JP2007225688A - 3次元フォトニック結晶の形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高加工精度な三次元ナノフォトニック結晶を容易に形成できる製造方法を提供する。
【解決手段】 第1の面と、第2の面とが第1の角度で交差する面を有する母材を用意する工程と、前記母材の第1の面に第1のマスクを形成する工程と、該第1のマスク上から前記第1の面に対して第2の角度でドライエッチング処理によって、前記第1のマスクにより保護されていない前記母材の一部を除去する工程と、
前記第2の面に第2のマスクを形成する工程と、該第2のマスク上から前記第2の面に対して第3の角度でドライエッチング処理によって、前記第2のマスクより保護されていない前記母体の一部を除去する工程と、
を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、微細3次元構造を有する3次元フォトニック結晶の形成方法に関する。
図7に示しているように、3次元フォトニック結晶としてのウッドパイル構造は、複数のロッドを平行且つ所定の面内周期で周期的に配置したストライプ層を積層している構造である。各ストライプ層に属する各ロッドが最隣接のストライプ層に属する各ロッドと直交し、また、各ストライプ層に属する各ロッドが2層離れたストライプ層に属する各ロッドと平行且つ面内周期の1/2だけずれるように構成されている。前記フォトニック結晶の構造の周期は、制御したい電磁波の波長の半分程度である。たとえば、可視光用フォトニック結晶デバイスでは、ロッドの面内周期は250nm程度である。
このような3次元フォトニック結晶は、理想的なデバイス特性が期待される反面、構造が複雑で、製造するのに煩雑で数多くの工程を要することが殆どである。また、制御したい電磁波の波長が短いほど、構造周期が小さくなり、必要となる構造のcritical dimension(CD)も小さくなるので、層間位置合せ精度や構造加工精度に対する要求も厳しくなる。
3次元フォトニック結晶の製造方法として、特許文献1に下記の積層技術を開示している。この技術では、まず、基板上に設けたストライプ層に平行且つ所定の面内周期で配置したロッドアレイを形成する。そして、熱接着法で上記ストライプ層同士を層間位置合せしながら接合した後、一方のストライプ層の基板を除去する。このような工程を繰り返すことによって、接合の回数だけの層数をもつウッドパイル構造が得られる。このような積層技術によって、比較的に複雑な構造をもつ3次元フォトニック結晶の製造が可能である。
さらに、他の3次元フォトニック結晶の製造方法が非特許文献1に開示されている。当該文献には、シリコンからなる結晶の第1の面から光電化学エッチングを行い、次いで第2の面からFIB加工を行うことで当該シリコンの一部を除去することで3次元フォトニック結晶を形成する技術が開示されている。
特開2004−219688号公報 APPLIED PHYSICS LETTERS 86,011101(2005)
ところで、3次元フォトニック結晶において、所望なデバイス特性を得るために、面内方向だけではなく、厚み方向も所定の周期数が必要である。一般的に、厚み方向の周期数が3以上であることが望ましい。前記のウッドパイル構造でいうと、12層以上のストライプ層の積層が必要となる。また、所望なデバイス特性を得るために、各構造の加工エラー及び層間の位置合せエラーを小さくすることが必須である。
例えば、ウッドパイル構造3次元フォトニック結晶を例にすると、各ロッドの加工誤差はロッド周期の約10%以下、また、層間の位置合せ誤差はロッド周期の約25%以下であることが望ましい。可視光用フォトニック結晶デバイスの場合、ロッドの面内周期は250nm程度であるので、各ロッドの加工誤差は約±25nm以下で、各層間の位置合せ誤差は約±60nm以下であることになる。
しかしながら、3次元フォトニック結晶の製造に際して、従来の積層法では、現有の半導体技術を流用できるものの、作製方法が複雑で、フォトニック結晶の層数に比例して工程数が増加し、技術難度が増大するので、生産性が悪い。その上、積層する度に位置合せが必要で、位置合せ誤差の累積が避けられない。また、各層間の界面において、材料(即ち、屈折率)の不連続性が生じると同時に、製造工程で不可避なゴミ付着およびコンタミが発生するので、不要な電磁波散乱が起きる。更に、層数の増加に従って構造内の応力が増えるので、構造の変形も生じる。これらの構造乱れは、フォトニック結晶デバイスの特性に悪影響を及ぼす。
また、非特許文献2に開示されているように光電化学エッチングとFIB加工とによってシリコン結晶から3次元フォトニック結晶を形成する場合には以下のような課題が存在する。
第1に、加工できる母材の材料の制約が大きいことが挙げられる。電気化学エッチングを採用する場合には、当該エッチングによってエッチングされ得る材料を選択する必要がある。さらにシリコン結晶を電気化学エッチング法によりエッチングする際には、エッチングに適した結晶面が限定される上、得られる細孔の形状も限定される。従って設計、または加工の自由度が小さくなる。
