JP2007224834A - ガスエンジンの吸気装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ガスミキサーで生成された燃料ガスと空気との混合気を、吸気通路に設置されて該混合気の流量を制御するスロットル弁を通し、吸気マニホールド及び吸気弁を経てエンジンのシリンダに供給するように構成されたガスエンジンの吸気装置であって、前記吸気通路の前記スロットル弁出口から前記吸気弁までの吸気通路容積(V)を、該吸気通路容積(V)とエンジンの行程容積(Vh)との比(V/Vh)が1.3以上(V/Vh≧1.3)になるように形成したことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
図8において、100はエンジン(ガスエンジン)、4は該エンジン100のシリンダ(この例では6シリンダ)、5はクランク軸である。1は吸気マニホールド、3は該吸気マニホールド1と前記各シリンダ4とを接続する吸気枝管で該吸気枝管3と前記各シリンダ4とを接続する吸気ポートには吸気弁(いずれも図示省略)が設けられている。
6は排気マニホールド、7は該排気マニホールド6と前記各シリンダ4とを接続する排気枝管で該排気枝管7と前記各シリンダ4とを接続する排気ポートには排気弁(いずれも図示省略)が設けられている。8は該排気マニホールド6の排気出口に接続される排気管である。
22は前記エンジン100のエンジン回転数を検出するエンジン回転数検出器、23はエンジン100の負荷(エンジン出力)を検出する負荷検出器、20はコントローラで、該コントローラ20は前記エンジン回転数検出器22から入力されるエンジン回転数の検出値及び前記負荷検出器23から入力されるエンジン負荷の検出値に基づき、前記スロットル弁10の開度を該エンジン回転数及びエンジン負荷に適合する開度に制御するようになっている。
このため、エンジン100の部分負荷運転時にはスロットル弁10の開度を小さく絞ることとなり、これに伴い図9(B)のようにスロットル弁10〜吸気弁間の吸気負圧が大きくなって吸気のポンプ損失(ポンピングロス)が増大し、図9(C)のようにエンジンの熱効率が低下する。
おいて、きわめて簡単かつ低コストの構造で以って、部分負荷運転時における吸気のポンプ損失を低減することによってエンジンの熱効率を上昇し、さらには始動性を向上可能としたガスエンジンの吸気装置を提供することを目的とする。
(1)前記吸気通路の、前記スロットル弁出口と吸気マニホールドとの間に、該吸気通路の通路断面積(A0)よりも大きい通路断面積(A1)を有する(A1>A0)容積部を設置する(請求項2)。
(2)前記吸気通路は、前記スロットル弁出口と吸気マニホールド入口との間の吸気通路長さ(L)を、該吸気通路長さ(L)と内径(D)との比(L/D)が2.0以上((L/D)≧2.0)になるように形成する(請求項3)。
さらに、前記大容積部の設置によって吸気行程における空気と燃料ガスとの混合が促進されて、より均一な希薄混合気を形成でき、これによってNOx(窒素酸化物)の発生量を低減できる。
図1において、100はエンジン(ガスエンジン)、4は該エンジン100のシリンダ(この例では6シリンダ)、5はクランク軸である。1は吸気マニホールド、3は該吸気マニホールド1と前記各シリンダ4とを接続する吸気枝管で、該吸気枝管3と前記各シリンダ4とを接続する吸気ポートには吸気弁(いずれも図示省略)が設けられている。
6は排気マニホールド、7は該排気吸気マニホールド6と前記各シリンダ4とを接続する排気枝管で該排気枝管7と前記各シリンダ4とを接続する排気ポートには排気弁(いずれも図示省略)が設けられている。8は該排気マニホールド6の排気出口に接続される排気管である。
