JP2007229013A - シークイン縫着装置を備えたミシン - Google Patents
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Abstract
【課題】同じ針棒を使用してシークイン縫いと通常縫いを切り換えて行う場合、シークイン縫着装置の可動刃を針棒が無駄に叩かないようにする。
【解決手段】シークイン縫着装置1を作動位置から退避位置に切り換える第1切換動作のとき、あるいはその逆に切り換える第2切換動作のとき、ミシン運転を維持したまま、針棒20をジャンプさせる。そのためのジャンプコードを刺繍データにおいて、シークイン縫いから通常縫いに切り換わる箇所に、又はその逆に切り換わる箇所に、挿入する。
【選択図】 図6
【解決手段】シークイン縫着装置1を作動位置から退避位置に切り換える第1切換動作のとき、あるいはその逆に切り換える第2切換動作のとき、ミシン運転を維持したまま、針棒20をジャンプさせる。そのためのジャンプコードを刺繍データにおいて、シークイン縫いから通常縫いに切り換わる箇所に、又はその逆に切り換わる箇所に、挿入する。
【選択図】 図6
Description
本発明は、シークイン縫着装置を備え、シークインを被縫製体に縫着するミシンに関し、特にシークイン縫着装置をシークインの縫着が可能な作動位置とシークインの縫着を行わない退避位置とに移動可能なミシンに関する。
従来より、シークイン縫着装置を備え、シークイン(スパンコール)を被縫製体に縫い付けることができるミシンが知られており、下記特許文献1には多針刺繍ミシンにシークイン縫着装置を備え、シークインの縫着と刺繍とを組み合わせて行うことが可能なミシンが開示されている。この特許文献1によると、シークイン縫着装置は複数の針棒を支持した針棒ケースの左側面に設けてあり、針棒ケース内の最左側の針棒をシークイン縫い用の針棒(シークイン針棒)として使用する。シークイン縫着装置は針棒ケースに対して昇降可能に設けてあり、シークインの縫着を行うときには下降位置に降ろされ、シークインの縫着を行わないときには通常の刺繍縫いの邪魔にならないように上方位置に退避させるようになっている。
特開2004-167097
シークイン縫着装置は、シークイン連結体を所定ピッチで送り出すシークイン送り機構を備えており、多数のシークイン(スパンコール)を連結してなるシークイン連結体を巻回収納したリールから該シークイン連結体を繰り出して支承板の上面に載置し、シークイン送り機構の送り動作によってシークイン連結体を1つのシークインのサイズに対応する所定ピッチで送り出すようになっている。このシークイン送り機構によって送り出されたシークイン連結体の先頭に位置するシークインを、支承板に固定された固定メスと、支承板に回動可能に設けられた可動刃との協働によって切断しつつ、これを被縫製体に縫着するようになっている。可動刃は、シークイン針棒が下降したとき針棒の下端に設けられた針抱きと当接して回動され、これによってシークインが切断される。
上記特許文献1の多針刺繍ミシンにおいて、シークインの縫着を行うときにはシークイン針棒を選択するとともにシークイン縫着装置を下降位置に下降させるようになっており、刺繍を行うときにはシークイン針棒以外の針棒を選択するとともにシークイン縫着装置を上方に退避させるようになっている。
ところで、シークインの縫着と刺繍とを組み合わせた縫製体には、シークインの縫着と刺繍とを同じ色糸で行うものが少なくない。この場合には、シークインの縫着と、それと同じ色糸での刺繍を続けて行うようにし、針棒を切り換えずにシークイン針棒によって刺繍を行うのが効率的でよい。その場合、従来は、シークイン縫着装置を下降位置に降ろしたままの状態としていた。これは、ミシンを停止することなくシークインの縫着と刺繍とを連続して行って作業時間を短縮するためである。周知のように、縫い動作に使用する針棒を切り換えるとき(所謂「色換え」)にはミシンを停止するとともに、それまで縫いに使用していた針棒の糸を切断するようになっている。一方で、シークイン縫着装置を昇降させるときも、シークイン縫着装置とともに昇降する可動刃がシークイン針棒の針抱きと当接すると破損する可能性があるため、ミシンを停止して行うようになっている。従って、シークインの縫着と同じ色糸での刺繍をシークイン針棒にて行うとともに、シークイン縫着装置を下降位置に降ろしたままとすることによって、ミシンを停止することなく、且つ、違う針棒を選択しなくてもよいため、それにかかる時間が発生せずに作業時間を短縮できることとなる。なお、当然のことながらシークイン針棒にて通常の刺繍縫いを施すときには、シークイン送り機構によるシークインの送り出しは行わない。
しかし、シークインの縫着と同じ色糸での通常刺繍を、シークイン縫着装置を下降位置に降ろした状態でシークイン針棒にて行うことによって作業時間は短縮できるものの、シークイン針棒による刺繍をシークイン縫着装置を下降位置に降ろした状態で行っているため、シークイン針棒が下降すると針抱きが可動刃と当接することとなる。つまり、可動刃が針抱きにより無駄に叩かれるため、可動刃が破損し易くなる。また、この不要な針抱きと可動刃の当接によってミシン騒音が大きくなるという不具合があった。
