JPH09228902A - エンジンの排気還流装置 - Google Patents

エンジンの排気還流装置

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JPH09228902A
JPH09228902A JP8036612A JP3661296A JPH09228902A JP H09228902 A JPH09228902 A JP H09228902A JP 8036612 A JP8036612 A JP 8036612A JP 3661296 A JP3661296 A JP 3661296A JP H09228902 A JPH09228902 A JP H09228902A
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JP
Japan
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exhaust gas
gas recirculation
valve
opening
passage
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JP8036612A
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English (en)
Inventor
Yukio Yonemura
幸夫 米村
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Heavy Industries Ltd filed Critical Fuji Heavy Industries Ltd
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低負荷域における少量のEGRの高精度制御
と高負荷域における大量のEGRの確保とを簡易かつ低
コストに得ること。 【解決手段】 第1のEGR通路54aとは別にEGR
バルブ56をバイパスする第2の通路としてEGRバイ
パス通路54bを設け、この第2のEGRバイパス通路
56bにバイパス開閉バルブ80を設ける。エンジン運
転状態が所定の低負荷域の場合は、開閉バルブ80を閉
じて第1のEGR通路56aにEGRを導くことによ
り、EGRバルブ56によって高精度に制御する。一
方、高負荷域の場合は、バイパス開閉バルブ80を開い
てEGR量を増大させ、大量のEGRを確保する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエンジンの排気還流
装置、特に、スロットルバルブ開度、エンジン負荷等の
運転状態パラメータに応じて排気還流バルブの開度を制
御するシステムを備えたエンジンの排気還流装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般的な排気還流(以下、単に「EG
R」という)システムでは、排気通路と吸気通路との間
を連通するEGR通路の途中に設けられたEGRバルブ
の開度を制御して、排気通路内から吸気通路内に還流さ
せる排気ガスの量を調整し、これにより、燃焼温度を下
げてNOX 量を低減させるとともに、燃費の向上を図っ
ている。
【0003】ここで、EGRバルブとしては、吸気管内
の負圧を利用してダイヤフラムを変位させて調整する負
圧式のものと、電動モータを利用して弁体を開閉させる
電子制御式のものとがあり、更に、電子制御式のものに
は、ステッピングモータ等のパルスモータを利用してバ
ルブのリフト量を制御するものと、電磁ソレノイドへの
通電を時間比例制御するものとが知られている。
【0004】上記負圧式のEGRバルブは、スロットル
開度に応じてEGR率が制御されることとなるため、そ
の制御範囲が自ずと限られる。そこで、近年は、よりエ
ンジンの運転状態に最適なEGR率を実現するために、
電子制御式のEGRバルブが比較的多く提案されてい
る。
【0005】このような従来のEGRシステムでは、E
GRバルブ駆動用のステッピングモータへ出力するパル
ス信号を、エンジンの吸入空気量、回転数、吸気管圧力
等の各運転状態パラメータに応じて設定された値によっ
て調整し、これにより、運転状態に最適なEGR率を実
現するようにEGRバルブのリフト量を制御している。
従って、エンジンの各運転状態毎に最適なEGR率が予
めマップ化して設定されており、エンジンの運転状態が
変化した場合には、その変化後の運転状態に応じたEG
R率を実現すべく、ステッピングモータに必要なパルス
信号が出力される。
【0006】また、特開平5−99081号公報に示さ
れた技術では、EGR通路の途中にステッピングモータ
を用いた電子制御式のEGRバルブを小流量制御用バル
ブとして設けると共に、この電子制御式EGRバルブと
並列に負圧式のEGRバルブを大流量制御用バルブとし
て設けている。そして、負圧式EGRバルブのバルブ開
度に基づいて電子制御式EGRバルブの開度を調整する
ことにより、負圧式EGRバルブで調整されるEGR量
と電子制御式EGRバルブで調整されるEGR量との合
計流量がエンジンの運転条件に応じた最適流量となるよ
うに、電子制御式EGRバルブの開度を制御している。
【0007】更に、特開昭58−217754号公報の
技術では、負圧式のEGRバルブを介装したEGR通路
の途中に、固定オリフィスとバイパスオリフィスとを並
列に設けている。そして、このバイパスオリフィスの開
口面積を調整する負圧式の補助EGRバルブを設け、E
GR通路内の排圧と吸入負圧との差圧に基づく制御負圧
によって両負圧式EGRバルブのバルブ開度を制御する
ことにより、高負荷域でのEGR量を確保するようにし
