JP5062165B2 - デュアルモードフィルタ - Google Patents

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Description

本発明は、リング状の伝送線路を含むデュアルモードフィルタに関する。
近年、携帯電話の普及、発展に伴い、高速かつ大容量の伝送技術が不可欠になってきている。高速かつ大容量の通信を実現するために、広い周波数帯域を確保する必要があり、無線通信で用いる周波数帯が高周波の方向へシフトしている。このような高周波帯域において、所望の周波数成分のみを選択的に通過させ、それ以外の周波数成分を急峻に遮断するフィルタ特性が、無線通信用のフィルタに求められる。また、高周波回路素子を用いた無線通信機器には、小型化及び軽量化も強く求められる。
高周波数帯域で用いられるフィルタとして、リング状の伝送線路からなるリング共振器を含むフィルタが知られている。リング共振器の共振周波数は、その電気線路長により特定される。共振波長またはその整数倍が、リング共振器の電気線路長と等しくなる。リング共振器のスペース効率を高めるために、1つのリング共振器を2つの共振モード(デュアルモード)で共振させて、より急峻なフィルタ特性を得る方法が提案されている。
リング共振器上で1/4波長に相当する線路長だけ離れた2点において、入力線路及び出力線路が、リング共振器に結合する。この2つの結合点の間にスタブを設けることにより、デュアルモードの発振が生ずる(特許文献1)。リング共振器の外側に、その外周の一部に沿って分布結合線路を配置することによっても、デュアルモードの発振が生ずる(特許文献2)。この分布結合線路は、入力線路及び出力線路に結合する2つの結合点を両端とする2本の伝送線路のうち長い方の伝送線路のほぼ中央において、リング共振器に並走するように配置される。
特開平9−139612号公報 特開2000−209002号公報
リング共振器にスタブを設けると、スタブの近傍に電流が集中する。このため、耐電力特性が低下してしまう。リング共振器の外側に分布結合線路を配置する構成では、電流の集中が生じにくい。
本発明においては、電流の集中が生じにくい新たな構成を有するデュアルモードフィルタが提供される。
電流の集中が生じにくいデュアルモードフィルタは、
伝送線路をリング状にしたリング共振器と、
前記リング共振器上の第1の結合点において、該リング共振器に電磁気的に結合する入力フィーダと、
前記リング共振器上の、前記第1の結合点とは異なる第2の結合点において、該リング共振器に電磁気的に結合する出力フィーダと、
前記リング共振器の内側に配置され、該リング共振器上の第3の結合点において、一方の端部が該リング共振器に容量結合し、該第3の結合点から該リング共振器の線路長の1/2の長さだけ離れた第4の結合点において、他方の端部が該リング共振器に容量結合するデュアルモード発生線路と
を有する。
リング共振器にスタブが設けられていないため、電流の集中を抑制することができる。
以下、地面を参照して実施例について説明する。
図1Aに、第1の実施例によるデュアルモードフィルタの断面図を示し、図1Bに、図1Aの一点鎖線1B−1Bにおける平断面図を示す。図1Bの一点鎖線1A−1Aにおける断面図が図1Aに相当する。
主表面上にリング共振器21等が形成され、裏面にグランド膜27が形成された誘電体基板20が、パッケージ15の本体15Aの底面上に配置されている。グランド膜27がパッケージ本体15Aの底面に接触する。
パッケージ本体15Aは、上方が開口した直方体状の容器であり、開口部は、天板15Bで塞がれている。パッケージ本体15Aと天板15Bとにより、内部に閉じた空間を画定するパッケージ15が構成される。パッケージ15は、例えば、熱伝導性及び導電性に優れる無酸素銅で形成されている。なお、無酸素銅の他に、純アルミニウム、アルミニウム合金、銅合金等で形成してもよい。さらに、熱収縮率が誘電体基板20のそれに近いコバール、インバー、42アロイ等で形成してもよい。また、パッケージ15には、表面酸化による電気的な特性の劣化を防止するために、厚さ2μm程度の金めっきが施されている。
誘電体基板20は、主表面に(100)結晶面が現れている酸化マグネシウム(MgO)で形成され、その厚さは0.5mmである。誘電体基板20の材料として、LaAlO、サファイア等の高誘電率、低損失の誘電体材料を用いてもよい。
図1Bに示すように、誘電体基板20の主表面上に、リング共振器21、入力フィーダ22、出力フィーダ23、及びデュアルモード発生線路24が形成されている。リング共振器21、入力フィーダ22、出力フィーダ23、デュアルモード発生線路24、及びグランド膜27は、マイクロストリップライン構造を有する。誘電体基板20の主表面に、xy直交座標系を定義し、x軸の正の向きの方位角を0°とし、y軸の正の向きの方位角を90°とする。
リング共振器21は、円周状の伝送線路で構成される。誘電体基板20の上に5GHz帯のバンドパスフィルタを作製する場合、リング共振器21を構成する伝送線路の幅を、0.5mmとし、伝送線路の中心線が描く円周の半径(中心半径)を3.65mmとする。
入力フィーダ22は、リング共振器21の中心から方位角0°の方向に伸ばした仮想直線に沿って、リング共振器21の外側に配置される。リング共振器21上の方位角0°の点(第1の結合点)P1において、入力フィーダ22とリング共振器21とが電磁気的に結合する。出力フィーダ23は、リング共振器21の中心から方位角90°の方向に伸ばした仮想直線に沿って、リング共振器21の外側に配置される。リング共振器21上の方位角90°の点(第2の結合点)P2において、出力フィーダ23とリング共振器21とが電磁気的に結合する。すなわち、第1の結合点P1から第2の結合点P2までの線路長は、リング共振器21の線路長の1/4になる。入力フィーダ22及び出力フィーダ23の各々の線幅は、0.5mmであり、リング共振器21と結合する端部において拡幅されている。
