JP4123366B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は鍋を誘導加熱して調理を行う誘導加熱調理器に係り、特に冷却ファンの異常を検出し誘導加熱調理器の保護や製造中の検査ができる誘導加熱調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の誘導加熱調理器である誘導加熱炊飯器は、吸気口と排気口を有する冷却径路内に、インバータ回路基板を配置し、素子温度検出手段で検出された冷却径路内の検出温度が第一の温度を越えると吸気口の目詰まりと判定し、報知手段で目詰まりを報知し、検出温度が第二の温度を越えると冷却ファン等の故障と判定し炊飯動作を停止し、冷却風を導入する吸気口の目詰まりと冷却ファン等の故障による炊飯器内部部品の破壊を防止している(例えば特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−308570号公報(段落0009〜0015、図1、図2)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来の誘導加熱炊飯器では、スイッチング素子の熱破壊を防止するための温度検出手段の動作温度を1つの温度設定でのみ動作させている。つまり、温度検出手段の検出温度があらかじめ定められた温度を検出した時に加熱を停止している。更に、その設定値は何℃低下するというような相対的なものではなく、いわば絶対値での設定である。
【0005】
しかしながら、炊飯器の周りの外気温は季節や一日の間の時刻によっても大きく変化している。また、炊飯器の使用環境は様々であり、例えば、毛足の長い絨毯の上のような場所で使用されることも有り得る。その場合には炊飯器本体の下部に設けられた吸気口や排気口が閉塞されて、外気を吸い込むことが阻害され、或いは内部の温まった内気の排出が阻害されて、冷却ファンによる冷却性能を落としてしまうことになる。
【0006】
このような場合の炊飯器の動作を図18〜21を用いて説明する。図18は、従来の誘導加熱炊飯器の鍋温度検出手段と素子温度検出手段の検出温度の温度変化を表した温度変化図であり、図19〜図21は炊飯器の周りの外気温の違いによる、冷却ファンが異常の場合と正常の場合のそれぞれの鍋温度検出手段と素子温度検出手段の検出温度の温度変化を表した温度曲線である。
(これらの図は炊飯動作の一部に近いものであるが、簡単にするため、例えば、製造工程での検査工程におけるもので示している。)図18において、実線で示されれた曲線は鍋温度検出手段、破線で示された曲線は素子温度検出手段で検出された温度の温度変化を表すものである。入力電力P1で鍋が誘導加熱されると、鍋温度検出手段の検出温度は図に示されるように温度T1から上昇する。一方、素子温度検出手段の検出温度も同様に上昇していく。
【0007】
この時、スイッチング素子は、冷却ファンにより冷却されているが、冷却ファンに異常が発生した場合、スイッチング素子が発熱により過熱されて熱破壊に至ることを防止するために、素子温度検出手段の検出温度がT2を検出すると、制御回路は加熱を停止させてスイッチング素子の熱破壊を防止する。
【0008】
図19〜図21は所定時間tαの間、入力電力P1で加熱を行った場合の例を表しており、図19は外気温が高い場合、中間の場合、低い場合の鍋温度検出手段と素子温度検出手段の温度曲線を全て示したものである。図20は説明のために、図19の冷却ファン14が正常の場合の素子温度検出手段の検出温度の温度曲線のみを抜き出したものであり、図21は冷却ファンが異常の場合のものである。
【0009】
図20において、外気温が中間の場合の素子温度検出手段の検出温度はT1から上昇を始めて温度T4まで上昇している。同様に外気温が高い場合は温度T2からT5、外気温が低い場合は温度T3からT2まで温度上昇している。一方、図21においては、外気温が中間の場合はT1から上昇を始めてT6まで上昇している。この温度上昇の度合は、図20の冷却ファン14が正常の場合のものに比べて大きくなっている。また、同様に外気温が高い場合は温度T2からT7まで、外気温が低い場合は温度T3からT5まで上昇している。このように外気温の変化に合わせてそれぞれの曲線が移動していく。
【0010】
ここで、図20の冷却ファン14が正常で外気温が高い場合の曲線と、図21の冷却ファン14が異常で外気温が低い場合の曲線に注目してみる。仮に前述した素子温度検出手段の検出温度による、スイッチング素子の熱破壊からの保護動作の動作温度をT5に設定した場合には、所定時間tαの加熱後の素子温度検出手段の検出温度は、冷却ファンが異常の場合も正常の場合もどちらも温度T5となっており、正常の場合でも外気温が高くなってしまうことによって異常と判定したり、或いは異常の場合でも外気温が低くなってしまうことによって正常と判定してしまうような不具合、いわば誤判定が生じることになることが判る。
【0011】
次に、従来の誘導加熱炊飯器において、吸気口或いは排気口が閉塞された場合の動作について図22〜24を用いて説明する。図22〜24は吸気口或いは排気口(併せて吸排気口とも表す)が閉塞された場合の鍋温度検出手段と素子温度検出手段の検出温度の温度変化を表した温度曲線であり、前述したように、吸気口或いは排気口が閉塞された場合、外気の吸い込みが阻害されたり、温まった内気の排出が阻害されて、炊飯器本体内部の冷却性能の低下を招き、発熱電子部品であるスイッチング素子12の著しい温度上昇を生じることになる。
