JP2005121033A - 内燃機関の出力抑制装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の出力抑制装置に関し、吸気調整手段が故障した場合にトルクショックを増大させることなく確実に機関の回転数及び機関の出力を抑制できるようにする。
【解決手段】内燃機関の燃焼室に供給される吸気量を調整する吸気調整手段と、燃焼室に供給される燃料量を調整する燃料調整手段と、運転状態を検出する運転状態検出手段と、運転状態検出手段からの出力に基づいて、第1の運転領域では理論空燃比よりもリーン側の第1空燃比範囲で層状燃焼が行なわれるように吸気調整手段と第2空燃比範囲で予混合燃焼が行なわれるように吸気調整手段と燃料調整手段とを制御する制御手段と、吸気調整手段が吸気導通可能状態で異常と判定されたときに第2の運転領域においても層状燃焼が行なわれるように燃料調整手段を制御する異常時対応手段とをそなえるように構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関の吸気通路を流通する吸気調整手段の故障(異常)に伴う機関回転数の異常上昇や出力増大を防止しうる、内燃機関の出力抑制装置に関する。
内燃機関(以下、エンジンという)の吸気通路には、スロットル弁が設置されるが、例えば図9に示すように、このスロットル弁の設置部分をバイパスして吸気通路に両端部を連通するようにしたバイパス通路を設けて、このバイパス通路にバイパスバルブをそなえるようにした吸気系が存在する。
なお、図9において、1はエンジン本体、2は吸気通路、3はスロットル弁設置部分、4はエアクリーナ、5はバイパス通路、6はバイパスバルブである。吸気通路2は、上流側から吸気管7,サージタンク8,吸気マニホールド9の順で接続された構成になっており、バイパス通路5はサージタンク8の上流側に設けられている。
そして、排気通路と吸気通路との間には、排気通路17内の排出ガス(排ガス)を吸気通路2のサージタンク8の上流部へ還流させる排ガス還流通路(EGR通路)29と、EGR通路29を通じた排ガスの還流量を調整するEGRバルブ30とからなる排ガス還流装置がそなえられている。
この図9に示すようなバイパスバルブ(吸気調整手段)としては、例えばエンジンが所要のアイドリング回転速度を維持するように吸気量を調整するためのアイドルスピードコントロール(ISC)として、スロットル弁をバイパスするバイパス通路にバイパスバルブ(ISCバルブ)を設けるようにしたものや、燃焼室へ供給する混合気の空燃比制御のために、ISC用バイパス通路やISCバルブとは別個に、吸気通路のスロットル弁設置部分をバイパスするバイパス通路を設け、この通路にバイパスバルブ〔これをエアバイパスバルブ(ABV)という〕をそなえるようにしたものがある。
なお、このようなバイパスバルブでは、開度を微調整しうるように例えばステッパモータで駆動されるようになっている。
また、吸気調整手段としては、上述のバイパスバルブ以外に、スロットル弁を直接電気的に制御する電子スロットル弁がある。
ところで、このようなバイパスバルブや電子スロットル弁の駆動系が例えば開状態で故障(フェイル)してしまうと、吸気量を少量に抑制することができなくなって、エンジン出力が増大してしまったり、アイドルエンジン回転数が大幅に増加してしまうおそれがある。
これらは、吸気量を電子制御するエンジン、例えば、筒内噴射型内燃機関やポート噴射型内燃機関等に代表される希薄燃焼内燃機関(リーンバーンエンジン)において問題となる。
特に、予混合燃焼と層状燃焼(通常、層状リーン燃焼)とを行なう筒内噴射型内燃機関では、ポート噴射型の希薄燃焼内燃機関に比べて空燃比の大きい(例えば、空燃比25以上)希薄領域で機関の運転が行なわれることにより、燃焼室内に導入される吸気量が多く必要なため、バイパスバルブ等が故障した場合、スロットル弁全閉又は全閉近傍のアイドル運転時におけるエンジン回転数が異常に増加してしまうという問題がある。
そこで、特開平2−30968号公報(第1従来技術)に開示されているアイドル回転数制御装置のように、排ガス還流装置をそなえたものにおいて、エンジン回転数に異常が生じたら、排ガス還流を行なってエンジン出力を抑制することでアイドルエンジン回転数の増加を抑制するものが提案されている。また、特開平1−69754号公報(第2従来技術)のように、補助空気制御装置が異常を検出されたときに、燃料供給を停止させてエンジンの暴走を防止するものも提案されている。
しかしながら、、第1従来技術のように、エンジン回転数に異常が生じたら排ガス還流を行ないエンジン出力を抑制する技術では、十分にエンジン回転数の異常増加を抑制することはできないという課題がある。また、第2従来技術のように、燃料供給を完全に停止する技術では、エンジン出力は抑制できるものの、トルクショックが非常に大きくなってしまうという課題がある。
