JP2007230954A - 睡眠誘導剤及びストレス性不眠症改善剤 - Google Patents

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Abstract


【課題】 睡眠誘導剤あるいはストレス性不眠症改善剤を提供する。
【解決手段】 アルギニンを含有する睡眠誘導剤あるいはストレス性不眠症改善剤。
【選択図】 図4

Description

本発明は、睡眠誘導剤及びストレス性不眠症改善剤に関するものである。
睡眠は、脳を発達させた動物たちの重要な生理機能であり、生存のために欠くことのできない行動である。睡眠がうまくとれないと、大脳の情報処理能力に悪影響が出る。従って、発達した大脳をもつ高等動物ほど睡眠の役割は大きい。質のよい睡眠があってはじめて、脳は高次の情報処理能力を発揮できる。
近年、かつてないほど、睡眠に対する関心が高くなっている。その大きな理由は2つある。一つは、脳科学の進歩によって、睡眠の重要性がしだいに認識されてきたことである。もう一つは、現代社会が睡眠を慢性的に犠牲にする活動様式になり、さまざまな悪影響を生じたことである。
深刻な睡眠障害が世界的に増加しつつある。不眠に代表される睡眠障害の対策はこれからますます比重を高めていくことになる。
不眠症は人の健康を維持するために必要な睡眠時間が量的にあるいは質的に不足し、そのために社会生活に支障をきたし、自覚的にも悩んでいる状態である。不眠症状がどのくらい続いているかによって、数日の場合には「一過性不眠」、1〜3週間の場合には「短期不眠」、1ヶ月以上続く場合には「長期不眠」と呼ぶ。不眠の原因はさまざまであるが、多くの場合、何等かのストレスと関わること、そしてこのストレスは長引くほど、不眠の症状が重くなる傾向がある。不眠に対しては睡眠薬、精神安定剤、ストレス緩和剤などの投与が一般的な治療法として用いられている。
しかしながら、不眠症改善効果は対象者の心神的な状態や周囲の環境に大きく左右されることと共に、使用した薬剤の作用点の特徴のほか、副作用や薬物依存性などの理由で制限されることも多い。従って、これら睡眠薬、精神安定剤、ストレス緩和剤の欠点を改善するために新たな医薬品及び機能性食品などの開発が必要とされる。
本発明者らは以前の試験において、セリンやホスファチジルセリンなどセリンユニットを有する化合物、あるいはグリシン、ホスファチジン酸などに抗不安効果を見出し、特許出願を行った(特願2005-029114号)。さらに、L−セリンなどの投与によりストレス負荷条件下で顕著に睡眠誘導効果が現れることを発見し、その効果を見出して特許出願(特願2005-229309号)した。
また、次のような先行文献が存在する。
NG−ニトロ−L−アルギニンを一酸化窒素シンターゼ阻害活性化合物のストレス抑制剤とする発明が特許文献1(特開平9−255589号公報)に開示されている。アルギニンとRNAを含有する脳脊髄系神経栄養剤が特許文献2(特許第3713553号公報)に開示されている。中枢機能改善作用を有するアルギニンを含んで成る中枢機能改善用アミノ酸組成物又はアミノ酸溶液、及びこの組成からトリプトファンを除去したアミノ酸組成物又はアミノ酸溶液が特許文献3(特開2004−123564号公報)に開示されている。L−アルギニン31などの酸化窒素放出物質を局所適用法または経口投与法のいずれかによって、ヒトまたは哺乳類の組織に投薬し、鎮痛、低温組織の加温、頭皮での
育毛、下肢壊痕の治癒、インポテンスの軽減などの有益な効果、ならびに他の有益な効果を生み出すための投薬賦形物が特許文献4(特表2002−515401号公報)に開示されている。
特開平9−255589号公報 特許第3713553号公報 特開2004−123564号公報 特表2002−515401号公報
本発明は新たな睡眠誘導剤あるいはストレス性不眠症改善剤を提供するものである。
本発明者は、睡眠誘導剤、ストレス性不眠症改善剤など不眠症状を対応する医薬品、食品、特定保健用食品、栄養機能食品、又は健康食品を開発するために鋭意検討を重ねた結果、アルギニンに睡眠誘導効果があることを見出した。すなわち、本発明は、次のような手段による。
(1)アルギニンを含有することを特徴とする睡眠誘導剤。
(2)アルギニンを含有することを特徴とするストレス性不眠症改善剤。
