JP2007240958A - 電子写真機器用無端ベルト - Google Patents

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Abstract

【課題】基材本来の機械的強度を損なうことなく、均一な導電性を得ることができる電子写真機器用無端ベルトを提供する。
【解決手段】基層1のみからなる単層,もしくは基層1を含む2層以上の層からなる複層の電子写真機器用無端ベルトであって、その少なくとも基層1が、下記の(A)〜(D)を用いてなる変性ポリアミドイミド樹脂をバインダーポリマーとして含有するとともに、下記の(E)を含有する、導電性組成物を用いて形成されている。
(A)芳香族イソシアネート化合物。
(B)芳香族系多価カルボン酸の無水物。
(C)カルボン酸両末端ポリマー。
(D)ポリジメチルシロキサン系化合物。
(E)一般式(1)で表される構造単位を有する化合物を主成分とし、スルホン酸基およびスルホン酸塩基の少なくとも一方を有する芳香族系スルホン酸化合物をドーパントして含む導電性ポリマー。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真機器用無端ベルトに関するものであり、詳しくはフルカラーLBP(レーザービームプリンター)やフルカラーPPC(プレーンペーパーコピア)等の電子写真技術を採用した電子写真機器において、中間転写ベルトや紙転写搬送ベルト等に用いられる電子写真機器用無端ベルトに関するものである。
一般に、フルカラーLBPやフルカラーPPC等の電子写真技術を採用した電子写真機器において、トナー像の転写用,紙転写搬送用,感光体基体用等の用途に、無端ベルト(シームレスベルト)が多用されている。このような電子写真機器用無端ベルトには、概して半導電性が求められるため、その手法として、基材を構成するポリマーに、カーボンブラックや金属酸化物等のフィラー状の導電剤を分散させ導電性化したものが提案されている。しかしながら、これにより基材本来の機械的強度を損ねたり、導電剤の分散性が不充分なために電気抵抗むらが生ずるといった不具合が発生する。その対策として、このようなフィラー状の導電剤に代えて、ポリアニリン等の導電性ポリマー,もしくはイオン導電剤を使用することも提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−341670号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のものは、ポリアニリン等の導電性ポリマーが、基材のバインダーポリマーとの相溶性に劣るため、ポリマー種や溶媒種が限定される場合が多くあり、また、実際には導電性ポリマーが凝集する等の不具合が発生する場合も多く、実用化には至っていない。
近年、電子写真機器の高画質化,高寿命化に伴い、無端ベルトの電気抵抗均一性および高耐久性が益々求められ、より一層の抵抗ばらつきの低減および機械的な高耐久化が必要となってきている。また、電子写真機器の小型化も同時に進み、電子写真機器内部における無端ベルトの設置スペースの縮小化のために、ユニット張架の際のローラへの巻き付け角度が大きくなる傾向があり、ローラへ巻き付けた際の無端ベルトのカール癖の低減も必要となっている。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、基材本来の機械的強度を損なうことなく、均一な導電性を得ることができる電子写真機器用無端ベルトの提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の電子写真機器用無端ベルトは、基層のみからなる単層,もしくは基層を含む2層以上の層からなる複層の電子写真機器用無端ベルトであって、その少なくとも基層が、下記の(A)〜(D)を用いてなる変性ポリアミドイミド樹脂をバインダーポリマーとして含有するとともに、下記の(E)を含有する、導電性組成物を用いて形成されているという構成をとる。
(A)芳香族イソシアネート化合物。
(B)芳香族系多価カルボン酸の無水物。
(C)カルボン酸両末端ポリマー。
(D)ポリジメチルシロキサン系化合物。
(E)下記の一般式(1)で表される構造単位を有する化合物を主成分とし、スルホン酸基およびスルホン酸塩基の少なくとも一方を有する芳香族系スルホン酸化合物をドーパントして含む導電性ポリマー。
Figure 2007240958
本発明者らは、基材本来の機械的強度を損なうことなく、均一な導電性を得ることができる電子写真機器用無端ベルトを得るため、鋭意研究を重ねた。その結果、基層のみからなる単層,もしくは基層を含む2層以上の層からなる複層の電子写真機器用無端ベルトの少なくとも基層を、上記A成分〜D成分を用いてなる特殊な変性ポリアミドイミド樹脂をバインダーポリマーとして含有するとともに、上記特定の導電性ポリマー(E成分)を含有する導電性組成物を用いて形成すると、所期の目的が達成できることを見いだし、本発明に到達した。すなわち、従来のフィラー状の導電剤に代えて、上記一般式(1)で表される構造単位を有する化合物を主成分とし、スルホン酸基およびスルホン酸塩基の少なくとも一方を有する芳香族系スルホン酸化合物を、ドーパントして含む特定の導電性ポリマー(E成分)を用いるため、上記A成分〜D成分を用いてなる特殊な変性ポリアミドイミド樹脂(バインダーポリマー)との相溶性が良好で、凝集が生じず、それによる強度低下が起こらない。また、上記特定の導電性ポリマー(E成分)を用いることにより、フィラー状の導電剤のような物理的な分散ではなく、分子レベルでの導電化が可能となるため、導電均一性が極めて高く、高画質画像を得ることもできる。さらに、上記芳香族イソシアネート化合物(A成分)と,芳香族系多価カルボン酸の無水物(B成分)とをポリアミドイミド樹脂の主鎖とし、これをカルボン酸両末端ポリマー(C成分)およびポリジメチルシロキサン系化合物(D成分)により変性したものを用いるため、無端ベルトの高耐久性に優れ、カール癖(曲がり癖)を低減することもできる。
