JPH08312400A - 吸入空気量制御装置 - Google Patents

吸入空気量制御装置

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JPH08312400A
JPH08312400A JP7117556A JP11755695A JPH08312400A JP H08312400 A JPH08312400 A JP H08312400A JP 7117556 A JP7117556 A JP 7117556A JP 11755695 A JP11755695 A JP 11755695A JP H08312400 A JPH08312400 A JP H08312400A
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valve
opening
air amount
set value
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JP7117556A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Ichimoto
和宏 一本
Takeo Kume
建夫 久米
Kazumasa Iida
和正 飯田
Katsuhiko Miyamoto
勝彦 宮本
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、スロットルバイパス通路をそなえ
た吸入空気量制御装置に関し、バイパス通路の最大空気
流通量を増大させても制御応答性が高く且つ細かい開度
制御を実現できるようにすることを目的とする。 【構成】 スロットルバイパス通路5と、バイパス通路
を開か閉かのいずれかに切り替えうる第1バルブ10
と、該バイパス通路の開度を連続的に調整しうる第2バ
ルブ11と、内燃機関の運転状態に応じた要求空気量に
応じて上記の第1バルブ10及び第2バルブ11を制御
するバルブ制御手段16とをそなえ、バルブ制御手段1
6により、該要求空気量に関する設定値を基準として、
該要求空気量がこの設定値以下にあると、第1バルブ1
0を開に固定するとともに第2バルブ11を該要求空気
量に応じて開度制御し、該要求空気量が該設定値以上に
あると、第1バルブ10を閉に固定するとともに第2バ
ルブ11を該要求空気量に応じて開度制御するように構
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吸気通路のスロットル
弁設置部分をバイパスするようにして吸気通路に両端部
を連通されたバイパス通路をそなえた内燃機関におけ
る、吸入空気量制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関(以下、エンジンという)の吸
気通路には、スロットル弁が設置されるが、例えば図1
4に示すように、このスロットル弁の設置部分をバイパ
スして吸気通路に両端部を連通するようにしたバイパス
通路を設けて、このバイパス通路にバイパスバルブをそ
なえるようにした吸気系の構成が開発されている。
【0003】なお、図14において、1はエンジン本
体、2は吸気通路、3はスロットル弁設置部分、4はエ
アクリーナ、5はバイパス通路、6はバイパスバルブで
ある。吸気通路2は、上流側から吸気管7,サージタン
ク8,吸気マニホールド9の順で接続された構成になっ
ており、バイパス通路5はサージタンク8の上流側に設
けられている。
【0004】このようなバイパスバルブとしては、例え
ばエンジンが所要のアイドリング回転速度を維持するよ
うに吸気量を調整するためのアイドルスピートコントロ
ーラ(ISC)として、スロットル弁をバイパスするバ
イパス通路にバイパスバルブ(ISCバルブ)を設ける
ようにした技術が開発されている。また、燃焼室へ供給
する混合気の空燃比制御のために、ISC用バイパス通
路やISCバルブとは別個に、吸気通路のスロットル弁
設置部分をバイパスするバイパス通路を設けこのバイパ
ス通路にバイパスバルブ〔これをエアバイパスバルブ
(ABV)という〕をそなえるようにした吸気系の構成
も開発されている。
【0005】つまり、エンジンへの出力要求の小さいと
きには空燃比を大きくして燃料濃度の低い状態での運転
(リーン燃焼運転)とすることで燃料消費量の低減化を
図り、エンジンへの出力要求の大きいときには空燃比を
理論空燃比まで小さくした理論空燃比燃焼運転(又は、
空燃比を理論空燃比よりも小さくしたリッチ燃焼運転)
とすることで要求されるだけの出力を発生できるように
したエンジンが開発されている。
【0006】なお、リーン燃焼運転の際には、気筒内に
縦渦流を発生させてこの縦渦流中に燃料を噴射すること
で部分的に燃料濃度の異なる層状の縦渦流をつくること
ができ、点火プラグの近傍のみに所要濃度の混合気流を
形成して全体としてはリーンな空燃比状態での燃焼を行
なうことができる。このような空燃比制御では、リーン
燃焼運転と理論空燃比燃焼運転との切替を速やかに行な
えるようにするとともに、切替時に出力変動による切替
ショックが生じないようにしたい。そこで、燃料供給量
は変化させずに、エアバイパスバルブを開閉すること
で、リーン燃焼運転と理論空燃比燃焼運転との切替を行
なうようにしたものが開発されている。
【0007】例えば、国際公開番号WO93/0228
1の内燃エンジンの空燃比制御装置では、いずれもスロ
ットル弁と並列になるようにして、ISCバルブを有す
る第1バイパス通路と、ABVバルブを有する第2バイ
パス通路とを互いに並列的に設けている。そして、第1
バイパス通路のISCバルブは、該バルブの時間軸上で
の平均弁開度が可変制御されるように、電子制御装置
(ECU)からの駆動信号によりオンオフデューティ制
御され、所要量のバイパス空気が第1バイパス通路を介
してエンジンの各シリンダ内に供給されるようになって
いる。そして、このISCバルブは、アイドル時のエン
ジン回転数制御の他に、空燃比制御にも用いられるよう
になっている。
【0008】一方、第2バイパス通路のABVバルブ
は、リーン燃焼運転時には開放され、理論空燃比燃焼運
転時(又はリッチ燃焼運転時)には閉鎖されるようにな
っており、開放時には、スロットル弁の開度にほぼ応じ
るように開度が調整されるようになっている。この装置
の場合には、ABVとして負圧応動弁が用いられ、この
負圧応動弁がスロットル弁開度に応じて変化する吸気通
路2内の負圧に応じてそのリフト量が変化するようにな
っている。つまり、このABVを作動させるために吸気
負圧を導入する負圧導入路と、この負圧導入路を遮断し
うる電磁弁とがそなえられ、例えば電磁弁をオフにする
ことで負圧の導入を遮断してABVを閉鎖状態とするこ
とができ、電磁弁をオンにすることで吸気負圧を導入し
て負圧に応じたリフト量でABVを開放させることがで
きるようになっている。
【0009】ところで、ABVを駆動する負圧がスロッ
トル弁開度に正確に比例して変化すれば、ABVの開度
もスロットル弁開度に比例するため、スロットル弁開度
と、ABV開度及びスロットル弁開度の和と、の比が、
理論空燃比(第1の空燃比)と、これよりも燃料リーン
側の目標空燃比(第2の空燃比)との比に等しければ、
第2バイパス通路を開閉制御するだけで、理論空燃比燃
焼運転とリーン燃焼運転とを切り替えることができる。
【0010】しかしながら、実際には、このようにAB
Vの開度をスロットル弁開度に比例させるのは困難であ
るため、リーン燃焼運転を行なう場合には、第2バイパ
ス通路を開放してバイパス空気をエンジンに供給すると
共に、ISCバルブをデューティ制御して第1バイパス
通路からもバイパス空気をエンジンに供給することで第
2バイパス通路から供給されるバイパス空気量を補正す
るようにして、吸入空気量を正確に目標量に制御するよ
うにしている。
【0011】一方、リッチ燃焼運転を行なう場合には、
第2バイパスを遮断して、エンジンに供給する吸入空気
量を、吸気通路内に配設されたスロットル弁の開度調整
を主体として、これにISCバルブの開度調整を付加し
て、エンジンの運転状態に応じた基本補助空気をエンジ
ンに供給するように調節する。このようにして、同じ燃
料量がエンジンに供給されているとしたとき、第2バイ
パス通路を開成することによりリーン燃焼運転が、第2
バイパス通路を開成することにより理論空燃比燃焼運転
(又はリッチ燃焼運転)が行なわれることになる。
【0012】このような構成により、スロットル弁単独
あるいはスロットル弁及び第1,第2バイパス通路を介
して供給される吸入空気が、吸気マニホールド部分で燃
料噴射弁からの燃料と所定の空燃比となるように混合さ
れ、燃焼室内で燃焼せしめられて、エンジントルクを発
生させる。特に、リーン燃焼運転と理論空燃比燃焼運転
との切替は、ABVを通じて空気量の増減で行ない、燃
料量は増減しないので、燃焼室内で燃焼せしめられて生
じるエンジントルクは切替前後でほとんど変化せず、切
替ショックを招くことなく空燃比モードの切替を行なえ
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な空燃比制御を確実にしかも円滑に行なうためには、吸
気量を制御するバイパスバルブに、高い制御応答性とと
もに細かい開度制御を実現できることが要求される。し
かし、現状の弁機構では、制御応答速度が高いことと細
かい開度制御を実現できることはなかなか両立しない。
【0014】例えば、上述の負圧導入路を開閉しうる電
磁弁は、オンオフ弁であり、図15に示すよう全閉と全
開とのいずれかに設定されるが、このようなオンオフ弁
では全閉と全開との間を極めて速い応答速度で開閉制御
できて、リーン燃焼運転と理論空燃比燃焼運転との切替
を速やかに行なえる。しかし、このようなオンオフ弁で
は開度制御は行なえない。
【0015】一方、上述の従来例におけるISCバルブ
のように、デューティ制御により開度調整を行なう弁で
は、例えば図16に示すような特性で細かい開度制御が
実現できるが、全閉から全開へ又は全開から全閉へと切
り替えるのはオンオフ弁のようには速やかに行なえな
い。また、ステッパモータにより弁体を駆動して開度調
整できるようにしたバルブがあり、ISCバルブとして
一般に使用されている。このようなバルブの場合、制御
応答性の点では、デューティ制御弁よりもさらに低下す