(3)アルギニンが、蛋白質加水分解法、化学合成法、酵素法、発酵法、又は天然原料から抽出・精製のいずれかの方法によって製造されたものであることを特徴とする(1)記載の睡眠誘導剤又は(2)記載のストレス性不眠症改善剤。
(4)アルギニンの含有量が、5質量%以上であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の睡眠誘導剤又はストレス性不眠症改善剤。
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載された睡眠誘導剤又はストレス性不眠症改善剤を含有することを特徴とする睡眠誘導用又はストレス性不眠症改善用医薬品。
(6)(1)〜(4)のいずれかに記載された睡眠誘導剤又はストレス性不眠症改善剤を含有することを特徴とする睡眠誘導用又はストレス性不眠症改善用食品、特定保健用食品、栄養機能食品、又は健康食品。
(7)(1)〜(4)のいずれかに記載された睡眠誘導剤又はストレス性不眠症改善剤を含有することを特徴とする飼料。
1.アルギニンに睡眠誘導効果及びストレス性不眠症改善効果があることが確認できた。
2.本発明により副作用を起こさずに安全な睡眠誘導剤あるいはストレス性不眠症改善剤を提供することができる。
3.睡眠誘導用・ストレス性不眠症改善食品、特定保健用食品、栄養機能食品、又は健康食品を提供することができる。
4.人以外に家畜、ペットを対象とすることができる。
本発明に関する睡眠誘導効果に有効な化合物としてアルギニンを確認することができた。
アルギニンは次の化学構造式1に示される化合物である。

(構造式1)
アルギニン(L-アルギニン)は、タンパク質の構成要素であるアミノ酸の一種で、アミノ酸の非必須アミノ酸に属し、体内ではアミノ酸のグルタミン酸から作られる。アルギニンは筋タンパクの合成を促進し、損傷した筋肉を修復するためにも不可欠な成長ホルモンの分泌を促す大切なアミノ酸である。また、アルギニンは下垂体が正常に機能する為に必要なアミノ酸で、成長ホルモンの合成と、その放出に関わる発育期、成長期には欠かせないアミノ酸の一つである。さらに、アルギニンには、血管拡張効果もあり、分岐鎖アミノ酸・グルタミンとともに、アミノ酸サプリメントの主役とも考えられている。
最近の研究では、加齢(年を取ること)や生活習慣の乱れ(飲み過ぎ、ストレス、運動不足、喫煙、ダイエットなど)によって、また、老化病や生活習慣病で、体内でのアルギニンの量や働きが低下するとの報告もある。
本発明に関わるアルギニンは蛋白質加水分解法、化学合成法、酵素法、発酵法の何れかの方法によって製造することができる。また、アルギニンは組織の構成成分であることから、収率は低いが、動物、植物などの天然原料から抽出・精製して製造することもできる。さらに、動物、植物など由来成分から、例えば、ナッツ、ピーナッツ、アーモンドなどから化学処理により生成・抽出・精製して製造することもできる。本発明に関わるアルギニンは特に製造方法を限定するものではない。アルギニンは、L−型のものが利用できる。
本発明に関わる睡眠誘導剤を製造するには、上記の方法で製造したアルギニンを有効成分とするものを原料として用いることができ、常法に従って公知の医薬用無毒性担体と組み合わせて製剤化すればよい。
本発明に関わる睡眠誘導剤は、種々の剤型での投与が可能であり、例えば、経口投与剤としては錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、ソフトカプセル剤等の固形剤、溶液剤、懸濁剤、乳剤等の液剤、凍結乾燥製剤等が挙げられ、非経口投与剤としては、注射剤のほか、坐剤、噴霧剤、経皮吸収剤等が挙げられ、これらの製剤は製剤上の常套手段により調製することができる。上記の医薬用無毒性担体としては、例えば、グルコース、乳糖、ショ糖、澱粉、マンニトール、デキストリン、脂肪酸グリセリド、ポリエチレングリコール、ヒドロキシエチルデンプン、エチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アミノ酸、アルブミン、水、生理食塩水等が挙げられる。また、必要に応じて、安定化剤、滑剤、湿潤剤、乳化剤、結合剤等の慣用の添加剤を適宜添加することができる。