本発明は、上述の課題に鑑み創案されたもので、吸気調整手段(バイパスバルブや電子スロットル弁)が故障した場合に、トルクショックを増大させることなく確実にエンジン回転数及びエンジン出力を抑制できるようにした、内燃機関の出力抑制装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の本発明の内燃機関の出力抑制装置は、内燃機関の燃焼室に供給される吸気量を調整する吸気調整手段と、上記燃焼室に供給される燃料量を調整する燃料調整手段と、上記内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、上記運転状態検出手段からの出力に基づいて、第1の運転領域では理論空燃比よりもリーン側の第1空燃比範囲で層状燃焼が行なわれるように上記吸気調整手段と上記燃料調整手段とを制御し、第2の運転領域では第1空燃比範囲よりもリッチ側の第2空燃比範囲で予混合燃焼が行なわれるように上記吸気調整手段と上記燃料調整手段とを制御する制御手段と、上記吸気調整手段が吸気導通可能状態で異常となったことが判定されたときに上記第2の運転領域においても上記層状燃焼が行なわれるように上記燃料調整手段を制御する異常時対応手段とをそなえていることを特徴としている。
なお、上記内燃機関は、主として圧縮行程で筒内に直接燃料噴射を行ない層状リーン燃焼を成立しうる第1運転モードと、少なくとも主として吸気行程で筒内に直接燃料噴射を行ない予混合燃焼を成立しうる第2運転モードとを有し、各運転モードに基づいてエンジン制御を行なう筒内噴射型内燃機関であることが好ましい。
また、上記の異常判定について、給気調整手段が全閉又は全閉近傍になることを指示された状況下で実際に検出される実吸気量と、予め定められた設定吸気量とを比較して、実吸気量が設定吸気量以上であるときに吸気調整手段が異常であると判定することが好ましい。
請求項2記載の本発明の内燃機関の出力抑制装置は、請求項1記載の装置において、上記燃焼室で燃焼し排出された排ガスを該燃焼室に再び戻すための排ガス還流通路と、上記排ガス還流通路を通過する排ガス還流量を調整する排ガス還流量調整手段とをさらにそなえ、上記異常時対応手段が、上記異常が判定されたときに上記排ガス還流量を減少させるか又は還流停止させるように上記排ガス還流量調整手段を制御することを特徴としている。
本発明の内燃機関の出力抑制装置によれば、燃料供給の停止による大きなトルクショックを防止しながら、エンジン出力の増大を確実に防止することができるようになる利点がある。
以下、図面により、本発明の実施形態について説明する。
図1〜図8は本発明の第1実施形態としての出力抑制装置及び本装置を有する内燃機関に関して示すものである。なお、本実施形態にかかる内燃機関(以下、エンジンという)は筒内噴射型ガソリンエンジンである。
まず、本実施形態にかかるエンジンの構成について、図2を参照しながら説明する。
図2において、1はエンジン本体、2は吸気通路、3はスロットル弁設置部分、4はエアクリーナ、5はバイパス通路(第1バイパス通路)、6はバイパス通路5内を流通する空気量を調整しうる吸気調整手段としてのバイパスバルブ〔これを、エアバイパスバルブ(ABV)とよぶ〕である。吸気通路2は、上流側から吸気管7,サージタンク8,吸気マニホールド9の順で接続された構成になっており、バイパス通路5はサージタンク8の上流側に設けられている。バイパスバルブ6は、ステッパモータで所要の開度に駆動されるようになっているが、このバイパスバルブ6は、電磁弁によるデューティ制御を用いて開度調整を行なうようにしてもよい。
さらに、12はアイドルスピードコントロール(ISC)であり、バイパス通路(第2バイパス通路)13とバイパスバルブとしてのISCバルブ14とからなり、ISCバルブ14は図示しないステッパモータで駆動されるようになっている。
また、15はスロットルバルブであり、バイパス通路13及びバイパス通路5は、吸気通路2のスロットルバルブ15の装着部分をバイパスするようにしてそれぞれの上流端及び下流端を吸気通路2に接続されている。
そして、エアバイパスバルブ6,ISCバルブ14の各開閉制御は、制御手段としての電子制御装置(ECU)16を通じて行なわれるようになっている。
また、17は排気通路、18は燃焼室であり、吸気通路2及び排気通路17の燃焼室18への開口部、即ち吸気ポート2A及び排気ポート17Aには、吸気弁19及び排気弁20が装備されている。さらに、21は燃料調整手段としての燃料噴射弁(インジェクタ)であり、本実施形態では、インジェクタ21が燃焼室18へ直接燃料噴射するように配設されている。
さらに、22は燃料タンク、23A〜23Eは燃料供給路、24は低圧燃料ポンプ、25は高圧燃料ポンプ、26は低圧レギュレータ、27は高圧レギュレータ、28はデリバリパイプであり、燃料タンク22内の燃料を低圧燃料ポンプ24で駆動して更に高圧燃料ポンプ25で加圧して所定の高圧状態で燃料供給路23A,23B,デリバリパイプ28を通じてインジェクタ21へ供給するようになっている。この際、低圧燃料ポンプ24から吐出された燃料圧力は低圧レギュレータ26で調圧され、高圧燃料ポンプ25で加圧されてデリバリパイプ28に導かれる燃料圧力は高圧レギュレータ27で調圧されるようになっている。
また、29はエンジン1の排気通路17内の排出ガス(排ガス)を吸気通路2内に還流させる排ガス還流通路(EGR通路)、30はEGR通路29を通じて吸気通路2内に還流する排ガスの還流量を調整する排ガス量調整手段としてのステッパモータ式のバルブ(EGRバルブ)であり、31はブローバイガスを還元する流路であり、32はクランク室積極換気用の通路、33はクランク室積極換気用のバルブであり、34はキャニスタであり、35は排ガス浄化用触媒(ここでは、三元触媒)である。