る。
【0016】また、バイパス通路に要求される空気流通
量が増大すれば、一般的な考えではバイパスバルブ自体
を大きくすることが必要となるが、バイパスバルブを大
型化すると、制御応答性の点でもデューティ制御の上で
も不利になる。本発明は、上述の課題に鑑み創案された
もので、制御応答性が高く且つ細かい開度制御を実現で
きて、しかもバイパス通路の空気流通量を増大させても
制御応答性や細かい開度制御性を確保できるようにし
た、吸入空気量制御装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の吸入空気量制御装置は、内燃機関の吸気通路
のスロットル弁設置部分をバイパスするようにして該吸
気通路に両端部を連通されたバイパス通路と、該バイパ
ス通路の開度を第1開度と該第1開度よりも大きい第2
開度とのいずれか一方に選択的に設定しうる第1バルブ
と、該バイパス通路の開度を連続的に調整しうる第2バ
ルブと、該内燃機関の運転状態に応じた要求空気量を設
定する要求空気量設定手段と、該要求空気量設定手段で
設定された要求空気量に応じて上記の第1バルブ及び第
2バルブの状態を制御するバルブ制御手段とをそなえ、
該バルブ制御手段が、該要求空気量が第1設定値とこの
第1設定値よりも大きい第2設定値との間にあるとき
に、該第1バルブ及び該第2バルブの開度を制御するよ
うに構成されて、該第1設定値よりも大きく且つ該第2
設定値よりも小さい第3設定値を基準として、該要求空
気量が該第1設定値よりも大きく且つ該第3設定値以下
にあると、該第1バルブを該第1開度に固定するととも
に該第2バルブを要求空気量の増大に応じて小開度から
大開度まで制御し、該要求空気量が該第3設定値よりも
大きく且つ該第2設定値以下にあると、該第1バルブを
該第2開度に固定するとともに該第2バルブを要求空気
量の増大に応じて小開度から大開度まで制御し、該要求
空気量が該第3設定値又は該第3設定値の近傍にある
と、該第1バルブを該第1開度と該第2開度との間で切
り替えるとともに該第2バルブに該第1バルブの開度変
化を相殺しうるだけの開度変更を与えるよう制御するよ
うに構成されていることを特徴としている。
【0018】請求項2記載の本発明の吸入空気量制御装
置は、吸気通路のスロットル弁の設置された部分をバイ
パスするようにして該吸気通路に両端部を連通された第
1バイパス通路と、該吸気通路のスロットル弁の設置さ
れた部分をバイパスするようにして該吸気通路に両端部
を連通されて該第1バイパス通路と並列に設けられた第
2バイパス通路と、該第1バイパス通路の開度を第1開
度と該第1開度よりも大きい第2開度とのいずれか一方
に選択的に設定しうる第1バルブと、該第1バイパス通
路の開度を連続的に調整しうる第2バルブと、該第2バ
イパス通路の開度を連続的に調整しうる第3バルブと、
該内燃機関の運転状態に応じた要求空気量を設定する要
求空気量設定手段と、該要求空気量設定手段で設定され
た要求空気量に応じて上記の第1バルブ,第2バルブ及
び第3バルブの状態を制御するバルブ制御手段とをそな
え、該バルブ制御手段が、該要求空気量が第1設定値以
下の第1領域にある場合には、該第1バルブは該第1開
度に該第2バルブは小開度にそれぞれ固定して該第3バ
ルブのみの開度調整により吸気流通量を制御して、該要
求空気量が該第1設定値よりも大きく且つ該第1設定値
よりも大きい第2設定値以下の第2領域にある場合に
は、該第3バルブを固定して、該第1開度及び該第2バ
ルブの開度調整により吸気流通量を制御して、該要求空
気量が該第2設定値よりも大きい第3領域にある場合に
は、該第1バルブは該第2開度に該第2バルブは大開度
にそれぞれ固定して該第3バルブのみの開度調整により
吸気流通量を制御するように構成されていることを特徴
としている。
【0019】請求項3記載の本発明の吸入空気量制御装
置は、請求項2記載の構成において、該バルブ制御手段
が、該要求空気量が該第2領域にある場合には、該第1
設定値よりも大きく且つ該第2設定値よりも小さい第3
設定値を基準として、該要求空気量が該第1設定値と該
第3設定値との間にあると、該第1バルブは該第1開度
に固定するとともに該第2バルブは要求空気量の増大に
応じて小開度から大開度まで制御し、該要求空気量が該
第3設定値と該第2設定値との間にあると、該第1バル
ブは該第2開度に固定するとともに該第2バルブは要求
空気量の増大に応じて小開度から大開度まで制御し、該
要求空気量が該第3設定値又は該第3設定値の近傍にあ
ると、該第1バルブを該第1開度と該第2開度との間で
切り替えるとともに該第2バルブに該第1バルブの開度
変化を相殺しうるだけの開度変更を与えるよう制御する
ように構成されていることを特徴としている。
【0020】請求項4記載の本発明の吸入空気量制御装
置は、請求項2記載の構成において、該内燃機関の負荷
及び回転速度を含んだ該内燃機関の運転状態を検出する
運転状態検出手段をそなえ、該要求空気量設定手段が、
該運転状態検出手段からの検出情報に基づいて該要求空
気量を設定するように構成されていることを特徴として
いる。
【0021】請求項5記載の本発明の吸入空気量制御装
置は、請求項4記載の構成において、該運転状態検出手
段が、該スロットル弁の開度を検出する開度検出手段
と、該内燃機関の回転速度を検出する回転速度検出手段
とをそなえていることを特徴としている。請求項6記載
の本発明の吸入空気量制御装置は、請求項1〜3のいず
れかに記載の構成において、該第1バルブと該第2バル
ブとが、該バイパス通路内で互いに並列に配置されてい
ることを特徴としている。
【0022】請求項7記載の本発明の吸入空気量制御装
置は、請求項6記載の構成において、該バイパス通路内
が、互いに並列な第1通路部分と第2通路部分とに分割
されて、該第1バルブが該第1通路部分を開閉するよう
に配設され、該第2バルブが該第2通路部分を開閉する
ように配設されて、該第1バルブの該第1開度が該第1
通路部分を全閉する全閉状態に設定され、該第2開度が
該第1通路部分を全開する全開状態に設定されるととも
に、該第2バルブの最小開度が該第2通路部分を全閉す
る全閉状態に設定され、該第2バルブの最大開度が該第
2通路部分を全開する全開状態に設定されていることを
特徴としている。
【0023】請求項8記載の本発明の吸入空気量制御装
置は、請求項7記載の構成において、該第1通路部分の
流路面積と該第2通路部分の流路面積とが、互いに等し
い大きさに設定され、該要求空気量が該第3設定値又は
該第3設定値の近傍にあると、該第1バルブを全閉状態
と全開状態との間で切り替えるとともに該第2バルブを
全開状態と全閉状態との間で切り替えるよう制御するよ
うに構成されていることを特徴としている。
【0024】請求項9記載の本発明の吸入空気量制御装
置は、請求項1〜3のいずれかに記載の構成において、
該第1バルブと該第2バルブとが、該バイパス通路内で
互いに直列に配置されていることを特徴としている。請
求項10記載の本発明の吸入空気量制御装置は、請求項
1〜9のいずれかに記載の構成において、該第2バルブ
が、電磁弁で構成されていることを特徴としている。
【0025】請求項11記載の本発明の吸入空気量制御
装置は、請求項10記載の構成において、該第1バルブ
及び該第2バルブが、共通な電磁弁で構成されているこ
とを特徴としている。請求項12記載の本発明の吸入空
気量制御装置は、請求項10又は11記載の構成におい
て、該第3バルブが、ステッパモータにより駆動される
ように構成されていることを特徴としている。
【0026】請求項13記載の本発明の吸入空気量制御
装置は、請求項2又は3記載の構成において、該内燃機
関がアイドル運転状態にあるか否かを判定するアイドル
判定手段と、該内燃機関の回転速度を検出する回転速度
検出手段とをそなえ、該要求空気量設定手段が、該アイ
ドル判定手段により該内燃機関がアイドル運転状態にあ
ることが判定されると、該回転速度検出手段からの検出
情報に基づいたフィードバック制御により、該要求空気
量を設定するように構成されていることを特徴としてい
る。
【0027】
【作用】上述の請求項1記載の本発明の吸入空気量制御
装置では、要求空気量設定手段が、内燃機関の運転状態
に応じた要求空気量を設定すると、要求空気量が第1設
定値とこの第1設定値よりも大きい第2設定値との間に
あるときには、バルブ制御手段が、要求空気量設定手段
で設定された要求空気量に応じて第1バルブ及び第2バ
ルブの状態を制御する。これにより、内燃機関の吸気通
路のスロットル弁設置部分をバイパスするバイパス通路
の開度が調整されて、このバイパス通路を通じて内燃機
関に要求空気量が供給される。
【0028】このとき、バルブ制御手段では、要求空気
量に応じて第1バルブ及び第2バルブを以下のように制
御する。つまり、要求空気量が、第1設定値よりも大き
く、且つ、第2設定値よりも小さい第3設定値以下にあ
ると、第1バルブを第1開度に固定するとともに第2バ
ルブを要求空気量の増大に応じて小開度から大開度まで
制御する。
【0029】また、要求空気量が第3設定値よりも大き
く且つ第2設定値以下にあると、第1バルブを第2開度
に固定するとともに第2バルブを要求空気量の増大に応
じて小開度から大開度まで制御する。そして、要求空気
量が第3設定値又は第3設定値近傍になると、第1バル
ブを第1開度と第2開度との間で切り替えるとともに第
2バルブに第1バルブの開度変化を相殺しうるだけの開
度変更を与えるよう制御する。
【0030】例えば、要求空気量が第3設定値よりも小
さい状態からこの第3設定値又はこの近傍の値に達した
ら、第1バルブを第1開度から第2開度へと切り替える
とともに、第2バルブを第1バルブの開度変化を相殺し
うるだけの開度変更を与えるよう大開度から小開度へと
切り替える。逆に、要求空気量が第3設定値よりも大き
い状態からこの第3設定値又はこの近傍の値に達した
ら、第1バルブを第2開度から第1開度へと切り替える
とともに、第2バルブを第1バルブの開度変化を相殺し
うるだけの開度変更を与えるよう小開度から大開度へと
切り替える。
【0031】上述の請求項2記載の本発明の吸入空気量
制御装置では、要求空気量設定手段が、内燃機関の運転
状態に応じた要求空気量を設定すると、バルブ制御手段
が、要求空気量設定手段で設定された要求空気量に応じ
