JP2011067087A - 無停電電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】交流電源の電圧値に基づいて、AC−DCコンバータまたは蓄電部から供給する電力(又は電流)の上限値を制御することにより、蓄電部としてバッテリ以外の蓄電素子も使用できる無停電電源装置を得る。
【解決手段】異なる蓄電容量を持つ複数の蓄電素子のいずれか一つが選択的に使用される蓄電部6と、交流電源の電力を直流電力に変換する第1の電力変換手段と、交流電源の異常時に前記蓄電部のエネルギーを放電し、第2の電力変換手段に直流電力を供給する第3の電力変換手段と、交流電源の電圧変動に基づいて、第1の電力変換手段または第3の電力変換手段の出力する直流電力の上限値を制御する制御手段とを備え、交流電源の電圧変動が所定値より小さいときには、第1の電力変換手段及び第3の電力変換手段の両方から第2の電力変換手段に直流電力を供給する。
【選択図】図1

Description

この発明は、交流電源からの交流電力を負荷に供給すると共に、交流電源の電圧低下時には、蓄電部に蓄えられた直流電力を交流電力に変換して負荷へ供給する無停電電源装置に関する。
従来の無停電電源装置は、交流電源の健全時に接続された交流電源からスイッチを介して交流電力を負荷へ供給し、交流電源の電圧が設定値を下回るような電圧変動を検出すると停電と判定し、スイッチを開放しバッテリからインバータを介して負荷へ交流電力を供給するものである(例えば、特許文献1参照。)。
上記のように従来の無停電電源装置においては、蓄電素子としてバッテリを使用するが、バッテリは高温での劣化が速く、通常2〜3年毎に交換しなければならないという問題点があるので、補償時間が数秒とバッテリを使用した装置に比べ約100分の1程度と短くてよい場合には、蓄電素子としてバッテリに比べて寿命が長いコンデンサを用いた電圧変動補償装置が用いられる。この電圧変動補償装置は、交流電源に直列に接続され、正負いずれかの極性で補償電圧を出力する複数の電圧補償回路により、交流電源の電圧低下分だけをコンデンサに蓄電した電力により補償を行う。このような補償方法により交流電源の電圧低下が小さいときに補償時間を延長するように定めた仕様(例えば、半導体製造設備の規格であるSEMI−F47)に対応させている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2004−096831号公報 特開2005−130562号公報
従来の電圧変動補償装置は、交流電源と負荷の間に直列に接続され、交流電源の電圧低下分を補償する方式のため、補償する電圧が低下分だけと小さいので、同一蓄電エネルギーでより長い時間補償動作を継続することができるが、電圧変動補償装置の入力側に設けられた回路遮断器の切断による停電時には、交流電源と電圧変動補償装置、負荷との間の回路が遮断されてしまうので、補償動作を行うことができないという問題があった。
そこで、従来の無停電電源装置において、内蔵する蓄電素子をバッテリからコンデンサに置き換え、交流電源の電圧低下が小さいときには、交流電源の電力と蓄電素子であるコンデンサとの電力を併用し補償時間を延長することが考えられる。
しかし、例えば5kWの無停電電源装置で補償時間を5倍にするために、蓄電素子であるコンデンサから20%の1kWを供給し、交流電源から残りの80%を供給する場合を想定する。ここで、交流電源が50%低下してAC50Vになったとすると、AC−DCコンバータが扱う電流は、4kW/50V=80Aとなり、通常時の定格電流50A(5kW/100V=50A)の1.6倍となる。
このように交流電源の電圧低下の条件によっては、交流電源の交流電力を直流電力に変換するAC−DCコンバータの電流容量が定格値を上回るため、従来の無停電電源装置としてのみ使用する時より、AC−DCコンバータの電流容量を大きくしなければならず、蓄電素子として蓄電容量の異なるバッテリとコンデンサの両方を選択的に使用することは、無停電電源装置のコストアップになるという問題があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、交流電源の電圧変動値に基づいて、AC−DCコンバータまたは蓄電部から供給する電力の上限値を制御することにより、蓄電部としてバッテリ以外の蓄電素子も使用することができる無停電電源装置を得るものである。
この発明による無停電電源装置は、異なる蓄電容量を持つ複数の蓄電素子のいずれか一つが選択的に使用される蓄電部と、交流電源の電力により前記蓄電部の充電を行う充電手段と、交流電源の電力を直流電力に変換する第1の電力変換手段と、この第1の電力変換手段の出力を交流電力に変換する第2の電力変換手段と、交流電源の異常時に前記蓄電部のエネルギーを放電し、第2の電力変換手段に直流電力を供給する第3の電力変換手段と、交流電源の電圧変動に基づいて、第1の電力変換手段または第3の電力変換手段の出力する直流電力の上限値を制御する制御回路とを備え、交流電源の電圧変動が所定値より小さいときには、第1の電力変換手段及び第3の電力変換手段の両方から第2の電力変換手段に直流電力を供給するものである。
この発明によれば、交流電源の電圧に基づき、AC−DCコンバータである第1の電力変換手段または蓄電部から供給する電力の上限値を制御することにより、蓄電部としてバッテリ以外の異なる蓄電容量を持つ蓄電素子も使用することができる。
本発明の実施の形態1における無停電電源装置の全体構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1における無停電電源装置の第1の電力変換部を示す回路図である。 本発明の実施の形態1における無停電電源装置の第2の電力変換部を示す回路図である。 本発明の実施の形態1における無停電電源装置の充放電回路を示す回路図である。 本発明の実施の形態2における無停電電源装置の全体構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2における無停電電源装置の充電回路、放電回路及び設定部を示す回路図である。 本発明の実施の形態3における無停電電源装置の全体構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態4における無停電電源装置の全体構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態5における無停電電源装置の全体構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態6における無停電電源装置の全体構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態6における無停電電源装置の交流電源の電圧が正の時の充電時の動作の説明図である。 本発明の実施の形態6における無停電電源装置の交流電源の電圧が負の時の充電時の動作の説明図である。 本発明の実施の形態6における無停電電源装置の蓄電部を充電する動作の説明図である。 本発明の実施の形態6における無停電電源装置の蓄電部による充電時の動作の説明図である。 本発明の実施の形態6における無停電電源装置の蓄電部による充電時の動作の説明図である。 本発明の実施の形態6における無停電電源装置のインバータ部第1のコンデンサを充電する動作の説明図である。 本発明の実施の形態6における無停電電源装置の起動時における蓄電部による充電の動作を説明するフローチャートである。
実施の形態1
図1は本発明の実施の形態1における無停電電源装置の全体構成を示すブロック図、図2は第1の電力変換部2を示す回路図、図3は第2の電力変換部5を示す回路図、図4は充放電回路7を示す回路図である。