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、シークイン針棒による通常縫いのときにシークイン縫着装置を退避位置に移動させることで針抱きと可動刃の当接が起こらないようにすると共に、ミシンを停止させることなく、シークイン縫着装置を作動位置と退避位置の間で移動することができるようにすることで作業時間の短縮化も確保出来るようにしたミシンを提供しようとするものである。
本発明に係るミシンは、シークイン縫いと通常縫いのいずれにも使用可能な針棒機構を含むミシンヘッドと、前記針棒機構に対応して設けられ、シークイン縫い可能な作動位置とシークイン縫い不可能な退避位置との間で移動可能なシークイン縫着装置と、前記シークイン縫着装置を前記作動位置から退避位置に切り換える第1切換動作のとき、あるいはその逆に切り換える第2切換動作のとき、ミシン運転を維持したまま、該針棒機構の針棒をジャンプさせる針棒ジャンプ手段と、前記針棒ジャンプ手段が前記針棒をジャンプしている間に、前記シークイン縫着装置を、前記第1切換動作では前記退避位置まで移動させ、前記第2切換動作では前記作動位置まで移動させる移動手段とを具備する。
本発明によれば、シークイン縫着装置を前記作動位置から退避位置に切り換える第1切換動作のとき、あるいはその逆に切り換える第2切換動作のとき、ミシン運転(例えば主軸回転)を維持したまま、該針棒機構の針棒をジャンプさせるようにしているので、ミシンを停止することなく、針棒が上方にジャンプされることとなり、その針棒ジャンプの間で、安全に、シークイン縫着装置を作動位置から退避位置へ/又はその逆に移動させることができる。従って、通常縫いのときにシークイン縫着装置を退避位置に移動させることで針抱きと可動刃の当接が起こらないようにすることができるのみならず、ミシンを停止させることなくシークイン縫着装置の移動を行うことができるので作業時間の短縮化も確保出来る。
具体的な実施形態としては、前記ミシンがシークイン縫いと通常刺繍が混在した刺繍柄の縫い動作を行うとき、前記第1切換動作を行うべき刺繍柄位置に対応して前記針棒ジャンプ手段に針棒のジャンプを行わせると共に前記移動手段にシークイン縫着装置の移動を行わせる。
例えば、シークインの縫い付けを行った後に、シークイン縫いに使用したものと同じ針棒にてシークイン縫いと同じ色糸で通常刺繍を施す時は、該シークイン縫いに使用した針棒を一時的にジャンプ状態としてシークイン縫着装置を作動位置から退避位置へ移動し、その後に、該針棒のジャンプ状態を解除して通常刺繍を施す。そうすると、退避位置にあるシークイン縫着装置に付属している可動刃は、上下動する針棒の針抱きにもはや当たらない状態となっているので、シークイン縫いと同じ針棒による通常刺繍時に、シークイン縫着装置の可動刃が針棒の針抱きにより無駄に叩かれることがなくなり、可動刃が破損し易くなることを防ぐとともに、衝突音が発生せずにシークイン針棒による通常刺繍時のミシン騒音が大きくなることがない。逆に、通常刺繍を施した後に同じ針棒を使用してシークインの縫い付けを行う時は、針棒をジャンプ状態としてシークイン縫着装置を退避位置から作動位置へ移動し、その後に、該針棒のジャンプ状態を解除してからシークインの縫い付けを行う。第1及び第2切換動作の何れの場合も、針棒ジャンプ状態にしてシークイン縫着装置の移動を行うため、ミシン運転(主軸回転)を止めることなくその位置切り換えを行うことができ、ミシンを停止する場合に比べて、作業時間のロスを僅かとすることができる。
一例として、シークイン縫いと通常刺繍が混在した刺繍柄の刺繍データを供給する手段と、供給された刺繍データに基づき、前記第1切換動作又は第2切換動作を行うべき刺繍柄位置を判定し、該判定した刺繍柄位置に対応して前記刺繍縫いデータ中に針棒ジャンプを指示するジャンプコードを挿入するデータ生成手段とを更に具備し、前記針棒ジャンプ手段及び前記移動手段では、前記刺繍データ中の前記ジャンプコードに従って、針棒のジャンプ及びシークイン縫着装置の前記作動位置から退避位置への移動/又はその逆の移動を行う。
別の例として、前記刺繍データにおいては、前記第1切換動作又は第2切換動作を行うべき刺繍柄位置に対応して、針棒ジャンプを指示するジャンプコードが予め挿入されており、前記針棒ジャンプ手段及び前記移動手段は、前記刺繍データ中の前記ジャンプコードに従って、針棒のジャンプ及びシークイン縫着装置の前記作動位置から退避位置への移動/又はその逆の移動を行うようにしてもよい。
以下、添付図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明しよう。
