JP2008010231A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Daisuke Sawada
大輔 澤田
Yuji Fujii
裕二 藤井
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Abstract

【課題】簡単な構成によりスイッチング手段の温度を検知する温度検知手段の故障を判断する誘導加熱調理器を実現すること。
【解決手段】第2の温度検知手段により検知した温度変化量が所定以上であるにも関わらず前記第1の温度検知手段により所定以上の温度変化量が検知できなければ第1の温度検知手段が故障であると判断する故障検知手段により、温度検知手段の故障を判断することとなる。
【選択図】図1

Description

本発明は誘導加熱調理器に関するものである。
従来、この種の誘導加熱調理器はその加熱応答性の良さを生かして、負荷となる鍋等の近傍に温度検出素子等を載置して、鍋等の温度を検出して火力の調節を行うことで、きめ細かな調理を実現すると共に、炎を用いないことから、室内の空気を汚すこともないので、安全かつ清潔であるという特性が注目され、その需要が急速に伸びてきている。
従来の誘導加熱調理器について、図面を基に説明する。図4(a)は従来の誘導加熱調理器の構成を示すブロック図であり、図4(b)は同誘導加熱調理器の要部斜視図である。図4(a)及び図4(b)において、1は商用電源、2は整流回路、3はスイッチング手段3aと加熱コイル3bを有し、加熱コイル3bに高周波電流を供給することにより負荷の鍋4を誘導加熱するインバータ回路、5は制御回路で、スイッチング手段3aを駆動する駆動手段6と、温度検知手段7と、温度検知手段7の検知する温度Tに応じてインバータ回路3の入力を制限する信号を駆動手段6に出力する入力制限手段8を有する。13はスイッチング手段3aが取り付けられた放熱体、11は放熱体13に冷却風を送る冷却ファンである。また、印刷配線板14は放熱体13を含むインバータ回路3の一部または全部と、温度検知手段7を含む制御回路5の一部または全部を搭載し、印刷配線板14の導体箔は制御回路5及びインバータ回路3を構成する電気回路部品の必要なもの同士を電気的に結合している。また、サーミスタから成る温度検知手段7は、印刷配線板14上の放熱体13と印刷配線板14との当接部のごく近傍に半田付け等により他の電気部品と同様に取り付けられているので、スイッチング手段3aのスイッチング損失によって変化する放熱体13の温度Tを精度よく検知できる。
以上の構成により、温度検知手段7が検知した温度Tが所定の温度T1に達すると、入力制限手段8は駆動手段6にインバータ回路3の入力Pを減少する信号を出力し、これを受けた駆動手段6はスイッチング手段3aのスイッチングタイミングを変化させてインバータ回路3の入力Pを所定の入力P1まで減少させる。これによってスイッチング手段3aのスイッチング損失が減少するのでスイッチング手段3aと放熱体13の温度も下がり、また温度検知手段7の検知する温度Tも下がるため、所定の温度T2を下回ると、入力制限手段8は駆動手段6にインバータ回路3の入力Pを減少する信号を出力することを停止し、インバータ回路3の入力Pを元に戻す。このように温度検知手段7が検知する温度によってインバータ回路3の入力を制限する制御方法であり、よって出力の中断なく誘導加熱調理器による調理が継続可能である(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−154579号公報