デュアルモード発生線路24は、リング共振器21の内側に配置される。デュアルモード発生線路24の両端が、それぞれリング共振器21上の第3の結合点P3及び第4の結合点P4において、リング共振器21に容量結合する。第3の結合点P3は、リング共振器21の中心から方位角45°の方向に伸びる仮想直線と、リング共振器21との交差箇所に位置する。第4の結合点P4は、リング共振器21の中心から方位角235°の方向に伸びる仮想直線と、リング共振器21との交差箇所に位置する。本明細書において、リング共振器21上の任意の点の位置を、リング共振器21からその点に向かう仮想直線の方位角で表すこととする。
第3の結合点P3は、第1の結合点P1と第2の結合点P2とを両端とする伝送線路のうち短い方の伝送線路の中点に位置し、第4の結合点P4は、長い方の伝送線路の中点に位置する。すなわち、第3の結合点P3から第4の結合点P4までの線路長は、リング共振器21の線路長の1/2である。
デュアルモード発生線路24は直線状の伝送線路であり、その線路幅は、例えば0.5〜1.2mmである。デュアルモード発生線路24の端部とリング共振器21との間の間隙は、例えば75〜125μmである。デュアルモード発生線路24の両端の縁は、リング共振器21の内周側の縁に沿う円弧状の形状を有する。なお、入力フィーダ22のように、デュアルモード発生線路24の端部を拡幅させた形状としてもよい。
リング共振器21内で共振する高周波信号の波長λrと、リング共振器21の中心半径rとの関係は、
2πr=n×λr (nは自然数) ・・・(1)
となる。n=1のときの波長λrを「基本共振波長」、基本共振波長を持つ高周波信号の周波数を「基本共振周波数」という。中心半径rが3.65mmのとき、基本共振波長は22.9mmになる。なお、実際の共振波長は、マイクロストリップラインの実効誘電率と、電気的に測定された共振周波数とから求めることができる。
リング共振器21、入力フィーダ22、出力フィーダ23、デュアルモード発生線路24、及びグランド膜27は、YBaCu7−x(以下、「YBCO」という。)で形成されており、その厚さは100〜500nmである。なお、YBCOに代えて、液体窒素温度で超伝導状態を示す他の酸化物超伝導材料を用いてもよい。酸化物超伝導材料の例として、R−Ba−Cu−O系(RはNb、Ym、Sm、またはHo)材料、Bi−Sr−Ca−Cu−O系材料、Pb−Bi−Sr−Ca−Cu−O系材料、CuBaCaCu系材料(1.5<p<2.5、2.5<q<3.5、3.5<r<4.5)等が挙げられる。
YBCO膜は、例えばパルスレーザ蒸着法により形成することができる。誘電体基板20の主表面上の各YBCOパターンは、通常のフォトリソグラフィ技術及びウェットエッチングにより形成することができる。Cr膜、Pd膜、及びAu膜が積層された電極は、蒸着及びリフトオフ法を用いて形成することができる。
入力フィーダ22及び出力フィーダ23の各々の、リング共振器21から遠い方の端部近傍の表面上に、Cr膜、Pd膜、及びAu膜がこの順番に積層された電極が形成されている。
パッケージ本体15Aの側壁に、同軸の入力コネクタ35及び同軸の出力コネクタ36が取り付けられている。入力コネクタ35の中心導体が、直径25μmのAu線により入力フィーダ22の端部の電極に接続され、出力コネクタ36の中心導体が、直径25μmのAu線により出力フィーダ23の端部の電極に接続されている。Au線の代わりに、AuリボンやAl線を用いてもよい。
図2に、リング共振器21、入力フィーダ22、出力フィーダ23、及びデュアルモード発生線路24の平面図を示す。第3の結合点P3は、方位角φが45°の位置に配置される。デュアルモード発生線路24の線路幅をW、デュアルモード発生線路24の端部とリング共振器21との間の間隙をGとする。
図3Aに、デュアルモード発生線路24の線路幅Wを0.50mm、0.85mm、及び1.20mmとしたときのフィルタ特性のシミュレーション結果を示す。横軸は、周波数を単位「GHz」で表し、縦軸はSパラメータの大きさを単位「dB」で表す。なお、間隙Gは0.10mmとした。
シミュレーション結果から、デュアルモードの共振が発生していることがわかる。通過帯域の両側に、それぞれ減衰極が現れている。
図3Bに、図3Aに示したシミュレーション結果から算出された通過帯域幅と線路幅Wとの関係を示す。横軸は、線路幅Wを単位「mm」で表し、縦軸は、通過帯域幅を単位「MHz」で表す。デュアルモード発生線路24の線路幅が太くなるに従って、通過帯域幅が広くなることがわかる。
図4Aに、間隙Gを75μm、100μm、及び125μmとしたときのフィルタ特性のシミュレーション結果を示す。横軸は、周波数を単位「GHz」で表し、縦軸はSパラメータの大きさを単位「dB」で表す。なお、線路幅Wは0.85mmとした。
図4Bに、図4Aに示したシミュレーション結果から算出された通過帯域幅と間隙Gとの関係を示す。横軸は、間隙Gを単位「μm」で表し、縦軸は、通過帯域幅を単位「MHz」で表す。間隙Gが狭くなるに従って、すなわちデュアルモード発生線路24とリング共振器21との結合容量が大きくなるに従って、通過帯域幅が広くなることがわかる。