ている。
【0008】また、特開昭57−70944号公報に
は、負圧式EGRバルブの下流側に直列に絞り部の開口
面積を調整するための負圧式バルブを設け、エンジン運
転状態によって絞り部の開口面積を調整することによ
り、差圧の検出精度を確保し、フィードバック制御の精
度を向上するようにした技術が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のような電子制御
式のEGRバルブを用いたEGR装置においては、エン
ジン運転条件に基づいてバルブ開度を微調整することが
可能である。例えば、低負荷域等におけるように要求さ
れるEGR量が少ない運転条件でのEGR制御精度を高
めることが可能である。しかし、このように低負荷側で
の制御精度に合わせてEGRバルブの仕様を決定する
と、高負荷域では、要求されるEGR量を迅速かつ十分
に確保できない可能性がある。
【0010】即ち、EGRバルブを通過するEGR量
は、圧力(詳しくは排気側の圧力と吸気側の圧力との差
圧)とバルブ開度によって定まるため、高負荷域にて要
求される大量のEGRを確保するためには、EGRバル
ブの弁体が開閉する弁座の開口面積(絞り面積)を十分
大きくしておく必要がある。しかし、弁座の開口面積を
高負荷側に合わせて広げておくと、僅かなバルブリフト
の変化で弁座の開口面積が急変するため、EGR量も急
激に変化する。
【0011】従って、高負荷側に設定されたEGRバル
ブによって低負荷域でEGR量を制御しようとすれば、
実質的にEGRオンかEGRオフの2段階的制御に近い
状態となる。かかる粗いEGR調整では、失火したり運
転性が悪化したりするおそれも生じる。すなわち、低負
荷域では吸入空気量が少なくEGRが燃焼に与える影響
が大きいため、微小なEGRを高精度で制御する必要が
あるが、高負荷域では吸入空気量が多く大量のEGRを
かけても燃焼にはほとんど影響が出ないため、EGRに
よる燃費改善などの効果を得るためにも大量のEGRを
確保することが求められ、このように両者は相反する関
係にある。
【0012】また、EGRを高精度で制御するため、E
GR通路内の圧力と最適なEGR率との相関をマップ化
しておき、検出されたEGR通路内圧力が前記マップに
基づく目標圧力となるようにフィードバック制御する技
術も知られている。しかし、この場合、低負荷域では、
EGRオフ時の吸気管内圧力(吸入負圧)とEGR通路
内圧力との差異が少ないため、EGR通路内圧力が外乱
の影響を受け、高精度に制御するための前提条件である
EGR通路内圧力を精度よく検出することができなくな
ることがある。
【0013】このため、EGR通路内に絞り部を介装し
て圧力検出精度を高めることが考えられるが、EGR通
路内に絞り部を設けると、この絞り部の開口面積によっ
て最大EGR量が定まってしまうため、大量のEGRが
要求される高負荷側で最適なEGRを実現することがで
きなくなる。
【0014】このような欠点を解消するために、前記特
開平5−99081号公報に記載の技術では、ステッピ
ングモータを用いた電子制御式EGRバルブと並列に負
圧式EGRバルブを設け、高負荷域での大量のEGR流
量と低負荷域での小量のEGR流量との両立を図ってい
る。しかし、高負荷域での大流量の確保のために、負圧
式EGRバルブを介装すると、製造コストが大幅に増大
する。
【0015】また、特開昭58−217754号公報に
記載の技術では、負圧式EGRバルブと直列に可変オリ
フィスを設けることにより、高負荷域でのEGR量確保
を図っているが、負圧式EGRバルブを2連で介装する
ため、製造コストが大幅に増大する。また、この公報記
載の技術では、単に排圧と吸入負圧との差圧によって2
個の負圧式EGRバルブのバルブ開度を制御するにすぎ
ないため、低負荷域での高精度なEGR制御をするのが
難しいという問題がある。
【0016】さらに、特開昭57−70944号公報に
記載の技術では、負圧式EGRバルブの下流側に負圧式
バルブによって調整される可変絞り部を設け、EGR通
路内の圧力を高精度に検出してEGR制御の精度を高め
ようとしている。しかし、負圧式バルブによって可変絞
り部を調整するのでは、負圧式EGRバルブを2個用い
るのと同様に、製造コストが増大する。
【0017】本発明は、上記のような種々の課題に鑑み
なされたものであり、その目的は、エンジンの低負荷域
での高精度な排気還流調整と高負荷域での大量の排気還
流確保とを簡易な構造で両立できるようにしたエンジン
の排気還流装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明に係るエンジンの排気還流装置(請求項1)は、排
気還流通路を連通または遮断するオンオフ動作の開閉バ
ルブを用いて、低負荷域での高精度制御と高負荷域での
大量のEGRの確保との両立を達成している。即ち、エ
ンジン運転状態が所定の低負荷域にあるときにはバイパ
ス開閉バルブを閉じて排気還流通路をバイパスする排気
還流バイパス通路を遮断し、エンジン運転状態が所定の
低負荷域から外れたときにはバイパス開閉バルブを開い
て排気還流バイパス通路を連通させるようにしている。
【0019】この構成により、排気還流バルブを低負荷
域での少量のEGRに合わせて設定しておくことによっ
て、所定の低負荷域ではバイパス開閉バルブを閉じて排
気還流バルブによる高精度なEGR量の調整を行うこと
ができ、一方、高負荷域ではバイパス開閉バルブを開け
て排気還流バイパス通路を介して排気還流を行わせるこ
とにより、大量のEGRを得ることができる。
【0020】また、他の発明に係るエンジンの排気還流
装置(請求項3)は、エンジン運転状態が所定の低負荷
