JP2007235857A - 積層型共振器およびフィルタ - Google Patents

積層型共振器およびフィルタ Download PDF

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Abstract

【課題】小型化および低損失化を実現することができ、また、平衡信号をバランス特性に優れた状態で伝送することができる積層型共振器およびフィルタを提供する。
【解決手段】インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器10,20を備える。一方の1/4波長共振器10は、コムライン結合するように積層配置された複数の導体線路11,12,…1nで構成されている。複数の導体線路11,12,…1nがコムライン結合するように積層配置されていることで、一方の1/4波長共振器10の導体厚が仮想的に厚くなり、導体損失が少なくなる。同様に、他方の1/4波長共振器20がコムライン結合された複数の導体線路21,22,…2nで構成されていることで、他方の1/4波長共振器20の導体厚が仮想的に厚くなり、導体損失が少なくなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の導体が積層された積層型共振器およびそれを用いて構成されたフィルタに関する。
例えば携帯電話機等の無線通信機器に用いられるフィルタには小型化および低損失化の要求がある。そのため、フィルタを構成する共振器にも、小型化および低損失化が求められている。ここで、平衡端子を備えたフィルタとして、例えば不平衡入力−平衡出力型のバンドパスフィルタが知られている。このようなフィルタとして、バランを使用するものがある。バランは、不平衡信号(アンバランス信号)と平衡信号(バランス信号)とを相互変換するものである。なお、不平衡信号を伝送する線路では、グランド電位に対する1本の信号線の電位により信号が伝送される。平衡信号を伝送する線路では、一対の信号線間の電位差により信号が伝送される。平衡信号は、一対の信号線間を伝送する各信号の位相が互いに180°異なり、かつ振幅がほぼ等しければ、一般にバランス特性に優れた状態といえる。
図23は、バランの一般的な構造を示している。このバランは、1/2波長(λ/2)共振器201と、第1および第2の1/4波長共振器202,203とを備えている。1/2波長共振器201は、両端が開放(オープン)端とされ、一方の開放端に不平衡入力端子211が接続されている。第1および第2の1/4波長共振器202,203のそれぞれの短絡(ショート)端が、1/2波長共振器201の各開放端に対向するように1/2波長共振器201に対向して配置されている。第1および第2の1/4波長共振器202,203のそれぞれの開放端には、平衡出力端子212,213が接続され、一対の平衡出力端子が形成されている。
この構造を有するバランとして、特許文献1および特許文献2に記載の積層型バラントランスがある。特許文献1および特許文献2では、各共振器をスパイラル状の導体の線路パターンで形成し、その導体の線路パターンを複数の誘電体基板上に形成して積層構造にすることで、小型化を図っている。また、特許文献3および特許文献4には、平衡出力型のバンドパスフィルタとして、1/2波長共振器を用いた積層型バンドパスフィルタが記載されている。
特開2002−190413号公報 特開2003−007537号公報 特開2005−045447号公報 特開2005−080248号公報
しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載の積層型バラントランスでは、全体の大きさが1/2波長共振器の大きさ(動作周波数の1/2波長の大きさ)によって制限されてしまい、小型化が困難である。また特許文献1および特許文献2には、各共振器をスパイラル構造にすることも開示されているが、その場合には線路間の不要な結合や物理的な配置のバランスが理想状態から崩れる等の理由で、平衡出力したときの振幅バランスや位相バランスが崩れ、所望の特性が得られないという問題もある。特許文献3および特許文献4に記載の積層型バンドパスフィルタについても同様に、基本的に1/2波長共振器を用いているので、全体の大きさが1/2波長共振器の大きさによって制限されてしまい、小型化が困難である。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、小型化および低損失化を実現することができる積層型共振器およびフィルタを提供することにある。また、本発明の第2の目的は、平衡信号をバランス特性に優れた状態で伝送することができる積層型共振器およびフィルタを提供することにある。
本発明による積層型共振器は、インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器を備え、一対の1/4波長共振器の各1/4波長共振器が、コムライン結合するように積層配置された複数の導体線路で構成されているものである。
なお、本発明による積層型共振器において、「インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器」とは、一方の1/4波長共振器の開放端と他方の1/4波長共振器の短絡端とが対向すると共に、一方の1/4波長共振器の短絡端と他方の1/4波長共振器の開放端とが対向するように配置されることで、互いに電磁結合された共振器のことをいう。また、「コムライン結合された複数の導体線路」とは、互いの短絡端同士が対向すると共に、互いの開放端同士が対向するように配置された導体線路群のことをいう。
本発明による積層型共振器において、一対の1/4波長共振器は、インターディジタル結合していないときの各1/4波長共振器の単体での共振周波数をf0としたとき、単体での共振周波数f0よりも高い第1の共振周波数f1で共振する第1の共振モードと単体での共振周波数f0よりも低い第2の共振周波数f2で共振する第2の共振モードとを有し、かつ、動作周波数が、第2の共振周波数f2となっていることが好ましい。
本発明による積層型共振器では、一対の1/4波長共振器の各1/4波長共振器が複数の導体線路で構成され、それら複数の導体線路がコムライン結合するように積層配置される。これにより、各1/4波長共振器の導体厚が仮想的に厚くなり、導体損失が少なくなる。
また、一対の1/4波長共振器が、インターディジタル結合された構成とされていることで、小型化が容易となる。ここで、一対の共振器をインターディジタル型で、かつ強く結合させると、インターディジタル結合させていないときの各共振器単体での共振周波数f0(例えば物理的な1/4波長の長さで決まる共振周波数)に対し周波数が高い第1の共振周波数f1で共振する第1の共振モードと、共振周波数f0よりも低い第2の共振周波数f2で共振する第2の共振モードとの2つのモードが現れ、共振周波数が2つに分離する。この場合において、物理的な長さに対応する共振周波数f0よりも周波数の低い第2の共振周波数f2を、共振器としての動作周波数に設定することで、動作周波数を共振周波数f0に設定した場合よりも小型化が図られる。例えば2.4GHz帯を通過周波数としたフィルタを設計する場合、物理的な長さを例えば8GHzに対応させた1/4波長共振器を用いることができる。これは、物理的な長さを2.4GHz帯に対応させた1/4波長共振器とした場合よりも小型のものとなる。また、周波数の低い第2の共振モードでは、各導体群の各共振器に同方向に電流iが流れ、擬似的に導体厚みが増えることで、導体損失が少なくなる。