図1は、4つのミシンヘッドを有する4頭立て刺繍ミシンの外観図である。各ミシンヘッドには針棒ケース2が設けてあり、各針棒ケース2の下方には針板30が配置してある。シークイン縫着装置1は各針棒ケース2の左サイド及び/または右サイドにそれぞれ装着されるようになっており、本実施例では左サイドにのみ装着してある。各針棒ケース2は多針構成からなり、本実施例のようにシークイン縫着装置1を針棒ケース2の左サイドに装着する場合は、針棒ケース2内の最左側の針棒をシークイン縫い用の針棒(シークイン針棒)として使用する。通常知られているように、刺繍枠31は刺繍縫いデータに応じて横方向(X方向)及び縦方向(Y方向)に駆動される。
図1は、4つのミシンヘッドを有する4頭立て刺繍ミシンの外観図である。各ミシンヘッドには針棒ケース2が設けてあり、各針棒ケース2の下方には針板30が配置してある。シークイン縫着装置1は各針棒ケース2の左サイド及び/または右サイドにそれぞれ装着されるようになっており、本実施例では左サイドにのみ装着してある。各針棒ケース2は多針構成からなり、本実施例のようにシークイン縫着装置1を針棒ケース2の左サイドに装着する場合は、針棒ケース2内の最左側の針棒をシークイン縫い用の針棒(シークイン針棒)として使用する。通常知られているように、刺繍枠31は刺繍縫いデータに応じて横方向(X方向)及び縦方向(Y方向)に駆動される。
図2はシークイン縫着装置1の左側面図である。シークイン縫着装置1は、取付ベース4に、シークイン連結体3を巻回したリール5を支持するとともに、シークイン送り機構6を支持してなるものである。取付ベース4は、針棒ケース2の左側面に固定された固定ベース7に2つの連結アーム8を介して取り付けてある。両連結アーム8の両端部は、それぞれ取付ベース4と固定ベース7に枢支してあり、取付ベース4は固定ベース7(針棒ケース2)に対して昇降可能となっている。取付ベース4にはエアシリンダ9が設けてあり、エアシリンダ9は取付ベース4に枢支されたブラケット10に固定してある。エアシリンダ9のロッドの先端は、固定ベース7に枢支されたブラケット11に固定してある。このエアシリンダ9の作動によって、取付ベース4が固定ベース7に対して上下動し、これにより、シークイン縫着装置1の全体が、図2に示すシークインの縫い付けを行うことが可能な下降位置(作動位置)と、該下降位置(作動位置)から上方へ上昇した所定の退避位置(図3に示す)との間で昇降移動することとなる。
図4はシークイン縫着装置1におけるシークイン送り機構6の部分を拡大して示した右側面図である。シークイン送り機構6は、取付ベース4の下方に取り付けられた支持プレート12に組み付けてある。支持プレート12の下端にはシークインを支承するための支承板13が水平に設けてあり、リール5から繰り出したシークイン連結体3を支承板13上に導くようになっている。支持プレート12には、取付ベース4に固定されたモータ14の駆動によって揺動される揺動アーム15が支持してある。揺動アーム15の自由端には送りレバー16が設けてある。この送りレバー16をモータ14の駆動によって前後動作させることによって、支承板13上のシークイン連結体3を所定ピッチで順次送り出すようになっている。支持プレート12の下部には可動刃17が回動可能に支持してあり、支承板13の可動刃17側の端部には固定刃18が形成してある。可動刃17は、トーションバネ19によって常には固定刃18から上方に離間した退避姿勢に保持されている。可動刃17は針棒20が下降したときその下端の針抱き21により押されるようになっており、針抱き21により押されると、トーションバネ19の弾力に抗して回動し、固定刃18と協働して送り出されたシークイン連結体3の先頭に位置するシークインを切断する。針棒20とともに針抱き21が上昇すると、可動刃17はトーションバネ19の復元力により退避姿勢に戻る。なお、シークイン送り機構6については周知のものであり、上記特許文献1にも記載されているため詳細な説明は省略する。
図5は、本実施例に係る刺繍ミシンの制御系統の一例を略示するブロック図である。CPU(中央処理ユニット)41、ROM(リードオンリーメモリ)42、RAM(ランダムアクセスメモリ)43を含んで構成されるマイクロコンピュータによって該刺繍ミシンの各種動作が制御される。操作パネル部44は、該刺繍ミシンにおいて各種の設定・選択・指示等を行うためのスイッチ及び表示器等で構成される。記憶部45は、ハードディスク及び着脱式記憶媒体等で構成され、本発明を実施する制御プログラム及びその各種の動作制御プログラム並びに各種の刺繍柄に対応する刺繍縫いデータなどを記憶する。コンピュータバス46には、インターフェース(I/F)を介して、該ミシンの各機構を駆動制御するためのドライバ(モータ、ソレノイド、シリンダなど)47〜51が接続される。図5においては、便宜上、一部のドライバ47〜51のみが示されており、他は図示を省略してある。
