JP2007244138A - 保護回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】 母線系の故障と変圧器系の故障を判別することができ、事故による他端への影響を最小に抑えながら事故を除去できる二回線並列電力系統の保護回路を提供する。
【解決手段】 電流差動リレー6cは、第一、第二の変流器3c,4cの二次側回路に流れる電流の合計値を算出し、その値が所定値以上であり、かつ所定時間が経過したとき、第一、第二の受電遮断器1c,2cにトリップ信号を送る。
【選択図】 図1
【解決手段】 電流差動リレー6cは、第一、第二の変流器3c,4cの二次側回路に流れる電流の合計値を算出し、その値が所定値以上であり、かつ所定時間が経過したとき、第一、第二の受電遮断器1c,2cにトリップ信号を送る。
【選択図】 図1
Description
本発明は、二回線並列受電変電所における受電保護、母線保護、構内保護のための回路に関する。
保護継電装置は、保護対象となる設備を系統事故等から保護するために設けられるもので、近年のマイクロプロセッサの性能向上により伝送機能を用いた高速遮断及び保護区間判定が確実にできる保護方式(PCM)を採用した主保護機能と、自所の電気量入力のみで動作可能な距離リレー等の保護方式を採用した後備保護機能とを一つの装置内に構成した主・後備の一体型保護継電装置が主流となっている。
例えば、図5に示すように、電源端電気所A、負荷端電気所B、負荷端電気所C、及びこれらを結ぶ並行二回線の送電線からなる電力系統において、電源端電気所Aの二次側の並行二回線のうち一号受電回線(以下「1回線」という。)1Lには、第一受電遮断器(CB)1a及び第一変流器3aが介挿され、二号受電回線(以下「2回線」という。)2Lには、第二受電遮断器(CB)2a及び第二変流器4aが介挿されている。これら変流器3a,4aの二次側回路には、一対のPCM電流差動リレー6a1,6a2及び一対の後備保護リレー7a1,7a2が介挿されている。同様に、負荷端電気所Bの一次側の並行二回線には、受電遮断器1b及び2b、変流器3b及び4b、一対のPCM電流差動リレー6b1,6b2及び一対の後備保護リレー7b1,7b2が介挿され、負荷端電気所Cの一次側の並行二回線には、受電遮断器1c及び2c、変流器3c及び4c、一対のPCM電流差動リレー6c1,6c2及び一対の後備保護リレー7c1,7c2が介挿されている。
上記のように構成された電力系統において、送電線内での事故を検出するために用いられるPCMリレーによる電流差動方式は、キルヒホッフの電流法則に基づくものであり、以下、これについて説明する。
上記構成を簡略化した図6に示す送電系統で考えると、通常時、電源端電気所Aから送出される電流I1は、負荷端電気所B及びCにおいて消費され、送電線内で消費されることはないので、電源端電気所Bに流入する電流I2と電源端電気所Cに流入する電流I3の合計は、I1と同一値である。すなわち、
I2+I3=I1・・・(1)
この送電系統の内部において、例えばF1で事故が発生すると、電源端電気所Aから流出する電流I1がF1において消費されるため、電源端電気所Bに流入する電流I2と電源端電気所Cに流入する電流I3の合計は、元のI1より小さい値となる。すなわち、
I2+I3<I1・・・(2)
このとき、電源端電気所A、負荷端電気所B及び負荷端電気所Cにそれぞれ設けられた変流器10a,10b及び10cの二次側に接続されたPCM電流差動リレー11a,11b,11cは、互いに適宜の通信手段を用いて同期をとっており、上式(2)の状態を検出した場合には適宜、受電遮断器12a,12b,12cを遮断することで、送電線及び各端電気所を保護するようになっている。
I2+I3=I1・・・(1)
この送電系統の内部において、例えばF1で事故が発生すると、電源端電気所Aから流出する電流I1がF1において消費されるため、電源端電気所Bに流入する電流I2と電源端電気所Cに流入する電流I3の合計は、元のI1より小さい値となる。すなわち、
I2+I3<I1・・・(2)
