JP2008126927A - 車体前部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】前突時にフロントサイドフレーム、サブフレームに入力される荷重を、結合メンバにより、エプロンレインフォースメントに分岐伝達して、荷重分散を図り、フロントサイドフレームのキックアップ部の折れ変形を防止し、通常走行時には、サブフレームからフロントサイドフレームに入力される荷重を分散して、サブフレーム取付け位置の変位を規制して、かつサスタワー部の補強も同時に行なう車体前部構造を提供する。
【解決手段】サスタワー部23の近傍位置には、フロントサイドフレーム1下方に配置されるサブフレーム10が結合され、結合メンバ25のフロントサイドフレーム1との結合部が、サブフレーム10のフロントサイドフレーム1との結合位置に対応する位置に設定されたことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

この発明は、サスタワー部に沿ってフロントサイドフレームとエプロンレインフォースメントとを結合する結合メンバが設けられたような車体前部構造に関する。
一般に、エンジンルームの左右両側において車両の前後方向に延びる左右一対のフロントサイドフレームは、そのキックアップ部を介してフロアパネル下部のフロアフレームと連続するように設けられているが、正面衝突時の衝突時に上述のフロントサイドフレームに衝撃荷重が入力した場合、そのキックアップ部が破損、座屈する問題点があった。
このような問題点を解決するために、特許文献1または特許文献2に開示された車体前部構造が既に発明されている。
特許文献1に開示された構造は、側面視で直線状に設けられる結合メンバが、フロントサイドフレームにおけるサスタワーの配設位置からカウルサイドとしてのエプロンレインフォースメントの後部とカウルの車幅方向両端部に延び、結合メンバがサスタワーの外周面に溶着され、また結合メンバの前端部が、サスタワーの配設位置の前端部すなわちサスタワーの前壁部の側方におけるフロントサイドフレームの上面からカウルサイドに延びるように配置されていて、フロントサイドフレームに作用する衝突荷重を、結合メンバを介してエプロンレインフォースメントに分散させ、かつ、サスタワーを上記結合メンバにて補強するものである。
特許文献2に開示された構造は、サスタワーの前部において、フロントサイドフレームとホイールアーチ部とエプロンレインフォースメントとを補強すべく前部補強部材を設けると共に、サスタワーの後部においてフロントサイドフレーム、サスタワー、ダッシュロアパネルの三者に跨がるように荷重伝達部材としての後部補強部材を設け、フロントサイドフレームに作用する衝突荷重を分散させるものである。
しかしながら、これらの各特許文献1,2の何れにおいても、結合メンバと、ぺリメータフレームのようなサブフレームとの関連構造については何等開示されていない。
特開2003−182633号公報 特開2006−21590号公報
そこで、この発明は、サスタワー部に沿ってフロントサイドフレームとエプロンレインフォースメントとを結合する結合メンバを設けたものにおいて、サスタワー部の近傍位置に、フロントサイドフレームの下方に配置されるサブフレームを結合し、結合メンバのフロントサイドフレームとの結合部を、サブフレームのフロントサイドフレームとの結合位置に対応する位置に設定することで、前突時にフロントサイドフレームおよびサブフレームに入力される荷重を、結合メンバにより、エプロンレインフォースメントに分岐伝達して、荷重分散を図り、これにより、フロントサイドフレームのキックアップ部の折れ変形を防止することができると共に、通常走行時には、サブフレームからフロントサイドフレームに入力される荷重を分散して、このサブフレーム取付け位置の変位を規制して、操縦安定性の向上を図り、かつサスタワー部の補強も同時に行なうことができる車体前部構造の提供を目的とする。
この発明による車体前部構造は、左右一対のフロントサイドフレームと、ヒンジピラーから前方に突出するエプロンレインフォースメントと、車内側下端部がフロントサイドフレームに結合され、車外側上端部がエプロンレインフォースメントに結合されたサスタワー部と、サスタワー部に沿ってフロントサイドフレームとエプロンレインフォースメントとを結合する結合メンバと、が設けられた車体前部構造であって、上記サスタワー部の近傍位置には、フロントサイドフレーム下方に配置されるサブフレームが結合され、上記結合メンバのフロントサイドフレームとの結合部が、上記サブフレームのフロントサイドフレームとの結合位置に対応する位置に設定されたものである。
