JP2007238769A - 樹脂組成物、樹脂フィルム、カバーレイフィルムおよびフレキシブルプリント回路板 - Google Patents

樹脂組成物、樹脂フィルム、カバーレイフィルムおよびフレキシブルプリント回路板 Download PDF

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Abstract

【課題】
電子機器の高性能化、小型化にともないフレキシブルプリント回路板への配線の微細化、高密度実装、耐屈曲性などがますます要求されてきており、さらに環境対応問題よりハロゲンフリー材の要求も高まってきている。これら要求に適したハロゲンフリーで耐熱性および耐折性に優れており、耐屈曲性が特に優れた樹脂組成物およびカバーレイフィルムを提供することである。
【解決手段】
フレキシブルプリント回路板の回路部を保護するために用いるカバーレイフィルム用の樹脂組成物であって、ビフェニルアラルキルエポキシ樹脂と、ビスフェノール型エポキシ樹脂と、硬化剤と、下記一般式(1)で表される硬化促進剤とを含有してなり、その硬化物の弾性率が3.5GPa〜7.0GPaであることを特徴とする樹脂組成物。
【化9】
Figure 2007238769

【選択図】 なし

Description

本発明は、樹脂組成物、樹脂フィルム、カバーレイフィルムおよびフレキシブルプリント回路板に関する。
フレキシブルプリント回路板は薄く、軽く、屈曲性に優れることから、携帯電話、PDA、デジタルカメラを始めとしてモバイル機器を中心に利用されているが、近年、これら電子機器の高性能化、小型化に伴いフレキシブルプリント回路板への配線の微細化、高密度実装化などがますます要求されてきている。
また、環境対応問題より鉛を含まない鉛フリーはんだを用いる実装も増えつつあり、今後は主流となってくることが予想される。鉛フリーはんだを用いての実装では、実装温度が通常のはんだに比べ15〜20℃高く、これに伴いフレキシブルプリント回路板も従来以上の高耐熱性、高寸法安定性が求められている。
また、難燃剤としてもハロゲンを含まないことが要求されている。従来の難燃性接着剤としては臭素化エポキシ樹脂を使用するのが一般的であったが(例えば特許文献1)、燃焼時にダイオキシンの発生が懸念され、ハロゲンフリー材料が求められている。
一方、耐熱性の面において、耐熱性を克服する材料として熱可塑性ポリイミドを使用する場合がある(例えば特許文献2)。しかし、熱可塑性ポリイミドはまだまだ高価であり、コスト面で使用できる用途が限定されてしまう。
また、フレキシブルプリント回路板の回路部を保護するために用いるカバーレイフィルムについても、同様に、高耐熱性、高寸法安定性が求められている(例えば特許文献3)。さらに、耐屈曲性の要求が増えているが、ハロゲンフリーのカバーレイフィルムでこれら要求を満足するものがないのが現状である。
特開平4−197746号公報 特開平7−048555号公報 特開2005−051131号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ハロゲンフリーで高耐屈曲性を持つ、樹脂組成物、樹脂フィルム、カバーレイフィルムおよびフレキシブルプリント回路板を提供することである。
このような目的は、下記(1)〜(15)に記載の本発明により達成される。
(1)フレキシブルプリント回路板の回路部を保護するためにもちいるカバーレイフィルム用の樹脂組成物であって、ビフェニルアラルキルエポキシ樹脂と、ビスフェノール型エポキシ樹脂と、硬化剤と、下記一般式(1)で表される硬化促進剤とを含み、かつ、硬化物の弾性率が3.5GPa〜7.0GPaであることを特徴とする樹脂組成物。
Figure 2007238769
(2)さらには、ポリアミドイミド樹脂を含むものである上記(1)に記載の樹脂組成物。
(3)さらには、合成ゴムを含むものである上記(1)または(2)に記載の樹脂組成物。
(4)さらには、無機フィラーを含むものである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(5)前記硬化剤は、下記一般式(2)および(3)で表されるフェノールノボラック樹脂のうち少なくとも一種類以上含むものである上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の樹脂組成物。
Figure 2007238769