【0012】
図22は吸排気口が閉塞されていない場合と、閉塞度合が低い場合と高い場合の素子温度検出手段の検出温度の温度曲線を全て示したものであり、所定時間tαの間、入力電力P1で加熱を行った場合の例を表している。図23は説明のために、図22の冷却ファン14が正常の場合の素子温度検出手段の検出温度の温度曲線のみを抜き出したものであり、図24は冷却ファン14が異常の場合のものである。図23において、吸排気口が閉塞されていない場合の素子温度検出手段の検出温度はT1から上昇を始めてT2まで上昇をしている。同様に吸排気口の閉塞度合が低い場合は温度T1からT4、閉塞度合が高い場合は温度T1からT3まで温度上昇している。一方、図24においては、吸排気口が閉塞されていない場合は温度T1から上昇を始めてT3まで上昇している。この温度上昇の度合は、図23の冷却ファン14が正常の場合のものに比べて大きくなっている。また、同様に吸排気口の閉塞度合が低い場合は温度T1からT5まで、閉塞度合が高い場合は温度T1からT6まで上昇している。このように吸排気口の閉塞度合の変化に合わせて各曲線が移動していく。
【0013】
ここで、図23の冷却ファンが正常で吸排気口の閉塞度合が高い場合の曲線と、図24の冷却ファンが異常で吸排気口が閉塞されていない場合の曲線に注目してみる。どちらも温度T1から上昇を始めてT3まで上昇している。仮に前述した素子温度検出手段による発熱電子部品であるスイッチング素子の熱破壊からの保護動作の動作温度をT3に設定した場合には、所定時間tαの加熱後の素子温度検出手段の検出温度は冷却ファンが異常の場合も正常の場合もどちらも温度T3となっており、冷却ファンが正常の場合でも吸排気口が閉塞されることによって異常と判定してしまうような不具合、いわば誤判定が生じることになることが判る。
【0014】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、季節や使用環境による外気温の変化や、吸排気口の閉塞による冷却性能の低下、更に炊飯器においては本体内部やスイッチング素子の温度が高いままで次の炊飯動作を開始してしまうような連続炊飯等の様々な条件の変化によっても、本来検出すべき冷却ファンの異常によるスイッチング素子等の発熱電子部品の異常過熱による熱破壊等の不具合の保護動作を確実にし、冷却ファンが正常であるにも係わらず異常と誤判定したり、或いは異常であるにも係わらず正常と誤判定してしまうことがないような誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる誘導加熱調理器は、鍋を誘導加熱する加熱コイル、この加熱コイルに高周波電流を供給するインバータ回路、このインバータ回路のスイッチング素子の駆動を制御する制御回路、少なくとも前記インバータ回路を冷却する冷却ファン、前記鍋の温度を検出する鍋温度検出手段、前記スイッチング素子の温度を検出する素子温度検出手段及び前記冷却ファンの異常を判定する判定手段を備え、前記制御回路は、スイッチング素子を前記鍋温度検出手段の検出温度があらかじめ定められた温度になるまで駆動させ、停止した後に、前記冷却ファンを継続して動作させるように制御しながら、前記素子温度検出手段で検出された温度により温度変化量を算出し、前記判定手段が前記温度変化量に基づいて、前記冷却ファンの異常を判定するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
本実施の形態では代表的な誘導加熱調理器である炊飯器を例に挙げて説明する。図1はこの発明の実施の形態1を示す炊飯器の構成を示す縦断面図、図2は炊飯器の要部を表すブロック図、図3は炊飯器の動作を表す温度変化図、図4は図3の要部の温度変化図、図5、図6は誘導加熱調理器の冷却ファンの異常判定説明図である。
【0017】
図1において、炊飯器の本体1の内部には、例えば、鉄系材料の磁性体からなる有底筒状の鍋2が収容されており、鍋2の上端フランジ部が本体1内の上部に設けた支持リング3により支持されている。また、本体1の上部には本体1及び鍋2の上部開口部を開閉する蓋体19が取り付けられている。コイル台4は耐熱性を有する合成樹脂からなり、内遮蔽板5を介して支持リング3にビスにて固定されている。また、コイル台4外周の底面部及び側面下部には、加熱手段である加熱コイル6が接着固定されている。そして、加熱コイル6の外側には絶縁体を介して複数本のフェライト7が固定されている。フェライト7は、加熱コイル6からの磁力線を吸収して本体1の外部へ漏れるのを防止する磁気シールドとして機能する。さらに、加熱コイル6及びフェライト7の周囲には、これらを取り囲むように例えばアルミニウム材からなる反射板8が設けられており、磁力線や輻射熱の本体1外部への漏れ防止を強化するようになっている。
【0018】