このように、本発明の電子写真機器用無端ベルトは、基層のみからなる単層、もしくは基層を含む2層以上の層からなる複層の電子写真機器用無端ベルトにおいて、その少なくとも基層を上記A成分〜D成分を用いてなる特殊な変性ポリアミドイミド樹脂をバインダーポリマーとして含有するとともに、上記一般式(1)で表される構造単位を有する化合物を主成分とし、スルホン酸基およびスルホン酸塩基の少なくとも一方を有する芳香族系スルホン酸化合物を、ドーパントして含む特定の導電性ポリマー(E成分)を含有する導電性組成物を用いて形成されている。すなわち、従来のフィラー状の導電剤に代えて、上記特定の芳香族系スルホン酸化合物をドーパントして含む特定の導電性ポリマー(E成分)を用いるため、上記A成分〜D成分を用いてなる特殊な変性ポリアミドイミド樹脂(バインダーポリマー)との相溶性が良好で、凝集が生じず、それによる強度低下が起こらない。また、上記特定の導電性ポリマー(E成分)を用いることにより、フィラー状の導電剤のような物理的な分散ではなく、分子レベルでの導電化が可能となるため、導電均一性が極めて高く、高画質画像を得ることもできる。さらに、上記芳香族イソシアネート化合物(A成分)と,芳香族系多価カルボン酸の無水物(B成分)とをポリアミドイミド樹脂の主鎖とし、これをカルボン酸両末端ポリマー(C成分)およびポリジメチルシロキサン系化合物(D成分)により変性したものを用いるため、無端ベルトの高耐久性に優れ、カール癖(曲がり癖)を低減することもできる。
また、上記カルボン酸両末端ポリマー(C成分)として、カルボン酸両末端ポリブタジエン,カルボン酸両末端水素添加ポリブタジエン,カルボン酸両末端ポリエステルおよびカルボン酸両末端ポリアミドからなる群から選ばれた少なくとも1つを用いると、破断伸びがより大きくなり、耐久性がさらに向上する。
さらに、上記カルボン酸両末端ポリマー(C成分)から誘導される構造単位の含有割合を、上記変性ポリアミドイミド樹脂全体の5〜30重量%に設定すると、耐久性と他の物性とのバランスが良好となる。
また、上記電子写真機器用無端ベルトの少なくとも基層が、リン含有ポリエスル系樹脂を含有する導電性組成物を用いて形成されていると、難燃性が向上するため好ましい。
また、上記芳香族系多価カルボン酸の無水物(B成分)が、芳香族系多価カルボン酸無水物(B1)と,芳香族系多価カルボン酸二無水物(B2)とを併用したものであると、変性ポリアミドイミド樹脂中のイミド基の比率が高くなるため、吸水性が低下し、無端ベルトの曲がり癖を改善することができるという効果が得られる。
そして、上記芳香族系多価カルボン酸無水物(B1)と,芳香族系多価カルボン酸二無水物(B2)とのモル混合比が、(B1)/(B2)=90/10〜50/50であると、無端ベルトの耐屈曲性を悪化させずに、曲がり癖を改善することができるという効果が得られる。
また、上記ポリジメチルシロキサン系化合物(D成分)が、反応基を有していると、無端ベルトの耐屈曲性がさらに向上し、曲がり癖も改善することができるという効果が得られる。
さらに、上記E成分中の一般式(1)において、Rが水素原子,メチル基またはエチル基であると、変性ポリアミドイミド樹脂との相溶性や、溶剤への溶解性の点で好ましい。
また、上記E成分中の芳香族系スルホン酸化合物が、下記の一般式(2)で表されるものであると、変性ポリアミドイミド樹脂との相溶性が良く、無端ベルトの導電安定性に優れるという効果が得られる。
Figure 2007240958
また、上記E成分中の芳香族系スルホン酸化合物が、ジノニルナフタレンスルホン酸であると、変性ポリアミドイミド樹脂との相溶性が良く、無端ベルトの導電安定性に優れるという効果が得られる。
つぎに、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の電子写真機器用無端ベルトは、例えば、図1に示すように、基層1の外周面に表層2が直接形成されて構成されている。なお、本発明の電子写真機器用無端ベルトは、基層1のみからなる単層構造であっても差し支えない。
本発明においては、上記無端ベルトの少なくとも基層1が、前記A成分〜D成分を共重合もしくは混合等することにより得られた特殊な変性ポリアミドイミド(PAI)樹脂をバインダーポリマーとして含有するとともに、前記特定の導電性ポリマー(E成分)を含有する導電性組成物を用いて形成されているのであって、これらが最大の特徴である。
上記変性PAI樹脂は、上記芳香族イソシアネート化合物(A成分)と,芳香族系多価カルボン酸の無水物(B成分)とをPAI樹脂の主鎖とし、これをカルボン酸両末端ポリマー(C成分)およびポリジメチルシロキサン系化合物(D成分)により変性したものである。
上記芳香族イソシアネート化合物(A成分)としては、分子構造中に芳香族環を有する化合物であれば特に限定はないが、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、リジンジイソシアネート(LDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)、パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)、テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、反応性、コスト、溶解性の点で、MDI、TODIが好適に用いられる。
また、上記芳香族系多価カルボン酸の無水物(B成分)としては、分子構造中に芳香族環を有し、上記芳香族イソシアネート化合物(A成分)と縮合反応するものであれば特に限定はなく、例えば、芳香族系多価カルボン酸無水物(B1)、芳香族系多価カルボン酸二無水物(B2)等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。なお、本発明においては、上記芳香族系多価カルボン酸の無水物(B)とともに、芳香族系多価カルボン酸を併用しても差し支えない。
上記芳香族系多価カルボン酸無水物(B1)としては、例えば、トリメリット酸無水物(無水トリメリット酸)、ナフタレン−1,2,4−トリカルボン酸無水物等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、反応性、コスト、溶解性等の点から、トリメリット酸無水物(無水トリメリット酸)が好適に用いられる。