(6)前記ポリアミドイミド樹脂の分子量が、8000以上15000以下である上記(2)ないし(5)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(7)前記無機フィラーが、平均粒子径0.1μm以上10μm以下の水酸化アルミニウムと形状がアスペクト比20以上30以下の鱗片状で平均粒子径が0.1μm以上10μm以下であるもののうち少なくとも1種類以上使用している上記(4)ないし(6)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(8)前記樹脂組成物が、ビフェニルアラルキルエポキシ樹脂を15重量部以上100重量部以下と、ビスフェノール型エポキシ樹脂を15重量部以上90重量部以下と、硬化剤を10重量部以上100重量部以下と、硬化促進剤を2重量部以上30重量部以下とを含む上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(9)前記樹脂組成物が、ポリアミドイミド樹脂を5重量部以上30重量部以下含む上記(2)ないし(8)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(10)前記樹脂組成物が、合成ゴムを2重量部以上10重量部以下含む上記(3)ないし(9)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(11)前記樹脂組成物が、無機フィラーを50重量部以上250重量部以下含む上記(4)ないし(10)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(12)上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の樹脂組成物から得られる樹脂フィルム。
(13)上記(12)に記載の樹脂フィルムを、被覆フィルムに積層したカバーレイフィルム。
(14)前記被覆フィルムがポリイミドフィルムである上記(13)に記載のカバーレイフィルム。
(15)上記(13)または(14)に記載のカバーレイフィルムを、少なくとも片面に積層したフレキシブルプリント回路板。
本発明によれば、ハロゲンフリーで高耐屈曲性を持つ、樹脂組成物、カバーレイフィルムおよびフレキシブルプリント回路板を提供することができる。
以下、本発明の樹脂組成物、カバーレイフィルムおよびフレキシブルプリント回路板について詳細に説明する。
本発明の樹脂組成物は、フレキシブルプリント回路板の回路部を保護するために用いるカバーレイフィルム用の樹脂組成物であって、ビフェニルアラルキルエポキシ樹脂と、ビスフェノール型エポキシ樹脂と、硬化剤と、下記一般式(1)で表される硬化促進剤とを含有してなり、その硬化物の弾性率が3.5GPa〜7.0GPaであることを特徴とする樹脂組成物である。
Figure 2007238769
また、本発明のカバーレイフィルムは、上述の樹脂組成物を樹脂フィルムに塗工したカバーレイフィルムである。
また、本発明のフレキシブルプリント回路板は、上述のカバーレイフィルムを、少なくとも片面に積層したフレキシブルプリント回路板である。
以下、本発明の樹脂組成物について説明する。
本発明の、樹脂組成物では、ビフェニルアラルキルエポキシ樹脂を用いる。ビフェニルアラルキルエポキシ樹脂はそのベンゼン環の多い分子骨格上、低吸水化の効果と難燃性の効果が得られる。含有量は、特に限定されないが、15重量部以上100重量部以下が好ましく、20重量部以上40重量部以下がより好ましい。含有量がこの範囲内にあると、柔軟性を損なうことなく、難燃性を得ることができる。
ビフェニルアラルキルエポキシ樹脂としては、特に限定されないが、耐熱性のあるものが好ましく、燃えにくい骨格のものがより好ましい。
本発明の樹脂組成物では、ビスフェノール型エポキシ樹脂を用いる。これにより、カバーレイフィルムの打ち抜き性を向上させることができる。ビスフェノール型エポキシ樹脂の含有量は、特に限定されないが、15重量部以上90重量部以下が好ましく、20重量部以上55重量部以下がより好ましい。含有量がこの範囲内にあると十分な柔軟性を得ることができ、更に限定した範囲内にあると、難燃性を維持できる。
ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、特に限定されないが、液状のビスフェノール型エポキシ樹脂が好ましく、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂がより好ましい。
本発明の樹脂組成物では、硬化剤を用いる。硬化剤は、下記一般式(2)および(3)で表されるフェノールノボラック樹脂のうち少なくとも一種類以上使用していることが望ましい。含有量は、特に限定されないが、10重量部以上100重量部以下が望ましく、20重量部以上50重量部以下がより好ましい。含有量がこの範囲内にあるとライフの長い樹脂組成物ができ、更に限定した範囲内にあると、染み出しを制御することができる。
Figure 2007238769
フェノールノボラック樹脂としては、特に限定されないが、フリーフェノールレスのものが好ましく、ダイマーレスのものがより好ましい。
本発明の樹脂組成物では、硬化促進剤を用いる。硬化促進剤として、トリアジン基を含むことにより難燃性が向上する。トリアジン基を含むノボラック型フェノール樹脂としては、特に限定されないが、直鎖状2級アミン誘導体が好ましく、下記一般式(1)で表されるトリアジン基を含むノボラック型フェノール樹脂がより好ましい。硬化促進剤の含有量は、特に限定されないが、2重量部以上30重量部以下が好ましく、5重量部以上20重量部以下がより好ましい。含有量がこの範囲内にあるとライフコントロールがしやすくなる。