域にあるときには、排気還流通路の排気還流バルブの下
流側に別途設けた調整用開閉バルブを閉じて絞り部を介
して排気還流を行い、絞り部上流側の検出圧力が所定の
目標圧力となるように排気還流バルブの開度を制御す
る。一方、エンジン運転状態が所定の低負荷域から外れ
たときには調整用開閉バルブを開いて排気還流通路側に
排気還流ガスを導き、調整用開閉バルブ上流側の検出圧
力が所定の目標圧力となるように排気還流バルブの開度
を制御する。
【0021】この構成により、低負荷域では、排気還流
通路内の圧力を高精度に検出して排気還流制御の精度を
向上することができ、高負荷域では、絞り部による流路
抵抗を排除して大量のEGRを得ることができる。
【0022】更に、他の発明に係るエンジンの排気還流
装置(請求項4)は、閉状態では排気還流通路の排気還
流バルブの下流側に所定の絞り部を形成する調整用開閉
バルブ、すなわち開状態よりも排気還流通路の開口面積
を絞った状態とするバルブを設け、エンジン運転状態が
所定の低負荷域にあるときには、その調整用開閉バルブ
を前記閉状態として検出圧力が所定の目標圧力となるよ
うに排気還流バルブの開度を制御する。そして、エンジ
ン運転状態が所定の低負荷域から外れたときには調整用
開閉バルブを開状態として検出圧力が所定の目標圧力と
なるように排気還流バルブの開度を制御する。
【0023】この構成により、低負荷域では調整用開閉
バルブを閉弁させるだけで所定の絞り部を得ることがで
き、これによって、排気還流通路内の圧力を高精度に検
出して少量の排気還流量を精度よく制御することができ
る。また、高負荷域では、調整用開閉バルブを開弁する
だけで絞り部による流路抵抗を解消でき、これにより、
大量のEGRを得ることができる。
【0024】更に、他の発明に係るエンジンの排気還流
装置(請求項6)は、排気還流の還流圧力に応じて開度
が変化するフラッパを排気還流通路の排気還流バルブの
下流側に設け、フラッパの角度が所定値よりも小さいと
きには排気還流率が所定の目標排気還流率となるように
排気還流バルブの開度を制御する。そして、フラッパ角
度が所定値よりも大きいときにはフラッパ上流側の検出
圧力が所定の目標圧力となるように排気還流バルブの開
度を制御する。
【0025】この構成により、フラッパの角度によって
低負荷域であるか高負荷域であるかを検出できると共
に、低負荷域ではフラッパによって絞り部を形成でき
る。従って、低負荷域での高精度な排気還流制御と高負
荷域での大量の排気還流とを容易に実現することができ
る。また、低負荷域となるフラッパ角度が小さい場合に
は、目標排気還流率を達成すべく制御を行うため、より
一層高精度な制御を実現できる。
【0026】更に、他の発明(請求項8)では、電気的
駆動手段によってバルブ開度を可変に調整可能な電子式
排気還流バルブを用いれば、バルブリフトを微調整でき
るため、低負荷域での排気還流を高精度に行うことがで
きる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態について詳細に説明する。
【0028】まず、図1には、本発明の実施の形態に係
るEGR装置が適用される自動車用エンジン装置の基本
的な全体構成が示されている。水平対向型のエンジン本
体10には吸気通路12及び排気通路14が連通してい
る。吸気通路12の上流側には吸気チャンバ16が図示
していない車体前方に開口し、吸気通路12の下流側に
は各シリンダ18に対応するようにサージタンク20か
ら分岐した吸気管22が連通し、これら各吸気管22の
下流端は吸気ポート24を介して各燃焼室26に連通し
ている。一方、排気通路14の下流側は車体後部に取り
付けられたマフラ28に接続され、排気通路14の上流
側は各排気ポート30を介して各燃焼室26に排気管3
2が連通されている。
【0029】そして、上記吸気通路12には、その上流
側から順に、空気中の塵埃を除去するエアクリーナ3
4、吸入空気量Qを検出するエアフローメータ36、図
示していないアクセルペダルの踏込量に応じて吸入空気
量を制御するスロットルバルブ38が設けられている。
このスロットルバルブ38をバイパスして吸気通路12
に設けられたアイドルスピードコントロール(以下、単
に「ISC」という)通路40の途中には、アイドリン
グ時の吸入空気量を調整するためのISCバルブ42が
取り付けられており、このISCバルブ42はデューテ
ィ比によって開閉調整されている。また、各吸気管22
の下流側にはインジェクタ44が吸気ポート24を指向
して設けられており、これら各インジェクタ44は、燃
料ポンプ46から燃料配管48を介して圧送供給された
燃料を微粒化して噴射するものである。
【0030】一方、排気通路14のエンジン本体10側
寄りには例えば三元触媒等の触媒50が介装され、この
触媒50の上流側には排気ガス中の空燃比を検出する空
燃比センサとしてのO2 センサ52が設けられている。
【0031】そして、吸気管22及び排気管32よりも
小径の流路面積をもって形成されたEGR通路54は、
排気管32と吸気管22の集合部とを連通して設けられ
ており、このEGR通路54の途中には、例えばステッ
ピングモータを駆動源とするEGRバルブ56が取り付
けられている。このEGR通路54及びEGRバルブ5
6の詳細については、さらに図3と共に後述する。
【0032】また、シリンダヘッド58には燃焼室26
内に臨んで点火プラグ60が設けられており、この点火
プラグ60は、イグナイタ62及びイグニッションコイ
ル64を介して給電された高電圧によって、燃焼室26
内の混合気を所定の点火時期で強制着火するようになっ
ている。
【0033】なお、図において、66はクランク角度と
エンジン回転数Nとを検出するクランク角センサ、68