本発明による積層型共振器において、一対の1/4波長共振器の一方の1/4波長共振器に一方の端子が接続されると共に、他方の1/4波長共振器に他方の端子が接続された一対の平衡端子をさらに備えていても良い。
この場合において、一対の1/4波長共振器が、回転対称軸を有し全体として回転対称な構造とされ、一対の平衡端子が、回転対称軸に対して互いに回転対称となる位置において一対の1/4波長共振器に接続されていることが好ましい。このような構成とすることで、平衡信号がバランス特性に優れた状態で伝送される。
また、本発明による積層型共振器において、一対の1/4波長共振器を複数組備え、複数組の一対の1/4波長共振器が、互いに対向するように同一方向に積層配置され、かつ、複数組の一対の1/4波長共振器の各1/4波長共振器が、コムライン結合するように積層配置された複数の導体線路で構成されていても良い。
この構成の場合には、複数組の一対の1/4波長共振器における各1/4波長共振器がすべて同一方向に積層配置されるので、例えば複数組の一対の1/4波長共振器を平面方向に並列配置した場合に比べて省面積化しやすい。また、各1/4波長共振器がすべて同一方向に積層配置されていることで、一対の1/4波長共振器間の結合を強くしやすく、一対の平衡端子を接続したときに、広帯域な平衡信号がバランス特性に優れた状態で伝送される。
また、一対の1/4波長共振器を複数組備えた構成にした場合において、少なくとも1組の一対の平衡端子をさらに備え、かつ、複数組の一対の1/4波長共振器が回転対称軸を有し、全体として回転対称な構造とされ、一対の平衡端子の一方の端子と他方の端子とが、回転対称軸に対して互いに回転対称となる位置において複数組の一対の1/4波長共振器に接続されていても良い。このような構成とすることで、平衡信号がバランス特性に優れた状態で伝送される。
また、複数組の一対の1/4波長共振器において各1/4波長共振器を構成する導体線路の数が部分的に異なっていても良い。
本発明によるフィルタは、インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器を少なくとも1組有する第1の共振器と、第1の共振器に接続された一対の平衡端子と、インターディジタル結合された他の一対の1/4波長共振器を少なくとも1組有し、第1の共振器に電磁結合された第2の共振器とを備え、第1の共振器と第2の共振器とにおける各1/4波長共振器が、コムライン結合するように積層配置された複数の導体線路で構成されているものである。
なお、本発明によるフィルタにおいて、「インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器」とは、一方の1/4波長共振器の開放端と他方の1/4波長共振器の短絡端とが対向すると共に、一方の1/4波長共振器の短絡端と他方の1/4波長共振器の開放端とが対向するように配置されることで、互いに電磁結合された共振器のことをいう。また、「コムライン結合された複数の導体線路」とは、互いの短絡端同士が対向すると共に、互いの開放端同士が対向するように配置された導体線路群のことをいう。
本発明によるフィルタにおいて、第1の共振器における各一対の1/4波長共振器は、インターディジタル結合していないときの各1/4波長共振器の単体での共振周波数をf0としたとき、単体での共振周波数f0よりも高い第1の共振周波数f1で共振する第1の共振モードと単体での共振周波数f0よりも低い第2の共振周波数f2で共振する第2の共振モードとを有し、かつ、第1の共振器と第2の共振器とが第2の共振周波数f2で電磁結合されていることが好ましい。
本発明によるフィルタでは、第1の共振器と第2の共振器とにおける各1/4波長共振器が複数の導体線路で構成され、それら複数の導体線路がコムライン結合するように積層配置される。これにより、各1/4波長共振器の導体厚が仮想的に厚くなり、導体損失が少なくなる。
また、第1の共振器と第2の共振器とがそれぞれ、インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器で構成とされていることで、小型化が容易となる。ここで、一対の1/4波長共振器をインターディジタル型で、かつ強く結合させると、物理的な1/4波長の長さで決まる共振周波数f0(インターディジタル結合させていないときの各1/4波長共振器単体での共振周波数)に対し周波数が高い第1の共振周波数f1で共振する第1の共振モードと、共振周波数f0よりも低い第2の共振周波数f2で共振する第2の共振モードとの2つのモードが現れ、共振周波数が2つに分離する。この場合において、物理的な長さに対応する共振周波数f0よりも周波数の低い第2の共振周波数f2を、フィルタとしての通過周波数(動作周波数)に設定することで、フィルタとしての通過周波数を共振周波数f0に設定した場合よりも小型化が図られる。例えば2.4GHz帯を通過周波数としたフィルタを設計する場合、物理的な長さを例えば8GHzに対応させた1/4波長共振器を用いることができる。これは、物理的な長さを2.4GHz帯に対応させた1/4波長共振器とした場合よりも小型のものとなる。また、周波数の低い第2の共振周波数f2で共振する第2の共振モードは、一対の1/4波長共振器で互いに逆相となる励振モードなので、バランス特性に優れたものとなる。また、周波数の低い第2の共振モードでは、各導体群の各共振器に同方向に電流iが流れ、擬似的に導体厚みが増えることで、導体損失が少なくなる。
本発明によるフィルタにおいて、第1の共振器は、回転対称軸を有し全体として回転対称な構造とされ、一対の平衡端子の一方の端子と他方の端子とが、回転対称軸に対して互いに回転対称となる位置において第1の共振器に接続されていることが好ましい。このような構成とすることで、平衡信号がバランス特性に優れた状態で伝送される。
また、本発明によるフィルタにおいて、第1の共振器と第2の共振器とが、互いに対向するように同一方向に積層配置されていても良い。
この構成の場合には、第1の共振器と第2の共振器とを構成する各1/4波長共振器がすべて同一方向に積層配置されるので、例えば第1の共振器と第2の共振器とを平面方向に並列配置した場合に比べて省面積化しやすい。
また、本発明によるフィルタにおいて、第1の共振器と第2の共振器との間の中間段に配置され、インターディジタル結合された他の一対の1/4波長共振器を少なくとも1組有する第3の共振器をさらに備え、第3の共振器における各1/4波長共振器も、コムライン結合するように積層配置された複数の導体線路で構成されていても良い。
本発明の積層型共振器によれば、一対の1/4波長共振器の各1/4波長共振器を複数の導体線路で構成し、それら複数の導体線路をコムライン結合して積層配置するようにしたので、各1/4波長共振器の導体厚が仮想的に厚くなり、導体損失を少なくできる。また、一対の1/4波長共振器をインターディジタル結合させるようにしたので、小型化が容易となる。これらにより、小型化および低損失化を実現することができる。また、一対の1/4波長共振器が回転対称軸を有し全体として回転対称な構造とされ、一対の平衡端子を回転対称軸に対して互いに回転対称となる位置において一対の1/4波長共振器に接続するようにした場合には、平衡信号をバランス特性に優れた状態で伝送することができる。