このとき、電源端電気所A、負荷端電気所B及び負荷端電気所Cにそれぞれ設けられた変流器10a,10b及び10cの二次側に接続されたPCM電流差動リレー11a,11b,11cは、互いに適宜の通信手段を用いて同期をとっており、上式(2)の状態を検出した場合には適宜、受電遮断器12a,12b,12cを遮断することで、送電線及び各端電気所を保護するようになっている。
一方、送電系統の外部、例えば負荷端電気所Cの外側F2で、事故が発生すると、電源端電気所Aから流出する電流I1はF2において消費されるので、電源端電気所Bに流入する電流I2と電源端電気所Cに流入する電流I3の合計は、I1と同一値となる。すなわち、
I2+I3=I1・・・(3)
このとき、PCM電流差動リレー11a,11b,11cは互いに同期をとっているが、式(3)のように電源端電気所Bに流入する電流I2と電源端電気所Cに流入する電流I3の合計がI1と同一値である以上、(1)の通常時との識別ができず、事故点を判定することができないため、遮断を行わない。
I2+I3=I1・・・(3)
このとき、PCM電流差動リレー11a,11b,11cは互いに同期をとっているが、式(3)のように電源端電気所Bに流入する電流I2と電源端電気所Cに流入する電流I3の合計がI1と同一値である以上、(1)の通常時との識別ができず、事故点を判定することができないため、遮断を行わない。
図5の電力系統における内部事故の場合にも、適宜、遮断器1a〜1c,2b〜2cを遮断して各負荷端電気所に事故の影響が及ばないようにするが、外部事故の場合には、どの箇所における事故かを判別することができない。
そこで、送電線内の事故と外部事故を判別するために、PCM電流差動リレーは、図7に示す論理演算回路を用いている。以下、これについて説明するが、各回線(1L、2L)の各々における論理演算処理は同様であるから、1回線(1L)についてのみ説明する。
まず、1回線(1L)側の電流差動リレー(187S)による短絡検知信号と、交流不足電圧リレー(127S)による短絡検知信号とが、ANDゲート21に入力され、ANDゲート21の出力は、ORゲート27の一入力端子に入力される。
また、電流差動リレー(187G)による地絡検知信号と、地絡方向リレー(167G)による検知信号とが、ANDゲート22に入力され、ANDゲート22の出力は、タイマ(187GT)23により所定時間後に、ANDゲート24の一入力として入力される。更に、交流不足電圧リレー(127)による不足電圧検知信号が、タイマ25により所定時間後にNOTゲート26で反転され、ANDゲート24のもう一つの入力となる。ANDゲート24の出力は、ORゲート27のもう一つの入力となる。
従って、1回線(1L)において短絡が検知されるか、或いは短絡検知から所定時間後に電圧不足が検知されなければ、ORゲート27が出力する。
このORゲート27の出力は、ANDゲート28の一入力となる。このANDゲート28のもう一つの入力には、切換スイッチ(43C)からの使用状態信号が入力される。ANDゲート28の出力は、ORゲート29の一入力となる。ORゲート29のもう一つの入力には、1回線(1L)の後備保護リレーの動作信号が入力される。ORゲート29の出力が、1回線のメイントリップ信号(MTX)となる。
従って、図7の回路においては、各回線(1L,2L)において短絡が検知されてORゲートが出力し、かつ切換スイッチ(43C)が使用状態のとき、或いは後備保護リレーが動作しているときに、トリップ信号が生成され、遮断指令として遮断器に送られる。
後備保護リレーは、主保護の電流差動リレーが動作できない状況で相手端までの系統事故を検出し、所定時間後に遮断する主保護機能、或いは相手端以遠の区間を保護する保護継電装置が動作できない状況で相手端以遠の系統事故を検出し、所定時間後に遮断する遠方後備保護機能を有する距離リレーで構成される。
後備保護リレー第1段は、相手端までの区間の約80%までの系統事故を検出し、主保護の動作時間待って遮断指令を出力する。後備保護リレー第2段は、相手端までの区間の約150%までの系統事故を検出し、次区間の後備保護リレー第1段の動作を待って遮断指令を出力する。更に、後備保護リレー第3段は、相手端までの区間の約150%以上の系統事故を検出し、次区間の後備保護リレー第2段の動作を待って遮断指令を出力する。