図1において、無停電電源装置100は、交流電源1に接続され、交流電圧を直流電圧に変換する第1の電力変換部2と、この第1の電力変換部2により所定値(例えば200V)に充電される第1のコンデンサ3と、この第1のコンデンサ3に接続され、直流電圧を交流電圧(例えばAC100V)に変換し負荷4に電力を供給する第2の電力変換部5と、交流電源1の入力電圧が健全でないとき出力に継続して交流電圧を出力するため第2の電力変換部5に電力を供給する蓄電部6と、蓄電部6に接続され、交流電源1が健全なときに交流電源1からの電力を蓄電部6に充電を行い、交流電源1が健全でないときには蓄電部6の電力を放電する充放電回路7と、蓄電部6への充電または放電特性に基づいて蓄電部6の種別を判別する蓄電種別判定部8と、蓄電種別判定部8の判定結果により蓄電種別判定部8より出力される信号に基づいて充放電回路7の充電完了電圧を設定する設定部9と、を有している。なお、請求項で述べている「第2の電力変換手段」は第2の電力変換部5で、「充電手段」は充放電回路7である。
また、無停電電源装置100は、交流電源1の電圧を計測する入力電圧センサ11と、入力電圧センサ11の出力により交流電源1から供給される電力を計測する供給レベル検出部10と、供給レベル検出部10が出力する交流電源1から供給される電力に基づき、第1の電力変換部2の出力する直流電力の上限値を制御する制御回路35と、を備えている。
図2に示すように第1の電力変換部2は、ブリッジ整流回路2aと、コイル及びスイッチ素子及びダイオードからなる昇圧回路2bとを有しており、ブリッジ整流回路2aにより交流電源1の交流電力を直流電圧に整流し、この直流電圧を昇圧回路2bにより昇圧して第1のコンデンサ3を充電する。
第2の電力変換部5は、図3に示すように、ダイオードを逆並列に接続した複数個のMOSFET等の自己消弧型半導体スイッチング素子5a、5b、5c、5dからなる単相フルブリッジインバータと、コイル及びコンデンサからなるフィルタ回路5eを有している。なお、フルブリッジインバータはハーフブリッジインバータでもよい。自己消弧型半導体スイッチング素子5a、5b、5c、5dはMOSFET以外にも、IGBT、GCT、GTO、トランジスタ等でも、また自己消弧機能がないサイリスタ等でも強制転流動作が可能であればよい。
蓄電部6は、第1の充電完了電圧である例えば充電完了電圧DC40Vの鉛バッテリ、すなわち第1の蓄電素子と、第2の充電完了電圧である例えば充電完了電圧DC150Vのコンデンサ(例えば静電容量は100mF)、すなわち、第1の蓄電素子とは異なる蓄電容量を持つ第2の蓄電素子と、が選択的に使用される。一般に、瞬時電圧低下は1秒以下であるので、瞬時電圧低下を目的とする場合は、蓄電部6としてコンデンサを使うことは有効である。
充放電回路7は、図4に示すように、蓄電部6の正極側に接続されたリアクトル7aと、このリアクトル7aの出力側に蓄電部6に対し並列に接続され、ダイオードを逆並列に接続したMOSFET等の自己消弧型半導体スイッチング素子7bと、自己消弧型半導体スイッチング素子7bをスイッチングして蓄電部6の電圧を昇圧制御する放電制御部7cとを有している。また、充放電回路7は、リアクトル7aの出力と第1のコンデンサ3の正極側に接続され、ダイオードを逆並列に接続したMOSFET等の自己消弧型半導体スイッチング素子7dと、自己消弧型半導体スイッチング素子7dをスイッチングしてリアクトル7aを介して蓄電部6を充電制御する充電制御部7eとを有している。なお、放電制御部7c及び充電制御部7eは、例えば、PWMコントローラICを用いてもよいし、PWMコントローラ内蔵のマイコンを用いてもよい。
また、充電制御部7eには、蓄電種別判定部8からの指令に基づき設定部9により鉛バッテリに対応する第1の充電完了電圧V1(例えばDC40V)またはコンデンサに対応する第2の充電完了電圧V2(例えばDC150V)が設定される。そして、放電制御部7cには、蓄電種別判定部8からの指令に基づき設定部9により鉛バッテリに対応する放電終止電圧V3(例えばDC30V)またはコンデンサに対応する放電終止電圧V4(例えばDC75V)が設定される。放電終止電圧とは、蓄電部6からの放電を中止する蓄電部6の両端電圧である。蓄電部6からの放電により、蓄電部6の両端電圧は徐々に低下していき、放電終止電圧に至ると、放電を中止する。
蓄電種別判定部8は、蓄電部6へ流れる電流を計測する電流センサ8aと、蓄電部6の両端電圧を計測する電圧センサ8bと、蓄電部6を充電する所定の充電時間(例えば1秒間)を計測する図示しない計時手段とを備え、電流センサ8aによる充電電流及び計時手段による充電時間を積算演算して得られた積算値と、電圧センサ8bにより計測された蓄電部6の両端電圧の電圧上昇値とから、蓄電部6が鉛バッテリかコンデンサかの判定を行い、設定部9に判定結果を出力する。
設定部9は、蓄電種別判定部8の判定結果に応じて、蓄電部6が鉛バッテリである場合は、充電制御部7eに対し充電完了電圧をV1(例えばDC40V)、放電制御部7cに対し放電終止電圧をV3(例えばDC30V)に設定する。また、蓄電部6がコンデンサである場合は、充電制御部7eに対し充電完了電圧をV2(例えばDC150V)、放電制御部7cに対し放電終止電圧をV4(例えばDC75V)に設定する。
供給レベル検出部10は、第1の電力変換器2に供給される電流を計測する入力電流センサ10aと、入力電圧センサ11および入力電流センサ10aからの両検出信号より交流電源1から供給される電力の供給レベルを演算する供給レベル演算部10bとから構成される。
コンデンサは一般的に高い電圧まで充電するほうが保有するエネルギー密度が大きくなる傾向があり、鉛バッテリの時よりは高い電圧まで充電することで、無停電電源装置としての小型化が可能となる。
次に動作について説明する。
交流電源1が負荷4の許容できる電圧範囲内にある健全時(無停電電源装置の定格電圧がAC100Vの場合、例えば交流電源1の電圧がAC90VからAC110Vの時)には、第1の電力変換部2は入力に印加された交流電源1の交流電圧をブリッジ整流回路2aにより直流電圧に変換し、この直流電圧を昇圧回路2bにより昇圧して第1のコンデンサ3を所定電圧(例えばDC200V)に充電する。
第2の電力変換部5は、第1のコンデンサ3の直流電圧を所定の交流電圧(例えばAC100V)に変換し、負荷4に電力を供給する。
また、充放電回路7は、蓄電部6に一定の電流(例えば1A)で充電する定電流充電機能を有しており、充放電回路7により蓄電部6が一定の電流で充電されるとき、蓄電種別判定部8の計時手段は、充電開始から所定の充電時間後(例えば1秒後)から所定の充電時間(例えば1秒間)を計測する。また、電流センサ8aにより蓄電部6への充電電流を、電圧センサ8bにより蓄電部6の両端電圧の上昇値を計測する。そして、蓄電種別判定部8は、充電電流と計測された充電時間の積算値と、蓄電部6の両端電圧の電圧上昇値(変化値)とに基づいて、蓄電部6の蓄電素子が第1の蓄電素子(鉛バッテリ)か第2の蓄電素子(コンデンサ)かを判定する。
例えばコンデンサが100mFであれば、1Aで1秒間充電した場合、コンデンサ両端電圧は10V電圧が上昇する。しかし、例えば鉛バッテリを30Vから40Vに10V充電するのに一般的に1時間以上かかることから、鉛バッテリでは1秒間での電圧上昇は極めて小さい。
以上より、例えば1Aで1秒間充電したときの蓄電部6の電圧上昇値が5V以上であれば、蓄電部6の種別はコンデンサであると判定でき、5V未満であれば鉛バッテリと判定できる。
蓄電部6の両端電圧上昇値の計測開始点を、充電開始時点ではなく、所定充電時間後(例えば1秒後)とすることで、鉛バッテリの場合に充電電流通電開始時に鉛バッテリの内部抵抗に起因する蓄電部6における両端電圧の急激な電圧上昇の影響を回避することができる。
蓄電種別判定部8により蓄電部6が鉛バッテリと判定された場合には、設定部9により、充電制御部7eに対し充電完了電圧を第1の充電完了電圧V1(例えば40V)に設定し、放電制御部7cに対し放電終止電圧を第1の放電終止電圧V3(例えば30V)に設定する。