ところで、ECU16では、図1,図2に示すように、エアバイパスバルブ6,ISCバルブ14の開閉制御又は開度制御を行なうほか、インジェクタ21や図示しない点火プラグのための点火コイルやEGRバルブの制御や高圧レギュレータ27による燃圧制御も行なうようになっている。これらの制御のために、図1,図2に示すように、エアフローセンサ44,吸気温度センサ36,スロットル開度を検出するスロットルポジションセンサ(TPS)37,アイドルスイッチ38,エアコンスイッチ(図示略),変速ポジションセンサ(図示略),車速センサ(図示略),パワーステアリングの作動状態を検出するパワステスイッチ(図示略),スタータスイッチ(図示略),第1気筒検出センサ40,クランク角センサ41,エンジンの冷却水温を検出する水温センサ42,排ガス中の酸素濃度を検出するO2 センサ43等が設けられ、ECU16に接続されている。なお、クランク角センサ41に基づいてエンジン回転数を算出でき、例えばECU16内にこのようなエンジン回転数演算機能がそなえられている。そこで、このクランク角センサ41とエンジン回転数演算機能とからエンジン回転数センサが構成されるが、ここではクランク角センサ41についても便宜上エンジン回転数センサとよぶ。
また、ここでは、O2 センサ43にヒータが付設され、ECU16を通じたヒータ制御でO2 センサ温度が調整されるようになっている。
ここで、ECU16を通じたエンジンに関する制御内容について、図1,図3の制御ブロック図に基づいて説明する。
本エンジンでは、燃焼室18内に均一に燃料を噴射することで成立しうる予混合燃焼と、燃焼室18内に臨んだ図示しない点火プラグの周囲に噴射燃料を偏在させることで成立しうる層状リーン燃焼とを運転状態に応じて切り換えるエンジンである。そして、本エンジンは、エンジンの運転モードとして、詳細は後述するが後期リーン燃焼運転モード(後期リーンモード),前期リーン燃焼運転モード(前期リーンモード),ストイキオフィードバック運転燃焼運転モード(ストイキオ運転モード),オープンループ燃焼運転モードがあり、各モードにおいて、EGRを作動させる場合とEGRを停止させる場合とが設定されており、エンジンの運転状態や車両の走行状態等に応じてこれらのモードの何れかが選択され、燃料の供給制御が行なわれる。
このため、ECU16には、図1に示すように、エンジンの運転状態を検出する機能(運転状態検出手段)161及び燃料の供給を制御する機能(燃料供給制御手段)162がそなえられている。運転状態検出手段161は、エンジンの負荷状態Peとエンジンの機関回転数Neとから内燃機関の現在の運転状態を検出する。また、燃料供給制御手段162は、後述のように運転状態検出手段161からの出力に応じた各モードに基づいた空燃比に応じて各気筒毎に設けられた燃料噴射弁による燃料供給を制御する。
なお、それぞれ設定されたモードに応じて空燃比が選択されるので、モード選択の機能は目標空燃比を設定する機能(通常時目標空燃比設定手段)163に相当する。
また、後述する異常時におけるエンジン制御機能(異常時対応手段)170と区別するために、ここで説明するエンジン制御にかかる機能については、通常時制御手段160とよぶ。
さて、上述のモードのうち、後期リーン燃焼運転モード(第1運転モード)は、最も希薄燃焼(第1空燃比:空燃比が25〜40程度)を実現できるが、このモードでは、燃料噴射を圧縮行程後期のように極めて点火時期に近い段階で行ない、しかも燃料を点火プラグの近傍に集めて部分的にはリッチにし全体的にはリーンとしながら着火性,燃焼安定性を確保しつつ節約運転を行なうようにしている。
また、前期リーン燃焼運転モード(第2運転モード)も希薄燃焼(第2空燃比:空燃比が18〜22程度)を実現できるが、このモードでは、燃料噴射を後期リーン燃焼運転モードよりも前の吸気工程に行ない、燃料を燃焼室内に拡散させて全体空燃比をリーンにしながら着火性,燃焼安定性を確保しつつある程度の出力を確保するようにして、節約運転を行なうようにしている。
ストイキオフィードバック燃焼運転モード(第2運転モード)は、O2 センサの出力に基づいて、空燃比をストイキオ又はストイキオ近傍の状態(第2空燃比)に維持しながら十分なエンジン出力を効率よく得られるようにしている。また、オープンループ燃焼運転モード(第2運転モード)では、加速時や発進時等に十分な出力が得られるように、オープンループ制御によりストイキオ又はリッチな空燃比での燃焼を行なう。
まず、各バルブ6,14の開度制御から説明すると、ECU16にはエンジン運転状態に応じて要求空気量を設定する機能(要求空気量設定手段;図示略)がそなえられ、設定した要求空気量に応じて各バルブ6,14の開度制御が行なわれる。
具体的には、図3に示すように、まず、スロットルセンサで検出されたスロットル開度θthとクランク角センサからの検出情報に基づいたエンジン回転速度Neとから、マップに基づいて目標エンジン負荷(目標Pe)を設定する(ブロックB1)。