本発明のフィルタによれば、第1の共振器と第2の共振器とにおける各1/4波長共振器を複数の導体線路で構成し、それら複数の導体線路をコムライン結合して積層配置するようにしたので、各1/4波長共振器の導体厚が仮想的に厚くなり、導体損失を少なくできる。また、第1の共振器と第2の共振器とをそれぞれ、インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器で構成するようにしたので、小型化が容易となる。これらにより、小型化および低損失化を実現することができる。また、第1の共振器が回転対称軸を有し全体として回転対称な構造とされ、一対の平衡端子の一方の端子と他方の端子とを、回転対称軸に対して互いに回転対称となる位置において第1の共振器に接続するようにした場合には、平衡信号をバランス特性に優れた状態で伝送することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
まず、本発明の第1の実施の形態に係る積層型共振器について説明する。
図1は、本実施の形態に係る積層型共振器の基本構成を示している。また、図2は、本実施の形態に係る積層型共振器の等価的な構成を示している。この積層型共振器は、例えばアンテナやフィルタを構成する部品として用いることができる。この積層型共振器は、互いにインターディジタル結合された一対の1/4波長共振器10,20と、一対の1/4波長共振器10,20に接続された一対の平衡端子4A,4Bとを備えている。
一方の1/4波長共振器10は、コムライン結合するように積層配置された複数の導体線路11,12,…1nで構成されている。複数の導体線路11,12,…1nは、上下方向に互いに隣接して所定間隔をあけて積層配置され、かつ、互いの短絡端同士が対向すると共に、互いの開放端同士が対向するように配置されることでコムライン結合されている。他方の1/4波長共振器20も同様に、上下方向に互いに隣接して所定間隔をあけて積層配置され、かつ、コムライン結合するように積層配置された他の複数の導体線路21,22,…2nで構成されている。他方の1/4波長共振器20において、複数の導体線路21,22,…2nは、一方の1/4波長共振器10における複数の導体線路11,12,…1nの開放端に対向する側の端部が短絡端とされ、複数の導体線路11,12,…1nの短絡端に対向する側の端部が開放端とされている。これにより、複数の導体線路21,22,…2nは、一方の1/4波長共振器10における複数の導体線路11,12,…1nとは対称的にコムライン結合されている。
ここで、複数の導体線路11,12,…1nを擬似的に全体として1つの共振器とし、もう一方の複数の導体線路21,22,…2nを擬似的に全体として他の1つの共振器として考えると、図2に示したように、等価的に、一端が開放端、他端が短絡端とされた一対の1/4波長共振器10,20がインターディジタル結合されている構造と考えることができる。なお、インターディジタル結合された一対の共振器とは、一方の共振器の開放端と他方の共振器の短絡端とが対向すると共に、一方の共振器の短絡端と他方の共振器の開放端とが対向するように配置されることで、互いに電磁結合された共振器のことをいう。
一対の1/4波長共振器10,20は、回転対称軸5を有し、全体的に回転対称な構造とされている。回転対称な構造とするため、複数の導体線路11,12,…1nともう一方の複数の導体線路21,22,…2nとが同数の導体線路で構成され、線路間隔も同一であることが好ましい。一対の1/4波長共振器10,20のうち、一方の1/4波長共振器10には一方の平衡端子4Aが接続され、他方の1/4波長共振器20には他方の平衡端子4Bが接続されている。一対の平衡端子4A,4Bは、回転対称軸5に対して互いに回転対称となる位置において、一対の1/4波長共振器10,20に接続されていることが好ましい。これにより、バランス特性に優れた状態にすることができる。なお、一対の平衡端子4A,4Bを複数組設けるようにしても良い。その場合にも、各組の一対の平衡端子4A,4Bがそれぞれ回転対称軸5に対して互いに回転対称となる位置において、一対の1/4波長共振器10,20に接続されていることが好ましい。
一対の1/4波長共振器10,20は、後述するように、強いインターディジタル結合がなされていることで、第1の共振周波数f1で共振する第1の共振モードと第1の共振周波数f1よりも低い第2の共振周波数f2で共振する第2の共振モードとを有している。より詳しくは、インターディジタル結合していないときの各1/4波長共振器10,20の単体での共振周波数をf0としたとき、単体での共振周波数f0よりも高い第1の共振周波数f1で共振する第1の共振モードと単体での共振周波数f0よりも低い第2の共振周波数f2で共振する第2の共振モードとを有している。そして、動作周波数が第2の共振周波数f2となるように構成されている。
この積層型共振器の主要な構成要素は、TEM(Transverse Electro Magnetic)線路により構成されている。TEM線路は、例えばストリップラインなどの導体パターンや誘電体基板内部に形成された貫通導体などで構成することができる。なお、TEM線路とは、電界および磁界が共に電磁波の進行方向に垂直な断面内にのみ存在する電磁波(TEM波)を伝送する伝送線路である。
図3は、この積層型共振器の具体的な構成例を示している。この構成例は、誘電体材料よりなる誘電体基板61を備え、その誘電体基板61を多層構造としたものである。この構成例では、一対の1/4波長共振器10,20がそれぞれ、2つの導体線路11,12および導体線路21,22で構成されている。また、一方の1/4波長共振器10に一方の平衡端子4Aが2組接続され、他方の1/4波長共振器20に他方の平衡端子4Bが2組接続されて、一対の平衡端子4A,4Bが2組形成されている。誘電体基板61の内部には、導体の線路パターン(ストリップライン)が形成され、その内部の線路パターンにより、一対の1/4波長共振器10,20と、2組の一対の平衡端子4A,4Bとが形成されている。このような構造は、例えば、シート状の誘電体基板を複数用意し、各線路部分をそのシート状の誘電体基板上に導体の線路パターンで形成して、そのシート状の誘電体基板を重ね合わせた積層構造にすることで実現できる。
図示しないが、誘電体基板61には一対の1/4波長共振器10,20の各短絡端を接地するための接地層が設けられている。接地層は例えば誘電体基板61の上面もしくは底面、または内部に設けることができる。この場合、各導体線路が延在する誘電体基板61の側面において、各導体線路の各短絡端の表面を露出させ、その露出部分の側面に、接地層に接続するための接続用導体パターンを設け、その接続用導体パターンを介して各導体線路の各短絡端を接地層に導通させるなどすれば良い。また、各導体線路の各短絡端と接地層との間にスルーホールを形成し、そのスルーホールにより両者を導通させるなどしても良い。
次に、本実施の形態に係る積層型共振器の作用を説明する。
この積層型共振器では、一対の1/4波長共振器10,20がそれぞれ、複数の導体線路11,12,…1nおよび21,22,…2nで構成され、それら複数の導体線路11,12,…1nおよび21,22,…2nがそれぞれ、コムライン結合するように積層配置されていることにより、一対の1/4波長共振器10,20の導体厚が仮想的に厚くなり、導体損失が少なくなる。以下、この原理について説明する。