また、上記芳香族系多価カルボン酸二無水物(B2)としては、例えば、ベンゼン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物(ピロメリット酸二無水物)、ベンゾフェノン−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸二無水物、ジフェニルエーテル−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸二無水物、ベンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、ビフェニル−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸二無水物、ビフェニル−2,2′,3,3′−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、デカヒドロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,6−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,7−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−テトラクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、フェナントレン−1,3,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、プロピレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、反応性、コスト、溶解性等の点から、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)が好適に用いられる。
本発明における芳香族系多価カルボン酸の無水物(B成分)としては、上記芳香族系多価カルボン酸無水物(B1)と、芳香族系多価カルボン酸二無水物(B2)とを併用して用いることが好ましい。このように、B1とB2とを併用すると、変性PAI樹脂中のイミド基の比率が高くなるため、吸水性が低下し、無端ベルトの曲がり癖を改善することができるようになる。
上記B1と、B2とのモル混合比は、B1/B2=90/10〜50/50が好ましく、特に好ましくはB1/B2=80/20〜60/40である。このような割合でB1とB2とを併用すると、無端ベルトの耐屈曲性の悪化が少なく、曲がり癖を改善することができるため好ましい。
つぎに、上記カルボン酸両末端ポリマー(C成分)は、例えば、ポリマーの末端にカルボン酸をそれぞれ1個有するものであれば特に限定はなく、例えば、カルボン酸両末端ポリブタジエン、カルボン酸両末端水素添加ポリブタジエン、カルボン酸両末端ポリエステル、カルボン酸両末端ポリアミド等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記ポリマーの両末端にカルボン酸を導入するために用いるカルボン酸としては、特に限定はなく、例えば、脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記脂肪族カルボン酸としては、例えば、アジピン酸、セバシン酸、スベリン酸、シュウ酸、コハク酸、コルク酸、アゼライン酸、ドデカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等があげられる。また、上記芳香族カルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、クロルフタル酸、ニトロフタル酸等があげられる。
上記カルボン酸両末端ポリマー(C成分)は、通常の製法に従って合成したポリブタジエン,水素添加ポリブタジエン,ポリエステル,ポリアミド等のポリマーの両末端に、上記のようなカルボン酸を導入することにより得ることができる。なお、上記ポリブタジエン,水素添加ポリブタジエン,ポリエステル,ポリアミド等のポリマーの合成法は、特に限定するものではない。例えば、ポリエステルやポリアミドは、第4版 実験化学講座28 高分子合成(日本化学会編、1992年、丸善株式会社発行)の第208頁〜第231頁および第252頁〜第287頁に記載の方法に準じて作製することができる。
上記カルボン酸両末端ポリマー(C成分)のうち、カルボン酸両末端ポリエステルは、例えば、つぎのようにして作製することができる。すなわち、加熱装置、攪拌装置、還流装置、水分離器、蒸留塔および温度計を備えた反応槽に、アジピン酸やセバシン酸等のジカルボン酸と、メチルペンタンジオール,ノナンジオール,メチルオクタンジオール等のジオールとを仕込み、所定温度(例えば、220℃)まで所定時間(例えば、1時間)かけて昇温する。さらに所定温度(例えば、220℃)で縮重合反応を続けた後、所定温度(例えば、室温)まで冷却することにより、所望のカルボン酸両末端ポリエステルを得ることができる。
また、上記カルボン酸両末端ポリエステルは、例えば、撹拌機、窒素導入管、温度計、冷却管を備えた反応容器に、分子構造中に水酸基を2個以上有するエステル系ポリオールと、無水フタル酸等の二塩基酸の無水物と、NMP溶剤等の有機溶剤とを仕込み、窒素気流下、撹拌しながら所定温度(例えば、130℃)まで所定時間(例えば、1時間)かけて昇温し、そのまま所定温度(例えば、130℃)で所定時間(例えば、3時間程度)反応させた後、所定温度(例えば、室温)まで冷却することにより作製することもできる。
なお、カルボン酸両末端ポリブタジエン等のカルボン酸両末端ポリマー(C成分)も、上記カルボン酸両末端ポリエステルの製法に準じて適宜作製することができる。
本発明におけるカルボン酸両末端ポリマー(C成分)の酸価は、15〜150mgKOH/gが好ましく、特に好ましくは45〜110mgKOH/gである。
また、上記カルボン酸両末端ポリマー(C成分)の数平均分子量(Mn)は、750〜7500が好ましく、特に好ましくは数平均分子量(Mn)が1000〜2500である。
上記カルボン酸両末端ポリマー(C成分)から誘導される構造単位の含有割合は、上記変性PAI樹脂全体の5〜30重量%であることが好ましく、特に好ましくは15〜25重量%である。すなわち、5重量%未満であると、耐久性が悪くなる傾向がみられ、逆に30重量%を超えると、クリープ率が悪化する傾向がみられるからである。
ここで、上記芳香族イソシアネート化合物(A成分)のイソシアネート基の総モル数(a)と、芳香族系多価カルボン酸の無水物(B成分)の酸無水物基とカルボキシル基との総モル数(b)、およびカルボン酸両末端ポリマー(C成分)のカルボキシル基の総モル数(c)の合計総モル数〔(b)+(c)〕とのモル混合比は、(a)/〔(b)+(c)〕=90/100〜130/100が好ましく、特に好ましくは(a)/〔(b)+(c)〕=100/100〜120/100である。すなわち、(a)/〔(b)+(c)〕の値が、上記上限または下限の範囲から外れると、PAI樹脂の分子量を高くすることが困難となり、耐久性が悪化する傾向がみられるからである。
