JP2017112741A - 地絡保護システム - Google Patents

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伸浩 佐藤
Nobuhiro Sato
伸浩 佐藤
眞吾 井上
Shingo Inoue
眞吾 井上
和是 坂本
Kazuyoshi Sakamoto
和是 坂本
至時 風呂本
Yoshitoki Furomoto
至時 風呂本
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Abstract

【課題】汎用性が高く、容易かつ低コストで、地絡事故に対する系統保護にかかる高い信頼性を確保すること。【解決手段】送電端母線121と補償リアクトル132を介して接地される受電端母線131とを接続する平行複数回線送電線における各送電線(1L送電線106および2L送電線107)の零相電流の差が所定閾値内である場合は、送電線106、107ごとに設けられた遮断器133、134に対してそれぞれ出力する遮断信号を、無効とするようにした地絡保護システム200を構成した。【選択図】図2

Description

この発明は、電力系統における地絡保護をおこなう地絡保護システムに関する。
電路における地絡事故を検出する地絡方向継電器(DG:Directional Ground relay)は、電路において地絡事故が発生した場合、事故点に対して中性点接地抵抗(NGR:Neutral Grounding Resistor)により零相電流が供給されることによって動作する。地絡方向継電器は、従来、たとえば、中性点接地抵抗の定格容量や設置点を基準にして運用されている。
また、電路においては、地絡方向継電器に対して、電力系統に分散設置された補償リアクトル(NGL:Neutral Grounding Reactor)、および、対地充電電流からも零相電流が供給される。補償リアクトルの定格容量の10%程度が零相電流として地絡事故点に流れる。
このような構成の電路においては、零相電流が大きい系統の場合、非地絡電源端の地絡方向継電器を誤動作させてしまう可能性があった。このような不具合を解決するため、たとえば、地絡方向継電器の動作時間を遅くしたり感度を鈍くさせたりするなどの整定によって対応すると、当該地絡方向継電器が、本来期待される時間や感度で動作できなくなり、運用において制約となっていた。
関連する技術として、従来、たとえば、PCM(Pulse Code Modulation)電流差動継電器によって外部地絡事故を検知した場合に地絡方向継電器をロックさせることによって、地絡方向継電器の誤動作を防止するようにした技術があった(たとえば、下記特許文献1を参照。)。
特開2012−130107号公報
しかしながら、NGLが設置されている抵抗接地系統においては、PCM電流差動継電器が設置されている箇所が少なく、上述した特許文献1に記載された従来の技術は、PCM電流差動継電器が設置されている箇所にしか適用することができないため、地絡方向継電器の誤動作を防止する効果が得られる箇所は限定的であり、汎用性に劣るという問題があった。
仮に、上述した特許文献1に記載された従来の技術を利用するために、現状の抵抗接地系統にPCM電流差動継電器を設ける場合、コストが高くなり、現状の抵抗接地系統にPCM電流差動継電器を設けることは容易ではない。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、汎用性が高く、容易かつ低コストで、地絡事故に対する系統保護にかかる高い信頼性を確保することができる地絡保護システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる地絡保護システムは、送電端母線と補償リアクトルを介して接地される受電端母線とを接続する平行複数回線送電線における送電線ごとに設けられた遮断器と、前記送電線ごとに設けられて、同一の送電線に設けられた遮断器に対して、当該同一の送電線の零相電圧と零相電流とに基づいて当該遮断器を動作させる遮断信号を出力する地絡方向継電器と、前記送電線ごとに設けられて、同一の送電線に設けられた地絡方向継電器に対して零相電流を出力する変流器と、前記送電線ごとに設けられた各変流器が検出する零相電流を取得し、取得した零相電流の差が所定閾値内である場合に前記地絡方向継電器から出力された遮断信号を無効とする制御回路と、を備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかる地絡保護システムは、前記制御回路が、取得した零相電流の差がゼロである場合に前記地絡方向継電器から出力された遮断信号を無効とすることを特徴とする。