はエンジン本体10のノッキングを検出するノックセン
サ、70は冷却水の温度を検出する水温センサ、72は
カムシャフト74に設けられたカムの回転角度を検出す
るカム角センサ、76はスロットルバルブ38の開度T
hを検出するスロットル開度センサ、である。
【0034】そして、上記各部材の駆動制御並びに各セ
ンサからの検出信号を受信するエンジンコントロールユ
ニット(以下、単に「ECU」という)78は、「排気
還流制御手段」の主たる構成要素を実現するもので、図
2に示すように、各センサからの信号を受信する入力イ
ンターフェース78a、各部材への駆動制御信号を出力
する出力インターフェース78b、主演算装置としての
CPU78c、制御プログラムや予め設定された固定デ
ータを記憶するROM78d、各センサからの検出信号
等を格納するRAM78e、タイマ78f等をバスライ
ン78gで相互に接続してなるマイクロコンピュータシ
ステムとして構成されている。
【0035】次に、図3は、本発明の第1の実施形態に
係るEGR装置の構成説明図であって、図1中に単一の
通路として図示されたEGR通路54は、第1のEGR
通路54aと「排気還流バイパス通路」としての第2の
EGR通路54bとから構成されている。より具体的に
は、第1のEGR通路54aの途中に介装されたEGR
バルブ56をバイパスするようにして第2のEGR通路
54bが設けられている。
【0036】そして、第2のEGR通路54bの流入口
はEGRバルブ56の上流側で第1のEGR通路54a
の途中に接続され、第2のEGR通路54bの流出口は
第1のEGR通路54aの流出口とは別個独立に吸気管
22の集合部に接続されている。なお、図3では、各E
GR通路54a、54bを別体に形成するかのように示
しているが、管壁を共有して形成すれば構造を簡素化し
て取付作業を低減することができる。
【0037】EGRバルブ56は、図3中に示す如く、
弁体56aと、弁体56aを常時閉弁方向に付勢するリ
ターンスプリング56bと、リターンスプリング56b
のばね力に抗して弁体56aを開弁方向に変位させる
「電気的駆動手段」としてのステッピングモータ56c
とを含んで構成されており、ECU78からの制御パル
ス信号に応じてバルブ開度を可変に制御するようになっ
ている。また、このEGRバルブ56は、低負荷域での
少量のEGRを微小調整できるように、その弁体56a
の形状や1ステップあたりのバルブリフト量等が設定さ
れている。なお、電気的駆動手段としてはステッピング
モータ56cに限らず、サーボモータ等の他の手段を用
いることもできる。
【0038】第2のEGR通路54bの途中には、バイ
パス開閉バルブ80が設けられている。このバイパス開
閉バルブ80はバタフライバルブとして構成されるもの
で、その弁軸に連結された負圧アクチュエータ81によ
り開閉されるようになっている。なお、図3では、説明
の便宜のため、EGR通路54bの途中を一部拡径して
バイパス開閉バルブ80が収容された状態として示され
ている。
【0039】負圧アクチュエータ81は、その制御負圧
室81aが3方向電磁弁82に接続されており、この電
磁弁82によって大気圧またはスロットルバルブ38下
流側の吸入負圧が選択的に導入される。この選択によ
り、バイパス開閉バルブ80を開弁または閉弁させるも
のである。なお、比較的高出力の電磁アクチュエータを
利用できるならば、電磁アクチュエータによって直接バ
イパス開閉バルブ80を開閉弁させてもよい。また、3
方向電磁弁82に替えて2個の2方向電磁弁を用い、大
気圧と吸入負圧とを選択的に供給する構成としてもよ
い。
【0040】次に、図4のフローチャートに基づいて本
実施形態の動作について説明する。
【0041】まず、本プログラムはタイマ割り込みによ
ってスタートし、ステップ(以下、単に「S」という)
200ではスロットル開度センサ76が検出したスロッ
トル開度Thを読込み、S201では、この読込んだス
ロットル開度Thが所定の基準値αよりも大きいか否か
を判定する。
【0042】この基準値αは、「所定の低負荷域」であ
るか否かを判別するためのもので、スロットル開度Th
とエンジン負荷との相関に基づいて予め設定されてい
る。スロットル開度Thが基準値αよりも小さい場合
は、低負荷域である(NO)と判断し、S202に移り
電磁弁82の制御負圧室81aとスロットルバルブ38
下流側とを連通させ負圧アクチュエータ81を介してバ
イパス開閉バルブ80を閉弁させる。これにより、EG
Rは第1のEGR通路54aのみを通じて行われ、この
EGR量はEGRバルブ56によって制御される。
【0043】一方、スロットル開度Thが基準値α以上
の場合は、「所定の低負荷域を外れた」高負荷域である
(YES)と判断されてS203に移り、電磁弁82の
制御負圧室81aと大気側とを連通させ負圧アクチュエ
ータ81を介してバイパス開閉バルブ80を開弁させ
る。これにより、EGRは、第1のEGR通路54aと
第2のEGR通路54bとの両方を介して行われる。な
お、スロットル開度Thの大小によらず、エンジン回転
数Nとエンジン負荷Tp(Tp=Q/N)とに基づいて
低負荷域であるか高負荷域であるかを判別し、バイパス
開閉バルブ80を開弁あるいは閉弁させるように構成し
てもよい。
【0044】これにより、EGR量の少ない低負荷域で
はEGR量を高精度で制御することができる一方、高負
荷域では大量のEGRを確保することができ、低負荷域
での高精度制御と高負荷域での大量EGRとの両立を簡
易に実現している。
【0045】すなわち、低負荷域では、第1のEGR通
路54aのみを介してEGRが行われるため、この少量
のEGRをEGRバルブ56のバルブ開度によって高精