ミシン主軸ドライバ47はミシン主軸モータを含んで構成される。周知のように、ミシン運転命令に応じてミシン主軸が回転し、これに応じて各ミシンヘッドにおいて選択されている針棒が上下駆動される。また、ミシン停止命令に応じてミシン主軸の回転が停止される。刺繍枠ドライバ48は、刺繍枠31をX−Y駆動するX軸及びY軸駆動モータを含んで構成される。周知のように、刺繍柄の縫いパターンデータに応じた1針毎の縫いパターン(縫い幅及び方向)に応じて刺繍枠31がX−Y駆動される。色換えドライバ49は、各ミシンヘッド毎の針棒ケース2をスライドさせるモータを含んで構成される。周知のように、色糸を変更するときに各ミシンヘッドの針棒ケース2をスライドさせて所望の色糸がセットされた針棒が選択される。シークイン縫いを行うときは、シークイン縫着装置1がセットされた針棒20が選択される。針棒ジャンプドライバ50は、各ミシンヘッド毎の針棒20をジャンプさせるソレノイド等を含んで構成される。周知のように、針棒20をジャンプさせると、ミシン主軸が回転していても、針棒20は上下駆動されず、上方のジャンプ位置に停まる。シークインドライバ51は、シークイン縫着装置1におけるシークイン送り機構6を駆動するドライバ(モータ14)と昇降用のドライバ(エアシリンダ9)を含んで構成される。CPU41の制御により、シークイン送り機構6を駆動するドライバ(モータ14)はシークイン縫い動作を行っている最中に1針毎のシークイン縫いに対応して駆動制御され、一方、昇降用のドライバ(エアシリンダ9)はシークイン縫い動作の開始に先立ってシークイン縫着装置1を下降位置(作動位置)に移動するよう駆動制御され、シークイン縫い動作の終了に従いシークイン縫着装置1を退避位置に移動するよう駆動制御される。
本明細書では、便宜上、シークイン縫着装置1を作動位置から退避位置に切り換える動作を「第1切換動作」といい、逆に退避位置から作動位置に切り換える動作を「第2切換動作」ということにする。これらの動作をいつ行うべきかは、後述するように刺繍縫い動作の進行に伴ってCPU41の処理によって自動的に判定するようにしてもよいし、あるいは刺繍データの中に必要な指示データが予め組み込まれていて刺繍進行に伴って所定のタイミングで該指示データによって自動的に指示されるようにしてもよいし、あるいは操作者によるスイッチ操作等によって適宜のタイミングで必要な指示が与えられるようになっていてもよい。
また、CPU41の制御により、シークインドライバ51を介してシークイン縫着装置1を昇降移動させる過程の最中において、つまり第1切換動作又は第2切換動作のとき、針棒ジャンプドライバ50を駆動して針棒20をジャンプさせるようにしている。これにより、ミシン主軸の回転を停止させることなく、シークイン縫着装置1を昇降移動させたとしても、針棒20がジャンプされることによって、上昇又は下降移動するシークイン縫着装置1と針棒機構とが干渉するおそれがなくなる(特に可動刃17に針抱き21が当たることがなくなる)。昇降移動が完了してシークイン縫着装置1が所定の作動位置又は退避位置に位置決めされたら、針棒20のジャンプ制御が中止され、以後はミシン主軸の回転に伴って針棒20が上下動されるようになる。更に、シークイン縫着装置1が配備された針棒位置に対応する針棒20を使用して通常の刺繍縫いを行うときは、シークイン縫着装置1を上方の退避位置に移動したままにしておき、刺繍縫いを行う。これにより、上下動する針棒20の針抱き21がシークイン縫着装置1の可動刃17に当たることがない。
そのように第1切換動作又は第2切換動作のとき針棒20をジャンプさせる制御は、1つの刺繍柄の縫い動作中にシークイン縫い用の同じ針棒20を使用して(同じ色糸を使用して)、シークイン縫いを行ったり、通常刺繍縫いを行ったりすることを、ミシン運転を維持したまま(ミシン主軸の回転を停止させることなく)、随時切り替えるようにする場合に有利である。すなわち、1つの刺繍柄において同じ色糸を使用するシークイン縫いと通常刺繍が混在した部分がある場合、針棒20をジャンプさせながら第1切換動作又は第2切換動作でシークイン縫着装置1を移動させることで、ミシン運転を維持したまま(ミシン主軸の回転を停止させることなく)、シークイン縫着装置1を作動位置又は退避位置に位置決めすることができ、同じ針棒20を使用してシークイン縫いと通常刺繍縫いとを交互に切替えて行うことをスムーズに行うことができる。しかも、その場合、通常刺繍縫いの最中は、シークイン縫着装置1が上方の退避位置に置かれるので、上下動する針棒20の針抱き21がシークイン縫着装置1の可動刃17に当たることがない。
次に、刺繍データに基づき針棒ジャンプデータを自動的に作成し、該刺繍データ中に挿入するようにした実施例につき、図6のフローチャートを参照して説明する。この実施例では、縫いを行おうとする刺繍柄において、同じ色糸でシークイン縫いから通常刺繍縫いに(あるいはその逆に)部分的に柄が切り換わるような形態で、シークイン縫いと通常刺繍が混在しているが、刺繍柄データメモリ(記憶部45)から供給される刺繍データは従来のままのデータ形態となっており、該部分的な柄切り換わり箇所に対応して針棒ジャンプコードが設定されてないものを想定している。そこで、図6の処理によって必要な切り換え箇所でジャンプデータを自動的に作成して刺繍データ中に挿入するようにしている。
