、節約電力料金による節電装置2の償却日数などを演算し、表示部6へ出力する。
また、演算手段31は、電力計測手段21の出力から、使用電力量、使用電力料金などを演算し、表示部6へ出力する。
以上のように本実施例によれば、各種の節電効果を表示して節電効果を容易に確認可能とすることができ、使用者の省エネ意識を高めることができる節電装置を構成することができる。
なお、より厳密に節約電力を求めるために節電率記憶手段26に、負荷6の印可電圧に応じた、節電率の近似式を記憶させ、節約電力演算手段28はこの近似式により節約電力を求めることとしてもよい。
なお、節電率記憶手段26の内容は、実施例9に示した如く、節電率演算手段25により設定されることとしてもよいし、節電装置2の使用者が任意に設定できる構成としてもよい。
なお、電力計測手段21は電力検出器以外に例えば、電圧検出器と電流検出器とそれぞれの信号をA/D変換して取り込み電力演算するプログラムを備えたマイクロコンピュータなどで構成してもよい。
(実施例11)
図11は本発明による節電装置のさらに他の実施例を示す。
図11において電力計測手段21は、節電装置2の出力電圧を計測する負荷電圧計測手段18と、節電装置2の出力電流を計測する負荷電流計測手段32と、負荷電圧計測手段18と負荷電流計測手段32を入力として、これらから電力を演算する電力演算手段33とから構成される。
負荷電圧計測手段18は電圧検出器であり、負荷電流計測手段32は電流検出器であり、これらの検出信号はA/D変換してマイクロコンピュータに読み込まれ、マイクロコンピュータのプログラムにて構成された電力演算手段33に入力される。
上記構成において、負荷電圧計測手段18および負荷電流計測手段32の出力値は、交流電源1の1周期よりも短い時間間隔で電力演算手段33に読み込まれる。電力演算手段33は、負荷電圧計測手段18および負荷電流計測手段32の出力値を読み込む毎にこれらを乗算し、瞬時電力値を求め、これを交流電源1の1周期分積算し幾何平均して有効電力を求める。
以上のように本実施例によれば、節電装置2の出力電力、つまり負荷電力が計測できることとなる。
なお、電力演算手段33は、電圧と電流の位相差などから力率を求めるとともに、それぞれの歪み率や高調波成分を求めることができる。
負荷電流の高調波成分を消去するよう、節電装置2の動作を制御することで、節電装置2を高調波フィルタとして動作させることもできる。
なお、負荷電流と負荷電圧の位相差を小さくするよう、節電装置2の動作を制御することで、節電装置2を位相補償装置として動作させることもできる。
(実施例12)
図12は本発明による節電装置のさらに他の実施例を示す。
図12において電力計測手段21は、節電装置2の入力電圧を計測する電源電圧計測手段17と、節電装置2の出力電流を計測する電源電流計測手段34と、電源電圧計測手段17と電源電流計測手段34を入力として、これらから電力を演算する電力演算手段33とから構成される。
電源電圧計測手段17は電圧検出器であり、電源電流計測手段34は電流検出器であり、これらの検出信号はA/D変換してマイクロコンピュータに読み込まれ、マイクロコンピュータのプログラムにて構成された電力演算手段33に入力される。
上記の構成において、電源電圧計測手段17および電源電流計測手段34の出力値は、交流電源1の1周期よりも短い時間間隔で電力演算手段33に読み込まれる。電力演算手段33は、負荷電圧計測手段18および負荷電流計測手段32の出力値を読み込む毎にこれらを乗算し、瞬時電力値を求め、これを交流電源1の1周期分を積算し平均化して有効電力を求める。
以上のように本実施例によれば、節電装置2の入力電力、つまり電源電力が計測できることとなる。
なお、電力演算手段33は、電圧と電流の位相差などから力率を求めるとともに、それぞれの歪み率や高調波成分を求めることができる。
なお、電源電流の高調波成分を消去するよう、節電装置2の動作を制御することで、節電装置2を高調波フィルタとして動作させることもできる。