つぎに、前記A成分〜C成分とともに用いられるポリジメチルシロキサン系化合物(D成分)としては、分子中にポリジメチルシロキサン構造を有し、片末端もしくは両末端に、上記芳香族イソシアネート化合物(A成分)のイソシアネート基に対する反応基を有するものが好ましく、例えば、両末端に反応基を1個ずつ有するもの、もしくは片末端に反応基を2個有するもの等があげられる。
上記反応基としては、芳香族イソシアネート化合物(A成分)のイソシアネート基と反応する官能基であれば特に限定はなく、例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基等があげられる。
上記両末端に反応基を1個ずつ有するポリジメチルシロキサン系化合物(D成分)としては、具体的には、両末端にカルボキシル基を1個ずつ有するカルボン酸両末端シリコーンポリマー(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、BY16−750)等があげられる。
また、上記片末端に反応基を2個有するポリジメチルシロキサン系化合物(D成分)としては、具体的には、片末端にヒドロキシル基を2個有する片末端2官能シリコーンポリマー(信越化学工業社製、X−22−176DX)等があげられる。
上記ポリジメチルシロキサン系化合物(D成分)の酸価またはOH価は、1〜1000mgKOH/gが好ましく、特に好ましくは4〜150mgKOH/gである。
また、上記ポリジメチルシロキサン系化合物(D成分)の数平均分子量(Mn)は、200〜40,000が好ましく、特に好ましくは1,000〜20,000である。
上記ポリジメチルシロキサン系化合物(D成分)の配合割合は、上記A成分〜D成分の合計量全体の1〜20重量%が好ましく、特に好ましくは2〜15重量%である。すなわち、上記ポリジメチルシロキサン系化合物(D成分)の配合割合が1重量%未満であると、ベルトの耐久性が劣る傾向がみられ、逆に20重量%を超えると、ベルトの耐伸び性が悪くなるおそれがあるからである。
つぎに、上記A成分〜D成分を用いてなる変性PAI樹脂は、例えば、つぎのようにして調製することができる。すなわち、撹拌機、窒素導入管、温度計、冷却管を備えた反応容器を準備し、上記芳香族イソシアネート化合物(A成分)と、無水トリメリット酸等の芳香族系多価カルボン酸の無水物(B成分)と、カルボン酸両末端ポリエステル等のカルボン酸両末端ポリマー(C成分)と、ポリジメチルシロキサン系化合物(D成分)とを所定量配合し、N−メチル−2−ピロリドン(NMP),N,N−ジメチルホルムアミド(DMF),N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC),γ−ブチロラクトン等の極性溶剤を仕込み、窒素気流下、撹拌しながら所定時間(好ましくは、1〜3時間)かけて所定温度(好ましくは、130〜150℃)まで昇温する。つぎに、所定温度(好ましくは、130〜150℃)で所定時間(好ましくは、約3〜5時間)反応させた後、反応を停止することにより、変性PAI樹脂を調製することができる。このように、上記ポリジメチルシロキサン系化合物(D成分)を用いると、ベルトの耐久性が向上するという効果が得られる。
上記A成分〜D成分を用いてなる変性PAI樹脂は、数平均分子量(Mn)が5,000〜100,000が好ましく、特に好ましくはMnが10,000〜50,000である。すなわち、PAI樹脂のMnが5,000未満であると、引き裂き強度が低くなり、耐久性が悪化し、逆にPAI樹脂のMnが100,000を超えると、溶液粘度が高くなり加工性が悪化する傾向がみられるからである。なお、数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法により測定することができる。
つぎに、本発明の電子写真機器用無端ベルトの基層1を形成する導電性組成物としては、上記A成分〜D成分を用いてなる変性PAI樹脂(バインダーポリマー)とともに、前記一般式(1)で表される構造単位を有する化合物を主成分とし、スルホン酸基およびスルホン酸塩基の少なくとも一方を有する芳香族系スルホン酸化合物をドーパントして含む導電性ポリマー(E成分)が用いられる。
前記一般式(1)で表される構造単位を有する化合物において、Rは水素原子,炭素数1〜4のアルキル基,炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、特に好ましくはRは水素原子,メチル基またはエチル基である。これらは、溶剤への溶解性や,変性PAI樹脂(バインダーポリマー)との相溶性の点で好ましい。
前記一般式(1)で表される構造単位としては、特に限定はないが、アニリン(R=水素原子)、o−トルイジン(R=メチル基)、エチルアニリン(R=エチル基)もしくはこれらの誘導体が好ましい。これらは、単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
前記一般式(1)で表される構造単位を有する化合物は、例えば、アニリン,o−トルイジン,エチルアニリン等のモノマーを、過硫酸アンモニウム(APS),過酸化水素水,過塩素酸,塩化第二鉄等の酸化剤の存在下に、水中で酸化重合させる化学酸化重合法によるか、または電解重合法によって高分子化することにより得ることができる。
前記一般式(1)で表される構造単位を有する化合物の数平均分子量(Mn)は、1,000〜100,000が好ましく、特に好ましくは3,000〜50,000である。
つぎに、上記一般式(1)で表される構造単位を有する化合物のドーパントとなる、スルホン酸基およびスルホン酸塩基の少なくとも一方を有する芳香族系スルホン酸化合物としては、分子内にベンゼン環やナフタレン環を含む化合物に、スルホン酸基およびスルホン酸塩基の少なくとも一方が置換基として結合している化合物があげられる。上記特定の芳香族系スルホン酸化合物としては、例えば、前記一般式(2)で表される化合物や、ジノニルナフタレンスルホン酸等があげられる。
前記一般式(2)で表される化合物において、R1 〜R5 で表れるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基、ペンタコシル基、ヘキサコシル基等があげられる。これらのアルキル基は分岐を有していてもよいが、効果の点から、直鎖の方が好ましい。これらのなかでも、炭素数2〜18のアルキル置換基が好ましい。
また、前記一般式(2)において、Mは、水素原子や、ナトリウム,カルシウム等のアルカリ金属、バリウム等のアルカリ土類金属、NH4 + またはピリジニウムイオンを示す。これらのなかでも、SO3 Mの全体構造がアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、ピリジニウム塩を示すものが好ましく、特に好ましくはアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩を示すものである。