第2にFIB加工で3次元フォトニック結晶を形成しようとすると、イオンによりスパッタされた母材の破片が細孔の側壁等に再堆積することが避けられない。また、一部のイオンが散乱され細孔の側壁からフォトニック結晶の母材中に入り込み、該部分の母材を改質してしまう。その結果、フォトニック結晶の光学特性及び電気特性が劣化される。さらに、FIB加工は一般的に細孔を1つずつ加工するので、大面積の加工に不向きである。従ってFIB加工のみで大きな3次元フォトニック結晶を低コストで生産することは困難である。
本発明の目的は、上記課題を解決し、高加工精度な3次元周期構造、とりわけナノフォトニック結晶構造およびそれを低コストで形成できる形成方法を提供する。
上記課題に鑑み、本発明の3次元フォトニック結晶製造法は、第1の面と、第2の面とが第1の角度で交差する面を有する母材を用意する工程と、前記母材の第1の面に第1のマスクを形成する工程と、前記第1の面に対して第2の角度をなす方向にドライエッチングを進行させて、前記第1のマスクにより保護されていない前記母材の一部を除去する工程と、
前記第2の面に第2のマスクを形成する工程と、前記第2の面に対して第3の角度をなす方向にドライエッチングを進行させて、前記第2のマスクにより保護されていない前記母体の一部を除去する工程と、
を含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、複雑な3次元構造、特に3次元ナノフォトニック結晶を簡易に高精度かつ低コストで形成することができる。また、構造連続性があり、形成工程で構造の接合部にゴミ等が混入することがないため、不要な散乱がなく、デバイス特性が向上する。
更に、従来技術で製造不可能の形状をもつ構造体の製造が可能となり、デバイス設計の自由度が大きくなり、新しい機能をもつデバイスが期待できる。
フォトニック結晶は、構成物質の屈折率が周期的に分布している構造体であり、構造設計だけで斬新な機能を実現可能な人工材料である。フォトニック結晶の最も大きな特徴として、構成材料の屈折率差と構造の周期性によって、特定の電磁波が伝搬できない領域、いわゆるフォトニックバンドギャップを形成する。フォトニック結晶中の屈折率分布に適切な欠陥を導入することにより、フォトニックバンドギャップ中にこの欠陥によるエネルギー準位(欠陥準位)が形成される。これによって、フォトニック結晶は電磁波を自由自在に制御できる。その上、フォトニック結晶を用いたデバイスのサイズは、従来のデバイスよりはるかに小型化することができる。
3次元フォトニック結晶は、構成物質の屈折率分布が3次元的な周期を持ち、欠陥位置に存在する電磁波が外部に漏れにくいという特長を有する。つまり、電磁波伝搬の制御は、3次元フォトニック結晶が最も適している。3次元フォトニック結晶の代表的な例は米国特許第5,335,240号公報に記載されているようなウッドパイル構造(あるいはロッドパイル構造)である。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。尚、図中の同一要素に関しては、同符号を用いる。
図1に、本発明における3次元周期構造、とりわけ、3次元ナノフォトニック結晶を形成する工程を示している。図1において、10は基板、20はフォトニック結晶母材(前駆体ともいう)である。フォトニック結晶母材の第1の面を100、該第1の面と交差しているフォトニック結晶の母材の前記第1の面とは異なる第2の面を200で示す。そして、該第1の面100と該第2の面200との交差角度である第1の角度を31で表している。
ここで本発明のフォトニック結晶において、上記第1の面と第2の面について説明する。
本発明における第1の面及び第2の面とは、フォトニック結晶を形成する多面体からなる母材の加工面を意味する。そして母材を構成する面の内、互いに交差する関係にある任意の2つの面が第1の面及び第2の面である。加工面の選定に際してはフォトニック結晶の設計、加工難易度(ハンドリング)、加工規模、加工コスト、等を考慮して適宜選択すれば良い。
本発明においては、上記フォトニック結晶の母材を構成する面の内、互いに交差する1の側面(端面とも言う)と他の側面とから加工する方法、同様に互いに交差する1の主面(上面又は表面とも言う)と1の側面とから加工する方法がある。
また上記第1の面と第2の面とが交差する角度は垂直に限られず、求めるフォトニック結晶の設計に応じて10°乃至90°の範囲で選択することができる。このように第1の面と第2の面との交差する角度を調整することにより、フォトニック結晶の設計の自由度が大幅に拡大される。
次に本発明のフォトニック結晶の具体的な形成方法について説明する。
まず、図1aに示したように、フォトニック結晶母材20を用意する。母材は、従来の半導体微細加工技術で加工する。また当該母材20は基板10から作り出しても良く、別の材料で作製した後、接合法で基板10に貼り付けてもよい。母材20の材料は単結晶、又はアモルファス状態の誘電体が本発明には適している。具体的には、Si、GaN、GaAs、InP、InGaAs、TiO、SiO、ZnOなどが挙げられる。母材20のサイズは、長さ、幅及び高さがそれぞれ1μm乃至1000μm程度で望ましい。また、母材20の第1の面100と第2の面200との交差角度31は10乃至170°範囲が望ましい。
