JP2012054696A - 信号伝送装置、フィルタ、ならびに基板間通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板間距離の変動による通過周波数および通過帯域の変動を抑え、安定した動作を行うことができるようにする。
【解決手段】第1の基板10に形成された複数の第1の1/4波長共振器11,12と、第2の基板20に形成された複数の第2の1/4波長共振器21,22とで第1の共振器1を構成する。また、第1の基板10に形成された複数の第3の1/4波長共振器31,32と、第2の基板20に形成された複数の第4の1/4波長共振器41,42とで第2の共振器2を構成する。第1の共振器1において、互いに最も近い位置にある第1の1/4波長共振器11と第2の1/4波長共振器21とを互いの開放端同士および互いの短絡端同士が互いに対向するように配置し、第2の共振器において、互いに最も近い位置にある第3の1/4波長共振器31と第4の1/4波長共振器41とを互いの開放端同士および互いの短絡端同士が互いに対向するように配置する。
【選択図】図1

Description

本発明は、それぞれに共振器が形成された複数の基板を用いて信号伝送を行う信号伝送装置、フィルタ、ならびに基板間通信装置に関する。
従来より、それぞれに共振器が形成された複数の基板を用いて信号伝送を行う信号伝送装置が知られている。例えば特許文献1には、異なる基板それぞれに共振器を構成し、それら共振器同士を電磁結合させて2段のフィルタを構成して信号伝送させるものが開示されている。
特開2008−67012号公報
上述したような異なる基板それぞれに形成された共振器同士を電磁結合させる構造の場合、各基板間には電界および磁界が発生する。このとき、従来の構造では、基板間に存在する空気層の厚みの変動で共振器間の結合係数や共振周波数が大きく変わるため、フィルタとしての中心周波数や帯域幅が大幅に変動する問題がある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、基板間距離の変動による通過周波数および通過帯域の変動を抑え、安定した動作を行うことができるようにした信号伝送装置、フィルタ、ならびに基板間通信装置を提供することにある。
本発明による信号伝送装置は、間隔を空けて第1の方向に互いに対向配置された第1および第2の基板と、第1の基板における第1の領域に形成され、第1の方向に互いにインターディジタル結合された複数の第1の1/4波長共振器と、第2の基板における第1の領域に対応する領域において、1つまたは第1の方向に互いにインターディジタル結合するように複数形成された第2の1/4波長共振器と、複数の第1の1/4波長共振器と1または複数の第2の1/4波長共振器とによって形成された第1の共振器と、第1の共振器に電磁結合されて第1の共振器との間で信号伝送を行う第2の共振器とを備えたものである。
そして、第1の共振器において、互いに最も近い位置にある第1の1/4波長共振器と第2の1/4波長共振器とを、互いの開放端同士および互いの短絡端同士が互いに対向するように配置するようにしたものである。
本発明によるフィルタは、上記した本発明による信号伝送装置と同様の構成でフィルタとして動作させるようにしたものである。
本発明による信号伝送装置およびフィルタにおいて、第1の基板における第2の領域に形成され、第1の方向に互いにインターディジタル結合された複数の第3の1/4波長共振器と、第2の基板における第2の領域に対応する領域において、1つまたは第1の方向に互いにインターディジタル結合するように複数形成された第4の1/4波長共振器とをさらに備えていても良い。
そして、第2の共振器を、複数の第3の1/4波長共振器と1または複数の第4の1/4波長共振器とによって形成し、第2の共振器において、互いに最も近い位置にある第3の1/4波長共振器と第4の1/4波長共振器とが、互いの開放端同士および互いの短絡端同士が互いに対向するように配置されていても良い。
本発明による基板間通信装置は、上記した本発明による信号伝送装置の構成において、第1の基板に形成され第1の1/4波長共振器に物理的に直接接続、または電磁結合により間隔を空けて結合された第1の信号引き出し電極と、第2の基板に形成され第4の1/4波長共振器に物理的に直接接続、または電磁結合により間隔を空けて結合された第2の信号引き出し電極とさらに備え、第1の基板と第2の基板との間で信号伝送を行うようにしたものである。
本発明の信号伝送装置、フィルタ、または基板間通信装置では、第1の基板と第2の基板との間で、互いに最も近い位置にある第1の1/4波長共振器と第2の1/4波長共振器とが、互いの開放端同士および互いの短絡端同士が互いに対向するように配置されていることで、第1の1/4波長共振器と第2の1/4波長共振器とが主として磁界成分によって電磁結合(磁界結合)した状態となる。これにより、第1の共振器において、第1の基板と第2の基板との間の空気層等における電界分布がほとんど無くなり、第1の基板と第2の基板との間で空気層等の基板間距離に変動があったとしても、第1の共振器における共振周波数の変動が抑えられる。同様に、第1の基板と第2の基板との間で、互いに最も近い位置にある第3の1/4波長共振器と第4の1/4波長共振器とが、互いの開放端同士および互いの短絡端同士が互いに対向するように配置されていることで、第3の1/4波長共振器と第4の1/4波長共振器とが主として磁界成分によって電磁結合(磁界結合)した状態となり、第2の共振器において、第1の基板と第2の基板との間の空気層等における電界分布がほとんど無くなる。これにより、第1の基板と第2の基板との間で空気層等の基板間距離に変動があったとしても、第2の共振器における共振周波数の変動が抑えられる。結果として、基板間距離の変動による通過周波数および通過帯域の変動が抑えられる。
本発明による信号伝送装置、フィルタ、または基板間通信装置において、第1の共振器は、複数の第1の1/4波長共振器と1または複数の第2の1/4波長共振器とが混成共振モードで電磁結合することにより全体として第1の共振周波数で共振する1つの結合共振器を構成し、かつ、第1および第2の基板が互いに電磁結合しないよう離間した状態では複数の第1の1/4波長共振器による単独の共振周波数と1または複数の第2の1/4波長共振器による単独の共振周波数とがそれぞれ、第1の共振周波数とは異なる周波数とされていても良い。同様に、第2の共振器は、複数の第3の1/4波長共振器と1または複数の第4の1/4波長共振器とが混成共振モードで電磁結合することにより全体として第1の共振周波数で共振する1つの結合共振器を構成し、かつ、第1および第2の基板が互いに電磁結合しないよう離間した状態では複数の第3の1/4波長共振器による単独の共振周波数と1または複数の第4の1/4波長共振器による単独の共振周波数とがそれぞれ、第1の共振周波数とは異なる周波数とされていても良い。
この構成の場合、第1の基板と第2の基板とが互いに電磁結合しないよう十分に離間した状態での周波数特性と第1の基板と第2の基板とが互いに電磁結合している状態での周波数特性とが異なる状態となる。このため、例えば第1の基板と第2の基板とを互いに電磁結合している状態では第1の共振周波数で信号伝送するが、第1の基板と第2の基板とが互いに電磁結合しないよう十分に離間した状態では第1の共振周波数で信号伝送しない状態となる。これにより、第1の基板と第2の基板とを十分に離した状態では信号の漏洩を防ぐことができる。