図4は、コムライン結合された複数の導体線路11,12,…1n内での電流iの分布を模式的に示している。また、図5(A),図5(B)は、コムライン結合した複数の導体線路11,12,…1nにおける磁界Hの分布を模式的に示している。なお、図5(A),図5(B)では、図4に示した複数の導体線路11,12,…1nにおいて電流iの流れる方向に直交する断面内での磁界分布を示している。図5(A),図5(B)において電流iの流れる方向は紙面に対して直交する方向である。コムライン結合した複数の導体線路11,12,…1nでは、図5(A)に示したように、断面内で同一方向に(例えば反時計回りに)、磁界Hが分布する。この場合、複数の導体線路11,12,…1nを積層方向に近づけて強くコムライン結合させると、図5(B)に示したように、複数の導体線路11,12,…1nを仮想的に1つの導体とみなした状態と同等の磁界分布となる。すなわち、仮想的に導体厚が厚くなる。この積層型誘電体共振器では、コムライン結合した複数の導体線路11,12,…1nに同方向に電流iが流れる性質を用いて擬似的に導体厚みを増やし、導体損失を減らしている。なお、もう一方の複数の導体線路21,22,…2nについても同様である。
また、この積層型共振器では、複数の導体線路11,12,…1nを擬似的に全体として1つの共振器とし、もう一方の複数の導体線路21,22,…2nを擬似的に全体として他の1つの共振器として考えると、図2に示したように、等価的に、一端が開放端、他端が短絡端とされた一対の1/4波長共振器10,20がインターディジタル結合された1つの積層型共振器が形成される。ここで、一対の共振器をインターディジタル型で、かつ強く結合させると、インターディジタル結合させていないときの各共振器単体での共振周波数f0(例えば物理的な1/4波長の長さで決まる共振周波数)に対し周波数が高い第1の共振周波数f1で共振する第1の共振モードと、共振周波数f0よりも低い第2の共振周波数f2で共振する第2の共振モードとの2つのモードが現れ、共振周波数が2つに分離する。この場合において、物理的な長さに対応する共振周波数f0よりも周波数の低い第2の共振周波数f2を、共振器としての動作周波数に設定することで、動作周波数を共振周波数f0に設定した場合よりも小型化が図られる。また、周波数の低い第2の共振モードでは、一対の1/4波長共振器10,20の各導体線路に同方向に電流iが流れ、擬似的に導体厚みが増えることで、導体損失が減らされる。
次にこのインターディジタル結合することにより得られる作用、効果についてより詳しく説明する。TEM線路からなる2つの共振器を結合させる手法として、一般にコムライン結合とインターディジタル結合との2種類を挙げることができる。このうち、インターディジタル結合は、非常に強い結合が得られることが知られている。
インターディジタル結合した一対の1/4波長共振器10,20では、共振状態を2つの固有な共振モードに分けることができる。図6は、インターディジタル結合した一対の1/4波長共振器10,20における第1の共振モードを示し、図7は、その第2の共振モードを示している。なお、図6および図7において、破線で示した曲線は、各共振器における電界Eの分布を示している。
第1の共振モードでは、一対の1/4波長共振器10,20のそれぞれにおいて開放端側から短絡端側に電流iが流れ、それぞれに流れる電流iの向きが逆方向となる。この第1の共振モードでは、一対の1/4波長共振器10,20で電磁波が同相に励振されている。
一方、第2の共振モードでは、一方の1/4波長共振器10では開放端側から短絡端側に電流iが流れると共に、他方の1/4波長共振器20では短絡端側から開放端側に電流iが流れ、それぞれに流れる電流iの向きが同方向となる。すなわち、この第2の共振モードでは、電界Eの分布を見ても分かるように、一対の1/4波長共振器10,20で電磁波が逆相に励振されている。この第2の共振モードでは、一対の1/4波長共振器全体の物理的な回転対称軸に対して互いに回転対称な位置で、電界Eの位相が180°異なる。
ここで、回転対称構造の場合、第1の共振モードの共振周波数は、以下の式(1A)のf1で表され、第2の共振モードの共振周波数は、以下の式(1B)のf2で表される。式(1A),(1B)において、cは光速、εrは実効比誘電率、lは共振器の長さを表す
Figure 2007235857
また、Zeは偶モードの特性インピーダンス、ZOは奇モードの特性インピーダンスを表す。左右対称型のカップリング伝送線路において、その伝送線路に伝搬する伝送モードは、偶モードと奇モードとの2種類の独立なモード(互いに干渉しない)に分解される。
図8(A)は、そのカップリング伝送線路の奇モードでの電界Eの分布を示し、図8(B)は偶モードでの電界Eの分布を示している。なお、図8(A),図8(B)において、外周部分はグランド層50、内部には左右対称の導体線路51,52が形成されている。図8(A),図8(B)では、カップリング伝送線路の伝送方向に直交する断面内での電界分布を示しており、信号の伝送方向は紙面に対して直交する方向である。
図8(A)に示したように、奇モードでは、導体線路51,52の対称面に対して電界が垂直に交わり、対称面が仮想的な電気壁53Eとなる。図9(A)は、図8(A)と等価な伝送線路を示している。図9(A)に示したように、対称面を実際の電気壁53E(ゼロ電位の壁、グランド)に置き換えることで、1つの導体線路51だけの線路と等価な構造にすることができる。図9(A)に示した線路での特性インピーダンスが、上記式(1A),(1B)での奇モードの特性インピーダンスZOとなる。
一方、偶モードでは、図8(B)に示したように導体線路51,52の対称面に対して電界が平衡になり、磁界が対称面に対して垂直に交わる。偶モードでは、対称面が仮想的な磁気壁53Hとなる。図9(B)は、図8(B)と等価な伝送線路を示している。図9(B)に示したように、対称面を実際の磁気壁53H(インピーダンス無限大の壁)に置き換えることで、1つの導体線路51だけの線路と等価な構造にすることができる。図9(B)に示した線路での特性インピーダンスが、上記式(1A),(1B)での偶モードの特性インピーダンスZeとなる。
ここで、一般的に伝送線路の特性インピーダンスZは、信号ラインの単位長さ当たりのグランドに対する容量Cと、信号ラインの単位長さ当たりのインダクタンス成分Lとの比で表現される。すなわち、
Z=√(L/C) ……(2)
なお、√は、(L/C)全体の平方根を取ることを示す。
奇モードでの特性インピーダンスZOは、図9(A)の線路構造から、対称面がグランド(電気壁53E)となりグランドに対する容量Cが大きくなるので、(2)式から、ZOの値が小さくなる。一方、偶モードでの特性インピーダンスZeは、図9(B)の線路構造から、対称面が磁気壁53Hとなるので容量Cが小さくなり、(2)式から、Zeの値が大きくなる。
このことを踏まえてインターディジタル結合した一対の1/4波長共振器10,20の共振モードの共振周波数である式(1A),(1B)を検討する。アークタンジェントの関数は単調増加の関数であるので、式(1A),(1B)においてtan-1に係る部分が大きくなればなるほど共振周波数は大きくなるし、小さくなればなるほど共振周波数は小さくなる。すなわち、奇モードでの特性インピーダンスZOの値が小さくなり、偶モードでの特性インピーダンスZeの値が大きくなって、それらの差が大きくなればなるほど、式(1A)から第1の共振モードの共振周波数f1は大きくなり、式(1B)から第2の共振モードの共振周波数f2は小さくなる。