図3A〜図4Bに示したシミュレーション結果からわかるように、デュアルモード発生線路24の線路幅W、及びデュアルモード発生線路24の端部とリング共振器21との間の間隙Gの少なくとも一方を変えることにより、通過帯域幅を制御することが可能である。
第1の実施例によるデュアルモードフィルタのリング共振器21とデュアルモード発生線路24とからなる平面パターンは、第3の結合点P3と第4の結合点P4とを通過する第1の直線に関して線対称である。さらに、第1の直線に直交し、リング共振器21の中心を通過する第2の直線に関しても線対称である。
上記第1の実施例では、第3の結合点P3が、第1の結合点P1と第2の結合点P2とを両端とする伝送線路の中点に位置していた。次に、第3の結合点P3が、中点からややずれている場合について、フィルタ特性のシミュレーションを行った。
図5に、そのシミュレーション結果を示す。第3の結合点P3の位置を示す方位角φが45°、45°±1°、及び45°±5°の場合について、透過特性及び反射特性を算出した。方位角φが45°から1°ずれた場合、S11が小さくなっているが、これは通過帯域幅が狭くなっているためである。
第3の結合点P3の位置を示す方位角φが45°から±5°ずれると、通過帯域幅が狭くなっているにも係わらずS11が大きくなっている。すなわち反射特性が悪化している。方位角φの、45°からのずれが5°を超えると、反射特性がさらに悪化する。方位角φの、45°からのずれが5°以下であれば、実用可能な高周波フィルタが得られる。
方位角φの5°のずれは、リング共振器21の線路長の約1.4%に相当する。従って、第1の結合点P1と第2の結合点P2とを両端とする短い方の伝送線路の中点から、第3の結合点P3までの線路長を、リング共振器21の線路長の1.4%以下とすることが好ましい。
上記第1の実施例では、リング共振器21、入力フィーダ22、出力フィーダ23、デュアルモード発生線路24、及びグランド膜27に、酸化物超伝導材料を用いたが、常伝導材料、例えば銅(Cu)を用いてもよい。
図6に、酸化物超伝導材料に代えて銅を用いた場合の、フィルタ特性のシミュレーション結果を示す。第3の結合点P3の位置を示す方位角φを45°とし、デュアルモード発生線路24の線路幅Wを0.85mmとし、間隙Gを0.10mmとした。電気抵抗に起因する損失のため、超伝導材料を用いた場合に比べて透過特性及び反射特性が悪くなっているが、実用可能なフィルタ特性が得られている。
次に、図7A及び図7Bを参照して、第2の実施例によるデュアルモードフィルタについて説明する。
図7Aに、第2の実施例によるデュアルモードフィルタの主要部の平面図を示す。第1の実施例では、第3の結合点P3の位置を示す方位角φが45°であったが、第2の実施例では、方位角φが135°である。第4の結合点P4の位置を示す方位角は315°になる。その他の構成は、第1の実施例によるデュアルモードフィルタと同一である。
第2の実施例では、第1の結合点P1と第2の結合点P2とを両端とする短い方の伝送線路の中点から、第3の結合点P3までの線路長が、リング共振器21の線路長の1/4になる。
図7Bに、第2の実施例によるデュアルモードフィルタのフィルタ特性のシミュレーション結果を示す。デュアルモード発生線路24の線路幅Wを0.85mmとし、間隙Gを0.10mmとした。第2の実施例においても、デュアルモードの共振が生じていることがわかる。ただし、第1の実施例の場合とは異なり、通過帯域の両側に減衰極は現れていない。
上記第2の実施例では、第1の結合点P1と第2の結合点P2とを両端とする短い方の伝送線路の中点からの線路長が、リング共振器21の線路長の1/4となる位置に、第3の結合点P3を配置した。第1の実施例の場合と同様に、この位置からの線路長が、リング共振器21の線路長の1.4%以下となる位置に第3の結合点P3を配置してもよい。
図8に、第3の実施例によるデュアルモードフィルタの主要部の断面図を示す。第1及び第2の実施例では、リング共振器21等の片側にのみグランド膜27を配置したマイクロストリップラインが採用された。第3の実施例では、リング共振器21等の両側にグランド膜を配置したストリップライン構造が採用される。
誘電体基板20、その主表面上のリング共振器21等、その裏面上のグランド膜27の構成は、第1の実施例の構成と同一である。誘電体基板20の主表面上に、リング共振器21等を覆うように、誘電体膜60が配置されている。この誘電体膜60の表面上に、上側のグランド膜61が形成されている。
このように、ストリップライン構造としても、第1の実施例のマイクロストリップライン構造の場合と同様の効果が得られる。
図9Aに、第4の実施例によるデュアルモードフィルタの断面図を示す。図9Bに、図9Aの一点鎖線9B−9Bにおける平断面図を示す。図9Bの一点鎖線9A−9Aにおける断面図が、図9Aに相当する。以下、図1A及び図1Bに示した第1の実施例によるデュアルモードフィルタとの相違点に着目して説明し、構成が同一の部分については説明を省略する。
誘電体基板20の上方に、第1の誘電体部材71及び第2の誘電体部材72が配置されている。第1の誘電体部材71は、第3の結合点P3の近傍に配置され、第2の誘電体部材72は、第4の結合点P4の近傍に配置されている。ここで、「近傍」とは、リング共振器21とデュアルモード発生線路24との結合部に発生する電磁界の影響の及ぶ範囲と定義することができる。第1の誘電体部材71及び第2の誘電体部材72には、MgO等を用いることができる。
第1の誘電体部材71は、第1の支持部材73によりパッケージ15に支持されている。第1の支持部材73は、第1の誘電体部材71を昇降させることができる。すなわち、第1の誘電体部材71と誘電体基板20との間隔を変化させることができる。第1の誘電体部材71を最も下降させた状態では、第1の誘電体部材71が、リング共振器21及びデュアルモード発生線路24に接触する。