蓄電種別判定部8により蓄電部6がコンデンサと判定された場合には、設定部9により、充電制御部7eに対し充電完了電圧を第2の充電完了電圧V2(例えば150V)に設定し、放電制御部7cに対し放電終止電圧を第2の放電終止電圧V4(例えば75V)に設定する。
充放電回路7は蓄電部6が充電完了電圧まで充電されると、所定電流(例えば1A)での充電(定電流充電)を中止し、以後充電電圧を充電完了電圧に維持する定電圧充電に移行する。
停電時および瞬時電圧低下時の動作について説明する。
交流電源1の電圧が異常となった場合(例えば電圧がAC90V未満に低下)に、制御回路35は、入力電圧センサ11の出力する交流電源1の電圧変動に基づき、交流電源1から供給する電力の上限値を変更し、上限値を超えないように第1の電力変換部2を制御する。このとき、制御回路35は、供給レベル検出部10の出力する電力の供給レベルを参照し、上限値を超えないように第1の電力変換器部2を制御するものである。
例えば、無停電電源装置100の定格出力電力を4kWとすると、制御回路35は、交流電源電圧がAC80VからAC90Vの範囲の時、交流電源1から負荷4に供給する電力の上限値を定格電力の80%の3.2kWとし、AC70VからAC80Vの範囲の時、交流電源1から負荷4に供給する電力の上限値を定格電力の60%の2.4kWとし、AC70V未満の時は、交流電源1から負荷4に供給する電力の上限値を0kWとし、不足分は、蓄電部6の保有するエネルギーが充放電回路7を介して放電し負荷4へ供給される。ここでは簡単のため、電力変換部自身の電力損失は無視している。交流電源1の電圧が健全状態(例えば90V以上)に戻ると蓄電部6からの電力供給を停止し、交流電源1の電圧が健全状態に戻る前に、蓄電部6の両端電圧が放電終止電圧を下回ると、蓄電部6からの電力供給を停止する。以上の蓄電部6の放電開始から放電停止までの放電動作を、以後、1回の放電動作と言う。
負荷4に4kWの定格負荷が接続されている場合、交流電源電圧がAC80Vに低下の時には、交流電源1から3.2kW、蓄電部6から残りの0.8kWをコンデンサ3に供給する。交流電源電圧がAC70Vに低下の時には、交流電源1から2.4kW、蓄電部6から残りの1.6kWをコンデンサ3に供給する。交流電源電圧がAC70V未満に低下の時は、蓄電部6から4kWをコンデンサ3に供給する。
蓄電部6のコンデンサ容量を100mF、充電完了電圧を150V、放電終止電圧を75Vとすると、蓄電部6から供給可能なエネルギーは
0.5×100mF×(150V×150V−75V×75V)=844W秒
となり、約800W秒が供給可能である。4kWの負荷に蓄電部6だけからエネルギーを供給すると、補償できる時間は
800W秒/4kW=0.2秒
となる。一方、交流電源電圧が70Vの時は、蓄電部6から供給する電力は1.6kWなので、補償できる時間は
800W秒/1.6kW=0.5秒
交流電源電圧が80Vの時は、蓄電部6から供給する電力は0.8kWなので、補償できる時間は
800W秒/0.8kW=1秒
と延長することができる。
SEMI−F47では、交流電源電圧50Vで0.2秒、交流電源電圧70Vで0.5秒、交流電源電圧80Vで1秒の補償時間を持たせることを規定しているが、それを満足する。
また、通常交流電源電圧がAC100Vの時に交流電源1から供給される電力は4kWであるので、第1の電力変換部2の入力電流は4kW/100Vより40Aであるが、
交流電源電圧がAC80Vの時は、交流電源1から供給される電力は3.2kWであるので、第1の電力変換部2の入力電流は、3.2kW/80Vより40A、交流電源電圧がAC70Vの時は、交流電源1から供給される電力は1.6kWであるので、第1の電力変換部2の入力電流は、1.6kW/70Vより23Aであり、いずれも通常動作時の電流を上回っていないので、第1の電力変換部2を特に電力容量の大きなものに格上げする必要がない。
ここでは、供給レベル検出部10により、交流電源1から供給される電力を計測したが、蓄電部6から負荷4に供給される電力を計測してもよい。この場合は、交流電源電圧がAC80VからAC90Vの時は、蓄電部6から負荷4に供給する電力の上限値を定格電力の20%の0.8kWとし、AC70VからAC80Vの時は、蓄電部6から負荷4に供給する電力の上限値を定格電力の40%の1.6kWとし、AC70V未満の時は、蓄電部6から負荷4に供給する電力の上限値を4kWとし、不足分は交流電源1から供給するようにしてもよい。この場合、蓄電種別判定部8には、蓄電部6へ流れる電流を計測する電流センサ8aと蓄電部6の両端電圧を計測する電圧センサ8bの出力が入力されているので、蓄電種別判定部8にて蓄電部6から負荷4に供給される電力を演算させればよい。
本実施の形態によれば、交流電源1の電圧変動に基づき、AC−DCコンバータである第1の電力変換部2または蓄電部6から供給する電力の上限値を制御することにより、蓄電部としてバッテリ以外の異なる蓄電容量を持つ蓄電素子も使用可能とし、無停電電源装置を交流電源の電圧低下分を補償する電圧変動補償装置としても使用することができる。
また、第1の電力変換部2の電力容量を格上げすることなく、交流電源1の電圧の低下分の小さい時に、補償時間を延ばすことができる。
また、蓄電種別判定部8により蓄電部6が鉛バッテリかコンデンサかを判別し、設定部9により充電完了電圧を設定するので、鉛バッテリとコンデンサとを使用用途に応じて選択的に使用することができる。
これにより、鉛バッテリの場合は例えば0〜40℃という使用温度範囲の制約や、例えば期待寿命が3〜5年であるという経年劣化の問題はあるが、交流電源1が停電しても5分程度は負荷4への電力供給を継続するバックアップ運転が可能である。一方、コンデンサの場合は交流電源1停電時のバックアップ運転は1秒程度以下であるが、使用温度範囲を広く期待寿命を長くすることができるという、両者の利点を使い分けることが可能となる。
なお、本実施の形態では、蓄電種別判定部8は所定の充電時間(例えば1秒間)の蓄電部6への充電電流及び蓄電部6の両端電圧の上昇値を計測し、充電電流と充電時間の積算値と両端電圧の電圧上昇値により、蓄電部6の種別を判定したが、定電流充電動作のように一定の電流で充電されるときには、充電電流が想定可能なので充電電流は計測しなくてよく、計時手段により計測される充電時間と該充電時間における蓄電部6の両端電圧の上昇値とに基づいて蓄電素子の種別を判定することができる。
また、充電時ではなく蓄電部6の放電時に所定の放電時間(例えば1秒間)を計時手段により計測すると共に蓄電部6からの放電電流及び蓄電部6の両端電圧の下降値を計測し、放電電流及び放電時間の積算値と、蓄電部6の両端電圧の電圧下降値とに基づいて蓄電部6の種別を判定してもよい。
また、蓄電種別判定部8が蓄電部6をコンデンサと判定した場合、蓄電部6の両端電圧は例えば150Vと高い電圧になり、蓄電部6を交換する場合に、作業者が感電することが想定される。よって、蓄電部6を交換するため、例えば、本体カバーが開けられたことを検知して充放電回路7の充放電動作を禁止設定する禁止手段を設け、蓄電種別判定部8が蓄電部6をコンデンサ、すなわち第2の蓄電素子と判定している場合において禁止手段により充放電回路7の充放電動作を禁止したとき、禁止手段からの指令に基づき充放電回路7により蓄電部6の両端電圧を所定電圧以下(例えば60V以下)まで放電させるようにしてもよい。これにより作業者が蓄電部6を交換する際には蓄電部6が所定電圧(例えば60V)以下に放電され、蓄電部6の電圧が低下させられるので、作業者の感電を防止することができる。
また、第1の蓄電素子は鉛バッテリとして説明したが、これに限らず、例えばニッケル・カドミウム蓄電池、ニッケル・水素蓄電池、リチウム蓄電池等を第1の蓄電素子として使用しても良い。
また、交流電源1の電圧変動値に基づき、第1の電力変換部2または蓄電部6から供給する電力の上限値を制御することとしたが、電力に代えて電流の上限値を制御してもよい。
実施の形態2.