所望の刺繍柄を選択して運転開始スイッチを操作すると、ミシンが起動されて刺繍縫いを開始する状態となり、図6の処理が開始される。なお、刺繍開始時の初期状態においては、シークイン縫着装置1は上方の退避位置に置かれているものとする。図6において、ステップS1では、刺繍柄データメモリに記憶されている刺繍データのうち順次nステッチ分(nは所定の複数)の刺繍データを先読みする。最初は1ステッチからnステッチまでのデータを先読みし、次はn+1ステッチから2nステッチまでのデータを先読みする、というように、nステッチ毎にまとめて順次先読みする。なお、この先読みステッチ数nは常に一定である必要はなく、適宜変動してもさしつかえない。先読みしたnステッチ分の刺繍データはRAM43のワーキングエリアに保存され、以下のステップでの判定処理に際して利用され、かつ、以下のステップで生成したノンデータジャンプコード等が該ワーキングエリア内の刺繍データに対して挿入される。
ステップS2では、前記先読みしたnステッチ分の刺繍データに基づき、シークイン縫着装置1を退避位置から作動位置に切り換える前記第2切換動作を行うべきか否か(「シークイン下降すべきか?」)を判定する。具体的には、シークイン縫着装置1が退避位置にある状態で、前記先読みしたnステッチ分の刺繍データの中にシークインコード(シークイン送り出し指令)があるかどうかを判定する。シークインコードは、1ステッチ毎にシークインの送り出しを指示する命令コードである。第2切換動作を行うべきと判定された場合、ステップS3で、該第2切換動作を行うべき刺繍柄位置がどこであるかを判定し、判定した刺繍柄位置に対応して、該第2切換動作を行うことを指示する「シークイン下降命令」を生成すると共に、ノンデータジャンプコード(ステッチデータは0で、針棒ジャンプのみを指示するコード)を生成して、該刺繍データ中に適宜ステッチ数分だけ挿入する。このノンデータジャンプコードを挿入するステッチ数は、シークイン縫着装置1を退避位置から作動位置に下降移動させるのに必要な時間に見合う数とし、ミシン主軸回転数に相関して変動されるものとする。また、操作者がこのステッチ数を適宜可変設定できるようにしてもよい。例えばノンデータジャンプコードを3ステッチ分挿入すると、それらのステッチの縫いタイミングでは、刺繍枠31は動かず(ステッチデータ0であるため)、3針続けてジャンプ状態を保ち、その間にシークイン縫着装置1が退避位置から作動位置に下降される。例えば、ステップS3では、シークインコードのないi番目のステッチとシークインコードのあるi+1番目のステッチを特定し、該i番目のステッチとi+1番目のステッチの境界の刺繍柄位置が、前記第2切換動作を行うべき刺繍柄位置であると判定し、i番目のステッチの刺繍データの次に適宜ステッチ数分のノンデータジャンプコードを挿入し、かつそのうちの最初の挿入ステッチに対応してシークイン下降命令を含ませる。
次のステップS4では、前記先読みしたnステッチ分の刺繍データに基づき、シークイン縫着装置1を作動位置から退避位置に切り換える前記第1切換動作を行うべきか否かを判定する。なお、この実施例においては、シークイン縫着装置1が頻繁に昇降移動されることで却って作業時間ロスが生じてしまうことを防ぐために、シークインコードがなくなっても、直ちにシークイン縫着装置1を上昇させることなく、シークインコードのないステッチが所定数以上続いたことを確認してから、シークイン縫着装置1を作動位置から退避位置に上昇移動させるようにしている。従って、このステップS4では、シークインコードが途絶えてから所定のステッチ数(例えば100ステッチ)の間連続して該シークインコードが存在しなかった場合、前記第1切換動作を行うべき(「シークイン上昇すべきか?」YES)と判定するようにしている。この所定のステッチ数は、ミシンの操作者が任意に可変設定できるようにするとよい。なお、このステップS4の判定では、今回先読みしたnステッチ分の刺繍データのみに限らず、それ以前に先読みしたnステッチ分の刺繍データからの通算で、シークインコードが所定のステッチ数(例えば100ステッチ)の間連続して存在していないか否かを判断するものとする。なお、この所定のステッチ数の間は、通常刺繍を行っているにもかかわらず、シークイン縫着装置1が下降位置に維持され、従来同様、針抱き21によって可動刃17が叩かれることになるが、上記のように作業時間ロスを少なくすることを優先するために、やむをえないこととする。なお、この所定のステッチ数の間でシークイン縫着装置1が下降位置に維持されても、シークインコードが存在しないため、シークイン送り出しは行われず、通常刺繍縫いとなる。勿論、このようなシークイン縫着装置1の上昇移動させる際の余裕を設定せずに、シークインコードがなくなったとき直ちにシークイン縫着装置1を上昇させるようにしてもよく、その場合は、針抱き21によって可動刃17が叩かれることが完全になくなる。
ステップS4がYESの場合は、ステップS5で、前記第1切換動作を行うべきことが判定された刺繍柄位置(シークインコードが途絶えてから所定ステッチ数経過した刺繍柄位置)に対応して、該第1切換動作を行うことを指示する「シークイン上昇命令」を生成すると共に、前記と同様のノンデータジャンプコードを生成して、該刺繍データ中に適宜ステッチ数分だけ挿入する。前記と同様に、このノンデータジャンプコードを挿入するステッチ数も、シークイン縫着装置1を作動位置から退避位置に上昇移動させるのに必要な時間に見合う数とする。