なお、電源電流と電源電圧の位相差を小さくするよう、節電装置2の動作を制御することで、節電装置2を位相補償装置として動作させることもできる。
(実施例13)
図13は本発明による節電装置のさらに他の実施例を示す。
図13において負荷電圧計測手段18は、節電装置2の入力電圧を計測する電源電圧計測手段17と、低減電圧演算手段19と、電源電圧計測手段17と低減電圧演算手段19を入力として、これらから負荷電圧を演算する負荷電圧演算手段35とから構成される。
電源電圧計測手段17は電圧検出器であり、この検出信号はA/D変換してマイクロコンピュータに読み込まれ、マイクロコンピュータのプログラムである低減電圧演算手段19の出力値とともに、マイクロコンピュータのプログラムである負荷電圧演算手段35に入力される。
上記の構成において、電源電圧計測手段17の出力値は、交流電源1の1周期よりも短い時間間隔で負荷電圧演算手段35に読み込まれる。負荷電圧演算手段35では、電源電圧計測手段17の出力値から有効電圧を求め、求めた有効電圧から低減電圧演算手段19の出力値を減算して、負荷電圧を求める。
以上のように本実施例によれば、節電装置2の出力電圧、つまり負荷電圧が電源電圧から求められることとなる。
(実施例14)
図14は本発明による節電装置のさらに他の実施例を示す。
図14において電源電流計測手段34または負荷電流計測手段32は、回生形インバータ7の出力から直列変圧器4の2次巻線の間の配線の一方に配された、インバータ電流計測手段36と、直列変圧器4の巻数比を記憶した巻数比記憶手段37と、これらを入力とする主電流演算手段38とにより構成される。
インバータ電流計測手段36は電流検出器にて構成され、その検出信号はA/D変換してマイクロコンピュータに入力され、巻数比記憶手段37はこのマイクロコンピュータのメモリから構成され、主電流演算手段38はこのマイクロコンピュータのプログラムにより構成される。
上記構成により、主電流演算手段38は、インバータ電流計測手段36が計測する回生形インバータ7の出力電流、すなわち直列変圧器4の2次巻線に流れる電流と、巻数比記憶手段37が出力する直列変圧器4の巻数比とを乗算して、直列変圧器4の1次巻線に流れる電流を求め、この1次巻線に流れる電流が節電装置2の電源電流または負荷電流に概略等しいこととなる。
例えば直列変圧器4の1次巻線の巻数を10、2次巻線の巻数を100とすると、直列変圧器4の巻数比は10となる。
回生形インバータ7の出力電流を6Aとすると、直列変圧器4の2次巻線に流れる電流も6Aであるから、この時に直列変圧器4の1次巻線に流れる電流は、2次巻線に流れる電流6Aと直列変圧器4の巻数比10とを乗算して得られる60Aとなる。
以上のように本実施例によれば、電源電流や負荷電流を直接計測することなく、インバータ電流からこれらをもとめることができることとなり、小型で安価な電流検出器を使用することができ、より安価に節電装置を構成することができることとなる。
(実施例15)
図15は本発明による節電装置のさらに他の実施例を示す。
図15において低減電圧演算手段19は、回生形インバータ7の出力から直列変圧器4の2次巻線の間に配された、インバータ電圧計測手段39と、直列変圧器4の巻数比を記憶した巻数比記憶手段37と、これらを入力とする電圧差演算手段40とにより構成される。
インバータ電圧計測手段39は電圧検出器にて構成され、その検出信号はA/D変換されてマイクロコンピュータに入力され、巻数比記憶手段37はマイクロコンピュータのメモリにて構成され、電圧差演算手段40はマイクロコンピュータのプログラムにて構成される。
上記構成により、電圧差演算手段40は、インバータ電圧計測手段39が計測する回生形インバータ7の出力電圧、すなわち直列変圧器4の2次巻線に印可される電圧と、巻数比記憶手段37が出力する直列変圧器4の巻数比とを除算して、直列変圧器4の1次巻線の発生電圧を求め、この1次巻線の発生電圧が節電装置2の低減電圧に等しいこととなる。
例えば直列変圧器4の1次巻線の巻数を10、2次巻線の巻数を100とすると、直列変圧器4の巻数比は10となる。
