JP2007242636A - 誘導加熱調理器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】鍋を誘導加熱する加熱コイル6、この加熱コイル6に高周波電流を供給するインバータ回路21、このインバータ回路21のスイッチング素子の駆動を制御する制御回路23、少なくともインバータ回路21を冷却する冷却ファン14、鍋の温度を検出する鍋温度センサ18、スイッチング素子の温度を検出する素子温度センサ17及び冷却ファン14の異常を判定する判定手段22を備え、制御回路23は、スイッチング素子をあらかじめ定められた時間まで駆動させ、停止した後に素子温度センサ17で検出された温度により温度変化量を算出する。
【選択図】図2
Description
本実施の形態では代表的な誘導加熱調理器である炊飯器を例に挙げて説明する。図1はこの発明の実施の形態1を示す炊飯器の構成を示す縦断面図、図2は炊飯器の要部を表すブロック図、図3は炊飯器の動作を表す温度変化図、図4は図3の要部の温度変化図、図5、図6は誘導加熱調理器の冷却ファンの異常判定説明図である。
本体1内の温まった内気を排出する排気口16は本体1の下部側面に設けられている。スイッチング素子12の温度を検出する素子温度検出手段である素子温度センサ17は、制御基板11上の放熱器13及びスイッチング素子12の近傍に配置されている。また、鍋温度検出手段である鍋温度センサ18が鍋2の下面に接触可能に設けられている。操作基板20は炊飯工程を開始させる指令を与える炊飯キーや現在時刻を表示したりする表示器を備えており、本体1の上部に設けられている。
まず、全体の概略動作は、インバータ回路21のスイッチング素子12を介して加熱コイル6に通電することにより、鍋2に渦電流を誘導し、鍋2が発熱して炊飯が行われる。この時の炊飯温度は、制御回路23において、鍋2の下面に接触している鍋温度センサ18からの検出温度に基づいて制御される。
このときの温度変化は図3の実線(鍋温度センサ18の検出温度の温度変化)に示されるように、炊飯工程開始時刻t0から時刻t1までは炊飯工程における予熱工程、時刻t1から時刻t4までは強火工程、時刻t4からt5までは弱火工程からドライアップに至るまでの炊き上げ工程であり、時刻t5から時刻t6がむらし工程である。なお、点線は冷却ファン14が正常の場合の素子温度センサ17の検出温度の温度変化、破線は冷却ファン14が異常の場合の素子温度センサ17の検出温度の温度変化を表している。
図4は説明のために、図3の強火工程の時刻t1〜t4の区間を抜き出したものである。図において、時刻t1は予熱工程が終了して強火工程が開始された時点である。その後、入力電力P1で所定時間tαの間の加熱を行い、加熱停止後に所定時間tβの休止期間を設けている。そしてその後、時刻t3から加熱を再開して時刻t4まで継続されている。時刻t4での強火工程から炊き上げ工程への移行は、鍋2内に収容された米と水の沸騰を検出することにより行われる。この沸騰の検出は、例えば鍋温度センサ18の温度上昇の傾きの変化や、蓋体19内に設けられた蓋温度センサ(図示せず)の検出温度が所定温度となったことにより検出される。
なお、スイッチング素子12の駆動時間は制御回路23のタイマーにより設定し、温度変化量ΔTa、ΔTbは制御回路23で算出する。
図5は前述の炊飯工程の要部温度変化図4において、強火工程の開始時刻t1、休止期間の開始時刻t2及び休止期間の終了時刻t3をそれぞれt0、t1、t2とし、また、強火工程の開始時刻t1における鍋温度センサ18の検出温度T2、冷却ファン14が正常の場合の素子温度センサ17の検出温度T9及び冷却ファン14が異常の場合の素子温度センサ17の検出温度T10をそれぞれ同じ温度T1としたものである。つまり、この例は動作停止の状態で長時間経過し、本体1を構成するそれぞれの部分が周囲温度に等しいか、ごく近い場合から加熱開始した場合である。また、図6は図5においてファンが異常のときに休止期間で温度が上昇する場合を示している。
また、以上のように加熱動作を停止させた後の素子温度センサ17の検出温度の変化量を算出しているので、冷却ファン14が正常の場合と異常の場合での差が顕著となり、更に判別が確実なものとなる。
この場合も温度の変化量を温度低下の度合と言うように捉えれば、やはりΔTaの方が大きく、その判別は可能である。このように、素子温度センサ17が上昇する場合も、低下する場合と同様に温度変化の低下分x℃以下ならば冷却ファン14の異常と言うように判定値を設定すればよい。
さらに、炊飯工程以外に、炊飯器の製造中の検査工程で所定の時間まで、動作させることにより冷却ファン14の検査を容易に行うことができる。
図7はこの発明の実施の形態2の動作を表す温度変化図である。実施の形態1の図5との違いは、入力電力P1での加熱の停止が、実施の形態1では所定時間tαの間の加熱であったのに対して、本実施の形態2では鍋温度センサ18の検出温度が所定温度となった時に加熱を停止している点である。ここでは、加熱停止の鍋温度センサ18の検出温度はT6に設定されている。その他の動作については、実施の形態1の場合と同様であり、構成も同じであるので説明を省略する。
なお、図7は実施の形態1と同様に炊飯工程に組み込んでも、製造中の検査工程でも使用できる。
図8及び図9はこの発明の実施の形態3の動作を表す温度変化図である。実施の形態2の図7との違いは、入力電力P1での加熱の停止が、実施の形態2では鍋温度センサ18の検出温度が所定温度となった時であったのに対して、本実施の形態3では素子温度センサ17の検出温度が所定温度となった時に加熱を停止している点である。図8は冷却ファン14が正常の場合、図9は異常の場合を示す。ここでは、加熱停止の素子温度センサ17の検出温度はT2に設定されている。その他の動作については、実施の形態1の場合と同様であり、構成も同じであるので説明を省略する。
