JP2007237940A - 車体構造および車体結合方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】前面衝突時にキャビン部と車台フレームとが分離するタイミングを制御してキャビン部のピッチング挙動を抑えることにより、キャビン部と車台フレームとの剛干渉を低減できる車体構造の提供を図る。
【解決手段】分離・独立した車台フレーム10とキャビン部20とを、フロントマウント部30およびリヤマウント部40を介してキャビン部20の前部および後部で連結し、フロントマウント部30の結合板31にフロント易破断部39を設けるとともに、リヤマウント部40の結合板41にリヤ易破断部49を設け、フロント易破断部39の破断強度をリヤ易破断部49よりも小さく設定することにより、前面衝突時にフロントマウント部30がリヤマウント部40よりも先行して破断して、キャビン部20が前のめりするようなピッチング挙動を抑制し、キャビン部20の前部が車台フレーム10に剛干渉するのを防止する。
【選択図】図6

Description

本発明は、車台フレームとキャビン部とを分離・独立させた車体構造および車体結合方法に関する。
本出願人は先きに、車輪およびパワートレーンユニットを搭載する車台フレームと、乗員の居住空間であるキャビン部と、を分離してそれぞれを独立構造とし、キャビン部と車台フレームとを変位機構を介して衝撃荷重に対して相対移動可能に連結した車体構造を提案している(例えば、特許文献1参照)。
このように車台フレームとキャビン部とを分離・独立させて前記変位機構で連結することにより、前後方向の衝突荷重が入力された際に車台フレームに作用する衝撃がキャビン部に伝播するのを緩和できるとともに、車台フレームとキャビン部を分離・独立したことにより、それぞれの強度を高めることができ、乗員の保護性と車体の強度確保との両立が可能となる。
特開2004−338421号公報(図1)
かかる従来の車体構造にあっては、前面衝突時にキャビン部と車台フレームとが分離する際にキャビン部にピッチング挙動が伴われるが、車台フレームにはキャビン部搭載部位の前方および後方にそれぞれ斜め上方に傾斜するキックアップ部が形成されている。
このため、前面衝突時にキャビン部がピッチングしつつ、該キャビン部の前部(クロスメンバ)が前方のキックアップ部に引っ掛かるようにして剛干渉して、その剛干渉部分に過大な荷重が作用してしまう。
従って、衝突時に過大荷重が作用するキャビン部の前部と車台フレームのキックアップ部の強度を増大する必要があるため、当該部分の肉厚を大きくしたり補強部材を取り付けたりして車体重量が嵩んでしまう。
そこで、本発明は、前面衝突時にキャビン部と車台フレームとが分離するタイミングを制御してキャビン部のピッチング挙動を抑えることにより、キャビン部と車台フレームとの剛干渉を低減できる車体構造および車体結合方法を提供するものである。
本発明は、車輪およびパワートレーンユニットを搭載する車台フレームと、乗員の居住空間であるキャビン部と、を分離してそれぞれを独立構造とした車体構造において、車台フレームとキャビン部とをキャビン部の車両前部および車両後部でそれぞれ連結するフロントマウント部およびリヤマウント部と、フロントマウント部およびリヤマウント部にそれぞれ設けられ、衝突荷重入力によって破断して車台フレームとキャビン部との連結を解除する易破断部と、を備え、フロントマウント部の易破断部の破断強度をリヤマウント部の易破断部よりも小さく設定したことを最も主要な特徴とする。
本発明によれば、キャビン部の前部および後部を車台フレームに連結するフロントマウント部およびリヤマウント部のそれぞれの易破断部は、フロントマウント部側の破断強度がリヤマウント部側よりも小さく設定されているので、前面衝突時にフロントマウント部の易破断部がリヤマウント部よりも先行して破断する。
このようにフロントマウント部の易破断部が先行して破断した時点ではリヤマウント部がキャビン部の後部を拘束した状態にあり、キャビン部には重心よりも車両後方部分を車両略下方に引っ張る力が働いて、該キャビン部を前のめりにするようなピッチング挙動を抑制することができる。
また、車台フレームのキャビン部前方にキックアップ部が存在する場合にも、該キックアップ部にキャビン部前部が剛干渉するのを抑制できるようになり、ひいては、衝突時にキャビン部の前部と車台フレームのキックアップ部との間に過大荷重が作用するのを抑えることができるため、車体の軽量化を達成することができる。
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。
図1〜図7は本発明にかかる車体構造の第1実施形態を示し、図1は車体全体の分解斜視図、図2はフロントマウント部を拡大した分解斜視図、図3はリヤマウント部を拡大した分解斜視図、図4はエネルギー吸収手段の反力特性図、図5は前面衝突の初期段階を示す側面図、図6は前面衝突の後半段階を示す側面図、図7は前面衝突時におけるキャビン部の前後方向減速度を示す特性図である。