上記構成によれば、サスタワー部に沿ってフロントサイドフレームとエプロンレインフォースメントとを結合する結合メンバを設け、この結合メンバのフロントサイドフレームとの結合部が、サブフレームのフロントサイドフレームとの結合位置に対応するので、車両の前突時にフロントサイドフレームおよびサブフレームに入力された衝撃荷重を、結合メンバによって、エプロンレインフォースメントに分岐伝達して、荷重分散を図り、これにより、フロントサイドフレームのキックアップ部の折れ変形を防止することができる。
また、通常走行時においては、サブフレームからフロントサイドフレームに入力される荷重、結合メンバを介してエプロンレインフォースメントに分散することができ、このサブフレームの取付け位置の変位を規制して、操縦安定性の向上を図ることができると共に、上記結合メンバにてサスタワー部の補強も同時に行なうことができる。
この発明の一実施態様においては、上記結合メンバとサブフレームとが上記フロントサイドフレームに対して共締め固定されたものである。
上記構成によれば、フロントサイドフレームに対する結合メンバとサブフレームとの取付けを共通化することができる。
この発明の一実施態様においては、上記フロントサイドフレームを上下に貫通するボルトが設けられ、フロントサイドフレーム下方にサブフレームを結合し、フロントサイドフレーム上方に結合メンバを結合したものである。
上記構成によれば、フロントサイドフレームを上下に貫通するボルト、すなわち、貫通ボルトにより前突時の荷重をフロントサイドフレームおよびサブフレームから確実に結合メンバに伝達することができる。
この発明の一実施態様においては、上記フロントサイドフレームの上面と、結合メンバの上面とが、車体前後方向に連続するようにフロントサイドフレームの結合メンバとの結合部前部に突部を形成したものである。
上記構成によれば、フロントサイドフレーム上記突部を設けたので、前突時にフロントサイドフレームに入力される荷重を効率よく結合メンバに伝達することができる。すなわち、フロントサイドフレームの上部稜線に沿う入力荷重が上記突部を介して結合メンバの前部に伝達されるので、荷重伝達効率の向上を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記突部の上面とフロントサイドフレームの上面とを面一状に形成したものである。
上記構成によれば、バッテリ搭載性の向上を図ることができる。特に、この構成は、バッテリが搭載される車両左側において有効となる。
この発明の一実施態様においては、上記結合メンバは閉断面構造の中空部材にて構成されたものである。
上記構成によれば、結合メンバを中空部材(閉断面部材)にて構成したので、板金スタンプ方式と比較して、荷重伝達をより一層確実に行なうことができる。
この発明によれば、サスタワー部に沿ってフロントサイドフレームとエプロンレインフォースメントとを結合する結合メンバを設けたものにおいて、サスタワー部の近傍位置に、フロントサイドフレームの下方に配置されるサブフレームを結合し、結合メンバのフロントサイドフレームとの結合部を、サブフレームのフロントサイドフレームとの結合位置に対応する位置に設定したので、前突時にフロントサイドフレームおよびサブフレームに入力される荷重を、結合メンバにより、エプロンレインフォースメントに分岐伝達して、荷重分散を図り、これにより、フロントサイドフレームのキックアップ部の折れ変形を防止することができると共に、通常走行時には、サブフレームからフロントサイドフレームに入力される荷重を分散して、このサブフレーム取付け位置の変位を規制して、操縦安定性の向上を図り、かつサスタワー部の補強も同時に行なうことができる効果がある。
前突時には、フロントサイドフレーム、サブフレームに入力される荷重を、結合メンバにて、エプロンレインフォースメントに分岐伝達し、通常走行時には、サブフレームからフロントサイドフレームに入力される荷重を分散して、該サブフレーム取付け位置の変位を規制し、かつ同時にサスタワー部の補強も行なうという目的を、左右一対のフロントサイドフレームと、ヒンジピラーから前方に突出するエプロンレインフォースメントと、車内側下端部をフロントサイドフレームに結合し、車外側上端部をエプロンレインフォースメントに結合したサスタワー部と、サスタワー部に沿ってフロントサイドフレームとエプロンレインフォースメントとを結合する結合メンバと、を設けたものにおいて、上記サスタワー部の近傍位置には、フロントサイドフレーム下方に配置されるサブフレームを結合し、上記結合メンバのフロントサイドフレームとの結合部を、上記サブフレームのフロントサイドフレームとの結合位置に対応するという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車体前部構造を示し、図1、図2において、エンジンルームの左右両側を車両の前後方向に延びる左右一対のフロントサイドフレーム1,1を設けている。このフロントサイドフレーム1は図4に示すように、フロントサイドフレームインナ2とフロントサイドフレームアウタ3とを接合固定して、車両の前後方向に延びる閉断面4を備えた車体剛性部材である。