次に、ステップS6では、ミシンの運転ルーチンが既にスタートしているか否かをチェックし、まだ、スタートしていなければ、「運転ルーチン」S7を実行させる。「運転ルーチン」S7では、ミシン主軸を回転させ、RAM43のワーキングエリア内の刺繍データを縫い順に従って順次1ステッチづつ読み出し、該読み出した刺繍データに従う刺繍縫い(シークイン縫い又は通常刺繍)を実行する。ミシンの運転ルーチンが既にスタートしている場合は、ステップS8に行き、次のnステッチデータを先読みすべきかどうかを判定する。例えば、「運転ルーチン」S7での刺繍縫いの進行状況に従い、ワーキングエリア内の刺繍データの未処理量が所定ステッチ数になったときに、該「運転ルーチン」S7から先読み指示が発生される。ステップS8では、この先読み指示が与えられたことを検出すると、ステップS1に戻り、次のnステッチ分の刺繍データの先読みを行う。これに伴い、前述と同様のステップS2〜S5の処理が繰り返され、「シークイン下降命令」又は「シークイン上昇命令」及び「ノンデータジャンプコード」の生成と、ワーキングエリア内の当該次のnステッチ分の刺繍データ内へのこれら生成した命令及びジャンプコードの挿入とが実行される。なお、刺繍スタート時にミシン主軸が一旦回転されると、ミシン停止命令が与えられない限り、運転は停止されず、「運転ルーチン」S7が継続して実行される。例えば、色糸替えを行うときは刺繍柄の縫い途中であっても、ミシンを一旦停止させ、それまでの縫い糸の切断と新しい色糸に対応する針棒の選択/切り替えが行われる。一方、本実施例にあっては、シークイン縫いから通常刺繍に切り替える場合、あるいはその逆の場合、であっても、色糸を変更しないのであれば、ミシン停止命令が発生されず、ミシン運転が継続される。従って、刺繍柄データメモリ(記憶部45)から供給される刺繍データは従来のままのデータ形態であって、もし、色糸を変更しないのにもかかわらず、シークイン縫いから通常刺繍に切り替える場合、あるいはその逆の場合に、ミシン停止命令が刺繍データ中に挿入されているならば、ステップS3又はS5の処理でジャンプコードを挿入する際に、そのようなミシン停止命令を削除するものとする。なお、刺繍柄の縫いを終了するときは、「運転ルーチン」S7からは、先読み指示に代えて、終了指示が発生され、これに応じて図6の処理が終了する。
次に具体的な縫い動作例として、図7に示すようなシークイン縫いと通常刺繍が混在した刺繍柄の縫製を行う場合について説明する。図7において,A1〜A3は通常刺繍、B1、B2はシークイン縫着で、通常刺繍A1〜A3とシークイン縫着B1、B2とを同じ色糸で行うものとし、刺繍A1、シークイン縫着B1、刺繍A2、シークイン縫着B2、刺繍A3の順に縫製するものである。また、刺繍A1、A3は100ステッチ以上、刺繍A2は100ステッチ未満とする。
まず、図7に示すような刺繍柄の刺繍データが外部メモリに記憶されているのであれば、これを外部メモリからミシンに読み込み、ハードディスク等からなる刺繍柄データメモリ(記憶部45)に保存する。次に、シークイン縫いユニット1を昇降させるときに生成するノンデータジャンプコードを何ステッチ分とするかを設定するとともに、シークイン縫い後に通常刺繍縫いが何ステッチ続くときにシークイン縫着装置1を上方に退避させるか(図6のステップS4で判定する所定ステッチ数)を設定する。本例では、ノンデータジャンプコードは3ステッチ分とし、シークイン縫着装置1を退避させるのはシークイン縫い後に通常刺繍縫いが100ステッチ以上続くときと設定したものとする。前述の通り、これらのステッチ数は予め設定されたものであってもよいし、操作者が可変設定したものであってもよい。また、ノンデータジャンプコードのステッチ数は、そのときのミシン回転数によって決定されるようにしてもよいし、シークイン縫着装置1を退避させるときと下降させるときで個別に設定できるようにしてもよい。
ミシンを起動して縫製を開始すると、まず、色糸データに従ってシークイン針棒が選択される。始めは、先読みしたデータ中にシークインコードはまだないため、シークイン縫着装置1は上方の退避位置に退避させたままである。よって、運転ルーチン(図6のステップS7)の実行により、シークイン針棒を使用して通常刺繍A1が実行されるようになる。やがて、通常刺繍A1の進行に伴ってシークイン縫着B1のデータが先読みされるようになると、前述の図6のステップS3の処理により、シークインコードなしのステッチからシークインコード有りのステッチに切り換わる箇所において、該シークインコード有りのステッチの直前にノンデータジャンプコードを3ステッチ分生成して挿入し、かつ、「シークイン下降命令」を挿入する。なお、参考のために、図8において、(a)に元の刺繍データの構成を略示し、(b)に「シークイン下降命令」又は「シークイン上昇命令」と「ノンデータジャンプコード」が挿入された刺繍データの構成を略示する。これにより、運転ルーチン(図6のステップS7)の実行により、通常刺繍A1の縫いが終了したとき、その次のステッチのデータとして挿入された「シークイン下降命令」と「ノンデータジャンプコード」によってシークイン針棒が3ステッチ分ジャンプ状態となり、その間にシークイン縫着装置1が作動位置まで下降移動される。その間、ミシン主軸の回転は維持されている。