度に制御することができ、高負荷域では第2のEGR通
路54bによるEGR流路面積の加算によって大量のE
GRを確保できる。高負荷域の場合、全EGR流路面積
の略半分である第1のEGR通路54aのみしか流路面
積を制御できないため、制御精度は低負荷域よりも低下
するが、もともと高負荷域では吸入空気量が多く、大量
のEGRをかけても運転性能上何ら問題はない。
【0046】特に、バタフライバルブにより構成される
バイパス開閉バルブ80は、第2のEGR通路54bを
連通または遮断するだけのオンオフ動作を行うバルブで
あるから、負圧式EGRバルブを用いる従来技術とは異
なり、全体構造を簡素化して製造コストを低減すること
ができる。
【0047】また、エンジン運転状態が低負荷域から高
負荷域へ、あるいは高負荷域から低負荷域へ急激に変化
した場合には、バイパスバイパス開閉バルブ80を速や
かに開弁あるいは閉弁させることにより、この急激な変
化に迅速に追従して最適なEGRを行うことができる。
【0048】次に、図5及び図6に基づいて本発明の第
2の実施形態を説明する。なお、以下の実施形態では、
上記第1の実施形態と同様の構成要素には同一の符号を
付し、その説明を省略する。
【0049】まず、図5は、本実施形態に係るEGR装
置の構成説明図であって、本実施形態によるEGR通路
90の途中にはEGRバルブ56よりも下流側に位置し
て調整用開閉バルブ91が設けられている。ここでは調
整用開閉バルブ91は、第1の実施形態で述べたバイパ
ス開閉バルブ80と同様に、バタフライバルブとして構
成されており、負圧アクチュエータ81及び電磁弁82
によって開閉される。また、EGR通路90の途中には
調整用開閉バルブ91をバイパスするバイパス補助通路
92が設けられおり、このバイパス補助通路92の途中
には低負荷域での制御精度を高めるべく検出圧力の精度
を増すための絞り部93が形成されている。
【0050】例えば、半導体式圧力センサとして構成さ
れる圧力センサ94は、3方向電磁弁からなる圧力選択
弁95を介して開閉バルブ側導圧管96と絞り部側導圧
管97とに選択的に接続されており、これによりEGR
通路90内の圧力を検出して後述のECU98に出力す
るものである。より具体的には、開閉バルブ側導圧管9
6は調整用開閉バルブ91の上流側でEGR通路90に
接続され、絞り部側導圧管97は絞り部93の上流側で
バイパス補助通路92に接続されている。なお、調整用
開閉バルブ91側と絞り部93側とにそれぞれ別体の圧
力センサを設ける構成でもよい。
【0051】エンジンを電子制御するECU98は、通
常のEGR制御等の基本的制御内容は第1の実施形態の
ECU78と同様であるが、図6に示す処理動作を行う
点で相違する。
【0052】次に、図6のフローチャートに基づいて本
実施形態の動作を説明する。まず、本プログラムはタイ
マ割り込みによってスタートし、S300ではクランク
角センサ66からエンジン回転数Nを読込むと共にエア
フローメータ36から吸入空気量Qを読込み、これによ
りエンジン負荷Tp(Tp=Q/N)を算出する。
【0053】そして、S301では現在のエンジン負荷
Tpが予め設定されている低負荷域であるか否かを判断
する基準値Tpoと比較され、低負荷域すなわちTp<
Tpoの場合(YES)、S302以降の処理を実行
し、所定の低負荷域から外れた高負荷域すなわちTp≧
Tpoの場合(NO)、S305以降の処理を実行す
る。ここで、所定の低負荷域であるか否かを判断する基
準値Tpoは、図示していないエンジン回転数とエンジ
ン負荷の二次元マップに基づいて判断される。
【0054】低負荷域すなわちTp<Tpoであると判
定されてS302に移ると、調整用開閉バルブ91を閉
弁してEGRをバイパス補助通路92側に導く。そし
て、S303では圧力選択弁95により開閉バルブ側導
圧管96側を遮断するとともに、絞り部側導圧管97側
を開放して絞り部側導圧管97を介してバイパス補助通
路92内の絞り部93の上流側圧力を検出し、S304
では検出した絞り部側圧力が目標圧力値となるようにE
GRバルブ56の開度をフィードバック制御する。即
ち、他のエンジン回転数とエンジン負荷の二次元マップ
(図示せず)には、エンジン運転状態に最適なEGR率
に相当する目標圧力値が予め設定されている。従って、
S304では、絞り部93上流側の圧力がこのエンジン
運転状態によって定まる目標圧力値となるようにEGR
バルブ56のバルブ開度をフィードバック制御する。
【0055】一方、高負荷域すなわちTp≧Tpoと判
定されてS305に移ると、調整用開閉バルブ91を開
弁してEGR通路90を全開状態とし、EGRの大部分
を流路抵抗の高いバイパス補助通路92から流路抵抗の
低いEGR通路90に切り換える。次に、S306にて
圧力選択弁95により開閉バルブ側導圧管96側を遮断
するとともに、絞り部側導圧管97側を開放して開閉バ
ルブ側導圧管96を介して調整用開閉バルブ91上流側
の圧力を検出し、S307では調整用開閉バルブ91側
の圧力が上記マップから求まる目標圧力値となるように
EGRバルブ56のバルブ開度をフィードバック制御す
る。
【0056】以上述べた通り、所定の低負荷域の場合は
調整用開閉バルブ91を閉弁してEGRの流れを絞り部
93側に導き、該絞り部93上流側の圧力が所定の目標
圧力となるようにEGRバルブ56の開度をフィードバ
ック制御する。そして、高負荷域の場合は調整用開閉バ
ルブ91を開弁することにより、該調整用開閉バルブ9
1上流側の圧力が所定の目標圧力となるようにEGRバ
ルブ56の開度をフィードバック制御する構成とされて
いる。
【0057】これにより、低負荷域でも外乱が発生した
としても精度よくEGR圧力を検出して高精度にEGR