また、相手端以遠の系統事故に対しては、相手端に設置した、相手端以遠の区間を保護する主・後備一体型保護継電装置が、同様の動作判定範囲及び動作時間で系統事故を検出し、遮断器に対して遮断指令を出力することにより、送電線を系統から切り離せるように構成している。このように、後備保護リレーは、遮断動作までに相当の時間がかかるものである。
これに対し、下記特許文献1に示されるように、各受電回線毎に受電用遮断器が介挿された二回線並列受電変電所において、母線系の故障か変圧器系の故障かを区分できるようにした保護継電装置が知られている。
これは、各二次側回路が和接続されるとともに過電流リレーが接続された第一、第二変流器を二回線の受電回線に各々介挿するとともに、二次側回路が前記変流器の二次側回路に差接続された第三変流器を、交流遮断器と主変圧器を結ぶ電路に介挿し、該電路で事故が発生した場合、第一、第二変流器で生じる電流の和を第三変流器で生じる電流で打ち消し、過電流リレーの動作によって交流遮断器のみを遮断するものである。
しかしながら、特許文献1の保護継電装置は、過電流リレーを使用して事故地点の判定を行うものであるから、電流差動リレーを使用する場合よりも処理速度が遅い。
前述のような電力系統において負荷端で構内事故が発生したときは、主保護の電流差動リレーは外部事故と判断するため、全端子において動作しない。そのため、保護リレーを設置していない端子側で構内地絡事故が発生した場合、電源端の後備保護リレーが動作して、電源端を二回線とも遮断し、事故の発生した端子のみならず他の負荷端までも停電してしまう。また、構内保護リレーを設置している端子においても、電源端との遮断動作時限の協調をとることが難しく、電源端が先に遮断されてしまう可能性がある。更に、後備保護リレーに依存することによって事故電流の遮断時間が長くなる傾向があり、送電線の劣化がおきてしまうという問題があった。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたもので、その目的は、負荷端電気所における構内事故を検出することができ、事故による他端への影響を最小にしつつ事故を除去できる二回線並列電力系統の保護回路を提供することである。
本発明は、母線と、母線の一次側の並行二回線の受電回線に各々介挿された第一、第二の受電遮断器及び第一、第二の変流器と、第一、第二変流器の二次側に接続された電流差動リレー及び後備保護リレーとを備えた二回線並列電力系統における保護回路であって、電流差動リレーは、第一、第二の変流器の二次側に流れる電流の合計値を算出し、その値が所定値以上で、かつ所定時間が経過したとき、第一、第二の受電遮断器にトリップ信号を送ることを特徴とする。
本発明の実施形態では、前記並行二回線の受電回線に各々介挿された第三、第四の変流器と、該第三、第四の変流器の二次側回路に接続された第一、第二の過電流リレーとを有し、該第一、第二の過電流リレーのいずれかが所定値以上の電流を検出した場合には、前記電流差動リレーは前記トリップ信号を発しない。
また、母線には母線連絡遮断器を有し、前記電流差動リレーは、母線連絡遮断器が「切」状態であり、かつ前記並行二回線の受電回線のうち他方の電流差動リレー側の受電回線に設けられた過電流リレーが所定値以上の電流を検出したとき、或いは前記第一、第二の受電遮断器の一次側の送電線の事故を検出したときは、前記トリップ信号を発しない。
本発明の保護回路では、電流差動リレーにより、第一、第二の変流器の二次側に流れる電流の合計値を算出することで、負荷端電気所における構内事故を検出することができる。電流差動リレーは、電源端における後備保護リレーの動作よりも早く動作可能であるから、電源端における後備保護リレーが動作する前に第一、第二の受電遮断器を遮断することができる。これにより、事故による他端への影響を最小限に抑えながら事故を除くことができる。
以下、本発明の一実施例について説明する。図1は、図5の負荷端電気所Cにおいて本発明に従って構成された保護回路を示す。図5に示されたものと同じ構成要素は同一符号で示し、その説明は省略する。