次に、図1bに示したように、本発明のフォトニック結晶の形成工程においては、必要に応じて母材20及び基板10の表面に被膜40を形成することができる。被膜40は、後工程における母材のエッチング処理で2次マスク、または補強マスクの役割をする。しかし、求めるフォトニック結晶の加工精度、使用する材料、エッチング条件、タクトタイム、形成コスト等を考慮して当該被膜形成が不要な場合、当該被膜形成工程を省略しても良い。
被膜40を形成する方法としては、母材20を雰囲気中で熱処理することによって、その表面成分を雰囲気ガスと反応させ、該表面に酸化膜もしくは窒化膜を形成させることが本発明には適している。例えば、母材20の材料がSiである場合、酸素雰囲気中で1000℃の温度で10分乃至数時間の熱処理をすると、母材20の表面に10nm乃至数μmのSiO被膜が形成される。
本発明において、母材20の被膜の形成方法として、化学気相堆積法(chemical vapor phase deposition)、もしくは原子層堆積法(atomic layer deposition)も適用できる。この場合、母材20の材料と関係なく、多種な被膜を形成可能である。被膜の材料として、Cu、Wのような金属、もしくはTiN、Si、SiN、GaNのような窒化膜、もしくはSiOのような酸化物が好適であり、後工程となる母材のエッチング処理において、エッチング耐性が該母材より優れている材料であることが望ましい。
次に、図1cに示したように、被膜40を形成した母材の第1の面100に第1のマスク110とを形成する。このとき、第2の面200に形成された被膜を保護するために、幅が被膜40の厚み程度の保護マスク111を、第2の面200に隣接する第1の面100の縁に形成するとよい。このマスク形成工程は、母材20の側面で行う必要があるので、通常電子ビーム露光や光学露光法ではできない。
第1のマスク110を形成するために、電子ビーム誘起化学気相堆積(EB−CVD)技術を用いて、所定のパターンを堆積物で形成する。この技術では、約5nmの細かいマスクパターンを形成することができる。マスク形成は、マスクパターンの寸法精度によって、電子ビーム以外のエネルギービーム照射による誘起化学気相堆積法、例えば、収束イオンビームによる誘起化学気相堆積(FIB−CVD)、もしくはレーザー光を含む集束電磁波の照射よる誘起化学気相堆積(例えば、レーザー支援CVD)を利用してよい。場合によって、上記各種のエネルギービーム誘起化学気相堆積法を組み合わせて使用してもよい。
該第1のマスク110のパターンを構成する該堆積物は、C、Siのような無機物、またはW、Mo、Ni、Au、Ptのような金属、またはSiOのような酸化物、またはGaNのような化合物などの選択肢がある。それぞれの堆積物中に許容される不純物の量は、本発明者らの知見によれば50%以下である。当該不純物の許容量は理想的には0%であるため、特に下限値は存在しない。
次に、図1dに示したように、前記第1のマスク110のパターンを被膜40に転写して、第1の面上に第1のマスク110のない部分の被膜を取り除いて、該被膜の下にある第1の面120の部分を露出させる。
被膜の材質がSiOの場合、被膜を取り除くために、ドライエッチングが好ましい。中でも反応性イオンエッチング法が好適である。被膜の材質によって、指向性を持つ加速粒子ビーム(例えば、ファスト原子ビーム、或はイオンビーム)によるエッチング、反応性ガスによるエッチング、又は腐蝕性液体によるエッチングなどの方法も採用し得る。
次に、図1eに示したように、前記マスク110と111、および被膜40をマスクとして、第1の面100に対して第2の角度32から母材20をドライエッチングする。該ドライエッチング処理によって、該第2の角度32からみて前記マスク110と111、および被膜40より保護されていない前記母材の部分が除去され、母材20に細孔125が形成される。ここで、前記の第2の角度32は10°乃至90°の範囲で選択可能で、80°乃至90°が最も好適である。ここで、ドライエッチングが好ましい理由として、ドライエッチングによる加工は、物質の結晶方位に殆ど依存しないことと、高い異方性が得られることが挙げられる。即ち、加工がエッチング粒子の入射方向(第1の面に対して第2の角度32をなす方向)に優先的に進行する。上記ドライエッチングは、反応性イオンエッチングや、集束イオンビームや、イオンミリングや、ファストアトムビーム(FAB:fast atom beam)によるエッチングを含む。
そして、第1の面100に形成された細孔125の位置関係がわかるような位置合せ用構造体112をEB−CVD、またはFIB−CVDで形成する。該構造体112は第2の面にマスクパターンを形成するときの位置合せマークとして使用する。
次に、図1fに示したように、フォトニック結晶の母材20の第2の面200に第2のマスク210を形成する。形成方法は、前述の第1の面100に第1のマスク110を形成する方法と同様である。このとき、第2のマスクの位置は、前記の位置合せ用構造体112を利用して、第1のマスクの位置に合わせる。本手法で3次元フォトニック結晶を形成する際、必要となるマスク位置合せはこの一回のみなので、位置合せによる加工精度が高い。