下ケース9は本体1の下部を構成し、内部にはコードリール10や加熱コイル6に交番磁界を発生させるインバータ回路の各電子素子が接続された制御基板11等が配置されている。インバータ回路内の発熱電子部品であるスイッチング素子12は、スイッチング素子12の放熱に必要な表面積を有する放熱器13に密着固定され、制御基板11に放熱器13と共に取り付けられている。冷却ファン14は、本体1下部の下ケース9に設けられた吸気口15から外気を吸い込み、インバータ回路内の発熱電子部品であるスイッチング素子12を主に冷却する。本体1内の温まった内気を排出する排気口16は本体1の下部側面に設けられている。スイッチング素子12の温度を検出する素子温度検出手段である素子温度センサ17は、制御基板11上の放熱器13及びスイッチング素子12の近傍に配置されている。また、鍋温度検出手段である鍋温度センサ18が鍋2の下面に接触可能に設けられている。操作基板20は炊飯工程を開始させる指令を与える炊飯キーや現在時刻を表示したりする表示器を備えており、本体1の上部に設けられている。
【0019】
図2において、炊飯器の要部は、鍋2に渦電流を発生させて誘導加熱を行うための加熱コイル6、加熱コイル6に高周波電流を流すためのインバータ回路21、インバータ回路21の発熱電子部品であるスイッチング素子12の冷却を行う冷却ファン14、インバータ回路21が実装された制御基板11の放熱器13、或いはスイッチング素子12の近傍に配置され、発熱電子部品であるスイッチング素子12の温度を検出する素子温度センサ17、鍋2の底面に接触して鍋2の温度を検出する鍋温度センサ18、素子温度センサ17で検出された素子温度に基づいて、冷却ファン14の異常を判定する判定手段22、鍋温度センサ18の検出温度に基づいて指示を出して炊飯工程を制御したり、冷却ファン14の動作を制御し、また、前述のように素子温度センサ17の検出温度を前記判定手段22に送り、その判定結果に従って誘導加熱動作を停止したり、或いは制限したりする制御回路23を備えている。なお、制御回路23には図示しないがタイマーが設けられている。
【0020】
以上のように構成されたこの発明の実施の形態1を示す炊飯器の動作について図1〜6を用いて説明する。
まず、全体の概略動作は、インバータ回路21のスイッチング素子12を介して加熱コイル6に通電することにより、鍋2に渦電流を誘導し、鍋2が発熱して炊飯が行われる。この時の炊飯温度は、制御回路23において、鍋2の下面に接触している鍋温度センサ18からの検出温度に基づいて制御される。
このときの温度変化は図3の実線(鍋温度センサ18の検出温度の温度変化)に示されるように、炊飯工程開始時刻t0から時刻t1までは炊飯工程における予熱工程、時刻t1から時刻t4までは強火工程、時刻t4からt5までは弱火工程からドライアップに至るまでの炊き上げ工程であり、時刻t5から時刻t6がむらし工程である。なお、点線は冷却ファン14が正常の場合の素子温度センサ17の検出温度の温度変化、破線は冷却ファン14が異常の場合の素子温度センサ17の検出温度の温度変化を表している。
【0021】
次に、冷却ファンの異常による炊飯器の保護動作について、図3、4により説明する。
図4は説明のために、図3の強火工程の時刻t1〜t4の区間を抜き出したものである。図において、時刻t1は予熱工程が終了して強火工程が開始された時点である。その後、入力電力P1で所定時間tαの間の加熱を行い、加熱停止後に所定時間tβの休止期間を設けている。そしてその後、時刻t3から加熱を再開して時刻t4まで継続されている。時刻t4での強火工程から炊き上げ工程への移行は、鍋2内に収容された米と水の沸騰を検出することにより行われる。この沸騰の検出は、例えば鍋温度センサ18の温度上昇の傾きの変化や、蓋体19内に設けられた蓋温度センサ(図示せず)の検出温度が所定温度となったことにより検出される。
【0022】
この強火工程において、鍋温度センサ18の検出温度は強火工程開始時刻t1での温度T2から徐々に上昇している。一方、素子温度センサ17の検出温度は冷却ファン14が正常の場合、強火工程開始時刻t1での温度T9から上昇を始めて時刻t2で温度T8となり、その後の休止期間である所定時間tβの間に温度T3まで低下し、加熱再開t3後は再び上昇している。この時、所定時間tβの休止期間における素子温度センサ17の検出温度の温度変化量ΔTaは、時刻t2での温度T8を所定時間tβ経過後の時刻t3での温度T3から引いた値となる。この場合のΔTaは温度低下していることから負の値となる。
【0023】
また、冷却ファン14が異常の場合の素子温度センサ17の検出温度の温度変化は強火工程開始時t1での温度T10から上昇を始めて時刻t2で温度T4となり、その後の休止期間である所定時間tβの間に温度T5まで低下しその後の加熱再開後は再び上昇している。この時の所定時間tβの休止期間における素子温度センサ17の検出温度の温度変化量ΔTbは時刻t2での温度T4を所定時間tβ経過後の時刻t3での温度T5から引いた値となる。この場合のΔTbは温度が低下していることから負の値となる。
なお、スイッチング素子12の駆動時間は制御回路23のタイマーにより設定し、温度変化量ΔTa、ΔTbは制御回路23で算出する。
【0024】
ここで冷却ファン14が正常の場合と異常の場合の休止期間である所定時間tβの間の素子温度センサ17の検出温度の温度変化を比較してみる。冷却ファン14が正常の場合の温度変化量ΔTaは、冷却性能が確保されていることから大きく低下していることが判る。異常の場合の温度変化量ΔTbは、図に示すように加熱が停止されていることからやや低下する場合や、また、後述するように放熱器13の熱容量やスイッチング素子12の発熱の熱伝導の遅れ等によって緩やかに上昇することも有る。但し、何れの場合においても、検出温度の変化分を低下の度合として捉えることによって、冷却ファン14の異常を検出することが可能である。