Figure 2007238769
本発明の樹脂組成物では、ポリアミドイミド樹脂を含むことが好ましい。これにより、フレキシブルプリント回路板用の接着剤やカバーレイフィルムとして使用する場合、積層時に樹脂の染み出しがなく、厚み精度を出すことが出来る。
ポリアミドイミド樹脂は重量平均分子量が8000以上15000以下であることが望ましく、9000以上13000以下がより望ましい。重量平均分子量がこの範囲内にあると十分な密着性が得られ、更に限定した範囲内であれば、ワニスとの相溶性がよくなる。
また、ポリアミドイミド樹脂の含有量は、特に限定されないが、5重量部以上30重量部以下が好ましく、10重量部以上20重量部以下がより好ましい。含有量がこの範囲内にあるとワニスとの相溶性が良く、更に限定した範囲内であると吸湿後の密着性が十分に得られる。
本発明で用いられるポリアミドイミド樹脂はその分子骨格上、耐熱性と難燃性の効果も得られる。ポリアミドイミド樹脂としては、特に限定されないが、耐熱性があるものが好ましい。
本発明の樹脂組成物では、合成ゴムを含むことが好ましい。これにより、カバーレイフィルムの打ち抜き性を向上させることが出来る。
合成ゴムは特に限定されるものではないが、好ましくは固形のものがよい。固形のものを用いることで、プレス成形時に流れ出すことなく、染み出しを低減することができる。また、エポキシ樹脂やポリアミドイミド樹脂との相溶性を上げる為にカルボン酸変性、水酸基変性やエポキシ変性したものや熱劣化を防止するために水素転化型の合成ゴムなども使用可能である。具体的には、特に限定されないが、NBR、アクリルゴム、ポリブタジエン、イソプレン、カルボン酸変性NBR、水素転化型ポリブタジエン、エポキシ変性ポリブタジエンなどが具体例として挙げられる。
合成ゴムの含有量は、特に限定されないが、2重量部以上10重量部以下が好ましく3重量部以上7重量部以下がより好ましい。含有量がこの範囲内にあると、耐熱性を落とすことなく、プレス成形前の打ち抜き性を向上させる。
本発明の樹脂組成物では、無機フィラーを含むことが好ましい。これにより、耐熱性向上と弾性率向上および難燃性を向上させることが出来る。無機フィラーとしては、水酸化アルミニウムと鱗片状フィラーのうち少なくとも1種類以上を使用していることが好ましい。鱗片状フィラーは、絶縁性の高い材料が好まれ、特には限定しないが、アスペクト比は20以上30以下が好ましく、アスペクト比がこの範囲内にあるとフィラーの分散性と耐ヒンジの効果を両立することができる。例えば溶融シリカ、炭酸カルシウム、アルミナ、マイカ、タルク、ホワイトカーボンなどが好ましい。
無機フィラーの、平均粒子径は特に限定されないが、0.1μm以上10μm以下であることが好ましい。平均粒子径がこの範囲内にあるとワニス粘度のコントロールを行いやすい。
樹脂組成物中の無機フィラーの含有量は、特に限定されないが、50重量部以上250重量部以下が好ましく、75重量部以上150重量部以下がより好ましい。含有量がこの範囲内にあると密着力を落とすことなく、難燃性の効果を得ることができ、更に限定した範囲内にあると、耐ヒンジの効果に必要な弾性率を得られる。
本発明の樹脂組成物の硬化物は、その弾性率が3.5GPa以上7.0GPa以下であることが望ましい。硬化物の弾性率がこの範囲内にあることにより、屈曲性が著しく向上しするが、4.0GPa以上5.0GPa以下であることが好ましい。弾性率がこの範囲内であると屈曲性を低下させることなく、耐折性を向上させることができる。
本発明の樹脂組成物では、特に限定されないが、さらに、銅はくやプリント回路板との密着力の向上、耐湿性の向上のためにエポキシシラン等のシランカップリング剤あるいはチタネート系カップリング剤、消泡剤などの添加剤を含有することが好ましい。
次に、カバーレイフィルムについて説明する。
本発明のカバーレイフィルムは、上記の樹脂組成物を所定の溶剤に、所定の濃度で溶解したワニスを樹脂フィルムに塗工後80℃以上150℃以下の乾燥を行って作製する。乾燥後の樹脂組成物の厚みについては、用途によって10μm以上100μm以下の範囲になるように塗工する。カバーレイフィルムの場合は乾燥後にその樹脂組成物面にポリエチレンテレフタレートやポリエチレン、ポリプロピレンなどのフィルムを異物混入防止などの理由で離型フィルムとして使用してもよい。
ワニスに用いられる溶剤としては、樹脂組成物に対し良好な溶解性を持つものを選択しなければならない。例えば、アセトン、メチルエチルケトン、トルエン、キシレン、n−ヘキサン、メタノール、エタノール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、ブチルセロソルブ、メトキシプロパノール、シクロヘキサノン、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのうち一種または二種以上の混合系を使用することが可能である。