回生形インバータ7の出力電圧を60Vとすると、直列変圧器4の2次巻線に印可される電圧も60Vであるから、この時に直列変圧器4の1次巻線に発生する電圧は、2次巻線に印可される電圧60Vを直列変圧器4の巻数比10で除算して得られる6Vとなる。
以上のように本実施例によれば、電源電圧や負荷電圧を計測することなく低減電圧を求められることになり、より簡易な構成で、精度よく低減電圧が求められる節電装置を構成できることとなる。
なお、回生形インバータ7の出力電圧位相と直列変圧器4の巻き方向によっては、回生形インバータ7の出力電圧により、節電装置2の出力電圧が増加する場合もあるので、インバータ電圧計測手段39には電圧の位相方向や直列変圧器4の巻き方向により正負を出力する機能を持たせてもよい。
(実施例16)
図16は本発明による節電装置のさらに他の実施例を示す。
図16において、表示手段16としての液晶パネル16には、積算表示手段41と、積算期間表示手段42とが配され、液晶パネル16の近傍には積算表示値リセット手段43が備えられている。
積算表示手段41と積算期間表示手段42とは、マイクロコンピュータに接続された液晶パネルの表示部により構成され、積算表示値リセット手段としての積算リセットスイッチ43もこのマイクロコンピュータに接続される。
上記構成において、積算表示手段41には積算節電量がkWh単位で数値表示され、積算期間表示手段42には節電量積算期間が日単位で数値表示されている。
これらの表示値はマイクロコンピュータ内のプログラムにより演算され、メモリ上に記憶されている。
図示のように、積算節電量が3600kWhで節電量積算期間が30日と表示されていれば、約1ヶ月で3600kWh節約されたことが使用者に知らされるため、使用者は節電装置2の節電効果を容易に確認できることとなる。
また、積算表示値リセット手段43としての積算リセットスイッチ43を押すと、マイクロコンピュータのプログラムにより、積算表示手段41と積算期間表示手段42の表示値は両方ともに0にリセットされ、この後積算リセットスイッチを押さずにさらに1ヶ月経過した時に使用者が表示部6を見れば、次の1ヶ月分の節電効果が確認できることとなる。
以上のように本実施例によれば、積算値や積算期間の表示および、表示値のリセットが可能となり、より節電効果が分かりやすい節電装置を構成することができる。
(実施例17)
図17は本発明による節電装置のさらに他の実施例を示す。
図17において運転モード切替手段44は、節電装置2の出力部の一方の線に設けた電流変化量計測手段45の出力と、しきい値記憶手段46の出力とを入力し、節電装置2の制御部47へ運転モード切替信号を出力する。
電流変化量計測手段45は、電流検出器とその検出信号をA/D変換して入力するマイクロコンピュータのプログラムとにより構成され、しきい値記憶手段46はマイクロコンピュータのメモリにて構成され、運転モード切替手段44はマイクロコンピュータのプログラムにて構成され、制御部47はマイクロコンピュータを中心とした電子回路により構成される。
上記構成において、しきい値記憶手段46には節電装置2の出力電流変化量と出力電圧低下量との相関から求めた、電流変化量の基準値が記憶されている。
電流変化量計測手段45の出力値がこのしきい値記憶手段46の値を超えていると、運転モード切替手段44は制御部47へ節電停止モードへの運転切り替え信号を出力し、節電装置2は節電停止モードとなる。
以上のように本実施例によれば、負荷6の突入電流などにより電流変化が大きいときには、節電装置2の運転モードを節電停止モードに切り替えることにより、節電装置2の出力電圧低下を防止し、安定した負荷の立上げが可能となる節電装置を構成することができる。
(実施例18)
図18は本発明による節電装置のさらに他の実施例を示す。本実施例は、節電装置2の入力側に負荷電流計測手段32を設け、この負荷電流計測手段32の出力と負荷電流しきい値記憶手段32Aの出力と第2の負荷電流記憶手段32Bの出力とを運転モード切替手段44へ接続したものである。