一方、エアコンスイッチからの情報に基づいてエアコンディショナがオンであればエンジン回転速度Neからマップに基づいてエアコン対応補正量ΔPeacを設定し(ブロックB2)、パワステスイッチからの情報に基づいてパワーステアリングがオンであればエンジン回転速度Neからマップに基づいてパワステ対応補正量ΔPepsを設定し(ブロックB3)、インヒビタスイッチからの情報に基づいて始動時にはエンジン回転速度Neからマップに基づいてインヒビタ対応補正量ΔPeinh を設定する(ブロックB4)。
そして、適宜これらの対応補正量ΔPeac,ΔPeps,ΔPeinh によって、目標Peを補正する。そして、この補正後目標PeをスイッチS1を通じて適宜フィルタリングし(ブロックB5)、このようにして得られた目標Peとエンジン回転速度Neとから、マップに基づいて要求空気量(又は、目標吸入空気量)Qに応じたバルブ開度に関する制御量Posを設定する。
この制御量Posの設定にあたっては、ブロックB7に示すように複数のマップからエンジンの運転状態に応じたものを選択して用いられ、スイッチS2,S3を通じて、エンジンの運転状態に応じて信号が出力される。ここでは、エンジンの運転状態として、最も希薄燃焼となる後期リーンモードと、これに次いだ希薄燃焼となる前期リーンモードと、ストイキオ運転モードの内のEGR作動中との3モードに関してマップが設けられ、これらのモードの場合にのみ要求空気量を設定する。
また、スイッチS4により、アイドル運転状態が成立した場合には、ブロックB8に示すようにエンジン回転数のフィードバックに基づいた要求空気量(又は、目標吸入空気量)ISCQの制御量ISCPos(この場合には、ISCバルブを主体とした目標開度となる)を設定する。
上述のブロックB7,B8を通じた要求空気量Q,ISCQに対応する量を設定する機能部分は、要求空気量設定手段(図示略)に相当する。
このようにして得られた制御量Pos又はISCPosに応じて、エアバイパスバルブ6の開度位置の設定又はデューティ比の設定(ブロックB10)、ISCバルブ14の開度位置の設定(ブロックB11)が行なわれ、エアバイパスバルブ6,ISCバルブ14が所要の状態に制御される。
さらに、図3に基づいて、インジェクタ,点火コイル,EGRの各制御について説明する。
インジェクタの駆動のためには、インジェクタの噴射開始時期と噴射終了時期とを設定する必要があるが、ここでは、インジェクタ駆動時間Tinj とインジェクタの噴射終了時期とを設定して、これに基づいて、インジェクタの噴射開始時期を逆算しながら、インジェクタの駆動のタイミングを決定している。これらの設定は、ECU16で エンジン運転状態に応じて行なわれる。
インジェクタ駆動時間Tinj の設定には、まず、フィルタリング処理(ブロックB6)された補正後目標Peとエンジン回転速度Neとから、マップに基づいて空燃比A/Fを設定する(ブロックB12)。この場合の設定マップも、後期リーンモードでEGR作動中と、後期リーンモードでEGR停止中と、前期リーンモードと、オープンループモードとの4モードに関して設けられており、エンジンの運転状態に応じたものを選択して用いられる。
こうして得られた空燃比A/Fと、エアフロセンサで検出された吸気量Qpbとから、インジェクタ駆動時間Tinj を算出する(ブロックB13)。
そして、このインジェクタ駆動時間Tinj に、気筒別インジェクタ不均率補正(ブロックB14)及び気筒別デッドタイム補正(ブロックB15)を施す。一方、目標Peとエンジン回転速度Neとから減速時用噴射時間TDEC を算出して(ブロックB16)、減速時で且つ後期リーン運転時には、スイッチS5を通じて、ブロックB13で得られたインジェクタ駆動時間Tinj とこの減速時用噴射時間TDEC とのうちの小さいほうを選択して(ブロックB17)、これをインジェクタ駆動時間に決定する。
インジェクタの噴射終了時期の設定も、フィルタリング処理(ブロックB6)された補正後目標Peとエンジン回転速度Neとから、マップに基づいて噴射終了時期を設定する(ブロックB18)。この場合の設定マップも、後期リーンモードでEGR作動中と、後期リーンモードでEGR停止中と、前期リーンモードと、オープンループ運転又はストイキオフィードバック運転のモードとの4モードに関して設けられており、エンジンの運転状態に応じたものを選択して用いられる。
こうして得られた噴射終了時期に後期リーンモードの場合には水温補正を施して噴射終了時期を得るようにしている。
このようにして得られたインジェクタ駆動時間Tinj 及び噴射終了時期に基づいて、インジェクタの駆動を行なう。
また、点火コイルによる点火プラグの点火時期についても、フィルタリング処理(ブロックB6)された補正後目標Peとエンジン回転速度Neとから、マップに基づいて点火時期を設定する(ブロックB20)。この場合の設定マップは、後期リーンモードでEGR作動中と、後期リーンモードでEGR停止中と、前期リーンモードと、ストイキオフィードバック運転でEGR作動中と、オープンループ運転又はストイキオフィードバック運転でEGR停止中の5モードに関して設けられている。こうして得られた点火時期に各種リタード補正を施して(ブロックB21)、これに基づいて点火コイルの制御を行なう。