しかしながら、前記従来の構成では、例えば温度検知手段であるサーミスタ本体の破壊や、半田不良により印刷配線板内に構成された温度検知回路とサーミスタの非接続等が発生した場合には、本来検出するべきスイッチング手段のスイッチング損失によって変化する放熱体の温度が検知できなくなるため、温度検知手段の検知する温度に応じて動作する入力制限手段は機能を果たさない。よってスイッチング素子の温度上昇を抑制することができず、スイッチング素子は温度過昇によって熱破壊に至る場合も発生するという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、負荷を載置するトッププレート裏面に配置され、負荷の温度を検知する第2の温度検知手段により検知した温度変化量が所定以上であるにも関わらず、放熱体と印刷配線板との当接部のごく近傍に半田付け等により取り付けられ、スイッチング手段の温度を検知する第1の温度検知手段により所定以上の温度変化量が検知できなければ、第1の温度検知手段が故障であると判断する故障検知手段を有するものであり、第2の温度検知手段により負荷の温度変化量を検知することで負荷への誘導加熱の発生、すなわちインバータ回路の動作状態を把握して、動作中であればスイッチング手段にはスイッチング損失が発生するために発熱が発生し、スイッチング手段の発熱を放熱するための放熱体にも温度上昇が発生するが、近傍に取り付けられた第1の温度検知手段によりその温度変化を検知できなければ、先に述べたとおりサーミスタ本体の破壊または半田不良等によって温度検知が不可能であると故障検知手段によって判断することとなる。
前記従来の課題を解決するために、加熱コイルとスイッチング手段を有し、直流を高周波交流に変換して前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバータ回路と、前記インバータ回路の動作を制御する制御回路と、前記スイッチング手段を取り付けた放熱体と、前記制御回路および前記インバータ回路の一部または全部を搭載した絶縁部材と導体箔で形成された印刷配線板と、前記印刷配線板上の前記放熱体と前記印刷配線板の当接部近傍に配置された第1の温度検知手段と、負荷を載置するトッププレート裏面に配置され、前記負荷の温度を検知する第2の温度検知手段と、前記第2の温度検知手段により検知した温度変化量が所定以上であるにも関わらず前記第1の温度検知手段により所定以上の温度変化量が検知できなければ前記第1の温度検知手段が故障であると判断する故障検知手段とを有する構成としたものである。これによって、第2の温度検知手段により負荷の温度変化量を検知することで負荷への誘導加熱の発生、すなわちインバータ回路の動作状態を把握して、動作中であればスイッチング手段にはスイッチング損失が発生するために発熱が発生し、スイッチング手段の発熱を放熱するための放熱体にも温度上昇が発生するが、近傍に取り付けられた第1の温度検知手段によりその温度変化を検知できなければ、サーミスタ本体の破壊や、半田不良により印刷配線板内に構成された温度検知回路とサーミスタの非接続等が発生したために温度検知が不可能であると故障検知手段によって判断することが可能となる。
本発明の誘導加熱調理器は、インバータ回路の有するスイッチング素子の温度変化量と負荷である鍋の温度変化量に応じて、故障検知手段によりサーミスタ本体の破壊や、半田不良により印刷配線板内に構成された温度検知回路とサーミスタの非接続等が発生したことを検知することが可能な誘導加熱調理器を提供できる。
第1の発明は、加熱コイルとスイッチング手段を有し、直流を高周波交流に変換して前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバータ回路と、前記インバータ回路の動作を制御する制御回路と、前記スイッチング手段を取り付けた放熱体と、前記制御回路および前記インバータ回路の一部または全部を搭載した絶縁部材と導体箔で形成された印刷配線板と、前記印刷配線板上の前記放熱体と前記印刷配線板の当接部近傍に配置された第1の温度検知手段と、負荷を載置するトッププレート裏面に配置され、前記負荷の温度を検知する第2の温度検知手段と、前記第2の温度検知手段により検知した温度変化量が所定以上であるにも関わらず前記第1の温度検知手段により所定以上の温度変化量が検知できなければ前記第1の温度検知手段が故障であると判断する故障検知手段とを有する構成とすることにより、第2の温度検知手段により負荷の温度変化量を検知することで負荷への誘導加熱の発生、すなわちインバータ回路の動作状態を把握して、動作中であればスイッチング手段にはスイッチング損失が発生するために発熱が発生し、スイッチング手段の発熱を放熱するための放熱体にも温度上昇が発生するが、近傍に取り付けられた第1の温度検知手段によりその温度変化を検知できなければ、サーミスタ本体の破壊や、半田不良により印刷配線板内に構成された温度検知回路とサーミスタの非接続等が発生したために温度検知が不可能であると故障検知手段によって判断することができる。