次に、図1hに示したように、前記第2のマスク210のパターンを被膜40に転写して、第2の面上に第2のマスク210のない部分の被膜を取り除いて、該被膜の下にある第2の面220の部分を露出させる。加工工程は、図1dで示した工程と同様である。
次に、図1iに示したように、前記第2のマスク210と被膜40をマスクとして、第2の面200に対して第3の角度33から母材20をエッチングする。該エッチング処理によって、該第3の角度33からみて前記第2のマスク210と被膜40より保護されていない前記母材の部分が除去され、母材20に細孔225が形成される。ここで、前記の第3の角度33は10°乃至90°の範囲で選択可能であり、目的とするフォトニック結晶構造と前記第1の角度31及び第2の角度32によって決まる。
次に、図1jに示したように、前記第1のマスク110、第2のマスク210と第2の面を保護するためのマスク111を除去する。このとき、フォトニック結晶母材20と基板10に腐食性なく、前記マスクを選択的に除去できる液体、気体、またはプラズマを使用するとよい。
次に、図1kに示したように、前記被膜40を除去し、フォトニック結晶を露出させて、フォトニック結晶の主要部(基本骨格)の作製を完了する。被膜40の除去において、フォトニック結晶母材20と基板10に腐食性なく、被膜40だけを選択的に除去できる液体、気体、またはプラズマを使用するとよい。
場合によって、前記第1のマスク110、第2のマスク210と第2の面を保護するためのマスク111の除去は、前記被膜40の除去と同時に行っても良い。なぜなら、前記マスクは前記被膜の表面に付着しているので、被膜40を除去すれば、前記マスクも自然に除去できる。
上記の3次元周期構造を製造する工程は、2つの面からそれぞれドライエッチング処理することで成型できるあらゆる3次元構造に適することが明瞭である。中には、周期性のない3次元構造が含まれる。最も簡単な例として、前記マスクのある部分を変形させて、3次元周期構造に欠陥を作り込むことが可能である。
また、前述では、分かりやすいため、第1の面と第2の面からのフォトニック結晶母材への加工はそれぞれ1回のみであったが、前記工程を数回繰り返してもよい。更に、他の加工法と組み合わせることも可能である。
本発明は、フォトニック結晶の母材の互いに交差する任意の2つの面からマスキング処理及びエッチング処理を行うことにより加工するものである。
例えばフォトニック結晶の母材の1の側面(端面とも言う)と他の側面とから加工を行う方法や、フォトニック結晶の母材の1の主面(上面又は表面とも言う)と1の側面とから加工を行うことができる。このように加工面を適宜選択することによって、母材の結晶面や結晶方位と、加工後のフォトニック結晶の結晶面や結晶方位との調整を行うことができる。また形成するフォトニック結晶の大きさに応じて適宜加工の容易な面を選択することができる。加工面の選択は目的とするフォトニック結晶の構造(設計)と、加工する規模等に応じて決定することが好ましい。
以下に、より具体的な実施例について、図面を参照して説明するが本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
図1を用いて実施例1を説明する。この実施例では、フォトニック結晶母材の交差している2つの側面から該母材を加工することによって、3次元フォトニック結晶を形成する。
図1において、10はシリコン(Si)基板、20はSi基板から加工したフォトニック結晶母材である。また、フォトニック結晶母材20の第1の側面を第1の面100、該第1の面100と交差しているフォトニック結晶母材の第2の側面を第2の面200とする。そして、該第1の面100と該第2の面200との交差角度である第1の角度を31とする。
まず、図1aに示したように、半導体微細加工工程で厚みが約500μmのSi基板10からフォトニック結晶母材20を切り出す。前記微細加工工程はフォトレジストを用いたフォトリソグラフィ工程と、反応性イオンエッチングによるSiの異方性エッチングを含む。加工した母材20のサイズは、高さが約100μm、第1の面100と第2の面の幅がそれぞれ約20μm程度である。また、前記第1の面100と第2の面200との交差角度31は約90°であり、該2つの面は基板の主面に対して共にほぼ垂直である。
次に、図1bに示したように、母材20及び基板10の表面にSiの熱酸化膜を形成し、被膜40とする。具体的に、基板10上に形成した母材20を石英炉に設置し、酸素雰囲気中にて約900℃の温度で数10分間熱処理をして、母材20の表面に約0.5μmのSiO被膜を形成する。
次に、図1cに示したように、被膜40を形成した母材の第1の面100に第1のマスク110とを形成する。このとき、第2の面200に形成された被膜を保護するために、幅が被膜40の厚み程度(約0.5μm)の保護マスク111を、第2の面200に隣接する第1の面100の縁に形成しておく。前記マスクの形成において、W(CO)ガスを用いたEB−CVDにて、厚み約0.1μmのタングステン(W)パターンを堆積する。パターンの周期は約1μmである。よって、形成すべき3次元フォトニック結晶の周期数は横方向において約20であり、高さ方向にいて約30である。