また、EGRの流量制御についても、フィルタリング処理(ブロックB6)された補正後目標Peとエンジン回転速度Neとから、マップに基づいてEGRの流量を設定する(ブロックB22)。この場合の設定マップは、Dレンジでの後期リーンモードと、Nレンジでの後期リーンモードと、Dレンジでのストイキオフィードバック運転モードと、Nレンジでのストイキオフィードバック運転モードとの4モードに関して設けられている。
こうして得られたEGRの流量を水温補正(ブロックB23)を施して、開度に応じた制御量(デューティ比)を設定して(ブロックB24)、EGRの流量制御を行なう。なお、水温補正(ブロックB23)に関しても、エンジンの運転状態(ここでは、後期リーンモードとストイキオフィードバック運転モードとの2モード)に応じたマップが用いられている。
本内燃機関の出力抑制装置は、このように、エアバイパス通路5,エアバイパスバルブ(吸気調整手段)6,排ガス還流通路(EGR通路)29,排ガス量調整手段(EGRバルブ)30,運転状態検出手段161,燃料供給制御手段162を有するエンジン1にそなえられており、図1に示すように構成されている。 つまり、吸気調整手段(エアバイパスバルブ)6が異常であると判定された時に排ガス量調整手段(EGRバルブ)30及び燃料供給制御手段162の作動を制御する異常時対応手段170をそなえている。
この異常時対応手段170には、吸気調整手段即ちエアバイパスバルブ6が異常であるか否かを判定する異常判定手段171と、この異常判定手段171により吸気調整手段(エアバイパスバルブ)6が異常であると判定されるとこの異常判定時のエアバイパスバルブ6による空気量の調整状態を検出する異常時状態検出手段172と、異常判定後に、後期リーンモード(第1空燃比)に設定する異常時設定手段(異常時目標空燃比設定手段)173とがそなえられる。
そして、異常時対応手段170では、異常判定時に異常時設定手段173からの出力に応じて排ガス量調整手段(EGRバルブ)30及び燃料供給制御手段162の作動を制御するようになっている。
ところで、異常判定手段171では、エアバイパスバルブ6の正常時においてこのエアバイパスバルブ6の開度に応じて得られると推定される吸入空気量又はは機関回転数を、エアフローセンサ44やエンジン回転数センサ41により実際に検出された吸入空気量又は機関回転数とを比較することでエアバイパスバルブ6の異常を判定することができる。
つまり、エアバイパスバルブ6の開度は、エンジンの運転状態に応じて設定されエアバイパスバルブ6に制御信号が出力される。エアバイパスバルブ6の通常時(正常時)には、この制御信号に応じた吸入空気量が得られる。したがって、エアバイパスバルブ6に制御信号に対応するようにして正常時の吸入空気量を算出するか、又はエアバイパスバルブ6に制御信号に吸入空気量を対応させたマップを用意してこのマップから正常時の吸入空気量を求めることができる。
エアバイパスバルブ6に異常が生じると、このエアバイパスバルブ6に制御信号に応じた吸入空気量を得ることができなくなり、正常時の吸入空気量とは異なる吸入空気量が実測されるようになる。したがって、このような正常時に得られるだろう吸入空気量と実際に測定される吸入空気量との間に所要量以上の差異が生じたら、エアバイパスバルブ6が異常であると判定することができる。
また、吸入空気量に応じたエンジン回転数が得られる領域では、正常時には、エアバイパスバルブ6への制御信号に対応したエンジン回転数が得られることになるので、正常時に得られるだろうと推定される、エアバイパスバルブ6への制御信号に対応したエンジン回転数と、実際に測定されるエンジン回転数との間に所要量以上の差異が生じたら、エアバイパスバルブ6が異常であると判定することもできる。
具体的には、本エンジンにおける故障判定では、後期リーンモードの運転モード時においてアイドルスイッチ38がオンとなってアイドル状態が検出されたときに、エアフロセンサ44により検出される実吸気量が予めECU16に記憶されている設定吸気量よりも大きいことが判定された場合に、エアバイパスバルブ6が開状態で故障していると判定する。また、後期リーンモード以外の運転モードでは、TPS37の出力電圧が所定電圧(スロットル弁が全閉又は全閉近傍での出力電圧)以下となったときに、エアフロセンサ44により検出される実吸気量が予めECU16で記憶されている設定吸気量よりも大きいことが判定された場合に、エアバイパスバルブ6が開状態で故障していると判定する。
異常時状態検出手段172では、異常判定手段171によりエアバイパスバルブ6の異常が判定された際に、エアフローセンサ44から得られる実際の吸入空気量に基づいて、異常判定時のエアバイパスバルブ6による空気量の調整状態を推定する。この異常時状態検出手段172では、異常判定手段171によりエアバイパスバルブ6の異常が判定された際、エアバイパスバルブ6への異常判定直前の制御信号に基づいて、エアバイパスバルブ6の異常状態を推定するようにしてもよい。
異常時設定手段173では、異常時状態検出手段171の出力に基づいてエンジン運転モードを後期リーンモード(第1空燃比)に設定し、さらに、EGR量を減少又はEGR停止(EGRカット)させる。なお、エンジン出力を確実に抑制するためには、EGRをカットしてしまうことが好ましい。