この発明にかかる地絡保護システムによれば、汎用性が高く、容易かつ低コストで、地絡事故に対する系統保護にかかる高い信頼性を確保することができるという効果を奏する。
この発明にかかる実施の形態の地絡保護システムが適用される電路の構成を示す説明図である。 この発明にかかる実施の形態の地絡保護システムのシステム構成を示す説明図である。 地絡事故における遠端後備保護の考え方を示す説明図(その1)である。 地絡事故における遠端後備保護の考え方を示す説明図(その2)である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる地絡保護システムの好適な実施の形態を詳細に説明する。
(電路の構成)
まず、この発明にかかる実施の形態の地絡保護システムが適用される電路の構成について説明する。図1は、この発明にかかる実施の形態の地絡保護システムが適用される電路の構成を示す説明図である。図1において、電力系統100は、A変電所110、B変電所120、C変電所130を含む。A変電所110とB変電所120とは、AB線101によって接続されている。
AB線101は、一端がA変電所110の母線111に接続され、他端がB変電所120の母線121に接続されている。AB線101には、遮断器(CB:Circuit Breaker)102が設けられている。また、AB線101には、変流器(CT:Current Transformer)103が設けられている。変流器103は、地絡方向継電器(DG:Directional Ground relay)104に対して零相電流を出力する。
地絡方向継電器104は、AB線101におけるB変電所120側に設けられている。B変電所120の母線121には、中性点接地抵抗(NGR:Neutral Grounding Resistor)105が接続されている。中性点接地抵抗105は、AB線101において地絡事故が発生した場合に、地絡事故点に対して零相電流を供給する。地絡方向継電器104は、中性点接地抵抗105からの零相電流の供給に応じて動作し、遮断器102を動作させる。
B変電所120は、BC線106、107によってC変電所130と接続されている。B変電所120とC変電所130とを接続するBC線106、107は、B変電所120およびC変電所130間の平行2回線送電線であって、図1において符号106で示す1L送電線、および、図1において符号107で示す2L送電線からなる。
C変電所130の母線131の背後へは、補償リアクトル(NGL:Neutral Grounding Reactor)132が接続されている。補償リアクトル132は、B変電所120から見てC変電所130の背後に設けられている。C変電所130の母線131には、補償リアクトル132からの零相電流や対地充電電流による零相電流が供給される。
1L送電線106、2L送電線107において、B変電所120側には、それぞれ、遮断器122、123が設けられている。また、1L送電線106および2L送電線107において、C変電所130側には、遮断器133、134が設けられている。また、1L送電線106、2L送電線107において、C変電所130側には、それぞれ、変流器135、136が設けられている。
変流器135、136は、それぞれ、地絡事故などによる不平衡電流を零相電流として検出し、検出した零相電流を出力する。このため、送電線における各相に均等に電流が流れている平衡な状態では、零相電流は検出されず、変流器135、136は零相電流を出力しない。
1L送電線106において、零相変流器135の出力は、地絡過電流継電器(51G)137および地絡方向継電器138に入力される。地絡過電流継電器(51G)137は、零相変流器135によって検出される零相電流(地絡電流)に基づいて、変流器135において所定値以上の零相電流が検出された場合に動作する。
地絡方向継電器138には、変流器135の出力に加えて、接地形計器用変圧器(EVT:Earthed Voltage Transformer)139からの出力信号が入力される。接地形計器用変圧器139は、一次側が1L送電線106に接続され、二次側が地絡方向継電器138に接続されており、地絡事故時に1L送電線106に対して発生する零相電圧(零相電圧ベクトル)を検出する。
地絡方向継電器138は、接地形計器用変圧器139の出力に基づく零相電圧と、変流器135からの出力に基づく零相電流とに基づいて地絡方向を判定し、1L送電線106の事故と判定した場合に、所定の時限経過後に遮断器133に対して切(開路)の指示である遮断信号を出力する。