図5は本発明の実施の形態2における無停電電源装置の全体構成を示すブロック図、図6は充電回路12、放電回路13及び設定部9を示す回路図である。図5に示すように本実施の形態は、実施の形態1における充放電回路7を充電回路12、すなわち充電手段と、放電回路13とに分けたものである。
充電回路12は、図6に示すように、交流電源1に接続された整流器12aと、整流器12aの出力に設けられ、直流電圧を平滑化するコンデンサ12bと、コンデンサ12bの直流電圧を降圧して蓄電部6を充電する降圧充電回路を構成するスイッチング素子12c及びリアクトル12d及びダイオード12eと、充電電流及び充電電圧を制御するためスイッチング素子12cのオン/オフのデューティを制御する充電制御部12fを有する。
また、放電回路13は、同じく図6に示すように、蓄電部6の電力を昇圧放電させて第1のコンデンサ3を充電するための昇圧回路を構成するリアクトル13a及びダイオード13b及びスイッチング素子13cと、放電電流を制御するためスイッチング素子13cのオン/オフのデューティを制御する放電制御部13dを有する。
その他の構成及び動作は実施の形態1と同様なので、説明を省略する。
本実施の形態によれば、交流電源1の電圧変動値に基づき、AC−DCコンバータである第1の電力変換部2または蓄電部6から供給する電力の上限値を制御することにより、蓄電部としてバッテリ以外の蓄電素子も使用可能とし、無停電電源装置を交流電源の電圧低下分を補償する電圧変動補償装置としても使用することができる。
また、蓄電種別判定部8により蓄電部6が鉛バッテリかコンデンサかを判別し充電完了電圧を設定するので、鉛バッテリとコンデンサとを使用用途に応じて選択的に使用することができる。
また、充電回路12と放電回路13を別々に設けたので、充電回路用のリアクトル12dと放電回路用のリアクトル13aをそれぞれ最適に設定可能となり、充電効率及び放電効率を高めることができる。
実施の形態3.
図7は本発明の実施の形態3における無停電電源装置の全体構成を示すブロック図である。
図7において、無停電電源装置102は、交流電源1に接続され、スイッチ部17を介した交流電源1の交流電圧が直流電圧に変換されて第2のコンデンサ15を所定値(例えば200V)に充電する第3の電力変換部14と、交流電源1が健全時には第2のコンデンサ15の電力により蓄電部6を充電すると共に交流電源1が健全でない時には蓄電部6の電力を放電して第2のコンデンサ15を充電する充放電回路7と、交流電源1と負荷4の間に直列接続され、交流電源1が健全時及び所定の異常時(交流電源1と蓄電部6の両方から電力を得る、例えばAC70VからAC90Vの間)には交流電源1の電圧を調整し、交流電源1がその他の異常時(例えばAC70V未満の時)にはスイッチ部17がオフした後第3の電力変換部14と協働して負荷4に交流電力を供給する第4の電力変換部16と、交流電源1の電圧を計測する入力電圧センサ11と、交流電源1から供給される電力を計測する供給レベル検出部10とを有している。なお、本実施の形態では、第3の電力変換部14と第4の電力変換部16とが協働することで交流電圧を出力し、請求項の「第2の電力変換手段」を構成し、第3の電力変換部14は、交流電源1の電力を直流電力に変換する第1の電力変換手段も兼ねている。
第3の電力変換部14及び第4の電力変換部16は、図3に示すダイオードを逆並列に接続した複数個のMOSFET等の自己消弧型半導体スイッチング素子5a、5b、5c、5dからなる単相フルブリッジ及びコイル、コンデンサからなるフィルタ回路5eと同様な構成をしている。なお、第3の電力変換部14は、複数の単相フルブリッジを直列に接続して構成してもよい。
自己消弧型半導体スイッチング素子5a、5b、5c、5dはMOSFET以外にも、IGBT、GCT、GTO、トランジスタ等でも、また自己消弧機能がないサイリスタ等でも強制転流動作が可能であればよい。その他の構成及び動作は実施の形態1と同様なので、説明を省略する。
また、第3の電力変換部14は、交流電源1と第2のコンデンサ15との間において双方向で電力変換を行うものである。また、第4の電力変換部16も、第2のコンデンサ15との間で図示しない絶縁トランスを介して双方向に電力変換を行う。
本実施の形態によれば、交流電源1の電圧変動値に基づき、交流電源1から供給する電力が上限値を超えないように充放電回路7を制御することにより、蓄電部としてバッテリ以外の異なる蓄電容量を持つ蓄電素子も使用可能とし、無停電電源装置を交流電源の電圧低下分を補償する電圧変動補償装置としても使用することができる。
また、蓄電種別判定部8により蓄電部6が鉛バッテリかコンデンサかを判別し充電完了電圧を設定するので、鉛バッテリとコンデンサとを使用用途に応じて選択的に使用することができる。
また、交流電源1の健全時には、第4の電力変換部16が交流電源1の電圧を調整して負荷4に出力するので、実施の形態1及び2に比べ、交流電源1が健全時の無停電電源装置の消費電力(電力損失)を少なくすることができる。
実施の形態4.
図8は本発明の実施の形態4における無停電電源装置の全体構成を示すブロック図である。
図8に示すように本実施の形態は、実施の形態3における充放電回路7を充電回路12と放電回路13に分けたものである。その他の構成及び動作は実施の形態3と同様なので、説明を省略する。
本実施の形態によれば、交流電源1の電圧変動値に基づき、交流電源1から供給する電力が上限値を超えないように放電回路13を制御することにより、蓄電部としてバッテリ以外の蓄電素子も使用可能とし、無停電電源装置を交流電源の電圧低下分を補償する電圧変動補償装置としても使用することができる。
また、蓄電種別判定部8により蓄電部6が鉛バッテリかコンデンサかを判別し充電完了電圧を変更するので、鉛バッテリとコンデンサとを使用用途に応じて選択的に使用することができる。
また、充電回路12と放電回路13を別々に設けたので、充電回路用のリアクトル12dと放電回路用のリアクトル13aをそれぞれ最適に設定可能となり、充電効率及び放電効率を高めることができる。
また、交流電源1の健全時には、第4の電力変換部16が交流電源1の電圧を調整して負荷4に出力するので、実施の形態1及び2に比べ、交流電源1が健全時の無停電電源装置の消費電力(電力損失)を少なくすることができる。
実施の形態5.
