JP4414787B2 - 変性ポリアミドイミド樹脂 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリアミドイミド樹脂の分子構造中にソフトセグメントを導入してなる変性ポリアミドイミド樹脂に関するものである。
従来より、ポリアミドイミド樹脂は、それを用いてなる成形品や組成物が、耐熱性、耐薬品性、耐摩耗性、曲げ強度等の機械的物性に優れているため、電子材料やOA機器関連材料等の成形品、フィルム、絶縁塗料、接着剤等に広く用いられている。
しかしながら、ポリアミドイミド樹脂は、剛直な分子構造で構成されているため、剛性が高く、破断伸びが小さい。そのため、折り曲げ使用する際に製品が割れる等の難点がある。
そこで、ポリアミドイミド樹脂に柔軟性を付与する手法として、シロキサン化合物を共重合させる手法や、カルボン酸両末端ブタジエン−アクリロニトリルゴムを共重合させる手法(特許文献1参照)が提案されている。
特開2001−131525号公報
しかしながら、上記シロキサン化合物は価格が高いために、経済性が悪くなる。また、上記特許文献1のようにカルボン酸両末端ブタジエン−アクリロニトリルゴムを共重合させる場合は、柔軟性は多少改善されるが、その効果が小さいために、カルボン酸両末端ブタジエン−アクリロニトリルゴムを多量に共重合させる必要がある。その結果、ポリアミドイミド樹脂本来の耐熱性等の物性が損なわれるという難点が生じる。また、シロキサン化合物や、カルボン酸両末端ブタジエン−アクリロニトリルゴムを共重合させたポリアミドイミド樹脂は、メチルエチルケトン(MEK)等の汎用の有機溶剤には溶解せず、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の高沸点の極性溶剤にしか溶解しないため、通常、300℃以上の高温で熱処理をして溶剤を除去する必要があり、溶剤溶解性等の点で問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、安価で、溶剤溶解性に優れるとともに、柔軟性が付与された変性ポリアミドイミド樹脂の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の変性ポリアミドイミド樹脂は、下記の(A)〜(C)を共重合させてなるという構成をとる。
(A)芳香族イソシアネート化合物。
(B)芳香族系価カルボン酸の無水物。
(C)カルボン酸両末端ポリアミド。
すなわち、本発明者らは、安価で、溶剤溶解性に優れるとともに、柔軟性が付与された新規なポリアミドイミド樹脂(変性ポリアミドイミド樹脂)を得るため、鋭意研究を重ねた。その研究の過程で、芳香族イソシアネート化合物と、芳香族系価カルボン酸の無水物とを共重合させるとともに、さらにカルボン酸両末端ポリアミドを共重合させると、安価で、溶剤溶解性に優れるようになるとともに、上記カルボン酸両末端ポリアミドが、ソフトセグメント的な役割を果たすため、ポリアミドイミド樹脂に柔軟性を付与できることを突き止め、本発明に到達した。しかも、上記カルボン酸両末端ポリアミドは、比較的多い量を共重合させても弊害が少ない。
なお、特開平7−207157号公報には、溶融成形加工性の向上のために、ポリアミドイミド樹脂にポリエステル樹脂を溶融混合する旨が提案されている。しかしながら、ポリアミドイミド樹脂に単にポリエステル樹脂を混合するのみでは、ポリアミドイミド樹脂の分子構造中にソフトセグメントを導入できないため、ポリアミドイミド樹脂に本発明ののような柔軟性を付与することはできない。また、ポリアミドイミド樹脂とポリエステル樹脂とは、相溶性が悪いため、例えば、これを用いて塗膜を作製した場合には、均一な塗膜を作製することができず、塗膜の信頼性、安定性が著しく劣ることになる。
このように、本発明の変性ポリアミドイミド樹脂は、カルボン酸両末端ポリアミドが共重合されているため、これがソフトセグメント的な役割を果たす結果、ポリアミドイミド樹脂に柔軟性を付与することができるとともに、安価で、溶剤溶解性にも優れている。
また、上記カルボン酸両末端ポリアミドから誘導される構造単位の含有割合を、上記変性ポリアミドイミド樹脂全体の5〜65重量%の範囲に設定すると、ポリアミドイミド樹脂の柔軟性をさらに向上させることができる。
つぎに、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の変性ポリアミドイミド(PAI)樹脂は、下記の(A)〜(C)を共重合(縮重合)させて得ることができる。
ここで、本発明は、PAI樹脂の分子構造中に、下記の(C)から誘導される構造単位をソフトセグメントとして導入して従来のPAI樹脂の特性を変性させているのであって、これが最大の特徴である。
(A)芳香族イソシアネート化合物。
(B)芳香族系価カルボン酸の無水物。
(C)カルボン酸両末端ポリアミド。