次に、運転ルーチン(図6のステップS7)で、「ノンデータジャンプコード」のステッチの実行を終え、「シークインコード」のあるステッチの実行に移ると、シークイン針棒のジャンプ状態が解除されて針棒上下動に応じた縫いが可能となり、「シークインコード」に応じてシークイン送り機構6が作動され、シークイン連結体3が送り出されてシークイン縫着B1が行われるようになる。やがて、シークイン縫着B1の進行に伴って通常刺繍A2のデータが先読みされるようになると、前述の図6のステップS4の処理により、通常刺繍に切り換わる箇所において、シークイン縫着装置1を作動位置から退避位置に切り換える前記第1切換動作を行うべきか否かを判定する。すなわち、図6のステップS4で、シークイン縫着B1後の通常刺繍A2が100ステッチ以上続いているか否かを判定する。この例ではこの通常刺繍A2は100ステッチ未満であるため、NOと判定される。従って、図6のステップS5の処理は実行されず、シークイン縫着装置1を退避させることなく、また、ノンデータジャンプコードも生成しない。この場合、運転ルーチンによりシークイン縫着B1の後に刺繍A2の縫いを実行するとき、シークイン縫着装置1は下降されたままであるが、「シークインコード」がないためシークイン連結体3は送り出されず、従って、通常刺繍A2の縫いが行われる。
やがて、刺繍A2の進行に伴ってシークイン縫着B2のデータが先読みされるようになると、前述の図6のステップS2では、シークインコードを認識することに基づき、シークイン縫着装置1を退避位置から作動位置に切り換える前記第2切換動作を行うべきか否かを判定するが、この場合にはシークイン縫着装置1は作動位置に下降されたままであるため、その必要がなく、NOと判定される。従って、図6のステップS3による「シークイン下降命令」及び「ノンデータジャンプコード」の生成と挿入は行われない。この場合、運転ルーチンの実行により、刺繍A2が終了すると、すぐにシークイン縫着B2の縫いに移る。そのとき、シークイン縫着装置1は下降されたままであり、また、「シークインコード」がステッチデータに含まれているため、これに応じてシークイン送り機構6が作動され、シークイン連結体3が送り出されてシークイン縫着B2が行われるようになる。
やがて、シークイン縫着B2の進行に伴って通常刺繍A3のデータが先読みされるようになると、前述の図6のステップS4の処理により、通常刺繍に切り換わる箇所において、シークイン縫着装置1を作動位置から退避位置に切り換える前記第1切換動作を行うべきか否かを判定する。この場合、通常刺繍A3は100ステッチ以上続いているため、図6のステップS4ではYESと判定し、図6のステップS5の処理を実行し、シークイン縫着B2の最後のステッチと通常刺繍A3の最初のステッチとの間に、3ステッチ分の「ノンデータジャンプコード」を生成して挿入すると共に、「シークイン上昇命令」を挿入する。この場合、運転ルーチンの実行によりシークイン縫着B2が終了すると、シークイン連結体3の送り出しが停止され、シークイン針棒が3ステッチ分ジャンプ状態となり、この間にシークイン縫着装置1が退避位置まで上昇移動される。その間、ミシン主軸の回転は維持されている。その直後に、シークイン針棒のジャンプ状態が解除され、刺繍A3の刺繍データに基づき通常刺繍A3が行われるようになる。この状態では、シークイン縫着装置1が退避位置に置かれたままであるから、上下動する針棒20の針抱き21によってシークイン縫着装置1の可動刃17が叩かれることがない。そして、通常刺繍A3が終了するとミシンが停止される。
以上のように、本実施例によれば、シークインの縫着を行う前または後にシークイン針棒によって刺繍を行うときには、シークイン針棒をジャンプ状態としてシークイン縫着装置1の昇降をミシンを停止することなく行うことによって、シークイン針棒による刺繍時に可動刃17が針抱き21に無駄に叩かれることがなく、可動刃17が破損し易くなることを防ぐとともに、衝突音が発生せずにシークイン針棒による刺繍時のミシン騒音が大きくなることがない。そして、シークイン縫着装置1の昇降をシークイン針棒をジャンプ状態として行うため、ミシンを停止する場合に比べて作業時間のロスを僅かとすることができる。また、刺繍の針数が少なくシークイン縫いユニット1を昇降させると却って効率が悪くなるときには、シークイン縫いユニット1の昇降を行わないようにすることもできる。