【0025】
このように、炊飯工程の一部で冷却ファン14の異常を検出可能であるが、説明を簡単にするため、炊飯工程中でなく加熱開始からの温度変化による冷却ファン14の異常の検出動作を図5、6により詳しく説明する。
図5は前述の炊飯工程の要部温度変化図4において、強火工程の開始時刻t1、休止期間の開始時刻t2及び休止期間の終了時刻t3をそれぞれt0、t1、t2とし、また、強火工程の開始時刻t1における鍋温度センサ18の検出温度T2、冷却ファン14が正常の場合の素子温度センサ17の検出温度T9及び冷却ファン14が異常の場合の素子温度センサ17の検出温度T10をそれぞれ同じ温度T1としたものである。つまり、この例は動作停止の状態で長時間経過し、本体1を構成するそれぞれの部分が周囲温度に等しいか、ごく近い場合から加熱開始した場合である。また、図6は図5においてファンが異常のときに休止期間で温度が上昇する場合を示している。
【0026】
また、図5、図6において、所定時間tαの間、入力電力P1で加熱した後、所定の休止時間tβの間の素子温度センサ17の検出温度の変化量により、冷却ファン14の異常を判定しようとするものである。この時、冷却ファン14は所定時間tβ経過後まで継続して動作させている。図において、実線は鍋温度センサ18の検出温度の温度変化、点線は冷却ファン14が正常の場合の素子温度センサ17の検出温度の温度変化、破線は冷却ファン14が異常の場合の素子温度センサ17の検出温度の温度変化を表している。
【0027】
まず、図5において、加熱開始後、所定時間tα経過までの間に鍋温度センサ18の検出温度は図のように上昇し、加熱が停止された時刻t1以降は緩やかに低下している。一方、素子温度センサ17においては、冷却ファン14が正常の場合は温度T1からT2まで上昇し、その後所定時間tβの間に温度T3まで低下している。この時の温度変化をΔTaとすると、加熱停止時の温度T2を所定時間tβ経過後の温度T3から引いたものとなる。ここでは、その間の温度変化は低下しているのでΔTaは負の値をとる。
【0028】
それに対して、冷却ファン14が異常の場合の素子温度センサ17においては、温度T1からT4まで上昇し、その後所定時間tβの間に温度T5まで低下している。冷却ファン14が異常の場合の温度変化量ΔTbは加熱停止時の温度T4を所定時間tβ経過後の温度T5から引いたものとなり、この例ではやはり温度は低下しているので負の値となっている。ここで、このΔTaとΔTbを比較してみると、冷却ファン14が正常の場合のΔTaの方が、異常の場合のΔTbより大きな変化量となっていることが読み取れる。そして、温度変化の低下分x℃以下ならば冷却ファン14の異常と言うように判定値を設定すればよい。
また、以上のように加熱動作を停止させた後の素子温度センサ17の検出温度の変化量を算出しているので、冷却ファン14が正常の場合と異常の場合での差が顕著となり、更に判別が確実なものとなる。
【0029】
次に、図6において、加熱開始後、所定時間tα経過までの間に鍋温度センサ18の検出温度は図のように上昇し、加熱が停止された時刻t1以降は緩やかに低下している。一方、素子温度センサ17においては、冷却ファン14が正常の場合は温度T1からT2まで上昇し、その後所定時間tβの間に温度T3まで低下している。この時の温度変化をΔTaとすると、加熱停止時の温度T2を所定時間tβ経過後の温度T3から引いたものとなる。ここでは、その間の温度変化は低下しているのでΔTaは負の値をとる。
【0030】
それに対して、冷却ファン14が異常の場合の素子温度センサ17においては、温度T1からT4まで上昇し、その後所定時間tβの間に温度T7まで徐々に上昇している。冷却ファン14が異常の場合の温度変化量ΔTbは加熱停止時の温度T4を所定時間tβ経過後の温度T7から引いたものとなり、この例では上昇しているので正の値となっている。これは、加熱が停止された後も放熱器13の熱容量や発熱電子部品であるスイッチング素子12の熱伝導の遅れ等により、素子温度センサ17自体の検出温度はすぐに低下とはならないからである。
この場合も温度の変化量を温度低下の度合と言うように捉えれば、やはりΔTaの方が大きく、その判別は可能である。このように、素子温度センサ17が上昇する場合も、低下する場合と同様に温度変化の低下分x℃以下ならば冷却ファン14の異常と言うように判定値を設定すればよい。
【0031】
以上のように、所定時間tαの加熱の後、加熱を停止してから所定時間tβの間の素子温度センサ17の検出温度の温度変化に基づいて冷却ファン14の異常を判定しているので、季節や使用環境による外気温の変化や、吸排気口の閉塞による冷却性能の低下、更に炊飯器においては本体1内部やスイッチング素子14の温度が高いままで、次の炊飯動作を開始してしまうような連続炊飯等の様々な条件の変化によっても、本来検出すべき冷却ファン14の異常によるスイッチング素子12等の発熱電子部品の異常過熱による熱破壊からの保護動作を確実にし、冷却ファン14が正常であるにも係わらず異常と誤判定したり、或いは異常であるにも係わらず正常と誤判定してしまうことを防ぐことができる。
さらに、炊飯工程以外に、炊飯器の製造中の検査工程で所定の時間まで、動作させることにより冷却ファン14の検査を容易に行うことができる。
【0032】
実施の形態2.