また、接地形計器用変圧器139は、二次側が地絡過電圧継電器(OVT:Ground Over Voltage Relay)(64V)140に接続されている。地絡過電圧継電器140は、接地形計器用変圧器139により検出された零相電圧ベクトルに基づいて、当該零相電圧ベクトルが所定の閾値(整定値)以上となる場合に動作し、対応する遮断器133に対して遮断信号を出力する。
2L送電線107において、変流器136の出力は、地絡過電流継電器(51G)141および地絡方向継電器142に入力される。地絡過電流継電器(51G)141は、変流器136によって検出される零相電流(地絡電流)に基づいて、変流器136において所定値以上の零相電流が検出された場合に動作する。
地絡方向継電器142には、変流器136の出力に加えて、接地形計器用変圧器143からの出力信号が入力される。接地形計器用変圧器143は、一次側が2L送電線107に接続され、二次側が地絡方向継電器142に接続されており、地絡事故時に2L送電線107に対して発生する零相電圧(零相電圧ベクトル)を検出する。
地絡方向継電器142は、接地形計器用変圧器143の出力に基づく零相電圧と、変流器136からの出力に基づく零相電流とに基づいて地絡方向を判定し、2L送電線107の事故と判定した場合に、所定の時限経過後に遮断器134に対して切(開路)の指示である遮断信号を出力する。
また、接地形計器用変圧器143は、二次側が地絡過電圧継電器(64V)144に接続されている。地絡過電圧継電器144は、接地形計器用変圧器143により検出された零相電圧ベクトルに基づいて、当該零相電圧ベクトルが所定の閾値(整定値)以上となる場合に動作し、対応する遮断器134に対して遮断信号を出力する。
(地絡保護システム200のシステム構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の地絡保護システムのシステム構成について説明する。図2は、この発明にかかる実施の形態の地絡保護システムのシステム構成を示す説明図である。図2において、この発明にかかる実施の形態の地絡保護システム200は、地絡過電流継電器137、141と、地絡方向継電器138、142と、差電流チェック回路201と、論理積(AND)ゲート202と、を備えている。この実施の形態においては、差電流チェック回路201および論理積ゲート202は、この発明にかかる制御回路(図2における点線枠を参照)を実現することができる。
地絡保護システム200において、地絡過電流継電器137、141の出力は、差電流チェック回路201に入力される。差電流チェック回路201は、地絡過電流継電器137から出力される変流器135によって検出された零相電流と、地絡過電流継電器141から出力される変流器136によって検出された零相電流と、の差(差電流)の有無に応じて出力が変化する。
具体的に、差電流チェック回路201は、差電流がない場合はハイレベル信号すなわち「1」を出力し、差電流がある場合はローレベル信号すなわち「0」を出力する電子回路によって実現することができる。この実施の形態の差電流チェック回路201は、差電流がない場合にハイレベル信号すなわち「1」を出力するようにしたが、これに限るものではない。たとえば、差電流が所定の閾値内の値である場合に、ハイレベル信号すなわち「1」を出力するようにしてもよい。所定の閾値は、たとえば、地絡保護システムの運転員などが任意に設定することができる。これにより、誤差などによって若干の差電流が検出された場合にも、差電流がないと判断し、ハイレベル信号すなわち「1」を出力することができる。
また、この場合、差電流チェック回路201は、地絡過電流継電器137、141が動作していない場合、すなわち、地絡過電流継電器137、141から差電流チェック回路201への入力がない場合は「0」を出力する。差電流チェック回路201の出力は、論理積ゲート202、203に入力される。
この実施の形態において、差電流チェック回路201の出力は、反転されて論理積ゲート202、203に入力される。これにより、論理積ゲート202、203には、差電流がない場合、すなわち、差電流チェック回路201の出力が「1」である場合は「0」が入力される。また、差電流がある場合、すなわち、差電流チェック回路201の出力が「0」である場合は「1」が入力される。
1L送電線106に関し、この実施の形態の地絡保護システム200においては、論理積ゲート202には、差電流チェック回路201の出力に加えて、地絡方向継電器138の出力および地絡過電圧継電器140の出力が入力される。上記のように、差電流チェック回路201の出力は反転されて論理積ゲート202に入力されるため、論理積ゲート202は、差電流チェック回路201の出力が「0」であって、かつ、地絡方向継電器138の出力および地絡過電圧継電器140の出力がともに「1」である場合に、遮断器133に対して遮断信号を出力する。