本実施形態の車体構造は、図1に示すように車輪およびパワートレーンユニットを搭載する車台フレーム10と、乗員の居住空間であるキャビン部20と、を分離してそれぞれを独立構造としてある。
車台フレーム10は、車幅方向両側に車両前後方向に延在する左右一対のサイドメンバ11,11aが主たる骨格部材として設けられ、これら左・右サイドメンバ11,11aの車両前部に設けられるフロントエンド部12の先端に跨ってフロントエンドメンバ13が連結されるとともに、左・右サイドメンバ11,11aの車両後部に設けられるリヤエンド部14の先端に跨ってリヤエンドメンバ15が連結されている。
また、前記左・右サイドメンバ11,11aの前後方向中央部に配置されるフロア部16の前部間に跨ってフロントクロスメンバ17が連結されるとともに、前記フロア部16の後部間に跨ってリヤクロスメンバ18が連結される。
更に、フロントクロスメンバ17およびリヤクロスメンバ18と左・右サイドメンバ11,11aとで平面矩形状を成すフロア部16の各コーナー部に平面H状の補強メンバ19が連結される。
更にまた、前記左・右サイドメンバ11,11aには、フロントエンド部12とフロア部16との間に前方に向かって上方に傾斜するフロントキックアップ部KFが形成されるとともに、リヤエンド部14とフロア部16との間に後方に向かって上方に傾斜するリヤキックアップ部KRが形成される。
このとき、車両前後方向に入力される衝突荷重に対して前記車台フレーム10の強度バランスは、フロントエンド部12≒リアエンド部14<フロントキックアップ部KF≒リヤキックアップ部KR≒フロア部16となるように設定してある。
前記キャビン部20は、車幅方向両側に車両前後方向に延在する左右一対の下部サイド部材21,21aと、これら下部サイド部材21,21aの前部、中央部、後部から立ち上がるフロントピラー22,22a、センタピラー23,23a、リヤピラー24,24aと、これら各ピラー22,23,24および22a,23a,24aの上端部を連結するルーフサイドレール25,25aと、によって両側面の骨格部が形成される。
そして、左・右一対の下部サイド部材21,21aの前部間、中央部間、後部間に、フロントクロスメンバ26F、センタークロスメンバ26C、リヤクロスメンバ26Rが連結されるとともに、ルーフサイドレール25,25aの前部間および後部間にフロントルーフクロスメンバ27F、リヤルーフクロスメンバ27Rが連結され、かつ、フロントピラー22,22aの上下中央部間にダッシュクロスメンバ28が連結されるとともに、リヤピラー24,24aの上下中央部間にリヤピラークロスメンバ29が連結されて、キャビン部20は前記両側面の骨格部とともに箱状の骨格部が形成される。
前記車台フレーム10と前記キャビン部20は、キャビン部20の車両前部の左右両側部および車両後部の左右両側部でフロントマウント部30およびリヤマウント部40を介して連結される。
フロントマウント部30は、図2に示すように車台フレーム10とキャビン部20とに跨って配置される結合部材としてのフロント結合板31と、該フロント結合板31の一端部31aを車台フレーム10にフロントブッシュ32を介して連結する連結部材としてのフロント連結ボルト33と、フロント結合板31の他端部31bをキャビン部20に固定する固定手段としてのフロント取付ボルト34と、を備えている。
また、リヤマウント部40は、図3に示すように前記フロントマウント部30と略同様の構成となり、車台フレーム10とキャビン部20とに跨って配置される結合部材としてのリヤ結合板41と、該リヤ結合板41の一端部41aを車台フレーム10にリヤブッシュ42を介して連結する連結部材としてのリヤ連結ボルト43と、リヤ結合板41の他端部41bをキャビン部20に固定する固定手段としてのリヤ取付ボルト44と、を備えている。
そして、前記フロントマウント部30および前記リヤマウント部40は、車台フレーム10のサイドメンバ11,11aの外側面に結合したフロントマウントステー35およびリヤマウントステー45に取り付けられる。
前記フロント・リヤマウントステー35,45は、図2,図3に示すように水平な取付面35a,45aをそれぞれ有し、該取付面35a,45aに形成した取付穴35b,45bに、前記フロント・リヤ連結ボルト33,43のねじ部33a,43aを下方から挿通するとともに、更にワッシャ36,46、フロント・リヤブッシュ32,42および各結合板31,41の一端部31a,41aに形成したボルト挿通穴31c,41cの順に挿通し、その上方に突出した前記ねじ部33a,43aにナット37,47を螺合して所定の締付けトルクをもって固定してある。
また、前記フロント・リヤ連結ボルト33,43の頭部33b,43bと前記マウントステー35,45の取付面35a,45aとの間にワッシャ38,48を介在させてある。
一方、前記フロント・リヤ結合板31,41の他端部31b,41bには複数箇所(本実施形態では3箇所)のボルト挿通穴31d,41dが形成され、これらボルト挿通穴31d,41dに前記フロント・リヤ取付ボルト34,44を下方から挿通して、フロント取付ボルト34はキャビン部20のフロントクロスメンバ26Fに締付け固定するとともに、リヤ取付ボルト44はリヤクロスメンバ26Rに締め付け固定するようになっている。