本発明による信号伝送装置またはフィルタにおいて、第1の基板に形成されると共に、第1の1/4波長共振器に物理的に直接接続、または第1の共振器に対して間隔を空けて電磁結合された第1の信号引き出し電極と、第2の基板に形成されると共に、第4の1/4波長共振器に物理的に直接接続、または第2の共振器に対して間隔を空けて電磁結合された第2の信号引き出し電極とをさらに備え、第1の基板と第2の基板との間で信号伝送を行うようにしても良い。
また、本発明による信号伝送装置またはフィルタにおいて、第2の基板に形成されると共に、第2の1/4波長共振器に物理的に直接接続、または第1の共振器に対して間隔を空けて電磁結合された第1の信号引き出し電極と、第2の基板に形成されると共に、第4の1/4波長共振器に物理的に直接接続、または第2の共振器に対して間隔を空けて電磁結合された第2の信号引き出し電極とをさらに備え、第2の基板内で信号伝送を行うようにしても良い。
本発明の信号伝送装置、フィルタ、または基板間通信装置によれば、第1の基板と第2の基板との間で互いに最も近い位置にある1/4波長共振器同士を、互いの開放端同士および互いの短絡端同士が互いに対向するように配置したので、第1の共振器および第2の共振器において、第1の基板と第2の基板との間では主として磁界成分による電磁結合がなされ、空気層等における電界分布がほとんど無くなる。これにより、第1の基板と第2の基板との間で空気層等の基板間距離に変動があったとしても、第1の共振器および第2の共振器における共振周波数の変動が抑えられる。結果として、基板間距離の変動による通過周波数および通過帯域の変動が抑えられる。
本発明の第1の実施の形態に係る信号伝送装置(フィルタ、基板間通信装置)の一構成例を示す斜視図である。 図1に示した信号伝送装置をY方向から見た構造を示す断面図である。 (A)は図1に示した信号伝送装置における第1の基板の表面側の共振器構造を示す平面図であり、(B)は第1の基板の裏面側の共振器構造を示す平面図である。 (A)は図1に示した信号伝送装置における第2の基板の表面側の共振器構造を示す平面図であり、(B)は第2の基板の裏面側の共振器構造を示す平面図である。 図1に示した信号伝送装置における第1の基板と第2の基板との間の電界分布を示す説明図である。 図1に示した信号伝送装置をX方向から見た構造を、基板各部の共振周波数と共に示す断面図である。 比較例の共振器構造を有する基板を示す断面図である。 図7に示した基板を2つ対向配置した構造を示す断面図である。 (A)は1つの共振器による共振周波数を示す説明図であり、(B)は2つの共振器による共振周波数を示す説明図である。 図8に示した共振器構造を用いて形成した比較例のフィルタの構造を、基板各部の共振周波数と共に示す断面図である。 比較例の共振器構造の具体的な設計例を示す断面図である。 図11に示した共振器構造における共振周波数特性を示す特性図である。 図1に示した信号伝送装置における第1の共振器の具体的な設計例を示す断面図である。 図13に示した第1の共振器における共振周波数特性を示す特性図である。 (A)は図1に示した信号伝送装置における第1の基板の表面側の具体的な設計例を示す平面図であり、(B)は第1の基板の裏面側の具体的な設計例を示す平面図である。 (A)は図1に示した信号伝送装置における第2の基板の表面側の具体的な設計例を示す平面図であり、(B)は第2の基板の裏面側の具体的な設計例を示す平面図である。 図15および図16に示した具体的な設計例によるフィルタ特性を示す特性図である。 図1に示した信号伝送装置における第1の基板と第2の基板との間の電界分布を示す説明図である。 図1に示した信号伝送装置における第1の基板と第2の基板との間の磁界分布を示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係る信号伝送装置の一構成例を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る信号伝送装置の一構成例を示す断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る信号伝送装置の一構成例を示す断面図である。 本発明の第5の実施の形態に係る信号伝送装置の一構成例を示す断面図である。 本発明の第6の実施の形態に係る信号伝送装置の一構成例を示す断面図である。 本発明の第7の実施の形態に係る信号伝送装置(フィルタ)の一構成例を示す斜視図である。 図25に示した信号伝送装置をX方向から見た構造を示す断面図である。 (A)は図25に示した信号伝送装置における第1の基板の下から1層目の共振器構造を示す平面図であり、(B)は第1の基板の下から2層目の共振器構造を示す平面図である。 図25に示した信号伝送装置における第2の基板の表面側の共振器構造を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
[信号伝送装置の構成例]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る信号伝送装置(基板間通信装置またはフィルタ)の全体構成例を示している。図2は、図1に示した信号伝送装置をY方向から見た一断面の構造を示している。本実施の形態に係る信号伝送装置は、第1の方向(図のZ方向)に互いに対向配置された第1の基板10および第2の基板20を備えている。第1の基板10および第2の基板20は誘電体基板であり、基板材料とは異なる材料による層(誘電率の異なる層、例えば空気層)を挟んで、間隔(基板間距離Da)を空けて互いに対向配置されている。第1の基板10および第2の基板20には、第1の共振器1と、第1の共振器1に対して第2の方向(図のY方向)に並列配置されると共に、第1の共振器1に電磁結合されて第1の共振器1との間で信号伝送を行う第2の共振器2とが形成されている。第1の共振器1は、第1の基板10に形成された複数の第1の1/4波長共振器11,12と、第2の基板20に形成された複数の第2の1/4波長共振器21,22とを有している。第2の共振器2は、第1の基板10に形成された複数の第3の1/4波長共振器31,32と、第2の基板20に形成された複数の第4の1/4波長共振器41,42とを有している。
この信号伝送装置はまた、第1の基板10に形成された第1の信号引き出し電極51と、第2の基板20に形成された第2の信号引き出し電極52とを備えている。第1の基板10に形成された複数の第1の1/4波長共振器11,12、複数の第3の1/4波長共振器31,32、および第1の信号引き出し電極51は、導体による電極パターンよりなる。同様に、第2の基板20に形成された複数の第2の1/4波長共振器21,22、複数の第4の1/4波長共振器41,42、および第2の信号引き出し電極52は、導体による電極パターンよりなる。なお、図1において、第1の基板10および第2の基板20に形成された電極パターン(第1の1/4波長共振器11,12等)の厚みは省略している。
図3(A)は第1の基板10の表面側の共振器構造を示し、図3(B)は第1の基板10の裏面側(第2の基板20に対向する側)の共振器構造を示している。図4(A)は第2の基板20の表面側(第1の基板10に対向する側)の共振器構造を示し、図4(B)は第2の基板20の裏面側の共振器構造を示している。図5は、第1の基板10と第2の基板20との間の電界分布(後述する、混成共振モードでの第1の共振周波数f1での電界分布)を模式的に示している。図6は図1に示した信号伝送装置をX方向から見た一断面の構造を、基板各部の共振周波数と共に示している。