て第1バルブ,第2バルブ及び第3バルブの状態を制御
する。これにより、吸気通路のスロットル弁の設置され
た部分をバイパスする第1バイパス通路及び第2バイパ
ス通路の開度が調整されて、このバイパス通路を通じて
内燃機関に要求空気量が供給される。
【0032】このとき、バルブ制御手段では、要求空気
量に応じて第1バルブ,第2バルブ及び第3バルブを以
下のように制御する。つまり、要求空気量が第1設定値
以下の第1領域にある場合には、第1バルブは第1開度
に第2バルブは小開度にそれぞれ固定して第3バルブの
みの開度調整により吸気流通量を制御する。
【0033】そして、要求空気量が第1設定値よりも大
きく且つ第1設定値よりも大きい第2設定値以下の第2
領域にある場合には、第3バルブを固定して、第1開度
及び第2バルブの開度調整により吸気流通量を制御す
る。さらに、要求空気量が第2設定値よりも大きい第3
領域にある場合には、第1バルブは第2開度に第2バル
ブは大開度にそれぞれ固定して第3バルブのみの開度調
整により吸気流通量を制御する。
【0034】上述の請求項3記載の本発明の吸入空気量
制御装置では、要求空気量が第2領域にある場合には、
バルブ制御手段が、第3バルブを固定して、要求空気量
に応じて第1バルブ及び第2バルブを以下のように制御
する。つまり、要求空気量が第1設定値と第3設定値と
の間にあると、第1バルブは第1開度に固定するととも
に第2バルブは要求空気量の増大に応じて小開度から大
開度まで制御する。
【0035】また、要求空気量が第3設定値と第2設定
値との間にあると、第1バルブは第2開度に固定すると
ともに第2バルブは要求空気量の増大に応じて小開度か
ら大開度まで制御する。そして、要求空気量が第3設定
値又は第3設定値の近傍にあると、第1バルブを第1開
度と第2開度との間で切り替えるとともに第2バルブに
第1バルブの開度変化を相殺しうるだけの開度変更を与
えるよう制御する。
【0036】例えば、要求空気量が第3設定値よりも小
さい状態からこの第3設定値又はこの近傍の値に達した
ら、第1バルブを第1開度から第2開度へと切り替える
とともに、第2バルブを第1バルブの開度変化を相殺し
うるだけの開度変更を与えるよう大開度から小開度へと
切り替える。逆に、要求空気量が第3設定値よりも大き
い状態からこの第3設定値又はこの近傍の値に達した
ら、第1バルブを第2開度から第1開度へと切り替える
とともに、第2バルブを第1バルブの開度変化を相殺し
うるだけの開度変更を与えるよう小開度から大開度へと
切り替える。
【0037】上述の請求項4記載の本発明の吸入空気量
制御装置では、運転状態検出手段が、内燃機関の負荷及
び回転速度を含んだ内燃機関の運転状態を検出すると、
要求空気量設定手段が、運転状態検出手段からの検出情
報に基づいて要求空気量を設定する。バルブ制御手段
は、要求空気量に応じて、上記の各バルブを制御するの
で、各バルブは、内燃機関の負荷及び回転速度を含んだ
内燃機関の運転状態に対応して制御されることになる。
【0038】上述の請求項5記載の本発明の吸入空気量
制御装置では、運転状態検出手段が、開度検出手段によ
るスロットル弁の開度の検出と、回転速度検出手段によ
る内燃機関の回転速度の検出とによって、内燃機関の運
転状態を検出する。上述の請求項6記載の本発明の吸入
空気量制御装置では、第1バルブと第2バルブとが、バ
イパス通路内で互いに並列に配置されているので、これ
らの第1バルブの開度と第2バルブの開度との和に応じ
た量の空気が、バイパス通路内を通じて内燃機関に供給
される。
【0039】上述の請求項7記載の本発明の吸入空気量
制御装置では、第1バルブ及び第2バルブをいずれも全
閉状態にすることで、第1通路部分及び第2通路部分か
らなるバイパス通路が全閉にされて、第1バルブ及び第
2バルブをいずれも全開状態にすることで、第1通路部
分及び第2通路部分からなるバイパス通路が全開にされ
る。
【0040】そして、バイパス通路は全閉と全開との間
で開度調整されるが、このバイパス通路の開度調整は、
バルブ制御手段を通じて要求空気量に応じた第1バルブ
及び第2バルブの開度調整により行なわれる。つまり、
要求空気量が、第1設定値よりも大きく、且つ、第2設
定値よりも小さい第3設定値以下にあるときには、第1
バルブを全閉に固定して第2バルブを要求空気量の増大
に応じて全閉から全開の間で制御する。
【0041】また、要求空気量が第3設定値よりも大き
く且つ第2設定値以下にあるときに、第1バルブを全開
に固定して第2バルブを要求空気量の増大に応じて全閉
から全開の間で制御する。要求空気量が第3設定値又は
第3設定値近傍になると、第1バルブを全閉と全開との
間で切り替え、第2バルブをこの第1バルブの開度変化
を相殺しうるだけの開度変更を与える。
【0042】上述の請求項8記載の本発明の吸入空気量
制御装置では、該第1通路部分の流路面積と該第2通路
部分の流路面積とが、互いに等しい大きさなので、要求
空気量が第3設定値又は第3設定値近傍になると、第1
バルブを全閉と全開との間で切り替え、第2バルブをこ
の第1バルブの開度変化を相殺しうるように全閉と全開
との間で切り替える。
【0043】例えば、要求空気量が第3設定値よりも小
さい状態からこの第3設定値又はこの近傍の値に達した
ら、第1バルブを全閉から全開へと切り替えるととも
に、第2バルブを全開から全閉へと切り替えることで、
第1バルブの開度変化を相殺する。逆に、要求空気量が
第3設定値よりも大きい状態からこの第3設定値又はこ
の近傍の値に達したら、第1バルブを全開から全閉へと
切り替えるとともに、第2バルブを全閉から全開へと切
り替えることで、第1バルブの開度変化を相殺する。
【0044】上述の請求項9記載の本発明の吸入空気量
制御装置では、該第1バルブと該第2バルブとが、該バ
イパス通路内で互いに直列に配置されるので、これらの
第1バルブ及び第2バルブの各開度に依存した量だけバ
イパス通路を通じて内燃機関に空気が供給される。上述
の請求項10記載の本発明の吸入空気量制御装置では、
第2バルブが電磁弁で構成されるので、電力供給状態に
応じて作動し、デューティ制御により開度調整を行なう
ことも、オンオフ制御により全閉と全開との間で開閉制
御することもできる。
【0045】上述の請求項11記載の本発明の吸入空気
量制御装置では、該第1バルブ及び該第2バルブが、共
通な電磁弁で構成されており、第1バルブをオンオフ制
御により全閉と全開との間で開閉制御するように構成し
て、第2バルブをデューティ制御により開度調整を行な
うように構成することができる。上述の請求項12記載
の本発明の吸入空気量制御装置では、該第3バルブが、
ステッパモータにより駆動され、要求空気量が第1領域
又は第3領域にある場合に開度調整される。
【0046】上述の請求項13記載の本発明の吸入空気
量制御装置では、アイドル判定手段が、内燃機関がアイ
ドル運転状態にあるか否かを判定し、回転速度検出手段
が、該内燃機関の回転速度を検出する。該アイドル判定
手段により該内燃機関がアイドル運転状態にあることが
判定されると、要求空気量設定手段が、該回転速度検出
手段からの検出情報に基づいたフィードバック制御によ
り、該要求空気量を設定する。
【0047】
【実施例】以下、図面により、本発明の実施例について
説明すると、図1〜図12は本発明の一実施例としての
吸入空気量制御装置及び本装置を有する内燃機関に関し
て示すものである。なお、本実施例にかかる内燃機関
(以下、エンジンという)はガソリンエンジンである。
【0048】まず、本実施例にかかるエンジンの構成に
ついて説明すると、図1において、1はエンジン本体、
2は吸気通路、3はスロットル弁設置部分、4はエアク
リーナ、5はバイパス通路(第1バイパス通路)、6は
バイパスバルブである。吸気通路2は、上流側から吸気
管7,サージタンク8,吸気マニホールド9の順で接続
された構成になっており、バイパス通路5はサージタン
ク8の上流側に設けられている。
【0049】また、バイパス通路5に設けられるバイパ
スバルブ〔これを、エアバイパスバルブ(ABV)とよ
ぶ〕は、互いに並列に設けられた第1エアバイパスバル
ブ(第1バルブ)10と第2エアバイパスバルブ(第2
バルブ)11とからなる。つまり、バイパス通路5のバ
イパスバルブ設置箇所は2つの通路部分5a,5bに分
岐しており、各通路部分5a,5bは互いに等しい流路
面積を有するように構成されている。
【0050】また、第1エアバイパスバルブ10,第2
エアバイパスバルブ11も互いに大きさの等しい同規格
の電磁弁で構成されているが、第1エアバイパスバルブ
10は、図12を参照して既に説明したようなオンオフ
弁であり、第2エアバイパスバルブ11は図13を参照
して既に説明したようなデューティ制御弁である。した
がって、第1エアバイパスバルブ10は全閉状態と全開
状態とのいずれに切り替えられ、第2エアバイパスバル
ブ11は設定されたデューティ比に応じるようにしてオ
ンオフを繰り返しながら時間平均の弁開度が調整され
る。これらのエアバイパスバルブ10,11の具体的な
構造については、後述する。
【0051】また、12はアイドルスピートコントロー
ラ(ISC)であり、バイパス通路(第2バイパス通
路)13とバイパスバルブとしてのISCバルブ(第3
バルブ)14とからなり、ISCバルブ14は図示しな
いステッパモータで駆動されるようになっている。15
はスロットルバルブであり、バイパス通路13及びバイ
パス通路5は、吸気通路2のスロットルバルブ15の装
着部分をバイパスするようにしてそれぞれの上流端及び
下流端を吸気通路2に接続されている。
【0052】そして、第1エアバイパスバルブ10,第
2エアバイパスバルブ11,ISCバルブ14の各開閉
制御は電子制御装置(ECU)16を通じて行なわれる
ようになっている。また、17は排気通路、18は燃焼
室であり、吸気通路2及び排気通路17の燃焼室18へ
の開口部、即ち吸気ポート2A及び排気ポート17Aに
は、吸気弁19及び排気弁20が装備されている。さら
に、21は燃料噴射弁(インジェクタ)であり、本実施
例では、インジェクタ21が燃焼室18へ直接燃料噴射
するように配設されている。
【0053】そして、22は燃料タンク、23A〜23
Eは燃料供給路、24は低圧燃料ポンプ、25は高圧燃
料ポンプ、26は低圧レギュレータ、27は高圧レギュ
レータ、28はデリバリパイプであり、燃料タンク22