量を制御することができる。従って、高負荷域のみなら
ず低負荷域までEGR量をフィードバック制御でき、排
気ガスの悪化防止、燃費の向上を実現することができ
る。この結果、EGRバルブ56のバルブ特性に個体差
がある場合や経年変化によってバルブ特性が初期状態か
ら変化した場合でも、その個体差、経年変化に影響され
ずに最適なEGRを行うことができる。
【0058】特に、調整用開閉バルブ91によって低負
荷域EGR制御用に設けた絞り部93をオンオフ的に選
択する構成としたことにより、負圧式バルブを用いて可
変絞りを多段階ないしアナログ的に調整する従来技術と
は異なり、簡易な構造でありながら高精度かつ低コスト
に低負荷域のEGRを行うことができる。
【0059】次に、本発明の第3の実施形態を図7及び
図8に基づいて説明する。本実施形態は上記第2の実施
形態の変形例であり、上記各実施の形態と同一の要素に
は同一の符号を付している。
【0060】バタフライバルブからなる調整用開閉バル
ブ100は、EGRバルブ56の下流側に設けられ、そ
の取付位置がEGR通路90のEGR流れ方向の中心に
対し所定量偏心してEGR通路90内に取り付けられて
いる。また、この調整用開閉バルブ100は、閉状態で
も全閉にはならず、所定の絞り状態で小流路を形成す
る。この構成として本実施の形態では、その近傍に設け
られたストッパ部101によって閉弁位置が規制される
ようになっている。そして、圧力センサ94は、調整用
開閉バルブ100が閉弁したときに形成される絞り部1
02の上流側の圧力を検出するようにしてEGR通路9
0に取り付けられている。
【0061】調整用開閉バルブ100等の詳細を図8の
拡大図によってさらに説明する。EGR通路90の中心
軸Aから所定量δだけ偏心して取り付けられた調整用開
閉バルブ100が開弁したときには、二点鎖線で示すよ
うに、EGR通路90と略平行な開弁位置で停止し全開
状態となる。
【0062】次に、負圧アクチュエータ81によって調
整用開閉バルブ100を閉弁方向に駆動すると、この調
整用開閉バルブ100は、図中実線で示したように、そ
の板状弁体の周縁がストッパ部101に当接するまで回
動し、全閉状態とならず斜めに起き上がった状態で停止
する。すなわち、ストッパ部101によって調整用開閉
バルブ100の閉弁位置が規制されることにより、調整
用開閉バルブ100は、その板状弁体の他方の周縁とE
GR通路90の内壁との間に所定寸法dの絞り部102
を画成する。ここで、この所定寸法dは、絞り部102
が第2の実施形態で述べた絞り部93の有効開口面積と
ほぼ同一の開口面積を得るように設定されている。
【0063】このように構成される本実施形態では、低
負荷域と判定したときに調整用開閉バルブ100を閉弁
させるだけで同時に絞り部102を容易に得ることがで
き、高負荷域と判定したときは調整用開閉バルブ100
を開弁させるだけで絞り部102を解消することができ
る。これによって、より一層全体構造を簡素化して低コ
ストに最適なEGRを得ることができる。
【0064】なお、調整用開閉バルブ100の取付位置
を偏心させず、板状弁体に対する弁軸の位置を偏心させ
ることで所定の絞り部を得る構成としてもよい。また、
場合によっては、板状弁体の他方の周縁部に所定の絞り
部を形成する切欠部を設ける構成でもよい。さらに、ス
トッパ部101をEGR通路90の内壁に形成せずに、
調整用開閉バルブ100の弁体側に形成してもよく、あ
るいは別体のストッパ部を設けるのではなく調整用開閉
バルブ100の弁体周縁を直接EGR通路90の内壁に
当接させる構成、更には調整用開閉バルブ100の弁自
体に所定のサイズの貫通孔を形成する構成でもよい。
【0065】次に、図9〜図10に基づいて本発明の第
4の実施形態を説明する。なお、上記各実施の形態と同
様の要素には同一の符号を付している。
【0066】まず、図9は本実施形態に係るEGR装置
の構成説明図であり、EGR通路110の途中には、一
端側が回動自在に取付けられた板状弁体から成るフラッ
パ111が設けられている。このフラッパ111は、図
10の拡大説明図に示したように、EGR通路100内
を流れるEGRの還流圧力(EGR流量)に比例して、
図中点線で示す全閉位置から図中二点鎖線で示す全開位
置までアナログ的に変位するものである。そして、この
フラッパ111の角度θF は、例えばポテンショメータ
等の角度センサ112を介して全閉位置を基準に検出さ
れ、後述のECU116に入力されるようになってい
る。
【0067】なお、図10では、フラッパ111を全開
位置から全閉位置まで90°回動可能に設ける場合を例
示しているが、これに限らず、例えばフラッパ111の
弁軸に弱ばねを取り付けて開弁方向に所定の付勢を行
い、これにより、全開時にフラッパ111がEGR通路
110の内壁に衝突するのを防止する構成としてもよ
い。
【0068】また、図9に示す如く、EGR通路110
にはフラッパ111の上流側の圧力を検出する圧力セン
サ113と、EGR通路110内のEGR温度を検出す
る温度センサ114とが設けられており、これら各セン
サ113、114の検出値は角度センサ112の検出角
度θFと共にECU116に入力される。
【0069】次に、図11のフローチャートに基づき本
実施形態の動作について説明する。まず、S400では
角度センサ112からフラッパ111の角度θFを読込
み、S401では現在のフラッパ角度θFが予め設定さ
れた所定の基準角度γよりも大きいか否かを判定する。
このS401で現在のフラッパ角度θFが基準角度γよ
り大きい(YES)と判断したときは、EGR通路11
0内を流れるEGR量が多くフラッパ111が大きく開
いている状態、即ち高負荷域の場合であると判断する。