複数の第1の1/4波長共振器11,12は、第1の基板10の第1の領域において、第1の方向(図のZ方向)に互いにインターディジタル結合されている。一方の第1の1/4波長共振器11は第1の基板10の裏面側に形成されている。他方の第1の1/4波長共振器12は第1の基板10の表面側に形成されている。複数の第2の1/4波長共振器21,22は、第2の基板20における、第1の領域に対応する領域において、第1の方向に互いにインターディジタル結合されている。これにより、第1の領域において、複数の第1の1/4波長共振器11,12と複数の第2の1/4波長共振器21,22とが第1の方向に積層配置された構造の第1の共振器1が形成されている(図6参照)。第1の共振器1において、互いに最も近い位置にある第1の1/4波長共振器11と第2の1/4波長共振器21は、互いの開放端同士および互いの短絡端同士が互いに対向するように配置されている。これにより、第1の1/4波長共振器11と第2の1/4波長共振器21とが、例えば空気層を介して互いに、主として磁界成分による電磁結合(磁界結合)をしている。
なお、インターディジタル結合とは、一端が短絡端とされ他端が開放端とされた2つの共振器を、一方の共振器の開放端と他方の共振器の短絡端とが対向すると共に、一方の共振器の短絡端と他方の共振器の開放端とが対向するように配置して電磁結合させる結合方法である。
複数の第3の1/4波長共振器31,32は、第1の基板10の第2の領域において、第1の方向(図のZ方向)に互いにインターディジタル結合されている。一方の第3の1/4波長共振器31は第1の基板10の裏面側に形成されている。他方の第3の1/4波長共振器32は第1の基板10の表面側に形成されている。第4の1/4波長共振器41,42は、第2の基板20における、第2の領域に対応する領域において、第1の方向に互いにインターディジタル結合されている。これにより、第1の領域とは異なる第2の領域において、複数の第3の1/4波長共振器31,32と複数の第4の1/4波長共振器41,42とが第1の方向に積層配置された構造の第2の共振器2が形成されている(図6参照)。第2の共振器2において、互いに最も近い位置にある第3の1/4波長共振器31と第4の1/4波長共振器41は、互いの開放端同士および互いの短絡端同士が互いに対向するように配置されている、これにより、第3の1/4波長共振器31と第4の1/4波長共振器41とが、例えば空気層を介して互いに、主として磁界成分による電磁結合(磁界結合)をしている。
第1の信号引き出し電極51は、第1の基板10の表面側に形成されると共に、第1の基板10の表面側の第1の1/4波長共振器12に物理的に直接接続され、第1の1/4波長共振器12に直接的に導通されている。これにより、第1の信号引き出し電極51と第1の共振器1との間で信号伝送が可能とされている。第2の信号引き出し電極52は、第2の基板20の裏面側に形成されると共に、第2の基板20の裏面側に形成された第4の1/4波長共振器42に物理的に直接接続され、第4の1/4波長共振器42に直接的に導通されている。これにより、第2の信号引き出し電極52と第2の共振器2との間で信号伝送が可能とされている。第1の共振器1と第2の共振器2は電磁結合されているので、第1の信号引き出し電極51と第2の信号引き出し電極52との間での信号伝送が可能とされている。これにより、第1の基板10と第2の基板20との2つの基板間での信号伝送が可能とされている。
なお、第1の信号引き出し電極51を第1の基板10の裏面側に形成し、第1の基板10の裏面側の第1の1/4波長共振器11に物理的に直接接続し、第1の1/4波長共振器11に直接的に導通するようにしても良い。同様に、第2の信号引き出し電極52を第2の基板20の表面側に形成し、第2の基板20の表面側の第4の1/4波長共振器41に物理的に直接接続し、第4の1/4波長共振器41に直接的に導通するようにしても良い。
[動作および作用]
この信号伝送装置では、第1の基板10と第2の基板20との間で、互いに最も近い位置にある第1の1/4波長共振器11と第2の1/4波長共振器21とが、主として磁界成分による電磁結合した状態となる。この状態では、図5に示したように、第1の1/4波長共振器11と第2の1/4波長共振器21とが同電位になるため、それらの共振器間には電界が発生しない。第1の1/4波長共振器11と第2の1/4波長共振器21は、ほぼ磁気結合のみによる結合がなされる。これにより、第1の共振器1において、第1の基板10と第2の基板20との間の空気層等における電界分布がほとんど無くなり、第1の基板10と第2の基板10との間で空気層等の基板間距離Daに変動があったとしても、第1の共振器1における共振周波数の変動が抑えられる。同様に、第1の基板10と第2の基板20との間で、互いに最も近い位置にある第3の1/4波長共振器31と第4の1/4波長共振器41とが、主として磁界成分による電磁結合した状態となることで、第2の共振器2において、第1の基板10と第2の基板20との間の空気層等における電界分布がほとんど無くなる。第3の1/4波長共振器31と第4の1/4波長共振器41は、ほぼ磁気結合のみによる結合がなされる。これにより、第1の基板10と第2の基板20との間で空気層等の基板間距離Daに変動があったとしても、第2の共振器2における共振周波数の変動が抑えられる。結果として、基板間距離Daの変動による通過周波数および通過帯域の変動が抑えられる。
また、この信号伝送装置では、図6に示したように、第1の共振器1は、複数の第1の1/4波長共振器11,12と複数の第2の1/4波長共振器21,22とが後述する混成共振モードで電磁結合することにより全体として第1の共振周波数f1(または第2の共振周波数f2)で共振する1つの結合共振器を構成する。かつ、第1の基板10および第2の基板20が互いに電磁結合しないよう十分に離間した状態では複数の第1の1/4波長共振器11,12による単独での共振周波数faと複数の第2の1/4波長共振器21,22による単独での共振周波数faとがそれぞれ、第1の共振周波数f1(または第2の共振周波数f2)とは異なる周波数となる。
同様に、第2の共振器2は、図6に示したように、複数の第3の1/4波長共振器31,32と複数の第4の1/4波長共振器41,42とが混成共振モードで電磁結合することにより全体として第1の共振周波数f1(または第2の共振周波数f2)で共振する1つの結合共振器を構成する。かつ、第1の基板10および第2の基板20が互いに電磁結合しないよう十分に離間した状態では複数の第3の1/4波長共振器31,32による単独の共振周波数faと複数の第4の1/4波長共振器41,42による単独の共振周波数faとがそれぞれ、第1の共振周波数f1(または第2の共振周波数f2)とは異なる周波数となる。
従って、第1の基板10と第2の基板20とが互いに電磁結合しないよう十分に離間した状態での周波数特性と第1の基板10と第2の基板20とが互いに電磁結合している状態での周波数特性とが異なる状態となる。このため、例えば第1の基板10と第2の基板20とが互いに電磁結合している状態では第1の共振周波数f1(または第2の共振周波数f2)で信号伝送する。一方、第1の基板10と第2の基板20とが互いに電磁結合しないよう十分に離間した状態では単独での共振周波数faで共振するために、第1の共振周波数f1(または第2の共振周波数f2)で信号伝送しない状態となる。これにより、第1の基板10と第2の基板20とを十分に離した状態では、第1の共振周波数f1(または第2の共振周波数f2)と同帯域の信号が入力されたとしても反射されるので、共振器からの信号の漏洩を防ぐことができる。