内の燃料を低圧燃料ポンプ24で駆動して更に高圧燃料
ポンプ25で加圧して所定の高圧状態で燃料供給路23
A,23B,デリバリパイプ28を通じてインジェクタ
21へ供給するようになっている。この際、低圧燃料ポ
ンプ24から吐出された燃料圧力は低圧レギュレータ2
6で調圧され、高圧燃料ポンプ25で加圧されてデリバ
リパイプ28に導かれる燃料圧力は高圧レギュレータ2
7で調圧されるようになっている。
【0054】また、29は排気ガス還流通路(EGR通
路)、30はEGR通路29を通じた排気ガスの還流量
を調整するステッパモータ式のバルブ(EGRバルブ)
であり、31はブローバイガスを還元する流路であり、
32はクランク室積極換気用の通路、33はクランク室
積極換気用のバルブであり、34はキャニスタであり、
35は排気ガス浄化用触媒(ここでは、三元触媒)であ
る。
【0055】ところで、ECU16では、図1,図2に
示すように、第1エアバイパスバルブ10,第2エアバ
イパスバルブ11,ISCバルブ14の開閉制御又は開
度制御を行なうほか、インジェクタ21や図示しない点
火プラグのための点火コイルやEGRバルブの制御や高
圧レギュレータ27による燃圧制御も行なうようになっ
ている。これらの制御のために、図1,図2に示すよう
に、エアフローセンサ(図示略),吸気温度センサ3
6,スロットル開度を検出するスロットルポジションセ
ンサ(TPS)37,アイドルスイッチ38,ブースト
センサ39,エアコンスイッチ(図示略),変速ポジシ
ョンセンサ(図示略),車速センサ(図示略),パワー
ステアリングの作動状態を検出するパワステスイッチ
(図示略),スタータスイッチ(図示略),第1気筒検
出センサ40,クランク角センサ41,エンジンの冷却
水温を検出する水温センサ42,排気ガス中の酸素濃度
を検出するO2 センサ43等が設けられ、ECU16に
接続されている。なお、ここでは、O2 センサ43にヒ
ータが付設され、ECU16を通じたヒータ制御で温度
調整されるようになっている。ECU16を通じた制御
については、さらに、後述する。
【0056】ここで、バイパス通路5,バイパスバルブ
6(エアバイパスバルブ10,11)の具体的な構造に
ついて、図3〜図7を参照して説明する。バイパス通路
5は、その上流部5Aについては可撓性チューブ等によ
り吸気管7から分岐するようにして構成されるが、バイ
パス通路5の中流部5B,下流部5C及び中流部5B,
下流部5Cにそれぞれ連通する第1室6a,第4室6f
は、図3,図4に示すように、サージタンク8と一体形
成されており、例えばサージタンク8及び吸気マニホー
ルド9と共に一体鋳造により形成することができるよう
になっている。
【0057】この例では、サージタンク8の側方に吸気
マニホールド9が設けられており、バイパス通路5の中
流部5B及び下流部5Cは、サージタンク8の下部で吸
気マニホールド9の上流部分の下方に配設されており、
これらの中流部5B及び下流部5Cはサージタンク8の
側面から突出しないようにサージタンク8に一体に組み
込まれている。
【0058】また、ここでは、中流部5B及び下流部5
Cは互いに重合するように設けられており、中流部5B
の上流端に上流部5Aが結合され、中流部5Bの下流端
と下流部5Cの上流端との間に、バイパスバルブ6が設
置されている。そして、下流部5Cの下流端はサージタ
ンク8の上流端に連通するように導かれている。バイパ
スバルブ6は、このようなサージタンク8側方のバイパ
ス通路5の壁部に装着されており、図3〜図6に示すよ
うに、第1エアバイパスバルブ10の弁体10Aと第2
エアバイパスバルブ11の弁体11Aとを内装された箱
型のバルブ室6Aと、弁体10A,11Aを駆動する電
磁コイル(図示略)を内蔵した駆動部6B,6Cとから
構成される。なお、6D,6Eは電磁コイルへリード線
を接続するためのソケットである。
【0059】また、バルブ室6Aは、図7に示すよう
に、第2室6cと、第2室6cに隣接する第3室6dと
をそなえ、第2室6cはバイパス通路5の中流部5Bに
連通する第1室6aと開口6bを通じて連通しており、
第3室6dはバイパス通路5の下流部5Cに連通する第
4室6fと開口6eを介して連通している。そして、第
2室6cと第3室6dとの間に、弁体10A,11Aで
開閉される開口部10B,11Bが形成されている。
【0060】なお、6gは、弁体10A,11Aの氷結
防止のために冷却水を導くニップルである。また、第1
室6a,第4室6fは、バイパス通路5の中流部5B及
び下流部5Cから流入出するエアが開口部10B,11
Bの一方に片寄ってしまうのを防止するために設けられ
ている。このようなバイパスバルブ6では、例えば弁体
10Aを開放すると、バイパス通路5の中流部5Bは、
第1室6a,開口6b,第2室6c,開口部10B,第
3室6d,開口6e,第4室6fを通じてバイパス通路
5の下流部5Cと連通する。また、弁体11Aを開放す
ると、バイパス通路5の中流部5Bは、第1室6a,開
口6b,第2室6c,開口部11B,第3室6d,開口
6e,第4室6fを通じてバイパス通路5の下流部5C
と連通する。
【0061】なお、開口部10B,11Bにより、前述
の通路部分5a,5b(図1参照)が形成されるが、開
口部10B,11Bの開口面積は互いに等しく設定され
ており、これにより、前述のように各通路部分5a,5
bは互いに等しい流路面積を有するようになっている。
また、前述のように、開口部10Bにそなえられた第1
エアバイパスバルブ10はオンオフ弁であり、開口部1
1Bにそなえられた第2エアバイパスバルブ11はデュ
ーティ制御弁であるが、上述の流路面積の設定により、
これらのバルブ10,11は全開時には互いに等しい流
通量Q1を得られる。
【0062】したがって、第1エアバイパスバルブ10
が開(全開)で且つ第2エアバイパスバルブ11が全閉
の状態の全流量も、第1エアバイパスバルブ10が閉
(全閉)で且つ第2エアバイパスバルブ11が全開の状
態の全流量も、いずれもQ1と等しくなる。また、両エ
アバイパスバルブ10,11が共に全開となれば最大2
×Q1の流量が得られることになる。
【0063】また、前述のISC用のバイパス通路13
もISCバルブ14の全開時に、エアバイパスバルブ1
0,11と同程度の流通量Q2(≒Q1)を得られるよ
うになっている。次に、ECU16を通じたエンジンに
関する制御内容について、図8,図9の制御ブロック図
に基づいて説明する。
【0064】なお、本エンジンでは、エンジンの運転モ
ードとして、後期リーン燃焼運転モード,前期リーン燃
焼運転モード,ストイキオフィードバック運転燃焼運転
モード,オープンループ燃焼運転モードがあり、各モー
ドにおいて、EGRを作動させる場合とEGRを停止さ
せる場合とが設定されており、エンジンの運転状態や車
両の走行状態等に応じてこれらのモードの何れかが選択
される。
【0065】このうち、後期リーン燃焼運転モードは、
最も希薄燃焼を実現できるが、このモードでは、燃料噴
射を圧縮行程後期のように極めて点火時期に近い段階で
行ない、しかも燃料を点火プラグの近傍に集めて部分的
にはリッチにし全体的にはリーンとしながら着火性,燃
焼安定性を確保しつつ節約運転を行なうようにしてい
る。
【0066】また、前期リーン燃焼運転モードも希薄燃
焼を実現できるが、このモードでは、燃料噴射を後期リ
ーン燃焼運転モードよりも前に行ない、全体空燃比をリ
ーンにしながら着火性,燃焼安定性を確保しつつある程
度の出力を確保するようにして、節約運転を行なうよう
にしている。ストイキオフィードバック燃焼運転モード
は、O2 センサの出力に基づいて、空燃比をストイキオ
状態に維持しながら十分なエンジン出力を効率よく得ら
れるようにしている。また、オープンループ燃焼運転モ
ードでは、加速時や発進時等に十分な出力が得られるよ
うに、オープンループ制御によりストイキオ又はリッチ
な空燃比での燃焼を行なう。
【0067】まず、各バルブ10,11,14の開度制
御から説明すると、ECU16には要求空気量を設定す
る機能(要求空気量設定手段;図示略)がそなえられ、
設定した要求空気量に応じて各バルブ10,11,14
の開度制御が行なわれる。具体的には、図8,図9に示
すように、まず、スロットルセンサで検出されたスロッ
トル開度θthとクランク角センサからの検出情報に基づ
いたエンジン回転速度Neとから、マップに基づいて目
標エンジン負荷(目標Pe)を設定する(ブロックB
1)。
【0068】一方、エアコンスイッチからの情報に基づ
いてエアコンディショナがオンであればエンジン回転速
度Neからマップに基づいてエアコン対応補正量ΔPe
acを設定し(ブロックB2)、パワステスイッチからの
情報に基づいてパワーステアリングがオンであればエン
ジン回転速度Neからマップに基づいてパワステ対応補
正量ΔPepsを設定し(ブロックB3)、インヒビタス
イッチからの情報に基づいて始動時にはエンジン回転速
度Neからマップに基づいてインヒビタ対応補正量ΔP
einh を設定する(ブロックB4)。
【0069】そして、適宜これらの対応補正量ΔPea
c,ΔPeps,ΔPeinh によって、目標Peを補正す
る。そして、この補正後目標PeをスイッチS1を通じ
て適宜フィルタリングし(ブロックB5)、このように
して得られた目標Peとエンジン回転速度Neとから、
マップに基づいて要求空気量(又は、目標吸入空気量)
Qに応じたバルブ開度に関する制御量Posを設定す
る。
【0070】この制御量Posの設定にあたっては、ブ
ロックB7に示すように複数のマップからエンジンの運
転状態に応じたものを選択して用いられ、スイッチS
2,S3を通じて、エンジンの運転状態に応じて信号が
出力される。ここでは、エンジンの運転状態として、最
も希薄燃焼となる後期リーンモードと、これに次いだ希
薄燃焼となる前期リーンモードと、ストイキオ運転モー
ドの内のEGR作動中との3モードに関してマップが設
けられ、これらのモードの場合にのみ要求空気量を設定
する。
【0071】また、スイッチS4により、アイドル運転
状態が成立した場合には、ブロックB8に示すようにエ
ンジン回転数のフィードバックに基づいた要求空気量
(又は、目標吸入空気量)ISCQの制御量ISCPo
s(この場合には、ISCバルブを主体とした目標開度
となる)を設定する。上述のブロックB7,B8を通じ