そして、S402では圧力センサ113が検出した圧力
値が目標圧力(運転状態に最適なEGR率に相当する目
標圧力値)になるように、EGRバルブ56の開度をフ
ィードバック制御する。
【0070】一方、前記S401で現在のフラッパ角度
θFが基準角度γ以下(NO)と判定したときは、EG
R通路110内を流れるEGR量が少なくフラッパ11
1の角度が小さい状態、即ち低負荷域の場合であると判
断される。そして、S403では現在のEGR率を演算
し、このEGR率が図示せぬエンジン回転数とエンジン
負荷の二次元マップに設定された最適なEGR率となる
ように、EGRバルブ56の開度をフィードバック制御
する。この低負荷域の場合は、図10に示す如く、フラ
ッパ111の先端周縁とEGR通路110の内壁との間
の隙間が絞り部115として作用している。
【0071】ここで、EGR率は、下記式1で得られる
EGR流量QEGR に基づいて、下記式2により演算され
る。なお、下記式1中、K1は係数、Pは圧力センサ1
13の検出圧力を示し、下記式2中のQは吸入空気量で
ある。
【0072】 QEGR =K1×θF ×P ・・・・・・・・式1 EGR率=QEGR /(QEGR +Q) ・・・・式2 また、EGR温度tEGR によって密度が変化するため、
温度センサ113の検出温度tEGR よって下記式3に示
す如く、より正確にEGR流量QEGR を求めることもで
きる。なお、下記式3中のK2は係数である。
【0073】 QEGR =K2×θF ×P/tEGR ・・・・式3 以上のように、本実施形態では、EGR通路110内に
EGR流量によって角度が変化するフラッパ111を設
け、このフラッパ111の角度によって低負荷域である
か高負荷域であるかを判断し、低負荷域の場合はEGR
率を算出して所定の目標EGR率となるようにEGRバ
ルブ56の開度をフィードバック制御する。そして一
方、高負荷域の場合はEGR通路110内の検出圧力が
所定の目標圧力になるようにEGRバルブ56の開度を
フィードバック制御する。このため、前記各実施形態で
述べたと同様に、EGRバルブ56の個体差や経年変化
の影響を排除しつつ、低負荷域での高精度制御と高負荷
域での大量EGRとを両立させて広い運転領域で排気ガ
ス浄化の向上と燃費の低減を実現することができる。
【0074】特に、本実施形態では、フラッパ111を
簡易な流量センサとして用いるため、低負荷域ではフラ
ッパ111によって圧力検出精度を増すための絞り部1
15を容易に得ることができ、圧力検出用の絞り部形成
機能と流量測定機能の両方を単一のフラッパ111で実
現できるため、全体構造を簡素化して製造コストを低減
することができる。
【0075】また、低負荷域ではEGR率に基づいたフ
ィードバック制御を行い、高負荷域では目標圧力に基づ
いたフィードバック制御を行う構成のため、高負荷域で
の制御精度を高めることができると共に、低負荷域での
制御精度をより一層向上させることができる。なお、前
記各実施形態では、水平対向型エンジンに適用する場合
を例示したが、これに限らず、V型エンジン、直列型エ
ンジン等の他の形式のエンジンにも適用することができ
る。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るエン
ジンの排気還流装置によれば、複雑な構造及び制御を伴
うことなく、かつ低コストによる構成で、低負荷域にお
ける高精度なEGR制御と高負荷域における大量EGR
の確保とを両立させることができる。これにより、EG
Rを用いたシステムによる排気ガス浄化の適正化が達成
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態が適用されるエンジン装置の
全体構成説明図である。
【図2】図1中のECUの内部構成を示す構成説明図で
ある。
【図3】第1の実施形態によるEGR装置の構成説明図
である。
【図4】第1の実施形態によるEGR制御方法を示すフ
ローチャート図である。
【図5】第2の実施形態によるEGR装置の構成説明図
である。
【図6】第2の実施形態によるEGR制御方法を示すフ
ローチャート図である。
【図7】第3の実施形態によるEGR装置の構成説明図
である。
【図8】図7中の要部を拡大して示す構成説明図であ
る。
【図9】第4の実施形態によるEGR装置の構成説明図
である。
【図10】図9中の要部を拡大して示す構成説明図であ
る。
【図11】第4の実施形態によるEGR制御方法を示す
フローチャート図である。
【符号の説明】
10 エンジン本体 12 吸気通路 14 排気通路 38 スロットルバルブ 54、90、110 EGR通路 54a 第1のEGR通路 54b 第2のEGR通路 56 EGRバルブ 80、91、100 開閉バルブ 92 バイパス通路 93、102、115 絞り部 94、113 圧力センサ 111 フラッパ 78、98、116 ECU(排気還流制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05D 7/06 G05D 7/06 Z

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スロットルバルブ下流側の吸気通路と排
    気通路とを連通するように設けられた排気還流通路と、
    この排気還流通路の途中に設けられ該通路の開閉調整を
    行う排気還流バルブと、を有するエンジンの排気還流装
    置において、 前記排気還流バルブをバイパスして前記吸気通路と排気
    通路とを連通するように設けられた排気還流バイパス通
    路と、 該排気還流バイパス通路を開閉するバイパス開閉バルブ