図7はこの発明の実施の形態2の動作を表す温度変化図である。実施の形態1の図5との違いは、入力電力P1での加熱の停止が、実施の形態1では所定時間tαの間の加熱後であったのに対して、本実施の形態2では鍋温度センサ18の検出温度が所定温度となった時に加熱を停止している点である。ここでは、加熱停止の鍋温度センサ18の検出温度はT6に設定されている。その他の動作については、実施の形態1の場合と同様であり、構成も同じであるので説明を省略する。
なお、図7は実施の形態1と同様に炊飯工程に組み込んでも、製造中の検査工程でも使用できる。
【0033】
このように最も温度変化の大きな鍋温度センサの検出温度(T6)によって加熱動作を停止するので、製品個体それぞれのバラツキ(組立や部品特性等)の影響を少なくすることができる。また、周囲温度が著しく低い場合や高い場合にも所定温度まで加熱していることから、検出のバラツキを小さくすることができる。また、炊飯工程以外に、炊飯器の製造中の検査工程で所定温度まで動作させることにより冷却ファン14の検査を容易に行うことができる。
【0034】
実施の形態3.
図8及び図9はこの発明の実施の形態3の動作を表す温度変化図である。実施の形態2の図7との違いは、入力電力P1での加熱の停止が、実施の形態2では鍋温度センサ18の検出温度が所定温度となった時であったのに対して、本実施の形態3では素子温度センサ17の検出温度が所定温度となった時に加熱を停止している点である。図8は冷却ファン14が正常の場合、図9は異常の場合を示す。ここでは、加熱停止の素子温度センサ17の検出温度はT2に設定されている。その他の動作については、実施の形態1の場合と同様であり、構成も同じであるので説明を省略する。
なお、図9は実施の形態1と同様に炊飯工程に組み込んでも、製造中の検査工程でも使用できる。
【0035】
このように、冷却ファンの異常を判定する素子温度センサの検出温度によって加熱動作を停止しているので、構成要素を増やすことなく構成を簡素化することができる。
また、炊飯工程以外に、炊飯器の製造中の検査工程で所定温度まで動作させることにより冷却ファン14の検査を容易に行うことができる。
【0036】
実施の形態4.
図10はこの発明の実施の形態4の動作を表す温度変化図である。所定時間tαの間、入力電力P1で加熱した後、更に温度上昇が継続する場合の例である。
つまり、オーバーシュートを検出したものであり、この場合は加熱が停止されてから、そのオーバーシュートのピークが検出されるまでの時間の違いによって、冷却ファン14の異常を判定しようとするものであり、例えば製造工程での検査工程におけるものである。この時、冷却ファン14は少なくとも冷却ファン14の異常の判定が行われる時刻t3までは継続して動作させている。図において、実線は鍋温度センサ18の検出温度の温度変化、点線は冷却ファン14が正常の場合の素子温度センサ17の検出温度の温度変化、破線は冷却ファン14が異常の場合の素子温度センサ17の検出温度の温度変化を表している。
【0037】
加熱開始後、所定時間tα経過まで鍋温度センサ18の検出温度は図のように上昇し、加熱が停止された時刻t1以降は緩やかに低下している。一方、素子温度センサ17においては、冷却ファン14が正常の場合は温度T1からT2まで上昇し、加熱が停止された後もやや上昇を続けて温度T3でピークとなっている。この時の時刻はt2である。この時の経過時間をΔtaとすると、加熱停止時の時刻t1を素子温度センサ17の検出温度がピークとなった時刻t2から引いたものとなる。また、冷却ファン14が異常の場合は温度T1からT4まで上昇し、加熱が停止された後も上昇を続けて温度T5でピークを迎えている。この時の時刻はt3である。この時の経過時間をΔtbとすると、加熱停止時の時刻t1を素子温度センサ17の検出温度がピークとなった時刻t3から引いたものとなる。
【0038】
ここでΔtaとΔtbを比較してみると、冷却ファン14が正常の場合のΔtaの方が異常の場合のΔtbより小さな値となっている。これは、冷却ファン14が正常に動作し、冷却性能が確保されているためである。この時、冷却ファン14の異常の判定はピークまでの経過時間がx秒以上ならば異常であると言うように設定すればよい。
【0039】
このように、所定時間tαの加熱の後の素子温度センサ17の検出温度がピークとなった時間により、冷却ファン14の異常を判定するようにすることによって、季節や使用環境による外気温の変化や、吸排気口の閉塞による冷却性能の低下、更に炊飯器においては本体1内部やスイッチング素子14の温度が高いままで次の炊飯動作を開始してしまうような連続炊飯等の様々な条件の変化によっても、本来検出すべき冷却ファン14の異常によるスイッチング素子12等の発熱電子部品の異常過熱による熱破壊からの保護動作を確実にし、冷却ファン14が正常であるにも係わらず異常と誤判定したり、或いは異常であるにも係わらず正常と誤判定してしまうことを防ぐことができる。
なお、図10は実施の形態1と同様に炊飯工程に組み込んでも、製造中の検査工程でも使用できる。
【0040】
実施の形態5.