前記一般式(2)で表される化合物としては、R1 〜R5 の少なくとも1つがアルキル基を示し、R1 〜R5 で表されるアルキル基の炭素数の合計が10〜37であるものが好適に用いられる。R1 〜R5 で表されるアルキル基の炭素数の合計が10未満であっても37を越えても分散性の点で好ましくないからである。特に、R1 〜R5 で表されるアルキル基の炭素数の合計が、16〜30であるアルキルベンゼンスルホン酸またはその塩が好適に用いられる。
前記一般式(2)で表される化合物は、例えば、ベンゼンまたはアルキルベンゼンに、炭素数2〜24のオレフィンをフリーデルクラフツ反応によりアルキル化した後、未反応物を蒸留して取り除き、ついで三酸化硫黄ガスを一定流速で加えることにより得ることができる。また、得られたアルキルベンゼンスルホン酸に、水酸化ナトリウム,水酸化カルシウム等を反応させることにより、特定のアルキルベンゼンスルホン酸の塩を得ることができる。また、上記ドーパントとして用いる、特定のアルキルベンゼンスルホン酸またはその塩は、石油の留分を原料にして、スルホン化することにより得ることもできる。
ここで、前記特定の導電性ポリマー(E成分)は、前記一般式(1)で表される構造単位を有する化合物と、スルホン酸基およびスルホン酸塩基の少なくとも一方を有する芳香族系スルホン酸化合物(ドーパント)とを用いて、例えば、つぎのようにして調製することができる。すなわち、アニリン,o−トルイジン,エチルアニリン等のモノマーと、スルホン酸基およびスルホン酸塩基の少なくとも一方を有する芳香族系スルホン酸化合物(ドーパント)と、1N塩酸とトルエンとメチルエチルケトン(MEK)との混合溶媒とをフラスコ中に入れ、15〜20℃に制御しながら、酸化剤である過硫酸アンモニウムを数時間(例えば、1時間)かけて滴下し、数時間(例えば、10時間)酸化重合させて、重合物を得る。つぎに、この重合物を水,メタノール,アセトンでそれぞれ洗浄して精製することにより、特定の導電性ポリマー(E成分)を得ることができる。
なお、本発明の電子写真機器用無端ベルトの基層1を形成する導電性組成物には、上記変性PAI樹脂および特定の導電性ポリマー(E成分)とともに、リン含有ポリエスル系樹脂、導電性充填剤、DMF,DMAC,トルエン,アセトン,NMP等の有機溶剤、炭酸カルシウム等の通常の充填剤を、必要に応じて含有させることも可能である。
上記リン含有ポリエスル系樹脂としては、リン含有量がリン含有ポリエスル系樹脂全体の3〜15重量%のものが好ましく、特に好ましくは5〜10重量%である。上記リン含有量がこのような範囲内にあると、難燃性が向上するため好ましい。
また、上記導電性充填剤としては、例えば、カーボンブラック,グラファイト等の導電性粉末、アルミニウム粉末,ステンレス粉末等の金属粉末、導電性酸化亜鉛(c−ZnO),導電性酸化チタン(c−TiO2 ),導電性酸化鉄(c−Fe3 4 ),導電性酸化錫(c−SnO2 )等の導電性金属酸化物、第四級アンモニウム塩,リン酸エステル,スルホン酸塩,脂肪族多価アルコール,脂肪族アルコールサルフェート塩のようなイオン性導電剤等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これら導電性充填剤のなかでも、特に汎用性の面でカーボンブラックが好ましい。
また、上記カーボンブラック等の導電性充填剤の含有量は、上記A成分〜D成分の合計100重量部(以下「部」と略す)部に対して4〜30部が好ましく、特に好ましくは4〜25部である。
上記導電性組成物は、例えば、前記変性PAI樹脂および特定の導電性ポリマー(E成分)に、導電性充填剤,有機溶剤,充填剤等を適宜に配合し、撹拌羽根で混合した後、リングミル,ボールミル,サンドミル等を用いて分散させることにより調製することができる。
つぎに、前記表層2の形成に用いる材料(表層用材料)としては、特に限定はなく、例えば、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、作業性を考慮して、液状または溶剤可溶タイプのものが好適に用いられる。また、汚れ防止、塗膜強度、あるいは密着性を向上させる目的で、前記樹脂材料を変性したものを用いてもよく、例えば、変性アクリル系樹脂があげられる。この変性アクリル系樹脂としては、アクリル樹脂の分子構造を母体とし、他の樹脂ないし樹脂成分で変性されたものであれば特に限定はないが、シリコーン変性アクリル系樹脂が好適に用いられる。
上記シリコーン変性アクリル系樹脂としては、例えば、シリコーングラフトアクリル系樹脂があげられる。このシリコーングラフトアクリル系樹脂としては、アクリル系樹脂(主鎖)にシリコーン系樹脂がグラフト重合したものであれば特に限定するものではない。このシリコーングラフトアクリル系樹脂の具体例としては、東亞合成社製のサイマックUS−350等があげられる。
なお、上記表層用材料としては、前記樹脂材料に対して、イソシアネート樹脂,アミノ樹脂,フェノール樹脂,キシレン樹脂等の樹脂架橋剤を用いて、樹脂架橋を施した材料や、感光性モノマーまたはポリマーに光重合開始剤を混合した紫外線硬化型材料を用いても差し支えない。
上記表層用材料は、例えば、変性アクリル系樹脂と、DMF,トルエン,アセトン等の有機溶剤とを適宜に配合し、撹拌羽根で混合することにより調製することができる。なお、各層を精度良く形成するためには、隣接する層の形成材料に用いる有機溶剤は、互いに異なった種類のものを使用することが好ましい。すなわち、表層用材料に用いる有機溶剤と、基層用材料に用いる有機溶剤とは、互いに異なった種類のものを使用することが好ましい。
ここで、前記図1に示した、本発明の電子写真機器用無端ベルトは、例えばつぎのようにして作製することができる。すなわち、前記と同様にして、基層用材料を調製し、これを金型(円筒形基体)の表面にスプレーコーティングする。ついで、これを150〜300℃で3〜6時間乾燥することにより、金型の表面に基層1を形成する。つぎに、この基層1の表面に、前記と同様にして調製した表層用材料を、ディッピング法にてコーティングし乾燥した後、基層1と円筒形基体との間にエアーを吹き付けることにより、円筒形基体を抜き取り、基層1の表面に、表層2が形成されてなる2層構造の無端ベルト(図1参照)を作製することができる。なお、表層2の形成方法は、上記ディッピング法に限定されるものではなく、基層1の形成方法と同様に、スプレーコーティングすることにより形成しても差し支えない。