図9は本発明の実施の形態5における無停電電源装置の全体構成を示すブロック図である。
従来の蓄電素子としてコンデンサを用いた無停電電源装置では、補償時間が数秒とバッテリを使用した装置に比べ約100分の1程度と短くなるため、停電や瞬時電圧低下に対し、補償できるかどうかわからないという問題点があったが、本実施の形態では、蓄電素子としてコンデンサの適用が可能かを判断することを可能にするものである。
図9に示すように無停電電源装置104は、蓄電部6からの放電電流及び電圧に基づいて蓄電部6からの1回の放電動作における放電エネルギー(電力量)を計測し、過去所定回数(例えば50回)の放電動作の放電エネルギー(電力量)を記録する第1の記録部18を有する。
第1の記録部18は、蓄電部6からの放電電流を計測する電流センサ8aの計測信号と蓄電部6の両端電圧を計測する電圧センサ8bの計測信号が入力された計測部18aと、計測部18aが計測した蓄電部6からの1回の放電動作における放電エネルギー値(電力量)を過去の大きいものから所定回数(例えば50回)分記録する記憶部18bと、記憶部18bに記憶された記録データに基づいて、放電エネルギー値の小さい方から所定の割合(例えば80%であれば、50個の80%なので放電エネルギー値の小さい方から40個)の放電エルギーを充足させることができる1回の放電動作における放電エネルギーの最小値、すなわち、最小放電エネルギー値を求めると共に必要となるコンデンサ容量を算出する演算部18cとを有している。
演算部18cにより求められた最小放電エネルギー値が例えば500W秒であれば、コンデンサの適当な静電容量として、以下の計算により、コンデンサを150Vから75Vまで放電させたとすれば、必要なコンデンサの静電容量は、
500W秒×2/(150V×150V−75V×75V)=59.26mFと算出される。よって、59.26mFより大きな容量の例えば100mFを選定する。
100mFのコンデンサを150Vから75Vまで放電させたときの放電エネルギーは、0.5×100mF×(150V×150V−75V×75V)=844W秒であり前記500W秒を満足する。
無停電電源装置104は、導入時には蓄電部6として鉛バッテリを使用し、鉛バッテリが劣化するまでの例えば3年間、放電エネルギーを第1の記録部18により記録し、記録した記録データから最小放電エネルギー値を求め、さらに必要なコンデンサ容量を算出し通信手段や表示手段により使用者に提供を行う。
本実施の形態によれば、交流電源1の電圧変動値に基づき、AC−DCコンバータである第1の電力変換部2または蓄電部6から供給する電力の上限値を制御することにより、蓄電部としてバッテリ以外の蓄電素子も使用可能とし、無停電電源装置を交流電源の電圧低下分を補償する電圧変動補償装置としても使用することができる。
また、蓄電種別判定部8により蓄電部6が鉛バッテリかコンデンサかを判別し充電完了電圧を変更するので、鉛バッテリとコンデンサとを使用用途に応じて選択的に使用することができる。
また、当初は鉛バッテリ搭載の無停電電源装置として使用し、鉛バッテリ劣化後に第1の記録部18に記録された過去の1回あたりの放電エネルギーから最小放電エネルギー値を求め必要とするコンデンサ容量を算出することにより、蓄電部としてコンデンサが使用可能かを容易に判断することができる。
また、蓄電部6を設置環境に適した静電容量のコンデンサに変更することが可能となるので、以降は長い年月(例えば10年間)蓄電部6を交換することなく無停電電源装置を使用することができる。
なお、本実施の形態では、過去の所定回数(例えば50回)の放電動作の放電エネルギー(電力量)を記録したが、例えば、定格出力電力1000Wの無停電電源装置の場合、1回の放電動作時間(バックアップ時間)1秒までの0〜1000W秒までの間を適当な電力量範囲(例えば0〜10W秒、10〜20W秒、・・・450〜500W秒、・・・900〜1000W秒、それ以上)で区分けされ、放電エネルギー値に応じた複数個のカウンタを設け、1回の放電動作を行う毎に1回の放電動作における蓄電部6からの放電エネルギー(電力量)に該当するカウンタをカウントアップするようにする第2の記録部を第1の記録部18に代えて設けてもよく、カウンタの計数値、すなわち放電回数により必要となる放電エネルギー(電力量)を把握することが可能である。そして、第2の記録部に記憶した放電エネルギー値に応じた放電回数に基づいて所定の割合を満足する最小放電エネルギー値を第1の記録部18と同様に求めることができる。
また、第1の記録部18は、蓄電部6からの放電電流及び電圧を計測し、蓄電部6からの1回の放電動作における放電エネルギー(電力量)を計測したが、無停電電源装置104の出力端子から供給される電流及び電圧から電力を計測するようにしても、同様な効果が得ることができる。
また、本実施の形態では、実施の形態1の無停電電源装置に第1の記録部18または第2の記録部を設けた例を示したが、実施の形態2乃至4に示す無停電電源装置に設けても同様の効果を奏するものである。
実施の形態6.
第10図は実施の形態6における無停電電源装置の概略構成を示す図、図11および図12は交流電源1による充電時の動作の説明図、図13は無停電電源装置の蓄電部23を充電する動作の説明図、図14および図15は無停電電源装置の蓄電部23による充電時の動作の説明図、図16は無停電電源装置のインバータ部第1のコンデンサ24aを充電する動作の説明図、図17は無停電電源装置の起動時における蓄電部23による充電の動作を説明するフローチャートである。
図において、無停電電源装置105は、交流電源1の一端と負荷4の一端を接続する共通線と、同極性に直列接続され、この直列接続の接続点が交流電源1の他端に接続された1対の逆流防止用第1、第2のダイオード21、22と、この逆流防止用第1のダイオード21のカソードに接続され、直流の正極側となる正極側電圧線と、逆流防止用第2のダイオード22のアノードに接続され、直流の負極側となる負極側電圧線と、負極側が共通線に接続され、停電時に電力を供給する蓄電部23と、共通線と正極側電圧線と負極側電圧線とに接続され、直流電力を交流電力に変換するインバータ部24と、インバータ部24より交流電源1側で共通線と正極側電圧線と負極側電圧線とに接続され、インバータ部24の2つのコンデンサ24a、24bの間で電荷を移動させるバランス部25と、蓄電部23の正極側と共通線と負極側電圧線とに接続された負極側昇降圧部26と、交流電源1に並列接続され、交流電源1の交流電力を直流電力に変換するコンバータ部27と、を有している。
なお、請求項で述べている「第1の電力変換手段」はコンバータ部27、逆流防止用第1、第2のダイオード21、22で、「充電手段」は負極側昇降圧部26で、「第2の電力変換手段」はインバータ部24で、「第3の電力変換手段」は負極側昇降圧部26とコンバータ部27、逆流防止用第1、第2のダイオード21、22である。
交流電源1とコンバータ部27との間には、交流電源1側に交流電源1と並列接続されるコンデンサ28と、コンバータ部27側にコンデンサ28とフィルタを形成するリアクトル29と、コンデンサ28とリアクトル29の間には交流電源1と蓄電部23との入力を切換える交流電源/バッテリ切換えスイッチ30のa接点が接続されている。交流電源/バッテリ切換えスイッチ30のb接点と蓄電部23の正極の間には、バッテリ運転用スイッチ31が接続されている。
また、インバータ部24の出力線には、直列接続されたリアクトル32と、リアクトル32の負荷4側には負荷4と並列にコンデンサ33とが接続されており、リアクトル32とコンデンサ33とでフィルタを形成している。