次に、図1dに示したように、前記第1のマスク110のパターンをSiO被膜40に転写する。具体的に、CとOの混合ガスを用いた反応性イオンエッチングにより、第1の面上にマスク110と111のない部分におけるSiO被膜を取り除いて、該被膜の下にある第1の面120のSi部分を露出させる。
次に、図1eに示したように、前記Wマスク110と111、およびSiO被膜40をマスクとして、第1の面100に対してほぼ垂直にSi母材20を反応性イオンエッチング法を用いた、いわゆるボッシュプロセスで加工する。この際、反応ガスとして、エッチング時にはSFガスを用い、被膜(保護膜)形成時にはCガスを用いる。
該異方性エッチング処理によって、第1の面100に対してほぼ垂直の方向において、前記Wマスク110と111、およびSiO被膜40より保護されていない前記母材20の部分が除去され、母材20に細孔125が形成される。
そして、EB−CVD法で前記第1のマスク110の形成すると同じ要領で、第2の面に第2のマスク210を形成するときの位置合せマークとして、構造体112を形成する。
次に、図1fに示したように、フォトニック結晶母材20の第2の面200に第2のマスク210を形成する。形成方法は、前述の第1の面100に第1のマスク110を形成する方法と同様である。このとき、第2のマスクの位置は、前記の位置合せ用構造体112を利用して、第1のマスクの位置に合わせる。本手法で3次元フォトニック結晶を形成する際、必要となるマスク位置合せはこの一回のみなので、位置合せによる加工精度が高い。
次に、図1hに示したように、前記第2のマスク210のパターンをSiO被膜40に転写して、第2の面上に第2のマスク210のない部分のSiO被膜を取り除いて、該被膜の下にある第2の面220の部分を露出させる。加工工程は、図1dで示した工程と同様である。
次に、図1iに示したように、前記第2のWマスク210、およびSiO被膜40をマスクとして、第2の面200に対してほぼ垂直にSi母材20を反応性イオンエッチング法を用いた、いわゆるボッシュプロセスで加工する。この際、反応ガスとして、エッチング時にはSFガスを用い、被膜(保護膜)形成時にはCガスを用いる。
該異方性エッチング処理によって、第2の面200に対してほぼ垂直の方向において、前記Wマスク210およびSiO被膜40より保護されていない前記母材20の部分が除去され、母材20に細孔225が形成される。
次に、図1jに示したように、前記Wマスク(第1のマスク110、第2のマスク210と第2の面を保護するためのマスク111を含む)を除去する。このとき、HNO、HClと純水の混合液を使う。
次に、図1kに示したように、前記SiO被膜40を除去し、フォトニック結晶を露出させて、フォトニック結晶の主要部の作製を完了する。SiO被膜40の除去において、フッ酸に緩衝液とするNHFを混合したバッファードフッ酸を用いる。
実際に、図1jに示した前記Wマスクを除去する工程を入れなくても、図1kに示した前記SiO被膜の除去工程だけでも、SiO被膜の表面に形成されている前記Wマスクが完全に除去できる。
上記の方法によって、Siを材料とした、周期1μm、各方向の周期数が約20以上のウッドパイル型3次元フォトニック結晶を得ることができる。
(実施例2)
図2を用いて実施例2を説明する。本実施例では、基板の主面(上面ともいう)と該主面と交差している1つの側面を加工することによって、3次元フォトニック結晶を製造する。実施例1との違いは、マスキング及びエッチングを行う加工面が異なる。実施例1ではフォトニック結晶の母材の互いに交差する1の側面と他の側面とから加工する方法であるのに対して、実施例2では、互いに交差する1の主面と1の側面とから加工する方法である。
尚、実施例1と重複する部分は省略する。本実施例の製造プロセスは以下である。
まず、図2aに示したように、基板の主面400に対して、半導体微細加工を施す。この微細加工は、実施例1における第1の側面を加工することに相当する。但し、前記基板の主面400に対する加工は、平面上で行うので、EB−CVDやFIB−CVDのほかに、フォトリソグラフィや、電子ビーム露光などによるパターン形成が可能である。そのため、基板サイズの広い領域にわたって、複数の部分に微細パターンを同時に形成可能である。この場合、各領域において、用途によって全く異なる構造、異なる面積のパターンを形成できる。その結果、必要に応じて、異なる性能の3次元フォトニック結晶を集積することが可能となる。
具体的に、まず、厚みが約500μmのSi基板10の主面400上に、Cr(厚みは約5nm)、そしてAu(厚みは約50nm)の薄膜を電子ビーム蒸着法で堆積する。そして、前記の金属薄膜の上に電子ビームレジストを塗布し、電子ビーム露光を行い、形状と面積がそれぞれ異なる複数の領域にそれぞれ異なる2次元微細パターンを形成する。そして、イオンミリングによって、上記電子ビームレジストのパターンを前記Cr/Au薄膜に転写し、前記電子ビームレジストがないところにおけるSi基板の主面400の部分を露出させる。続いて、Si基板の主面400に対してほぼ垂直の角度から、Siの反応性イオンエッチングを用いた、いわゆるボッシュプロセスを行う。この際、反応ガスとして、エッチング時にはSFガスを用い、被膜(保護膜)形成時にはCガスを用いる。