第2の発明は、スイッチング手段の駆動を開始した時点での第1の温度検知手段の検知温度に応じて、故障検知手段により第1の温度検知手段の故障を判断するための、第1の温度検知手段による温度変化量の所定値を変更する構成とする。負荷である鍋の種類やインバータ回路の入力、および冷却ファン等による冷却条件等に変更がなければ、第1の温度検知手段の検知する温度、すなわちスイッチング手段のスイッチング損失に伴う発熱による温度上昇はいずれ安定して所定値で飽和するため、スイッチング手段が駆動を開始した時点での第1の温度検知手段の検知温度が高いほど先に述べた飽和温度との温度差は小さくなるため温度変化量を検知しにくくなる。スイッチング手段の駆動を開始した時点での第1の温度検知手段の検知温度に応じて温度変化量の所定値を最適な値に変更することで、故障検知手段により第1の温度検知手段の故障と誤検知するのを防止することができる。
第3の発明は、スイッチング手段の駆動を開始した時点での第2の温度検知手段の検知温度に応じて、故障検知手段により第1の温度検知手段の故障を判断するための、第2の温度検知手段による温度変化量の所定値を変更する構成とする。インバータ回路の入力および負荷である鍋等の種類に変更がなければ、第2の温度検知手段の検知する温度すなわち誘導加熱による負荷自身の発熱による温度上昇はいずれ安定して所定値で飽和するため、スイッチング手段が駆動を開始した時点での第2の温度検知手段の検知温度が高いほど先に述べた飽和温度との温度差は小さくなるため温度変化量を検知しにくくなる。スイッチング手段の駆動を開始した時点での第2の温度検知手段の検知温度に応じて温度変化量の所定値を最適な値に変更することで、故障検知手段により第1の温度検知手段の故障と誤検知するのを防止することができる。
第4の発明は、故障検知手段により第1の温度検知手段の故障を検知した場合には、インバータ回路の入力を制限する入力制限手段を有する構成とすることにより、第1の温度検知手段が故障してスイッチング手段の発熱を検知できなくなった場合には、誘導加熱調理を継続させた場合にもスイッチング手段が熱破壊しない温度レベルで温度飽和するように入力制限手段によってインバータの入力を制限することで、スイッチング手段のスイッチング損失による発熱を低減させて熱破壊を防止することができる。
第5の発明は、故障検知手段により第1の温度検知手段の故障を検知した場合には、スイッチング手段の駆動を停止する駆動停止手段を有する構成とすることにより、第1の温度検知手段が故障してスイッチング手段の発熱を検知できなくなった場合には、駆動停止手段からスイッチング手段の駆動を停止する信号を出力してインバータ回路の動作を停止させて負荷への誘導加熱を終了することで、スイッチング手段の熱破壊を防止することができる。
第6の発明は、放熱体を強制的に冷却する冷却ファンと、故障検知手段により第1の温度検知手段の故障を検知した場合には、前記冷却ファンの回転数を変化させるファン制御手段とを有する構成とすることにより、第1の温度検知手段が故障してスイッチング手段の発熱を検知できなくなった場合には、誘導加熱調理を継続させた場合にもスイッチング手段が熱破壊しない温度で飽和するようにファン制御手段により冷却ファンの回転数を上げることで、スイッチング手段の温度上昇を抑制して熱破壊を防止することができる。
第7の発明は、故障検知手段により第1の温度検知手段の故障を検知したことを報知する報知手段を有する構成とすることにより、第1の温度検知手段の故障を視覚または聴覚によって把握し易くし、使用者に問い合わせ等の適切な改善を促すことができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1(a)は、本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の構成を示すブロック図、図1(b)は同誘導加熱調理器の要部斜視図、図2は同誘導加熱調理器の有する温度検知手段による温度検知を示す特性図である。