インバータ部24は、共通線と正極側電圧線との間に接続されるインバータ部第1のコンデンサ24aと、共通線と負極側電圧線との間に接続されるインバータ部第2のコンデンサ24bと、コレクタが正極側電圧線に接続されたインバータ部第1の半導体スイッチ24cと、半導体スイッチ24cと逆並列接続されるダイオード24dと、コレクタがインバータ部第1の半導体スイッチ24cのエミッタに接続され、エミッタが負極側電圧線に接続されたインバータ部第2の半導体スイッチ24eと、半導体スイッチ24eと逆並列接続されるダイオード24fとを有している。半導体スイッチ24cと、ダイオード24dと、半導体スイッチ24eと、ダイオード24fとで、第1のコンデンサ24aおよび第2のコンデンサ24bからなる直流電源から直流電力を交流電力に変換するインバータを構成する。
バランス部25は、コレクタが正極側電圧線に接続されたバランス部第1の半導体スイッチ25aと、バランス部半導体スイッチ25aと逆並列接続されるダイオード25bと、コレクタがバランス部第1の半導体スイッチ25aのエミッタに接続され、エミッタが負極側電圧線に接続されたバランス部第2の半導体スイッチ25cと、バランス部半導体スイッチ25cと逆並列接続されるダイオード25dと、一端がバランス部半導体スイッチ25aのエミッタおよび半導体スイッチ25cのコレクタに接続され、他端が共通線に接続されるバランス部リアクトル25eとから構成される。
負極側昇降圧部26は、コレクタが蓄電部23の正極側に接続された負極側昇降圧部第1の半導体スイッチ26aと、負極側昇降圧部半導体スイッチ26aと逆並列接続されるダイオード26bと、コレクタが負極側昇降圧部第1の半導体スイッチ26aのエミッタに接続され、エミッタが負極側電圧線に接続された負極側昇降圧部第2の半導体スイッチ26dと、負極側昇降圧部半導体スイッチ26dと逆並列接続されるダイオード26eと、一端が負極側昇降圧部半導体スイッチ26aのエミッタおよび半導体スイッチ26dのコレクタに接続され、他端が共通線に接続される負極側昇降圧部リアクトル26cとから構成される。
コンバータ部27は、ダイオードブリッジ27aを構成するダイオード27a1、27a2、27a3、27a4と、このダイオードブリッジ27aと並列接続されるコンバータ部半導体スイッチ27bとから構成される。
また、無停電電源装置105は、インバータ部第1のコンデンサ24aの電圧およびインバータ部第2のコンデンサ24bの電圧を検出する電圧検出器34と、交流電源/バッテリ切換えスイッチ30、バッテリ運転用スイッチ31、コンバータ部半導体スイッチ27b、インバータ部第1の半導体スイッチ24c、インバータ部第2の半導体スイッチ24e、バランス部第1の半導体スイッチ25a、バランス部第2の半導体スイッチ25c、負極側昇降圧部第1の半導体スイッチ26a、負極側昇降圧部第2の半導体スイッチ26dを制御する制御回路35と、を備えている。
その他の構成については、実施の形態1と同様なので、説明を省略する。
次に動作について説明する。
無停電電源装置105は、通常運転時は交流電源1により、停電時には蓄電部23によりインバータ部第1のコンデンサ24aおよびインバータ部第2のコンデンサ24bを充電し、インバータ部第1の半導体スイッチ24c、ダイオード24d、インバータ部第2の半導体スイッチ24e、ダイオード24fからなるインバータで、第1のコンデンサ24a、第2のコンデンサ24bからなる直流電源の直流電力を交流電力に変換し、負荷4に交流電力を供給する。
図11および図12により無停電電源装置における通常運転時のインバータ部コンデンサの充電動作を説明する。
交流電源1の電圧が正の場合、図11(a)に示すように、コンバータ部半導体スイッチ27bをオンして、交流電源1→交流電源/バッテリ切換えスイッチ30→リアクトル29→ダイオードブリッジ27aのダイオード27a1→コンバータ部半導体スイッチ27b→ダイオードブリッジ27aのダイオード27a4→交流電源1というルートで、リアクトル29にエネルギーを貯める。
続いて、図11(b)に示すように、コンバータ部半導体スイッチ27bをオフして、リアクトル29→逆流阻止用第1のダイオード21→インバータ部第1のコンデンサ24a→交流電源1→交流電源/バッテリ切換えスイッチ30→リアクトル29というルートで、リアクトル29に貯められたエネルギーをコンバータ部第1のコンデンサ24aに充電し、共通線に対し正極側電圧線Pを形成する。
交流電源1が負の場合、図12(a)に示すように、コンバータ部半導体スイッチ27bをオンして、交流電源1→ダイオードブリッジ27aのダイオード27a2→コンバータ部半導体スイッチ27b→ダイオードブリッジ27aのダイオード27a3→リアクトル29→交流電源/バッテリ切換えスイッチ30→交流電源1というルートで、リアクトル29にエネルギーを貯める。続いて、図12(b)に示すように、コンバータ部半導体スイッチ27bをオフして、リアクトル29→交流電源/バッテリ切換えスイッチ30→交流電源1→インバータ部第2のコンデンサ24b→逆流阻止用第2のダイオード22→リアクトル29というルートで、リアクトル29に貯められたエネルギーをインバータ部第2のコンデンサ24bに充電し、共通線に対し負極側電圧線Nを形成する。
通常運転時における蓄電部の充電動作を図13により説明する。
第13図(a)に示すように、負極側昇降圧部第2の半導体スイッチ26dをオンして、インバータ部第2のコンデンサ24b→負極側昇降圧部リアクトル26c→負極側昇降圧部第2の半導体スイッチ26d→インバータ部第2のコンデンサ24bというルートで負極側昇降圧部リアクトル26cにエネルギーを貯める。続いて、図13(b)に示すように、負極側昇降圧部第2の半導体スイッチ26dをオフして、負極側昇降圧部リアクトル26c→負極側昇降圧部第1のダイオード26b→蓄電部23→負極側昇降圧部リアクトル26cというルートで、負極側昇降圧部リアクトル26cに貯められたエネルギーを蓄電部23に充電する。
停電時の蓄電部23によるインバータ部コンデンサの充電動作を図14、15により説明する。
停電時は、交流電源/バッテリ切換えスイッチ30を接点b側に切換え、バッテリ運転用スイッチ31を短絡する。
第14図(a)に示すように、コンバータ部半導体スイッチ27bをオンして、蓄電部23→バッテリ運転用スイッチ31→交流電源/バッテリ切換えスイッチ30→リアクトル29→ダイオードブリッジ27aのダイオード27a1→コンバータ部半導体スイッチ27b→ダイオードブリッジ27aのダイオード27a4→蓄電部23というルートでリアクトル29にエネルギーを貯める。
続いて、図14(b)に示すように、コンバータ部半導体スイッチ27bをオフして、リアクトル29→逆流阻止用第1のダイオード21→インバータ部第1のコンデンサ24a→蓄電部23→バッテリ運転用スイッチ31→交流電源/バッテリ切換えスイッチ30→リアクトル29というルートで、リアクトル29に貯められたエネルギーを第1のコンデンサ24aに充電する。
また、第15図(a)に示すように、負極側昇降圧部第1の半導体スイッチ26aをオンして、蓄電部23→負極側昇降圧部第1の半導体スイッチ26a→負極側昇降圧部リアクトル26c→蓄電部23というルートで負極側昇降圧部リアクトル26cにエネルギーを貯める。続いて、図15(b)に示すように、負極側昇降圧部第1の半導体スイッチ26aをオフして、負極側昇降圧部リアクトル26c→インバータ部第2のコンデンサ24b→負極側昇降圧部第2のダイオード26e→負極側昇降圧部リアクトル26cというルートで、負極側昇降圧部リアクトル26cに貯められたエネルギーをインバータ部第2のコンデンサ24bに充電する。