該異方性エッチング処理によって、Si基板の主面400に対してほぼ垂直の方向において、前記電子ビームレジストと金属薄膜により保護されていないSi基板の部分に深い細孔が形成される。最も細かいパターンにおいて、細孔の深さが約30μmである。続いて、電子ビームレジスト、Au及びCr薄膜をそれぞれ適宜なエッチャントを用いて除去する。以上の工程(図示せず)により、図2aに示したように、基板の主面400上に、微細パターン領域410ができる。
次に、図1bに示したように、前記のSi異方性加工で前記微細パターン領域のそれぞれの側面を出す。そのために、フォトリソグラフィとSiの深堀エッチング(ボッシュプロセス)を行う。この場合、確実に該当の側面を出すために、前記のSiのエッチングは深さ方向において、基板の主面400に対して、ほぼ垂直に行い、エッチング深さは100μmとする。これによって、前記各微細パターン領域の下部に、基板10の一部11が見えてくる。また、主面400の面内におけるエッチング領域は、前記微細パターン領域410と重なるように行う。即ち、各微細パターン領域の周囲を切り落とすように行う。こうして、第1の面の加工が完成しているフォトニック結晶の母材20が複数にできている。該母材の高さは約100μmであり、長さと幅は5μm乃至1mmの範囲にある。
理解を容易にするために、図2cに前記フォトニック結晶の母材20の一部を拡大して表示している。説明の便宜上、以下では、ウッドパイル構造を例にしており、構造周期を約1μmとする。図の中では、第1の面は410、第2の面は420とする。また、第2の面420において、溝部は421、平坦部は422と記している。ここでは、第1の面410と第2の面420とはほぼ垂直である。第2の面の幅は約100μmであり、つまり、フォトニック結晶の厚み方向の周期数は約100である。また、第2の面から見たフォトニック結晶母材の厚みは約20μmであり、この方向におけるフォトニック結晶の周期数が約20である。
次に、図2dに示したように、母材20及び基板10の表面にSiの熱酸化膜(SiO)を形成し、被膜40とする。前記被膜の形成方法は実施例1と同様である。
次に、図2eに示したように、被膜40を形成した前記母材の第2の面420に所定のマスクを形成する。この場合、第2の面に凹凸が存在するため、前記マスクを前記溝部421と前記平坦部422にそれぞれ形成する。前記平坦部422に形成したマスク450の形状は図示のとおりである。前記溝部421に形成したマスク455の形状を図2jに表示している。図2jは図2eにおいて、AA’で示した線に沿って、第2の面420に対して平行に切り取ったフォトニック結晶母材の断面図である。前記マスクの形成方法は実施例1と同様である。但し、本実施例におけるマスク形成時の位置合せは、前記第2の面にある溝部421を基準にすればよい。これで横方向に5nm以上の位置合せ精度を得ることが可能である。高さ方向の位置決めは、第2の面420の上端を基準にすればよい。この場合、高さ方向に多少の位置ずれが生じても、上から第1層目の構造の厚みにしか影響がない。本手法で3次元フォトニック結晶を形成する際、必要となるマスク位置合せはこの一回のみなので、位置合せによる加工精度が高い。
次に、図2fに示したように、前記第2のマスクである450と455のパターンをSiO被膜40に転写して、図示のように第2の面420のSi部分220を露出させる。前記パターン転写方法は実施例1と同様である。
次に、図2hに示したように、前記第2のマスク450と455、およびSiO被膜40をマスクとして、第2の面420に対してほぼ垂直に前記母材20に図示の細孔225を形成する。前記細孔225の形成方法は実施例1と同様である。
次に、図2iに示したように、前記Wマスク450と455、および前記SiO被膜40を除去して、フォトニック結晶を露出させ、フォトニック結晶の主要部の作製を完了する。前記マスク及び被膜の除去方法は実施例1と同様である。
上記の方法によって、Siを材料とした、周期1μm、各方向の周期数が約20以上のウッドパイル型3次元フォトニック結晶を得ることができる。
(実施例3)
図3を用いて実施例3を説明する。本実施例では、ロッド断面形状が異なる各種の3次元フォトニック結晶を製造する。但し、ここでは、長さ方向において、ロッドの断面形状および断面積が均等である。
本発明による3次元フォトニック結晶は、一体成型なので、従来のウッドパイル構造にみるような構造単元である独立なロッドが存在しない。比較のため、従来のウッドパイル構造のロッドに相当する、本発明の3次元フォトニック結晶を構成する単元をあえてロッドとして定義する。また、前記ロッドは長さ方向において断面形状および断面積が均等である場合、ロッドの長さ方向に垂直に切出した断面をロッド断面と定義する。