並行二回線の受電回線1L,2Lは母線Bに接続し、その一次側の受電回線1L,2Lには、各々第一、第二の受電遮断器1c,2cと、それらの二次側に各々介挿された第一、第二の変流器3c,4cと、各変流器3c,4cに接続された一対のPCM電流差動リレー6c1,6c2と一対の後備保護リレー7c1,7c2とが介挿され、母線Bには母線連絡(BT)遮断器5が設けられている。また、母線Bの二次側の受電回線には、各々第三、第四の受電遮断器13c,14cと第三、第四の変流器15c,16cとを介して、第一、第二の変圧器(Tr)8,9が接続され、前記第三、第四の変流器15c,16cに各々第一、第二の交流過電流リレー(51P)17c,18cが接続されている。
図示の回路において、受電回線1L,2Lには通常、電流I4、I5が図の矢印方向に流れている。このとき、負荷電流の合計は、事故判定のために予め定めた値(所定値)Ixより小さい。すなわち、
|I4+I5|<Ix・・・(4)
負荷端電気所Cの外部、例えばF2(図5)箇所で事故が発生した場合には、負荷端電気所C内で電力が消費されず、電流I4、I6が矢印の方向に流れる。この時、第一、第二の変流器3c,4cを流れる電流の大きさは同じで、流れる方向が逆であるから、これらの和は相殺されて零となる。すなわち、
I4+I6 =0・・・(5)
また、負荷端電気所の外部、例えば母線Bの端において事故が発生した場合は、負荷端電気所C内で電力が消費されず、並行二回線であるから負荷端電気所C内には電流が流れない。また、微量流れた場合でも、電流I4、I6が図示の方向に流れる。そして、第一、第二の変流器3,4を流れる電流は同じ大きさであり、かつ流れの方向が逆であるから、これらの和は相殺されて零となる。
|I4+I5|<Ix・・・(4)
負荷端電気所Cの外部、例えばF2(図5)箇所で事故が発生した場合には、負荷端電気所C内で電力が消費されず、電流I4、I6が矢印の方向に流れる。この時、第一、第二の変流器3c,4cを流れる電流の大きさは同じで、流れる方向が逆であるから、これらの和は相殺されて零となる。すなわち、
I4+I6 =0・・・(5)
また、負荷端電気所の外部、例えば母線Bの端において事故が発生した場合は、負荷端電気所C内で電力が消費されず、並行二回線であるから負荷端電気所C内には電流が流れない。また、微量流れた場合でも、電流I4、I6が図示の方向に流れる。そして、第一、第二の変流器3,4を流れる電流は同じ大きさであり、かつ流れの方向が逆であるから、これらの和は相殺されて零となる。
ところが、負荷端電気所Cの母線B上のF3箇所において事故が発生した場合は、電流I4、I5が図示の方向に流れる。また、通常時より大きい電流が流れるので、電流の合計は所定値を超える。すなわち、
|I4+I5|>Ix・・・(6)
このとき第一、第二の変流器3c,4cの二次側に流れる電流i1,i2を利用して、PCM電流差動リレー6c1,6c2に設けられた演算処理装置(図示省略)により、上記(4)〜(6)の電流量の計算を行うことで、事故地点を判別し、その結果により適切な遮断器を遮断することで、遮断器以下の設備を保護する。
|I4+I5|>Ix・・・(6)
このとき第一、第二の変流器3c,4cの二次側に流れる電流i1,i2を利用して、PCM電流差動リレー6c1,6c2に設けられた演算処理装置(図示省略)により、上記(4)〜(6)の電流量の計算を行うことで、事故地点を判別し、その結果により適切な遮断器を遮断することで、遮断器以下の設備を保護する。
次に図2を参照して、実施例の保護回路により構内保護を行うための論理演算について説明する。図において一点鎖線で囲んだ部分が、付加された演算処理回路であり、他の部分は、図7に示された従来の演算処理部と同様であるから、説明を省略する。また、この実施例では、電流差動リレーでの論理演算に交流過電流リレーの信号処理を追加して論理演算を行っているが、ディジタル式のPCMリレーに代えて、後述のアナログ式構内保護リレーを用いてもよい。