左右一対のフロントサイドフレーム1,1の前端部には、フランジ5,6を介して左右のクラッシュカン7,7を取付けると共に、これら左右のクラッシュカン7,7相互間には車幅方向に延びるバンパビーム8を取付け、また、クラッシュカン7と対応するバンパビーム8の前部には左右一対のプリクラッシュカン9,9をそれぞれ接合固定している。
一方、上述のフロントサイドフレーム1の下方には、フロントサスペンションのロアアーム(図示せず)の取付基部を成すサブフレームとしてのぺリメータフレーム10が配置されている。
このぺリメータフレーム10は、フロントサイドフレーム1,1の下方において前後方向に延びる左右一対のフレームサイド部10S,10Sと、フレームサイド部10S,10Sの前部相互間を接続すべく車幅方向に延びるフレーム前部10Fと、フレームサイド部10S,10Sの後部相互間を接続すべく車幅方向に延びるフレーム後部10Rとを方形枠状に組合わせたもので、フレーム後部10Rよりも前方におけるフレームサイド部10S,10Sの上面には、上方に立上がる突出部11を一体的に形成している。
また、上述のぺリメータフレーム10におけるフレームサイド部10S,10Sの前端には、フランジ12を介してクラッシュカン13を接続し、左右一対のクラッシュカン13,13相互間には車幅方向に延びる車幅方向部材14を張架している。
この車幅方向部材14の上下位置は、歩行者の膝より下方に位置し、歩行者安全を考慮して、車両と歩行者との接触時に、歩行者の足を払って、該歩行者の上体をボンネット上部に倒伏させる所謂足払い部材である。
一方、エンジンルームと車室とを前後方向に仕切るダッシュロアパネル15を設け、このダッシュロアパネル15の下部には、後方に向けて水平に延び、車室の底面を形成するフロアパネル16を連設すると共に、このフロアパネル16の車幅方向中央には、車室内に突出して前後方向に延びるトンネル部17を、一体または一体的に形成している。
また、上述のフロアパネル16の左右両サイドには、車両の前後方向に延びるサイドシルを接続している。このサイドシルは、サイドシルインナ18と、サイドシルアウタとを接合して、前後方向に延びるサイドシル閉断面をもった車体剛性部材である。
さらに、上述のトンネル部17を跨いで、左右のサイドシルインナ18,18間を車幅方向に接続する前後のクロスメンバ19,20を設け、これら各クロスメンバ19,20と、フロアパネル16との間には、車幅方向に延びる閉断面を形成している。
ところで、ヒンジピラー21から前方に突出するエプロンレインフォースメント22を設けている。そして、車内側下端部がフロントサイドフレーム1に結合され、車外側上端部がエプロンレインフォースメント22に結合されたサスタワー部23を設けている。このサスタワー部23にはホイールアーチ部24が一体または一体的に形成されている。
しかも、上述のサスタワー部23に沿ってフロントサイドフレーム1とエプロンレインフォースメント22とを結合する結合メンバ25を設けている。この結合メンバ25は閉断面構造の中空部材(角パイプ部材)により構成されたものである。
なお、図1において、26はダッシュロアパネル15の上部に接合されて車幅方向に延びるダッシュアッパパネル、27はダッシュアッパパネル26の上部に接合されて車幅方向に延び、かつカウル閉断面を形成するカウルパネル、28はフロントピラー、29はセンタピラーである。
図3は車体前部構造を車幅方向の内方かつ後方から見た状態で示す斜視図、図4は図2のA−A線矢視断面図であって、上述のサスタワー部23の後部近傍位置には、フロントサイドフレーム1の下方に配置されるぺリメータフレーム10が結合されるが、図2、図3に示すように、結合メンバ25の下端部25Aとフロントサイドフレーム1との結合部に対応して、該フロントサイドフレーム1には、その上面がフラットな取付け座部1aが一体形成され、この取付け座部1aと上下方向に対応して該フロントサイドフレーム1の下部には、下面がフラットな取付け面30aを有するサスマウントブラケット30が接合固定されている。