上記変性ポリアミドイミド(PAI)樹脂の形成に用いる、上記(A)の芳香族系イソシアネート化合物としては、分子構造中に芳香族環を有する化合物であれば特に限定はないが、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トルエンジイソシアネート(TDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、リジンジイソシアネート(LDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)、パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)、テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、反応性、コスト、溶解性の点で、MDI、TODIが好適に用いられる。
また、上記(B)の芳香族系価カルボン酸の無水物としては、分子構造中に芳香族環を有し、上記(A)の芳香族系イソシアネート化合物と縮合反応するものが用いられ、例えば、トリメリット酸の無水物(無水トリメリット酸)や、ナフタレン−1,2,4−トリカルボン酸の無水物があげられる。なかでも、反応性、コスト、溶解性等の点から、トリメリット酸の無水物(無水トリメリット酸)が好適に用いられる。また、ベンゼン−1,2,4,5−テトラカルボン酸(ピロメリット酸)、ベンゾフェノン−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸、ジフェニルエーテル−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸、ベンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、ビフェニル−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸、ビフェニル−2,2′,3,3′−テトラカルボン酸、ナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸、ナフタレン−1,2,4,5−テトラカルボン酸、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸、デカヒドロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−1,2,5,6−テトラカルボン酸、2,6−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸、2,7−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸、2,3,6,7−テトラクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸、フェナントレン−1,3,9,10−テトラカルボン酸、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン、2,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、プロピレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)のような芳香族系多価カルボン酸の二無水物等単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。なお、本発明においては、上記芳香族系多価カルボン酸の無水物とともに、芳香族系多価カルボン酸を併用しても差し支えない。
つぎに、ポリアミドイミド樹脂骨格にソフトセグメント部を導入するためのものである、上記(C)のカルボン酸両末端ポリアミドは、ポリアミドの両末端にカルボン酸を有するものであれば特に限定はない。
記ポリアミドの両末端にカルボン酸を導入するために用いるカルボン酸としては、特に限定はなく、例えば、脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記脂肪族カルボン酸としては、例えば、アジピン酸、セバシン酸、シュウ酸、コハク酸、コルク酸、アゼライン酸、ドデカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸等があげられる。また、上記芳香族カルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、クロルフタル酸、ニトロフタル酸等があげられる。
上記(C)のカルボン酸両末端ポリアミドは、例えば、通常の製法にしたがって合成したポリアミドの両末端に、上記のようなカルボン酸を導入することにより得ることができる。なお、上記ポリアミドの合成法は、特に限定するものではなく、例えば、第4版 実験化学講座28 高分子合成(日本化学会編、1992年、丸善株式会社発行)の第208頁〜第231頁および第252頁〜第287頁に記載の方法に準じて作製することができる。