    と、 エンジン運転状態が所定の低負荷域にあるときには前記
    バイパス開閉バルブを閉じ、エンジン運転状態が所定の
    低負荷域から外れたときには前記バイパス開閉バルブを
    開いて前記排気還流バルブの開閉調整を行う排気還流制
    御手段と、 を備えたことを特徴とするエンジンの排気還流装置。
  2. 【請求項2】 前記排気還流制御手段は、 エンジン運転状態が前記所定の低負荷域にあるか否かを
    検知するエンジン運転状態検知手段と、 該エンジン運転状態検知手段からの検知信号に基づき前
    記バイパス開閉バルブを開閉するための信号を出力する
    制御信号出力部と、 該制御信号出力部からの信号に基づき前記バイパス開閉
    バルブを開閉動作させるバルブ駆動手段と、 を含むことを特徴とする請求項1に記載のエンジンの排
    気還流装置。
  3. 【請求項3】 スロットルバルブ下流側の吸気通路と排
    気通路とを連通するように設けられた排気還流通路と、
    この排気還流通路の途中に設けられ該通路の開閉調整を
    行う排気還流バルブと、を有するエンジンの排気還流装
    置において、 前記排気還流通路の前記排気還流バルブの下流側に設け
    られ該通路を開閉する調整用開閉バルブと、 該調整用開閉バルブをバイパスして設けられたバイパス
    補助通路と、 該バイパス補助通路に設けられた絞り部と、 前記バイパス補助通路内の前記絞り部上流側又は前記調
    整用開閉バルブ上流側の圧力を検出する圧力センサと、 エンジン運転状態が所定の低負荷域にあるときには前記
    調整用開閉バルブを閉じて前記絞り部上流側の検出圧力
    が所定の目標圧力となるように前記排気還流バルブの開
    度を制御し、エンジン運転状態が所定の低負荷域から外
    れたときには前記調整用開閉バルブを開いて該調整用開
    閉バルブ上流側の検出圧力が所定の目標圧力となるよう
    に前記排気還流バルブの開度を制御する排気還流制御手
    段と、 を備えたことを特徴とするエンジンの排気還流装置。
  4. 【請求項4】 スロットルバルブ下流側の吸気通路と排
    気通路とを連通するように設けられた排気還流通路と、
    この排気還流通路の途中に設けられ該通路の開閉調整を
    行う排気還流バルブと、を有するエンジンの排気還流装
    置において、 前記排気還流通路の前記排気還流バルブの下流側に設け
    られ、閉状態では開状態よりも絞られた所定開口量の絞
    り部を形成する調整用開閉バルブと、 前記調整用開閉バルブの上流側の圧力を検出する圧力セ
    ンサと、 エンジン運転状態が所定の低負荷域にあるときには前記
    調整用開閉バルブを前記閉状態として前記圧力センサの
    検出圧力が所定の目標圧力となるように前記排気還流バ
    ルブの開度を制御し、エンジン運転状態が所定の低負荷
    域から外れたときには前記調整用開閉バルブを開状態と
    して前記検出圧力が所定の目標圧力となるように前記排
    気還流バルブの開度を制御する排気還流制御手段と、 を備えたことを特徴とするエンジンの排気還流装置。
  5. 【請求項5】 前記排気還流制御手段は、 エンジン運転状態が前記所定の低負荷域にあるか否かを
    検知するエンジン運転状態検知手段と、 該エンジン運転状態検知手段からの検知信号に基づいて
    前記調整用開閉バルブを開閉するための信号を出力する
    制御信号出力部と、 該制御信号出力部からの信号に基づき前記調整用開閉バ
    ルブを開閉動作させるバルブ駆動手段と、 を含むことを特徴とする請求項3又は4の何れかに記載
    のエンジンの排気還流装置。
  6. 【請求項6】 スロットルバルブ下流側の吸気通路と排
    気通路とを連通するように設けられた排気還流通路と、
    この排気還流通路の途中に設けられ該通路の開閉調整を
    行う排気還流バルブと、を有するエンジンの排気還流装
    置において、 前記排気還流通路の前記排気還流バルブの下流側に設け
    られ排気還流の還流圧力に応じて開度が変化するフラッ
    パと、 該フラッパの開度を検出するフラッパ開度センサと、 前記フラッパの上流側の圧力を検出する圧力センサと、 前記フラッパの開度が所定値よりも小さいときには排気
    還流率が所定の目標排気還流率となるように前記排気還
    流バルブの開度を制御し、前記フラッパ開度が所定値よ
    りも大きいときには前記検出圧力が所定の目標圧力とな
    るように前記排気還流バルブの開度を制御する排気還流
    制御手段と、 を備えたことを特徴とするエンジンの排気還流装置。
  7. 【請求項7】 前記排気還流制御手段は、 エンジンの運転状態を検知するエンジン運転状態検知手
    段と、 該エンジン運転状態検知手段からの検知信号に基づき運
    転状態に適合する前記目標排気還流率を算出する目標排
    気還流率算出手段と、 前記フラッパ開度と前記圧力センサの検出圧力と吸入空
    気量とから排気還流率を算出する排気還流率算出手段
    と、 前記目標排気還流率及び前記目標圧力を得るための前記
    排気還流バルブの動作制御を行う排気還流バルブの動作
    制御手段と、 を含むことを特徴とする請求項6に記載のエンジンの排
    気還流装置。
  8. 【請求項8】 前記排気還流バルブは、電気的駆動手段
    によってバルブ開度を可変に調整可能な電子式排気還流
    バルブであることを特徴とする請求項1乃至請求項7の
    何れかに記載のエンジンの排気還流装置。
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