すなわち、論理積ゲート202は、差電流があり、かつ、地絡方向継電器138および地絡過電圧継電器140がともに動作した場合に、遮断器133に対して遮断信号を出力する。あるいは、論理積ゲート202は、地絡過電流継電器137,141が動作せず、かつ、地絡方向継電器138および地絡過電圧継電器140がともに動作した場合に、遮断器133に対して遮断信号を出力する。遮断器133は、遮断信号に応じて動作し、1L送電線106における送電を遮断する。
一方、差電流チェック回路201の出力が「1」である場合、すなわち、差電流がない場合、当該差電流チェック回路201の出力は反転されて、論理積ゲート202には「0」が入力される。この場合、地絡方向継電器138の出力および地絡過電圧継電器140の出力がともに「1」であっても、論理積ゲート202は、遮断器133に対する遮断信号を出力しない。
このように、地絡保護システム200においては、1L送電線106の零相電流と2L送電線107の零相電流とが同一であれば、B変電所120とC変電所130との間の区間、すなわち、地絡方向継電器138が設けられた自区間における地絡事故ではないと判断し、地絡方向継電器138からの遮断信号をロックし、遮断器133の動作が制限される。
2L送電線107に関し、この実施の形態の地絡保護システム200においては、論理積ゲート203には、差電流チェック回路201の出力に加えて、地絡方向継電器142の出力および地絡過電圧継電器144の出力が入力される。論理積ゲート202と同様に、差電流チェック回路201の出力は反転されて論理積ゲート203に入力されるため、論理積ゲート203は、差電流チェック回路201の出力が「0」であって、かつ、地絡方向継電器142の出力および地絡過電圧継電器144の出力がともに「1」である場合に、遮断器134に対して遮断信号を出力する。
すなわち、論理積ゲート203は、差電流があり、かつ、地絡方向継電器142および地絡過電圧継電器144がともに動作した場合に、遮断器134に対して遮断信号を出力する。あるいは、論理積ゲート203は、地絡過電流継電器137,141が動作せず、かつ、地絡方向継電器142および地絡過電圧継電器144がともに動作した場合に、遮断器134に対して遮断信号を出力する。遮断器134は、遮断信号に応じて動作し、2L送電線107における送電を遮断する。
一方、差電流チェック回路201の出力が「1」である場合、すなわち、差電流がない場合、当該差電流チェック回路201の出力は反転されて、論理積ゲート203には「0」が入力される。この場合、地絡方向継電器142の出力および地絡過電圧継電器144の出力がともに「1」であっても、論理積ゲート203は、遮断器134に対する遮断信号を出力しない。
このように、地絡保護システム200においては、1L送電線106の地絡電流と2L送電線107の地絡電流とが同一であれば、B変電所120とC変電所130との間の区間、すなわち、地絡方向継電器142が設けられた自区間における地絡事故ではないと判断し、地絡方向継電器142からの遮断信号をロックし、遮断器134の動作が制限される。
この実施の形態の地絡保護システム200においては、相手至近端事故が発生した場合に、地絡方向継電器138、142から出力された遮断信号は論理積ゲート202、203によってロックされる。この場合、相手至近端に設けられた遮断器を遮断した後に、論理積ゲート202、203による遮断信号のロックを解除する。
図3および図4は、地絡事故における遠端後備保護の考え方を示す説明図である。図3および図4においては、図1と同様に、A変電所110、B変電所120およびC変電所130の各母線111、121、131が、1L送電線106および2L送電線107からなる平行2回線送電線によって接続されている系統を例にして説明する。図3および図4においては、A変電所110側を電源端として示している。また、図3および図4においては、1L送電線106および2L送電線107上における地絡方向継電器の位置を示している。
図3において、B変電所120の母線121とC変電所130の母線131とを接続する1L送電線106で地絡事故が発生した場合、1L送電線106におけるB変電所120側に設けられた地絡方向継電器と、1L送電線106におけるC変電所130側に設けられた地絡方向継電器と、を動作させることによって遮断器を動作させ、事故除去をおこなう。