第1の支持部材73には、例えばパッケージ15の天板15Bに形成された貫通孔に螺号するネジを用いることができる。ネジを回転させることにより、第1の誘電体部材71を昇降させることができる。なお、第1の支持部材73に、外部からの駆動信号によって対象物を並進移動させるリニアアクチュエータを用いてもよい。
第2の誘電体部材72は、第1の誘電体部材71と同様に、第2の支持部材74によりパッケージ15に昇降可能に支持されている。
第1の誘電体部材71及び第2の誘電体部材72を昇降させると、リング共振器21とデュアルモード発生線路24との結合容量が変化する。これは、デュアルモード発生線路24の端部とリング共振器21との間の間隙Gが変化したことと等価である。このため、第1の誘電体部材71及び第2の誘電体部材72の少なくとも一方を昇降させることにより、フィルタの通過帯域幅を変化させることができる。
図10Aに、第5の実施例によるデュアルモードフィルタの主要部の平面図を示す。第1の実施例では、出力フィーダ23とリング共振器21とが結合する第2の結合点P2が、方位角90°の位置に配置されていた。第5の実施例では、第2の結合点P2の位置を示す方位角θが45°である。第3の結合点P3の位置を示す方位角φが112.5°、第4の結合点P4の位置を示す方位角が292.5°である。その他の構成は、第1の実施例によるデュアルモードフィルタの構成と同一である。
第5の実施例では、第1の結合点P1から第2の結合点P2までの線路長が、リング共振器21の線路長の1/8である。また、第2の実施例の場合と同様に、第1の結合点P1と第2の結合点P2とを両端とする短い方の伝送線路の中点から第3の結合点P3までの線路長が、リング共振器21の線路長の1/4である。
第1の結合点P1から第2の結合点P2までの線路長が、リング共振器21の線路長の1/8であるため、基本共振周波数の高周波信号は、入力フィーダ22から出力フィーダ23まで殆ど伝達されず、基本共振周波数の2倍の周波数の高周波信号が、出力フィーダ23まで伝達される。
図10Bに、第5の実施例によるデュアルモードフィルタのフィルタ特性を示す。デュアルモード発生線路24の線路幅Wは0.5mm、間隙Gは0.1mmとした。第1の実施例によるフィルタの通過帯域は5GHz近傍であったが、第5の実施例によるフィルタの通過帯域は10GHz近傍である。第5の実施例でも、デュアルモードの共振が発生しており、通過帯域の両側に減衰極が現れている。
図11Aに第5の実施例の変形例によるデュアルモードフィルタの主要部の平面図を示す。図11Aに示したフィルタのリング共振器21、入力フィーダ24、出力フィーダ23、及びデュアルモード発生線路24の平面パターンは、図10Aに示した第5の実施例によるこれらの平面パターンと鏡像の関係にある。
図1B及び図2に示した第1の実施例、図7Aに示した第2の実施例についても、リング共振器21、入力フィーダ24、出力フィーダ23、及びデュアルモード発生線路24の平面パターンに対して鏡像の関係を持つ平面パターンのデュアルモードフィルタを作製することができる。
図11Bに、第6の実施例によるデュアルモードフィルタの主要部の平面図を示す。図11Bに示した例では、第3の結合点P3の位置を示す方位角φが22.5°であり、第4の結合点P4の位置を示す方位角が202.5°である。すなわち、第3の結合点P3は、第1の結合点P1と第2の結合点P2とを両端とする短い方の伝送線路の中点に位置する。
図12Aに、第7の実施例によるデュアルモードフィルタの主要部の平面図を示す。第7の実施例では、第2の結合点P2の位置を示す方位角θが135°である。すなわち、第1の結合点P1から第2の結合点P2までの線路長が、リング共振器21の線路長の3/8になる。第3の結合点P3の位置を示す方位角φは、67.5°である。すなわち、第3の結合点P3は、第1の結合点P1と第2の結合点P2とを両端とする短い方の伝送線路の中点に位置する。
図12Bに、図12Aに示したデュアルモードフィルタの鏡像パターンを持つフィルタの平面図を示す。
図12Cに、第8の実施例によるデュアルモードフィルタの主要部の平面図を示す。第8の実施例では、第2の結合点P2の位置を示す方位角が135°であり、図12Aに示した実施例と同一である。第3の結合点P3及び第4の結合点P4の位置を示す方位角は、それぞれ157.5°及び337.5°である。すなわち、図7Aに示した第2の実施例と同様に、第1の結合点P1と第2の結合点P2とを両端とする短い方の伝送線路の中点から、第3の結合点P3までの線路長が、リング共振器21の線路長の1/4である。
第8の実施例についても、鏡像パターンを持つデュアルモードフィルタを作製することができる。
第6〜第8の実施例によるデュアルモードフィルタは、第5の実施例と同様に、10GHz帯のフィルタとして動作する。
図13に、第9の実施例によるデュアルモードフィルタの誘電体基板上の導電パターンを示す。
誘電体基板20の上に、直線状の主伝送線路100が形成されている。主伝送線路100の一端(図13の左端)が入力端Tiとなり、他端(図13の右端)が出力端Toとなる。主伝送線路100の両脇に、それぞれ第1のリング共振器110及び第2のリング共振器120が形成されている。図1Bに示した第1の実施例のリング共振器21は、円周に沿う平面形状を有していたが、第9の実施例の第1のリング共振器110及び第2のリング共振器120の平面形状は、角が丸くなった正方形の外周に沿う平面形状を有する。すなわち、第1のリング共振器110及び第2のリング共振器120の各々は、正方形の4本の辺に沿う4本の直線部分と、隣り合う直線部分同士を接続する中心角90°の円弧に沿う部分とで構成される。