そして、本実施形態の車体構造では、前記フロント結合板31に、衝突荷重入力によって破断して車台フレーム10とキャビン部20との連結を解除するフロント易破断部39を設けるとともに、前記リヤ結合板41に、衝突荷重入力によって破断して車台フレーム10とキャビン部20との連結を解除するリヤ易破断部49を設け、フロント易破断部39の破断強度をリヤ易破断部49よりも小さく設定してある。
つまり、フロントマウント部30とリヤマウント部40の破断強度は、フロントマウント部30<リヤマウント部40として設定してある。
また、本実施形態の車体結合方法では、分離・独立させた前記車台フレーム10と前記キャビン部20とを、それぞれ易破断部39,49を設けたフロントマウント部30およびリヤマウント部40を介してキャビン部20の車両前部および車両後部でそれぞれ連結し、前面衝突時にフロントマウント部30をリヤマウント部40よりも先行して破断させて車台フレーム10とキャビン部20との連結を解除するようにしてある。
前記フロント・リヤ易破断部39,49は、前記結合板31,41の車台フレーム10とキャビン部20との両連結部間、つまり一端部31a,41aの取付挿通穴31c,41cと他端部31b,41bのボルト挿通穴31d,41dとの間に設けられるくびれ部39a,49aで形成してある。
従って、フロントマウント部30とリヤマウント部40の破断強度を調整する際、フロント結合板31のくびれ部39aのくびれ量をリヤ結合板41のくびれ部49aのくびれ量よりも大きくすることにより、フロントマウント部30の破断強度をリヤマウント部40よりも小さく設定してある。
また、本実施形態では車台フレーム10とキャビン部20との間に、フロントマウント部30のフロント易破断部39の破断からリヤマウント部40のリヤ易判断部49が破断されるまでの入力荷重を吸収するエネルギー吸収手段50を設けてある。
つまり、フロントマウント部30とリヤマウント部40およびエネルギー吸収手段50の強度バランスは、フロントマウント部30≦エネルギー吸収手段50<リヤマウント部40となっており、該エネルギー吸収手段50は、図4に示すように初期変位時は低く、かつ、後半変位時は高くなる反力特性(F−S特性)Rを備えた構造となっている。
このエネルギー吸収手段50の具体的構造としては、例えば、前記リヤ連結ボルト43を車台フレーム10に車両前後方向の移動を可能に取り付ける前後方向長穴としての前記取付穴45bと、前面衝突時に該取付穴45bのキャビン部20が移動する側、つまり取付穴45bのリヤ連結ボルト43よりも前方部分を覆って該リヤ連結ボルト43に移動抵抗を付加する覆い板51と、により構成することができる。
即ち、前記エネルギー吸収手段50は、リヤマウント部40を車台フレーム10に取り付けるリヤマウントステー45に設けられ、図3に示すようにリヤ連結ボルト43を挿通するために取付面45aに形成した取付穴45bを車両前後方向に長穴とし、その長穴となった取付穴45bの後部にリヤ連結ボルト43を位置させておくとともに、その取付穴45bの前部を覆うようにして前記覆い板51をスポット溶接してある。
また、前記リヤマウント部40は、車台フレーム10とキャビン部20との上下方向の相対移動を積極的に規制する上下移動抑制手段60を備えている。
即ち、リヤマウント部40は、車台フレーム10に結合したリヤマウントステー45と、キャビン部20のリヤクロスメンバ26Rに結合したリヤ結合板41と、をフロントブッシュ32を介してリヤ連結ボルト43で連結してあり、前記上下移動抑制手段60を、リヤ連結ボルト43の頭部43bとリヤマウントステー45の取付面45bとの間に介在させた前記ワッシャ48と、リヤ連結ボルト43のねじ部43aに螺合したナット47とによって構成し、リヤマウントステー45とリヤ結合板41とが上下方向に離反するのを阻止することにより、キャビン部20の後部が車台フレーム10から持ち上がるのが防止され、キャビン部20が前のめりとなるピッチング挙動を抑えることができる。
以上の構成により本実施形態の車体構造および車体結合方法によれば、互いに分離・独立させた車台フレーム10とキャビン部20を、フロントマウント部30およびリヤマウント部40を介してキャビン部20の前部および後部で連結する際、フロント易破断部39の破断強度をリヤ易破断部49よりも小さく設定したので、前面衝突時にフロントマウント部30のフロント易破断部39がリヤマウント部40のリヤ易判断部49よりも先行して破断する。
つまり、図5に示すように車両1が前面衝突すると、衝突対象物Mにまず車台フレーム10の前端部が干渉してフロントエンド部12が圧潰しつつ、車台フレーム10に減速度が発生するとともに、キャビン部20には車両前方への慣性力が作用し、フロント・リヤマウント部30,40には車両前後方向の過大な荷重が作用して、フロントマウント部30のフロント易破断部39がリヤマウント部40のリヤ易破断部49よりも先行して破断される。