図4に示すように、上述のサスマウントブラケット30はフロントサイドフレームインナ2のエンジンルーム側の縦壁面下部と、該フロントサイドフレームインナ2の接合フランジ部2aとに跨がって接合固定されたもので、フロントサイドフレーム1の取付け座部1a上部に結合メンバ25を配設し、サスマウントブラケット30の取付け面30a下部に、ぺリメータフレーム10の突出部11に設けられたマウント部31を配設して、これら三者、すなわち、結合メンバ25、フロントサイドフレーム1、マウント部31の三者を上下方向に貫通する長尺のボルト32と、ナット33とを用いて、結合メンバ25とぺリメータフレーム10のマウント部31とを、フロントサイドフレーム1に対して共締め固定している。
この場合、上述のサスマウントブラケット20の上面には、予めナット34を溶接固定し、長尺のボルト32を一旦、該ナット34に螺合し、このナット34から下方に突出した突出部に対してマウント部31を配置し、さらに該マウント部31を貫通して下方に突出したボルト32の下端部に上述のナット33を締結することで、弛み防止を図っている。
要するに、図1〜図4に示す如く、結合メンバ25のフロントサイドフレーム1との結合部が、上記ぺリメータフレーム10のフロントサイドフレーム1との結合位置に対応する位置に設定されたものである。
ここで、図2に示すように、ぺリメータフレーム10の前部は、フロントサイドフレーム1の前部下側に設けられたブラケット35に対して、マウント部36を介して取付けられており、ぺリメータフレーム10の後部は、ボルト37の位置においてボディに取付けられている。つまり、このぺリメータフレーム10は合計6点でボディに取付けられたものである。
図5は図2のB−B線矢視断面図であって、サスタワー部23の車外側の面には、フロントサスペンションのアッパアーム38(いわゆるAアーム)が設けられるが、このアッパアーム38の前後一対の車体側アームブッシュ39,39は、サスタワー部23の車外側面に接合固定した平面視略U字状のブラケット40,40を介して取付けられている。
前側の車体側アームブッシュ39は、サスタワー部23の車内側の面に予め溶接固定したナット41と、ボルト42とで取付けられている。
後側においては、サスタワー部23の後部に、L字状の結合メンバ配設部23aを一体形成し、この配設部23aに結合メンバ25の中間縦片部25Bを位置させると共に、上述のブラケット40と対応する結合メンバ25の中間縦片部25B後面に予めナット43を溶接固定し、ブラケット40、車体側アームブッシュ39、サスタワー部23、結合メンバ25を貫通するボルト44を設け、このボルト44と上述のナット43とを用いて、後側の車体側アームブッシュ39を上記ブラケット40に取付けている。
図6は図2の部分拡大断面図であって、サスタワー部23の後部上面23bには、L字状の結合メンバ配設部23cが一体形成されている。この配設部23cに結合メンバ25の中間横片部25Cが配設されるが、結合メンバ25とサスタワー部23との接合強度を考慮して、該結合メンバ25には、図3、図6に示すように、その中間横片部25Cと中間縦片部25Bとに跨がるように、予め固定パネル45が接合されており、この固定パネル45の前後のフランジ部45a,45bをサスタワー部23に接合固定している。
一方、上述のエプロンレインフォースメント22は、図3、図6、図7に示すように、エプロンレインフロント46と、エプロンレインインナ47と、エプロンレインリヤ48とを備えており、エプロンレインインナ47の車幅方向内方に一体形成したフランジ部49で、図3、図6に示すように、上述の固定パネル45の車外側端部を上方から押さえるように構成している。
図7は図6のC−C線矢視断面図であって、上側においてはエプロンレインインナ47とエプロンレインリヤ48とが接合固定され、下側においては、エプロンレインインナ47はダッシュアッパパネル26に接合固定され、エプロンレインリヤ48はヒンジピラー21を構成するヒンジピラーインナ50に接合固定されている。
しかも、エプロンレインフォースメント22の内部において、上述のエプロンレインインナ47にはL字状に屈曲形成されたレインフォースメント51を接合固定し、このレインフォースメント51のコーナ部上面に結合メンバ25における後端部25Dを接続している。
図8は図2のD−D線矢視断面図であって、結合メンバ25とヒンジピラー21との連結構造を示すものである。
上述のヒンジピラー21は、ヒンジピラーインナ50、ヒンジピラーレイン52、キャブサイドアウタ53を接合固定して構成されており、上下方向に延びるピラー閉断面54を有する車体剛性部材である。
上述の結合メンバ25の後端部25Dを、キャブサイドアウタ53の開口部53aとヒンジピラーレイン52の開口部52aとを介してピラー閉断面54内に挿入し、該後端部25Dを貫通する一対のスペーサ55,55を、ヒンジピラーインナ50とヒンジピラーレイン52との間に横架した状態で、ドアヒンジブラケット56をボルトアップする一対のボルト57,57を、ヒンジピラーインナ50に溶接固定された一対のナット58,58に締結することにより、上記後端部25Dを車体剛性部材としてのヒンジピラー21に連結固定したものである。