本発明に関わる睡眠誘導剤において、アルギニンの投与量は、患者の年齢、体重、症状、疾患の程度、投与スケジュール、製剤形態等により、適宜選択・決定されるが、例えば、1日あたり0.01〜10g/kg体重程度とされ、1日1〜数回に分けて投与してもよい。
また、本発明に関わるアルギニンは、生体生成又は構成成分であり、食品中にも微量ながら普遍的に含まれている成分であることから安全性が高いと考えられ、睡眠誘導を目的とする、睡眠誘導機能性食品あるいはストレス性不眠症改善機能性食品として摂取することもできる。
本発明に関わるアルギニンを含有することを特徴とする睡眠誘導機能性食品は、特定保健用食品、栄養機能食品、又は健康食品として位置付けることができる。機能性食品としては、例えば、これらの化合物に適当な助剤を添加した後、慣用の手段を用いて、食用に適した形態、例えば、顆粒状、粒状、錠剤、カプセル剤、ソフトカプセル剤、ペースト状等に形成したものを用いることができる。この睡眠誘導、ストレス性不眠症改善機能性食品は、そのまま食用に供してもよく、また種々の食品(例えばハム、ソーセージ、かまぼこ、ちくわ、パン、バター、粉乳、菓子など)に添加して使用したり、水、酒類、果汁、牛乳、清涼飲料水等の飲物に添加して使用してもよい。かかる食品の形態における本発明のセリン又はホスファチジルセリンの摂取量は年齢、体重、症状、疾患の程度、食品の形態等により適宜選択・決定されるが、例えば、1日あたり0.01〜10g/kg体重程度とされる。
上述のアルギニンを含有する睡眠誘導を目的とした医薬品、食品、特定保健用食品、栄養機能食品、又は健康食品中のこれらの各化合物の含有量の合計は組成物全量中5質量%以上にすることが望ましい。さらに望ましいのはこれら各化合物の含有量の合計が組成物全量中20質量%以上にすることである。
さらに、アルギニンを含有する睡眠誘導剤を飼料として家畜、ペットに与えることにより、家畜の情緒が安定し、成長を促進することができる。特に、生後間もなく、親から離されて飼育される幼齢のペットや家畜に有効である。
アルギニンを有効成分とする組成物の睡眠誘導機能を検証することに当たって、本発明者はまず新生ニワトリヒナの脳室内にアルギニンを投与し、その後ニワトリヒナの行動を観察した。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔試験条件〕
各実施例は、時期と化合物を変えて実験を行った。
試験動物:卵用種雄ニワトリヒナ(Julia、5日齢)を試験に使用した。試料を投与する前に、試験動物は体重を応じて群分けを行い、6〜7羽を一組にした。
飼育条件:30±1℃の条件下で、市販飼料(豊橋飼料社製、AX)と水を自由摂食させた。
試験試料:次の試薬はそれぞれ0.1%のエバンスブルーを含む0.85%の生理食塩水に溶かし(必要時にさらに5%のDMSOにより助溶する)、調製した。
実施例に用いる試薬:
(1)L−Arginine(「Arg」と表示する場合もある。)(和光純薬工業社製、98%)、
(2)塩酸NG−ニトロ−L−アルギニンメチルエステル(以下「L−NAME」と表記する場合もある)(和光純薬工業社製、98%)、
(3)ArgとL−NAMEの併用、
(4)生理食塩水(「Saline」と表記する場合もある)。
[試験方法]
マイクロシリンジを用いてニワトリヒナの脳室に試薬を10μl投与した。また、Control 群には0.1%のエバンスブルーを含む0.85%の生理食塩水を10 μl 脳室投与した。
[行動観察]
投与から5分後、各ニワトリヒナを群飼育ケージから行動観察用分離飼育ケージに移した脳室投与の直後に単離ストレス状況下で10分間の行動を3つの角度からビデオカメラで記録した。
[結果解析]
記録したビデオからニワトリヒナの情緒的な行動を次の4観点から観察し、分析した。投薬条件を変えた試験1〜3を行いその結果を1羽当たりに平均値として表及びグラフに示した。

観点1 自発運動回数:鳴いたり、動いたりにして覚醒状態の指標、不安の指標とする。
観点2 鳴き回数:鳴き回数をとり覚醒状態の指標あるいは不安状態を示す指標とする。
観点3 活動時間:鳴いたり、動いたりにしている状態の累積時間(秒)を計り、覚醒状態の指標、不安の指標とする。
観点4 睡眠時間:睡眠状態を累積時間で計り、―立ち状態で目を閉じたり、坐って頭を下がったりしている状態を睡眠状態とし、その累積時間(秒)を計り、睡眠行為の指標とする。