従って、結合する伝送路の対称面の比率を大きくしてやれば、第1の共振周波数f1と第2の共振周波数f2は、図10に示したように互いに離れていくことになる。なお、図10は、インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器10,20における共振周波数の分布状態を示している。第1の共振周波数f1と第2の共振周波数f2の中間の共振周波数f0は、線路の物理的な長さによって決まる1/4波長で共振した場合の周波数(インターディジタル結合していないときの各1/4波長共振器単体での共振周波数)となる。ここで、伝送路の対称面の比率を大きくするということは、(2)式から奇モードでの容量Cを大きくすることに対応する。容量Cを大きくすることは、線路の結合の度合いを強くすることに対応する。従って、インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器10,20において、共振器間の結合を強くすればするほど、第1の共振周波数f1と第2の共振周波数f2とが大きく分離していくことになる。
一対の1/4波長共振器10,20をインターディジタル型で、かつ強く結合させることにより、以下の利点がある。強く結合させることで、物理的な1/4波長の長さで決まる共振周波数f0が2つに分離する。すなわち、共振周波数f0よりも高い第1の共振周波数f1で共振する第1の共振モードと、共振周波数f0よりも低い第2の共振周波数f2で共振する第2の共振モードとの2つのモードが現れる。
この場合において、周波数の低い第2の共振周波数f2を、動作周波数(フィルタとして構成した場合には通過周波数)に設定することで、第1の利点としてまず、動作周波数を共振周波数f0に設定した場合よりも共振器全体を小型化することができる。例えば2.4GHz帯を通過周波数としたフィルタを設計する場合、物理的な長さを例えば8GHzに対応させた1/4波長共振器を用いることができる。これは、物理的な長さを2.4GHz帯に対応させた1/4波長共振器とした場合よりも小型のものとなる。
また、第2の利点として、平衡端子を結合させた場合に優れたバランス特性が得られる。図6および図7を参照して説明したように、インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器10,20では、第1の共振モードでは同相に励振され、第2の共振モードでは逆相に励振されている。従って、一対の1/4波長共振器10,20をインターディジタル型に強く結合させて第1の共振周波数f1を十分に高く設定し、第2の共振周波数f2とは十分に分離させることで、フィルタ通過周波数(=第2の共振周波数f2)に対しては同相成分を励振させずに逆相成分だけにすることができる。これによりバランス特性を良好なものとすることができる。この観点から、第1の共振周波数f1は、入力信号の周波数帯域よりも十分に高いことが好ましい。例えば、第1の共振周波数f1が第2の共振周波数f2に対し3倍を超える程度であることが好ましい。すなわち、
1>3f2
の条件を満たすことが好ましい。
周波数の低い第2の共振周波数f2をフィルタとしての通過周波数に設定する場合、入力信号の周波数帯域が第1の共振周波数f1に重なると周波数特性が悪化する。第1の共振周波数f1を入力信号の周波数帯域よりも高く設定することで、これが防止される。
さらに、第3の利点として、導体損失を少なくすることができる。図11(A),図11(B)は、インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器10,20における磁界Hの分布を模式的に示している。なお、図11(A),図11(B)では、図7に示した一対の1/4波長共振器10,20における第2の共振モードでの電流iの流れる方向に直交する断面内での磁界分布を示している。電流iの流れる方向は紙面に対して直交する方向である。第2の共振モードでは、図11(A)に示したように、一対の1/4波長共振器10,20において、断面内で同一方向に(例えば反時計回りに)、磁界Hが分布する。この場合、強くインターディジタル結合させると(一対の1/4波長共振器10,20同士を近づけると)、図11(B)に示したように、一対の1/4波長共振器10,20を仮想的に1つの導体とみなした状態と同等の磁界分布となる。すなわち、仮想的に導体厚が厚くなるので、導体損失が少なくなる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、一対の1/4波長共振器10,20をそれぞれ複数の導体線路で構成し、それら複数の導体線路をコムライン結合して積層配置するようにしたので、一対の1/4波長共振器10,20のそれぞれの導体厚が仮想的に厚くなり、導体損失を少なくできる。また、一対の1/4波長共振器10,20をインターディジタル結合させるようにしたので、小型化が容易となる。これらにより、小型化および低損失化を実現することができる。また、一対の1/4波長共振器10,20が回転対称軸5を有し全体として回転対称な構造とされ、一対の平衡端子4A,4Bを回転対称軸5に対して互いに回転対称となる位置において一対の1/4波長共振器10,20に接続するようにしたことで、平衡信号をバランス特性に優れた状態で伝送することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態に係る積層型共振器について説明する。なお、上記第1の実施の形態に係る積層型共振器と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図12は、本実施の形態に係る積層型共振器の基本構成を示している。また、図13は、本実施の形態に係る積層型共振器の等価的な構成を示している。上記第1の実施の形態に係る積層型共振器が1組の一対の1/4波長共振器10,20を備えた構成であるのに対し、本実施の形態に係る積層型共振器は、一対の1/4波長共振器を複数組備え、多段に構成したものである。図12の構成例では、一対の1/4波長共振器10,20と他の一対の1/4波長共振器110,120との2組備えている。なお、図12の構成例に限らず、一対の1/4波長共振器を3組以上備えていても良い。
一対の1/4波長共振器10,20と他の一対の1/4波長共振器110,120は、互いに対向するように同一方向に積層配置されている。他の一対の1/4波長共振器110,120も一対の1/4波長共振器10,20と同様、コムライン結合された複数の導体線路で構成されている。なお、図12の構成例では、一対の1/4波長共振器10,20がそれぞれ、2つの導体線路11,12および導体線路21,22で構成されると共に、他の一対の1/4波長共振器110,120もそれぞれ、2つの導体線路111,112および導体線路121,122で構成されている。なお、この構成例に限らず、各1/4波長共振器が3つ以上の導体線路で構成されていても良い。