負荷電流計測手段32は電流検出器にて構成され、この検出信号はA/D変換されてマイクロコンピュータに入力され、負荷電流しきい値記憶手段32Aと第2の負荷電流記憶手段32Bはこのマイクロコンピュータのメモリにより構成され、運転モード切替手段44はこのマイクロコンピュータのプログラムとして構成される。
上記構成において、負荷電流計測手段32の出力値が負荷電流しきい値記憶手段32Aの値以下であるときは、運転モード切換え手段17により節電装置2を節電停止モードに切り替え、また負荷電流計測手段32の出力値が第2の負荷電流しきい値記憶手段32Bの値以上であるときは、運転モード切換え手段17により節電装置2を節電停止モードに切り替える。
節電装置2を、実施例1の如く直列変圧器4と回生形インバータ7で構成した場合には、回生形インバータ7の容量の上限電流が流れるときの負荷電流値を第2の負荷電流しきい値記憶手段32Bに設定しておけば、第2の負荷電流しきい値記憶手段32Bの値以上であるときは、運転モード切換え手段17により節電装置2を節電停止モードに切り替え回生形インバータ7を停止させることで、回生形インバータ7を保護することができる。
以上のように本実施例によれば、負荷電流がごく小さい、つまり負荷6の消費電力がごく小さく節電装置2による節約電力が節電運転するために必要な節電装置2の消費電力よりも小さいときには、節電装置2の運転モードを節電運転モードから節電停止モードへ切り替え節電装置2の消費電力を小さくして省電力化を図ることができ、負荷電流が過大なときには節電装置2を停止して節電装置2自身を保護するという節電装置を構成することができる。
(実施例19)
図19は本発明による節電装置のさらに他の実施例を示す。
本実施例は、図1の実施例において、節電装置2の入力側に負荷電流計測手段32を設け、回生形インバータ7の入力配線の一方に通電遮断手段48としてのスイッチ回路48を備えたものである。
負荷電流計測手段32は電流検出器にて構成される。
また、回生形インバータ7は、通電を遮断された際には直列変圧器4の2次巻線を短絡する構造となっている。
上記構成において、負荷電流計測手段32の出力値が所定の値以下であるときは、スイッチ回路48は開となり回生形インバータ7への通電は遮断される。
以上のように本実施例によれば、負荷電流がごく小さい、つまり負荷6の消費電力がごく小さく節電装置2による節約電力が回生形インバータ7の消費電力よりも小さいときには、回生形インバータ7への通電を停止して、回生形インバータ7の消費電力を無くし省電力化を図ることができる節電装置を構成することができる。
(実施例20)
図20は本発明による節電装置のさらに他の実施例を示す。
図20において節電装置2の入力部に設けた使用電力量計測手段49としての電力量計測器49と、使用電力量目標値記憶手段50と、これらを入力とするデマンドレベル設定手段51と、デマンドレベル設定手段51の出力は節電装置2の制御部47に接続され、出力電圧変更手段52に入力される。
制御部47はマイクロコンピュータを中心とした電子回路にて構成されており、電力量計測器49の検出信号はA/D変換されてこのマイクロコンピュータに入力され、使用電力量目標値記憶手段50は、このマイクロコンピュータのメモリにて構成され、デマンドレベル設定手段はこのマイクロコンピュータのプログラムにて構成され、節電装置2の出力電圧をデマンドレベル信号に応じて設定電圧よりも低下させる出力電圧変更手段52はこのマイクロコンピュータのプログラムにて構成される。
上記構成において、使用電力量計測手段49は節電装置2に接続された負荷6での使用電力量を計測し、その測定結果をデマンドレベル設定手段51に通知する。
デマンドレベル設定手段51は、通知された使用電力量と使用電力量目標値記憶手段50の出力値とを比較した結果に応じて、節電装置2の出力電圧を制御するためのデマンドレベル信号を設定する。
設定されるデマンドレベル信号は、使用電力量と使用電力量目標値の差の大きさを予めいくつかのレベルに分割しておき、その分割されたレベルに応じて設定される。
例えば、使用電力量と使用電力目標値の差が十分大きければ、デマンドレベル信号はレベル0とし、節電装置2の出力電圧は、設定電圧のまま出力される。