22は前記エンジン100のエンジン回転数を検出するエンジン回転数検出器、23はエンジン100の負荷(エンジン出力)を検出する負荷検出器、20はコントローラで、該コントローラ20は前記エンジン回転数検出器22から入力されるエンジン回転数の検出値及び前記負荷検出器23から入力されるエンジン負荷の検出値に基づき、前記スロットル弁10の開度を該エンジン回転数及びエンジン負荷に適合する開度に制御するようになっている。
即ち、図1において、21は付加容積部で、前記吸気管2の、前記スロットル弁10出口と吸気マニホールド1との間に設置されている。該付加容積部21は、前記前記吸気管2の通路断面積A0よりも大きい通路断面積S1に形成された(A1>A0)、大容積に形成されている。
そして、かかる第1実施例においては、前記付加容積部21の設置によって、前記スロットル弁10出口から前記吸気マニホールド1及び各吸気枝管3を経て図示しない吸気弁に至る吸気通路の容積(吸気通路容積)Vを、該吸気通路容積Vとエンジンの行程容積Vhとの比(V/Vh)が1.3以上(V/Vh≧1.3)になるように形成している。
即ち、前述のように、エンジン100の部分負荷運転時にはスロットル弁10の開度を小さく絞ることとなって(図9(A))、これに伴い図9(B)のようにスロットル弁10〜吸気弁間の吸気負圧が大きくなって吸気のポンプ損失(ポンピングロス)が増大し、図9(C)のようにエンジンの熱効率が低下する。
然るに、前記スロットル弁10出口から前記吸気弁までの吸気管2を含む吸気通路の容積(吸気通路容積)Vを一定値よりも大きくすると、吸気行程時に、かかる大容積部に溜まった混合気がピストンの下降とともにシリンダ4内へ補充されることとなって、吸気通路における負圧が小さくなる。
図5に明らかなように、前記V/Vhが1.3からΔV大きくなったV/Vhが2.4にかけて、前記Pmiに対する吸気のポンプ損失の割合が減少側に飽和し、且つ熱効率の増加割合が増加側に飽和する。
従って、前記V/Vhが1.3以上(V/Vh≧1.3)であれば、吸気のポンプ損失(吸気のポンピングロス)の低減効果が顕著になるといえる。
この第2実施例においては、前記第1実施例における付加容積部21に代えて、前記スロットル弁10出口と吸気マニホールド1入口との間の吸気通路長さLを、該吸気通路長さLと吸気管2の内径Dとの比(L/D)が2.0以上((L/D)≧2.0)になるように形成した大容積の吸気通路としている。
そして、この第2実施例においては前記のように(L/D)≧2.0とし、且つ前記第1実施例と同様に、前記吸気通路容積Vとエンジンの行程容積Vhとの比(V/Vh)が1.3以上になるように構成している。
これによって、図6(A)のように、本発明におけるポンプ損失B1が従来技術におけるポンプ損失B0よりも低減され、本発明におけるエンジンの熱効率A1が従来技術におけるA0よりも上昇している。
さらに、前記大容積部の設置によってエンジンの吸気行程における空気と燃料ガスとの混合が促進されて、より均一な希薄混合気を形成でき、これによって、図7のC0(従来技術)からC1(第1、第2実施例)のようにNOx(窒素酸化物)の発生量を低減しつつ高い熱効率を保持できる。
かかる第3実施例においては、前記ガスミキサー11への燃料ガス管30から分岐されて前記スロットル弁10下流側の前記吸気管2に接続される燃料ガスバイパス管25と、該燃料ガスバイパス管25の管路を開閉するバイパス通路開閉弁26を設けている。
22は前記エンジン100のエンジン回転数を検出するエンジン回転数検出器、23はエンジン100の負荷(エンジン出力)を検出する負荷検出器、24はエンジン100の筒内圧力を検出する筒内圧力センサである。
20はコントローラで、図8に示される従来技術と同様に、前記エンジン回転数検出器22から入力されるエンジン回転数の検出値及び前記負荷検出器23から入力されるエンジン負荷の検出値に基づき、前記スロットル弁10の開度を該エンジン回転数及びエンジン負荷に適合する開度に制御する機能に加えて、次の機能をそなえている。