上記実施例においては、刺繍縫い時に、所定数のステッチ毎に刺繍データを先読みして、シークイン縫着装置1の位置を昇降切り換えするためのジャンプコードを、縫い動作と略同時進行で(縫い動作に幾分先行して)生成し挿入するようにしている。しかし、これに限らず、ミシン運転を開始する前に、ミシンに外部メモリから所望刺繍柄の刺繍データを読み込んだときに、該刺繍柄中の全ての刺繍データを確認して、該刺繍柄中に挿入されるべき全ての「シークイン下降命令」及び「シークイン上昇命令」と「ノンデータジャンプコード」を生成してこれらをすべて刺繍データに挿入し、その後、この刺繍データに基づきミシン運転を開始するようにしてもよい。また、所望柄の刺繍データにおいて「シークイン下降命令」及び「シークイン上昇命令」と「ノンデータジャンプコード」を予め挿入しておき、このようなジャンプコード等挿入済の刺繍データを外部メモリ等からミシンに読み込むようにしてもよい。
また、シークイン縫着装置1を作動位置と退避位置(これを最上方の退避位置という)との間の中間位置(これを中間の退避位置という)でも保持できるようにしてもよい。そして、シークイン縫いとシークイン針棒による通常刺繍との切り換え時には、シークイン縫着装置1を作動位置と中間位置(中間の退避位置)との間で昇降させるようにすれば、その昇降に要する時間を短くすることができる。この場合、ミシンを停止したときはシークイン縫着装置1を最上方の退避位置まで退避させるようにするとよい。このように、退避位置は1つに限らず、複数の退避位置のうちのいずれかであってもよく、要するに、シークイン縫い不可能な位置(可動刃17が針抱き21に叩かれない位置)であればよい。
シークイン縫着装置1を昇降するための装置は、エアシリンダ9に限らず、電気モータなど、他のアクチュエータであってもよい。
更に、上記実施例においては、シークイン縫着装置1を備えた多頭多針式の刺繍ミシンの例を示したが、シークイン縫着装置を備えた他形式のミシンにおいて本発明を適用してもよい。
更に、上記実施例においては、シークイン縫着装置1を備えた多頭多針式の刺繍ミシンの例を示したが、シークイン縫着装置を備えた他形式のミシンにおいて本発明を適用してもよい。
1 シークイン縫着装置
2 針棒ケース
3 シークイン連結体
4 取付ベース
6 シークイン送り機構
9 エアシリンダ
17 可動刃
20 針棒
21 針抱き
31 刺繍枠
41 CPU(中央処理ユニット)
42 ROM(リードオンリーメモリ)
43 RAM(ランダムアクセスメモリ)
50 針棒ジャンプドライバ
51 シークインドライバ
2 針棒ケース
3 シークイン連結体
4 取付ベース
6 シークイン送り機構
9 エアシリンダ
17 可動刃
20 針棒
21 針抱き
31 刺繍枠
41 CPU(中央処理ユニット)
42 ROM(リードオンリーメモリ)
43 RAM(ランダムアクセスメモリ)
50 針棒ジャンプドライバ
51 シークインドライバ
Claims (4)
- シークイン縫いと通常縫いのいずれにも使用可能な針棒機構を含むミシンヘッドと、
前記針棒機構に対応して設けられ、シークイン縫い可能な作動位置とシークイン縫い不可能な退避位置との間で移動可能なシークイン縫着装置と、
前記シークイン縫着装置を前記作動位置から退避位置に切り換える第1切換動作のとき、あるいはその逆に切り換える第2切換動作のとき、ミシン運転を維持したまま、該針棒機構の針棒をジャンプさせる針棒ジャンプ手段と、
前記針棒ジャンプ手段が前記針棒をジャンプしている間に、前記シークイン縫着装置を、前記第1切換動作では前記退避位置まで移動させ、前記第2切換動作では前記作動位置まで移動させる移動手段と
を具備するミシン。 - 前記ミシンがシークイン縫いと通常刺繍が混在した刺繍柄の縫い動作を行うとき、前記第1切換動作又は第2切換動作を行うべき刺繍柄位置に対応して前記針棒ジャンプ手段に針棒のジャンプを行わせると共に前記移動手段にシークイン縫着装置の移動を行わせることを特徴とする請求項1に記載のミシン。
- シークイン縫いと通常刺繍が混在した刺繍柄の刺繍データを供給する手段と、
供給された刺繍データに基づき、前記第1切換動作又は第2切換動作を行うべき刺繍柄位置を判定し、該判定した刺繍柄位置に対応して前記刺繍データ中に針棒ジャンプを指示するジャンプコードを挿入するデータ生成手段と
を更に具備し、
前記針棒ジャンプ手段及び前記移動手段では、前記刺繍データ中の前記ジャンプコードに従って、針棒のジャンプ及びシークイン縫着装置の前記作動位置から退避位置への移動/又はその逆の移動を行うことを特徴とする請求項1に記載のミシン。 - 前記ミシンは、シークイン縫いと通常刺繍が混在した刺繍柄の刺繍データに基づき刺繍縫いを行うものであり、
前記刺繍データにおいては、前記第1切換動作又は第2切換動作を行うべき刺繍柄位置に対応して、針棒ジャンプを指示するジャンプコードが予め挿入されており、
前記針棒ジャンプ手段及び前記移動手段は、前記刺繍データ中の前記ジャンプコードに従って、針棒のジャンプ及びシークイン縫着装置の前記作動位置から退避位置への移動/又はその逆の移動を行うことを特徴とする請求項1に記載のミシン。
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