(混成共振モードによる信号伝送の原理)
ここで、上述の混成共振モードによる信号伝送の原理について説明する。説明を簡単にするために、比較例の共振器構造として、図7に示したように第1の基板110の内部に1つの共振器111が形成されているものを考える。この比較例の共振器構造では、図9(A)に示したように、1つの共振周波数f0で共振するような共振モードとなる。これに対して、図8に示したように、図7に示した比較例の共振器構造と同様の構造を有する第2の基板120を、基板間距離Daを空けて第1の基板110に対向配置して電磁結合した場合について考える。第2の基板120の内部には1つの共振器121が形成されている。第2の基板120における共振器121についても、第1の基板110における共振器111と構造的には同じなので、第1の基板110に電磁結合していない単独の状態では、図9(A)に示したように、1つの共振周波数f0で共振するような単独の共振モードとなる。しかしながら、図8に示した2つの共振器を電磁結合した状態では、電波の飛び移り効果により、単独での共振周波数f0で共振するのではなく、単独での共振周波数f0よりも低い第1の共振周波数f1となる第1の共振モードと、単独での共振周波数f0よりも高い第2の共振周波数f2となる第2の共振モードを形成して共振する。
図8に示した混成共振モードで電磁結合する2つの共振器111,121を全体として1つの結合共振器101とみなすと、同様の共振器構造を並列配置することで、第1の共振周波数f1(または第2の共振周波数f2)を通過帯域とするフィルタを構成することができる。そのような構成例を図10に示す。図10のフィルタ構成例では、第1の基板110に2つの共振器111,131を並列配置すると共に、第2の基板120に2つの共振器121,141を並列配置している。第1の基板110に形成された共振器111,131と第2の基板120に形成された共振器121,141はそれぞれ、第1の基板110および第2の基板120が互いに電磁結合しないよう十分に離間した状態では、混成共振モードではなく、単独での共振周波数f0による共振モードとなる。第1の基板110と第2の基板120とを基板間距離Daを空けて対向配置して電磁結合させた状態では、第1の基板110の一方の共振器111と第2の基板120の一方の共振器121とで全体として1つの結合共振器101を構成する。また、第1の基板110の他方の共振器131と第2の基板120の他方の共振器141とで全体としてもう1つの結合共振器102を構成する。2つの結合共振器101,102がそれぞれ全体として第1の共振周波数f1(または第2の共振周波数f2)で共振することで、第1の共振周波数f1(または第2の共振周波数f2)を通過帯域とするフィルタのように動作する。この第1の共振周波数f1(または第2の共振周波数f2)近傍の周波数の信号を入力することで信号伝送が可能となる。
以上の原理を踏まえ、本実施の形態に係る信号伝送装置における共振モードについて、より詳細に説明する。図5のように、複数の第1の1/4波長共振器11,12、複数の第2の1/4波長共振器21,22、複数の第3の1/4波長共振器31,32、または複数の第4の1/4波長共振器41,42のように互いにインターディジタル結合した共振器が基板に形成されている場合には、インターディジタル結合した共振器同士も混成共振モードにより共振する。すなわち、例えば複数の第1の1/4波長共振器11,12同士が混成共振モードで電磁結合することにより、複数の第1の1/4波長共振器11,12同士が互いに電磁結合しないよう十分に離間した状態での各1/4波長共振器11,12単独での共振周波数f0よりも低い共振周波数faと、共振周波数f0よりも高い共振周波数fbとで共振する1つの結合共振器を構成する。第1の基板10に形成され互いにインターディジタル結合した複数の第1の1/4波長共振器11,12と、第2の基板20に形成され互いにインターディジタル結合した複数の第2の1/4波長共振器21,22とが、空気層等を介して互いに電磁結合した場合には、前述のように、これら複数の1/4波長共振器同士も混成共振モード同士が電磁結合することにより、複数の共振モードを有する1つの結合共振器(第1の共振器1)となる。この第1の共振器1は複数の共振モード(共振周波数f1,f2,・・・、但し、f1<f2<・・・)を有する。同様に、第2の基板20に形成され、互いにインターディジタル結合した複数の第3の1/4波長共振器31,32と、第2の基板20に形成され、互いにインターディジタル結合した複数の第4の1/4波長共振器41,42とが、空気層等を介して互いに電磁結合した場合には、前述のように、これら複数の1/4波長共振器同士も混成共振モード同士が電磁結合することにより、複数の共振モードを有する1つの結合共振器(第2の共振器2)となる。この第2の共振器2は複数の共振モード(共振周波数f1,f2,・・・、但し、f1<f2<・・・)を有する。
ここで、複数の共振モードの内で、最も低い共振周波数を有する共振モード(共振周波数f1)における電荷分布と電界ベクトルEおよび電流ベクトルiを示したものが図5であり、1/4波長共振器のそれぞれに流れる電流の向きは全て同方向となる。すなわち、1/4波長共振器11(31)および1/4波長共振器21(41)では短絡端側から開放端側に向けて電流が流れ、1/4波長共振器12(32)および1/4波長共振器22(42)では、開放端側から短絡端側に向けて電流が流れる。従って、インターディジタル結合した共振器間では電磁結合した状態となる一方で、第1の基板10と第2の基板20との間では、互いに最も近い位置にある1/4波長共振器間での電界分布(電界成分)がほとんど無くなる。このように、例えば、複数の共振モードの内で最も低い共振周波数を有する共振モードでは、第1の基板10と第2の基板20との間で、互いに最も近い位置にある1/4波長共振器11,21のそれぞれに流れる電流の向きは同方向となり、1/4波長共振器間での電界分布がほとんど無くなることから、主として磁界結合による電磁結合した状態となる。
さらに、インターディジタル結合は強い結合であることから、第1の共振周波数f1と第2の共振周波数f2との周波数差を非常に大きくすることができ、従って、第1の共振器1と第2の共振器2とを並列配置した際に、複数の共振モード(共振周波数f1,f2,・・・)の第1の共振周波数f1を含む通過帯域と、それ以外の共振周波数を含む通過帯域とは周波数が重ならない(通過帯域の周波数が異なる)ようにすることができる。さらに、これら第1の共振周波数f1を含む通過帯域およびそれ以外の各共振周波数を含むそれぞれの通過帯域、すなわち、複数の共振モード(共振周波数f1,f2,・・・)のそれぞれの共振周波数を含む各々の通過帯域は、第1の基板10或いは第2の基板20単独での共振周波数faを含む通過帯域とも周波数が重ならない(通過帯域の周波数が異なる)。従って、第1の共振周波数f1を含む通過帯域では、他の共振モードの影響をほとんど受けることがないだけでなく、共振周波数fa近傍の周波数の影響もほとんど受けることがない。
以上のことから、複数の共振モードの内で、最も低い周波数となる共振モードでの共振周波数f1を、信号の通過帯域に設定することが好ましい。ただし、共振周波数f1より高い周波数となる他の共振モードであっても、第1の基板10と第2の基板20との間で、互いに最も近い位置にある1/4波長共振器同士に流れる電流の向きが同方向となるのであれば、その共振モードによる共振周波数を信号の通過帯域に設定しても良い。
[具体的な設計例およびその特性]