また、フロント・リヤマウント部30,40に設けたフロントブッシュ32,42が撓み変形するため、キャビン部20にピッチング挙動が発生してキャビン部20の前部、つまりフロントクロスメンバ26Fがサイドメンバ11,11aのフロントキックアップ部KFに干渉することになるが、フロントマウント部30のフロント易破断部39が破断して車台フレーム10とキャビン部20との連結が解除されるので、キャビン部20の前部を車台フレーム10に拘束する力が無くなってフロントキックアップ部KFに引っ掛かるのを防止できる。
更に、このようにフロントマウント部30が先行して破断した時点では、図6に示すようにリヤマウント部40がキャビン部20の後部を拘束した状態にあり、キャビン部20には重心よりも車両後方部分を車両略下方に引っ張る力が働いて、該キャビン部20を前のめりにするようなピッチング挙動を抑制することができる。
従って、車台フレーム10のキャビン部20前方にフロントキックアップ部KFが存在した場合にも、このキックアップ部KFにキャビン部20前部が剛干渉するのを抑制できるようになり、ひいては、衝突時にキャビン部20の前部と車台フレーム10のキックアップ部KFとの間に過大荷重が作用するのを抑えることができる。
このため、キャビン部20の前部に配置されるフロントクロスメンバ26Fやフロントキックアップ部KFの強度を余分に補強する必要が無くなるため、車体の軽量化を達成することができる。
このとき、前記フロント・リヤマウント部30,40を、車台フレーム10とキャビン部20とに跨って配置したフロント・リヤ結合板31,41と、それら結合板31,41の一端部31a,41aを車台フレーム10にフロントブッシュ32,42を介して連結したフロント・リヤ連結ボルト33,43と、各結合板31,41の他端部31b,41bをキャビン部20に固定したフロント取付ボルト34,44と、を備えて構成したので、フロントブッシュ32,42を介してキャビン部20を車台フレーム10に弾性支持させて、通常走行時はフロント・リヤ連結ボルト33,43、結合板31,41およびフロント取付ボルト34,44を介してキャビン部20を確実に車台フレーム10に結合することができる。
また、前記フロント・リヤ易破断部39,49は、前記結合板31,41の車台フレーム10とキャビン部20との両連結部間に設けたくびれ部39a,49aで形成したので、荷重入力によりくびれ部39a,49aに応力集中させて結合板31,41を破断でき、フロント・リヤ易破断部39,49の破断強度を精度良く設定できるとともに、これら易破断部39,49の構造を簡素化できる。
そして、フロントマウント部30のフロント易破断部39が破断した後、キャビン部20が車台フレーム10に対して相対的に前方移動し、最終的に後部マウント40のリヤ易破断部40が破断して、キャビン部20が車台フレーム10に対して完全に分離されることになるが、リヤマウント部40には、フロントマウント部30の破断からリヤマウント部40が破断されるまでの入力荷重を吸収するエネルギー吸収手段50を設けてあるため、キャビン部20に入力される衝撃、つまり、乗員に作用する衝撃を緩和することができる。
このエネルギー吸収手段50は、図4に示すように初期変位時は低く、かつ、後半変位時は高くなる反力特性Rを備えた構造としてあるので、フロントマウント部30のフロント易破断部39が破断した後、しばらくは低い減速度を維持しつつ徐々に減速度を立ち上げていくことができるので、キャビン部20の減速度を理想的な状態でコントロールすることができる。
従って、キャビン部20が受ける前後方向減速度は図7の実線の減速度特性D1に示すように、フロントマウント部30が破断した時点αから減少した後の立ち上がり部分βを低く抑えることができるため、乗員への衝撃負担を低減できる。尚、同図中破線は車台フレームとキャビン部とを単にブッシュ連結した従来の減速度特性D2である。
また、本実施形態では前記エネルギー吸収手段50を、前記リヤ連結ボルト43を車台フレーム10に取り付けるリヤマウントステー45の取付穴45bを前後方向長穴として形成し、その取付穴45bのリヤ連結ボルト43よりも前方部分を覆い板51で覆うことにより構成したので、キャビン部20に伴ってリヤ連結ボルト43が取付穴45bに沿って前方移動する際に、該リヤ連結ボルト43で前記覆い板51を変形や剥離して破壊するため、この覆い板51の破壊によりキャビン部20が前方移動するエネルギーを吸収することができるとともに、覆い板51の板厚等の調整により簡単かつ精度良くエネルギー吸収量をコントロールでき、かつ、エネルギー吸収手段50の構成を簡素化できる。
更に、リヤマウント部40は、車台フレーム10とキャビン部20との上下方向の相対移動を積極的に規制する上下移動抑制手段60を備えているので、リヤマウント部40のリヤ易破断部49が破断した際に、キャビン部20の後部が車台フレーム10から上方に浮き上がるのを積極的に規制できるため、キャビン部20が前のめりになるようなピッチング挙動を効率よく抑制できる。