また、上述にように充電されたインバータ部第1のコンデンサ24aとインバータ部第2のコンデンサ24bの電力を使用して、インバータ部で直流電力から交流電力に変換し、負荷4に交流電力を供給するが、負荷4の不平衡などにより、インバータ部第1のコンデンサ24aの電圧とインバータ部第2のコンデンサ24bの電圧とが不平衡になることがある。例えば、インバータ部第2のコンデンサ24bの電圧が高くなった場合には、図16(a)に示すように、バランス部第2の半導体スイッチ25cをオンして、インバータ部第2のコンデンサ24b→バランス部リアクトル25e→バランス部第2の半導体スイッチ25c→インバータ部第2のコンデンサ24bというルートでバランス部リアクトル25eにエネルギーを貯める。続いて、図16(b)に示すように、バランス部第2の半導体スイッチ25cをオフして、バランス部リアクトル25e→バランス部第1のダイオード25b→インバータ部第1のコンデンサ24a→バランス部リアクトル25eというルートで、バランス部リアクトル25eに貯められたエネルギーをインバータ部第1のコンデンサ24aに充電し、両コンデンサ24a、24bの電圧をバランスさせる。
第10図、第15図および第17図により、起動時の動作を説明する。
インバータ部第1のコンデンサ24aとインバータ部第2のコンデンサ24bが無電荷状態である起動時、制御回路35は交流電源/バッテリ切換えスイッチ30を接点b側に切換えるとともに、バッテリ運転用スイッチ31を開放する。
制御回路35は、ステップS1で、第15図に示すように蓄電部23を使用して負極側昇降圧部半導体スイッチ26aをオン・オフ制御して、インバータ部第2のコンデンサ24bを充電する。起動時の蓄電部23を使用してインバータ部第2のコンデンサ24bを充電する動作は下記となる。
図15(a)に示すように、負極側昇降圧部半導体スイッチ26aがオンしている間に、蓄電部23→負極側昇降圧部半導体スイッチ26a→負極側昇降圧部リアクトル26c→蓄電部23というルートで、負極側昇降圧部リアクトル26cにエネルギーを貯める。続いて、図15(b)に示すように、負極側昇降圧部半導体スイッチ26aをオフして、負極側昇降圧部リアクトル26c→インバータ部第2のコンデンサ24b→負極側昇降圧部ダイオード26e→負極側昇降圧部リアクトル26cというルートで、負極側昇降圧部リアクトル26cに貯められたエネルギーをインバータ部第2のコンデンサ24bに充電する。
続いて、図17に示すように、ステップS2で、インバータ部第2のコンデンサ24bの電圧が所定値(例えば、100V運転時は141V、120V運転時は180V)以上になったか判定し、所定値未満の場合はステップS1に戻り、蓄電部23を使用してインバータ部第2のコンデンサを充電する処理を実行する。蓄電部23と負極側昇降圧部半導体スイッチ26aと負極側昇降圧部リアクトル26cとインバータ部第2のコンデンサ24bと負極側昇降圧部ダイオード26eとは反転チョッパ回路を構成しており、負極側昇降圧部半導体スイッチ26aをオン・オフ制御することにより、インバータ部第2のコンデンサ24bを任意の電圧まで昇圧を行う。
ステップS2で、インバータ部第2のコンデンサ24bの電圧が所定値以上の場合は、続いて、ステップS3で、図16に示すようにバランス部第2の半導体スイッチ25cをオン・オフ制御して、インバータ部第2のコンデンサ24bからインバータ部第1のコンデンサ24aを第2のインバータ部コンデンサ24bと同電圧になるように充電する。インバータ部第2のコンデンサ24bからインバータ部第1のコンデンサ24aを充電する動作は下記となる。
図16(a)に示すように、バランス部第2の半導体スイッチ25cがオンしている間に、インバータ部第2のコンデンサ24b→バランス部リアクトル25e→バランス部第2の半導体スイッチ25c→インバータ部第2のコンデンサ24bというルートで、バランス部リアクトル25eにエネルギーを貯める。続いて、図16(b)に示すように、バランス部第2の半導体スイッチ25cをオフしている間に、バランス部リアクトル25e→バランス部ダイオード25b→インバータ部第1のコンデンサ24a→バランス部リアクトル25eというルートで、バランス部リアクトル25eに貯められたエネルギーをインバータ部第1のコンデンサ24aに充電する。バランス部第2の半導体スイッチ25cをオン・オフ制御することにより、インバータ部第1のコンデンサ24aを任意の電圧まで昇圧を行う。
ステップS4で、制御回路35はインバータ部第1のコンデンサ24aの電圧およびインバータ部第2のコンデンサ24bの電圧が平衡になったか判定する。インバータ部第1のコンデンサ24aの電圧およびインバータ部第2のコンデンサ24bの電圧が平衡でない場合は、ステップS3に戻り、第16図に示すようにバランス部第2の半導体スイッチ25cをオン・オフ制御して、インバータ部第2のコンデンサ24bからインバータ部第1のコンデンサ24aを充電する処理を実行する。
ステップS5で、制御回路35はインバータ部第1のコンデンサ24aの電圧およびインバータ部第2のコンデンサ24bの電圧が所定値以上(例えば、100V運転時は141V、120V運転時は180V)になったか判定し、インバータ部第1のコンデンサ24aの電圧およびインバータ部第2のコンデンサ24bの電圧が所定値未満の場合は、ステップS1〜ステップS4の処理を実行し、インバータ部第2のコンデンサ24bおよびインバータ部第1のコンデンサ24aを充電する。
ステップS5で、インバータ部第1のコンデンサ24aの電圧およびインバータ部第2のコンデンサ24bの電圧が所定値以上の場合、制御回路35はステップS6で交流電源/バッテリ切換えスイッチ30を接点aに切換え、交流電源1と接続し、交流電源1による運転を行う。この時、バッテリ運転用スイッチ31は、起動時に開放した状態のままである。
図11から図16を用い、交流電源1の電圧低下が小さい時の補償時間延長動作について説明する。
交流電源1の電圧がAC80V〜AC90Vの時、交流電源の電圧が正の場合、図11(a)に示すように、コンバータ部半導体スイッチ27bがオンして、交流電源1→交流電源/バッテリ切換えスイッチ30→リアクトル29→ダイオードブリッジ27aのダイオード27a1→コンバータ部半導体スイッチ27b→ダイオードブリッジ27aのダイオード27a4→交流電源1というルートで、リアクトル29にエネルギーを貯める。
続いて、図11(b)に示すように、コンバータ部半導体スイッチ27bをオフして、リアクトル6→逆流阻止用第1のダイオード21→インバータ部第1のコンデンサ24a→交流電源1→交流電源/バッテリ切換えスイッチ30→リアクトル29というルートで、リアクトル29に貯められたエネルギーをコンバータ部第1のコンデンサ24aに充電する。この時、供給レベル演算部10bは、電流センサ10aからの電流信号と電圧センサ11からの電圧信号とから交流電源1から供給される電力を計測する。制御回路35は、供給レベル演算部10bが計測した電力を監視しながら、電圧センサ11が計測する交流電源1の電圧変動値に基づき、例えば定格を4kWとすると、定格4kWの80%の電力である3.2kWを上限値として電力変換を行うようにコンバータ部半導体スイッチ27bを制御する。