また、本発明の電子写真機器用無端ベルトの基層1は、上記製法以外に、押出成形法、インフレーション法、ブロー成形法、ディッピング法、遠心成形法等により、作製することも可能である。そして、上記表層2の形成を省略することにより、基層1のみからなる単層構造の無端ベルトを作製することができる。
本発明の電子写真機器用無端ベルトの各層の厚みは、ベルトの用途に応じて適宜に設定されるが、基層1の厚みは、通常、30〜300μmであり、好ましくは50〜200μmである。また、表層2の厚みは、0.1〜10μmが好ましく、特に好ましくは0.5〜5μmである。また、本発明の電子写真機器用無端ベルトは、内周長が90〜1500mmで、幅が100〜500mm程度のものが好ましい。すなわち、上記寸法の範囲内に設定すると、電子写真複写機等に組み込んで使用するのに適した大きさとなるからである。
なお、本発明の電子写真機器用無端ベルトは、少なくとも基層1を備えた構造であればよく、前記図1に示したような、基層1の外周面に表層2を直接形成した2層構造に限定されるものではない。本発明の電子写真機器用無端ベルトは、例えば、基層1のみからなる単層構造、基層1と表層2との間に、熱可塑性樹脂層もしくはゴム弾性層を介在させた3層構造、基層1と表層2との間に、熱可塑性樹脂層およびゴム弾性層の双方を介在させた4層構造等であっても差し支えない。ただし、これらの場合においても、電子写真機器用無端ベルトの基層1は、前述のように、A成分〜D成分を用いてなる変性ポリアミドイミド樹脂(バインダーポリマー)と,特定の導電性ポリマー(E成分)とを含有する導電性組成物を用いて形成する必要がある。
なお、上記基層1と表層2との間に介在させる熱可塑性樹脂層用材料としては、特に限定はないが、熱可塑性樹脂とともに、必要に応じて、メチルエチルケトン(MEK),トルエン等の溶剤等が用いられる。なお、この熱可塑性樹脂層用材料中にも、先に述べたような、導電性充填剤を配合しても差し支えない。
また、上記熱可塑性樹脂としては、特に限定はなく、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF),テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA),エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)等のフッ素系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート(PC)系樹脂、ポリアミド系樹脂、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)系樹脂、EEA(エチレン−アクリル酸エチル共重合体)系樹脂等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、難燃性に優れる点で、PVDF等のフッ素系樹脂を用いることが好ましい。
また、上記基層1と表層2との間に介在させるゴム弾性層用材料としては、ゴム材および加硫剤とともに、必要に応じて、加硫促進剤、溶剤、加工助剤、老化防止剤等が用いられる。なお、このゴム弾性層用材料中にも、先に述べたような、導電性充填剤を配合しても差し支えない。
上記ゴム材としては、特に限定はないが、難燃性の観点から、塩素化ポリエチレンゴム(CPE)、クロロプレンゴム(CR)等が用いられる。これらのなかで、電子写真機器用無端ベルトに要求される電気特性、弾力性、耐久性に合わせて最適材料が選定される。
本発明の電子写真機器用無端ベルトは、フルカラーLBPやフルカラーPPC等の電子写真技術を採用した電子写真機器において、トナー像の転写用,紙転写搬送用,感光体基体用等の用途に好適に用いられるが、これに限定するものではなく、例えば、フルカラーではない、単色の電子写真複写機の転写ベルト等にも使用することができる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
まず、変性PAI樹脂の調製に先立ち、下記に示す材料を準備した。
〔芳香族イソシアネート(A成分)〕
MDI(日本ポリウレタン工業社製、ミリオネートMT、Mn:250.06)
〔芳香族イソシアネート(A成分)〕
TODI(日本曹達社製、TODI/R203、Mn:264.29)
〔芳香族系多価カルボン酸無水物(B1成分)〕
無水トリメリット酸(Mn:192.12)
〔芳香族系多価カルボン酸二無水物(B2成分)
エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)(新日本理化社製、リカシッドTMEG−100、Mn:410.3)
〔カルボン酸両末端ポリマー(C成分)〕
カルボン酸両末端ポリブタジエン(日本曹達社製、C−1000、酸価:52mgKOH/g、Mn:2158)
〔カルボン酸両末端ポリマー(C成分)〕
カルボン酸両末端水素添加ポリブタジエン(日本曹達社製、CI−1000、酸価:59mgKOH/g、Mn:1902)
〔カルボン酸両末端ポリマー(C成分)〕
撹拌機、窒素導入管、温度計、冷却管を備えた反応容器に、分子構造中に水酸基を2個以上有するエステル系ポリオールと、二塩基酸(無水フタル酸)の無水物と、NMP溶剤とを仕込み、窒素気流下、撹拌しながら130℃まで1時間かけて昇温し、そのまま130℃で3時間反応させた後、室温まで冷却することにより、カルボン酸両末端ポリエステル(酸価:103mgKOH/g、Mn:1089)を作製した。
〔カルボン酸両末端ポリマー(C成分)〕
36のダイマー酸(C18の不飽和脂肪酸の2量体を主成分とする)と、ヘキサメチレンジアミンとからなるカルボン酸両末端ポリアミド(酸価:38.0mgKOH/g、Mn:2953)
〔ポリジメチルシロキサン系化合物(D成分)〕
片末端にヒドロキシル基を2個有する片末端2官能シリコーンポリマー(信越化学工業社製、X−22−176DX、酸価:30mgKOH/g、Mn:3740)
〔ポリジメチルシロキサン系化合物(D成分)〕
両末端にカルボキシル基を1個ずつ有するカルボン酸両末端シリコーンポリマー(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、BY16−750、酸価:75mgKOH/g、Mn:1496)
〔リン含有ポリエステル〕