従って、本実施形態の車体構造および車体結合方法によれば、前面衝突時にキャビン部20と車台フレーム10とが分離するタイミングを制御してキャビン部20のピッチング挙動を抑えることができ、ひいては、キャビン部20と車台フレーム10との剛干渉を低減して車体の軽量化を達成できる。
図8〜図10は本発明の第2実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図8は車体全体の分解斜視図、図9はリヤマウント部を拡大した分解斜視図、図10は図9中A部の拡大斜視図である。
本実施形態の車体構造は、図8に示すように第1実施形態と同様に分離・独立した車台フレーム10とキャビン部20とを、キャビン部20の前部および後部でフロントマウント部30およびリヤマウント部40によって連結してある。
そして、本実施形態では図9,図10に示すように、車台フレーム10のリヤマウント部40よりも車両前方部分P1に、リヤマウント部40のリヤ易破断部49の破断強度よりも小さい座屈強度となるエネルギー吸収手段としてのフレーム側易変形部70を設けてある。
前記フレーム側易変形部70は、図9,図10に示すようにリヤマウント部40の前方近傍となる前記車両前方部分P1において、断面矩形状のサイドメンバ11,11aの4つの稜線11rに形成したノッチ71によって形成してあり、本実施形態ではそれぞれのノッチ71は各稜線11rに所定間隔L1を隔てて2つづつ形成してある。
尚、本実施形態では前記リヤマウント部40は、図9に示すように第1実施形態と略同様の構成となり、リヤ結合板41、フロントブッシュ32、リヤ連結ボルト43およびリヤ取付ボルト44、を備えて構成されるが、特に本実施形態ではエネルギー吸収手段を前記フレーム側易変形部70で形成したことにより、リヤマウントステー45の取付面45aに形成したリヤ連結ボルト43の取付穴45bは、長穴に形成することなく円形状に形成して、リヤ連結ボルト43が相対移動しないようになっている。
以上の構成により本実施形態の車体構造によれば、第1実施形態と同様の作用効果を奏するのであるが、前面衝突によってフロントマウント部30のフロント易破断部39がリヤマウント部40に先行して破断することにより、キャビン部20の慣性力がリヤマウント部40を介して車台フレーム10に作用すると、左・右サイドフレーム11,11aにはリヤマウント部40よりも前方部分に軸圧縮荷重として作用する。
すると、サイドメンバ11,11aの各稜線11rに形成したノッチ71に応力集中して、それらノッチ71を基点としてサイドメンバ11,11aが座屈し、その座屈変形によりフロントマウント部30の破断からリヤマウント部40が破断されるまでの入力荷重を吸収することができ、キャビン部20に入力される衝撃を緩和することができる。
ところで、フレーム側易変形部70はサイドメンバ11,11aの稜線11rに形成したノッチ71に限ることなく、サイドメンバ11,11aの側面を稜線11rに対して直角方向に凹設したビードを用いることもできる。
図11は本発明の第3実施形態を示し、前記第2実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図11はエネルギー吸収手段を示す車台フレームの要部拡大斜視図である。
本実施形態の車体構造は、第2実施形態と同様に車台フレーム10のサイドメンバ11,11aにエネルギー吸収手段が設けられるが、本実施形態では図11に示すように車台フレーム10のリヤマウント部40よりも車両前方部分P1(図9参照)に、リヤマウント部40のリヤ易破断部49の破断強度よりも小さい圧潰強度となるエネルギー吸収手段としてのフレーム側易圧潰部72を設けてある。
前記フレーム側易圧潰部72は、図11に示すようにサイドメンバ11,11aのリヤマウント部40よりも前方部分P1を所定区間L2に亘って切除し、その切除部分11cの外側を覆って強度や剛性の低い部材で形成した接続フレーム73をアーク溶接W等により一体に結合することにより形成してある。
このとき、強度や剛性の低い部材で形成した接続フレーム73の圧潰強度は、サイドメンバ11,11aの圧潰強度よりも小さくなっている。
以上の構成により本実施形態の車体構造によれば、第2実施形態と同様に前面衝突時に左・右サイドフレーム11,11aのリヤマウント部40よりも前方部分に軸圧縮荷重が作用すると、接続フレーム73がいち早く軸圧壊してフロントマウント部30の破断からリヤマウント部40が破断されるまでの入力荷重を吸収することができ、キャビン部20に入力される衝撃を緩和することができる。
また、本実施形態では接続フレーム73の圧潰強度は、板厚や材料特性等を調整し易いため、反力特性R(図4参照)をコントロールし易くなる。
勿論、前記接続フレーム73は、通常の走行状態で負荷される荷重レベルでは圧潰や変形を生ずることなく必要な剛性は確保される。
図12,図13は本発明の第4実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図12は非衝突状態にあるリヤマウント部のリヤ結合板を示す斜視図、図13は衝突状態にあるリヤマウント部のリヤ結合板を示す斜視図である。