今までの説明では、便宜上のために、ロッドの断面形状を長方形とした。しかし、本発明によれば、任意形状な断面をもつロッドによって構成する3次元フォトニック結晶の製造が可能である。本発明によって製造可能なロッド断面の形状を図3に示しているが、図3に挙げられたものに限定されるものではない。
図3の中に、本発明によって製造可能で、従来の積層法等で製造困難な構造が多数含まれている。例えば、図3の中のVI乃至XI組に代表されたような、ロッドが中空になっている構造。
図3に列挙した断面形状をもつロッドによって構成する3次元フォトニック結晶は、本発明の実施例1、または実施例2で説明した工程によって製造可能である。製造工程の詳細説明を省略する。
(実施例4)
図4乃至6を用いて実施例4を説明する。本実施例では、3次元フォトニック結晶のロッドは、長さ方向において断面形状および断面積が均等ではないことが特徴である。
製造方法は、本発明の実施例1、または実施例2で説明した工程によって製造可能なので、詳細を省略する。以下では、製造すべく3次元フォトニック結晶の構造及びそれを製造するためのマスクについて説明する。
3次元フォトニック結晶において、ロッドは長さ方向において断面形状および断面積が変化可能であると、デバイス設計の自由度が向上するだけではなく、より優れた特性をもつデバイスの実現ができる。例えば、上下に隣接しているロッドの交差部分に所定のジョイント部を設けると、フォトニック結晶のバンドギャップがより広くなる。以下では、前記ジョイント付き3次元フォトニック結晶構造をジョイントロッド構造と呼ぶ。ジョイントロッド構造の一例を図4に示す。
図4に示したジョイントロッド構造は、上下に隣接しているロッド310の交差部分に320で示したような板状のジョイントが2つ設けられている。ジョイントの長さ方向はそれぞれのロッドの長さ方向と一致するようになっている。前記ジョイントロッド構造の寸法は、例えば下記である。ロッドの長さは約100μm、平面上におけるロッドの周期は約250nm、厚み方向におけるロッドの層数は12層である。ロッドの幅は約80nm、厚さは約50nmであり、ジョイントの幅は約100nm、長さは約150nm、厚さは約20nmである。
図5は、前記ジョイントロッド構造を製造するためのマスクを説明するための図である。理解を容易にするため、第1の面と第2の面が互いに垂直であり、共にZ方向に平行する場合を例にしている。Z方向は方向を示す矢印51で表示されている。図5に示したのは、第1の面上に形成すべく第1のマスク110(図5a)と第2の面上に形成すべく第2のマスク210(図5b)のそれぞれの一部分である。前記マスク110と210は、Z方向において高さが一致するように配置されている。図5では、等高線L1とL2で挟んでいる第1のマスクの部分130は、第1の面からフォトニック結晶構造体の一層を加工するためのものであり、等高線L3とL4で挟んでいる第2のマスクの部分230は、第2の面からフォトニック結晶構造体の一層を加工するためのものである。前記第1のマスクの部分130と第2のマスクの部分230によって、Z方向において隣接しているフォトニック結晶の2層が形成される。
比較のため、実施例1で説明したウッドパイル構造を製造するときに用いた第1のマスク110と第2のマスク210を図5と同じ要領で部分的に図6に示す。図6において、等高線L5とL6で挟んでいる第1のマスクの部分130は、第1の面からフォトニック結晶構造体の一層を加工するためのものであり、等高線L7とL5で挟んでいる第2のマスクの部分230は、第2の面からフォトニック結晶構造体の一層を加工するためのものである。前記第1のマスクの部分130と第2のマスクの部分230によって、Z方向において隣接しているフォトニック結晶の2層が形成される。等高線L5、L6とL7で分かるように、前記マスク110を用いて加工した層は、前記マスク210を用いて加工した層とは、Z方向において共有部分がなく互いに重ならないようになっている。つまり、前記マスク110を用いて加工した層は、前記マスク210を用いて加工する際、前記マスク210によって完全に保護されている。この場合、長さ方向においてロッドの断面形状および断面積が均等であるウッドパイル構造が製造できる。
それに対して、本実施例において、図5で示したように、前記マスク110を用いて加工した層は、前記マスク210を用いて加工した層とは、Z方向において共有部分があり互いに重なるようになっている。重なる部分は等高線L1とL4で挟んでいる部分である。前記重なる部分は、前記第1のマスク110を用いて加工した後、前記第2のマスク210を用いて加工する際、再び加工されることになる。前記2つの加工によって、前記重なる部分において、図4に示したようなジョイント部320が形成される。つまり、前記第1のマスク110と第2のマスク210を用いた2つの加工だけで、ジョイントロッド構造のロッド部310のみならず、ロッドのジョイント部320も同時に形成される。
つまり、本実施例の手法によれば、ジョイントロッドのような、ロッドは長さ方向において断面形状および断面積が均等ではない3次元フォトニック結晶が形成される。