た要求空気量Q,ISCQに対応する量を設定する機能
部分は、要求空気量設定手段(図示略)に相当する。
【0072】このようにして得られた制御量Pos又は
ISCPosに応じて、第1エアバイパスバルブ10を
オンオフの何れにするかの判定(ブロックB9)、第2
エアバイパスバルブ11のデューティ比の設定(ブロッ
クB10)、ISCバルブ14の開度位置の設定(ブロ
ックB11)が行なわれ、第1エアバイパスバルブ1
0,第2エアバイパスバルブ11,ISCバルブ14が
所要の状態に制御される。なお、第2エアバイパスバル
ブ11のデューティ比の設定(ブロックB10)、IS
Cバルブ14の開度位置の設定(ブロックB11)に関
しては、ヒステリシスが設けられており、要求空気量の
増加時と減少時とで異なるマップを用いている。
【0073】これらの第1エアバイパスバルブ10,第
2エアバイパスバルブ11,ISCバルブ14の開度制
御は相互関連して行なうようになっており、これについ
ては後述する。さらに、図8に基づいて、インジェク
タ,点火コイル,EGRの各制御について説明する。
【0074】インジェクタの駆動のためには、インジェ
クタの噴射開始時期と噴射終了時期とを設定する必要が
あるが、ここでは、インジェクタ駆動時間Tinj とイン
ジェクタの噴射終了時期とを設定して、これに基づい
て、インジェクタの噴射開始時期を逆算しながら、イン
ジェクタの駆動のタイミングを決定している。インジェ
クタ駆動時間Tinj の設定には、まず、フィルタリング
処理(ブロックB6)された補正後目標Peとエンジン
回転速度Neとから、マップに基づいて空燃比A/Fを
設定する(ブロックB12)。この場合の設定マップ
も、後期リーンモードでEGR作動中と、後期リーンモ
ードでEGR停止中と、前期リーンモードと、オープン
ループモードとの4モードに関して設けられており、エ
ンジンの運転状態に応じたものを選択して用いられる。
【0075】こうして得られた空燃比A/Fと、ブース
トセンサで検出されたブースト圧pb,及び体積効率補
正値から得られる吸気量Qpbとから、インジェクタ駆動
時間Tinj を算出する(ブロックB13)。なお、体積
効率補正値は、エンジン回転速度Neから運転状態に応
じたマップに基づいて設定される(ブロックB19)。
この場合のマップ(ブロックB19)は、後期リーンモ
ードでEGR作動中と、後期リーンモードでEGR停止
中と、前期リーンモードと、オープンループ運転又はス
トイキオフィードバック運転でEGR作動中と、オープ
ンループ運転又はストイキオフィードバック運転でEG
R停止中との5モードに関して設けられている。
【0076】そして、このインジェクタ駆動時間Tinj
に、気筒別インジェクタ不均率補正(ブロックB14)
及び気筒別デッドタイム補正(ブロックB15)を施
す。一方、目標Peとエンジン回転速度Neとから減速
時用噴射時間TDEC を算出して(ブロックB16)、減
速時で且つ後期リーン運転時には、スイッチS5を通じ
て、ブロックB13で得られたインジェクタ駆動時間T
inj とこの減速時用噴射時間TDEC とのうちの小さいほ
うを選択して(ブロックB17)、これをインジェクタ
駆動時間に決定する。
【0077】インジェクタの噴射終了時期の設定も、フ
ィルタリング処理(ブロックB6)された補正後目標P
eとエンジン回転速度Neとから、マップに基づいて噴
射終了時期を設定する(ブロックB18)。この場合の
設定マップも、後期リーンモードでEGR作動中と、後
期リーンモードでEGR停止中と、前期リーンモード
と、オープンループ運転又はストイキオフィードバック
運転のモードとの4モードに関して設けられており、エ
ンジンの運転状態に応じたものを選択して用いられる。
【0078】こうして得られた噴射終了時期に後期リー
ンモードの場合には水温補正を施して噴射終了時期を得
るようにしている。このようにして得られたインジェク
タ駆動時間Tinj 及び噴射終了時期に基づいて、インジ
ェクタの駆動を行なう。また、点火コイルによる点火プ
ラグの点火時期についても、フィルタリング処理(ブロ
ックB6)された補正後目標Peとエンジン回転速度N
eとから、マップに基づいて点火時期を設定する(ブロ
ックB20)。この場合の設定マップは、後期リーンモ
ードでEGR作動中と、後期リーンモードでEGR停止
中と、前期リーンモードと、ストイキオフィードバック
運転でEGR作動中と、オープンループ運転又はストイ
キオフィードバック運転でEGR停止中の5モードに関
して設けられている。こうして得られた点火時期に各種
リタード補正を施して(ブロックB21)、これに基づ
いて点火コイルの制御を行なう。
【0079】また、EGRの流量制御についても、フィ
ルタリング処理(ブロックB6)された補正後目標Pe
とエンジン回転速度Neとから、マップに基づいてEG
Rの流量を設定する(ブロックB22)。この場合の設
定マップは、Dレンジでの後期リーンモードと、Nレン
ジでの後期リーンモードと、Dレンジでのストイキオフ
ィードバック運転モードと、Nレンジでのストイキオフ
ィードバック運転モードとの4モードに関して設けられ
ている。
【0080】こうして得られたEGRの流量を水温補正
(ブロックB23)を施して、開度に応じた制御量(デ
ューティ比)を設定して(ブロックB24)、EGRの
流量制御を行なう。なお、水温補正(ブロックB23)
に関しても、エンジンの運転状態(ここでは、後期リー
ンモードとストイキオフィードバック運転モードとの2
モード)に応じたマップが用いられている。
【0081】以上のように、ECU16を通じた制御が
設定されているが、上述の第1エアバイパスバルブ1
0,第2エアバイパスバルブ11,ISCバルブ14の
開度制御は、相互関連しながら以下のようにして行なう
ようになっている。つまり、図10に示すように、要求
空気量が第1設定値Q1以下の少ない領域にあると、I
SCバルブ14のみの開度調整で要求空気量に応じた空
気供給を行ない、この時には、第1エアバイパスバルブ
10,第2エアバイパスバルブ11はいずれも全閉に固
定する。また、ISCバルブ14の開度調整範囲は、全
閉から半開(開度約50パーセント)の範囲とする。
【0082】要求空気量が第1設定値Q1以上になる
と、要求空気量が第2設定値Q2(Q2>Q1)以下の
領域では、ISCバルブ14は半開状態に固定してお
き、第1エアバイパスバルブ10,第2エアバイパスバ
ルブ11を制御して要求空気量に応じた空気供給を行な
う。特に、要求空気量が第1設定値Q1と第2設定値Q
2との中間値である第3設定値Q3を基準に、要求空気
量が第3設定値Q3以下では、第1エアバイパスバルブ
10を閉鎖(全閉)して、第2エアバイパスバルブ11
を要求空気量に応じた開度に制御する。また、要求空気
量が第3設定値Q3以上では、第1エアバイパスバルブ
10を開放(全開)して、第2エアバイパスバルブ11
を要求空気量に応じた開度に制御する。
【0083】したがって、要求空気量が第3設定値Q3
未満の状態から第3設定値Q3以上に増加する場合に
は、第1エアバイパスバルブ10は閉鎖(全閉)で且つ
第2エアバイパスバルブ11は全開の状態から第1エア
バイパスバルブ10は開放(全開)で且つ第2エアバイ
パスバルブ11は全閉の状態へと切り替わることにな
る。
【0084】逆に、要求空気量が第3設定値Q3以上の
状態から第3設定値Q3未満に減少する場合には、第1
エアバイパスバルブ10は開放(全開)で且つ第2エア
バイパスバルブ11は全閉の状態から第1エアバイパス
バルブ10は閉鎖(全閉)で且つ第2エアバイパスバル
ブ11は全開の状態へと切り替わることになる。さら
に、要求空気量が第2設定値Q2以上になると、再び、
ISCバルブ14のみの開度調整で要求空気量に応じた
空気供給を行ない、この時には、第1エアバイパスバル
ブ10,第2エアバイパスバルブ11はいずれも全開に
固定する。また、ISCバルブ14の開度調整範囲は、
半開(開度約50パーセント)から全開の範囲とする。
【0085】なお、図10の(A),(B),(C),
(D)における各縦軸は、流量自体を示すものではな
い。例えば(A)では第1エアバイパスバルブ10の全
開と全閉との間隔は小さく、(B)では第2エアバイパ
スバルブ11の全開と全閉との間隔は大きくなっている
が、全開時の空気の流量は互いに等しくなるように設定
されている。また、(C)に示すISCバルブ14の全
開時の空気の流量も第1エアバイパスバルブ10や第2
エアバイパスバルブ11とほぼ同程度に設定されてい
る。
【0086】ところで、第1エアバイパスバルブ10の
オンオフソレノイドにはヒステリシスが生じるので、こ
のヒステリシスに対処するように、各バルブの駆動を行
なうのが望ましく、本装置でも、便宜上図10には示さ
ないが、このようなヒステリシスを考慮して、第2エア
バイパスバルブ11やISCバルブ14を駆動するよう
になっている。
【0087】つまり、第1エアバイパスバルブ10のオ
ンオフ切替に関しては比較的応答性は良いもののどうし
てもオンオフ切替時の応答遅れを完全に解消することは
できない。そこで、図11に示すように、第1エアバイ
パスバルブ10のオンオフ切替時の応答遅れによるヒス
テリシスH1を予め見込んで、第2エアバイパスバルブ
11やISCバルブ14をこれに応じて要求空気量の増
加時と減少時とで異なるような駆動を行なうように設定
されいてる。
【0088】本発明の一実施例としての吸入空気量制御
装置は、上述のように構成されているので、例えば図1
2に示すように、まず、スロットルセンサやクランク角
センサからの検出情報に基づいて求められたエンジン負
荷Pe及びエンジン回転数Neを読み込んで(ステップ
S10)、マップに基づいて要求空気量(又は、目標吸
入空気量)Qに応じた制御量Posを設定する(ステッ
プS20)。
【0089】なお、エンジン負荷Peについては、前述
の各補正量ΔPeac,ΔPeps,ΔPeinh によって適
宜補正する。また、要求空気量Q即ち制御量Posの設
定にあたっては、エンジンの運転状態に応じたマップを
選択して用いる。ついで、アイドル運転状態が成立した
か否かの判定(ステップS30)に基づいて、アイドル
運転状態が成立していれば、ISCバルブ14の制御量
ISCPosを検知しつつ(ステップS40)、エンジ