本実施形態の車体構造は、基本的に第1実施形態と同様の構成となり、リヤマウント部40には図12に示すようにリヤ結合板41を備え、このリヤ結合板41の一端部41aは、ボルト挿通穴41cに挿通したリヤ連結ボルト43を介して車台フレーム10のリヤマウントステー45に連結されるとともに、リヤ結合板41の他端部41bは、ボルト挿通穴41dに挿通したリヤ取付ボルト44を介してキャビン部20のリヤクロスメンバ26Rに結合される。
本実施形態ではエネルギー吸収手段52を、リヤ結合板41の他端部41bに形成したボルト挿通穴41dを車両前後方向に延びる前後方向長穴として形成するとともに、その前後方向長穴41dに挿通したリヤ取付ボルト44を所定の締付けトルクをもってキャビン部20のリヤクロスメンバ26Rに固定することにより構成してある。
以上の構成により本実施形態の車体構造によれば、前面衝突によりフロントマウント部30のフロント易破断部39が破断した後、キャビン部20に作用する前方への慣性力がリヤマウント部40に作用し、リヤ結合板41とキャビン部20のリヤクロスメンバ26Rとの間に相対移動力が発生する。
すると、図13に示すように前記リヤ結合板41はリヤ取付ボルト44が前後方向長穴41d内を移動しつつリヤクロスメンバ26Rと相対移動し、このときリヤ結合板41とリヤクロスメンバ26Rとの接触面で大きな摩擦力を発生し、この摩擦力によりフロントマウント部30の破断からリヤマウント部40が破断されるまでの入力荷重を吸収することができ、キャビン部20に入力される衝撃を緩和することができる。
また、本実施形態ではリヤ結合板41とリヤクロスメンバ26Rとの摩擦力は、リヤ取付ボルト44の締付けトルクによって容易にかつ精度良く調整できるため、反力特性R(図4参照)をコントロールし易くなる。
勿論、前記リヤ取付ボルト44の締付け力は、通常の走行状態ではリヤ結合板41とリヤクロスメンバ26Rとの相対移動が阻止されるように設定される。
図14〜図16は本発明の第5実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図14は車体の側面図、図15は図14中B部の拡大図、図16は図14中B部の前面衝突状態を示す拡大図である。
本実施形態の車体構造は基本的に第1実施形態と同様の構成となり、図14に示すようにキャビン部20はフロントマウント部30およびリヤマウント部40を介して車台フレーム10に連結され、リヤマウント部40は図15に示すようにリヤブッシュ42およびリヤ結合板41を備えて、キャビン部20のリヤクロスメンバ26Rと車台フレーム10のリヤマウントステー45とを連結するようになっている。
前記リヤクロスメンバ18は、リヤフロアパネルFPに形成した段差部Sの上面に接合される断面略台形状の上側クロスメンバ18Uと、前記段差部Sの下面に接合される断面略L字状の下側クロスメンバ18Lとで形成され、前記リヤマウント部40のリヤ結合板41は下側クロスメンバ18Lにリヤ取付ボルト44を介して結合される。
そして、本実施形態ではリヤマウント部40のキャビン部20への取付部に、リヤマウント部40のリヤ易破断部49の破断強度よりも小さい変形強度となるエネルギー吸収手段としてのキャビン側易変形部74を設けてある。
前記キャビン側易変形部74は、図15に示すようにリヤマウント部40のリヤ結合板41を結合した断面L字状の下側クロスメンバ18Lに形成され、該下側クロスメンバ18Lの後側壁18Lrを略垂直に配置するとともに、下側壁18Llの前部に折曲部75を形成して構成してある。
以上の構成により本実施形態の車体構造によれば、前面衝突によりフロントマウント部30のフロント易破断部39が破断した後、キャビン部20に作用する前方への慣性力がリヤマウント部40に作用すると、下側クロスメンバ18Lにはリヤ結合板41から車両後方への引張り力が作用し、図16に示すように下側クロスメンバ18Lは下側壁18Llの折曲部75が伸展変形しつつ、後側壁18Lrの下部が後方に傾斜する。
このとき、前記折曲部75が伸展変形する際の変形力により、フロントマウント部30の破断からリヤマウント部40が破断されるまでの入力荷重を吸収することができ、キャビン部20に入力される衝撃を緩和することができる。
勿論、前記下側フロスメンバ18Lの強度や剛性は、通常の走行状態では後側壁18Lrや下側壁18Llが変形しないように設定される。
また、本実施形態にあっては下側クロスメンバ18Lの後側壁18Lrが略垂直に配置されたことにより、キャビン部20に前方への慣性力が作用した際にその後側壁18Lrの下部が後方に傾斜するため、キャビン部20を下方に引き下げようとする面内力が発生し、キャビン部20のピッチング挙動に対してキャビン部20後部が上方に持ち上がるのを抑制することができる。
このとき、下側クロスメンバ18Lの下側壁18Llが変形する際に、リヤフロアパネルFPが変形するのを上側クロスメンバ18Uで阻止できるようになっている。