次に、本実施の形態に係る信号伝送装置の具体的な設計例およびその特性を、比較例の共振器構造の特性と比較して説明する。図11は、比較例の共振器構造201の具体的な設計例を示している。図12は、図11に示した共振器構造201における共振周波数特性を示している。この比較例の共振器構造201では、第1の1/4波長共振器11と第2の1/4波長共振器21とが、互いの開放端同士および互いの短絡端同士が互いに対向するような配置ではなく、インターディジタル結合されており、また、第1の基板10の表面側、および第2の基板の裏面側にはグランド層としてのグランド電極91,92が配置されている。第1の基板10および第2の基板20の平面サイズはそれぞれ2mm角で、基板厚は100μm、比誘電率は3.85となっている。基板上の各電極(第1の1/4波長共振器11,12および第2の1/4波長共振器21,22)の平面サイズは、X方向の長さが1.5mm、Y方向の長さ(幅)が0.2mmとなっている。このような構成で、基板間の空気層の厚み(基板間距離Da)を10μm〜100μmまで変化させた場合の共振周波数を計算した結果が、図12である。この比較例の共振器構造201では、図12から分かるように、空気層の厚みの変化に対して共振周波数が最大で約70%変動している。これは、空気層の厚みの変化によって、第1の基板10および第2の基板20の間で実効比誘電率が変化するためである。
図13は、本実施の形態に係る信号伝送装置における第1の共振器1の具体的な設計例を示している。図14は、図13に示した設計例における共振周波数特性を示している。この設計例では、基板サイズや電極サイズ等を、図11に示した比較例の共振器構造201と同じ条件にしている。すなわち、第1の1/4波長共振器11と第2の1/4波長共振器21とがインターディジタル結合ではなく、互いの開放端同士および互いの短絡端同士が互いに対向するような配置とされていることを除き、図11に示した比較例の共振器構造201と同じ構成である。このような構成で、基板間の空気層の厚み(基板間距離Da)を10μm〜100μmまで変化させた場合の共振周波数を計算した結果が、図14である。本実施の形態の共振器構造では、図14から分かるように、共振周波数の変化は少なく、空気層の厚みの変化に対して共振周波数は最大でも約4%程度しか変動していない。なお、図14の特性グラフにおいて、基板間距離Daの変化に対して共振周波数の値が上下に変化し、グラフが折れ線状になっているが、これは計算上の誤差であり、実際には基板間距離Daが大きくなるに従って共振周波数が次第に上昇するなだらかな曲線状のグラフになる。
図15および図16は、本実施の形態に係る信号伝送装置全体の具体的な設計例(フィルタとしての設計例)を示している。図15(A)は第1の基板10の表面側の共振器構造の設計例を示し、図15(B)は第1の基板10の裏面側(第2の基板20に対向する側)の共振器構造の設計例を示している。図16(A)は第2の基板20の表面側(第1の基板10に対向する側)の共振器構造の設計例を示し、図16(B)は第2の基板20の裏面側の共振器構造の設計例を示している。このような構成で、基板間の空気層の厚み(基板間距離Da)を20μm〜600μmまで変化させた場合の周波数特性を計算した結果が、図17である。図17では、フィルタとしての通過特性と反射特性を示す。図17から分かるようにフィルタとしての通過特性は、基板間距離Daの変化にほとんど影響を受けていないことが分かる。
図18は、図15および図16に示した設計例での第1の基板10と第2の基板20との間の電界強度分布を示し、図19は磁界ベクトル分布を示している。図18および図19から分かるように第1の基板10と第2の基板20との間では電界はほとんどなく、磁界のみが形成されている。すなわち、第1の基板10と第2の基板20との間では、電界成分がほとんどなく磁界成分が主成分となっている。ここで、図17は前述の混成共振モードにおける第1の共振モードでの周波数特性を示し、図18は同様の第1の共振モードでの電界分布を示し、図19は同様の第1の共振モードでの磁界分布を示している。
[効果]
本実施の形態に係る信号伝送装置によれば、第1の基板10と第2の基板20との間で、互いに最も近い位置にある1/4波長共振器同士を主として磁界成分によって電磁結合するようにしたので、第1の共振器1および第2の共振器2において、第1の基板10と第2の基板20との間の空気層等における電界分布(電界成分)がほとんど無くなる。これにより、第1の基板10と第2の基板20との間で空気層等の基板間距離Daに変動があったとしても、第1の共振器1および第2の共振器2における共振周波数の変動が抑えられる。結果として、基板間距離Daの変動による通過周波数および通過帯域の変動が抑えられる。
ところで、共振器のQ値を上げる手法としては、1.共振器内の損失を低減することと、2.共振器の体積を増加させることとがある。本実施の形態に係る信号伝送装置における共振器構造では、少なくとも第1の基板10側でインターディジタル共振器を用いることで共振器内の損失を低減している。一方、「2.共振器の体積を増加させること」は、部品の小型化に反している。例えば第1の基板10を共振器構造の部品、第2の基板20を共振器構造の部品を実装する実装基板とすると、従来の共振器構造では共振器のQ値を上げるためには部品側の体積を増加させなければならない。これに対して、本実施の形態における共振器構造では、実装基板側の電極パターン(第2の1/4波長共振器21等)を共振器の一部として用いているので、部品側の体積を増加させることなく、実装基板の体積を共振器の一部として利用することにより、共振器のQ値を上げることができる。さらに実装基板側の電極パターンも第2の1/4波長共振器21,22のようにインターディジタル共振器の構造にすることで、さらなる損失低減を実現できる。また、本実施の形態における共振器構造では、例えば部品側(第1の基板10)に側面端子を設けることなく、実装基板(第2の基板20)に電磁結合により結合させることができるので、構成の簡素化とコストダウンが可能になる。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態に係る信号伝送装置について説明する。なお、上記第1の実施の形態に係る信号伝送装置と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図20は、本発明の第2の実施の形態に係る信号伝送装置の一断面の構造を示している。図1および図2に示した第1の共振器1の構造では、第1の基板10および第2の基板20にそれぞれ2つずつ1/4波長共振器を形成した例を示したが、図20に示した第1の共振器1Aのように、第2の基板20側には、第1の基板10側の第1の1/4波長共振器11と電磁結合(主として磁界結合)する1つの第2の1/4波長共振器21のみを設けるようにしても良い。図示を省略するが、第2の共振器2についても同様に、第2の基板20側には、第1の基板10側の第3の1/4波長共振器31と電磁結合(主として磁界結合)する1つの第4の1/4波長共振器41のみを設けるようにしても良い。この場合も、例えば、複数の共振モードの内で最も低い共振周波数f1を有する共振モードでは、第1の基板10と第2の基板20との間で、互いに最も近い位置にある1/4波長共振器11,21のそれぞれに流れる電流の向きは同方向となり、1/4波長共振器間での電界分布がほとんど無くなる。
<第3の実施の形態>