[試験1]
試験1は、アルギニンと比較として生理食塩水を用いた試験である。試験には、次の試験試料を用いた。前記4観点から分析した結果を表1〜4、図1〜4に示した。
(1)Saline (Control) 群(6羽)、
(2)Arg 200μg投与群(7羽)、
(3)Arg 400μg投与群(7羽)、
(4)Arg 800μg投与群(7羽)。
表1と図1は自発運動回数を示し、Arg 400μg投与群とArg 800μg投与群において、Controlと比較して、明らかな自発運動の抑制効果が認められた。表2と図2は鳴き回数を示し、Controlと比較してArgは濃度依存的に少なくなっていることが認められた。表3と図3は活動時間を示し、Controlと比較してArgは濃度依存的に活発な活動時間が少なくなっており、沈静化することが認められた。表4と図4は睡眠状態の時間を示し、Controlには睡眠状態が観察されていないが、Argは濃度依存的に睡眠状態の時間が増加することが認められた。
この結果、アルギニンには、コントロール群に比べて明らかな睡眠誘導効果、不安活動抑制効果が認められ、さらに、濃度依存的に作用することが確認できた。また、ニワトリの雛は、単独に分離することにより不安によるストレスが付加されることが分かっているので、ストレス性不眠症改善効果あるいはストレス性不安症改善効果あることを示すものでもある。
[試験2]
試験2は、アルギニンとL−NAMEと生理食塩水を用いた試験である。試験には、次の試験試料を用いた。前記4観点から分析した結果を表5〜8、図5〜8に示した。
(1)Saline (Control) 群(7羽)、
(2)Arg 400μg投与群(7羽)、
(3)L−NAME 400μg投与群(7羽)。
表5と図5は自発運動回数を示し、Arg 400μg投与群は、L−NAME 400μg投与群の半分、Saline(Control) 群の1/4であり、L−NAME投与及びControlと比較して、明らかな自発運動の抑制効果が認められた。表6と図6は鳴き回数を示し、ControlとL−NAME 400μg投与群は同程度であるが、Arg 400μg投与群はこれらの1/3以下であることが認められた。表7と図7は活動時間を示し、ControlとL−NAME 400μg投与群は同程度であるが、Arg 400μg投与群はこれらの1/2以下であることが認められた。表8と図8は睡眠状態の時間を示し、ControlとL−NAME 400μg投与群には睡眠状態は観察されず、覚醒状態であるのに対し、Arg 400μg投与群は、観察時間10分の半分に当たる300秒間の睡眠状態にあることが認められた。
この結果、アルギニンには、L−NAMEに比べて顕著な睡眠誘導効果、不安活動抑制効果が認められた。
[試験3]
試験3は、アルギニンと、アルギニンとL−NAMEの併用と、生理食塩水を用いた試験である。試験には、次の試験試料を用いた。前記4観点から分析した結果を表9〜12、図9〜12に示した。
(1)Saline (Control) 群(7羽)、
(2)Arg 400μg投与群(7羽)、
(3)Arg 400μg,L−NAME 400μg投与群(7羽)。
表9と図9は自発運動回数を示し、ArgとL−NAME併用投与群とSaline (Control) 群は同程度あるのに対して、Arg 400μg投与群は、両者の1/4であり、明らかな自発運動の抑制効果が認められた。表10と図10は鳴き回数を示し、ArgとL−NAME併用投与群はControlの1/2であるのに対して、Arg 400μg投与群はさらに半分の1/4であることが認められた。表11と図11は活動時間を示し、Controlと比較してArgとL−NAME併用投与群は約75%であるが、Arg 400μg投与群は36%に過ぎず、併用の半分であることが認められた。表12と図12は睡眠状態の時間を示し、ArgとL−NAME併用投与群でも睡眠状態が観察されたが、Arg 400μg投与群はその3倍以上の睡眠状態を観察することができた。
この結果、アルギニンには、L−NAMEと併用による作用よりも顕著な睡眠誘導効果、不安活動抑制効果が認められ、アルギニンの単独作用であることが確認された。L−NAMEには、アルギニンの作用を阻害することが示唆されている。