図17〜図19は本発明の第6実施形態を示し、前記第5実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図17は車体の側面図、図18は図17中C部の拡大図、図19は図17中C部の前面衝突状態を示す拡大図である。
本実施形態の車体構造は基本的に第1実施形態と同様の構成となり、図17に示すようにキャビン部20はフロントマウント部30およびリヤマウント部40を介して車台フレーム10に連結され、リヤマウント部40は図18に示すようにリヤブッシュ42およびリヤ結合板41を備えて、キャビン部20のリヤクロスメンバ26Rと車台フレーム10のリヤマウントステー45とを連結するようになっている。
また、本実施形態にあっても前記リヤクロスメンバ18は、第5実施形態と同様にリヤフロアパネルFPに形成した段差部Sの上面に接合される断面略台形状の上側クロスメンバ18Uと、前記段差部Sの下面に接合される断面略L字状の下側クロスメンバ18Lとで形成され、前記リヤマウント部40のリヤ結合板41は下側クロスメンバ18Lにリヤ取付ボルト44を介して結合される。
そして、本実施形態ではリヤマウント部40のキャビン部20への取付部に、リヤマウント部40のリヤ易破断部49の破断強度よりも小さい破断強度となるエネルギー吸収手段としてのキャビン側易破断部76を設けてある。
前記キャビン側易破断部76は、図18に示すように下側クロスメンバ18Lに形成され、該下側クロスメンバ18Lの後側壁18Lrを略垂直に配置するとともに、下側壁18Llの前部を上方に傾斜しつつリヤフロアパネルFPの段差部Sに連なる角部Cに沿ってく字状に折曲し、その折曲部分の前側と後側をリヤフロアパネルFPの角部Cに前側溶接W1と後側溶接W2をもって接合してある。このとき前側溶接W1と後側溶接W2の接合強度はW1>W2となっている。
以上の構成により本実施形態の車体構造によれば、前面衝突によりフロントマウント部30のフロント易破断部39が破断した後、キャビン部20に作用する前方への慣性力がリヤマウント部40に作用すると、下側クロスメンバ18Lにはリヤ結合板41から車両後方への引張り力が作用し、図19に示すように下側クロスメンバ18Lは下側壁18Llが水平方向に伸展しつつ後側溶接W2が破断し、かつ、後側壁18Lrの下部が後方に傾斜する。
このとき、前記後側溶接W2が破断する際の剥離力により、フロントマウント部30の破断からリヤマウント部40が破断されるまでの入力荷重を吸収することができ、キャビン部20に入力される衝撃を緩和することができる。
勿論、前記下側フロスメンバ18Lの強度や剛性は、通常の走行状態では後側溶接W2の破断や下側壁18Llの変形が発生しないように設定される。
また、本実施形態にあっては第5実施形態と同様に、キャビン部20に前方への慣性力が作用した際にその後側壁18Lrの下部が後方に傾斜するため、キャビン部20を下方に引き下げようとする面内力が発生して、キャビン部20のピッチング挙動に対してキャビン部20後部が上方に持ち上がるのを抑制することができる。
本実施形態にあっても前記後側溶接W2が破断する際に、リヤフロアパネルFPが変形するのを上側クロスメンバ18Uで阻止できるようになっている。
ところで、本発明の車体構造は前記第1〜第6実施形態に例をとって説明したが、これら実施形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の実施形態を各種採用することができ、例えば、フロントマウント部30およびリヤマウント部40のフロント・リヤ結合板31,41は、キャビン部20との間にフロントブッシュ32,42を介在させる一方、車台フレーム10に直接結合させてもよい。
本発明の第1実施形態における車体全体の分解斜視図。 本発明の第1実施形態におけるフロントマウント部を拡大した分解斜視図。 本発明の第1実施形態におけるリヤマウント部を拡大した分解斜視図。 本発明の第1実施形態におけるエネルギー吸収手段の反力特性図。 本発明の第1実施形態における前面衝突の初期段階を示す側面図。 本発明の第1実施形態における前面衝突の後半段階を示す側面図。 本発明の第1実施形態における前面衝突時におけるキャビン部の前後方向減速度を示す特性図である。 本発明の第2実施形態における車体全体の分解斜視図。 本発明の第2実施形態におけるリヤマウント部を拡大した分解斜視図。 図9中A部の拡大斜視図。 本発明の第3実施形態におけるエネルギー吸収手段を示す車台フレームの要部拡大斜視図。 本発明の第4実施形態における非衝突状態にあるリヤマウント部のリヤ結合板を示す斜視図。 本発明の第4実施形態における衝突状態にあるリヤマウント部のリヤ結合板を示す斜視図。 本発明の第5実施形態における車体の側面図。 図14中B部の拡大図。 図14中B部の前面衝突状態を示す拡大図。 本発明の第6実施形態における車体の側面図。 図17中C部の拡大図。 図17中C部の前面衝突状態を示す拡大図。
符号の説明
10 車台フレーム
20 キャビン部
30 フロントマウント部
31 フロント結合板(結合部材)
32 フロントブッシュ
33 フロント連結ボルト(連結部材)
34 フロント取付ボルト(固定手段)