使用電力量と使用電力目標値の差が小さくなりレベル1となれば、デマンドレベル信号もレベル1を設定し、制御部47は節電装置2の出力電圧を設定電圧より所定の電圧だけ低下させる。
使用電力量と使用電力目標値の差がさらに小さくなりレベル2となれば、デマンドレベル信号もレベル2を設定し、制御部47は節電装置2の出力電圧をさらに低下させる。
使用電力量目標値の設定は任意であるが、たとえばこれを契約電力量とすると、 使用電力量が契約電力量に近づいたときには、節電装置2の出力電圧を低下させて使用電力量が契約電力量を超過することを防止できる。
また、使用電力量が契約電力量を超過しそうなときには、制御部47に出力断するデマンドレベル信号を発して、節電装置2の出力を断として負荷6の運転を停止させてもよい。
また、デマンドレベル信号を外部の装置から入力することとしてもよく、その場合は、デマンドレベル信号は直接節電装置2の制御部47へ入力されることとなる。
以上のように本実施例によれば、使用電力量や使用電力量と契約電力量に応じて出力電圧を制御する節電装置が構成できるので、使用電力量が契約電力量を上回りそうな場合には、契約電力以下となるように制御して節電し、電力使用量を下げることができる節電措置が得られる。
なお、使用電力量計測手段49は電力量計測器以外に例えば、電圧検出器と電流検出器とそれぞれの検出信号をA/D変換して取り込み電力演算し、逐次電力演算結果を積算するプログラムを備えたマイクロコンピュータなどで構成してもよい。
(実施例21)
図21は本発明による節電装置のさらに他の実施例を示す。本実施例は、本発明による節電装置2を使用した電力制御系を複数個配し、各電力制御系を通信回線53により集中監視装置54に結合した実施例である。
図21において、本発明による複数の節電装置2A、2B、……はそれぞれ有線または無線による通信回線53を介して集中監視装置54に接続されている。各節電装置2A、2B、……には各々複数の照明器具などの負荷6A、6B、6C、……が接続されている。このような構成は、たとえばビルやマンションの照明系の消費電力を集中管理センターで集中管理する場合などに適用される。
節電装置2A、2B、……はビルでは各フロアや各居室、マンションでは各居住者単位で設置され、それらが通信回線53で集中管理センターの集中監視装置54に接続される。したがって、集中監視装置54で図7、図8、図10、図16などで説明したような各種の表示を行うことにより、複数箇所の節電電力制御系からなる引き込み系統全体の電力管理を1カ所で集中管理することができる。
なお、通信回線53の一部、または全てに公衆回線網などを用いてもよく、この場合にはビルや店舗毎に1台、または複数台設置された各節電装置2A、2B、……を、遠隔地に設置した集中管理装置54にて集中管理することができる。
以上のように本実施例によれば、複数箇所の節電電力制御系からなる引き込み系統全体の電力管理を1カ所で集中管理することができるので、ビル設備などの大規模な節電管理を中央で監視制御することができるという効果のある節電装置を構成することができる。
(実施例22)
図22は本発明による節電装置のさらに他の実施例を示す。
本実施例は、本発明による節電装置が作動する節電運転モードと節電装置が作動しない節電停止モードを負荷の状態や使用条件に応じて切り換える運転方法の実施例である。
図22において、節電装置2の出力側に電圧計測器55および電流計測器56が接続され、その計測出力は制御部47に供給される。
制御部47は電圧計測器55および電流計測器56の計測出力にしたがって、節電装置2の作動を制御する。
電圧計測器55が所定以上の急激な電圧低下を検知した状態で節電モードにより照明負荷を点灯させると、突入電流が流れてさらに電圧が低下し、照明が点灯しなくなる。同様に、電流計測器56が所定以上の急激な電流上昇を検知した状態で節電運転モードにより照明負荷を点灯させると、突入電流がさらに流れて電圧が低下し、照明が点灯しなくなる。また、負荷投入時には急激に電流が立ち上がるので、節電運転モードではやはり点灯しなくなる。