〔処方例1〕
睡眠誘導効果又はストレス性不眠症改善効果を持つアルギニンを含有することを特徴とする健康食品用ソフトカプセル剤の製造 アルギニン、セリン、25%含有液体大豆レシチン、ビタミンEオイル、ビタミンB1(チアミン硝酸塩)、ビタミンB6(ピリドキシン塩酸塩)、ビタミンB12(シアノコバラミン)、ミツロウとパーム油は表6に示した配合量となるように混合し、30分間撹拌した。80メッシュで篩過した後、真空撹拌機で脱泡処理を行った。ソフトカプセル充填機により内容量が250mgとなるように充填した。皮膜は通常用いられるゼラチン、グリセリン混合物を用いた。乾燥後、液漏れ検査、形状選別検査、目視検査を合格した粒について規格試験を行った結果、カプセル長径、カプセル短径、カプセル総重量、カプセル皮膜重量、カプセル内容物重量、皮膜水分含有量、崩壊時間、酸価、過酸化物価、一般生菌数、大腸菌群等の諸規格を満たす製剤であることが確認された。
〔処方例2〕
睡眠誘導効果又はストレス性不眠症改善効果を持つアルギニンを含有することを特徴とする健康食品用飲料の製造。アルギニン、セリン、クエン酸、マルチトール、エリスリトール、トレハロース、オレンジ果汁、ラカンカエキス、香料は表6に示した様な配合量で配合し、最後に水を50mlになるように加え、原料を水に混合・溶解させ、容器に充填を行い、85℃10分の殺菌を行った。殺菌後冷却し、本飲料を完成させた。
処方例1及び2を表13に示す。
試験1におけるアルギニン(Arg)濃度別投与群の自発運動回数を示すグラフ。 試験1におけるアルギニン(Arg)濃度別投与群の鳴き回数を示すグラフ。 試験1におけるアルギニン(Arg)濃度別投与群の活動時間を示すグラフ。 試験1におけるアルギニン(Arg)濃度別投与群の睡眠状態時間を示すグラフ。 試験2におけるアルギニン(Arg)投与群とL−NAME投与群の自発運動回数を示すグラフ。 試験2におけるアルギニン(Arg)投与群とL−NAME投与群の鳴き回数を示すグラフ。 試験2におけるアルギニン(Arg)投与群とL−NAME投与群の活動時間を示すグラフ。 試験2におけるアルギニン(Arg)投与群とL−NAME投与群の睡眠状態時間を示すグラフ。 試験3におけるアルギニン(Arg)投与群と、アルギニン(Arg)とL−NAME併用投与群の自発運動回数を示すグラフ。 試験3におけるアルギニン(Arg)投与群と、アルギニン(Arg)とL−NAME併用投与群の鳴き回数を示すグラフ。 試験3におけるアルギニン(Arg)投与群と、アルギニン(Arg)とL−NAME併用投与群の活動時間を示すグラフ。 試験3におけるアルギニン(Arg)投与群と、アルギニン(Arg)とL−NAME併用投与群の睡眠状態時間を示すグラフ。

Claims (7)

  1. アルギニンを含有することを特徴とする睡眠誘導剤。
  2. アルギニンを含有することを特徴とするストレス性不眠症改善剤。
  3. アルギニンが、蛋白質加水分解法、化学合成法、酵素法、発酵法、又は天然原料から抽出・精製のいずれかの方法によって製造されたものであることを特徴とする請求項1記載の睡眠誘導剤又は請求項2記載のストレス性不眠症改善剤。
  4. アルギニンの含有量が、5質量%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の睡眠誘導剤又はストレス性不眠症改善剤。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載された睡眠誘導剤又はストレス性不眠症改善剤を含有することを特徴とする睡眠誘導用又はストレス性不眠症改善用医薬品。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載された睡眠誘導剤又はストレス性不眠症改善剤を含有することを特徴とする睡眠誘導用又はストレス性不眠症改善用食品、特定保健用食品、栄養機能食品、又は健康食品。
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載された睡眠誘導剤又はストレス性不眠症改善剤を含有することを特徴とする飼料。
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