図2の一点鎖線で囲んだ論理回路部では、前記第一の交流過電流リレー(151P)17cの出力がORゲート31の一入力となり、第二の交流過電流リレー(251P)18cがANDゲート32の一入力となる。ANDゲート32のもう一つの入力には、BT遮断器「入」の信号が入力され、ANDゲート32の出力が、ORゲート31のもう一つの入力となる。
従って、1回線(1L)において変圧器の過電流が検知されるか、或いはBT遮断器「入」の場合に2回線(2L)変圧器の過電流が検知されると、ORゲート31が出力する。これにより、BT遮断器「入」の場合は、自回線以外の電流入力(1L又は2Lの二次電流)を取り込むことになる。ORゲート31の出力は、NOTゲート33で反転され、ANDゲート34の一入力となる。
また、1回線(1L)の二次電流が、過電流リレー(151R)36の一入力となり、2回線(2L)の二次電流とBT遮断器「入」の信号が、ANDゲート35の入力となる。ANDゲート35の出力は、過電流リレー36のもう一つの入力となり、1回線(1L)の二次電流とAND演算される。すなわち、過電流リレー36で送電線1Lと2Lの2次電流を合計する。過電流リレー36の出力(2次電流の合計)は、タイマー37により所定時間後に、上記ANDゲート34のもう一つの入力となる。
従って、ORゲート31が出力しない状態で、過電流リレー36の出力(2次電流の合計)が所定時間後にANDゲート34に入力されると、ANDゲート34が出力し、この出力はANDゲート40の一入力となる。
ANDゲート40のもう一つの入力には、図5で説明した1回線(1L)の電流差動リレー(187S)による短絡検知信号と交流不足電圧リレー(127S)による短絡検知信号とのAND信号(ANDゲート21の出力)が、NOTゲート41で反転されて入力される。すなわち、主保護回路の事故検出なし(送電線事故でない)が、遮断指令出力の条件となる。
上記ANDゲート40の出力は、ANDゲート42の一入力となり、もう一つの入力には、構内保護リレー(143)からの信号が入力される。すなわち、構内保護リレーの「使用」も、遮断指令出力の条件となる。
更に、1回線(1L)の三次電流が、地絡過電流リレー(151G)50に入力され、2回線(2L)の三次電流とBT遮断器「入」の信号が、ANDゲート51に入力される。ANDゲート51の出力は、地絡過電流リレー50のもう一つの入力となり、上記1回線(1L)の三次電流とAND演算される。すなわち、地絡過電流検出のために、地絡過電流リレー50で送電線1Lと2Lの3次電流を合計する。これにより、BT遮断器「入」の場合は、自回線以外の電流入力(1L又は2Lの3次電流)を取り込むことになる。
上記のように、1回線(1L)において検知された地絡過電流と、BT遮断器「入」の場合に2回線(2L)において検知された地絡過電流とが、地絡過電流リレー50で合計され、その出力(3次電流の合計)は、タイマー51により所定時間後に、ANDゲート52の一入力となる。これにより、地絡を検出すると所定時間経過後に遮断指令が出力されるようにする。
ANDゲート52のもう一つの入力には、図5で説明したANDゲート24の出力が、NOTゲート53で反転されて入力される。すなわち、主保護回路の地絡事故検出なし(送電線事故でない)が、遮断指令出力の条件となる。
上記ANDゲート52の出力は、ANDゲート54の一方の入力となり、もう一つの入力には、構内保護リレー(143)からの信号が入力される。すなわち、構内保護の「使用」も、遮断指令出力の条件となる。
上記ANDゲート42及び54の出力は、ORゲート55の入力となり、ORゲート55の出力は、ORゲート56の一入力となる。もう一つの入力には、図5で説明したORゲート27の出力が入力される。そして、ORゲート56の出力が、前記ANDゲート28の一入力となる。
前述のように、ANDゲート28のもう一つの入力には、切換スイッチ(43C)からの使用状態信号が入力される。ANDゲート28の出力は、ORゲート29の一入力となる。ORゲート29のもう一つの入力には、1回線(1L)の後備保護リレーの動作信号が入力される。ORゲート29の出力が、1回線のメイントリップ信号(MTX)となる。