樹脂フィルムとしては、例えばポリイミド樹脂フィルム、ポリエーテルイミド樹脂フィルム、ポリアミドイミド樹脂フィルム等のポリイミド系樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム等のポリアミド系樹脂フィルム、ポリエステル樹脂フィルム等のポリエステル系樹脂フィルムが挙げられる。このうち、弾性率と耐熱性を向上させる観点から、特にポリイミド系樹脂フィルムが好ましく用いられる。

樹脂フィルムの厚さは、特に限定されないが、5μm以上50μm以下が好ましく、特に5μm以上25μm以下が好ましい。厚さがこの範囲内であると、特に屈曲性に優れる。
次にフレキシブルプリント回路板について説明する。

本発明のフレキシブルプリント回路板は、上記のようにして得られたカバーレイフィルムの必要としない部分をあらかじめ除去しておく。除去する方法としては、特に限定はされないが、金型等を用いて打ち抜いたり、NCドリルやNCルータ等でドリル加工したりしてもよい。作業性、生産性の面から金型等を用いて打ち抜くことが好ましい。フレキシブルプリント回路板は、フレキシブル金属張積層板の金属はくを例えば化学的にエッチングすることで回路加工し、その回路上の必要な部分にカバーレイフィルムを積層し、熱圧成形装置により圧着する等の方法を用いることができる。この場合、圧着条件は、例えば、圧着温度80℃以上220℃以下、圧着圧力0.2MPa以上10MPa以下とすることができる。
以上、本発明の樹脂組成物は、ハロゲン化物を含まないものであって、ビフェニルアラルキルエポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、硬化剤および下記一般式(1)で表される硬化促進剤を含有してなることを特徴とするフレキシブルプリント回路板用の樹脂組成物を提供することができる。
Figure 2007238769
本発明において、ビフェニルアラルキルエポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、硬化促進剤として直鎖状2級アミン誘導体および硬化剤にさらにポリアミドイミド樹脂を配合することにより耐熱性、難燃性、高弾性、低吸水性を発現し、更にはプレス成形時の流動性を制御し、反りも小さく、耐熱性を落とさずに密着力を向上させる。また、その弾性率が、3.5GPa〜7.0GPaであることことにより、
本発明のカバーレイフィルムは、上記の樹脂組成物を樹脂フィルムに塗工してなることを特徴とするものである。カバーレイフィルムにおいては本発明の配合物は剛直な分子骨格を三次元的に硬化するため目的に適しており、本発明の樹脂組成物の硬化物がその弾性率を3.5GPa〜7.0GPaにすることにより耐屈曲性が向上する。また、使用するポリアミドイミド樹脂もポリイミドに比べても高弾性であり強靭でありガラス転位点も高い樹脂であるため耐屈曲性が良い。また、液状エポキシと少量の合成ゴムを配合することにより割れや粉落ちが防げプレス成形前の打ち抜き性などが良好となるカバーレイフィルムを提供することができる。
本発明のフレキシブルプリント回路板は、上記のカバーレイフィルムを使用することにより、耐屈曲性に優れたフレキシブルプリント回路板とすることができる。
以下、本発明を実施例及び比較例により説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
樹脂組成物として、ビフェニルアラルキルエポキシ樹脂(エポキシ当量280、日本化薬製NC−3000)30重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量190、ジャパンエポキシレジン製エピコート828)20重量部、硬化剤にノボラック型フェノール樹脂(2核体量2.5%、フリーフェノール量0%、Mw/Mn=1.43、住友ベークライト製PR−NMD−103)13重量部、硬化促進剤に直鎖状2級アミン含有ノボラック型フェノール樹脂(OH当量135、大日本インキ化学製LA−7751)13重量部およびポリアミドイミド樹脂(分子量10000、Tg=280℃、東洋紡社製)を15重量部、ニトリルゴム(アクリロニトリル量27%、日本ゼオン製)3重量部及びシランカップリング剤0.5重量部をMEK及びブチルセルソルブとの混合溶剤に樹脂固形分が50%となるように溶解した。
この樹脂ワニスに無機フィラーとして水酸化アルミ(平均粒子径1μm、日本軽金属社製B1403)50重量部の割合で添加し、均一に分散するまで撹拌して配合物ワニスを作製した。