ここで、一対の1/4波長共振器110,120において、導体線路111,112を擬似的に全体として1つの共振器とし、もう一方の導体線路121,122を擬似的に全体として他の1つの共振器として考えると、一対の1/4波長共振器10,20と同様、図13に示したように、等価的に、一端が開放端、他端が短絡端とされた一対の1/4波長共振器110,120がインターディジタル結合されている構造と考えることができる。ここで、一対の1/4波長共振器10,20と他の一対の1/4波長共振器110,120とは互いに電磁結合されているが、図13の構成例の場合、隣接する1/4波長共振器がそれぞれインターディジタル結合され、その結果、隣接する1/4波長共振器によって一対の1/4波長共振器が3組形成されているとも考えることができる。すなわち、上層側から1/4波長共振器10,20によって第1の一対の1/4波長共振器が形成され、1/4波長共振器20,110によって第2の一対の1/4波長共振器が形成され、1/4波長共振器110,120によって第3の一対の1/4波長共振器が形成されているとも考えることができる。
この積層型共振器は、一対の1/4波長共振器10,20と他の一対の1/4波長共振器110,120とを含めた全体としての構造部分で回転対称軸5を有し、全体として回転対称な構造とされている。回転対称な構造とするため、各1/4波長共振器を構成する導体線路の線路間隔も同一であることが好ましい。この積層型共振器において、一対の平衡端子4A,4Bの一方の端子4Aと他方の端子4Bとが、回転対称軸5に対して互いに回転対称となる位置においていずれか2つの1/4波長共振器に接続されていることが好ましい。例えば最上層の1/4波長共振器10に一方の端子4Aが接続され、最下層の1/4波長共振器120に他方の端子4Bが接続すれば良い。これにより、バランス特性に優れた状態にすることができる。なお、一対の平衡端子4A,4Bを複数組設けるようにしても良い。その場合にも、各組の一対の平衡端子4A,4Bがそれぞれ回転対称軸5に対して互いに回転対称となる位置において、1/4波長共振器に接続されていることが好ましい。
ここで、全体として回転対称な構造であれば、各1/4波長共振器を構成する導体線路の数が部分的に異なっていても良い。その一例を図14に示す。図14の構成例では、最上層と最下層の1/4波長共振器10,120がそれぞれ、2つの導体線路11,12および導体線路121,122で構成されると共に、中間段の1/4波長共振器20,110がそれぞれ、3つの導体線路21,22,23および導体線路111,112,113で構成されている。このような構成でも、回転対称軸5を有し、全体として回転対称な構造とすることができる。
本実施の形態によれば、複数組の一対の1/4波長共振器における各1/4波長共振器をすべて同一方向に積層配置しているので、例えば複数組の一対の1/4波長共振器を平面方向に並列配置した場合に比べて省面積化しやすい。また、各1/4波長共振器がすべて同一方向に積層配置されていることで、一対の1/4波長共振器間の結合を強くしやすく、一対の平衡端子4A,4Bを接続したときに、広帯域な平衡信号がバランス特性に優れた状態で伝送される。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。本実施の形態では、上記第1の実施の形態に係る積層型共振器を用いたフィルタについて説明する。なお、上記第1の実施の形態に係る積層型共振器と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図16は、本実施の形態に係るフィルタの基本構成を示している。また、図15は、本実施の形態に係るフィルタの等価的な構成を示している。本実施の形態では、入力端側または出力端側の一方にのみ平衡端子を備えると共に、他方に不平衡端子を備えた不平衡入力−平衡出力型または平衡入力−不平衡出力型のフィルタを例に説明する。このフィルタは、第1の共振器1と、第2の共振器2と、第1の共振器1に接続された不平衡端子3と、第2の共振器2に接続された一対の平衡端子4A,4Bとを備えている。このフィルタは例えば、不平衡端子3を入力端子とし一対の平衡端子4A,4Bを出力端子とすることで、全体として不平衡入力−平衡出力型のフィルタが構成される。または、不平衡端子3を出力端子とし一対の平衡端子4A,4Bを入力端子とすることで、全体として平衡入力−不平衡出力型のフィルタを構成しても良い。
第2の共振器2の構成は、上記第1の実施の形態に係る積層型共振器と同様であり、互いにインターディジタル結合された一対の1/4波長共振器10,20で構成され、その一対の1/4波長共振器10,20に上記第1の実施の形態と同様に一対の平衡端子4A,4Bが接続されている。
第1の共振器1も第2の共振器2と同様に、互いにインターディジタル結合された一対の1/4波長共振器30,40で構成されている。第1の共振器1において、一対の1/4波長共振器30,40のうちの1つに不平衡端子3が接続されている。なお、不平衡端子3を複数設け、一対の1/4波長共振器30,40の双方に不平衡端子3を接続するようにしても良い。一対の1/4波長共振器30,40も一対の1/4波長共振器10,20と同様、回転対称軸6を有し、全体的に回転対称な構造とされている。
第1の共振器1における一対の1/4波長共振器30,40も、第2の共振器2における一対の1/4波長共振器10,20と同様、コムライン結合された複数の導体線路で構成されている。なお、図16の構成例では、一対の1/4波長共振器10,20がそれぞれ、2つの導体線路11,12および導体線路21,22で構成されると共に、第1の共振器1における一対の1/4波長共振器30,40もそれぞれ、2つの導体線路31,32および導体線路41,42で構成されている。なお、この構成例に限らず、各1/4波長共振器が3つ以上の導体線路で構成されていても良い。また、第1の共振器1と第2の共振器2は、それぞれが独立して回転対称な構造であれば良く、第1の共振器1と第2の共振器2とが、それぞれ異なる数の導体線路で構成されていても良い。
ここで、第1の共振器1における一対の1/4波長共振器30,40において、導体線路31,32を擬似的に全体として1つの共振器とし、もう一方の導体線路41,42を擬似的に全体として他の1つの共振器として考えると、一対の1/4波長共振器10,20と同様、図15に示したように、等価的に、一端が開放端、他端が短絡端とされた一対の1/4波長共振器30,40がインターディジタル結合されている構造と考えることができる。
既に上記第1の実施の形態において説明したように、第2の共振器2における一対の1/4波長共振器10,20は、強いインターディジタル結合がなされていることで、第1の共振周波数f1で共振する第1の共振モードと第1の共振周波数f1よりも低い第2の共振周波数f2で共振する第2の共振モードとを有し、動作周波数が第2の共振周波数f2となるように構成されている。第1の共振器1における一対の1/4波長共振器30,40も同様に、2つの共振モードとを有し、周波数の低い第2の共振周波数f2で動作するように構成されている。そして、このフィルタは、第1の共振器1と第2の共振器2とが、周波数の低い第2の共振周波数f2で共振し、電磁結合するように構成されている。これにより、第2の共振周波数f2を通過帯域とした、不平衡入力−平衡出力型または平衡入力−不平衡出力型のバンドパスフィルタが構成されている。