図1(a)及び図1(b)において、21は商用電源、22は整流回路、23はスイッチング手段23aと加熱コイル23bを有し、加熱コイル23bに高周波電流を供給することにより負荷である鍋24を誘導加熱するインバータ回路、25は制御回路で、スイッチング手段23aを駆動する駆動手段26と、スイッチング手段23aの温度を検知する第1の温度検知手段27と、鍋24を載置する図示しないトッププレート裏面に配置されて、鍋24の温度を検知する第2の温度検知手段28と、第1の温度検知手段27及び第2の温度検知手段28のそれぞれの検知する温度変化に応じて第1の温度検知手段27の異常を判断する故障検知手段29と、故障検知手段29の検知結果によりインバータ回路23の入力を制限する信号を駆動手段26に出力する入力制限手段30と、冷却ファン31の回転数を制御するファン制御手段32と、第1の温度検知手段27の異常を使用者に報知する発光素子あるいは圧電素子等で構成された報知手段33とを有する。
34はスイッチング手段23aが取り付けられた放熱体、31は放熱体13に冷却風を送る冷却ファンである。また、印刷配線板35は放熱体34を含むインバータ回路23の一部または全部と、第1の温度検知手段27を含む制御回路25の一部または全部を搭載し、印刷配線板35の導体箔は制御回路25及びインバータ回路23を構成する電気回路部品の必要なもの同士を電気的に結合している。また、サーミスタから成る第1の温度検知手段27は、印刷配線板35上の放熱体34と印刷配線板35との当接部のごく近傍に半田付け等により他の電気部品と同様に取り付けられているので、スイッチング手段23aのスイッチング損失によって変化する放熱体34の温度を精度よく検知できる。
以上のように構成された誘導加熱調理器について、以下その動作、作用を説明する。
まず、駆動手段26がインバータ回路23のスイッチング手段23aを駆動して、商用電源21を整流回路22で整流した直流を高周波交流に変換し、加熱コイル23aから発生する磁束により負荷である鍋24を誘導加熱する。鍋24の加熱火力は、駆動手段26の出力でスイッチング手段23aの駆動タイミングを変化させて、加熱コイル23bに供給する高周波電流を変化させて制御している。
インバータ回路23が動作している間は、スイッチング手段23aはスイッチング損失によって発熱し、スイッチング手段23aの放熱手段として取り付けられたアルミニウム等から成る放熱体34の温度も上昇するため、第1の温度検知手段27は放熱体34の温度上昇を検知して、図2(a)に示すように加熱開始時からT1以上の温度変化量を検知する。また負荷である鍋24は誘導加熱により発熱しているため、第2の温度検知手段28も同様に図2(a)に示すように加熱開始時からT2以上の温度変化量を検知するものである。
図2(b)は、サーミスタ本体の破壊や、半田不良によって印刷配線板内に構成された温度検知回路との非接続等により、第1の温度検知手段27に異常が発生した場合の、第1の温度検知手段27及び第2の温度検知手段28のそれぞれの温度変化を示す温度特性図である。図2(b)に示すように、鍋24は加熱コイル23bから発生する磁束によって誘導加熱されているため、第2の温度検知手段28は鍋24の温度上昇を検知して加熱開始時からT2以上の温度変化量を検知しているのは図2(a)と同様である。ところが、第1の温度検知手段27は先に述べたとおり異常状態であるため、放熱体34、すなわちインバータ回路23が動作していれば発生するはずであるスイッチング損失によるスイッチング手段23aの発熱を検知できないため、加熱開始時からの温度変化量T1を検知することができない。このように、第2の温度検知手段28によって温度変化量T2が検知されているにも関わらず、第1の温度検知手段27によって温度変化量T1が検知できない場合には、制御回路25に備えられた故障検知手段29は、第1の温度検知手段27が先に述べた異常状態であると判断して、その判断結果を入力制限手段30、ファン制御手段32及び報知手段33にそれぞれ信号伝達する。