なお、図9は実施の形態1と同様に炊飯工程に組み込んでも、製造中の検査工程でも使用できる。
また、炊飯工程以外に、炊飯器の製造中の検査工程で所定温度まで動作させることにより冷却ファン14の検査を容易に行うことができる。
図10はこの発明の実施の形態4の動作を表す温度変化図である。所定時間tαの間、入力電力P1で加熱した後、更に温度上昇が継続する場合の例である。
つまり、オーバーシュートを検出したものであり、この場合は加熱が停止されてから、そのオーバーシュートのピークが検出されるまでの時間の違いによって、冷却ファン14の異常を判定しようとするものであり、例えば製造工程での検査工程におけるものである。この時、冷却ファン14は少なくとも冷却ファン14の異常の判定が行われる時刻t3までは継続して動作させている。図において、実線は鍋温度センサ18の検出温度の温度変化、点線は冷却ファン14が正常の場合の素子温度センサ17の検出温度の温度変化、破線は冷却ファン14が異常の場合の素子温度センサ17の検出温度の温度変化を表している。
なお、図10は実施の形態1と同様に炊飯工程に組み込んでも、製造中の検査工程でも使用できる。
図11はこの発明の実施の形態5の動作を表す温度変化図である。実施の形態4の図10との違いは、入力電力P1での加熱の停止が、実施の形態4では所定時間tαの間の加熱であったのに対して、本実施の形態5では鍋温度センサ18の検出温度が所定温度となった時に加熱を停止している点である。ここでは、加熱停止の鍋温度センサ18の検出温度はT6に設定されている。
その他の動作については、実施の形態4の場合と同様であり説明を省略する。
なお、図11は実施の形態1と同様に炊飯工程に組み込んでも、製造中の検査工程でも使用できる。
図12及び図13はこの発明の実施の形態6の動作を表す温度変化図である。実施の形態5の図11との違いは、入力電力P1での加熱の停止が、実施の形態5では鍋温度センサ18の検出温度が所定温度となった時であったのに対して、本実施の形態6では素子温度センサ17の検出温度が所定温度となった時に加熱を停止している点である。図12は冷却ファン14が正常の場合、図13は異常の場合を示す。ここでは、加熱停止の素子温度センサ17の検出温度はT2に設定されている。その他の動作については、実施の形態5の場合と同様であり説明を省略する。なお、図13は実施の形態1と同様に炊飯工程に組み込んでも、製造中の検査工程でも使用できる。
また、所定時間待つことなく、ピーク温度を検出した時点で判定をすることができる。
図14はこの発明の実施の形態7の動作を表す温度変化図である。所定時間tαの間、入力電力P1で加熱した後、更に温度上昇が継続する場合の例である。
つまり、オーバーシュートを検出したものであり、この場合は加熱が停止されてから、そのオーバーシュートのピークが検出された時のオーバーシュート温度の違いによって、冷却ファン14の異常を判定しようとするものである。この時、冷却ファン14は少なくとも冷却ファン14の異常の判定が行われる時刻t3までは継続して動作させている。図において、実線は鍋温度センサ18の検出温度の温度変化、点線は冷却ファン14が正常の場合の素子温度センサ17の検出温度の温度変化、破線は冷却ファン14が異常の場合の素子温度センサ17の温度変化を表している。
なお、図14は実施の形態1と同様に炊飯工程に組み込んでも、製造中の検査工程でも使用できる。
図15はこの発明の実施の形態8の動作を表す温度変化図である。実施の形態7の図14との違いは、入力電力P1での加熱の停止が、実施の形態7では所定時間tαの間の加熱であったのに対して、本実施の形態8では鍋温度センサ18の検出温度が所定温度となった時に加熱を停止している点である。ここでは、加熱停止の鍋温度センサ18の検出温度はT6に設定されている。その他の動作については、実施の形態7の場合と同様である。
なお、図15は実施の形態1と同様に炊飯工程に組み込んでも、製造中の検査工程でも使用できる。
図16及び図17はこの発明の実施の形態9の動作を表す温度変化図である。実施の形態8の図15との違いは、入力電力P1での加熱の停止が、実施の形態8では鍋温度センサ18の検出温度が所定温度となった時であったのに対して、本実施の形態9では素子温度センサ17の検出温度が所定温度となった時に加熱を停止している点である。図16は冷却ファン14が正常の場合、図17は異常の場合を示す。ここでは、加熱停止の素子サーミスタ温度はT2に設定されている。その他の動作については、実施の形態8の場合と同様である。
なお、図17は実施の形態1と同様に炊飯工程に組み込んでも、製造中の検査工程でも使用できる。
また、所定時間待つことなく、ピーク温度を検出した時点で判定をすることができる。
Claims (2)
- 鍋を誘導加熱する加熱コイル、この加熱コイルに高周波電流を供給するインバータ回路、このインバータ回路のスイッチング素子の駆動を制御する制御回路、少なくとも前記インバータ回路を冷却する冷却ファン、前記鍋の温度を検出する鍋温度検出手段、前記スイッチング素子の温度を検出する素子温度検出手段及び前記冷却ファンの異常を判定する判定手段を備え、
前記制御回路は、スイッチング素子をあらかじめ定められた時間まで駆動させ、停止した後に前記素子温度検出手段で検出された温度により温度変化量を算出し、前記判定手段が前記温度変化量に基づいて、前記冷却ファンの異常を判定することを特徴とする誘導加熱調理器。 - あらかじめ定められた時間は、制御手段に設けられたタイマー手段により設定することを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
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