図17は、このフィルタの具体的な構成例を示している。この構成例は、図3の積層型共振器の具体的な構成例と同様、誘電体材料よりなる誘電体基板61を備え、その誘電体基板61を多層構造としたものである。この構成例では、第2の共振器2において、一方の1/4波長共振器10に一方の平衡端子4Aが2組接続され、他方の1/4波長共振器20に他方の平衡端子4Bが2組接続されて、一対の平衡端子4A,4Bが2組形成されている。また、第1の共振器1における1/4波長共振器40に不平衡端子3が2組接続されている。また、この構成例では、一対の1/4波長共振器10,20と一対の1/4波長共振器30,40とが平面方向に並列的に配置されている。誘電体基板61の内部には、導体の線路パターン(ストリップライン)が形成され、その内部の線路パターンにより、一対の1/4波長共振器10,20と、一対の1/4波長共振器30,40と、2組の不平衡端子3と、2組の一対の平衡端子4A,4Bとが形成されている。このような構造は、例えば、シート状の誘電体基板を複数用意し、各線路部分をそのシート状の誘電体基板上に導体の線路パターンで形成して、そのシート状の誘電体基板を重ね合わせた積層構造にすることで実現できる。
図示しないが、誘電体基板61には一対の1/4波長共振器10,20と一対の1/4波長共振器30,40との各短絡端を接地するための接地層が設けられている。接地層は例えば誘電体基板61の上面もしくは底面、または内部に設けることができる。この場合、各導体線路が延在する誘電体基板61の側面において、各導体線路の各短絡端の表面を露出させ、その露出部分の側面に、接地層に接続するための接続用導体パターンを設け、その接続用導体パターンを介して各導体線路の各短絡端を接地層に導通させるなどすれば良い。また、各導体線路の各短絡端と接地層との間にスルーホールを形成し、そのスルーホールにより両者を導通させるなどしても良い。
次に、本実施の形態に係るフィルタの作用を説明する。
このフィルタでは、不平衡端子3から入力された不平衡信号が、入力端と出力端との間の各共振器の作用により、第2の共振周波数f2を通過帯域としてフィルタリングされ、平衡信号として一対の平衡端子4A,4Bから出力される。または、一対の平衡端子4A,4Bから入力された平衡信号が、各共振器の作用により第2の共振周波数f2を通過帯域としてフィルタリングされ、不平衡信号として不平衡端子3から出力される。
ここで、このフィルタでは、第1の共振器1と第2の共振器2とにおける各1/4波長共振器が複数の導体線路で構成され、それら複数の導体線路がコムライン結合するように積層配置されていることにより、第1の共振器1と第2の共振器2とにおける各1/4波長共振器の導体厚が仮想的に厚くなり、導体損失が少なくなる。この原理は、上記第1の実施の形態において図4および図5(A),図5(B)を参照して説明したとおりである。
また、このフィルタでは、インターディジタル結合した一対の1/4波長共振器における周波数の低い第2の共振周波数f2を通過帯域としていることで、従来のフィルタに比べて小型化が容易となり、平衡信号をバランス特性に優れた状態で伝送することができる。インターディジタル結合することにより得られる作用、効果については、上記第1の実施の形態において説明したとおりである。
なお、本実施の形態における第1の共振器1と第2の共振器2とをそれぞれ、上記第2の実施の形態と同様に、複数組の一対の1/4波長共振器で構成するようにしても良い。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態に係るフィルタについて説明する。なお、上記第3の実施の形態に係るフィルタと実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図18および図19は、本実施の形態に係るフィルタの一構成例を示している。なお、図19はこのフィルタの長手方向の断面構造を示している。上記第3の実施の形態において図17に示した構成例では、第2の共振器2を構成する一対の1/4波長共振器10,20と第1の共振器1を構成する一対の1/4波長共振器30,40とが平面方向に並列的に配置されていたが、本実施の形態では、第1の共振器1と第2の共振器2とが互いに対向するように同一方向に積層配置されている。第1の共振器と第2の共振器との配置の方向が異なること以外は、図17に示した構成例と同様である。
本実施の形態に係るフィルタによれば、第1の共振器1と第2の共振器2とを構成する各1/4波長共振器がすべて同一方向に積層配置されるようにしたので、第1の共振器1と第2の共振器2とを平面方向に並列配置した場合に比べて省面積化しやすい。
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施の形態に係るフィルタについて説明する。なお、上記第3の実施の形態に係るフィルタと実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図21は、本実施の形態に係るフィルタの基本構成を示している。また、図20は、本実施の形態に係るフィルタの等価的な構成を示している。本実施の形態は、上記第3の実施の形態に係るフィルタにおいて、第1の共振器1と第2の共振器2との間の中間段に、第3の共振器300をさらに備えたものである。第3の共振器300は、第1の共振器1および第2の共振器2と同様に、互いにインターディジタル結合された一対の1/4波長共振器310,320で構成されている。
第3の共振器300における一対の1/4波長共振器310,320も、第2の共振器2における一対の1/4波長共振器10,20と同様、コムライン結合された複数の導体線路で構成されている。なお、図21の構成例では、第3の共振器3における一対の1/4波長共振器310,320がそれぞれ、第1の共振器1と第2の共振器2と同様、2つの導体線路311,312および導体線路321,322で構成されている。なお、この構成例に限らず、各1/4波長共振器が3つ以上の導体線路で構成されていても良い。
なお、第3の共振器300を配置する位置は、図17に示した平面的な構成例に適用する場合には、第1の共振器1と第2の共振器2との間に並列的に平面的に配置される。また、図18に示した構成例に適用する場合には、第1の共振器1と第2の共振器2との間に、第1の共振器1と第2の共振器2と共に第3の共振器300を同一方向(上下方向)に積層配置する。また、本実施の形態における第3の共振器300を、上記第2の実施の形態と同様に、複数組の一対の1/4波長共振器で構成するようにしても良い。
[その他の実施の形態]
本発明は、上記各実施の形態に限定されず種々の変形実施が可能である。例えば、上記第3ないし第5の実施の形態では、不平衡入力−平衡出力型または平衡入力−不平衡出力型のフィルタを例に説明したが、本発明は、入力端または出力端の少なくとも一方に平衡端子を備えたフィルタに適用可能である。すなわち、入出力端双方を平衡端子にした平衡入力−平衡出力型のフィルタにも適用可能である。
図22は、平衡入力−平衡出力型のフィルタの構成例を示している。この構成例は第1の共振器1に一対の平衡端子3A,3Bが接続されている点を除いて、図15および図16に示した上記第3の実施の形態に係るフィルタと同様の構成となっている。このフィルタも上記第3の実施の形態に係るフィルタと同様、第1の共振器1と第2の共振器2とが、インターディジタル結合された共振器における周波数の低い第2の共振周波数f2で共振し、電磁結合するように構成されている。これにより、第2の共振周波数f2を通過帯域とした、平衡入力−平衡出力型のバンドパスフィルタが構成されている。なお、この平衡入力−平衡出力型のフィルタについても、上記第4および第5の実施の形態で示した構成を適用することも可能である。