従って、図2の回路は、各受電回線(1L,2L)において短絡又は地絡を検出する事故検出リレーと組み合わせて、メイントリップ信号(MTX)を生成するものである。この回路において、ORゲート31が出力する場合(第一の過電流リレー17cが所定値以上の電流を検出して動作したとき、又はBT遮断器5が「切」状態であり、かつ前記並行二回線の受電回線のうち他方の電流差動リレー側の受電回線に設けられた第二の過電流リレー18cが所定値以上の電流を検出して動作したとき)、又は第一、第二の受電遮断器1c,2cの一次側の送電線の事故を検出した場合には、遮断指令出力はロックされる、すなわち電流差動リレーは前記トリップ信号を発しない。
次に、図3は、PCMリレーに代えてアナログ式の構内保護リレー(51R)を用いた保護回路を示す。ここでは、1L、2Lに設けられた変流器3a〜3c,4a〜4cの二次電流が構内リレー20(51R)に入力される。このような構内リレー(51R)は、他のリレーや回路の取り込みなどを行うこともあるが、各線の変流器の干渉が起こるので、現在はリレー保守上のリスクを考慮して構内リレー専用となっていることが多い。
そこで、図4に示すように、1L,2Lの各線の変流器3a〜3c,4a〜4cの二次側にそれぞれ独立の構内リレー20a,20bを設け、それらの電流値を合成演算回路30により演算して、短絡などの事故が外部か内部かを判別し、その結果に応じて受電遮断器をトリップ(遮断)させることが考えられる。この回路によれば、それぞれのCT回路に電流変換器が付くため、各線の変流器の干渉を考えなくてよいから、図4に示すように、他の送電線リレーその他の装置61,62と組み合わせることも可能となる。
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限らず、適宜の回路要素を用いて構成できるものである。
1a〜1c,2a〜2c…第一、第二の受電遮断器、3a〜3c,4a〜4c…第一、第二の変流器、5…母線連絡遮断器、6a1,6a2,6b1,6b2,6c1,6c2…PCM電流差動リレー、7a1,7a2,7b1,7b2,7c1,7c2…後備保護リレー、8,9…変圧器、10a,10b,10c…変流器、11a,11b,11c…電流差動リレー、12a,12b,12c…受電遮断器、13c,14c…第三、第四の受電遮断器、15c,16c…第三、第四の変流器、17c,18c…第一、第二の交流過電流リレー、20…構内リレー(51R)、61,62…他の装置。
Claims (4)
- 母線と、前記母線の一次側の並行二回線の受電回線に各々介挿された第一、第二の受電遮断器及び第一、第二の変流器と、該第一、第二の変流器の二次側に接続された第一、第二の電流差動リレー及び第一、第二の後備保護リレーとを備えた二回線並列電力系統における保護回路であって、
前記電流差動リレーは、前記第一、第二の変流器の二次側回路に流れる電流の合計値を算出し、その値が所定値以上であり、かつ所定時間が経過したとき、前記第一、第二の受電遮断器にトリップ信号を送ることを特徴とする保護回路。 - 請求項1記載の保護回路において、
前記並行二回線の受電回線に各々介挿された第三、第四の変流器と、該第三、第四の変流器の二次側回路に接続された第一、第二の過電流リレーとを有し、
前記第一、第二の過電流リレーのいずれかが所定値以上の電流を検出した場合には、前記電流差動リレーは前記トリップ信号を発しないことを特徴とする保護回路。 - 請求項2記載の保護回路において、
前記母線には母線連絡遮断器を有し、
前記電流差動リレーは、前記母線連絡遮断器が「切」状態であり、かつ前記並行二回線の受電回線のうち他方の電流差動リレー側の受電回線に設けられた過電流リレーが所定値以上の電流を検出した場合には、前記トリップ信号を発しないことを特徴とする保護回路。 - 請求項1乃至3のいずれか記載の保護回路において、
前記電流差動リレーは、前記第一、第二の受電遮断器の一次側の送電線の事故を検出したときは、前記トリップ信号を発しないことを特徴とする保護回路。
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