図11はこの発明の実施の形態5の動作を表す温度変化図である。実施の形態4の図10との違いは、入力電力P1での加熱の停止が、実施の形態4では所定時間tαの間の加熱後であったのに対して、本実施の形態5では鍋温度センサ18の検出温度が所定温度となった時に加熱を停止している点である。ここでは、加熱停止の鍋温度センサ18の検出温度はT6に設定されている。
その他の動作については、実施の形態4の場合と同様であり説明を省略する。
なお、図11は実施の形態1と同様に炊飯工程に組み込んでも、製造中の検査工程でも使用できる。
【0041】
このように最も温度変化の大きな鍋温度センサの検出温度(T6)によって加熱動作を停止するので、製品個体それぞれのバラツキ(組立や部品特性等)の影響を少なくすることができる。また、周囲温度が著しく低い場合や高い場合にも所定温度まで加熱していることから、検出のバラツキを小さくすることができる。さらに、所定時間待つことなく、ピーク温度を検出した時点で判定をすることができる。
【0042】
実施の形態6.
図12及び図13はこの発明の実施の形態6の動作を表す温度変化図である。実施の形態5の図11との違いは、入力電力P1での加熱の停止が、実施の形態5では鍋温度センサ18の検出温度が所定温度となった時であったのに対して、本実施の形態6では素子温度センサ17の検出温度が所定温度となった時に加熱を停止している点である。図12は冷却ファン14が正常の場合、図13は異常の場合を示す。ここでは、加熱停止の素子温度センサ17の検出温度はT2に設定されている。その他の動作については、実施の形態5の場合と同様であり説明を省略する。なお、図13は実施の形態1と同様に炊飯工程に組み込んでも、製造中の検査工程でも使用できる。
【0043】
このように、冷却ファンの異常を判定する素子温度センサの検出温度によって加熱動作を停止しているので、構成要素を増やすことなく構成を簡素化することができる。
また、所定時間待つことなく、ピーク温度を検出した時点で判定をすることができる。
【0044】
実施の形態7.
図14はこの発明の実施の形態7の動作を表す温度変化図である。所定時間tαの間、入力電力P1で加熱した後、更に温度上昇が継続する場合の例である。
つまり、オーバーシュートを検出したものであり、この場合は加熱が停止されてから、そのオーバーシュートのピークが検出された時のオーバーシュート温度の違いによって、冷却ファン14の異常を判定しようとするものである。この時、冷却ファン14は少なくとも冷却ファン14の異常の判定が行われる時刻t3までは継続して動作させている。図において、実線は鍋温度センサ18の検出温度の温度変化、点線は冷却ファン14が正常の場合の素子温度センサ17の検出温度の温度変化、破線は冷却ファン14が異常の場合の素子温度センサ17の温度変化を表している。
【0045】
加熱開始後、所定時間tα経過まで鍋温度センサ18の検出温度は図のように上昇し、加熱が停止された時刻t1以降は緩やかに低下している。一方、素子温度センサ17においては、冷却ファン14が正常の場合は温度T1からT2まで上昇し、加熱が停止された後もやや上昇を続けて温度T3でピークとなっている。この時の時刻はt2である。この時のオーバーシュート温度をΔTaとすると、加熱停止時の温度T2を素子温度センサ17の検出温度がピークとなった温度T3から引いたものとなる。また、冷却ファン14が異常の場合は温度T1からT4まで上昇し、加熱が停止された後も上昇を続けて温度T5でピークを迎えている。この時の時刻はt3である。この時のオーバーシュート温度をΔTbとすると、加熱停止時の温度T4を素子温度センサ17の検出温度がピークとなった温度T5から引いたものとなる。
【0046】
ここでΔTaとΔTbを比較してみると、冷却ファン14が正常の場合のΔTaの方が異常の場合のΔTbより小さな変化量となっていることが読み取れる。これは、冷却ファン14が正常に動作し、冷却性能が確保されているためである。この時、冷却ファン14の異常の判定はオーバーシュート温度がx℃以上ならば異常であると言うように設定すればよい。また、加熱動作を停止させた後の素子温度センサ17の検出温度の変化量は、冷却ファン14が正常の場合と異常の場合での差が顕著となり、更に判別が確実なものとなる。
【0047】
このように、所定時間tαの加熱の後の素子温度センサ17の検出温度の温度変化により、冷却ファン14の異常を判定するようにすることによって、季節や使用環境による外気温の変化や、吸排気口の閉塞による冷却性能の低下、更に炊飯器においては本体1内部やスイッチング素子14の温度が高いままで次の炊飯動作を開始してしまうような連続炊飯等の様々な条件の変化によっても、本来検出すべき冷却ファン14の異常によるスイッチング素子12等の発熱電子部品の異常過熱による熱破壊からの保護動作を確実にし、冷却ファン14が正常であるにも係わらず異常と誤判定したり、或いは異常であるにも係わらず正常と誤判定してしまうことを防ぐことができる。
なお、図14は実施の形態1と同様に炊飯工程に組み込んでも、製造中の検査工程でも使用できる。
【0048】
実施の形態8.