つまり、異常時状態検出手段171で異常が判定された時、エンジン運転モードを後期リーンモードに設定することで、燃料噴射量を減少させて、また、本エンジンのように超リーン運転をする場合、EGR内に余剰酸素が多量に含まれているため、EGR量については減少せしめるようにさせて、燃焼室内に入る酸素量を減らすことでエンジン出力の増加を抑制している。
特に、エンジンのアイドリング時には、本来はアイドル回転数を所定回転域に止めておきたいが、吸入空気量(特に、新気の吸入空気量)が多過ぎるとアイドル回転数が過剰になる場合があり、これに対して後期リーンモード(第1空燃比)として大きな空燃比の値を設定することで、アイドル回転数を所定回転域に止められるようになっているのである。
なお、ここでは、後期リーンモードを設定するとともに、EGR量を減少又はカットさせているが、これらのうちの一方のみを用いてエンジン出力の増加を抑制したり、また、フェイル発生時のABV開度が小さい場合については、例えば異常時目標空燃比のみを設定するなど一方だけの異常時制御(異常時対応)を使うようにしてもよい。
本発明の第1実施形態としての内燃機関の出力抑制装置は、上述のように構成されているので、例えば図4に示すように、まず、運転状態検出手段161により、スロットルセンサやクランク角センサからの検出情報に基づいて求められたエンジン負荷Pe及びエンジン回転数Neから現在のエンジン運転状態を検出又は判定する(ステップS10)。
そして、エアバイパスバルブ(ABV)やEGR等のアクチュエータを駆動する(ステップS20)。このために、ABVに関しては、前述のブロックB7(図3参照)に示すように、この現在のエンジン運転状態からマップ等により要求空気量Qを求め、さらに、アイドル状態か否かの判定結果に基づいて、ABVの制御量Posを設定する。また、EGRに関しても、前述のブロックB22〜B24(図3参照)に示すように、マップ等からEGRの制御量(デューティ比)を設定する。そして、これらの設定された制御量に基づいて、ABVやEGR等のアクチュエータを駆動する。
さらに、エアフローセンサ44からの検出信号AFS,スロットルポジションセンサ37からの検出信号TPS,クランク角センサ41の検出信号に基づいて検出されたエンジン回転数信号Ne,ABVの開度制御信号,EGRの開度制御信号,空燃比A/Fの制御信号等を読み込む(ステップS30)。
そして、これらの各信号に基づいて、後期リーンモードでアイドルスイッチ38がオン状態の場合、又は、後期リーンモード以外のモードでTPS37の出力電圧が所定電圧以下の場合に、検出されるABV正常時の実吸気量AFSと予めECU16内に記憶された設定吸気量とを照合して、ABVの故障(異常)を判定する(ステップS40)。
そして、設定空気量と実際の空気量AFSとが照合する場合には、ABVが正常に作動していると判定でき、現在の運転状態に応じた通常時目標空燃比(A/F)、即ち各運転モードの空燃比、を設定(ステップS50)するとともに、空燃比やEGRに関して通常時制御を行なう(ステップS60)。
一方、設定吸気量と実吸気量AFSとが照合しない場合には、ABVがフェールしていると判定でき、ECU16からISC14,ABV6に全閉(オフ)信号を出力した後、全運転域で後期リーン運転用の異常時目標空燃比(A/F)、即ち後期リーンモードの第1空燃比、を設定して(ステップS70)、空燃比やEGRに関して異常時対応制御を行なう(ステップS80)。
この異常時対応(異常時制御)に関しては、図5に示すように行なわれる。つまり、まず、異常判定手段171で、ABVフェールの異常判定が行なわれる(ステップA10)。そして、異常時設定手段173では、異常判定手段171により異常が判定された場合、通常時目標空燃比よりも大きい異常時目標空燃比を設定し、さらに、全運転域で後期リーンとし、EGR量を減少又はカットするように設定する(ステップA20)。
そして、これらの設定したEGR量,異常時目標空燃比に応じて、EGRや燃料供給制御を行なう(ステップA30)。
このようにして、エアバイパスバルブがフェイルした時には、このフェイル時の吸入空気量に応じて目標空燃比が大きくされるため燃料噴射量が減少するので、吸入空気量が多過ぎることによって生じやすいエンジン出力の増加を抑制し、さらに、EGR量を減少又はカットすることで、EGR内に含まれる余剰酸素が吸気通路2に導入され、燃焼室内に流入する酸素が増加し、混合気が極めてリーンになって、エンジン出力が増加するのを抑制する。これにより、エンジン回転数の過剰な増加が抑制されて、特に、エンジンのアイドリング時に、アイドル回転数を所定回転域に確実に止めておくことができるようになる。
ところで、本発明の内燃機関の出力抑制装置は、燃料噴射弁による燃料供給を部分的に休止するように構成されたエンジン、即ち休筒機構付きエンジンにも適用することができる。
ここで、本発明を休筒機構付きエンジンに適用した例を、第2実施形態として説明する。