また、図8に示すように、結合メンバ25の中間横片部25Cと後端部25Dとの間には、コーナガセット59を斜交い状に張架して、該結合メンバ25それ自体の強度向上を図っている。
ところで、図2に側面図で示した構造に代えて、図9〜図12の構造を採用してもよい。
図9に示す構造は、前突時における衝撃荷重の伝達効率向上を図るために、フロントサイドフレーム1の上面と、結合メンバ25の下端部25A上面とが、車体前後方向に連続するように、フロントサイドフレーム1の結合メンバ25の下端部25Aとの結合部前部に、該フロントサイドフレーム1とは別体のブラケット60を用いて、突部61を形成し、この突部61の後端面と結合メンバ25の下端部25A前端面との間に、クリアランスを形成したものである。
このクリアランスを形成すると、ブラケット60等に多少の製作誤差があっても、突部61を形成するブラケット60をフロントサイドフレーム1に適切に連結固定することができる。
図10は、図9に示すクリアランスを零に設定したもので、このようにクリアランスをなくすと、前突時における衝撃荷重の伝達効率をさらに向上させることができる。
図11は、フロントサイドフレーム1と別体のブラケット60を用いることなく、該フロントサイドフレーム1に上記突部61を一体形成したものである。このように構成すると、部品点数の削減を図ることができる。
図12は、フロントサイドフレーム1に一体形成された突部61の上面と、フロントサイドフレーム1の上面(この実施例ではフロントサイドフレームインナ2の上面)とを面一状かつフラットに形成したものであり、特に、この構成を車両左側に採用すると、バッテリ搭載性の向上を図ることができる。
なお、図9〜図12において前図と同一の部分には同一符号を付している。また、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示し、矢印INは車両内方を示し、矢印OUTは車両外方を示し、矢印UPは車両上方を示す。
このように上記実施例の車体前部構造は、左右一対のフロントサイドフレーム1と、ヒンジピラー21から前方に突出するエプロンレインフォースメント22と、車内側下端部がフロントサイドフレーム1に結合され、車外側上端部がエプロンレインフォースメント22に結合されたサスタワー部23と、サスタワー部23に沿ってフロントサイドフレーム1とエプロンレインフォースメント22とを結合する結合メンバ25と、が設けられた車体前部構造であって、上記サスタワー部23の後部近傍位置には、フロントサイドフレーム1下方に配置されるサブフレーム(ぺリメータフレーム10参照)が結合され、上記結合メンバ25のフロントサイドフレーム1との結合部が、上記サブフレーム(ぺリメータフレーム10)のフロントサイドフレーム1との結合位置に対応する位置に設定されたものである(図2参照)。
この構成によれば、サスタワー部23に沿ってフロントサイドフレーム1とエプロンレインフォースメント22とを結合する結合メンバ25を設け、この結合メンバ25のフロントサイドフレーム1との結合部が、サブフレーム(ぺリメータフレーム10)のフロントサイドフレーム1との結合位置に対応するので、車両の前突時にフロントサイドフレーム1およびサブフレーム(ぺリメータフレーム10)に入力された衝撃荷重を、結合メンバ25によって、エプロンレインフォースメント22に分岐伝達して、荷重分散を図り、これにより、フロントサイドフレーム1のキックアップ部の折れ変形を防止することができる。
また、通常走行時においては、サブフレーム(ぺリメータフレーム10)からフロントサイドフレーム1に入力される荷重、結合メンバ25を介してエプロンレインフォースメント22に分散することができ、このサブフレーム(ぺリメータフレーム10)の取付け位置の変位を規制して、操縦安定性の向上を図ることができると共に、上記結合メンバ25にてサスタワー部23の補強も同時に行なうことができる。
さらに、上記結合メンバ25とサブフレーム(ぺリメータフレーム10)とが上記フロントサイドフレーム1に対して共締め固定されたものである(図4参照)。
この構成によれば、フロントサイドフレーム1に対する結合メンバ25とサブフレーム(ぺリメータフレーム10)との取付けを共通化することができる。
加えて、上記フロントサイドフレーム1を上下に貫通するボルト32が設けられ、フロントサイドフレーム1下方にサブフレーム(ぺリメータフレーム10)を結合し、フロントサイドフレーム1上方に結合メンバ25を結合したものである。