ジメチルフタレート65部、エチレングリコール290部および下記の構造式(3)で表されるホスフィン酸誘導体125部、触媒としてジメチルテレフタレートおよびホスフィン酸誘導体に対し0.1重量%の酢酸マンガン、0.5重量%の酢酸リチウムおよび0.03重量%の三酸化アンチモンを混合し、常圧で160〜220℃で3時間加熱してエステル交換反応を行い、ほぼ理論量のメタノールを留去し、ついで系の温度を250℃とし、圧力を徐々に減じ1Torr以下にし、6時間反応させて重量平均分子量9000、リン含有量5.5重量%のリン含有ポリエステルを得た。
Figure 2007240958
上記各材料を用いて、下記のようにして変性PAI樹脂を調製した。
〔変性PAI樹脂1の調製〕
撹拌機、窒素導入管、温度計、冷却管を備えた反応容器に、MDIと,TODIと,無水トリメリット酸と,エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)と,カルボン酸両末端ポリブタジエンと,NMP溶剤とを、それぞれ後記の表1に示す割合で仕込み、窒素気流下、撹拌しながら1時間かけて130℃まで昇温し、そのまま130℃で約5時間反応させた後反応を停止し、PAI−NMP溶液(固形分濃度:26重量%)を調製した。
〔変性PAI樹脂2〜11,PAI樹脂aの調製〕
下記の表1および表2に示すように、各成分の種類,配合割合を変更する以外は、上記変性PAI樹脂1の製法に準じて、変性PAI樹脂(NMP溶液)もしくはPAI樹脂a(NMP溶液)を調製した。
Figure 2007240958
Figure 2007240958
このようにして得られた変性PAI樹脂1〜11,もしくはPAI樹脂aについて、下記のようにして、モル混合比、カルボン酸両末端ポリマーの含有量および数平均分子量(Mn)を求めた。これらの結果を、上記表1および表2に併せて示した。
〔カルボン酸両末端ポリマーの含有量〕
各変性PAI樹脂中の、カルボン酸両末端ポリマーの含有量を求めた。すなわち、芳香族イソシアネート化合物(A)と,芳香族系多価カルボン酸の無水物(B)と,カルボン酸両末端ポリマー(C)と,ポリジメチルシロキサン系化合物(D)とを用いてなる変性PAI樹脂中の、上記(C)から誘導される構造単位の含有割合(重量%)を計算した。
〔B1/B2(モル比)〕
芳香族系多価カルボン酸無水物(B1)と、芳香族系多価カルボン酸二無水物(B2)とのモル混合比〔(B1)/(B2)〕を求めた。
〔数平均分子量(Mn)〕
各変性PAI樹脂もしくはPAI樹脂のTHF希釈溶液を調製し、GPCによる数平均分子量(ポリスチレン換算)を測定した。
また、導電性ポリマーの調製に先立ち、下記に示す材料を準備した。
〔一般式(1)で表される構造単位を有するモノマー〕
アニリン(式中、R=水素原子〕
〔一般式(1)で表される構造単位を有するモノマー〕
o−トルイジン(式中、R=メチル基)
〔一般式(1)で表される構造単位を有するモノマー〕
エチルアニリン(式中、R=エチル基)
〔ドーパントA〕
下記の式(4)で表されるアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩
〔ドーパントB〕
ジノニルナフタレンスルホン酸
〔ドーパントC〕
下記の式(5)で表されるアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩
〔ドーパントD〕
下記の式(6)で表されるアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩
Figure 2007240958
つぎに、上記各材料を用いて、下記のようにして導電性ポリマーを調製した。
〔導電性ポリマーAの調製〕
後記の表3に示すように、アニリン1molと、上記ドーパントAであるアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩1molと、1N塩酸とトルエンとメチルエチルケトン(MEK)との混合溶媒(混合比:塩酸/トルエン/MEK=4/1/1)1800mlとをフラスコ中に入れ、15〜20℃に制御しながら、酸化剤である過硫酸アンモニウム1.2molを1時間かけて滴下し、10時間酸化重合させて重合物を得た。つぎに、この重合物を水,メタノール,アセトンでそれぞれ洗浄して精製し、導電性ポリマーを調製した。
〔導電性ポリマーB〜F,aの調製〕
下記の表3に示すように、各成分の種類,配合割合等を変更する以外は、上記導電性ポリマーAの製法に準じて、導電性ポリマーを調製した。
Figure 2007240958
つぎに、前記で調製した変性PAI樹脂と,導電性ポリマーとを用いて、つぎのようにして、無端ベルトを作製した。
〔実施例1〕
(導電性組成物の調製)
前記で調製した変性PAI樹脂1(NMP溶液)100部に、導電性ポリマーCをTHF溶液(5%)にして10部加え、3本ロールを用いて混練して、導電性組成物(コーティング液)を調製した。
(無端ベルトの作製)
金型(円筒形基体)を準備し、この表面に上記導電性組成物(コーティング液)をスプレーコーティングして、金型の表面に基層を形成し、250℃で2時間加熱処理をした後、円筒形基体を抜き取り、単層構造(厚み:80μm)の無端ベルトを作製した。
〔実施例2〜16,比較例1〜3〕
(導電性組成物の調製)
下記の表4〜表6に示すように、変性PAI樹脂および導電性ポリマーの種類,配合割合等を変更する以外は、実施例1に準じて、導電性組成物(コーティング液)を作製した。
(無端ベルトの作製) 上記導電性組成物(コーティング液)を用いる以外は、実施例1に準じて、無端ベルトを作製した。
Figure 2007240958
Figure 2007240958
Figure 2007240958
このようにして得られた実施例および比較例の無端ベルトを用い、下記の基準に従って各特性の評価を行った。これらの結果を上記表4〜表6に併せて示した。
〔引張弾性率、破断伸び〕
JIS K7127に準じて、引張弾性率および破断伸びを測定した。なお、引張速度は、毎分10±2.0mmとした。
〔クリープ率〕
無端ベルトを20mm×180mmの大きさに切断して、短冊状のテストピースを作製した。このテストピースの一端に、250±5gの荷重をかけて吊るし、50℃×95%の環境下、24時間放置した後の伸び率を計算した。
〔耐屈曲性〕
JIS P8115に準じて、Folding Endurancetester MIT−D(東洋精機社製)を用い、荷重9.8Nの条件下、各無端ベルトのMIT回数を測定した。このMIT回数は、耐屈曲性の評価の指標となるものであり、このMIT回数が多い程、耐屈曲性に優れていることを示す。
〔ベンチ耐久試験〕