交流電源1が負の場合、図12(a)に示すように、コンバータ部半導体スイッチ27bをオンして、交流電源1→ダイオードブリッジ27aのダイオード27a2→コンバータ部半導体スイッチ27b→ダイオードブリッジ27aのダイオード27a3→リアクトル29→交流電源/バッテリ切換えスイッチ30→交流電源1というルートで、リアクトル29にエネルギーを貯める。続いて、図12(b)に示すように、コンバータ部半導体スイッチ27bをオフして、リアクトル29→交流電源/バッテリ切換えスイッチ30→交流電源1→インバータ部第2のコンデンサ24b→逆流阻止用第2のダイオード22→リアクトル29というルートで、リアクトル29に貯められたエネルギーをインバータ部第2のコンデンサ24bに充電する。
交流電源の電圧が正の場合と同様に、制御回路35は、供給レベル演算部10bが計測した電力を監視しながら、電圧センサ11が計測する交流電源1の電圧変動値に基づいて、コンバータ部半導体スイッチ27bを、例えば定格電力の80%である3.2kWを上限値として電力変換するように制御する。負荷4の電力が例えば4kWであれば、交流電源1から供給される電力では不足するので、インバータ部第1のコンデンサ24aおよびインバータ部第2のコンデンサ24bの電圧は低下する。
不足電力を補う為に、制御回路35は、図15(a)に示すように、負極側昇降圧部半導体スイッチ26aがオンしている間に、蓄電部23→負極側昇降圧部半導体スイッチ26a→負極側昇降圧部リアクトル26c→蓄電部23というルートで、負極側昇降圧部リアクトル26cにエネルギーを貯める。続いて、図15(b)に示すように、負極側昇降圧部半導体スイッチ26aをオフして、負極側昇降圧部リアクトル26c→インバータ部第2のコンデンサ24b→負極側昇降圧部ダイオード26e→負極側昇降圧部リアクトル26cというルートで、負極側昇降圧部リアクトル26cに貯められたエネルギーをインバータ部第2のコンデンサ24bに充電する。
ここでは例えば不足分の0,8kWが供給される。インバータ部第2のコンデンサ24bの電圧がインバータ部第1のコンデンサ24aの電圧より高くなると、制御回路35は、図16(a)に示すように、バランス部第2の半導体スイッチ25cがオンして、バランス部リアクトル25eにエネルギーを貯める。続いて、図16(b)に示すように、バランス部第2の半導体スイッチ25cをオフし、バランス部リアクトル25eに貯められたエネルギーをインバータ部第1のコンデンサ24aに充電する。ここで前記0.8kWの半分の0.4kWがインバータ部第1のコンデンサ24aに供給されるとバランスが取れる。
本実施の形態によれば、交流電源1の電圧変動値に基づき、コンバータ部27または蓄電部23から供給する電力の上限値を制御することにより、蓄電部としてバッテリ以外の蓄電素子も使用可能とし、無停電電源装置を交流電源の電圧低下分を補償する電圧変動補償装置としても使用することができる。
ところで、上記説明では、インバータ部を構成する直列接続された半導体スイッチの接続点を交流電源の一端と交流出力の一端を結合した共通線と接続し、インバータ部を構成する直列接続された半導体スイッチの両端を正極側電圧線、負極側電圧線間に接続したハーフブリッジ回路を使用した無停電電源装置の例を説明したが、フルブリッジ回路の場合にも利用できることはいうまでもない。
2 第1の電力変換部、3 第1のコンデンサ、5 第2の電力変換部、
6 蓄電部、7 充放電回路、8 蓄電種別判定部、9 設定部、35 制御回路、
100 無停電電源装置。

Claims (11)

  1. 異なる蓄電容量を持つ複数の蓄電素子のいずれか一つが選択的に使用される蓄電部と、交流電源の電力により前記蓄電部の充電を行う充電手段と、
    前記交流電源の電力を直流電力に変換する第1の電力変換手段と、
    この第1の電力変換手段の出力を交流電力に変換する第2の電力変換手段と、
    前記交流電源の異常時に前記蓄電部のエネルギーを放電し、前記第2の電力変換手段に直流電力を供給する第3の電力変換手段と、
    前記交流電源の電圧変動値に基づいて、前記第1の電力変換手段または第3の電力変換手段の出力する直流電力の上限値を制御する制御回路とを備え、
    前記交流電源の電圧変動値が所定値より小さいときには、前記第1の電力変換手段及び前記第3の電力変換手段の両方から前記第2の電力変換手段に直流電力を供給することを特徴とする無停電電源装置。
  2. 前記蓄電部は異なる充電完了電圧を持ち、前記蓄電部の充電または放電特性に基づいて前記蓄電素子の種別を判別する蓄電種別判定部と、該蓄電種別判定部により判定された前記蓄電素子の種別に応じて前記充電手段の充電完了電圧を設定する設定部とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の無停電電源装置。
  3. 前記蓄電種別判定部は、前記蓄電部の両端電圧を計測する電圧センサと、前記蓄電部に流れる電流を計測する電流センサと、前記蓄電部への充電時間または前記蓄電部からの放電時間を計測する計時手段とを有し、
    前記電流センサにより計測される電流値と前記計時手段により計測される前記充電時間または前記放電時間との積算値と、前記蓄電部の両端電圧の変化値と、に基づいて前記蓄電素子の種別を判定することを特徴とする請求項2に記載の無停電電源装置。
  4. 前記蓄電種別判定部は、前記蓄電部の両端電圧を計測する電圧センサと、前記蓄電部への充電時間を計測する計時手段とを備え、
    前記充電手段により前記蓄電部が所定値の電流で充電されるときに、前記計時手段により計測される前記充電時間と前記蓄電部の両端電圧の上昇値とに基づいて蓄電素子の種別を判定することを特徴とする請求項2に記載の無停電電源装置。
  5. 前記蓄電部は、第1の充電完了電圧を持つ第1の蓄電素子と、
    前記第1の充電完了電圧より高い電圧である第2の充電完了電圧を持つ第2の蓄電素子とが選択的に使用されることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の無停電電源装置。
  6. 前記蓄電部の充放電動作を禁止する禁止手段を有し、
    前記禁止手段は、前記蓄電種別判定部が第2の蓄電素子と判定している場合において前記蓄電部の充放電動作を禁止したとき、前記蓄電部の両端電圧を所定電圧以下に放電させることを特徴とする請求項5に記載の無停電電源装置。
  7. 前記蓄電部からの放電エネルギーを記録する第1の記録部を有し、
    この第1の記録部は、放電が行われる毎に前記蓄電部が1回の放電で使用した放電エネルギー値を記憶することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の無停電電源装置。
  8. 第1の記録部は、過去の所定回数の放電エネルギー値を記憶することを特徴とする請求項7に記載の無停電電源装置。
  9. 第1の記録部は、記憶した放電エネルギー値に基づいて、所定の割合を満足する最小放電エネルギー値を求めることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の無停電電源装置。
  10. 蓄電部からの放電回数を記憶する第2の記録部を有し、この第2の記録部は、放電が行われる毎に前記蓄電部が1回の放電で使用した放電エネルギー値に応じた放電回数を記憶することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の無停電電源装置。
  11. 第2の記録部は、記憶した放電エネルギー値に応じた放電回数に基づいて所定の割合を満足する最小放電エネルギー値を求めることを特徴とする請求項10に記載の無停電電源装置。
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