なお、カルボン酸両末端ポリアミド、両末端にカルボン酸を導入することにより、適宜作製することができる。
このようにして得られるカルボン酸両末端ポリアミドの酸価は、30〜120mgKOH/gの範囲内が好ましく、特に好ましくは38〜112mgKOH/gの範囲内である。
また、上記カルボン酸両末端ポリアミドの数平均分子量(Mn)は、900〜3800の範囲内が好ましく、特に好ましくは数平均分子量(Mn)が1000〜3000の範囲内である。
上記(C)から誘導される構造単位の含有割合は、上記変性ポリアミドイミド樹脂全体の5〜65重量%の範囲が好ましい。すなわち、5重量%未満であると、柔軟性の効果が得られにくくなるからである。
上記(A)の芳香族イソシアネート化合物と、(B)の芳香族系多価カルボン酸の無水物および(C)のカルボン酸両末端ポリアミドとの混合比は、モル比で、(A)/〔(B)+(C)〕=0.9/1〜1.4/1の範囲内が好ましく、特に好ましくは(A)/〔(B)+(C)〕=1/1〜1.25/1の範囲内である。すなわち、(A)のモル比が0.9未満であると、得られる変性PAI樹脂の分子量が小さくなり、引っ張り破壊歪みが低下する傾向がみられ、逆に(A)のモル比が1.4を超えると、得られる変性PAI樹脂の引っ張り弾性率が上昇し、柔軟性が悪くなる傾向がみられるからである。
ここで、上記(A)〜(C)を共重合させてなる本発明の変性PAI樹脂は、例えば、つぎのようにして調製することができる。すなわち、撹拌機、窒素導入管、温度計、冷却管を備えた反応容器を準備し、上記芳香族イソシアネート化合物と、無水トリメリット酸等の芳香族系多価カルボン酸の無水物と、カルボン酸両末端ポリアミドとを所定量配合し、N−メチル−2−ピロリドン(NMP),N,N−ジメチルホルムアミド(DMF),N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC),γ−ブチロラクトン等の極性溶剤とを仕込み、窒素気流下、撹拌しながら所定時間(好ましくは、1〜2時間)かけて所定温度(好ましくは、130〜150℃)まで昇温する。つぎに、所定温度(好ましくは、130〜150℃)で所定時間(好ましくは、約3〜5時間)反応させた後、反応を停止することにより、変性PAI樹脂を調製することができる。
このようにして得られる本発明の変性PAI樹脂は、数平均分子量(Mn)が5,000〜100,000の範囲内が好ましく、特に好ましくはMnが10,000〜50,000の範囲内である。すなわち、PAI樹脂のMnが5,000未満であると、引き裂き強度が低くなり、耐久性が悪化し、逆にPAI樹脂のMnが100,000を超えると、溶液粘度が高くなり加工性が悪化する傾向がみられるからである。なお、数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法により測定することができる。
このような本発明の変性PAI樹脂は、例えば、フレキシブル基板用接着剤用途に用いることができる他、フルカラーLBP(レーザービームプリンター)やフルカラーPPC(プレーンペーパーコピア)等の電子写真技術を採用した電子写真機器における、中間転写ベルトや紙転写搬送ベルト等の電子写真機器用無端ベルトの層形成用材料として用いられるが、これらに限定するものではなく、例えば、エナメル線等の絶縁皮膜や保護コート、もしくは金属面へのフッ素樹脂の粉体塗装の際のフッ素樹脂被覆用プライマー組成物等の用途としても用いることができる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
まず、実施例、参考例および比較例に先立ち、下記に示すカルボン酸両末端ポリマー(カルボン酸両末端ポリエステルまたはカルボン酸両末端ポリアミド)を作製した。
〔カルボン酸両末端ポリエステルA〕
加熱装置、攪拌装置、還流装置、水分離器、蒸留塔および温度計を備えた反応槽に、アジピン酸と、メチルペンタンジオールとを仕込み、220℃まで1時間かけて昇温した。さらに220℃で水酸基価が5.0mgKOH/gとなるように縮重合反応を続けた後、室温まで冷却することにより、カルボン酸両末端ポリエステルを得た。このようにして得たカルボン酸両末端ポリエステルの酸価は56.6mgKOH/gで、これにより求めた分子量は1982であった。
〔カルボン酸両末端ポリエステルB〕
アジピン酸に代えて、セバシン酸を用いる以外は、上記のカルボン酸両末端ポリエステルAの製法に準じて、カルボン酸両末端ポリエステルを作製した。このようにして得たカルボン酸両末端ポリエステルの酸価は56.4mgKOH/gで、これにより求めた分子量は1989であった。
〔カルボン酸両末端ポリエステルC〕