この構成によれば、フロントサイドフレーム1を上下に貫通するボルト32、すなわち、貫通ボルトにより前突時の荷重をフロントサイドフレーム1およびサブフレーム(ぺリメータフレーム10)から確実に結合メンバ25に伝達することができる。
しかも、上記フロントサイドフレーム1の上面と、結合メンバ25の上面(該結合メンバ25における下端部25Aの上面参照)とが、車体前後方向に連続するようにフロントサイドフレーム1の結合メンバ25との結合部前部に突部61を形成したものである(図9〜図12参照)。
この構成によれば、フロントサイドフレーム1に上記突部61を設けたので、前突時にフロントサイドフレーム1に入力される荷重を効率よく結合メンバ25に伝達することができる。すなわち、フロントサイドフレーム1の上部稜線に沿う入力荷重が上記突部61を介して結合メンバ25の前部に伝達されるので、荷重伝達効率の向上を図ることができる。
また、上記突部61の上面とフロントサイドフレーム1の上面とを面一状に形成したものである(図12参照)。
この構成によれば、バッテリ搭載性の向上を図ることができる。特に、この構成は、バッテリが搭載される車両左側において有効となる。
さらに、上記結合メンバ25は閉断面構造の中空部材にて構成されたものである(図4参照)。
この構成によれば、結合メンバ25を中空部材(閉断面部材)にて構成したので、板金スタンプ方式と比較して、荷重伝達をより一層確実に行なうことができる。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明のサブフレームは、実施例のぺリメータフレーム10に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、上記結合メンバ25は、角パイプ等の閉断面構造の中空部材に代えて、板部材を屈曲形成して構成してもよい。
また、上記結合メンバ25のフロントサイドフレーム1との結合部をサスタワー部23の後部近傍位置に設定したが、前部や前後方向中間部等に設定するように構成することもできる。この場合、ペリメータフレーム10の突出部11も同様に上記実施例よりも前側に設定されることになる。
本発明の車体前部構造を示す斜視図 図1の要部側面図 図2の要部の斜視図 図2のA−A線矢視断面図 図2のB−B線矢視断面図 図2の部分拡大断面図 図6のC−C線矢視断面図 図2のD−D線矢視断面図 車体前部構造の他の実施例を示す側面図 突部の他の実施例を示す側面図 突部のさらに他の実施例を示す側面図 突部のさらに他の実施例を示す側面図
符号の説明
1…フロントサイドフレーム
10…ぺリメータフレーム(サブフレーム)
21…ヒンジピラー
22…エプロンレインフォースメント
23…サスタワー部
25…結合メンバ
32…ボルト
61…突部

Claims (6)

  1. 左右一対のフロントサイドフレームと、
    ヒンジピラーから前方に突出するエプロンレインフォースメントと、
    車内側下端部がフロントサイドフレームに結合され、車外側上端部がエプロンレインフォースメントに結合されたサスタワー部と、
    サスタワー部に沿ってフロントサイドフレームとエプロンレインフォースメントとを結合する結合メンバと、が設けられた車体前部構造であって、
    上記サスタワー部の近傍位置には、フロントサイドフレーム下方に配置されるサブフレームが結合され、
    上記結合メンバのフロントサイドフレームとの結合部が、上記サブフレームのフロントサイドフレームとの結合位置に対応する位置に設定された
    車体前部構造。
  2. 上記結合メンバとサブフレームとが上記フロントサイドフレームに対して共締め固定された
    請求項1記載の車体前部構造。
  3. 上記フロントサイドフレームを上下に貫通するボルトが設けられ、
    フロントサイドフレーム下方にサブフレームを結合し、フロントサイドフレーム上方に結合メンバを結合した
    請求項2記載の車体前部構造。
  4. 上記フロントサイドフレームの上面と、結合メンバの上面とが、車体前後方向に連続するようにフロントサイドフレームの結合メンバとの結合部前部に突部を形成した
    請求項1〜3の何れか1に記載の車体前部構造。
  5. 上記突部の上面とフロントサイドフレームの上面とを面一状に形成した
    請求項4記載の車体前部構造。
  6. 上記結合メンバは閉断面構造の中空部材にて構成された
    請求項1〜5の何れか1に記載の車体前部構造。
JP2006316772A 2006-11-24 2006-11-24 車体前部構造 Expired - Fee Related JP4872624B2 (ja)

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