図15はこの発明の実施の形態8の動作を表す温度変化図である。実施の形態7の図14との違いは、入力電力P1での加熱の停止が、実施の形態7では所定時間tαの間の加熱後であったのに対して、本実施の形態8では鍋温度センサ18の検出温度が所定温度となった時に加熱を停止している点である。ここでは、加熱停止の鍋温度センサ18の検出温度はT6に設定されている。その他の動作については、実施の形態7の場合と同様である。
なお、図15は実施の形態1と同様に炊飯工程に組み込んでも、製造中の検査工程でも使用できる。
【0049】
このように最も温度変化の大きな鍋温度センサの検出温度(T6)によって加熱動作を停止するので、製品個体それぞれのバラツキ(組立や部品特性等)の影響を少なくすることができる。また、周囲温度が著しく低い場合や高い場合にも所定温度まで加熱していることから、検出のバラツキを小さくすることができる。また、所定時間待つことなく、ピーク温度を検出した時点で判定をすることができる。
【0050】
実施の形態9.
図16及び図17はこの発明の実施の形態9の動作を表す温度変化図である。実施の形態8の図15との違いは、入力電力P1での加熱の停止が、実施の形態8では鍋温度センサ18の検出温度が所定温度となった時であったのに対して、本実施の形態9では素子温度センサ17の検出温度が所定温度となった時に加熱を停止している点である。図16は冷却ファン14が正常の場合、図17は異常の場合を示す。ここでは、加熱停止の素子サーミスタ温度はT2に設定されている。その他の動作については、実施の形態8の場合と同様である。
なお、図17は実施の形態1と同様に炊飯工程に組み込んでも、製造中の検査工程でも使用できる。
【0051】
このように、冷却ファンの異常を判定する素子温度センサの検出温度によって加熱動作を停止しているので、構成要素を増やすことなく構成を簡素化することができる。
また、所定時間待つことなく、ピーク温度を検出した時点で判定をすることができる。
【0052】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、鍋を誘導加熱する加熱コイル、この加熱コイルに高周波電流を供給するインバータ回路、このインバータ回路のスイッチング素子の駆動を制御する制御回路、少なくとも前記インバータ回路を冷却する冷却ファン、前記鍋の温度を検出する鍋温度検出手段、前記スイッチング素子の温度を検出する素子温度検出手段及び前記冷却ファンの異常を判定する判定手段を備え、前記制御回路は、スイッチング素子を前記鍋温度検出手段の検出温度があらかじめ定められた温度になるまで駆動させ、停止した後に、前記冷却ファンを継続して動作させるように制御しながら、前記素子温度検出手段で検出された温度により温度変化量を算出し、前記判定手段が前記温度変化量に基づいて、前記冷却ファンの異常を判定するので、周囲温度が著しく低い場合や高い場合にも所定温度まで加熱していることから、検出のバラツキを小さくすることができ、季節や使用環境による外気温の変化や、吸排気口の閉塞による冷却性能の低下、更に炊飯器においては本体内部やスイッチング素子の温度が高いままで次の炊飯動作を開始してしまうような連続炊飯等の様々な条件の変化によっても、本来検出すべき冷却ファンの異常によるスイッチング素子等の発熱電子部品の異常過熱による熱破壊からの保護動作を確実にし、また、スイッチング素子の駆動を停止した後に、冷却ファンを継続して動作させながら、温度変化量を算出しているので、冷却ファンが正常の場合と異常の場合でのスイッチング素子の温度変化量の差が顕著となり、ファンの異常の判定をより確実にし、冷却ファンが正常であるにも係わらず異常と誤判定したり、或いは異常であるにも係わらず正常と誤判定してしまうことが無くなり、製造工場や顧客先等で冷却ファンの異常によって発熱電子部品であるスイッチング素子等が熱破壊に至り、制御基板ごと部品交換しなければならなく、多大なコスト負担を強いてしまうような不具合を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す炊飯器の構成を示す縦断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態1を示す炊飯器の要部ブロック図である。
【図3】 この発明の実施の形態1を示す炊飯器の動作を表す温度変化図である。
【図4】 図3の要部の温度変化図である。
【図5】 この発明の実施の形態1の炊飯器の冷却ファンの異常判定説明図である。