39 易破断部
39a くびれ部
40 リヤマウント部
41 リヤ結合板(結合部材)
42 リヤブッシュ
43 リヤ連結ボルト(連結部材)
44 リヤ取付ボルト(固定手段)
48 ワッシャ
49 易破断部
49a くびれ部
50,52 エネルギー吸収手段
51 覆い板
60 上下移動抑制手段
70 フレーム側易変形部
71 フレーム側易圧潰部
74 キャビン側易変形部
76 キャビン側易破断部

Claims (13)

  1. 車輪およびパワートレーンユニットを搭載する車台フレームと、乗員の居住空間であるキャビン部と、を分離してそれぞれを独立構造とした車体構造において、
    車台フレームとキャビン部とをキャビン部の車両前部および車両後部でそれぞれ連結するフロントマウント部およびリヤマウント部と、
    フロントマウント部およびリヤマウント部にそれぞれ設けられ、衝突荷重入力によって破断して車台フレームとキャビン部との連結を解除する易破断部と、を備え、
    フロントマウント部の易破断部の破断強度をリヤマウント部の易破断部よりも小さく設定したことを特徴とする車体構造。
  2. フロントマウント部およびリヤマウント部は、車台フレームとキャビン部とに跨って配置される結合部材と、結合部材の一端部を車台フレームまたはキャビン部の一方にブッシュを介して連結する連結部材と、結合部材の他端部を車台フレームまたはキャビン部の他方に固定する固定手段と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の車体構造。
  3. 易破断部は、前記結合部材の車台フレームとキャビン部との両連結部間に形成されるくびれ部であることを特徴とする請求項2に記載の車体構造。
  4. 車台フレームとキャビン部との間に、フロントマウント部の易破断部の破断からリヤマウント部の易破断部が破断されるまでの入力荷重を吸収するエネルギー吸収手段を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の車体構造。
  5. エネルギー吸収手段は、初期変位時は低く、かつ、後半変位時は高くなる反力特性を備えたことを特徴とする請求項4に記載の車体構造。
  6. エネルギー吸収手段は、連結部材を車台フレームまたはキャビン部の一方に車両前後方向の移動を可能に取り付ける前後方向長穴と、前面衝突時にこの前後方向長穴のキャビン部が移動する側を覆って前記連結部材に移動抵抗を付加する覆い板と、を備えたことを特徴とする請求項4〜5のいずれか1つに記載の車体構造。
  7. リヤマウント部は、車台フレームとキャビン部との上下方向の相対移動を積極的に規制する上下移動抑制手段を備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の車体構造。
  8. エネルギー吸収手段は、車台フレームのリヤマウント部よりも車両前方部分に設けられ、リヤマウント部の易破断部の破断強度よりも小さい座屈強度となるフレーム側易変形部を備えたことを特徴とする請求項4〜7のいずれか1つに記載の車体構造。
  9. エネルギー吸収手段は、車台フレームのリヤマウント部よりも車両前方部分に設けられ、リヤマウント部の易破断部の破断強度よりも小さい圧潰強度となるフレーム側易圧潰部を備えたことを特徴とする請求項4〜7のいずれか1つに記載の車体構造。
  10. エネルギー吸収手段は、リヤ結合部材の他端部に形成されて車両前後方向に延びる前後方向長穴と、この前後方向長穴に挿通されて所定の締付けトルクをもって車台フレームまたはキャビン部の他方に固定する取付ボルトと、を備え、前面衝突時にリヤ結合部材と車台フレームまたはキャビン部の他方との相対移動を許容することを特徴とする請求項4〜9のいずれか1つに記載に車体構造。
  11. エネルギー吸収手段は、リヤマウント部のキャビン部への取付部に、リヤマウント部の易破断部の破断強度よりも小さい変形強度となるキャビン側易変形部を備えたことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載の車体構造。
  12. エネルギー吸収手段は、リヤマウント部のキャビン部への取付部に、リヤマウント部の易破断部の破断強度よりも小さい破断強度となるキャビン側易破断部を備えたことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載の車体構造。
  13. 車輪およびパワートレーンユニットを搭載する車台フレームと、乗員の居住空間であるキャビン部と、を分離してそれぞれを独立構造とし、これら車台フレームとキャビン部とを、それぞれ易破断部を設けたフロントマウント部およびリヤマウント部を介してキャビン部の車両前部および車両後部でそれぞれ連結し、前面衝突時にフロントマウント部をリヤマウント部よりも先行して破断させて車台フレームとキャビン部との連結を解除することを特徴とする車体結合方法。
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