図4において、前記エンジン回転数検出器22からのエンジン回転数の検出値は前記コントローラ20のエンジン回転数比較部201に入力され、前記筒内圧力センサ24からのエンジン筒内圧力の検出値は前記コントローラ20の筒内圧力比較部201に入力される。
202はガス弁切換回転数設定部で、前記バイパス通路開閉弁26を開いて、燃料ガス管30からの燃料ガスを、燃料ガスバイパス管25を通して前記スロットル弁10下流側の前記吸気管2に供給するときの上限回転数となる一定回転数が設定されている。この一定回転数を超えると前記バイパス通路開閉弁26を閉じる。
前記エンジン回転数比較部201においては、前記エンジン回転数の検出値と前記ガス弁切換回転数設定部202に設定された上限回転数となる一定回転数とを比較して、その比較結果(回転数偏差)をガス弁切換え判断部205に入力する。
前記筒内圧力比較部203においては、前記筒内圧力の検出値と前記ガス弁切換筒内圧力設定部204に設定された上限筒内圧力となる一定筒内圧力とを比較して、その比較結果(筒内圧力偏差)をガス弁切換え判断部205に入力する。
2 吸気管
3 吸気枝管
4 シリンダ
10 スロットル弁
11 ガスミキサー
20 コントローラ
21 付加容積部
22 エンジン回転数検出器
23 負荷検出器
24 筒内圧力センサ
25 燃料ガスバイパス管
30 燃料ガス管
100 エンジン(ガスエンジン)
Claims (5)
- ガスミキサーで生成された燃料ガスと空気との混合気を、吸気通路に設置されて該混合気の流量を制御するスロットル弁を通し、吸気マニホールド及び吸気弁を経てエンジンのシリンダに供給するように構成されたガスエンジンの吸気装置であって、前記吸気通路の前記スロットル弁出口から前記吸気弁までの吸気通路容積(V)を、該吸気通路容積(V)とエンジンの行程容積(Vh)との比(V/Vh)が1.3以上(V/Vh≧1.3)になるように形成したことを特徴とするガスエンジンの吸気装置。
- 前記吸気通路の、前記スロットル弁出口と吸気マニホールドとの間に、該吸気通路の通路断面積(A0)よりも大きい通路断面積(A1)を有する(A1>A0)容積部を設置したことを特徴とする請求項1記載のガスエンジンの吸気装置。
- 前記吸気通路は、前記スロットル弁出口と吸気マニホールド入口との間の吸気通路長さ(L)を、該吸気通路長さ(L)と内径(D)との比(L/D)が2.0以上((L/D)≧2.0)になるように形成したことを特徴とする請求項1記載のガスエンジンの吸気装置。
- ガスミキサーで生成された燃料ガスと空気との混合気を、吸気通路に設置されて該混合気の流量を制御するスロットル弁を通し、吸気マニホールド及び吸気弁を経てエンジンのシリンダに供給するように構成されたガスエンジンの吸気装置であって、前記ガスミキサーへの燃料ガス通路から分岐されて前記スロットル弁下流側の前記吸気通路に接続される
燃料ガスバイパス通路と、該燃料ガスバイパス通路を開閉するバイパス通路開閉弁とを設けるとともに、エンジンの始動時を含むエンジン回転数が一定回転数以下のとき前記バイパス通路開閉弁を開きエンジン回転数が前記一定回転数を超えるとき前記バイパス通路開閉弁を閉じるように該バイパス通路開閉弁を開閉制御するコントローラを設けたことを特徴とするガスエンジンの吸気装置。 - エンジンの筒内圧力を検出する筒内圧力センサを設け、前記コントローラは前記筒内圧力センサからの筒内圧力検出値に基づき、筒内圧力が一定圧力以下のとき前記バイパス通路開閉弁を開き該筒内圧力が一定圧力を超えるとき前記バイパス通路開閉弁を閉じるように該バイパス通路開閉弁を制御するように構成されたことを特徴とする請求項4記載のガスエンジンの吸気装置。
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