次に、本発明の第3の実施の形態に係る信号伝送装置について説明する。なお、上記第1または第2の実施の形態に係る信号伝送装置と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図21は、本発明の第3の実施の形態に係る信号伝送装置の一断面の構造を示している。図1および図2では、第1の基板10および第2の基板20の2つの基板によって第1の共振器1を形成した例を示したが、3つ以上の基板を対向配置させた構造であっても良い。図21では、第1の基板10および第2の基板20に加えて、第3の基板30を対向配置させて第1の共振器1Bを構成した例を示している。第3の基板30は、第2の基板20の裏面側に、基板材料とは異なる材料による層(誘電率の異なる層、例えば空気層)を挟んで、間隔(基板間距離Da)を空けて対向配置されている。第3の基板30の表面(第2の基板20に対向する側)には1/4波長共振器61が形成され、第3の基板30の裏面には1/4波長共振器62が形成されている。1/4波長共振器61および1/4波長共振器62は、第1の1/4波長共振器11,12および第2の1/4波長共振器21,22が形成された第1の領域に対応する領域において、第1の方向(図のZ方向)に互いにインターディジタル結合されている。また、第2の基板20と第3の基板30との間で、互いに最も近い位置にある第2の1/4波長共振器22と1/4波長共振器61は、互いの開放端同士および互いの短絡端同士が互いに対向するように配置されている。これにより、第2の基板20における第2の1/4波長共振器22と第3の基板30における1/4波長共振器61とが、例えば空気層を介して互いに、主として磁界成分による電磁結合をしている。この場合も、例えば、複数の共振モードの内で最も低い共振周波数f1を有する共振モードでは、第1の基板10と第2の基板20との間(または第2の基板20と第3の基板30との間)で、互いに最も近い位置にある1/4波長共振器11,21(または1/4波長共振器22,61)のそれぞれに流れる電流の向きは同方向となり、1/4波長共振器間での電界分布がほとんど無くなる。
図示を省略するが、第2の共振器2についても同様に、第3の基板30に形成された1/4波長共振器を構成要素として追加した構成であっても良い。
<第4の実施の形態>
次に、本発明の第4の実施の形態に係る信号伝送装置について説明する。なお、上記第1ないし第3の実施の形態に係る信号伝送装置と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図22は、本発明の第4の実施の形態に係る信号伝送装置の一断面の構造を示している。図1に示した信号伝送装置では第1の信号引き出し電極51を、第1の基板10に形成された第1の1/4波長共振器12に物理的に直接接続して導通するようにしていたが、図22に示したように、第1の共振器1のそれぞれの第1の1/4波長共振器11,12に対して間隔を空けて配置された第1の信号引き出し電極53を設けるようにしても良い。この場合、第1の信号引き出し電極53を、第1の共振器1の共振周波数f1と同様の共振周波数f1で共振する共振器で構成する。これにより、第1の信号引き出し電極53と第1の共振器1とが、共振周波数f1で電磁結合される。
同様に、図1に示した信号伝送装置では第2の信号引き出し電極52を、第2の基板20に形成された第4の1/4波長共振器42に物理的に直接接続して導通するようにしていたが、図22に示したように、第2の共振器2のそれぞれの第4の1/4波長共振器41,42に対して間隔を空けて配置された第2の信号引き出し電極54を設けるようにしても良い。この場合、第2の信号引き出し電極54を、第2の共振器2の共振周波数f1と同様の共振周波数f1で共振する共振器で構成する。これにより、第2の信号引き出し電極54と第2の共振器2とが、共振周波数f1で電磁結合される。
<第5の実施の形態>
次に、本発明の第5の実施の形態に係る信号伝送装置について説明する。なお、上記第1ないし第4の実施の形態に係る信号伝送装置と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図23は、本発明の第5の実施の形態に係る信号伝送装置の一断面の構造を示している。図1に示した信号伝送装置では、第1の共振器1を構成する各1/4波長共振器を第1の基板10および第2の基板20の表面または裏面に形成するようにしたが、図23に示した第1の共振器1Cのように、各1/4波長共振器を第1の基板10および第2の基板20の内部に形成するようにしても良い。第2の共振器2についても同様に、各1/4波長共振器を第1の基板10および第2の基板20の内部に形成するようにしても良い。
<第6の実施の形態>
次に、本発明の第6の実施の形態に係る信号伝送装置について説明する。なお、上記第1ないし第5の実施の形態に係る信号伝送装置と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図24は、本発明の第6の実施の形態に係る信号伝送装置の一断面の構造を示している。図23に示した第1の共振器1Cの構造では、第1の基板10および第2の基板20の内部にそれぞれ2つずつ1/4波長共振器を形成した例を示したが、第1の基板10および第2の基板20のそれぞれにおいて、内部に形成する1/4波長共振器の数は3つ以上であっても良い。図24では、第1の基板10内部に4つの第1の1/4波長共振器11,12,13,14を形成した例を示している。これら4つの第1の1/4波長共振器11,12,13,14はそれぞれ、隣接するもの同士が第1の方向に互いにインターディジタル結合されるように配置されている。第2の共振器2についても同様に、第1の基板10および第2の基板20のそれぞれにおいて、内部に形成する1/4波長共振器の数は3つ以上であっても良い。この場合も、例えば、複数の共振モードの内で最も低い共振周波数f1を有する共振モードでは、第1の基板10と第2の基板20との間で、互いに最も近い位置にある1/4波長共振器11,21のそれぞれに流れる電流の向きは同方向となり、1/4波長共振器間での電界分布がほとんど無くなる。
また、図示しないが、図20に示した第1の共振器1Aの構造と同様に、第2の基板20の内部に、第2の1/4波長共振器21を1つのみ設けるようにしても良い。第2の共振器2についても同様に、第2の基板20の内部に、第4の1/4波長共振器41を1つのみ設けるようにしても良い。
<第7の実施の形態>
次に、本発明の第7の実施の形態に係る信号伝送装置について説明する。なお、上記第1ないし第6の実施の形態に係る信号伝送装置と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図25は、本発明の第7の実施の形態に係る信号伝送装置(またはフィルタ)の全体構成例を示している。図26は、図25に示した信号伝送装置をX方向から見た一断面(図25のA−A線断面)の構造を示している。図27(A)は図25に示した信号伝送装置における第1の基板10の下側(第2の基板20に対向する側)から1層目および3層目の共振器構造を示している。図27(B)は第1の基板10の下側から2層目および4層目の共振器構造を示している。図28は、図25に示した信号伝送装置における第2の基板20の表面側(第1の基板10に対向する側)の共振器構造を示している。