したがって、節電装置2の節電運転モードにおいて、電圧計測器55が所定以上の急激な電圧低下を検知したとき、または電流計測器56が所定以上の急激な電流上昇を検知したときは、制御部47により節電装置2の作動を停止させ、節電停止モードで運転させる。同様に電源をオンにしたときも節電停止モードで運転する。
節電停止モードで運転後、電圧、電流が安定して所定の値以内の変動幅に収まったときは負荷が安定したので、節電運転モードに切り換える。また、節電停止モードで運転後、一定の時間、たとえば負荷によって異なるが1〜15分程度経過したときは、負荷が安定したと判断されるので節電運転モードに切り換える。
負荷電流が所定の値以下であるときは負荷電流が少ないので節電停止モードとする。
以上のように本実施例によれば、安定した負荷の立ち上げを可能とし、チャタリングを防止して安定した電力供給をすることができ、負荷の消費電力がごく小さいときには、回生形インバータの消費電力を無くしより効果的な省エネルギーを図るはかることができるという節電装置を構成できる。
(実施例23)
以下、本発明の第23実施例の節電装置について、図23及び図24を参照しながら説明する。
なお、前実施例と同一部分には同一番号を付し、その詳細な説明は省略する。
図23において、節電装置2は、交流電源からの入力電圧、入力電流をそれぞれ計測する電源電圧計測手段17、電源電流計測手段34を備えている。検出した入力電圧、入力電流及び入力電圧、入力電流の位相から、入力電力演算手段55は入力有効電力を演算する。交流電源直送状態の演算した入力有効電力W1と、節電運転時の演算した入力有効電力W2とを第二節電率演算手段56に入力する。第二節電率演算手段56は、式2に示す計算を行うことで電力低減率Sを計算する。
また、図24に示すように、この計算された電力低減率は、低減率表示手段57に送信し表示する。
このように交流電源と負荷の間に配した節電装置2において、交流電源直送状態の電力と、節電運転時の電力とを第二節電率計算手段56に入力することにより電力低減率Sを計算することとなり、交流電源直送状態から節電運転、あるいは節電運転から交流電源直送状態に切り替えることで、より正確な電力低減率を計算することができる。
以上のように本実施例によれば、正確に電力低減率を計算することができる。
(実施例24)
以下、本発明の第24実施例について、図25及び図26を参照しながら説明する。
なお、前実施例と同一部分には同一番号を付し、その詳細な説明は省略する。
図25において、節電装置2は、交流電源からの入力電圧、入力電流をそれぞれ計測する電源電圧計測手段17、電源電流計測手段34と、入力電力演算手段55と、第二節約電力演算手段58を備えている。第二節約電力演算手段58は、交流電源直送状態の電力W1と、節電運転時の電力W2を入力する。第二節約電力演算手段58は、式3に示す計算を行うことで節約電力Wsを計算する。
また、図26に示すように、この計算された節約電力Wsは節約電力表示手段59に送信され、表示されることとなる。
このように交流電源と負荷の間に配した節電装置において、交流電源直送状態の電力W1と、節電運転時の電力W2を節約電力計算手段に入力することにより節約電力を計算することとなる。
以上のように本実施例によれば、交流電源直送状態と節電運転を切り替えることで、より正確に節約電力を計算することができる。
(実施例25)
以下、本発明の第25実施例について、図27を参照しながら説明する。
なお、前実施例と同一部分には同一番号を付し、その詳細な説明は省略する。
図27において、節電装置2は、定格電力低減率計算手段60を備えている。定格電力低減率計算手段60は、交流電源直送モードと節電運転モードを切り替える開始スイッチ60aと、交流電源直送モード及び節電運転モード時から低減電圧幅と電力低減率を計算する計算部60bと、定格電力低減率を計算する定格計算部60cにより構成される。