第1のリング共振器110の1つの直線部分が、主伝送線路100の脇に、主伝送線路100と平行になるように配置され、結合箇所P5において主伝送線路100と電磁気的に結合する。第1のリング共振器110の平面形状を円周状にした場合と比べて、主伝送線路100と第1のリング共振器110との結合が強くなる。
第1のリング共振器110の他の直線部分に沿うように、第1のリング共振器110の外側に、直線状の第1の副伝送線路130が配置されている。第1の副伝送線路130は、結合箇所P6において、第1のリング共振器110に結合する。第1の副伝送線路130が結合する直線部分は、主伝送線路100が結合する直線部分と隣り合う。すなわち、第1のリング共振器110のうち、主伝送線路100との結合箇所P5から、第1の副伝送線路130との結合箇所P6までの線路長は、第1のリング共振器110の線路長の1/4である。第1の副伝送線路130の延在する方向は、主伝送線路100の延在する方向と直交する。このため、第1の副伝送線路130が、直接、主伝送線路100に結合することはない。
第1のリング共振器110の内側に、第1のデュアルモード発生線路111が形成されている。第1のデュアルモード発生線路111は、その両端において第1のリング共振器110に容量結合する。一方の端部が結合する箇所P7から、他方の端部が結合する箇所P8までの線路長は、第1の実施例の場合と同様に、第1のリング共振器110の線路長の1/2である。
図13に示した例では、第1のデュアルモード発生線路111の一方の端部は、主伝送線路100に結合する直線部分と、第1の副伝送線路130に結合する直線部分とを接続している円弧部分の中点P7において、第1のリング共振器110に結合している。他方の端部は、対角に位置する円弧部分の中点P8において、第1のリング共振器110に結合している。すなわち、第1のデュアルモード発生線路111の両端は、それぞれ第1のリング共振器110のうち、主伝送線路100との結合箇所P5から、第1の副伝送線路との結合箇所P6に至る2つの伝送線路部分の中間地点P7、P8において、第1のリング共振器110に結合している。
第2のリング共振器120、第2のデュアルモード発生線路121、第2の副伝送線路140は、主伝送線路100に関して、第1のリング共振器110、第1のデュアルモード発生線路111、第1の副伝送線路130と線対称の平面形状を有する。
これらの伝送線路は、例えば、厚さ500nmのYBCO膜で形成される。主伝送線路100、第1及び第2の副伝送線路130、140、第1及び第2のリング共振器110、120の線路幅は、0.5mmである。第1及び第2のデュアルモード発生線路111、121の線路幅は0.85mmである。第1及び第2のリング共振器110、120の線路長は、中心半径3.65mmの円周状のリング共振器の線路長と同一である。リング共振器の直線部分と、それに結合する伝送線路との間隔は、100μmである。
この誘電体基板20が、図1Bに示した第1の実施例のパッケージ15と同様のパッケージに収容される。入力端Ti、出力端To、第1の副伝送線路130の出力端、及び第2の副伝送線路140の出力端が、パッケージに取り付けられたコネクタを介して、パッケージ外に引き出される。
第1の副伝送線路130の出力端は、パッケージ外に配置される第1の終端抵抗131を介して接地される。第1の終端抵抗131のインピーダンスは、第1の副伝送線路130の特性インピーダンスにマッチングする。同様に、第2の副伝送線路140の出力端も、第2の終端抵抗141を介して接地される。
入力端Tiから入力された高周波信号のうち、第1及び第2のリング共振器110、120に共振する周波数成分が、第1及び第2のリング共振器110、120を経由して、第1及び第2の副伝送線路130、140まで伝搬する。第1及び第2の副伝送線路130、140まで伝搬した高周波信号の電力は、終端抵抗131、141で消費される。
入力端Tiから入力された高周波信号のうち、第1及び第2のリング共振器110、120と共振しない周波数成分は、主伝送線路100をそのまま伝搬し、出力端Toまで達する。
図14に、各伝送線路を伝搬する信号の振幅のスペクトルのシミュレーション結果を示す。図14に示した実線S21は、出力端Toに出力される信号の振幅を示し、点線S11は、入力端Tiに戻ってくる反射波の振幅を示し、破線S31及びS41は、第1及び第2の副伝送線路130、140の出力端に出力される信号の振幅を示す。第1及び第2のリング共振器110、120の共振周波数は約5.13GHzである。
共振周波数の近傍において、第1及び第2の副伝送線路130、140の出力端に信号が現れ、出力端Toに出力される信号が減衰していることがわかる。
一般に、無線送信局において、送信すべき高周波信号の電力増幅時に、振幅歪等により不要な周波数成分が発生する。第9の実施例によるデュアルモードフィルタにより、この不要な周波数成分を、第1及び第2の副伝送線路130、140に伝搬させることによって取り除くことができる。不要な周波数成分の電力は、信号電力に比べて十分小さいため、第1及び第2のリング共振器110、120に流入する周波数成分の電力は、信号電力に比べて十分小さい。このため、第1及び第2のリング共振器110、120に、耐電力の小さな共振器を用いることができる。
図15に、第10の実施例によるデュアルモードフィルタの誘電体基板20上の導電パターンを示す。