この信号伝送装置は、第1の基板10を共振器構造の一部品(実装部品)、第2の基板20を共振器構造の一部品を実装する実装基板とした構成とされている。第1の基板10の内部には、図24の構成例と同様に、複数の第1の1/4波長共振器11,12,13,14がそれぞれ、隣接するもの同士が第1の方向に互いにインターディジタル結合されるようにして配置されている。第1の基板10の内部にはまた、複数の第3の1/4波長共振器31,32,33,34が、複数の第1の1/4波長共振器11,12,13,14に対して並列配置されている(図27(A),(B)参照)。複数の第3の1/4波長共振器31,32,33,34もそれぞれ、隣接するもの同士が第1の方向に互いにインターディジタル結合されるようにして配置されている。第1の基板10の第1の側面方向(図のY方向)にはグランド電極73,74が形成されている。複数の第1の1/4波長共振器11,12,13,14と複数の第3の1/4波長共振器31,32,33,34とのそれぞれの短絡端は、グランド電極73またはグランド電極74に導通されている。なお、図25において、第1の基板10および第2の基板20に形成された電極パターン(第1の1/4波長共振器11,12等)の厚みは省略している。
第2の基板20の底面には、図26に示したようにグランド電極77が形成されている。第2の基板20の表面には、図28に示したように、第2の1/4波長共振器21と第4の1/4波長共振器41とに相当する電極パターンが形成されている。第2の1/4波長共振器21は、複数の第1の1/4波長共振器11,12,13,14に対応する第1の領域に設けられている。第1の1/4波長共振器11と第2の1/4波長共振器21は例えば空気層による間隔(基板間距離Da)を空けて互いに、主として磁界成分による電磁結合をしている。これにより、複数の第1の1/4波長共振器11,12,13,14と1つの第2の1/4波長共振器21とが第1の方向に積層配置された構造の第1の共振器1Eが形成されている。第4の1/4波長共振器41は、複数の第3の1/4波長共振器31,32,33,34に対応する第2の領域に設けられている。第3の1/4波長共振器31と第4の1/4波長共振器41は例えば空気層による間隔(基板間距離Da)を空けて互いに、主として磁界成分による電磁結合をしている。これにより、複数の第3の1/4波長共振器31,32,33,34と1つの第4の1/4波長共振器41とが第1の方向に積層配置された構造の第2の共振器2Eが形成されている。この場合も、例えば、複数の共振モードの内で最も低い共振周波数f1を有する共振モードでは、第1の基板10と第2の基板20との間で、互いに最も近い位置にある1/4波長共振器31,41のそれぞれに流れる電流の向きは同方向となり、1/4波長共振器間での電界分布がほとんど無くなる。
第2の基板20の表面において、第1の側面方向(図のY方向)にはグランド電極75,76に相当する電極パターンが形成されている。図28に示したように、第2の1/4波長共振器21の短絡端はグランド電極76に導通されている。第4の1/4波長共振器41の短絡端はグランド電極75に導通されている。
第2の1/4波長共振器21の開放端側には、第1の信号引き出し電極71の一端が物理的に直接接続され、第2の1/4波長共振器21と第1の信号引き出し電極71とが互いに直接的に導通されている。これにより、第1の信号引き出し電極71と第1の共振器1Eとの間で信号伝送が可能とされている。第4の1/4波長共振器41の開放端側には、第2の信号引き出し電極72の一端が物理的に直接接続され、第4の1/4波長共振器41と第2の信号引き出し電極72とが互いに直接的に導通されている。第1の信号引き出し電極71の他端と第2の信号引き出し電極72の他端は、第2の側面方向(図のX方向)において、互いに反対方向に延在している。第1の共振器1Eと第2の共振器2Eは電磁結合されているので、第1の信号引き出し電極71と第2の信号引き出し電極72との間で、一方の側面側から他方の側面側へと信号伝送が可能とされている。すなわち、本実施の形態に係る信号伝送装置では、第2の基板20内での信号伝送が可能とされている。
第1の1/4波長共振器11(または第1の1/4波長共振器13)の開放端側には、図27(A)に示したように、幅広の電極部分11Aが形成されている。また、第1の1/4波長共振器12(または第1の1/4波長共振器14)の開放端側にも、図27(B)に示したように、同様の幅広の電極部分12Aが形成されている。第3の1/4波長共振器31(または第3の1/4波長共振器33)の開放端側には、図27(A)に示したように、幅広の電極部分31Aが形成されている。また、第3の1/4波長共振器32(または第3の1/4波長共振器34)の開放端側にも、図27(B)に示したように、同様の幅広の電極部分32Aが形成されている。これにより、上下の電極層間で例えば第1の1/4波長共振器11の幅広の電極部分11Aと第3の1/4波長共振器32の幅広の電極部分32Aとが対向することで、電極パターンの長さを抑えつつ、複数の第1の1/4波長共振器11,12,13,14と複数の第3の1/4波長共振器31,32,33,34との間(第1の共振器1Eと第2の共振器2Eとの間)で所望の結合度による電界結合が得られるようにしている。
本実施の形態に係る信号伝送装置では、実装基板としての第2の基板20上の電極パターン(第2の1/4波長共振器21等)を共振器の一部として用いて、実装部品としての第1の基板10の共振器構造と共に第2の基板20上の電極パターンが共振動作する。これにより、上下方向の体積を利用して信号を伝送することが可能となる。結果として、フィルタとして特定の周波数を選択して信号を伝送する場合において、第2の基板20上の電極パターンのみを用いて伝送する場合に比べて、平面方向の面積を抑えることができる。すなわち、平面方向の面積を抑えつつ、フィルタとして基板内での信号伝送を行うことができる。
<その他の実施の形態>
本発明は、上記各実施の形態に限定されず種々の変形実施が可能である。
例えば、上記第1の実施の形態では、第1の共振器1と第2の共振器2との双方を、図2に示したように実質的に同一の共振機器構造で構成したが、例えば第2の共振器2の方を別の共振機器構造で構成しても良く、異なる基板間で互いに最も近い位置にある共振器のそれぞれに流れる電流の向きが同方向となるように構成されていれば良い。また、上記第1の実施の形態では、第1の共振器1と第2の共振器2との2つの共振器が並列配置されていたが、3つ以上の共振器が並列配置されていても良い。さらに、上記第1の実施の形態では、誘電体基板にλ/4波長共振器を形成した例を挙げたが、これに限らず、λ/2波長共振器、3λ/4波長共振器、λ波長共振器でも良く、共振器単独の共振周波数がf0である線路型共振器であれば良い。また、上記第1の実施の形態では、第1の基板10と第2の基板20の比誘電率を等しくしていたが、第1の基板10と第2の基板20のそれぞれの比誘電率が異なっていても良く、第1の基板10と第2の基板20の少なくとも一方の比誘電率とは異なる比誘電率を有する層を挟んでいれば良い。また、上記第1の実施の形態では、第1の基板10または第2の基板20にインターディジタル結合した共振器のみが形成されていたが、少なくとも1対のインターディジタル結合した共振器が基板内に形成されていれば、一部の共振器がコムライン結合するように共振器が形成されていても良い。他の実施の形態についても同様である。また、本発明の信号伝送装置としては、アナログ信号やデジタル信号等の送信/受信のための信号伝送装置のみならず、電力の送電/受電のための信号伝送装置をも含む。