アジピン酸に代えてセバシン酸を用いるとともに、メチルペンタンジオールに代えて、ノナンジオールとメチルオクタンジオールとの混合物〔ノナンジオール/メチルオクタンジオール=15/85(重量比)〕を用いる以外は、上記のカルボン酸両末端ポリエステルAの製法に準じて、カルボン酸両末端ポリエステルを作製した。このようにして得たカルボン酸両末端ポリエステルの酸価は56.3mgKOH/gで、これにより求めた分子量は1993であった。
〔カルボン酸両末端ポリアミド〕
36のダイマー酸(C18の不飽和脂肪酸の2量体を主成分とする)と、ヘキサメチレンジアミンとからなるカルボン酸両末端ポリアミド(酸価:38.0mgKOH/g、分子量:2953)
〔カルボン酸両末端ブタジエン−アクリロニトリルゴム〕
宇部興産社製のCTBN1300×13(酸価:38mgKOH/g、分子量:3000)
つぎに、このようにして得たカルボン酸両末端ポリマーを用いて、PAI樹脂を合成した。
参考例1〕
撹拌機、窒素導入管、温度計、冷却管を備えた反応容器に、MDI(日本ポリウレタン工業社製、ミリオネートMT、Mn:250.06)37.5g(1.0mol)と、無水トリメリット酸28.5g(0.99mol)と、カルボン酸両末端ポリエステルA3.0g(0.01mol)と、固形分濃度が40重量%となるようにNMP溶剤を所定量仕込み、窒素気流下、撹拌しながら2時間かけて150℃まで昇温し、そのまま150℃で約3時間反応させた後、冷却しながらNMP溶剤を添加して、PAI樹脂を合成した。このPAI樹脂のTHF希釈溶液を調製し、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)による分子量を測定したところ、数平均分子量(ポリスチレン換算)でMn=2.2万であった。
参考例2〜実施例、比較例1,2〕
後記の表1および表2に示すように、原料の配合割合もしくは種類を変更する以外は、参考例1に準じて、PAI樹脂を合成した。なお、各PAI樹脂の分子量を参考例1と同様に測定し、その結果を後記の表1および表2に併せて示した。
このようにして得られた実施例、参考例および比較例のPAI樹脂を用い、下記の基準に従って各特性の評価を行った。これらの結果を後記の表1および表2に併せて示した。
〔引っ張り弾性率、引っ張り破壊歪み〕
各PAI樹脂を銅箔(厚み18μm)の上に、乾燥後の厚みが20μmになるように塗布し、150℃で30分間乾燥した。ついで、180℃で1時間熱処理を行った後、上記銅箔を溶解除去することによりフィルム(厚み20μm)を作製した。そして、このフィルムの引っ張り弾性率および引っ張り破壊歪みを、JIS K7127に準じて測定した。
〔溶剤溶解性〕
メチルエチルケトン(MEK)を30重量%含んだNMP溶剤を準備し、各PAI樹脂が上記NMP溶剤に溶解するか否かを評価した。評価は、上記NMP溶剤に可溶なものを○、上記NMP溶剤に不溶なものを×とした。
Figure 0004414787
Figure 0004414787
上記結果から、実施例品、引っ張り弾性率が小さく、かつ引っ張り破壊歪みが大きいため、柔軟性が付与され、しかも溶剤溶解性に優れていた。そして、実施例のポリアミドイミド樹脂を用いて塗膜を作製した結果、均一な塗膜が得られることを確認した。
これに対し、比較例1品は、カルボン酸両末端ポリアミドを共重合させていないため、引っ張り弾性率が高く、かつ引っ張り破壊歪みも小さいため、柔軟性に劣るとともに、溶剤溶解性にも劣っていた。また、比較例2品は、カルボン酸両末端ポリアミドではなく、カルボン酸両末端ブタジエン−アクリロニトリルゴムを共重合させているため、柔軟性の改善効果が小さく、溶剤溶解性にも劣っていた。
本発明の変性ポリアミドイミド樹脂は、フレキシブル基板用接着剤用途に用いることができる他、フルカラーLBP(レーザービームプリンター)やフルカラーPPC(プレーンペーパーコピア)等の電子写真技術を採用した電子写真機器における、中間転写ベルトや紙転写搬送ベルト等の電子写真機器用無端ベルトの層形成用材料として好適に用いられる。

Claims (5)

  1. 下記の(A)〜(C)を共重合させてなることを特徴とする変性ポリアミドイミド樹脂。
    (A)芳香族イソシアネート化合物。
    (B)芳香族系価カルボン酸の無水物。
    (C)カルボン酸両末端ポリアミド。
  2. 上記(C)から誘導される構造単位の含有割合が、上記変性ポリアミドイミド樹脂全体の5〜65重量%の範囲である請求項1記載の変性ポリアミドイミド樹脂。
  3. 上記(C)が、C 36 のダイマー酸と、ヘキサメチレンジアミンとからなるカルボン酸両末端ポリアミドである請求項1または2記載の変性ポリアミドイミド樹脂。
  4. 上記(A)と、(B)および(C)との混合比が、モル比で、(A)/〔(B)+(C)〕=0.9/1〜1.4/1の範囲である請求項1〜3のいずれか一項に記載の変性ポリアミドイミド樹脂。
  5. フレキシブル基板用接着剤用途に用いることができる請求項1〜4のいずれか一項に記載の変性ポリアミドイミド樹脂。
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