第10の実施例では、主伝送線路100に沿って、図13に示したデュアルモードフィルタと同一パターンの2つのデュアルモードフィルタ150、151が配置されている。ただし、2段目のデュアルモードフィルタ151の2つのリング共振器の線路長が、1段目のデュアルモードフィルタ150の2つのリング共振器の線路長とは異なる。すなわち、1段目のデュアルモードフィルタ150の共振周波数fと、2段目のデュアルモードフィルタ151の共振周波数fとは異なる。
図16Aに、高周波信号の透過特性を示す。1段目のデュアルモードフィルタ150の共振周波数fの近傍、及び2段目のデュアルモードフィルタ151の共振周波数fの近傍において、高周波信号が減衰している。
図16Bに、入力信号と、出力信号との、スペクトルの関係を示す。入力信号Sinのスペクトルは、共振周波数fとfとの中間の中心周波数を持ち、共振周波数f及びfの近傍に、裾野を持つ。図15に示した第10の実施例によるデュアルモードフィルタを適用すると、共振周波数fとfとの近傍で減衰するため、入力信号Sinの裾野の部分が減衰する。このため、出力信号Soutのスペクトルの広がり幅が、入力信号Sinのスペクトルの広がり幅よりも狭くなる。これにより、周波数軸上で隣接するチャネルへの信号漏れを抑制することができる。
第1の実施例によるデュアルモードフィルタを用いる場合には、入力信号Sinの電力のほぼ全てが、リング共振器21を通過する。このため、リング共振器21の耐電力性を高めておく必要がある。これに対し、第10の実施例では、入力信号Sinの大部分は、主伝送線路100をそのまま伝搬し、出力端Toに達する。デュアルモードフィルタ150、151のリング共振器を通過する信号は、入力信号Sinのうち裾野の周波数成分のみである。このため、リング共振器に、耐電力性の低いものを用いることができる。
図17に、第11の実施例によるデュアルモードフィルタの誘電体基板20上の導電パターンを示す。
図13に示した第9の実施例では、第1のリング共振器110と第2のリング共振器120とが線対称の平面形状を有し、同一の共振周波数を持っていた。第11の実施例では、第1のリング共振器110の線路長と、第2のリング共振器120の線路長とが異なる。このため、両者の共振周波数が異なる。
具体的には、第1のリング共振器110の平面形状は、図13に示した第9の実施例によるデュアルモードフィルタの第1のリング共振器110の平面形状と同一である。第2のリング共振器120の4つの角部の曲率が、第1のリング共振器110の4つの角部の曲率よりも小さい。第2のリング共振器120の相対する直線部分の間隔は、第1のリング共振器110の相対する直線部分の間隔と等しい。このため、第2のリング共振器120の線路長が、第1のリング共振器110の線路長よりも長くなる。
主伝送線路100と第2のリング共振器120との結合の強さは、主伝送線路100と第1のリング共振器110との結合の強さとほぼ等しい。さらに、第2の副伝送線路140と第2のリング共振器120との結合の強さは、第1の副伝送線路130と第1のリング共振器110との結合の強さとほぼ等しい。
第2のデュアルモード発生線路121の端部と、第2のリング共振器120との間隙が、第1のデュアルモード発生線路111と第1のリング共振器110との間隙と等しくなるように設計されている。このため、第2のデュアルモード発生線路121は、第1のデュアルモード発生線路111よりも長くなる。
第1のリング共振器110の共振周波数の近傍の周波数成分は、第1の副伝送線路130に伝搬し、第2のリング共振器120の共振周波数の近傍の周波数成分は、第2の副伝送線路140に伝搬する。
図18に、各伝送線路を伝搬する信号の振幅のスペクトルのシミュレーション結果を示す。図18に示した実線S21は、出力端Toに出力される信号の振幅を示し、点線S11は、入力端Tiに戻ってくる反射波の振幅を示す。破線S31及び一点鎖線S41は、それぞれ第1の副伝送線路130及び第2の副伝送線路140の出力端子に出力される信号の振幅を示す。
透過特性S21は、図16Aに示した透過特性に近似しており、第1のリング共振器110の共振周波数の近傍、及び第2のリング共振器120の共振周波数の近傍において、高周波信号が減衰している。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
上記実施例1〜8に基づき、以下の付記に示された発明を開示する。
(付記1)
伝送線路をリング状にしたリング共振器と、
前記リング共振器上の第1の結合点において、該リング共振器に電磁気的に結合する入力フィーダと、
前記リング共振器上の、前記第1の結合点とは異なる第2の結合点において、該リング共振器に電磁気的に結合する出力フィーダと、
前記リング共振器の内側に配置され、該リング共振器上の第3の結合点において、一方の端部が該リング共振器に容量結合し、該第3の結合点から該リング共振器の線路長の1/2の長さだけ離れた第4の結合点において、他方の端部が該リング共振器に容量結合するデュアルモード発生線路と
を有するデュアルモードフィルタ。
(付記2)
前記第1の結合点から前記第2の結合点までの前記リング共振器の線路長が、該リング共振器の線路長の1/4である付記1に記載のデュアルモードフィルタ。
(付記3)
前記第1の結合点から前記第2の結合点までの前記リング共振器の線路長が、該リング共振器の線路長の1/8または3/8である付記1に記載のデュアルモードフィルタ。
(付記4)
前記第3の結合点は、前記第1の結合点と前記第2の結合点とを両端とする伝送線路の中点、または該中点からの線路長が前記リング共振器の線路長の1.4%以下の点に位置する付記1乃至3のいずれか1項に記載のデュアルモードフィルタ。