開始スイッチ60aは、開始時に交流電源直送モードであれば交流電源直送モード時の各部電圧、電流、電力を計測から開始し、節電運転モードであれば節電運転モード時の各部電圧、電流、電力を計測から開始する。
ある時間T秒後に相異なるモードに変更し、各部電圧、電流、電力を計測する。
次に計算部60bでは、低減電圧幅は節電運転時の入力電圧、出力電圧から計算し、電力低減率Sは式2により計算する。
更に、定格計算部60cでは、式4に示す計算式にて定格電力低減率Sdtを計算する。
式4は負荷が照明の場合の計算式である。照明は、実使用における入力電圧に比例して消費電力が増減するため、式4の計算を行うことで定格電力低減率を計算することができる。
以上のように本実施例によれば、交流電源と負荷の間に配した節電装置において、交流電源直送と節電運転を切り替えることにより、交流電源が定格節電運転の必要がない電圧であっても、定格電力低減率を正確に計算することができる。
(実施例26)
以下、本発明の第26実施例の節電装置について、図28を参照しながら説明する。
なお、前実施例と同一部分には同一番号を付し、その詳細な説明は省略する。
図28において、節電装置2は、電源電圧計測手段17と、負荷電圧計測手段18と、定格入力手段61と、第三節電率演算手段62を備えている。
第三節電率演算手段62は、電源電圧計測手段17により得られた入力電圧V1と、負荷電圧計測手段18により得られた出力電圧V2との偏差dVを入力する。第三節電率演算手段62は、得られた偏差dVと、定格入力手段61により得られた定格電力低減率St及び定格低減電圧Vtと、電圧の偏差dVを式5に入力することで、電力低減率Sを算出する。
このように交流電源と負荷の間に配した節電装置において、節電運転時の入力電圧、出力電圧と、定格節電運転時の電力低減率とを第三節電率演算手段62に入力することで、電力低減率を計算することとなる。
以上のように本実施例によれば、交流電源直送モードに運転条件を変更することなく、正確に電力低減率を計算することができる。
(実施例27)
以下、本発明の第27実施例の節電装置について、図29及び図30を参照しながら説明する。
なお、前実施例と同一部分には同一番号を付し、その詳細な説明は省略する。
図29において、節電装置2は、電源電圧計測手段17と、負荷電圧計測手段18と、電源電流計測手段34と、入力電力演算手段55と、定格入力手段61と、出力電圧設定手段63と、第三節約電力演算手段64を備えている。
第三節約電力演算手段64は、図29に示すように、電源電圧計測手段17により得られた入力電圧V1を入力し、更に入力電圧V1と、出力電圧の目標値Vo_refの偏差dVmを計算する。また、入力電力演算手段55により算出された入力電力W1を入力する。節約電力Wsは、得られた入力電力W1と、各電圧の偏差dV、dVmと、定格入力手段61により得られた定格電力低減率St、及び定格低減電圧Vtを式6に入力することで算出する。
ここで、式6の計算式について説明する。節約電力は、交流電源直送状態の入力電力から節電運転時の入力電力を差し引いた電力である。本実施例の場合、交流電源直送状態への運転状態変更はしないため、交流電源直送状態の入力電力を計算により算出する必要がある。電力低減率Sは、式5により計算することができるため、節約電力は式7にて計算することができる。
ここで、定格電力低減率Stは定格入力電圧V1t時の低減率であるため、定格入力電圧と異なる電圧の場合、補正項を加える必要がある。その補正項が、式8に示す部分である。
この補正項を式8の定格電力低減率Stに掛け合わせることで、式6を導出することができる。
このように交流電源と負荷の間に配した節電装置において、電源電圧計測手段と、負荷電圧計測手段と、定格入力手段とにより節約電力を計算することとなる。
実際に定格電力低減率Stに補正を加えた場合の節約電力Ws、加えない場合の節約電力Ws0と電力計により得た真の節約電力Wscの相関グラフを図30に示す。
以上のように本実施例によれば、交流電源直送状態から節電運転状態に切り替えることなく、低減電圧能力を超える目標低減電圧幅であった際にも、正確に節約電力を計算することができる。