【図6】 この発明の実施の形態1の炊飯器の冷却ファンの異常判定説明図である。
【図7】 この発明の実施の形態2の炊飯器の動作を示す温度変化図である。
【図8】 この発明の実施の形態3の炊飯器の動作を示す温度変化図である。
【図9】 この発明の実施の形態3の炊飯器の動作を示す温度変化図である。
【図10】 この発明の実施の形態4の炊飯器の動作を示す温度変化図である。
【図11】 この発明の実施の形態5の炊飯器の動作を示す温度変化図である。
【図12】 この発明の実施の形態6の炊飯器の動作を示す温度変化図である。
【図13】 この発明の実施の形態6の炊飯器の動作を示す温度変化図である。
【図14】 この発明の実施の形態7の炊飯器の動作を示す温度変化図である。
【図15】 この発明の実施の形態8の炊飯器の動作を示す温度変化図である。
【図16】 この発明の実施の形態9の炊飯器の動作を示す温度変化図である。
【図17】 この発明の実施の形態9の炊飯器の動作を示す温度変化図である。
【図18】 従来の炊飯器の動作を示す温度変化図である。
【図19】 従来の炊飯器の外気温の影響による動作の違いを示す温度変化図である。
【図20】 従来の炊飯器の外気温の影響による動作の違いを示す温度変化図の内、冷却ファンが正常の場合の動作を示す図である。
【図21】 従来の炊飯器の外気温の影響による動作の違いを示す温度変化図の内、冷却ファンが異常の場合の動作を示す図である。
【図22】 従来の炊飯器の吸排気口の閉塞の影響による動作の違いを示す温度変化図である。
【図23】 従来の炊飯器の吸排気口の閉塞の影響による動作の違いを示す温度変化図の内、冷却ファンが正常の場合の動作を示す図である。
【図24】 従来の炊飯器の吸排気口の閉塞の影響による動作の違いを示す温度変化図の内、冷却ファンが異常の場合の動作を示す図である。
【符号の説明】
1 本体、2 鍋、6 加熱コイル、11 制御基板、12 スイッチング素子、13 放熱器、14 冷却ファン、17 素子温度センサ、18 鍋温度センサ、20 操作基板。
Claims (5)
- 鍋を誘導加熱する加熱コイル、この加熱コイルに高周波電流を供給するインバータ回路、このインバータ回路のスイッチング素子の駆動を制御する制御回路、少なくとも前記インバータ回路を冷却する冷却ファン、前記鍋の温度を検出する鍋温度検出手段、前記スイッチング素子の温度を検出する素子温度検出手段及び前記冷却ファンの異常を判定する判定手段を備え、
前記制御回路は、スイッチング素子を前記鍋温度検出手段の検出温度があらかじめ定められた温度になるまで駆動させ、停止した後に、前記冷却ファンを継続して動作させるように制御しながら、前記素子温度検出手段で検出された温度により温度変化量を算出し、前記判定手段が前記温度変化量に基づいて、前記冷却ファンの異常を判定することを特徴とする誘導加熱調理器。 - 鍋を誘導加熱する加熱コイル、この加熱コイルに高周波電流を供給するインバータ回路、このインバータ回路のスイッチング素子の駆動を制御する制御回路、少なくとも前記インバータ回路を冷却する冷却ファン、前記鍋の温度を検出する鍋温度検出手段、前記スイッチング素子の温度を検出する素子温度検出手段及び前記冷却ファンの異常を判定する判定手段を備え、
前記制御回路は、スイッチング素子を前記素子温度検出手段の検出温度があらかじめ定められた温度になるまで駆動させ、停止した後に、前記冷却ファンを継続して動作させるように制御しながら、前記素子温度検出手段で検出された温度により温度変化量を算出し、前記判定手段が前記温度変化量に基づいて、前記冷却ファンの異常を判定することを特徴とする誘導加熱調理器。 - 判定手段は温度変化量があらかじめ定めた値以下のときに、冷却ファンが異常と判定することを特徴とする請求項1または2に記載の誘導加熱調理器。
- 制御回路は、スイッチング素子が停止したときの温度からオーバーシュートのピーク温度に達するまでのピーク温度到達時間を算出し、
判定手段は前記ピーク温度到達時間があらかじめ定めた値以上のときに、冷却ファンが異常と判定することを特徴とする請求項1または2に記載の誘導加熱調理器。 - 制御回路は、スイッチング素子が停止したときの温度からオーバーシュートのピーク温度に達するまでの温度変化量を算出し、
判定手段は前記温度変化量があらかじめ定めた値以上のときに、冷却ファンが異常と判定することを特徴とする請求項1または2に記載の誘導加熱調理器。
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