ン回転数Neによるフィードバックにより要求空気量I
SCQ及び制御量ISCPosに基づいて第1エアバイ
パスバルブ10,第2エアバイパスバルブ11の制御を
行なう(ステップS50)。
【0090】一方、アイドル運転状態が成立していなけ
れば、要求空気量Qに基づいて、図10,図11に示す
ような特性で、第1エアバイパスバルブ10,第2エア
バイパスバルブ11及びISCバルブ14の制御を行な
う(ステップS60)。つまり、要求空気量が第1設定
値Q1以下の少ない領域にあるときには、第1エアバイ
パスバルブ10,第2エアバイパスバルブ11はいずれ
も全閉に固定して、ISCバルブ14のみを全閉から半
開(開度約50パーセント)の範囲で開度調整して要求
空気量Qに応じた空気供給を行なう。
【0091】また、要求空気量が第1設定値Q1以上で
第2設定値Q2以下の領域では、ISCバルブ14は半
開状態に固定しておき、第1エアバイパスバルブ10,
第2エアバイパスバルブ11を制御して要求空気量に応
じた空気供給を行なう。特に、要求空気量が第3設定値
Q3以下では、第1エアバイパスバルブ10を閉鎖(全
閉)して、第2エアバイパスバルブ11を要求空気量に
応じた開度に制御する。
【0092】また、要求空気量が第3設定値Q3以上で
は、第1エアバイパスバルブ10を開放(全開)して、
第2エアバイパスバルブ11を要求空気量に応じた開度
に制御する。そして、要求空気量が増加して第3設定値
Q3を上回った場合には、第1エアバイパスバルブ10
を閉鎖(全閉)から開放(全開)に切り替えると同時
に、第2エアバイパスバルブ11は全開から全閉へと切
り替える。要求空気量が減少して第3設定値Q3を下回
った場合には、第1エアバイパスバルブ10を開方(全
開)から閉鎖(全閉)に切り替えると同時に、第2エア
バイパスバルブ11は全閉から全開へと切り替える。
【0093】さらに、要求空気量が第2設定値Q2以上
大きい領域にあるときには、第1エアバイパスバルブ1
0,第2エアバイパスバルブ11はいずれも全開に固定
して、ISCバルブ14のみを半開から全開の範囲で開
度調整して要求空気量Qに応じた空気供給を行なう。も
ちろん、第2エアバイパスバルブ11及びISCバルブ
14の開度設定に関しては要求空気量の増加時と減少時
とで異なるマップを利用して、第1エアバイパスバルブ
10のオンオフ切替時に生じるヒステリシスH1を相殺
するように制御する。
【0094】このようにして、要求空気量Qに応じて、
互いに並列的な第1エアバイパスバルブ10,第2エア
バイパスバルブ11,ISCバルブ14を連携して開閉
制御及び開度調整を行なうことで、要求空気量Qの変更
に対して応答性良くバルブ開度を切り替えることができ
るとともに、バルブ系の構成を大型化しないようにしな
がらエアバイパス量の最大流量を確保することができる
利点がある。
【0095】つまり、エンジンの運転状態がリーン燃焼
運転とストイキオ燃焼運転との間で切り替えられた場合
には、この際に生じやすい切替ショックを回避するに
は、燃料供給量は変化させずにエアバイパス流量を急変
させて空燃比を切り替えることが必要となる。このよう
にエアバイパス流量を急変させるには、オンオフ弁であ
る第1エアバイパスバルブ10の切替を中心にして速や
かな流量変更を実現させることができる。
【0096】また、リーン燃焼運転時等には、第1エア
バイパスバルブ10による速やかな流量切替と、これに
準じる応答性を有する第2エアバイパスバルブ11によ
る細かな流量調整とを中心に、流量制御を適切にしかも
速やかに行なうことができる。要求空気量Qの小さな領
域や大きな領域では、ステッパモータで駆動されるIS
Cバルブ14を使用することになるが、比較的制御時の
使用頻度の大きい流量領域については第1エアバイパス
バルブ10と第2エアバイパスバルブ11とを中心に行
なうことができるため、ISCバルブ14の応答性が低
くてもその影響は僅かなものになる。
【0097】また、第1エアバイパスバルブ10と第2
エアバイパスバルブ11とによる流量調整の場合にも、
第1エアバイパスバルブ10のオンオフ切り替えによっ
て、第2エアバイパスバルブ11の開度調整量を減少さ
せることができるので、第2エアバイパスバルブ11自
体も速やかに目標開度に切り替わって、流量制御を適切
に且つ速やかに行なうことができるのである。
【0098】また、第1エアバイパスバルブ10のオン
オフ切替時に生じるヒステリシスH1を相殺するよう
に、第2エアバイパスバルブ11及びISCバルブ14
の開度設定が成されるので、この点からも極めて精度良
く流量制御を行なうことができるのである。そして、エ
アバイパス量の最大流量は、互いに並列な第1エアバイ
パスバルブ10,第2エアバイパスバルブ11,ISC
バルブ14をいずれも全開にすることで得られ、例えば
全開時の各バルブ10,11,14における量量を、い
ずれもQ1とすれば、3×Q1の最大流量が得られるこ
とになる。これと等しい流量を得るために単一のバルブ
を設置すると、弁体で閉鎖される流路面積は、本実施例
の場合の3倍になる。二次元的に3倍の面積が必要な
ら、三次元的な弁体はこれ以上〔例えば、3×(9/
4)倍〕の重量のものが必要になる。
【0099】したがって、本実施例のように、複数(こ
こでは3つ)の弁体を利用することで、各バルブ10,
11,14の弁体重量は大幅に軽量化されるため、エア
バイパスの全閉状態とエアバイパス量の全開状態(最大
流量状態)との間の切替も極めて高速に行なえるように
なる。極めて単純に考えれば、1つのバルブのみで制御
する場合の3倍の速度で制御することができることにな
る(実際には、それ以上の速度にもなる)。しかも、バ
ルブ系の小型化にも寄与しうる。
【0100】また、本実施例では、第1エアバイパスバ
ルブ10と第2エアバイパスバルブ11とを同規格のも
のとして部品を共用できるようにしているので、コスト
低減効果もある。なお、本実施例では、第1エアバイパ
スバルブ10と第2エアバイパスバルブ11とISCバ
ルブ14との3つのバルブをそなえたが、例えば第2エ
アバイパスバルブ11とISCバルブ14とのいずれか
一方を省略して、2つのバルブのみで、エアバイパスの
流量を制御することも考えられる。例えば第1エアバイ
パスバルブ10と第2エアバイパスバルブ11のみから
エアバイパスの流量を制御するように構成すると、図1
3に示すような特性で、第1エアバイパスバルブ10と
第2エアバイパスバルブ11を制御することができる。
【0101】つまり、要求空気量が設定値Qa(第1実
施例の第3設定値Q3に対応する)以下ならば、第1エ
アバイパスバルブ10を閉鎖(全閉)して、第2エアバ
イパスバルブ11を要求空気量に応じた開度に制御す
る。また、要求空気量が設定値Qa以上では、第1エア
バイパスバルブ10を開放(全開)して、第2エアバイ
パスバルブ11を要求空気量に応じた開度に制御する。
【0102】そして、要求空気量が増加して設定値Qa
を上回った場合には、第1エアバイパスバルブ10を閉
鎖(全閉)から開放(全開)に切り替えると同時に、第
2エアバイパスバルブ11は全開から全閉へと切り替え
る。要求空気量が減少して設定値Qaを下回った場合に
は、第1エアバイパスバルブ10を開方(全開)から閉
鎖(全閉)に切り替えると同時に、第2エアバイパスバ
ルブ11は全閉から全開へと切り替える。
【0103】このようにしても、エアバイパスの流量制
御を応答性良くしかも精度良く行なう利点やバルブ系の
小型化に寄与しうる利点が得られる。また、例えば第1
エアバイパスバルブ10と第2エアバイパスバルブ11
とを直列に配置することも考えられる。この場合、第1
エアバイパスバルブ10と第2エアバイパスバルブ11
とのうちの開通路の狭いほうで流量が規制され、エアバ
イパスの最大流量を増大させるには適していないが、例
えばエアバイパス通路を閉じようとする場合に、オンオ
フ弁の第1エアバイパスバルブ10によって速やかにこ
れを実現することができる。
【0104】さらに、ISCバルブは、ステッパモータ
式に限定されるものでなく、リニヤソレノイド式のもの
など他の方式のものでも本実施例と同様の効果を得るこ
とができる。また、本発明の吸入空気量制御装置は、本
実施例のように、空燃比制御を伴う内燃機関に用いるこ
とで大きな効果があるが、本吸入空気量制御装置は、か
かる内燃機関に限定されるものでなく、内燃機関の吸気
系一般に広く適用しうるものである。
【0105】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の吸入空気量制御装置によれば、内燃機関の吸気通
路のスロットル弁設置部分をバイパスするようにして該
吸気通路に両端部を連通されたバイパス通路と、該バイ
パス通路の開度を第1開度と該第1開度よりも大きい第
2開度とのいずれか一方に選択的に設定しうる第1バル
ブと、該バイパス通路の開度を連続的に調整しうる第2
バルブと、該内燃機関の運転状態に応じた要求空気量を
設定する要求空気量設定手段と、該要求空気量設定手段
で設定された要求空気量に応じて上記の第1バルブ及び
第2バルブの状態を制御するバルブ制御手段とをそな
え、該バルブ制御手段が、該要求空気量が第1設定値と
この第1設定値よりも大きい第2設定値との間にあると
きに、該第1バルブ及び該第2バルブの開度を制御する
ように構成されて、該第1設定値よりも大きく且つ該第
2設定値よりも小さい第3設定値を基準として、該要求
空気量が該第1設定値よりも大きく且つ該第3設定値以
下にあるときに、該第1バルブを該第1開度に固定する
とともに該第2バルブを要求空気量の増大に応じて最小
開度から最大開度まで制御し、該要求空気量が該第3設
定値よりも大きく且つ該第2設定値以下にあるときに、
該第1バルブを該第2開度に固定するとともに該第2バ
ルブを要求空気量の増大に応じて最小開度から最大開度
まで制御し、該要求空気量が該第3設定値又は該第3設
定値近傍にあるときに、該第1バルブを該第1開度と該
第2開度との間で切り替えるとともに該第2バルブを最
小開度と最大開度との間で切り替えるよう制御するよう
に構成されることにより、要求空気量の変更に対して応
答性良くしかも精度良くバルブ開度を切り替えることが
できるとともに、バルブ系の構成を大型化しないように
しながらエアバイパス流量の最大流量を確保することが
できる利点がある。
【0106】請求項2記載の本発明の吸入空気量制御装