1,1A,1B,1C,1D,1E…第1の共振器、2,2E…第2の共振器、10…第1の基板、11,12,13,14…第1の1/4波長共振器、11A,12A…幅広の電極部分、20…第2の基板、21,22…第2の1/4波長共振器、31,32,33,34…第3の1/4波長共振器、31A,32A…幅広の電極部分、41,42…第4の1/4波長共振器、51,53,71…第1の信号引き出し電極、52,54,72…第2の信号引き出し電極、73,74,75,76,77,91,92…グランド電極、101,102…結合共振器、110…第1の基板、111,121,131,141…共振器、120…第2の基板、201…比較例の共振器構造、Da…基板間距離。

Claims (7)

  1. 間隔を空けて第1の方向に互いに対向配置された第1および第2の基板と、
    前記第1の基板における第1の領域に形成され、前記第1の方向に互いにインターディジタル結合された複数の第1の1/4波長共振器と、
    前記第2の基板における前記第1の領域に対応する領域において、1つまたは前記第1の方向に互いにインターディジタル結合するように複数形成された第2の1/4波長共振器と、
    複数の前記第1の1/4波長共振器と1または複数の前記第2の1/4波長共振器とによって形成された第1の共振器と、
    前記第1の共振器に電磁結合されて前記第1の共振器との間で信号伝送を行う第2の共振器と
    を備え、
    前記第1の共振器において、互いに最も近い位置にある前記第1の1/4波長共振器と前記第2の1/4波長共振器とが、互いの開放端同士および互いの短絡端同士が互いに対向するように配置されている
    信号伝送装置。
  2. 前記第1の基板における第2の領域に形成され、前記第1の方向に互いにインターディジタル結合された複数の第3の1/4波長共振器と、
    前記第2の基板における前記第2の領域に対応する領域において、1つまたは前記第1の方向に互いにインターディジタル結合するように複数形成された第4の1/4波長共振器とをさらに備え、
    前記第2の共振器は、複数の前記第3の1/4波長共振器と1または複数の前記第4の1/4波長共振器とによって形成され、
    前記第2の共振器において、互いに最も近い位置にある前記第3の1/4波長共振器と前記第4の1/4波長共振器とが、互いの開放端同士および互いの短絡端同士が互いに対向するように配置されている
    請求項1に記載の信号伝送装置。
  3. 前記第1の基板に形成されると共に、前記第1の1/4波長共振器に物理的に直接接続、または前記第1の共振器に対して間隔を空けて電磁結合された第1の信号引き出し電極と、
    前記第2の基板に形成されると共に、前記第4の1/4波長共振器に物理的に直接接続、または前記第2の共振器に対して間隔を空けて電磁結合された第2の信号引き出し電極と
    をさらに備え、
    前記第1の基板と前記第2の基板との間で信号伝送を行う
    請求項2に記載の信号伝送装置。
  4. 前記第2の基板に形成されると共に、前記第2の1/4波長共振器に物理的に直接接続、または前記第1の共振器に対して間隔を空けて電磁結合された第1の信号引き出し電極と、
    前記第2の基板に形成されると共に、前記第4の1/4波長共振器に物理的に直接接続、または前記第2の共振器に対して間隔を空けて電磁結合された第2の信号引き出し電極と
    をさらに備え、
    前記第2の基板内で信号伝送を行う
    請求項2に記載の信号伝送装置。
  5. 前記第1の共振器は、複数の前記第1の1/4波長共振器と1または複数の前記第2の1/4波長共振器とが混成共振モードで電磁結合することにより全体として第1の共振周波数で共振する1つの結合共振器を構成し、かつ、前記第1および第2の基板が互いに電磁結合しないよう離間した状態では複数の前記第1の1/4波長共振器による単独の共振周波数と1または複数の前記第2の1/4波長共振器による単独の共振周波数とがそれぞれ、前記第1の共振周波数とは異なる周波数とされ、
    前記第2の共振器は、複数の前記第3の1/4波長共振器と1または複数の前記第4の1/4波長共振器とが混成共振モードで電磁結合することにより全体として前記第1の共振周波数で共振する1つの結合共振器を構成し、かつ、前記第1および第2の基板が互いに電磁結合しないよう離間した状態では複数の前記第3の1/4波長共振器による単独の共振周波数と1または複数の前記第4の1/4波長共振器による単独の共振周波数とがそれぞれ、前記第1の共振周波数とは異なる周波数とされている
    請求項2ないし4のいずれか1項に記載の信号伝送装置。
  6. 間隔を空けて第1の方向に互いに対向配置された第1および第2の基板と、
    前記第1の基板における第1の領域に形成され、前記第1の方向に互いにインターディジタル結合された複数の第1の1/4波長共振器と、
    前記第2の基板における前記第1の領域に対応する領域において、1つまたは前記第1の方向に互いにインターディジタル結合するように複数形成された第2の1/4波長共振器と、
    複数の前記第1の1/4波長共振器と1または複数の前記第2の1/4波長共振器とによって形成された第1の共振器と、
    前記第1の共振器に電磁結合されて前記第1の共振器との間で信号伝送を行う第2の共振器と
    を備え、
    前記第1の共振器において、互いに最も近い位置にある前記第1の1/4波長共振器と前記第2の1/4波長共振器とが、互いの開放端同士および互いの短絡端同士が互いに対向するように配置されている
    フィルタ。
  7. 間隔を空けて第1の方向に互いに対向配置された第1および第2の基板と、
    前記第1の基板における第1の領域に形成され、前記第1の方向に互いにインターディジタル結合された複数の第1の1/4波長共振器と、
    前記第2の基板における前記第1の領域に対応する領域において、1つまたは前記第1の方向に互いにインターディジタル結合するように複数形成された第2の1/4波長共振器と、
    前記第1の基板における第2の領域に形成され、前記第1の方向に互いにインターディジタル結合された複数の第3の1/4波長共振器と、
    前記第2の基板における前記第2の領域に対応する領域において、1つまたは前記第1の方向に互いにインターディジタル結合するように複数形成された第4の1/4波長共振器と、
    複数の前記第1の1/4波長共振器と1または複数の前記第2の1/4波長共振器とによって形成された第1の共振器と、
    複数の前記第3の1/4波長共振器と1または複数の前記第4の1/4波長共振器とによって形成されると共に、前記第1の共振器に電磁結合されて前記第1の共振器との間で信号伝送を行う第2の共振器と、
    前記第1の基板に形成され前記第1の1/4波長共振器に物理的に直接接続、または電磁結合により間隔を空けて結合された第1の信号引き出し電極と、
    前記第2の基板に形成され前記第4の1/4波長共振器に物理的に直接接続、または電磁結合により間隔を空けて結合された第2の信号引き出し電極と
    備え、
    前記第1の共振器において、互いに最も近い位置にある前記第1の1/4波長共振器と前記第2の1/4波長共振器とが、互いの開放端同士および互いの短絡端同士が互いに対向するように配置され、
    前記第2の共振器において、互いに最も近い位置にある前記第3の1/4波長共振器と前記第4の1/4波長共振器とが、互いの開放端同士および互いの短絡端同士が互いに対向するように配置され、
    前記第1の基板と前記第2の基板との間で信号伝送を行う
    基板間通信装置。
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