つまり、休筒機構付きエンジンでは、エンジンへの要求出力が小さい場合に、複数の気筒のうちの一部について部分的に燃料供給を休止するように燃料噴射弁の作動を制御する機能(燃料供給休止手段)、又は、所定の間引き率で燃料噴射弁を間引き運転させる機能(燃料供給休止手段)をそなえている。
このようなエンジンに、第1実施形態の異常判定手段171に加えて、ABVのフェール状態を検出または推定する異常時状態検出手段172をそなえるようにして、異常判定手段171による異常判定後には、異常時状態検出手段172からの出力に基づいて燃料噴射弁による燃料供給を部分的に休止するように燃料噴射弁の作動を制御するように燃料供給休止手段を構成するのである。
例えば、ABVが大きな開度の状態でフェールしたら、例えば4気筒のうちの2気筒について休筒したり、ABVが比較的小さな開度の状態でフェールしたら、例えば4気筒のうちの1気筒についてのみ休筒するなど、フェール開度に応じて休筒割合を調整する。また、ABVが大きな開度の状態でフェールしたら、1サイクル中の燃料噴射弁を不作動させる、つまり、間引き運転させる頻度(即ち、間引き率)を大きくさせ、ABVが比較的小さな開度の状態でフェールしたら、間引き率を小さくさせるようにするなど、フェール開度に応じて間引き率を設定する。
このような構成によれば、異常時制御に関しては、図6に示すように行なうことができる。つまり、まず、異常時状態検出手段172で、ABVフェール開度、即ち、異常判定時のエアバイパスバルブ6による空気量の調整状態を求める(ステップC10)。そして、異常時状態検出手段172の出力に基づいて燃料噴射弁による燃料供給を部分的に休止する(ステップC20)。
例えば、ABVのフェール開度が大きいほど休筒割合又は間引き率を大きくすることで、エアバイパスバルブのフェイル時に、吸入空気量が多過ぎることによって生じやすいエンジン出力の増加を適切に抑制することができる。また、ABVのフェール開度が小さければ休筒割合又は間引き率を小さくすることで、エアバイパスバルブのフェイル時におけるエンジン出力の増加を適切に抑制することができる。
これにより、エンジン回転数の過剰な増加が抑制されて、特に、エンジンのアイドリング時に、アイドル回転数を所定回転域に確実に止めておくことができるようになるのである。
また、第2実施形態の変形例に相当するが、エンジンのアイドリング時に、異常判定手段171によりエアバイパスバルブが異常であると判定されるとエンジンのアイドル回転数が設定回転数以下になるように燃料噴射弁による燃料供給を部分的に休止するよう燃料供給制御手段の作動を制御するように、燃料供給休止手段を構成してもよい。
この場合には、図7に示すように、アイドリング時であるか否かを判定し(ステップE10)、アイドリング時には、エンジン回転数Neが、予め設定されたアイドル回転数IDに所定の回転数Ne0(例えばNe0=2500rpm)を加えた値(ID+Ne0)を越えたか否かを判定して(ステップE20)、エンジン回転数Neが、所定値(ID+Ne0)を越えていたら、燃料噴射弁による燃料供給を部分的に休止する(ステップE30)。
このステップE30で、休筒割合又は間引き率を少しずつ増やすようにしていけば、エアバイパスバルブのフェール時にも、アイドリング時にエンジン出力の過剰な上昇が抑制されて、アイドリング時のエンジン回転数Neを、所定値(ID+Ne0)未満に抑制することができるのである。
なお、第2実施形態及びその変形例に関し、第1実施形態の如く吸気調整手段の異常が判定された際に、全運転域を必ずしも後期リーンモードに設定しなくてもよい。
ここまで、後期リーンモードの運転モードを有する筒内噴射型内燃機関を前提に各実施形態を説明してきたが、本発明はこのような筒内噴射型内燃機関に限定されるものではなく、ストイキオフィードバックを行なう内燃機関や、後期リーンモードをもたない希薄燃焼内燃機関等の吸気系一般に広く適用しうるものである。
そこで、第1実施形態の変形例に相当するが、エンジンが後期リーンモード(圧縮行程で燃料噴射を行なうリーンモード)をもたない希薄燃焼内燃機関の場合において、エンジンのアイドリング時に、異常判定手段171によりエアバイパスバルブが異常であると判定されるとエンジンのアイドル回転数が設定回転数以下になるように燃料供給抑制及び排ガス還流量の増加を行なうように、異常時対応手段170を構成した実施形態について説明する。
この場合には、図8に示すように、アイドリング時であるか否かを判定し(ステップD10)、アイドリング時には、エンジン回転数Neが、予め設定されたアイドル回転数IDに所定の回転数Ne0(例えばNe0=2500rpm)を加えた値(ID+Ne0)を越えたか否かを判定して(ステップD20)、エンジン回転数Neが、所定値(ID+Ne0)を越えていたら、EGR量を所要量だけ上昇させる(ステップD30)、そして、再び、エンジン回転数Neが所定値(ID+Ne0)を越えたか否かを判定して(ステップD40)、ここで、エンジン回転数Neが所定値(ID+Ne0)を越えていたら、空燃比A/Fを所要量だけ上昇させて、燃料供給量を抑制する(ステップD50)。
アイドリング時のエンジン回転数Neが所定値(ID+Ne0)未満になるまで、EGR量やA/Fを所要量ずつ増加させるようにすれば、エアバイパスバルブのフェール時にも、アイドリング時にエンジン出力の過剰な上昇が抑制されて、アイドリング時のエンジン回転数Neを、所定値(ID+Ne0)未満に抑制することができるのである。