ここで、仮に、1L送電線106におけるB変電所120側の地絡方向継電器または遮断器の不具合などにより、1L送電線106におけるB変電所120側において事故除去ができなかった場合、1L送電線106および2L送電線107におけるA変電所120側に設けられた地絡方向継電器を動作させることによって後備保護(バックアップ保護)をおこなう。このときの後備保護(バックアップ保護)を、遠端後備保護という。
これに対し、図4において、A変電所110の母線111とB変電所120の母線121とを接続する1L送電線106で地絡事故が発生した場合、非電源端側であるC変電所130には、原則として地絡電流は供給されない。このため、B変電所120とC変電所130との関係において非電源端側に設けられたC変電所130の地絡方向継電器による遠端後備保護は見込まない。
同様に、地絡保護システム200においては、B変電所120とC変電所130との関係において非電源端側として扱われるC変電所130側に設けられた地絡方向継電器138、142による、A変電所110側の遠端後備保護は考慮しなくてもよい。これにより、論理積ゲート202、203による地絡方向継電器138、142からの遮断信号のロックを支障なくおこなうことができる。
差電流チェック回路201および論理積ゲート202、203は回路であるため、地絡保護システム200は、差電流チェック回路201と、論理積ゲート202、203と、によって構成される制御回路をユニット化し、当該ユニット化した制御回路を既設の系統に追加することによって実現することができる。この場合、論理積ゲートは、2つに限るものではなく、平行複数回線送電線を構成する送電線と同数設ける。具体的には、たとえば、3回線によって構成される平行複数回線送電線である場合は、各送電線に設けられる変流器と同数の3つの論理積ゲートを設ける。
上述したように、図2に示した地絡保護システム200においては、差電流チェック回路201、地絡方向継電器138および地絡過電圧継電器140の出力に基づいて、論理積ゲート202から遮断器133に対して遮断信号を出力するようにした。また、図2に示した地絡保護システム200においては、差電流チェック回路201、地絡方向継電器142および地絡過電圧継電器144の出力に基づいて、論理積ゲート203から遮断器134に対して遮断信号を出力するようにした。この発明にかかる地絡保護システムは、図2に示した構成に限るものではない。
具体的には、この発明にかかる地絡保護システムは、たとえば、図2に示した論理積ゲート202に対し、差電流チェック回路201および地絡方向継電器138の出力のみが入力され、論理積ゲート203に対し、差電流チェック回路201および地絡方向継電器142の出力のみが入力されるように構成してもよい。
この場合、論理積ゲート202は、差電流チェック回路201の出力が「0」であって、かつ、地絡方向継電器138の出力が「1」である場合に、遮断器133に対して遮断信号を出力する。また、この場合、論理積ゲート203は、差電流チェック回路201の出力が「0」であって、かつ、地絡方向継電器142の出力が「1」である場合に、遮断器134に対して遮断信号を出力する。
以上説明したように、この発明にかかる実施の形態の地絡保護システム200は、送電端母線121と補償リアクトル132が背後に接続されている受電端母線131とを接続する平行複数回線送電線における送電線(1L送電線106および2L送電線107)ごとに設けられた遮断器133、134を備えている。また、地絡保護システム200は、1L送電線106および2L送電線107ごとに設けられて、同一の送電線106、107に設けられた遮断器133、134に対して、当該同一の送電線106、107の零相電圧と零相電流とに基づいて当該遮断器133、134を動作させる遮断信号を出力する地絡方向継電器138、142を備えている。さらに、地絡保護システム200は、送電線106、107ごとに設けられて、同一の送電線106、107に設けられた地絡方向継電器138、142に対して零相電流を出力する変流器135、136と、を備えている。そして、地絡保護システム200は、制御回路を実現する差電流チェック回路201および論理積(AND)ゲート202、203によって、送電線106、107ごとに設けられた各変流器135、136が検出する零相電流を取得し、取得した零相電流の差が所定閾値内(ゼロ)である場合に地絡方向継電器138、142から出力された遮断信号を無効とするようにしたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の地絡保護システム200によれば、自区間以外で地絡事故が発生した場合は自区間における複数の送電線の零相電流が等しいことを利用して、自区間における複数の送電線の零相電流の差が所定閾値内であれば、地絡方向継電器138、142から遮断信号が出力された場合にも、自区間内の複数の遮断器133、134の動作を制限することができる。