本発明における3次元周期構造体を製造するための一形態を説明する図 本発明における3次元周期構造体を製造するための一形態を説明する図 本発明によって製造可能な3次元周期構造体のロッド断面形状の例を説明する図 本発明における3次元周期構造体を製造するための一形態を説明する図 本発明における3次元周期構造体を製造するためのマスク形状を説明する図 本発明における3次元周期構造体を製造するためのマスク形状を説明する図 ウッドパイル構造を有する3次元フォトニック結晶の模式図
符号の説明
10、11 基板
20 フォトニック結晶母材
31 第1の角度
32 第2の角度
33 第3の角度
40 被膜
50 座標
51 方向を示す矢印
55 断面の指示ライン
100 第1の面
110 第1のマスク
111 第2の面を保護するためのマスク
112 位置合せ用構造体
120 第1の面の露出部分
125 第1の面をエッチング処理して形成された細孔
130 フォトニック結晶構造体の一層を加工する第1のマスクの部分
200 第2の面
210 第2のマスク
220 第2の面の露出部分
225 第2の面をエッチング処理して形成された細孔
230 フォトニック結晶構造体の一層を加工する第2のマスクの部分
300 3次元周期構造
301 ウッドパイルのロッド
305 ロッド断面
306 ロッドの中空部分
310 ロッド部
320 ロッドのジョイント部
400 基板の主面
410 微細パターン領域(第1の面)
420 微細パターン領域の側面部分(第2の面)
421 第2の面における溝部
422 第2の面における平坦部
450 第2の面における平坦部上に形成されたマスク
455 第2の面における溝部内に形成されたマスク
L1乃至L7 等高線

Claims (12)

  1. 3次元フォトニック結晶の形成方法であって、第1の面と、第2の面とが第1の角度で交差する面を有する母材を用意する工程と、前記母材の第1の面に第1のマスクを形成する工程と、前記第1の面に対して第2の角度をなす方向にドライエッチングを進行させて、前記第1のマスクにより保護されていない前記母材の一部を除去する工程と、
    前記第2の面に第2のマスクを形成する工程と、前記第2の面に対して第3の角度をなす方向にドライエッチングを進行させて、前記第2のマスクにより保護されていない前記母体の一部を除去する工程と、
    を含むことを特徴とする3次元フォトニック結晶の形成方法。
  2. 前記3次元フォトニック結晶の母材は単結晶、またはアモルファス状態の誘電体であることを特徴とする請求項1に記載の3次元フォトニック結晶の形成方法。
  3. 前記マスクは、電子ビーム、収束イオンビーム、又はレーザー光を含む集束電磁波から選択される少なくとも1つのエネルギービームによる誘起化学気相堆積によって、前記母材のマスク形成面に形成される堆積物パターンであることを特徴とする請求項1に記載の3次元フォトニック結晶の形成方法。
  4. 前記マスクは、C、W、Mo、Ni、Au、Pt、GaN、Si、又はSiOから選択される少なくとも1つであり、該マスク中の不純物は50%以下であることを特徴とする請求項1乃至3に記載の3次元フォトニック結晶の形成方法。
  5. 前記マスクの形成工程の前に、前記母材表面の少なくとも一部に被膜を形成する工程と、前記マスク形成工程後、前記被膜の少なくとも一部をエッチング処理によって選択的に除去する工程と、をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至4に記載の3次元フォトニック結晶の形成方法。
  6. 前記被膜を形成する工程は、前記母材を雰囲気中で熱処理することによって、該母材の表面成分を雰囲気ガスと反応させ、該母材表面の少なくとも一部に酸化膜、又は窒化膜を形成させる工程であることを特徴とする請求項5に記載の3次元フォトニック結晶の形成方法。
  7. 前記被膜を形成する工程は、化学気相堆積法、又は原子層堆積法によって、前記母材表面の少なくとも一部に被膜を形成する工程であることを特徴とする請求項5に記載の3次元フォトニック結晶の形成方法。
  8. 前記被膜がCu、W、TiN、Si、SiN、又はSiOから選択される少なくとも1つの材料であることを特徴とする請求項7に記載の3次元フォトニック結晶の形成方法。
  9. 前記ドライエッチング処理は、反応性イオンエッチング、又は指向性を持つ加速粒子ビームによるエッチングであることを特徴とする請求項1乃至8に記載の3次元フォトニック結晶の形成方法。
  10. 前記エッチング処理は、反応性イオンエッチング、もしくは指向性を持つ加速粒子ビームによるエッチング、もしくは反応性ガスによるエッチング、もしくは腐蝕性液体によるエッチングであることを特徴とする請求項5に記載の3次元フォトニック結晶の形成方法。
  11. 前記第1の角度は10°以上170°以下であることを特徴とする請求項1に記載の3次元フォトニック結晶の形成方法。
  12. 前記第2の角度及び第3の角度はそれぞれ10°以上90°以下であることを特徴とする請求項1に記載の3次元フォトニック結晶の形成方法。
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