置によれば、吸気通路のスロットル弁の設置された部分
をバイパスするようにして該吸気通路に両端部を連通さ
れた第1バイパス通路と、該吸気通路のスロットル弁の
設置された部分をバイパスするようにして該吸気通路に
両端部を連通されて該第1バイパス通路と並列に設けら
れた第2バイパス通路と、該第1バイパス通路の開度を
第1開度と該第1開度よりも大きい第2開度とのいずれ
か一方に選択的に設定しうる第1バルブと、該第1バイ
パス通路の開度を連続的に調整しうる第2バルブと、該
第2バイパス通路の開度を連続的に調整しうる第3バル
ブと、該内燃機関の運転状態に応じた要求空気量を設定
する要求空気量設定手段と、該要求空気量設定手段で設
定された要求空気量に応じて上記の第1バルブ,第2バ
ルブ及び第3バルブの状態を制御するバルブ制御手段と
をそなえ、該バルブ制御手段が、該要求空気量が第1設
定値以下の第1領域にある場合には、該第1バルブは該
第1開度に該第2バルブは最小開度にそれぞれ固定して
該第3バルブのみの開度調整により吸気流通量を制御し
て、該要求空気量が該第1設定値よりも大きく且つ該第
1設定値よりも大きい第2設定値以下の第2領域にある
場合には、該第3バルブを固定して、該第1開度及び該
第2バルブの開度調整により吸気流通量を制御して、該
要求空気量が該第2設定値よりも大きい第3領域にある
場合には、該第1バルブは該第1開度に該第2バルブは
最小開度にそれぞれ固定して該第3バルブのみの開度調
整により吸気流通量を制御するように構成されることに
より、要求空気量の変更に対して応答性良くしかも精度
良くバルブ開度を切り替えることができるとともに、バ
ルブ系の構成を大型化しないようにしながらエアバイパ
ス流量の最大流量を確保することができる利点がある。
【0107】請求項3記載の本発明の吸入空気量制御装
置によれば、請求項2記載の構成において、該バルブ制
御手段が、該要求空気量が該第2領域にある場合には、
該第1設定値よりも大きく且つ該第2設定値よりも小さ
い第3設定値を基準として、該要求空気量が該第1設定
値と該第3設定値との間にあると、該第1バルブは該第
1開度に固定するとともに該第2バルブは要求空気量の
増大に応じて最小開度から最大開度まで制御し、該要求
空気量が該第3設定値と該第2設定値との間にあると、
該第1バルブは該第2開度に固定するとともに該第2バ
ルブは要求空気量の増大に応じて最小開度から最大開度
まで制御し、該要求空気量が該第3設定値又は該第3設
定値の近傍にあると、該第1バルブを該第1開度と該第
2開度との間で切り替えるとともに該第2バルブを最小
開度と最大開度との間で切り替えるよう制御するように
構成されることにより、要求空気量の変更に対する応答
性を一層向上させることができる利点がある。
【0108】請求項4記載の本発明の吸入空気量制御装
置によれば、請求項2記載の構成において、該内燃機関
の負荷及び回転速度を含んだ該内燃機関の運転状態を検
出する運転状態検出手段をそなえ、該要求空気量設定手
段が、該運転状態検出手段からの検出情報に基づいて該
要求空気量を設定するように構成されることにより、内
燃機関の運転状態に応じた空気量を応答性良く且つ適切
に供給できて、内燃機関の各運転状態に応じた性能向上
に寄与しうる。
【0109】請求項5記載の本発明の吸入空気量制御装
置によれば、請求項4記載の構成において、該運転状態
検出手段が、該スロットル弁の開度を検出する開度検出
手段と、該内燃機関の回転速度を検出する回転速度検出
手段とをそなえるという構成により、内燃機関の負荷状
態に応じて、に応じた空気量を応答性良く且つ適切に供
給できて、内燃機関をその負荷状態に応じて適切に運転
することができて、機関の性能向上に寄与しうる。
【0110】請求項6記載の本発明の吸入空気量制御装
置によれば、請求項1〜3のいずれかに記載の構成にお
いて、該第1バルブと該第2バルブとが、該バイパス通
路内で互いに並列に配置されるという構成により、空気
量の調整をより応答性良く且つ精度良く行なえ、特に、
バルブ系の構成を大型化しないようにしながらエアバイ
パス流量の最大流量をより十分に確保することができる
利点がある。
【0111】請求項7記載の本発明の吸入空気量制御装
置によれば、請求項6記載の構成において、該バイパス
通路内に、該第1バルブで開閉される第1通路部分と、
該第2バルブで開閉される第2通路部分とをそなえ、該
第1バルブの該第1開度が該第1通路部分を全閉する全
閉状態に設定され、該第2開度が該第1通路部分を全開
する全開状態に設定されるとともに、該第2バルブの該
最小開度が該第2通路部分を全閉する全閉状態に設定さ
れ、該最大開度が該第2通路部分を全開する全開状態に
設定されるという構成により、空気量の調整をより応答
性良く且つ精度良く行なえ、特に、バルブ系の構成を大
型化しないようにしながらエアバイパス流量の最大流量
をより十分に確保することができる利点がある。
【0112】請求項8記載の本発明の吸入空気量制御装
置によれば、請求項7記載の構成において、該第1通路
部分の流路面積と該第2通路部分の流路面積とが、互い
に等しい大きさに設定されるという構成により、空気量
の調整をより応答性良く且つ精度良く行なえ、特に、バ
ルブ系の構成を大型化しないようにしながらエアバイパ
ス流量の最大流量をより十分に確保することができる利
点がある。
【0113】請求項9記載の本発明の吸入空気量制御装
置によれば、請求項1〜3のいずれかに記載の構成にお
いて、該第1バルブと該第2バルブとが、該バイパス通
路内で互いに直列に配置されるという構成により、空気
量の調整をより応答性良く且つ精度良く行なえるように
なる。請求項10記載の本発明の吸入空気量制御装置に
よれば、請求項1〜9のいずれかに記載の構成におい
て、該第2バルブが、電磁弁で構成されることにより、
第2バルブの制御を容易且つ確実に行なえる。
【0114】請求項11記載の本発明の吸入空気量制御
装置によれば、請求項10記載の構成において、該第1
バルブ及び該第2バルブが、共通な電磁弁で構成される
ことにより、バルブ部品の共用によるコスト低減効果を
期待することができる。請求項12記載の本発明の吸入
空気量制御装置によれば、請求項10又は11記載の構
成において、該第3バルブが、ステッパモータにより駆
動されるように構成されることにより、該第3バルブの
開度を確実に調整でき、例えば機関のアイドルスピード
の制御を容易に行なえるようになる。
【0115】請求項13記載の本発明の吸入空気量制御
装置によれば、請求項2又は3記載の構成において、該
内燃機関がアイドル運転状態にあるか否かを判定するア
イドル判定手段と、該内燃機関の回転速度を検出する回
転速度検出手段とをそなえ、該要求空気量設定手段が、
該アイドル判定手段により該内燃機関がアイドル運転状
態にあることが判定されると、該回転速度検出手段から
の検出情報に基づいたフィードバック制御により、該要
求空気量を設定するように構成されることにより、機関
のアイドルスピードの制御を容易に且つ確実に行なえる
ようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての吸入空気量制御装置
を有する内燃機関の要部構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施例としての吸入空気量制御装置
を有する内燃機関の制御系の要部構成を示す図である。
【図3】本発明の一実施例としての吸入空気量制御装置
の要部構成を示す図であって、サージタンク部分の側面
図であり、一部を模式的断面で示している。
【図4】本発明の一実施例としての吸入空気量制御装置
の要部構成を示す図であって、サージタンク部分の下面
図(図3のA矢視図)である。
【図5】本発明の一実施例としての吸入空気量制御装置
の要部構成を示す図であって、エアバイパスバルブアセ
ンブリの端面図である。
【図6】本発明の一実施例としての吸入空気量制御装置
の要部構成を示す図であって、エアバイパスバルブアセ
ンブリの側面図である。
【図7】本発明の一実施例としての吸入空気量制御装置
の要部構成を示す図であって、エアバイパスバルブアセ
ンブリの要部の模式的構成図である。
【図8】本発明の一実施例としての吸入空気量制御装置
を有する内燃機関の制御ブロック図である。
【図9】本発明の一実施例としての吸入空気量制御装置
の制御ブロック図である。
【図10】本発明の一実施例としての吸入空気量制御装
置におけるバルブ開度特性を示す模式図であり、(A)
は第1エアバイパスバルブの開度、(B)は第2エアバ
イパスバルブの開度、(C)はISCバルブの開度、
(D)は目標吸気量をそれぞれ示している。
【図11】本発明の一実施例としての吸入空気量制御装
置におけるバルブ開度特性をより具体的に示す図であ
る。
【図12】本発明の一実施例としての吸入空気量制御装
置の制御を説明するフローチャートである。
【図13】本発明の一実施例としての吸入空気量制御装
置の変形例におけるバルブ開度特性を示す模式図であ
り、(A)は第1エアバイパスバルブの開度、(B)は
第2エアバイパスバルブの開度、(C)は目標吸気量を
それぞれ示している。
【図14】一般的なバイパス通路付き吸入空気量制御装
置を示す図である。
【図15】一般的な開閉弁の特性を示す図である。
【図16】一般的なデューティ制御弁の特性を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 エンジン本体 2 吸気通路 3 スロットル弁設置部分 4 エアクリーナ 5 バイパス通路(第1バイパス通路) 5A バイパス通路5の上流部 5B バイパス通路5の中流部 5C バイパス通路5の下流部 5a,5b 通路部分 6 バイパスバルブ 6A バルブ室 6B,6C 駆動部 6D,6E ソケット 6a 第1室 6b 開口 6c 第2室 6d 第3室 6e 開口 6f 第4室 6g 氷結防止冷却水用ニップル 7 吸気管 8 サージタンク 9 吸気マニホールド 10 第1エアバイパスバルブ(第1バルブ) 10A 第1エアバイパスバルブ10の弁体 11 第2エアバイパスバルブ(第2バルブ) 11A 第2エアバイパスバルブ11の弁体 10B,11B 開口部 12 アイドルスピートコントローラ(ISC) 13 バイパス通路(第2バイパス通路) 14 バイパスバルブとしてのISCバルブ(第3バル