入力制限手段30は故障検知手段29からの信号入力によって、駆動手段26にインバータ回路23の入力を制限する信号を出力し、これを受けた駆動手段26はスイッチング手段23aのスイッチングタイミングを変化させて、スイッチング手段23aの温度が許容耐熱温度以下で温度飽和されるようにインバータ回路23の入力を所定の入力値以下に制限する。これによって、インバータ回路23の動作が継続した場合にも、スイッチング手段23aは許容耐熱温度を超えて熱暴走あるいは熱破壊が生じることがないため、インバータ回路23が動作不能となることを防止する。
ファン制御手段32は、故障検知手段からの信号伝達があった場合には冷却ファン31の回転数を上昇させることで冷却ファン31の風量を増加させて、スイッチング手段23a及び放熱体34の温度上昇を抑制する。
また報知手段33、本実施の形態では圧電素子であるブザーを吹鳴させて、第1の温度手段27が異常状態であることを使用者に報知して問い合わせ等の適切な改善対策を促す。
図2(c)は、例えば加熱開始時の第1の温度検知手段27及び第2の温度検知手段28の検知温度がそれぞれ高温である場合の温度変化を示す温度特性図である。図2(c)に示すように、負荷である鍋24の種類やインバータ回路23の入力、及び冷却ファン等の冷却性能等に変化がなければ、第1の温度検知手段27及び第2の温度検知手段28のそれぞれの飽和温度には変化がないため、加熱開始時の検知温度が高温であるほど第1の温度検知手段27及び第2の温度検知手段28共に、それぞれの飽和温度までの温度変化量は小さくなる。極端に言えば、温度飽和状態において加熱停止後に即加熱再開というような状態が発生した場合には、温度変化量は0となってしまう。そのため、加熱開始時の検知温度が低温である場合と同様の温度変化量T1及びT2を故障検知手段29による判断条件として有した場合には、第1の温度検知手段27の異常状態を誤検知する場合が生じてしまう。そこで故障検知手段29は、加熱開始時の第1の温度検知手段27が高温であれば、第1の温度検知手段27の異常を判断するための温度変化量を、T1からT1’に減少させる。同様に、加熱開始時の第2の温度検知手段28が高温であれば、第2の温度検知手段28の異常を判断するための温度変化量を、T2からT2’に減少させて、動作開始温度に応じて適宜最適な値にて異常判断を実行する。
以上のように、本実施の形態においては、スイッチング手段23aの温度を検知する第1の温度検知手段27と、鍋24を載置する図示しないトッププレート裏面に配置されて、鍋24の温度を検知する第2の温度検知手段28と、第2の温度検知手段28により検知した温度変化量がT2以上であるにも関わらず第1の温度検知手段27によりT1以上の温度変化量が検知できなければ、第1の温度検知手段27が故障であると判断する故障検知手段29とを有する構成とすることにより、第2の温度検知手段28により負荷である鍋24の温度変化量T2を検知することで鍋24への誘導加熱の発生、すなわちインバータ回路23の動作状態を把握して、動作中であればスイッチング手段23aにはスイッチング損失が発生するために発熱が発生し、スイッチング手段23aの発熱を放熱するための放熱体34にも温度上昇が発生するが、近傍に取り付けられた第1の温度検知手段27によりその温度変化量T1を検知できなければ、第1の温度検知手段27は、サーミスタ本体の破壊や、半田不良により印刷配線板内に構成された温度検知回路とサーミスタの非接続等が発生したために温度検知が不可能であると故障検知手段29によって判断することが可能となる。
また、本実施の形態においては、スイッチング手段23aの駆動を開始した時点での第1の温度検知手段27の検知温度に応じて、故障検知手段29により第1の温度検知手段27の故障を判断するための、第1の温度検知手段27による温度変化量の所定値をT1からT1’に変更する構成とすることにより、負荷である鍋24の種類やインバータ回路23の入力、および冷却ファン31等による冷却条件に変更がなければ、第1の温度検知手段27の検知する温度すなわちスイッチング手段23aのスイッチング損失に伴う発熱による温度上昇はいずれ安定して飽和するため、スイッチング手段23aが駆動を開始した時点での検知温度が高いほど先に述べた飽和温度との温度差は小さくなるため温度変化量T1を検知しにくくなる。スイッチング手段23aの駆動を開始した時点での第1の温度検知手段27の検知温度に応じて温度変化量を最適な値T1’に変更することで、故障検知手段29により第1の温度検知手段27の故障と誤検知するのを防止することができる。