この配合物ワニスを厚み25μmのポリイミドフィルムの片面に各樹脂組成物の厚みが乾燥後、20μmとなるようにコンマコーターで塗工、100℃5分+150℃5分で乾燥し、次いで所定の開口部を設けた後に評価パターンに185℃1時間でプレスにより積層し、所定の評価用のフレキシブルプリント回路板を作製した。なお、難燃性評価には全面エッチングにより銅はくを除去した基板に同様に積層して評価用基板を得た。
(実施例2)
硬化剤にノボラック型フェノール樹脂(三井化学製ミレックスXLC−LL)にした以外実施例1と同様にしてフレキシブルプリント配線板を得、同様に評価した。
(実施例3)
ノボラック型フェノール樹脂に住友ベークライト製PR−NMD−103を13重量部と三井化学製ミレックスXLC−LLを13重量部にした以外実施例1と同様にしてフレキシブルプリント配線板を得、同様に評価した。
(実施例4)
無機フィラーとして、水酸化アルミ(日本軽金属社製B1403)45重量部と平均粒子径が5〜10μmのマイカ(コープケミカル社製MK−200)40重量部の混合物にした以外実施例1と同様にしてフレキシブルプリント配線板を得、同様に評価した。
(実施例5)
水酸化アルミ(日本軽金属社製B1403)を100重量部使用した以外実施例1と同様にしてフレキシブルプリント配線板を得、同様に評価した。
(実施例6)
水酸化アルミ(日本軽金属社製B1403)を250重量部使用した以外実施例1と同様にしてフレキシブルプリント配線板を得、同様に評価した。
(実施例7)
アミドイミド樹脂として、分子量10000、Tg=250℃(東洋紡績製)を使用した以外実施例1と同様にしてフレキシブルプリント配線板を得、同様に評価した
(比較例1)
硬化促進剤を使用しなかった以外、実施例1と同様にしてフレキシブルプリント配線板を得、同様に評価した。
このようにして得られたカバーレイフィルムの打ち抜き性およびフレキシブルプリント回路板を成形性、吸湿半田耐熱性、密着力、電気絶縁性、屈曲性、耐折性、難燃性、反りを評価・測定し、その結果を表1に示す。
Figure 2007238769
*弾性率
DMA法に順じ、30℃での値とした。
*打ち抜き性
積層する前にカバーレイフィルムをビクにより打ち抜き、その端面を観察し、粉落ちがなかったものを○、粉落ちが発生したものを×とした。
*成形性
測定用端子を露出させる為に打ち抜いたカバーレイフィルム端部からの最大染み出し量を測定するとともに回路間などの埋め込み不良によるボイドが無いかを観察しボイドの無かったものを○とした。
*吸湿半田耐熱性
JIS規格C5016−10.3に順ずる。フクレ、剥がれのなかったものを○とした。
*密着力
JIS規格C5016−8.1に順ずる
*電気絶縁性
回路幅及び回路間幅をそれぞれ40μmとした櫛型パターンを用い、初期状態および65℃90%50V1000時間処理後の絶縁抵抗値を測定した。
*耐屈曲性
IPC法に準じる。R=2mm、1000rpm、ストローク15mmで屈曲回数が10万回以上のものを◎、7万5千回以上10万回未満のものを○、5万回以上7万5千回未満のものを△、5万回に満たなかったものを×とした。
*耐折性
MIT法に順ずる。R=0.4mm、荷重500g、裏全面エッチング、片面のみカバーレイフィルムありで基材の耐折性をみた。折り曲げ回数が1000回以上のものを◎、750回以上1000回未満のものを〇、500回以上750回未満のものを△、500回に満たなかったものを×とした。
*難燃性
UL法に基づき評価した。
表1からあきらななように、実施例1ないし7は、難燃性、耐折性等を維持しつつ耐屈曲性についても優れていた。
最近、小型化に加えますます機能の充実が計られている携帯電話やデジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、DVDなどにはフレキシブルプリント回路板が必ず使われているといっても過言ではなく、その使用比率も増加の一途である。更には高機能化に伴い高密度実装となっておりフレキシブルプリント回路板もファインピッチ化、多層化など進化をし続けている。本発明の樹脂組成物はこのような用途のフレキシブルプリント回路板のポリイミドフィルムと銅箔を貼り合わせるための接着剤やカバーレイフィルム用の接着剤として利用される。また、本発明の組成物はハロゲンフリー、リンフリーのため、焼却時にダイオキシンの発生のおそれがなく、最近増えつつある環境対応製品に使用される。