ブ) 15 スロットルバルブ 16 電子制御装置(ECU) 17 排気通路 18 燃焼室 2A 吸気ポート 17A 排気ポート 19 吸気弁 20 排気弁 21 燃料噴射弁(インジェクタ) 22は燃料タンク 23A〜23Eは燃料供給路 24 低圧燃料ポンプ 25 高圧燃料ポンプ 26 低圧レギュレータ 27 高圧レギュレータ 28 デリバリパイプ 29 排気ガス還流通路(EGR通路) 30 EGRバルブ 31 ブローバイガス還元流路 32 クランク室積極換気用通路 33 クランク室積極換気用バルブ 34 キャニスタ 35 排気ガス浄化用触媒 36 吸気温度センサ 37 スロットルポジションセンサ(TPS) 38 アイドルスイッチ 39 ブーストセンサ 40 第1気筒検出センサ 41 クランク角センサ 42 水温センサ 43 O2 センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮本 勝彦 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の吸気通路のスロットル弁設置
    部分をバイパスするようにして該吸気通路に両端部を連
    通されたバイパス通路と、 該バイパス通路の開度を第1開度と該第1開度よりも大
    きい第2開度とのいずれか一方に選択的に設定しうる第
    1バルブと、 該バイパス通路の開度を連続的に調整しうる第2バルブ
    と、 該内燃機関の運転状態に応じた要求空気量を設定する要
    求空気量設定手段と、 該要求空気量設定手段で設定された要求空気量に応じて
    上記の第1バルブ及び第2バルブの状態を制御するバル
    ブ制御手段とをそなえ、 該バルブ制御手段が、 該要求空気量が第1設定値とこの第1設定値よりも大き
    い第2設定値との間にあるときに、該第1バルブ及び該
    第2バルブの開度を制御するように構成されて、 該第1設定値よりも大きく且つ該第2設定値よりも小さ
    い第3設定値を基準として、 該要求空気量が該第1設定値よりも大きく且つ該第3設
    定値以下にあると、該第1バルブを該第1開度に固定す
    るとともに該第2バルブを要求空気量の増大に応じて小
    開度から大開度まで制御し、 該要求空気量が該第3設定値よりも大きく且つ該第2設
    定値以下にあると、該第1バルブを該第2開度に固定す
    るとともに該第2バルブを要求空気量の増大に応じて小
    開度から大開度まで制御し、 該要求空気量が該第3設定値又は該第3設定値の近傍に
    あると、該第1バルブを該第1開度と該第2開度との間
    で切り替えるとともに該第2バルブに該第1バルブの開
    度変化を相殺しうるだけの開度変更を与えるよう制御す
    るように構成されていることを特徴とする、吸入空気量
    制御装置。
  2. 【請求項2】 吸気通路のスロットル弁の設置された部
    分をバイパスするようにして該吸気通路に両端部を連通
    された第1バイパス通路と、 該吸気通路のスロットル弁の設置された部分をバイパス
    するようにして該吸気通路に両端部を連通されて該第1
    バイパス通路と並列に設けられた第2バイパス通路と、 該第1バイパス通路の開度を第1開度と該第1開度より
    も大きい第2開度とのいずれか一方に選択的に設定しう
    る第1バルブと、 該第1バイパス通路の開度を連続的に調整しうる第2バ
    ルブと、 該第2バイパス通路の開度を連続的に調整しうる第3バ
    ルブと、 該内燃機関の運転状態に応じた要求空気量を設定する要
    求空気量設定手段と、 該要求空気量設定手段で設定された要求空気量に応じて
    上記の第1バルブ,第2バルブ及び第3バルブの状態を
    制御するバルブ制御手段とをそなえ、 該バルブ制御手段が、 該要求空気量が第1設定値以下の第1領域にある場合に
    は、該第1バルブは該第1開度に該第2バルブは小開度
    にそれぞれ固定して該第3バルブのみの開度調整により
    吸気流通量を制御して、 該要求空気量が該第1設定値よりも大きく且つ該第1設
    定値よりも大きい第2設定値以下の第2領域にある場合
    には、該第3バルブを固定して、該第1開度及び該第2
    バルブの開度調整により吸気流通量を制御して、 該要求空気量が該第2設定値よりも大きい第3領域にあ
    る場合には、該第1バルブは該第2開度に該第2バルブ
    は大開度にそれぞれ固定して該第3バルブのみの開度調
    整により吸気流通量を制御するように構成されているこ
    とを特徴とする、吸入空気量制御装置。
  3. 【請求項3】 該バルブ制御手段が、 該要求空気量が該第2領域にある場合には、該第1設定
    値よりも大きく且つ該第2設定値よりも小さい第3設定
    値を基準として、 該要求空気量が該第1設定値と該第3設定値との間にあ
    ると、該第1バルブは該第1開度に固定するとともに該
    第2バルブは要求空気量の増大に応じて小開度から大開
    度まで制御し、 該要求空気量が該第3設定値と該第2設定値との間にあ
    ると、該第1バルブは該第2開度に固定するとともに該
    第2バルブは要求空気量の増大に応じて小開度から大開
    度まで制御し、 該要求空気量が該第3設定値又は該第3設定値の近傍に
    あると、該第1バルブを該第1開度と該第2開度との間
    で切り替えるとともに該第2バルブに該第1バルブの開
    度変化を相殺しうるだけの開度変更を与えるよう制御す
    るように構成されていることを特徴とする、請求項2記
    載の吸入空気量制御装置。
  4. 【請求項4】 該内燃機関の負荷及び回転速度を含んだ
    該内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段をそ
    なえ、 該要求空気量設定手段が、該運転状態検出手段からの検
    出情報に基づいて該要求空気量を設定するように構成さ
    れていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに
    記載の吸入空気量制御装置。
  5. 【請求項5】 該運転状態検出手段が、該スロットル弁
    の開度を検出する開度検出手段と、該内燃機関の回転速
    度を検出する回転速度検出手段とをそなえていることを
    特徴とする、請求項4記載の吸入空気量制御装置。
  6. 【請求項6】 該第1バルブと該第2バルブとが、該バ
    イパス通路内で互いに並列に配置されていることを特徴
    とする、請求項1〜3のいずれかに記載の吸入空気量制
    御装置。
  7. 【請求項7】 該バイパス通路内が、互いに並列な第1
    通路部分と第2通路部分とに分割されて、 該第1バルブが該第1通路部分を開閉するように配設さ
    れ、該第2バルブが該第2通路部分を開閉するように配
    設されて、 該第1バルブの該第1開度が該第1通路部分を全閉する
    全閉状態に設定され、該第2開度が該第1通路部分を全
    開する全開状態に設定されるとともに、 該第2バルブの最小開度が該第2通路部分を全閉する全
    閉状態に設定され、該第2バルブの最大開度が該第2通
    路部分を全開する全開状態に設定されていることを特徴
    とする、請求項6記載の吸入空気量制御装置。
  8. 【請求項8】 該第1通路部分の流路面積と該第2通路
    部分の流路面積とが、互いに等しい大きさに設定され、 該要求空気量が該第3設定値又は該第3設定値の近傍に
    あると、該第1バルブを全閉状態と全開状態との間で切
    り替えるとともに該第2バルブを全開状態と全閉状態と
    の間で切り替えるよう制御するように構成されているこ
    とを特徴とする、請求項7記載の吸入空気量制御装置。
  9. 【請求項9】 該第1バルブと該第2バルブとが、該バ
    イパス通路内で互いに直列に配置されていることを特徴
    とする、請求項1〜3のいずれかに記載の吸入空気量制
    御装置。
  10. 【請求項10】 該第2バルブが、電磁弁で構成されて
    いることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載
    の吸入空気量制御装置。
  11. 【請求項11】 該第1バルブ及び該第2バルブが、共
    通な電磁弁で構成されていることを特徴とする、請求項
    10記載の吸入空気量制御装置。
  12. 【請求項12】 該第3バルブが、ステッパモータによ
    り駆動されるように構成されていることを特徴とする、
    請求項10又は11記載の吸入空気量制御装置。
  13. 【請求項13】 該内燃機関がアイドル運転状態にある
    か否かを判定するアイドル判定手段と、 該内燃機関の回転速度を検出する回転速度検出手段とを
    そなえ、 該要求空気量設定手段が、該アイドル判定手段により該
    内燃機関がアイドル運転状態にあることが判定される
    と、該回転速度検出手段からの検出情報に基づいたフィ
    ードバック制御により、該要求空気量を設定するように
    構成されていることを特徴とする、請求項2又は3記載
    の吸入空気量制御装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101443551B1 (ko) * 2011-02-28 2014-09-22 미츠비시 쥬고교 가부시키가이샤 가스 엔진의 급기 장치

Cited By (2)

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KR101443551B1 (ko) * 2011-02-28 2014-09-22 미츠비시 쥬고교 가부시키가이샤 가스 엔진의 급기 장치
US9267425B2 (en) 2011-02-28 2016-02-23 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Air supply device of gas engine

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