なお、この実施形態では、EGR量を増大させているが、これは上述した第1実施形態における筒内噴射とは異なりEGR内に余剰酸素量が少ないため、第1実施形態のように吸気通路内の吸気量が増大してエンジン出力が増大するということがなく、逆に、吸気通路内にEGR量を多量に還流させることで、燃焼を積極的に悪化させることができ、これによりエンジン出力を抑制することができるためである。
なお、エアバイパスバルブやISCバルブは、ステッパモータ式に限定されるものでなく、リニヤソレノイド式のものなど他の方式のものでもよい。
また、各実施形態では、ABVの故障時におけるエンジン出力抑制装置について説明したが、本発明はABVの故障対応に限定されるものではなく、スロットル弁を電子制御する電子スロットル弁の故障時にも適用できることは言うまでもない。特に、電子スロットル弁の場合には、開放状態で故障した場合、吸気量が故障した状態(故障時の開度量)で決まってしまうため、第2実施形態やその変形例を利用するとエンジン出力制御が可能となり有効である。
本発明の第1実施形態としての内燃機関の出力抑制装置を有する内燃機関の制御系の要部構成を示す図である。 本発明の第1実施形態としての内燃機関の出力抑制装置を有する内燃機関の要部構成を示す図である。 本発明の第1実施形態としての内燃機関の出力抑制装置を有する内燃機関の制御ブロック図である。 本発明の第1実施形態としての内燃機関の出力抑制装置の制御を説明するフローチャートである。 本発明の第1実施形態としての内燃機関の出力抑制装置の制御を説明するフローチャートである。 本発明の第2実施形態としての内燃機関の出力抑制装置の制御を説明するフローチャートである。 本発明の第2実施形態の変形例の制御を説明するフローチャートである。 本発明の第1実施形態の変形例の制御を説明するフローチャートである。 一般的なバイパス通路付き内燃機関を示す図である。
符号の説明
1 エンジン本体
2 吸気通路
3 スロットル弁設置部分
4 エアクリーナ
5 バイパス通路(第1バイパス通路)
5A バイパス通路5の上流部
5B バイパス通路5の中流部
5C バイパス通路5の下流部
6 吸気調整手段としてのバイパスバルブ
7 吸気管
8 サージタンク
9 吸気マニホールド
12 アイドルスピートコントローラ(ISC)
13 バイパス通路(第2バイパス通路)
14 バイパスバルブとしてのISCバルブ
15 スロットルバルブ
16 制御手段としての電子制御装置(ECU)
17 排気通路
18 燃焼室
2A 吸気ポート
17A 排気ポート
19 吸気弁
20 排気弁
21 燃料調整手段としての燃料噴射弁(インジェクタ)
22 燃料タンク
23A〜23E 燃料供給路
24 低圧燃料ポンプ
25 高圧燃料ポンプ
26 低圧レギュレータ
27 高圧レギュレータ
28 デリバリパイプ
29 排ガス還流通路(EGR通路)
30 EGRバルブ
31 ブローバイガス還元流路
32 クランク室積極換気用通路
33 クランク室積極換気用バルブ
34 キャニスタ
35 排ガス浄化用触媒
36 吸気温度センサ
37 スロットルポジションセンサ(TPS)
38 アイドルスイッチ
40 第1気筒検出センサ
41 クランク角センサ
42 水温センサ
43 O2 センサ
44 エアフローセンサ
160 通常時制御手段
161 運転状態検出手段
162 燃料供給制御手段
163 通常時目標空燃比設定手段
170 異常時対応手段
171 異常判定手段
172 吸気調整手段
173 異常時目標空燃比設定手段

Claims (2)

  1. 内燃機関の燃焼室に供給される吸気量を調整する吸気調整手段と、
    上記燃焼室に供給される燃料量を調整する燃料調整手段と、
    上記内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
    上記運転状態検出手段からの出力に基づいて、第1の運転領域では理論空燃比よりもリーン側の第1空燃比範囲で層状燃焼が行なわれるように上記吸気調整手段と上記燃料調整手段とを制御し、第2の運転領域では第1空燃比範囲よりもリッチ側の第2空燃比範囲で予混合燃焼が行なわれるように上記吸気調整手段と上記燃料調整手段とを制御する制御手段と、
    上記吸気調整手段が吸気導通可能状態で異常となったことが判定されたときに上記第2の運転領域においても上記層状燃焼が行なわれるように上記燃料調整手段を制御する異常時対応手段とをそなえている
    ことを特徴とする、内燃機関の出力抑制装置。
  2. 上記燃焼室で燃焼し排出された排ガスを該燃焼室に再び戻すための排ガス還流通路と、
    上記排ガス還流通路を通過する排ガス還流量を調整する排ガス還流量調整手段とをさらにそなえ、
    上記異常時対応手段が、上記異常が判定されたときに上記排ガス還流量を減少させるか又は還流停止させるように上記排ガス還流量調整手段を制御することを特徴とする、請求項1記載の内燃機関の出力抑制装置。
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