また、本実施の形態においては、スイッチング手段23aの駆動を開始した時点での第2の温度検知手段28の検知温度に応じて、故障検知手段29により第1の温度検知手段27の故障を判断するための、第2の温度検知手段28による温度変化量の所定値をT2からT2’に変更する構成とすることにより、インバータ回路23の入力および負荷である鍋24の種類等に変更がなければ、第2の温度検知手段28の検知する温度すなわち誘導加熱による鍋自身の発熱による温度上昇はいずれ飽和するため、スイッチング手段23aが駆動を開始した時点での第2の温度検知手段28の検知温度が高いほど先に述べた飽和温度との温度差は小さくなるため温度変化量T2を検知しにくくなる。スイッチング手段23aの駆動を開始した時点での第2の温度検知手段28の検知温度に応じて温度変化量を最適な値T2’に変更することで、故障検知手段29により第1の温度検知手段27の故障と誤検知するのを防止することができる。
また、本実施の形態においては、故障検知手段29により第1の温度検知手段27の故障を検知した場合には、インバータ回路23の入力を制限する入力制限手段30を有する構成とすることにより、第1の温度検知手段27が故障してスイッチング手段23aの発熱を検知できなくなった場合には、誘導加熱調理を継続させた場合にもスイッチング手段23aが熱破壊しない温度レベルで温度飽和するように入力制限手段によってインバータの入力を制限することで、スイッチング手段のスイッチング損失による発熱を低減させて熱破壊を防止することができる。
また、本実施の形態においては、放熱体34を強制的に冷却する冷却ファン31と、故障検知手段29により第1の温度検知手段27の故障を検知した場合には、冷却ファン31の回転数を変化させるファン制御手段32とを有する構成とすることにより、第1の温度検知手段27が故障してスイッチング手段23aの発熱を検知できなくなった場合には、誘導加熱調理を継続させた場合にもスイッチング手段23aが熱破壊しない温度で飽和するようにファン制御手段32により冷却ファン31の回転数を上げることで、スイッチング手段23aの温度上昇を抑制して熱破壊を防止することができる。
また、本実施の形態においては、故障検知手段29により第1の温度検知手段27の故障を検知したことを報知する報知手段33を有する構成とすることにより、第1の温度検知手段27の故障を視覚または聴覚によって把握し易くし、使用者に問い合わせ等の適切な改善を促すことができる。
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2における誘導加熱調理器の構成を示すブロック図である。構成については実施の形態1とほぼ同じであり、異なる部分のみを説明する。
図3に示すように、故障検知手段29の検知結果によりスイッチング手段23aの駆動を停止する駆動停止手段36を備えた誘導加熱調理器である。
第2の温度検知手段28によって温度変化量T2が検知されたにも関わらず、第1の温度検知手段27によって温度変化量T1が検知できない場合には、制御回路25に備えられた故障検知手段29は、第1の温度検知手段27がサーミスタ本体の破壊や、半田不良によって印刷配線板内に構成された温度検知回路との非接続等により異常が発生した場合には異常状態であると判断し、その判断結果を駆動停止手段36に伝達する。
駆動停止手段36は、故障検知手段29からの信号入力によって駆動手段26にスイッチング手段23aの駆動を停止する信号を出力し、これを受けた駆動手段26はスイッチング手段23aのスイッチングを停止させて誘導加熱調理を終了させる。すなわちスイッチング手段23aにはスイッチング損失による発熱は発生せず許容耐熱温度を超えて熱暴走あるいは熱破壊が生じることがないため、インバータ回路23が動作不能となることを防止する。