本発明の第1の実施の形態に係る積層型共振器の基本構成を示す構成図である。 本発明の第1の実施の形態に係る積層型共振器の等価的な構成を示す構成図である。 本発明の第1の実施の形態に係る積層型共振器の具体的な構成例を示す斜視図である。 コムライン結合させた共振器内における電流の流れる方向を模式的に示す説明図である。 コムライン結合された2つの共振器における磁界分布を示す第1の説明図(A)および第2の説明図(B)である。 インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器の第1の共振モードを示す説明図である。 インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器の第2の共振モードを示す説明図である。 左右対称型のカップリング伝送線路の伝送モードについての説明図であり、(A)は奇モードでの電界分布を示し、(B)は偶モードでの電界分布を示す説明図である。 左右対称型のカップリング伝送線路と等価な伝送線路の構造についての説明図であり、(A)はその等価な伝送線路における奇モードを示し、(B)は偶モードを示す説明図である。 インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器における共振周波数の分布状態を示す説明図である。 インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器における磁界分布を示す第1の説明図(A)および第2の説明図(B)である。 本発明の第2の実施の形態に係る積層型共振器の基本構成を示す構成図である。 本発明の第2の実施の形態に係る積層型共振器の等価的な構成を示す構成図である。 本発明の第2の実施の形態に係る積層型共振器の他の構成例を示す構成図である。 本発明の第3の実施の形態に係るフィルタの等価的な構成を示す構成図である。 本発明の第3の実施の形態に係るフィルタの基本構成を示す構成図である。 本発明の第3の実施の形態に係るフィルタの具体的な構成例を示す斜視図である。 本発明の第4の実施の形態に係るフィルタの具体的な構成例を示す斜視図である。 本発明の第4の実施の形態に係るフィルタの具体的な構成例を示す断面図である。 本発明の第5の実施の形態に係るフィルタの等価的な構成を示す構成図である。 本発明の第5の実施の形態に係るフィルタの基本構成を示す構成図である。 本発明のその他の実施の形態に係るフィルタの等価的な構成を示す構成図である。 従来のバランの基本構造を示す構成図である。
符号の説明
1…第1の共振器、2…第2の共振器、3…不平衡端子、4A,4B…平衡端子、10,20…1/4波長共振器、11,12,21,22…導体線路。

Claims (11)

  1. インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器を備え、
    前記一対の1/4波長共振器の各1/4波長共振器が、コムライン結合するように積層配置された複数の導体線路で構成されている
    ことを特徴とする積層型共振器。
  2. 前記一対の1/4波長共振器は、インターディジタル結合していないときの前記各1/4波長共振器の単体での共振周波数をf0としたとき、前記単体での共振周波数f0よりも高い第1の共振周波数f1で共振する第1の共振モードと前記単体での共振周波数f0よりも低い第2の共振周波数f2で共振する第2の共振モードとを有し、
    かつ、動作周波数が、前記第2の共振周波数f2となっている
    ことを特徴とする請求項1に記載の積層型共振器。
  3. 前記一対の1/4波長共振器の一方の1/4波長共振器に一方の端子が接続されると共に、他方の1/4波長共振器に他方の端子が接続された一対の平衡端子をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の積層型共振器。
  4. 前記一対の1/4波長共振器は、回転対称軸を有し全体として回転対称な構造とされ、
    前記一対の平衡端子が、前記回転対称軸に対して互いに回転対称となる位置において前記一対の1/4波長共振器に接続されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の積層型共振器。
  5. 前記一対の1/4波長共振器を複数組備え、
    前記複数組の一対の1/4波長共振器は、互いに対向するように同一方向に積層配置され、かつ、前記複数組の一対の1/4波長共振器の各1/4波長共振器が、コムライン結合するように積層配置された複数の導体線路で構成されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の積層型共振器。
  6. 少なくとも1組の一対の平衡端子をさらに備え、
    かつ、前記複数組の一対の1/4波長共振器が回転対称軸を有し、全体として回転対称な構造とされ、前記一対の平衡端子の一方の端子と他方の端子とが、前記回転対称軸に対して互いに回転対称となる位置において前記複数組の一対の1/4波長共振器に接続されている
    ことを特徴とする請求項5に記載の積層型共振器。
  7. インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器を少なくとも1組有する第1の共振器と、
    前記第1の共振器に接続された一対の平衡端子と、
    インターディジタル結合された他の一対の1/4波長共振器を少なくとも1組有し、前記第1の共振器に電磁結合された第2の共振器と
    を備え、
    前記第1の共振器と前記第2の共振器とにおける各1/4波長共振器が、コムライン結合するように積層配置された複数の導体線路で構成されている
    ことを特徴とするフィルタ。
  8. 前記第1の共振器における前記各一対の1/4波長共振器は、インターディジタル結合していないときの前記各1/4波長共振器の単体での共振周波数をf0としたとき、前記単体での共振周波数f0よりも高い第1の共振周波数f1で共振する第1の共振モードと前記単体での共振周波数f0よりも低い第2の共振周波数f2で共振する第2の共振モードとを有し、
    かつ、前記第1の共振器と前記第2の共振器とが前記第2の共振周波数f2で電磁結合されている
    ことを特徴とする請求項7に記載のフィルタ。
  9. 前記第1の共振器は、回転対称軸を有し全体として回転対称な構造とされ、
    前記一対の平衡端子の一方の端子と他方の端子とが、前記回転対称軸に対して互いに回転対称となる位置において前記第1の共振器に接続されている
    ことを特徴とする請求項7または8に記載のフィルタ。
  10. 前記第1の共振器と前記第2の共振器とが、互いに対向するように同一方向に積層配置されている
    ことを特徴とする請求項7ないし9のいずれか1項に記載のフィルタ。
  11. 前記第1の共振器と前記第2の共振器との間の中間段に配置され、インターディジタル結合された他の一対の1/4波長共振器を少なくとも1組有する第3の共振器をさらに備え、
    前記第3の共振器における前記各1/4波長共振器も、コムライン結合するように積層配置された複数の導体線路で構成されている
    ことを特徴とする請求項7ないし10のいずれか1項に記載のフィルタ。
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