(付記5)
前記第3の結合点は、前記第1の結合点と前記第2の結合点とを両端とする伝送線路の中点から、前記リング共振器の線路長の1/4の長さだけ離れた第1の点、または該第1の点からの線路長が前記リング共振器の線路長の1.4%以下の点に位置する付記1乃至3のいずれか1項に記載のデュアルモードフィルタ。
(付記6)
さらに、前記第3の結合点における前記リング共振器と前記デュアルモード発生線路との結合容量、及び前記第4の結合点における前記リング共振器と前記デュアルモード発生線路との結合容量の少なくとも一方を変化させる容量調整部材を有する付記1乃至5のいずれか1項に記載のデュアルモードフィルタ。
(付記7)
さらに、
第1の表面と第2の表面とを有する誘電体基板と、
前記誘電体基板の前記第1の表面に形成されたグランド膜と
を含み、
前記リング共振器、前記入力フィーダ、前記出力フィーダ、及び前記デュアルモード発生線路が、前記誘電体基板の前記第2の表面に形成された導電パターンを含む付記1乃至6のいずれか1項に記載のデュアルモードフィルタ。
(付記8)
入力端から出路端まで延在する主伝送線路と、
前記主伝送線路の脇に配置され、該主伝送線路に電磁気的に結合する第1のリング共振器と、
前記第1のリング共振器に、前記主伝送線路とは異なる箇所において電磁気的に結合する第1の副伝送線路と、
前記第1のリング共振器の内側に配置され、該第1のリング共振器上の第1の結合点において、一方の端部が該第1のリング共振器に容量結合し、該第1の結合点から該第1のリング共振器の線路長の1/2の長さだけ離れた第2の結合点において、他方の端部が該第1のリング共振器に容量結合する第1のデュアルモード発生線路と
を有するデュアルモードフィルタ。
(付記9)
前記第1の副伝送線路の延在する方向は、前記主伝送線路の延在する方向と直交する付記8に記載のデュアルモードフィルタ。
(付記10)
さらに、
前記主伝送線路の脇に配置され、該主伝送線路に電磁気的に結合し、前記第1のリング共振器とは異なる共振周波数を持つ第2のリング共振器と、
前記第2のリング共振器に、前記主伝送線路とは異なる箇所において電磁気的に結合する第2の副伝送線路と、
前記第2のリング共振器の内側に配置され、該第2のリング共振器上の第3の結合点において、一方の端部が該第2のリング共振器に容量結合し、該第3の結合点から該第2のリング共振器の線路長の1/2の長さだけ離れた第4の結合点において、他方の端部が該第2のリング共振器に容量結合する第2のデュアルモード発生線路と
を有する付記8または9に記載のデュアルモードフィルタ。
(付記11)
前記第2の副伝送線路の延在する方向は、前記主伝送線路の延在する方向と直交する付記10に記載のデュアルモードフィルタ。
(付記12)
前記第1のリング共振器と前記第2のリング共振器とが、相互に異なる箇所において前記主伝送線路に結合する付記10または11に記載のデュアルモードフィルタ。
(付記13)
前記第1のリング共振器と前記第2のリング共振器とが、前記主伝送線路の同一箇所において該主伝送線路に結合し、前記第1のリング共振器と前記第2のリング共振器とは、前記主伝送線路の相互に異なる側に配置されている付記10または11に記載のデュアルモードフィルタ。
(付記14)
さらに、
第1の表面と第2の表面とを有する誘電体基板と、
前記誘電体基板の前記第1の表面に形成されたグランド膜と
を含み、
前記主伝送線路、前記第1のリング共振器、前記第1の副伝送線路、及び前記第1の主アルモード発生線路が、前記誘電体基板の前記第2の表面に形成された導電パターンを含む付記8乃至13のいずれか1項に記載のデュアルモードフィルタ。
(付記15)
さらに、
第1の表面と第2の表面とを有する誘電体基板と、
前記誘電体基板の前記第1の表面に形成されたグランド膜と
を含み、
前記主伝送線路、前記第1のリング共振器、前記第2のリング共振器、前記第1の副伝送線路、前記第2の副伝送線路、及び前記第1の主アルモード発生線路が、前記誘電体基板の前記第2の表面に形成された導電パターンを含む付記10乃至13のいずれか1項に記載のデュアルモードフィルタ。
(1A)は、第1の実施例によるデュアルモードフィルタの断面図であり、(1B)は、その平断面図である。 第1の実施例によるデュアルモードフィルタの主要部の平面図である。 (3A)は、第1の実施例によるデュアルモードフィルタのフィルタ特性を示すグラフであり、(3B)は、デュアルモード発生線路の線路幅と通過帯域幅との関係を示すグラフである。 (4A)は、第1の実施例によるデュアルモードフィルタのフィルタ特性を示すグラフであり、(4B)は、デュアルモード発生線路の端部とリング共振器との間の間隙と、通過帯域幅との関係を示すグラフである。 第1の実施例によるデュアルモードフィルタのフィルタ特性を示すグラフである。 第1の実施例によるデュアルモードフィルタの伝送線路に銅を用いた場合のフィルタ特性を示すグラフである。 (7A)は、第2の実施例によるデュアルモードフィルタの主要部の平面図であり、(7B)は、第2の実施例によるデュアルモードフィルタのフィルタ特性を示すグラフである。 第3の実施例によるデュアルモードフィルタの断面図である。 (9A)は、第4の実施例によるデュアルモードフィルタの断面図であり、(9B)は、その平断面図である。 (10A)は、第5の実施例によるデュアルモードフィルタの主要部の平面図であり、(10B)は、第5の実施例によるデュアルモードフィルタのフィルタ特性を示すグラフである。 (11A)は、第5の実施例の変形例によるデュアルモードフィルタの主要部の平面図であり、(11B)は、第6の実施例によるデュアルモードフィルタの主要部の平面図である。 (12A)は、第7の実施例によるデュアルモードフィルタの主要部の平面図であり、(12B)は、その変形例であり、(12C)は、第8の実施例によるデュアルモードフィルタの主要部の平面図である。 第9の実施例によるデュアルモードフィルタの主要部の平面図である。 第9の実施例によるデュアルモードフィルタのフィルタ特性を示すグラフである。 第10の実施例によるデュアルモードフィルタの主要部の平面図である。 (16A)は、第10の実施例によるデュアルモードフィルタの透過特性を示すグラフであり、(16B)は、入力信号と出力信号とのスペクトルを示すグラフである。 第11の実施例によるデュアルモードフィルタの主要部の平面図である。 第11の実施例によるデュアルモードフィルタのフィルタ特性を示すグラフである。
符号の説明
15 パッケージ
20 誘電体基板
21 リング共振器
22 入力フィーダ
23 出力フィーダ
24 デュアルモード発生線路
27 グランド膜
35 入力コネクタ
36 出力コネクタ
60 誘電体基板
61 グランド膜
71 第1の誘電体部材
72 第2の誘電体部材
73 第1の支持部材
74 第2の支持部材
100 主伝送線路
110 第1のリング共振器
111 第1のデュアルモード発生線路
120 第2のリング共振器
121 第2のデュアルモード発生線路
130 第1の副伝送線路
131 第1の終端抵抗
140 第2の副伝送線路
141 第2の終端抵抗
150 1段目デュアルモードフィルタ
151 2段目デュアルモードフィルタ
P1〜P6 結合点
Ti 入力端
To 出力端

Claims (10)

  1. 伝送線路をリング状にしたリング共振器と、
    前記リング共振器上の第1の結合点において、該リング共振器に電磁気的に結合する入力フィーダと、
    前記リング共振器上の、前記第1の結合点とは異なる第2の結合点において、該リング共振器に電磁気的に結合する出力フィーダと、
    前記リング共振器の内側に配置され、該リング共振器上の第3の結合点において、一方の端部が該リング共振器に容量結合し、該第3の結合点から該リング共振器の線路長の1/2の長さだけ離れた第4の結合点において、他方の端部が該リング共振器に容量結合するデュアルモード発生線路と
    を有するデュアルモードフィルタ。
  2. 前記第1の結合点から前記第2の結合点までの前記リング共振器の線路長が、該リング共振器の線路長の1/4である請求項1に記載のデュアルモードフィルタ。
  3. 前記第1の結合点から前記第2の結合点までの前記リング共振器の線路長が、該リング共振器の線路長の1/8または3/8である請求項1に記載のデュアルモードフィルタ。
  4. 前記第3の結合点は、前記第1の結合点と前記第2の結合点とを両端とする伝送線路の中点、または該中点からの線路長が前記リング共振器の線路長の1.4%以下の点に位置する請求項1乃至3のいずれか1項に記載のデュアルモードフィルタ。
  5. さらに、
    第1の表面と第2の表面とを有する誘電体基板と、
    前記誘電体基板の前記第1の表面に形成されたグランド膜と
    を含み、
    前記リング共振器、前記入力フィーダ、前記出力フィーダ、及び前記デュアルモード発生線路が、前記誘電体基板の前記第2の表面に形成された導電パターンを含む請求項1乃至4のいずれか1項に記載のデュアルモードフィルタ。
  6. 入力端から出路端まで延在する主伝送線路と、
    前記主伝送線路の脇に配置され、該主伝送線路に電磁気的に結合する第1のリング共振器と、
    前記第1のリング共振器に、前記主伝送線路とは異なる箇所において電磁気的に結合する第1の副伝送線路と、
    前記第1のリング共振器の内側に配置され、該第1のリング共振器上の第1の結合点において、一方の端部が該第1のリング共振器に容量結合し、該第1の結合点から該第1のリング共振器の線路長の1/2の長さだけ離れた第2の結合点において、他方の端部が該第1のリング共振器に容量結合する第1のデュアルモード発生線路と
    を有するデュアルモードフィルタ。
  7. 前記第1の副伝送線路の延在する方向は、前記主伝送線路の延在する方向と直交する請求項6に記載のデュアルモードフィルタ。
  8. さらに、
    前記主伝送線路の脇に配置され、該主伝送線路に電磁気的に結合し、前記第1のリング共振器とは異なる共振周波数を持つ第2のリング共振器と、
    前記第2のリング共振器に、前記主伝送線路とは異なる箇所において電磁気的に結合する第2の副伝送線路と、
    前記第2のリング共振器の内側に配置され、該第2のリング共振器上の第3の結合点において、一方の端部が該第2のリング共振器に容量結合し、該第3の結合点から該第2のリング共振器の線路長の1/2の長さだけ離れた第4の結合点において、他方の端部が該第2のリング共振器に容量結合する第2のデュアルモード発生線路と
    を有する請求項6または7に記載のデュアルモードフィルタ。
  9. 前記第1のリング共振器と前記第2のリング共振器とが、相互に異なる箇所において前記主伝送線路に結合する請求項8に記載のデュアルモードフィルタ。
  10. 前記第1のリング共振器と前記第2のリング共振器とが、前記主伝送線路の同一箇所において該主伝送線路に結合し、前記第1のリング共振器と前記第2のリング共振器とは、前記主伝送線路の相互に異なる側に配置されている請求項8に記載のデュアルモードフィルタ。
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