Claims (15)

  1. フレキシブルプリント回路板の回路部を保護するためにもちいるカバーレイフィルム用の樹脂組成物であって、
    ビフェニルアラルキルエポキシ樹脂と、ビスフェノール型エポキシ樹脂と、硬化剤と、下記一般式(1)で表される硬化促進剤とを含み、かつ、硬化物の弾性率が3.5GPa〜7.0GPaであることを特徴とする樹脂組成物。
    Figure 2007238769
  2. さらには、ポリアミドイミド樹脂を含むものである請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. さらには、合成ゴムを含むものである請求項1または2に記載の樹脂組成物。
  4. さらには、無機フィラーを含むものである請求項1ないし3のいずれかに記載の樹脂組成物。
  5. 前記硬化剤は、下記一般式(2)および(2)で表されるフェノールノボラック樹脂のうち少なくとも一種類以上含むものである請求項1ないし4のいずれかに記載の樹脂組成物。
    Figure 2007238769
  6. 前記ポリアミドイミド樹脂の分子量が、8000以上15000以下である請求項2ないし6のいずれかに記載の樹脂組成物。
  7. 前記無機フィラーが、平均粒子径0.1μm以上10μm以下の水酸化アルミニウムと形状がアスペクト比20以上30以下の鱗片状で平均粒子径が0.1μm以上10μm以下であるもののうち少なくとも1種類以上使用している請求項4ないし6のいずれかに記載の樹脂組成物。
  8. 前記樹脂組成物が、ビフェニルアラルキルエポキシ樹脂を15重量部以上100重量部以下と、ビスフェノール型エポキシ樹脂を15重量部以上90重量部以下と、硬化剤を10重量部以上100重量部以下と、硬化促進剤を2重量部以上30重量部以下とを含む請求項1ないし7のいずれかに記載の樹脂組成物。
  9. 前記樹脂組成物が、ポリアミドイミド樹脂を5重量部以上30重量部以下含む請求項2ないし8のいずれかに記載の樹脂組成物。
  10. 前記樹脂組成物が、合成ゴムを2重量部以上10重量部以下含む請求項3ないし9のいずれかに記載の樹脂組成物。
  11. 前記樹脂組成物が、無機フィラーを50重量部以上250重量部以下含む請求項4ないし10のいずれかに記載の樹脂組成物。
  12. 請求項1ないし11のいずれかに記載の樹脂組成物から得られる樹脂フィルム。
  13. 請求項12に記載の樹脂フィルムを、被覆フィルムに積層したカバーレイフィルム。
  14. 前記被覆フィルムがポリイミドフィルムである請求項13に記載のカバーレイフィルム。
  15. 請求項13または14に記載のカバーレイフィルムを、少なくとも片面に積層したフレキシブルプリント回路板。

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