これにより、地絡方向継電器138、142から出力される遮断信号に応じて遮断器133、134を動作させる系統において、零相電流の差が所定閾値内であるか否かを判断し、零相電流の差が所定閾値内である場合に地絡方向継電器138、142から出力された遮断信号を無効とする制御回路を設けるだけで、当該系統に新たな専用の装置を設けることなく、自区間以外の地絡事故によって自区間の遮断器133、134が誤動作することを防止できる。これによって、容易かつ低コストで、地絡事故に対する系統保護にかかる高い信頼性を確保することができる。
また、地絡方向継電器138、142から出力される遮断信号に応じて遮断器133、134を動作させる系統に差電流チェック回路201および論理積ゲート202、203を設けるだけで、PCM電流差動継電器を備えた高抵抗接地系統以外の抵抗接地系統においても、自区間以外の地絡事故によって自区間の遮断器133、134が誤動作することを防止できる。これによって、汎用性が高く、容易かつ低コストで、地絡事故に対する系統保護にかかる高い信頼性を確保することができる地絡保護システム200を提供することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の地絡保護システム200は、差電流チェック回路201と論理積ゲート202、203とによって構成されるユニット化された制御回路を、既設の系統に追加することによって実現することができる。これにより、汎用性が高く、容易かつ低コストで、地絡事故に対する系統保護にかかる高い信頼性を確保することができる地絡保護システム200を、より一層簡易に実現することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の地絡保護システム200は、制御回路が、取得した零相電流の差がゼロである場合に地絡方向継電器138、142から出力された遮断信号を無効とすることを特徴としている。
また、この発明にかかる実施の形態の地絡保護システム200は、差電流にかかる誤差の影響を抑制し、過敏に動作させることなく、かつ、汎用性が高く、容易かつ低コストで、地絡事故に対する系統保護にかかる高い信頼性を確保することができる地絡保護システム200を実現することができる。
以上のように、この発明にかかる地絡保護システムは、補償リアクトルが設けられた電力系統における地絡保護をおこなう地絡保護システムに有用であり、特に、補償リアクトルが設けられた抵抗接地系統における地絡保護をおこなう地絡保護システムに適している。
110 A変電所
111 A変電所の母線
120 B変電所
121 B変電所の母線
130 C変電所
131 C変電所の母線
133、134 遮断器
135、136 変流器
137、141 地絡過電流継電器
138、142 地絡方向継電器
139、143 接地形計器用変圧器
200 地絡保護システム
201 差電流チェック回路
202、203 論理積ゲート

Claims (2)

  1. 送電端母線と補償リアクトルを介して接地される受電端母線とを接続する平行複数回線送電線における送電線ごとに設けられた遮断器と、
    前記送電線ごとに設けられて、同一の送電線に設けられた遮断器に対して、当該同一の送電線の零相電圧と零相電流とに基づいて当該遮断器を動作させる遮断信号を出力する地絡方向継電器と、
    前記送電線ごとに設けられて、同一の送電線に設けられた地絡方向継電器に対して零相電流を出力する変流器と、
    前記送電線ごとに設けられた各変流器が検出する零相電流を取得し、取得した零相電流の差が所定閾値内である場合に前記地絡方向継電器から出力された遮断信号を無効とする制御回路と、
    を備えたことを特徴とする地絡保護システム。
  2. 前記制御回路は、取得した零相電流の差がゼロである場合に前記地絡方向継電器から出力された遮断信号を無効とすることを特徴とする請求項1に記載の地絡保護システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107492474A (zh) * 2017-08-17 2017-12-19 国家电网公司 一种断路器非全相保护逻辑
JP6450037B1 (ja) * 2018-02-08 2019-01-09 東伸電機株式会社 受配電設備システムにおける高圧ケーブル地絡検出遮断回路

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