直径13mmの金属製ローラーを2本準備し、2本の金属製ローラー間に無端ベルト(幅150mm)を張架した状態で、一方の金属製ローラーをテーブル上に固定した。ついで、テーブルに固定していない他方の金属製ローラーがテーブルの端部になるように配置し、この金属製ローラーの両端にオモリを2kgずつ吊り下げ(総荷重4kg)、ラボ環境(25℃×40%RH)下で、無端ベルトを回転駆動させた。そして、無端ベルトに亀裂が確認できるまでの累積回転数を測定した。
〔開き角度(カール癖特性)〕
図2に示すように、無端ベルトを25mm×150mmの大きさに切断して、短冊状のテストピース20を作製した。このテストピース20を、直径13mmの金属製パイプ21に巻き付けた後、テストピース20の端部どうしを重ね合わせ、ここに0.5kgのオモリ(図示せず)をかけて吊るし、50℃×95%RHの環境下、24時間放置した。ついで、オモリを外し、図3に示すように、重ね合わせたテストピース20の両端を開放した後、テストピース20の円弧状部分を中心に、これを挟む左右のテストピース20の表面を上方に延長させたと仮想し、その左右仮想延長部23で作った角度θを、開き角度θとして測定した。この開き角度θが180°に近い方が、曲がり癖(カール癖)が少ないことを示しており、開き角度θが50°以上であれば画像に影響しない。
〔相溶性〕
各導電性組成物(コーティング液)を用いて、変性PAI樹脂と導電性ポリマー(比較例1は、カーボンブラック)との相溶性を評価した。すなわち、変性PAI樹脂中における導電性ポリマーの凝集物の大きさを粒度分布計を用いて測定した。評価は、凝集物の大きさが0.1μm未満のものを○、0.1μm以上で0.3μm未満のものを△、0.3μm以上のものを×とした。
〔電気抵抗(平均値)〕
各無端ベルトについて、周方向に8ケ所、軸方向に5ケ所等分し、それぞれの個所の体積抵抗率をJIS K 6911に準じて測定し、全40ケ所の平均値を求めた。
〔電気抵抗ばらつき〕
上記方法により測定した全40ケ所の体積抵抗率の最大値と最小値の差を桁で表示した。
上記表4〜表6の結果から、いずれの実施例品も、引っ張り弾性率等の全ての特性に優れていた。
これに対し、比較例1品は、特殊な導電性ポリマー(E成分)に代えて、汎用のカーボンブラックを用いているため、カーボンブラックとバインダーポリマー(変性PAI樹脂)とが凝集して相溶性が悪く、耐屈曲性,ベンチ耐久試験,カール癖特性が劣っていた。また、上記のようにバインダーポリマー(変性PAI樹脂)中でカーボンブラックが凝集し、均一に分散しないため、電気抵抗ばらつきの評価も劣っていた。比較例2品は、変性PAI樹脂に代えて、カルボン酸両末端ポリマー(C成分)およびポリジメチルシロキサン系化合物(D成分)により変性していないPAI樹脂aを用いているため、耐屈曲性,ベンチ耐久試験,カール癖特性,相溶性,電気抵抗ばらつきの評価が劣っていた。また、比較例3品は、特殊な導電性ポリマー(E成分)に代えて、芳香族系スルホン酸化合物以外のドーパント(ベンゼンスルホン酸)を含む導電性ポリマーaを用いているため、破断伸びが小さく、耐久性に劣るとともに、吸水率が大きく、開き角度も小さく、カール癖特性も劣っていた。
本発明の電子写真機器用無端ベルトは、フルカラーLBP(レーザービームプリンター)やフルカラーPPC(プレーンペーパーコピア)等の電子写真技術を採用した電子写真機器において、中間転写ベルトや紙転写搬送ベルト等に好適に用いられる。
本発明の電子写真機器用無端ベルトの一例を示す部分断面図である。 電子写真機器用無端ベルトの開き角度の測定方法を示す説明図である。 測定する開き角度を示す説明図である。
符号の説明
1 基層
2 表層

Claims (10)

  1. 基層のみからなる単層,もしくは基層を含む2層以上の層からなる複層の電子写真機器用無端ベルトであって、その少なくとも基層が、下記の(A)〜(D)を用いてなる変性ポリアミドイミド樹脂をバインダーポリマーとして含有するとともに、下記の(E)を含有する、導電性組成物を用いて形成されていることを特徴とする電子写真機器用無端ベルト。
    (A)芳香族イソシアネート化合物。
    (B)芳香族系多価カルボン酸の無水物。
    (C)カルボン酸両末端ポリマー。
    (D)ポリジメチルシロキサン系化合物。
    (E)下記の一般式(1)で表される構造単位を有する化合物を主成分とし、スルホン酸基およびスルホン酸塩基の少なくとも一方を有する芳香族系スルホン酸化合物をドーパントして含む導電性ポリマー。
    Figure 2007240958
  2. 上記(C)のカルボン酸両末端ポリマーが、カルボン酸両末端ポリブタジエン,カルボン酸両末端水素添加ポリブタジエン,カルボン酸両末端ポリエステルおよびカルボン酸両末端ポリアミドからなる群から選ばれた少なくとも1つである請求項1記載の電子写真機器用無端ベルト。
  3. 上記(C)から誘導される構造単位の含有割合が、上記変性ポリアミドイミド樹脂全体の5〜30重量%である請求項1または2記載の電子写真機器用無端ベルト。
  4. 上記電子写真機器用無端ベルトの少なくとも基層が、リン含有ポリエスル系樹脂を含有する導電性組成物を用いて形成されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子写真機器用無端ベルト。
  5. 上記(B)の芳香族系多価カルボン酸の無水物が、芳香族系多価カルボン酸無水物(B1)と,芳香族系多価カルボン酸二無水物(B2)とを併用したものである請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子写真機器用無端ベルト。
  6. 上記芳香族系多価カルボン酸無水物(B1)と,芳香族系多価カルボン酸二無水物(B2)とのモル混合比が、(B1)/(B2)=90/10〜50/50である請求項5記載の電子写真機器用無端ベルト。
  7. 上記(D)のポリジメチルシロキサン系化合物が、反応基を有している請求項1〜6のいずれか一項に記載の電子写真機器用無端ベルト。
  8. 上記(E)中の一般式(1)において、Rが水素原子,メチル基またはエチル基である請求項1〜7のいずれか一項に記載の電子写真機器用無端ベルト。
  9. 上記(E)中の芳香族系スルホン酸化合物が、下記の一般式(2)で表されるものである請求項1〜8のいずれか一項に記載の電子写真機器用無端ベルト。
    Figure 2007240958
  10. 上記(E)中の芳香族系スルホン酸化合物が、ジノニルナフタレンスルホン酸である請求項1〜8のいずれか一項に記載の電子写真機器用無端ベルト。
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