以上のように、本実施の形態においては、故障検知手段29により第1の温度検知手段27の故障を検知した場合には、スイッチング手段23aの駆動を停止する駆動停止手段36を有する構成とすることにより、第1の温度検知手段27が故障してスイッチング手段23aの発熱を検知できなくなった場合には、駆動停止手段36からスイッチング手段23aの駆動を停止する信号を出力してインバータ回路23の動作を停止させて負荷24への誘導加熱を終了することで、スイッチング手段23aの熱破壊を防止することができる。
以上のように、本発明にかかる誘導加熱調理器は、簡単な構成によってスイッチング手段の温度を検知する温度検知手段の故障を判断することが可能であるため、例えば、別途温度検知手段の故障検知回路を設けることが困難なコスト削減に特化した誘導加熱調理器等の用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の温度検知を示す特性図 本発明の実施の形態2における誘導加熱調理器の構成を示すブロック図 従来の誘導加熱調理器の構成を示すブロック図
符号の説明
21 商用電源
22 整流回路
23 インバータ回路
24 負荷(鍋)
25 制御回路
26 駆動手段
27 第1の温度検知手段
28 第2の温度検知手段
29 故障検知手段
30 入力制限手段
31 冷却ファン
32 ファン制御手段
33 報知手段
34 放熱体
35 印刷配線板

Claims (7)

  1. 加熱コイルとスイッチング手段を有し、直流を高周波交流に変換して前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバータ回路と、前記インバータ回路の動作を制御する制御回路と、前記スイッチング手段を取り付けた放熱体と、前記制御回路および前記インバータ回路の一部または全部を搭載した絶縁部材と導体箔で形成された印刷配線板と、前記印刷配線板上の前記放熱体と前記印刷配線板の当接部近傍に配置された第1の温度検知手段と、負荷を載置するトッププレート裏面に配置され、前記負荷の温度を検知する第2の温度検知手段と、前記第2の温度検知手段により検知した温度変化量が所定以上であるにも関わらず前記第1の温度検知手段により所定以上の温度変化量が検知できなければ前記第1の温度検知手段が故障であると判断する故障検知手段とを有する誘導加熱調理器。
  2. スイッチング手段の駆動を開始した時点での第1の温度検知手段の検知温度に応じて、故障検知手段により第1の温度検知手段の故障を判断するための、第1の温度検知手段による温度変化量の所定値を変更する請求項1記載の誘導加熱調理器。
  3. スイッチング手段の駆動を開始した時点での第2の温度検知手段の検知温度に応じて、故障検知手段により第1の温度検知手段の故障を判断するための、第2の温度検知手段による温度変化量の所定値を変更する請求項1または2記載の誘導加熱調理器。
  4. 故障検知手段により第1の温度検知手段の故障を検知した場合には、インバータ回路の入力を制限する入力制限手段を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  5. 故障検知手段により第1の温度検知手段の故障を検知した場合には、スイッチング手段の駆動を停止する駆動停止手段を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  6. 放熱体を強制的に冷却する冷却ファンと、故障検知手段により第1の温度検知手段の故障を検知した場合には、前記冷却ファンの回転数を変化させるファン制御手段とを有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  7. 故障検知手段により第1の温度検知手段の故障を検知したことを報知する報知手段を有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
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JP2011023188A (ja) * 2009-07-15 2011-02-03 Mitsubishi Electric Corp 誘導加熱調理器

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